JPH07110759A - データの版管理方法 - Google Patents

データの版管理方法

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JPH07110759A
JPH07110759A JP25549293A JP25549293A JPH07110759A JP H07110759 A JPH07110759 A JP H07110759A JP 25549293 A JP25549293 A JP 25549293A JP 25549293 A JP25549293 A JP 25549293A JP H07110759 A JPH07110759 A JP H07110759A
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JP25549293A
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Kazuyuki Aoyama
和之 青山
Akihiro Yoshikawa
彰弘 吉川
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、情報処理装置を用いたソフトウェ
ア開発支援システムに関し、特に互いに関連する複数の
仕様書やプログラムの作成および変更を支援するための
版管理方法を提供することにある。 【構成】 データ名と、版番号と、ファイル名とを対応
づける版管理情報と、第1のデータのデータ名、版番号
と、第1のデータに依存する第2のデータのデータ名、
版番号とを対応づける参照関係情報を記憶し、第3のデ
ータを作業者の指示により変更したとき、第3のデータ
に依存するデータの有無を参照関係情報から調べ(11
0)、なければ第3のデータに対応する第1のファイル
に変更結果を格納し(111)、あれば新たな第2のフ
ァイルに変更結果を格納し(113、114)、第3の
データ名、第3の版番号+1、第2のファイル名の対応
を版管理情報に記憶する(115)。 【効果】 あるデータが他のデータの変更の影響を受け
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置を用いた
複数人によるソフトウェア開発における開発成果物の管
理方法に係り、特に互いに関連する複数の仕様書やプロ
グラムの作成、変更を経てソフトウェアの設計と開発を
進めるための支援システムに好適な版管理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大規模なソフトウェアの開発では、その
過程で、多くの成果物が作成される。また開発の過程で
多くの変更がこれらの成果物に対して施される。これら
の成果物は互いに関連しあっているので、成果物、及び
成果物間の関連の変更過程の管理には、計算機の支援が
求められる。
【0003】従来は、例えば、情報処理学会ソフトウェ
ア工学研究会技術報告、SE−73−14、pp.10
7−114、1990では、C言語によるプログラムの
開発環境について述べられている。本報告では、プロジ
ェクトと呼ばれる開発成果物の管理空間を持ち、ルート
プロジェクトと呼ばれる共同の管理空間と、サブプロジ
ェクトと呼ばれる作業者ごとに用意される管理空間との
間での開発成果物のやり取りを制御することによって、
複数人による開発を支援する方法が述べられている。
【0004】また、二重化と呼ばれる方法によって、開
発成果物をサブプロジェクトにコピーし、サブプロジェ
クトからはそのコピーが参照されるようにすることによ
って、プロジェクトごとにビューを決定する方法が述べ
られている。また、個々の開発成果物の変更履歴を版と
して保存し、版を検索、表示する方法が述べられてい
る。また、開発成果物の集合を定義するコンポジション
と呼ばれる情報を持ち、コンポジションについても開発
成果物と同様に、変更履歴を版として保存し、版を検
索、表示する方法が述べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記情報処理学会ソフ
トウェア工学研究会技術報告SE−73−14に見られ
る従来技術では、作業者は原則としてルートプロジェク
トに存在する開発成果物の最新版を参照するため、作業
者が参照している開発成果物に意図せぬ変更が加えられ
たり、作業者が参照している開発成果物に変更が加えら
れた事実を作業者に伝える手段がないという問題があっ
た。
【0006】また、作業者がある開発成果物の以前の版
を参照する必要があるときは、二重化と呼ばれる方法に
よって、参照する必要がある版の開発成果物を作業者の
サブプロジェクトに作業者がコピーするという手続きが
必要であった。また、コンポジションは開発成果物の依
存関係を保持するものではなく、単にそれらの集合を定
義するものであるため、ある開発成果物を二重化したと
きに、それが依存する開発成果物を調べ、さらにそれら
を二重化することを作業者の責任で行わなければならな
かった。
【0007】また、作業者が二重化によって作成したコ
ピーの内容を変更することにより生ずる、ルートプロジ
ェクトと作業者のサブプロジェクトとの間の不整合を防
ぐことが困難であった。また、二重化によって開発成果
物のコピーを作成するため、同一内容の複数のコピーが
開発環境に存在し、記憶装置の記憶空間を不必要に浪費
する、という問題があった。さらに、二重化によって開
発成果物のコピーを作成した場合、コピー元の開発成果
物が変更されていることに気が付かないという問題があ
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本発明では、データ名と、版番号と、データの内容
を記憶するファイル名の対応を保持する版管理情報を記
憶し、ある第1のデータと、第1のデータを参照してい
る第2のデータとの対応を保持する参照関係情報を記憶
し、あるデータの内容を変更する際に、そのデータを参
照している他のデータが存在するするとき、データの変
更結果を新版として保存する。
【0009】例えば、第1の仕様書が第2の仕様書の内
容に依存して作成されたとき、第2の仕様書の内容が変
更されれば、第1の仕様書は、その変更の影響を受け
る。場合によっては、第2の仕様書の変更が第1の仕様
書にとって望ましく影響を与える。このような状況で行
われるソフトウェア開発を円滑に進行するよう支援する
には、第2の仕様書の変更前の内容と変更後の内容を別
の版として保存すること、および第1の仕様書の担当者
が第2の仕様書の変更前、変更後のいずれの内容を利用
するかを指示できることが必要である。本発明は、この
ような状況が発生する複数人によるソフトウェア開発を
支援するための方法を提供するものである。
【0010】また、データの内容を変更せず、参照関係
を変更した場合については、そのデータの内容を保持す
るファイルのコピーを作成せずに新しい対応を版管理情
報に記憶することによって新版を作成し、第1のデータ
に関する参照関係の変更結果を新版に関する参照関係と
して記憶し、以前の参照関係をそのまま保存する。さら
に、新版作成時に第1のデータから第2のデータに対し
てメッセージを送信し、第2のデータの作業者がメッセ
ージに関する作業を完了した指示を行うことにより、第
2のデータに対する参照関係を新版を参照するように変
更する。さらに、ある第3のデータに新版が存在し、か
つその新版が作成されて一定期間経過しており、かつ第
1のデータを参照するデータが存在しない場合、第1の
データを消去する。
【0011】
【作用】本発明の版管理方式では、第1のデータの内容
を変更する場合に、第1のデータを参照する第2のデー
タが存在すれば第1のデータの変更結果を新版として保
存するため、第2のデータが第1のデータの変更の影響
を受けることがない。このため、第2のデータの作業者
が第1のデータの内容を自分の作業空間にコピーしてお
く、といった作業をする必要がない。また、これにより
データのコピーの発生を防ぐことができ、コピーの内容
の変更によって発生するデータ間の不整合を防ぐことが
でき、記憶空間の節約ができる。
【0012】また、第1のデータが第2のデータの新版
を参照するように参照関係を変更することは作業者の指
示によって行う。従って、作業者は第1のデータの変更
前後の内容のいずれを利用するかを選択することができ
る。また、第1のデータが参照しているデータのに関す
る情報も、ある版に固有の情報として保持し、第1のデ
ータが参照するデータを変更した場合についても新版を
作成するため、第1のデータがその内容を変更せず、参
照するデータのみを変更した場合についても、第2のデ
ータはその影響を受けることがない。
【0013】また、参照関係の変更のみによって新版を
作成した場合、内容を保持するファイルのコピーは作成
せず、版管理情報に新たな対応を追加するのみであるの
で、コピーを変更することによる不整合の発生、および
記憶空間の無駄の発生を防げる。また、第1のデータの
新版を作成した時に送信されるメッセージに対して、第
2のデータの担当者が、受信したメッセージを受理する
という画面上で簡単な操作により、第2のデータが第1
のデータの新版を参照するように変更できる。また、不
要である可能性が高いと考えられるデータの消去を自動
的に行うことができ、不要なデータが占有していた記憶
領域を他の目的に使用することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。図1は、本発明を仕様書版管理処理に適用
した場合の一実施例を示すフローチャートであり、図2
は、本発明に係る仕様書版管理処理を実行するハードウ
ェア構成である。ここで言う仕様書には、プログラムも
含むものとし、以下、C言語のプログラム開発における
ソースプログラムの管理を例として、実施例を説明す
る。
【0015】図2において、20はプログラムに基づく
逐次実行機能を有するCPUであり、図1の手順の実行
を制御する。21はプログラムおよびデータを実行時に
記憶するメモリである。22は、キーボードとマウスと
テレビ画面を有する入出力装置であり、仕様書版管理処
理を利用する作業者が指示を入力したり、結果を作業者
に対して表示するために使用する。23は仕様書名と版
番号とファイル名との対応を保持する版管理情報であ
る。24は、仕様書間の参照関係を保持する参照関係情
報であり、参照する側の仕様書名と、参照する側の版番
号と、参照する側の仕様書中の要素と、参照される側の
仕様書名と、参照される側の版番号と、参照される側の
仕様書中の要素との対応を保持する。25は仕様書間の
メッセージを蓄積するメッセージ情報であり、第2、第
3の実施例において説明する。
【0016】図3は、版管理情報23の内容の一例を示
したものである。仕様書名30は、ある仕様書と仕様書
の内容を変更した仕様書に対して共通につけられる名前
である。版番号31は、同一の仕様書名を持つ複数の仕
様書を識別するために、これらに対して一意につけられ
る番号である。版番号は、後に作成された仕様書ほど番
号が大きくなるように設定する。また、版番号は、整数
部と少数部からなり、整数部は、後述するファイル名3
2が異なれば値が異なるように設定する番号であり、少
数部は、同一の内容で、参照する仕様書が異なる仕様書
を識別するための番号である。ファイル名32は、仕様
書名と版番号とで識別される仕様書の内容を格納するフ
ァイルの名前である。つまり、例えば33は、データ名
main.c、版番号1.00で識別される仕様書の内容は、ファ
イル名main.cに格納されていることを示している。
【0017】図4は、参照関係情報24の内容の一例を
示したものである。ある第1の仕様書で定義しているあ
る第1の要素を、ある第2の仕様書で定義しているある
第2の要素が使用しているとき、第2の仕様書の第2の
要素が第1の仕様書の第1の要素を参照している、と呼
ぶ。ここで言う要素とは、例えばプログラムで言えば、
ファイル(モジュール)中で定義されているルーチン
(関数)を言う。つまり、プログラムで言えば参照関係
情報はルーチンの呼出し関係を保持するものである。参
照仕様書400は、定義要素405を使用している仕様
書の仕様書名である。参照版401は、定義要素405
を使用している仕様書の版番号である。参照要素402
は、定義要素405を使用している仕様書内で、定義要
素を使用している要素名である。定義仕様書は、定義要
素405を定義している仕様書名である。定義版は、定
義要素405を定義している版である。定義要素405
は、参照仕様書400と参照版401で識別される第1
の仕様書の参照要素402が使用していて、参照仕様書
403と参照版404で識別される第2の仕様書で定義
している要素名である。つまり、例えば406で、仕様
書名main.c、版番号1.00に対応するファイル中で定義さ
れている要素main中で、仕様書名pre_proc.c、版番号1.
00に対応するファイル中で定義されている要素pre_proc
を使用していることを示している。
【0018】次に、図1から図11を用いて、第1の実
施例を詳細に説明する。図1において、まず作業者の指
示にしたがって作業対象とする仕様書名main.cをD1に記
憶する(100)。次に、仕様書名D1の仕様書で、最新
版のものを検索し、この版番号をV1に、ファイル名をF1
に記憶する(101)。より詳細には、図3の版管理情
報から仕様書名がD1である対応のうち版番号がもっとも
大きいものを検索し、その版番号をV1に、ファイル名を
F1に記憶する。図3より、仕様書名がmain.cである対応
関係は33のみであり、したがって、V1は1.00となる。
次に、D1と、D1の最新版が参照している仕様書名、すな
わち図4の参照関係情報中で参照仕様書がD1で参照版が
V1である対応の定義仕様書403とをリスト形式で表示
する(102)。
【0019】図4で、参照仕様書がmainであり、参照版
が1.00の参照関係は、406、407、および408で
あり、それぞれの定義仕様書はpre_proc.c、main_proc.
c 、およびpost_proc.c である。図5はステップ102
の画面表示例である。50には作業対象となる仕様書の
仕様書名main.cを表示し、51〜53には仕様書が参照
している仕様書名pre_proc.c、main_proc.c 、およびpo
st_proc.c を表示する。この画面で、作業者はリスト上
のデータ名のいずれかを選択し、54〜56のコマンド
実行ボタンのいずれかを押す(103)。ここで、選択
された仕様書名を、D2に記憶する。作業者が終了のボタ
ン57を押した場合、ここで処理は終了する(10
4)。
【0020】その他の場合、仕様書名D1、版番号V1の仕
様書が参照している仕様書名D2の版番号をV2に記憶する
(105)。例えば、作業者が51を選択した場合、図
4の参照関係情報から参照仕様書がmain.c、参照版が1.
00、参照仕様書がpre_proc.cである参照関係を検索して
406を得、406の定義版1.00をV2に記憶する。作業
者が編集・参照のボタン54を押した場合、D1とD2を比
較して、作業者が選択した仕様書名が作業対象となる仕
様書の仕様書名であるかどうかを調べる(106)。作
業者が51を選択した場合、D1とD2は等しくないので、
図3の版管理情報から仕様書名がD2、版番号がV2の対応
関係を検索して、そのファイル名をF2に記憶する(10
7)。D2がpre_proc.c、V2が1.00のとき、図3の32よ
りファイル名F2はpre_proc.cとなる。
【0021】次にファイルF2の内容を表示する(10
8)。この場合、管理対象となる仕様書はC言語のプロ
グラムであり、ファイル名pre_proc.cのテキストの内容
をそのまま表示するが、他の種類の仕様書の場合、その
仕様書の種類に応じて適切な方法で表示を行う。例え
ば、管理対象の仕様書がデータフロー図である場合、デ
ータフロー図のエディタを編集不可の状態で起動する、
といった方法で表示を行う。表示した画面上で作業者が
終了コマンドを実行するなどの方法で表示を終了する
と、再びステップ102のリスト表示画面に戻る。ステ
ップ102の画面のリスト上で52、53を選択して編
集・参照のボタン54を押した場合についても、同様の
処理となる。
【0022】次に、作業対象である仕様書名50を選択
して編集・参照のボタンを押した場合について説明す
る。この場合、106でD1とD2が等しくなるので、仕様
書の編集処理を行う(109)。具体的には、対象とす
る仕様書の種類に対して適当なエディタを起動する、と
いった処理を行う。この実施例では、対象とする仕様書
の種類はC言語のプログラムであるので、テキストエデ
ィタを起動する。エディタ上での編集作業が終了し、作
業者がエディタの終了コマンドを実行するなどして編集
処理109が終了した後、その仕様書を参照している仕
様書があるか否かを調べる。具体的には、図4の参照関
係情報に、定義仕様書がD1、定義版がV1の参照関係があ
るか否かを調べる(110)。
【0023】この場合、定義仕様書がmain.cで定義版が
1.00である参照関係は存在しないので、編集結果をファ
イルF1に記憶し(111)、参照関係情報で、参照仕様
書がD1、参照版がV1の参照関係を編集の結果に基づいて
変更する(112)。例えば、main.cの関数main()の定
義部分で関数pre_proc()を呼び出していた部分を削除し
た場合、図4の406の参照関係を削除する。また、こ
れまで使用していなかった関数を呼び出す部分を追加し
た場合、その参照関係を追加する。この処理が終了する
と、(V1+1)をV1に記憶し再びステップ102のリスト表
示画面に戻る。次に、他の仕様書から参照されている仕
様書を編集した場合について説明する。ここでは、作業
者がステップ100で作業対象の仕様書としてhostIO.c
を選択した場合について説明する。この場合、D1はhost
IO.c、V1は1.00、F1はhostIO.cとなる(101)。図4
で参照仕様書がhostIO.c、参照版が1.00である参照関係
は存在しないので、この場合リストにはD1のhostIO.cの
みを表示する。作業者は、これを選択して編集・参照の
ボタンを押すと、D2はhostIO.cとなり、D1とD2が等しい
ため、ファイルF1の編集処理109を行う。
【0024】編集終了後、図4の参照関係情報から、定
義仕様書がD1、定義版がV1である参照関係の有無を調べ
ると、409〜412がこの条件を満たす参照関係とし
て存在することがわかる。この場合、新しいファイル名
hostIO2.cを作り、これをF2に記憶し(113)、編集
結果はファイルF2に記憶する(114)。次に、版管理
情報に仕様書名がD1、版番号が(V1+1)、ファイル名がF2
の対応関係を記憶する(115)。さらに、参照関係情
報に、編集結果に関する参照関係を記憶する(11
6)。具体的には、参照仕様書がD1、参照版がV1の参照
関係の参照版を(V1+1)として複写し、ステップ112と
同様の処理を行う。この処理の後、再びステップ102
のリスト表示画面に戻る。
【0025】図6は、hostIO.cを編集した後の版管理情
報を示す。図3と比較して、605の対応が追加されて
いる。図4で参照仕様書名がhostIO.cの参照関係はない
ので、hostIO.cの編集によって新たに関数呼出しが発生
しないかぎり、参照関係情報はhostIO.cの編集後もその
ままである。
【0026】次に、図6の版管理情報、図4の参照関係
情報で、作業者がステップ100で作業対象の仕様書名
としてpre_proc.cを指定した場合を用いて、参照関係の
変更処理を説明する。作業者が100で作業対象の仕様
書名としてpre_proc.cを指定すると、D1はpre_proc.c、
V1は1.00、F1はpre_proc.cとなり、ステップ102の画
面は、図7のようになる。ここで、作業者が71を選択
し、編集・参照のボタン54を押した場合、ステップ1
05においてV2は1.00となり、ステップ107において
F1はhostIO.cとなり、結果としてステップ108でファ
イル名hostIO.cの内容を表示する。次に作業者が71を
選択し、参照変更のボタン55を押した場合、参照関係
の変更処理118を起動する。
【0027】図8は、第1の実施例における参照関係の
変更処理の処理手順を示したものである。図8におい
て、まず、図6の版管理情報の600〜605の対応関
係から仕様書名がD2の対応関係を検索し、その版番号を
リスト形式で表示する。図6で、仕様書名がhostIO.cの
対応関係は、604と605であるので、これらの版番
号をリスト形式で表示する。図9は、ステップ800の
画面表示例である。図9で、作業者が91を選択して完
了ボタン92を押すと、V3には、選択された版番号2.00
を記憶する(801)。
【0028】次に、図4の参照関係情報に、定義仕様書
D1、定義版V1である参照関係があるか否かを調べる(8
02)。図4で、定義仕様書pre_proc.c、定義版1.00の
参照関係として406があるので、この場合、このよう
な参照関係が存在することがわかる。存在する場合、ま
ずV4にV1の少数部に1加えたもの、すなわち(V1+0.01)
を記憶する(803)。つぎに、版管理情報に、仕様書
名がD1、版番号がV4、ファイル名がF1の対応を追加する
(804)。
【0029】さらに、参照関係情報の参照仕様書D1、参
照版V1である参照関係R1について、R1の定義仕様書がD2
であれば、R1の参照版をV4に変更し、かつ定義版をV3に
変更した参照関係を参照関係情報に格納する(80
7)。R1の定義仕様書がD2でなければ、R1の参照版をV4
に変更した参照関係を参照関係情報に格納する(80
8)。以後この処理を他のR1について繰り返す。この処
理が終了した後、V4をV1に記憶して再びステップ102
のリスト表示画面に戻る。参照関係変更処理の終了後の
版管理情報の内容を図10に、参照関係情報の内容を図
11に示す。
【0030】図6と比較すればわかるように、図10の
1000〜1006の対応関係のうち、1006の対応
関係が該参照関係変更処理によって追加された対応関係
である。1001と1006から、pre_proc.cの版番号
1.00と版番号1.01は、同一のファイル名に対応している
ことがわかる。図4と比較すればわかるように、図11
の1100〜1107の参照関係のうち、1107が参
照関係変更処理によって追加された参照関係である。1
104と1107から、1107は1104の参照版を
1.01に、定義版を2.00に変更したものであることがわか
る。参照関係変更処理の終了後V1は1.01となっており、
作業者が図7の画面で71を選択し、編集・参照のボタ
ン54を押した場合、105においてV2は2.00となり、
107においてF1はhostIO2.cとなり、結果として10
8でファイル名hostIO2.cの内容を表示する。
【0031】この第1の実施例によれば、ある第1の仕
様書の内容を編集する際に、第1の仕様書を参照してい
る第2の仕様書が存在する場合、第1の仕様書の編集結
果を新たなファイルとして保存する。このため、第2の
仕様書の担当者の意図に反した変更が第1の仕様書に対
して施されても、第2の仕様書は変更前の内容の仕様書
をそのまま使用することができる。
【0032】また、編集結果を保存した新しいファイル
については、版管理情報に仕様書名、版番号、ファイル
名の対応を記憶するので、新しいファイルを参照するこ
とも容易に可能である。また、他から参照されているあ
る仕様書の参照関係を変更した場合についても、仕様書
の参照関係の変更結果を新版として登録し、以前の参照
関係をそのまま保存するため、ある第1の仕様書が参照
している第2の仕様書の参照関係が変更された結果につ
いても、第1の仕様書はその影響を受けない。
【0033】さらに、ある第1の仕様書が参照している
第2の仕様書が最新のものであるか否かを、版管理情報
から第2の仕様書名を持つ対応関係を検索し、参照して
いる仕様書の版が版管理情報中で最大のものであるか否
かを調べることにより、容易に判別できる。例えば、1
02の画面で、作業対象の仕様書が参照している仕様書
名のリストに、参照しているデータが最新のものである
か否かを示す項目を設け、仕様書の作業者に対して、参
照している仕様書の最新版への対応状況を表示すること
も可能である。
【0034】さらに、第1の実施例では、他の仕様書か
ら参照されている仕様書は自動的に保存され、変更され
る心配がないため、必要とする仕様書のコピーを作業者
ごとに用意する必要がない。つまり、ファイルの不必要
なコピーを作ることを防ぐことができる。
【0035】この第1の実施例では、参照関係をある第
1の仕様書が参照している第2の仕様書の内容を表示す
る目的に使用しているが、仕様書間の参照関係を利用す
るその他の用途にも用いることができる。例えば、実行
可能なロードモジュールを作成する際にリンケージすべ
きオブジェクトモジュールを記述する、メイクファイル
のような情報を、参照関係情報と版管理情報を用いて作
成することができる。すなわち、ロードモジュールを作
成する第1の仕様書について、第1の仕様書が参照して
いる第2の仕様書の仕様書名、版番号を参照関係情報よ
り求め、その仕様書名、版番号に対応するファイル名を
版管理情報より求ることにより、第1の仕様書が参照し
ている仕様書のファイル名が得られる。この処理を第1
の仕様書を第2の仕様書として再帰的に繰り返すことに
より、第1の仕様書からロードモジュールを作成するた
めに必要なすべての仕様書のファイル名が得られる。仕
様書のファイル名とそれから作成されるオブジェクトモ
ジュールの名前が1対1に対応していれば、仕様書のフ
ァイル名を用いて、それに対応するオブジェクトモジュ
ールのファイル名が得られ、それからロードモジュール
を作成するためにリンケージすべきオブジェクトモジュ
ールが得られ、これを用いてメイクファイルのような情
報を作ることができる。
【0036】また、この第1の実施例では、管理対象を
仕様書とし、C言語のプログラムを例に用いて説明した
が、ある第1のデータ中で要素の定義を行い、第2のデ
ータ中で要素の定義を用いるような関係を持ったデータ
の管理であれば、本発明が適用できる。同様に、第1の
データを修正したとき、これに追随して第2のデータを
も修正しなければならないようなあらゆる状況におい
て、本実施例の適用により、第1のデータに対する第2
のデータの内容が常にこの状況を満たすように保全でき
る。これにより、ソフトウェア開発における整合性・一
貫性の維持を自動化できる。
【0037】次に、図4と、図6と、図12から図16
とを用いて、第2の実施例を説明する。本実施例は、第
1の実施例において新版を作成する場合、すなわち、あ
る第1の仕様書から参照されている第2の仕様書の内容
を変更した場合、または第2の仕様書の参照関係を変更
した場合に、第1の仕様書に対して、メッセージを送信
する処理を加えたものである。
【0038】図12は、第2の実施例の仕様書版管理処
理の処理手順である。本処理手順は、図1に示した第1
の実施例の仕様書版管理処理に、メッセージ送信処理1
217を追加し、参照関係変更処理118を除いたもの
である。図13にメッセージ情報の一例を示す。図13
で、送信仕様書1300は、メッセージを送信した仕様
書の仕様書名である。送信版1301は、メッセージを
送信した仕様書の版番号である。受信仕様書1302
は、メッセージの送り先の仕様書の仕様書名である。メ
ッセージ内容は、メッセージの内容を示すものである。
【0039】次に、版管理情報が図3の状態、参照関係
情報が図4の状態で、仕様書名hostIO.c、版番号1.00の
仕様書の内容を編集した場合を用いて、図12と図13
を説明する。開始から1216までの処理については、
第1の実施例で示した通りである。すなわち、作業者が
指定したhostIO.cをD1に記憶し(1200)、D1の最新
版の版番号をV1、ファイル名をF1に記憶し(120
1)、D1と、D1が参照している仕様書とをリスト形式で
表示し(1202)、作業者がリスト上で指定した仕様
書名hostIO.cをD2に記憶し(1203)、D1とD2を比較
し(1206)、等しいのでF1に対する編集処理を起動
し(1209)、編集終了後に定義仕様書がD1定義版が
V1の仕様書が存在するか否かを調べ(1210)、存在
するため、編集結果を新しいファイル名F2として記憶し
(1213、1214)、変更結果に関する版管理情報
を追加し(1215)、変更結果に関する参照関係情報
を追加する(1216)。次に、メッセージ送信処理1
217を起動する。
【0040】図14にメッセージ送信処理の処理手順を
示す。まず、参照関係情報で、定義仕様書がD1、定義版
V1である参照関係R1を検索し、これについてステップ1
41の処理を繰り返す(140)。ステップ141で
は、送信仕様書がD1、送信版がV1、送信先仕様書がR1の
参照仕様書であるメッセージをメッセージ情報に追加す
る。以後、異なるR1について、ステップ141の処理を
繰り返す(142)。定義仕様書がD1、定義版V1である
すべての参照関係についてこの処理が終了すると、メッ
セージ送信処理は終了し、図12の1218でV1を(V1+
1)として、再びステップ1202のリスト表示画面に戻
る。メッセージ送信処理の結果として、図13の130
4から1306のメッセージをメッセージ情報に記憶す
る。
【0041】次に、メッセージ情報に蓄積されたメッセ
ージについて、ある仕様書に送られたメッセージを表示
したり、メッセージの内容に応じて仕様書の参照関係を
変更したりするためのメッセージ対応処理について説明
する。図15は、メッセージ対応処理の処理手順であ
る。以下、版管理情報の内容が図6、参照関係情報の内
容が図4、メッセージ情報が図13の内容の状態である
としてメッセージ対応処理の動作を説明する。まず、作
業者が指定した作業対象の仕様書名をD1に記憶する(1
500)。ここでは、作業者が作業対象の仕様書として
pre_proc.cを指定したとして説明する。ここでD1の最新
版の版番号をV1に記憶する(1501)。次に、D1が受
信仕様書であるメッセージを図13のメッセージ情報か
ら取り出し(1502)、これらをリスト形式で画面に
表示する(1503)。
【0042】図16は、ステップ1503の画面表示例
である。1600は、図13のメッセージ情報から、受
信仕様書がpre_proc.cであるメッセージ1304を表示
したものである。次に、作業者がこのリストからメッセ
ージ1600を選択し、1601または1602のコマ
ンドボタンを押す(1504)。このステップで、選択
されたメッセージをM1に記憶する。M1の送信仕様書をD2
に、送信版をV2に記憶する(1505)。作業者が図1
6で1600を選択した場合、D2にはhostIO.c、V2には
1.00を記憶する。作業者が終了ボタン1602を押した
場合、メッセージ対応処理は終了する。受理のボタン1
601を押した場合、選択したメッセージの送信仕様書
に対する参照関係を、送信仕様書の最新版を参照するよ
うに変更する処理を行う。まず、D2の最新版の版番号を
V3に記憶する(1507)。詳細には、版管理情報から
仕様書名がD2で版番号が最大のものを検索し、版番号を
V3に記憶する。
【0043】図6の600〜605で、仕様書名がhost
IO.cである対応は、604と605であり、このうち版
番号が大きいものは605であり、605の版番号は2.
00であるので、V3は2.00となる。次に、仕様書名がD1、
版番号がV1の仕様書を参照している仕様書が存在するか
否かを調べる(1508)。詳細には、図4の参照関係
情報で、定義仕様書がD1、定義版がV1の参照関係が存在
するか否かを調べる。存在しなかった場合は、現在参照
関係情報に記憶されている参照関係の内容を変更する。
すなわち、参照仕様書がD1で、参照版がV1で、定義仕様
書がD2である各参照関係について、定義版を最新版の版
番号であるV3に変更する処理を行う(1509)。
【0044】一方、D1、V1がそれぞれ、pre_proc.c、1.
00であった場合、図4の参照関係情報でこれらが定義仕
様書、定義版となっている参照関係406が存在するの
で、この場合は、参照関係を変更した結果を新しい版の
仕様書として登録する処理を行う。すなわち、V1の少数
部に1を加算した結果をV4に記憶し(1510)、版管
理情報にデータ名がD1、版番号がV4、ファイル名がF1と
なる対応関係を記憶し(1511)、参照関係情報の参
照仕様書D1、参照版V1である参照関係R1について(15
12)、R1の定義仕様書がD2であれば(1513)、R1
の参照版をV4に変更し、かつ定義版をV3に変更した参照
関係を参照関係情報に格納し(1514)、R1の定義仕
様書がD2でなければ、R1の参照版をV4に変更した参照関
係を参照関係情報に格納する(1515)。以後、この
処理を他のR1について繰り返す。D1がpre_proc.cでV1が
1.00で、D2がhostIO.cで、V2が1.00で、V3が2.00の場
合、1511でV4が1.01となり、1512でF1はpre_pr
oc.cとなり結果として、この処理終了後の版管理情報、
および参照関係情報は、それぞれ図10および図11の
ようになる。最後に、メッセージ情報からM1を消去し
(1517)、図14のメッセージ送信処理を実行し
(1518)、V1にV4を記憶して(1519)、150
2のステップに戻って再びメッセージ情報を読み込み、
1503でメッセージのリストを表示する。このとき、
メッセージ情報には、受信仕様書がpre_proc.cであるメ
ッセージは存在しないので、リストには何も表示されな
い。これによって、作業者は処理すべきメッセージがな
い、すなわち作業対象の仕様書Pre_proc.cが参照してい
る仕様書が、すべて最新版であることがわかる。
【0045】第2の実施例によれば、ある第1の仕様書
の変化に追随して変更を施すべき他の第2の仕様書につ
いて、作業者が第2の仕様書を適切に変更した事実、あ
るいは変更の必要がないことを確認した事実を図16の
ような画面で、”受理”を選択するだけで指示できる。
本システムでは、複数の仕様書やプログラムの依存関係
を版管理情報23と参照関係情報24とで管理してお
り、これを前記のような簡単な操作による指示にしたが
って変更できる。これにより、作業者が複数の仕様書や
プログラムの依存関係を配慮しなくても、本システムが
依存関係を自動的に検出・指摘でき、さらに作業者が依
存関係を変更することを、図16のような画面上での簡
単な操作で指示できる。
【0046】また、メッセージ送信処理の中で、メッセ
ージ内容を受信仕様書の担当者に対して電子メイルで送
信する処理を加えれば、ある第1の仕様書の作業担当者
が第1の仕様書に関する作業を行わなくても、第1の仕
様書が参照している仕様書の新版が作成されたことを知
ることができる。
【0047】次に、図17から図19を用いて、第3の
実施例について説明する。第3の実施例は、ある第1の
仕様書について、第1の仕様書が他の第2の仕様書から
参照されておらず、かつ第1の仕様書の新版(つまり第
1の仕様書と同一の仕様書名を持ち、第1の仕様書より
も版番号が大きいもの)が作成されて1週間経過したと
き、第1の仕様書を消去することによって、不要となっ
た仕様書が占有していた記憶領域を他の目的に利用でき
るようにするものである。
【0048】図17に不要な仕様書の消去の処理手順を
示す。図17の処理手順を版管理情報の内容が図18、
参照関係情報の内容が図19の状態である場合を例に用
いて説明する。図18の版管理情報で、作成日付180
3は、対応関係で示される仕様書の版が作成された日付
を示す。例えば、1804で、仕様書名main.c、版番号
1.00、ファイル名main.cの仕様書は1993年の6月1
5日に作成されたことを表す。
【0049】図17の処理は、必要に応じて起動する。
例えば、定期的に自動実行されるようにしておくとか、
開発システムの管理者が記憶装置の容量が不足したとき
に起動するとかいう方法が考えられる。このような方法
により図17の処理が起動された日付が1993年6月
30日であったとする。不要な仕様書の消去処理の始め
に、起動された日付をT1に記憶する(1700)。
【0050】次に、版管理情報中の各対応関係R1につい
て、以下の処理を実行する(1701)。まずR1の仕様
書名をD1に、版番号をV1に記憶する(1702)。R1が
図18の1804であれば、D1はmain.c、V1は1.00とな
る。次に版管理情報で、仕様書名がD1、版番号がV1より
大きく、かつV1にもっとも近い対応関係を検索する(1
703)。ここで該当する対応関係がなければ、つま
り、仕様書名がD1で、版番号がD1より大きいものがなけ
れば、R1を次の対応関係として次の繰り返しを行う(1
712)。あれば、その作成日付をT2に記憶する(17
04)。D1がmain.c、V1が1.00であれば、これに該当す
る対応関係は1813であり、したがってT2は1993
年の6月21日となる。
【0051】次に、(T1 - T2)が一週間、すなわち7よ
り大きいか否かを調べる(1705)。大きくない場
合、R1を次の対応関係として次の繰り返しを行う(17
12)。(T1 - T2)の結果は9日となり、したがって、
7より大きいことがわかる。つまり、仕様書名main.c、
版番号1.00の仕様書は、それより新しい版が作成されて
から9日経過したということがわかる。つぎに、図19
の参照関係情報から、仕様書名main.cの版番号1.00の仕
様書を参照している仕様書が存在するか否かを調べ(1
706)、存在する場合、R1を次の対応関係として次の
繰り返しを行う。定義仕様書がmain.cで、定義版が1.00
の参照関係の有無を調べると、図19の1900〜19
13にこれを満たす参照関係は存在しない。この場合
は、仕様書名main.c、版番号1.00の仕様書を消去する処
理を行う。まず、版管理情報から、仕様書名D1、版番号
V1の対応を検索し、そのファイル名をF1に記憶する。D1
がmain.cで、V1が1.00の場合、ファイル名F1は図18の
1804より、main.cとなる。次に版管理情報から、フ
ァイル名がF1である対応関係が他にあるかを調べる。な
い場合は、ファイル名F1のファイルを消去する。この場
合、ファイル名がmain.cである対応関係1813が存在
するので、main.cの消去は行わない。次に、版管理情報
から、R1の対応を消去する。最後に、参照関係情報か
ら、参照仕様書がD1、参照版がV1である参照関係を消去
する。D1がmain.c、V1が1.00のとき、これを満たす参照
関係は、図19の1900〜1913の参照関係で19
00〜1902があるので、これらの参照関係を消去す
る。これで、データ名main.c、版番号1.00に関する版管
理情報、参照関係情報はすべて消去されたことになる。
このように、仕様書の消去処理を行った後には、版管理
情報、および参照関係情報が変化しているため、再び1
701の繰り返しを始めから行う。
【0052】第3の実施例によれば、ある第1の仕様書
に新版が存在し、第1の仕様書の新版が作成されて一定
期間経過しており、かつ第1の仕様書を参照している仕
様書が存在しない場合、第1の仕様書を消去することに
よって、不要である可能性が高いと考えられる仕様書の
消去を自動的に行うことができ、不要な仕様書が占有し
ていた記憶領域を他の目的に使用することができる。
【0053】また、本第3の実施例では、仕様書を消去
するとしたが、例えば、開発に使用している記憶装置よ
り安価で低速な記憶装置に仕様書を移動する、という方
法も考えられ、本第3の実施例のファイルの消去の部分
をファイルの移動に変更することにより、容易に実施で
きる。
【0054】また、ある第1の仕様書に新版が存在し、
かつ第1の仕様書を参照している仕様書が存在しない場
合に第1の仕様書を消去するようにすれば、版管理情報
に図18の作成日付1803は不要となる。しかし、こ
の場合、例えば第1の仕様書の新版として第2の仕様書
が作成され、第1の仕様書を参照していたすべての仕様
書が第2の仕様書を参照するように参照関係を変更した
後、第2の仕様書に誤りが発見された場合、第1の仕様
書はすでに消去されていて第1の仕様書を参照できな
い、ということが起こり得る。第3の実施例によれば、
第1の仕様書は第2の仕様書が作成されてから7日間は
消去されないことが保証されており、この間に第2の仕
様書に誤りが発見されれば、再び第1の仕様書を参照す
るように参照関係を変更することができる。
【0055】さらに、本第3の実施例では、新版が作成
されて7日以上経過しており、参照されていない仕様書
を消去する、としたが、ここで7日と指定した期間は、
開発の様態や仕様書を格納する記憶装置の容量に依存し
て適当な期間が異なり、したがってこの期間を開発管理
者が設定できるようにすることも考えられる。
【0056】
【発明の効果】ある第1の仕様書が他の第2の仕様書か
ら参照されている場合、第1の仕様書の内容を変更した
結果は新版として保存されるため、第2の仕様書の作業
者が気がつかないうちに第1の仕様書が変更されてその
影響を第2の仕様書が受ける、ということがない。
【0057】また、第1の仕様書の内容は変更せず、第
1の仕様書が参照する仕様書を変更した場合について
も、同様に新版が作成される。このため、第2の仕様書
からみれば、第1の仕様書が依存するすべての仕様書が
変更されないことが保証される。 また、第2の仕様書
の作業者の指示により、第2の仕様書が参照する仕様書
を第1の仕様書から第1の仕様書の新版に変更するた
め、第2の仕様書の作業者は第1の仕様書の変更前後の
内容を選択して利用することができる。
【0058】また、第1の仕様書の内容は変更せず、第
1の仕様書が参照する仕様書を変更した場合は、第1の
仕様書のファイルのコピーを行わず、版管理情報に新し
い対応を登録することによって新版を作成するため、不
必要なコピーを作成することによって発生する仕様書間
の不整合、および記憶空間の浪費を防ぐことができる。
また、仕様書のすべての版は版管理情報を記憶してい
るので、第2の仕様書が参照している第1の仕様書が最
新のものであるか否かが容易にわかる。
【0059】また、本発明のより望ましい様態では、第
1の仕様書の新版が作成された時に第2の仕様書に対し
てメッセージを送信する。これにより、第2の仕様書の
作業者がそれに追随して作業を行うべきであることがわ
かる。さらに、第2の仕様書の作業者が作業を終了した
とき、メッセージを受理する、という簡単な指示のみ
で、第2の仕様書が第1の仕様書の新版を参照するよう
に変更する。
【0060】また、より新しい版が存在し、かつ他の仕
様書から参照されていない、すなわち不要である可能性
が高い第3の仕様書を消去することにより、第3の仕様
書が占有していた記憶空間を他の目的に使用できるよう
に解放することができる。さらに、前記の消去の条件
に、新しい仕様書ができて一定期間以上経過した仕様書
であるという条件を加えることにより、例えば第3の仕
様書の新版である第4の仕様書ができて、第3の仕様書
を参照していたすべての仕様書が第4の仕様書を参照す
るように参照関係を変更した後に第4の仕様書に誤りが
発見された場合についても、一定期間内であれば、第3
の仕様書が保存されており、従ってより安全に不要な仕
様書を消去できる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における仕様書版管理処理の処理
手順を示すフローチャートである。
【図2】仕様書版管理処理を実行するハードウェア構成
を示すブロック図である。
【図3】版管理情報の第1の例である。
【図4】参照関係情報の第1の例である。
【図5】リスト形式による仕様書名の画面表示の第1の
例である。
【図6】版管理情報の第2の例である。
【図7】リスト形式による仕様書名の画面表示の第2の
例である。
【図8】参照関係の変更処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図9】参照関係の変更処理の画面表示の例である。
【図10】版管理情報の第3の例である。
【図11】参照関係情報の第2の例である。
【図12】第2の実施例における仕様書版管理処理の処
理手順を示すフローチャートである。
【図13】メッセージ情報の例である。
【図14】メッセージ送信処理の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図15】メッセージ対応処理の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図16】メッセージリストの画面表示の例である。
【図17】不要な仕様書の消去処理の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図18】版管理情報の第4の例である。
【図19】参照関係情報の第3の例である。
【符号の説明】
20:CPU、21:メモリ、22:入出力装置、2
3:版管理情報、24:参照関係情報、25:メッセ−
ジ情報

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計算機及び入出力装置を有する情報処理装
    置におけるデータの版管理方法であって、 あるデータの名称を表すデータ名と、該データの版を表
    す版番号との組によって、一意的に該データを識別でき
    るように該データに対して該データ名と該版番号とを対
    応づけたとき、該データ名と、該版番号と、該データの
    内容を格納しているファイル名との対応関係を保持する
    版管理情報と、 ある第1のデータの名称を表す定義データ名と、該第1
    のデータの版番号を表す定義版番号と、該第1のデータ
    の中で定義した内容に依存して構成した他の第2のデー
    タの名称を表す参照データ名と、該第2のデータの版番
    号を表す参照版番号との対応関係を保持する参照関係情
    報とを有し、 作業者の指示に従って該第1のデータのデータ名と該第
    1のデータの版番号を記憶するステップと、 該第1のデータの該データ名と該第1のデータの該版番
    号に対応する第1のファイル名を該版管理情報から取得
    するステップと、 該参照関係情報の対応の中で、該第1のデータの該デー
    タ名と該第1のデータの該版番号とがそれぞれ該定義デ
    ータ名と該定義版番号とに等しい対応を取得するステッ
    プと、 該対応が存在すれば他のどのファイルとも異なる新しい
    第2のファイル名を作成し、該対応が存在しなければ第
    2のファイル名は該第1のファイル名と同じとするステ
    ップと、 該第1のファイル名に対応するファイルの内容を作業者
    の指示に従って変更し、該第2のファイル名でファイル
    に格納するステップと、 該第1のデータの該データ名と、該版管理情報の中で該
    データ名に対応するどの該版番号とも異なるように新し
    く作成した版番号と、該第2のファイル名との対応関係
    を該版管理情報に記憶するステップとを有することを特
    徴とするデータの版管理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記版番号は、ファイルの内容が変化したときに番号を
    変更するメジャー番号と、ファイルの内容が変化してい
    ないときでかつ他のどの版番号とも異なる新しい版番号
    を作成するときに番号を変更するマイナー番号との少な
    くとも2個の番号の組で構成し、 前記最後のステップにおいて版番号を作成するときは、
    前記第1のファイル名と前記第2のファイル名とが異な
    るときはメジャー番号を変更することで作成し、同じと
    きはマイナー番号を変更することで作成することを特徴
    とするデータの版管理方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 ある第3のデータの名称を表す送信データ名と、該第3
    のデータの版番号を表す送信版番号と、他の第4のデー
    タの名称を表す受信データ名との対応関係を保持するこ
    とにより、該第3のデータの内容が変化したときこれに
    起因して該第4のデータの内容を変更する必要性が生じ
    たことを表すメッセージ情報をさらに有し、 前記の、該参照関係情報の対応の中から特定の対応を取
    得する前記該ステップで取得した1個または複数の対応
    のそれぞれについて、前記第1のデータの該データ名
    と、前記第1のデータの該版番号と、該対応の該参照デ
    ータ名とのそれぞれを該送信データ名と該送信版番号と
    該受信データ名との該対応として該メッセージ情報に記
    憶するステップと、 作業者が指示したある第5のデータ名を受信データ名と
    する該メッセージ情報中の対応関係を表示するステップ
    とをさらに有することを特徴とするデータの版管理方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記最後の該メッセージ情報中の特定の対応関係を表示
    する前記ステップは、表示内容に従って作業者が行なう
    べき作業を作業者が完遂したことを作業者が指示する手
    段をさらに有し、 作業者の指示に従って、表示内容に従って作業者が行な
    うべき作業を作業者が完遂したことを記憶するステップ
    をさらに有し、 さらに、前記第5のデータ名を受信データ名とする該メ
    ッセージ情報中の第1の対応のそれぞれについて、 該第1の対応関係を消去するステップと、 前記版管理情報の中でデータ名が該第1の対応の送信デ
    ータ名と等しい第2の対応の中で、最も新しく作成され
    たないしは番号が最も大きな第1の版番号を取得するス
    テップと、 前記参照関係情報の中で、該第1の対応の送信データ名
    と、該第1の対応の送信版番号と、該第1の対応の受信
    データ名とをそれぞれ定義データ名と定義版番号と参照
    データ名とする第3の対応の中で、該参照版番号が最も
    新しく作成されたないしは番号が最も大きなものを取得
    するステップと、 該第3の対応の定義版番号を該第1の版番号に変更した
    第4の対応で、前記参照関係情報の該第3の対応を置き
    換えるステップとをさらに有することを特徴とするデー
    タの版管理方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、 ある第3のデータについて、該第3のデータの該データ
    名と、該第3のデータの該版番号がそれぞれ該定義デー
    タ名と該定義版番号とに等しい参照関係情報中の第1の
    対応の有無を調べるステップと、 該第3のデータの該データ名に対応する版管理情報の中
    の対応に、該第3のデータに対応する該第1のデータの
    版番号よりも大きい第2の版番号を該版番号とする第2
    の対応の有無を調べるステップと、 該第1の対応が存在せず、かつ該第2の対応が存在する
    とき、該第3のデータの該データ名と該第3のデータの
    版番号とがそれぞれ該データ名と該版番号とに等しい版
    管理情報中の対応関係を消去するステップと、 該第3のデータのデータ名と該第3の版番号とがそれぞ
    れ該参照データ名と該参照版番号とに等しい参照関係情
    報中の対応関係とを消去するステップと、 版管理情報の対応の中にファイル名が該第3のデータに
    対応するファイル名に等しく、該第3のデータに関する
    対応以外の第3の対応の存在の有無を調べるステップ
    と、 該第3の対応が存在しないとき、該第3のデータに対応
    するファイルを消去するステップとをさらに有すること
    を特徴とするデータの版管理方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、 版管理情報の対応関係にさらにデータを作成された日時
    を表す作成日時を記憶する項目を設け、 ある第3のデータについて、該第3のデータの該データ
    名と、該第3のデータの該版番号がそれぞれ該定義デー
    タ名と該定義版番号とに等しい参照関係情報中の第1の
    対応の有無を調べるステップと、 該第3のデータの該データ名に対応する版管理情報の中
    の対応に、該第3のデータに対応する該第1のデータの
    版番号よりも大きくかつ第1の版番号に最も近い第2の
    版番号を該版番号とする第2の対応を取得するステップ
    と、 現在の日時と該第2の対応の該作成日時との差をとるス
    テップと、該差とあらかじめ設定された保存保証期限と
    を比較するステップと、 該第1の対応が存在せず、かつ該第2の対応が存在し、
    かつ該差が該保存保証期限よりも大きいとき、該第3の
    データの該データ名と該第3のデータの版番号とがそれ
    ぞれ該データ名と該版番号とに等しい版管理情報中の対
    応関係を消去するステップと、 該第3のデータのデータ名と該第3の版番号とがそれぞ
    れ該参照データ名と該参照版番号とに等しい参照関係情
    報中の対応関係とを消去するステップと、 版管理情報の対応の中にファイル名が該第3のデータに
    対応するファイル名に等しく、該第3のデータに関する
    対応以外の第3の対応の存在の有無を調べるステップ
    と、 該第3の対応が存在しないとき、該第3のデータに対応
    するファイルを消去するステップとをさらに有すること
    を特徴とするデータの版管理方法。
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