JPH07110704A - 産業用ロボットシステムの制御方法及び制御装置 - Google Patents

産業用ロボットシステムの制御方法及び制御装置

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JPH07110704A
JPH07110704A JP25563293A JP25563293A JPH07110704A JP H07110704 A JPH07110704 A JP H07110704A JP 25563293 A JP25563293 A JP 25563293A JP 25563293 A JP25563293 A JP 25563293A JP H07110704 A JPH07110704 A JP H07110704A
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文男 笠上
Seisuke Kukumiya
成助 久々宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 教示時における操作者のワーク移動装置とツ
ール移動装置との交互の操作を最小限にし、当該操作を
大幅に軽減することができる産業用ロボットシステムの
制御方法及び制御装置を提供する。 【構成】 予め指定された教示データのワークとツール
の姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算し、上記演算した
基準作業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決めら
れた期間で上記基準作業姿勢を保持するように複数の教
示データを補正し、上記補正した複数の教示データに基
づいてワーク取扱操作の第1の関節手段とツール移動装
置の第2の関節手段とを同時に動作させることによって
上記ワークと上記ツールとを協調して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークを把持しワーク
の姿勢を変化させるためのワーク移動装置と、ツールを
設けツールの位置及びツールの姿勢を変化させるための
ツール移動装置とからなる産業用ロボットシステムのた
めの制御方法及び装置に関し、特にティーチングプレイ
バック方式の協調動作を行う産業用ロボットシステムの
ための制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のティーチングプレイバック方式の
協調動作を行う産業用ロボットシステムにおいては、ワ
ークとツールとの協調動作による作業を教示する際に
は、ワークを回転させてるとともにツールを移動させ
て、所望する再生時のワークとツールとの状態を作成
し、教示データとして記憶させる教示データ作成工程を
繰返すことにより、作業プログラムを作成していた。そ
して、自動運転においては、上記作業プログラムを順次
再生し、連続する教示データの間は補間することによ
り、ワーク移動装置とツール移動装置とを同時に動作さ
せながら、ワークとツールとの1つの協調動作を行わせ
ていた。このために、協調動作の教示作業においては、
ワーク移動装置を対象としたワークの姿勢を変えること
を目的とした回転の操作と、ツール移動装置を対象とし
たツールの位置及び姿勢を変えることを目的とした移動
の操作とが必要であり、極めて煩雑な操作となってい
た。
【0003】以下、従来の技術の問題点について、アー
ク溶接の作業を例にとり説明する。ここで、図16の
(a)に示すように、垂直に立てたワーク1の楕円の外
周部上のP1点乃至Pe点の箇所に対して、溶接トーチ
であるツール2を用いて協調作業する例を引用する。ま
ず、教示作業を始めるに当たり、操作者は図16の
(a)のワーク1上のP1点から始まりPe点に至る全
ての箇所において、図16の(b)に示すワーク1の溶
接部における傾きと溶接トーチの傾きを保持した作業を
所望するものと仮定して説明する。この操作者の意図す
るところは、アーク溶接では、アーク熱によって金属を
溶かして接合する加工法であるため、金属が溶けた溶融
部があり、溶融部が重力の影響を受け垂れ落ちることを
防ぐために、ワーク1の溶接点Pwにおけるワーク1の
接線である溶接線CLwの水平面からの傾きθ1を一定
に保持しつつ、溶け込み深さや溶接後のビード外観を一
定に保つように、上記溶接線CLwに対する溶接トーチ
であるツール2の傾きθ2を一定に保持しつつの作業を
施すことである。
【0004】ワーク1の形状を教示するに際しては、図
17の(a)に示すように、操作者はP1点及至Pe点
の間に、連続する2点を結んだ直線とワーク1の外形線
との誤差が許容値以内となるように、ワーク1の外形線
上に複数のP2点及至P4点を定める。各点においては
教示の目安となる印を付記することにより、操作者によ
る以降の作業において教示すべき点を明確にするための
助けとするとともに、操作者は図17の(b)に示すよ
うに、各点における接線CL1及至CLeは容易にわか
る。
【0005】従来の方法に基づいて上記操作者が所望す
るワーク1とツール2との協調動作を教示する方法につ
いて、図13乃至図15を参照して説明する。初期の状
態においては、図13の(a)に示すように、ワーク1
は、その回転中心である座標原点Owork点を中心に
回転させてワーク1の姿勢を変更させかつワーク1の位
置を移動できるワーク移動装置(図13乃至図15にお
いて図示せず。)に把持される一方、溶接トーチである
ツール2は、ツール2先端のOtool点の位置を移動
させかつツール2の姿勢を変更できるツール移動装置
(図13乃至図15において図示せず。)に取付けられ
ている。
【0006】P1点での教示データを得るためには、操
作者はワーク移動装置を操作して、図13の(b)に示
すように、ワーク1をP1点の接線CL1と水平面との
成す角度が所望する角度θ1に至るまで回転させる。こ
こで、角度θ1は、操作者によって重力を利用した角度
計器を用いて検出される。次いで、操作者はツール移動
装置を操作して、図14の(a)に示すように、ツール
先端のOtool点をワーク1上のP1点と一致するま
で移動させ、さらに、操作者はツール移動装置を操作し
て、図14の(b)に示すように、ツール先端のOto
ol点を中心としてツール2の姿勢を、接線CL1 との
成す角度が角度θ2に至るまで回転させる。ここで、角
度θ2は、操作者によって分度器等の計器を用いて検出
される。こうして、P1点での教示する状態を作成す
る。
【0007】次いで、次の代表点であるP2点での教示
データを得るためには、操作者はワーク移動装置を操作
して、図14の(c)に示すように、ワーク1をP2点
の接線CL2と水平面との成す角度が所望する角度θ1
に至るまで回転させ、さらに、ツール移動装置を操作し
て、図14の(d)に示すように、ツール2先端のOt
ool点をワーク1上のP2点と一致するまで移動させ
る。そして、図15の(a)に示すように、ツール2が
接線CL2と成す角度が角度θ2であることを確認し、
P2点の教示する状態を作成する。
【0008】以下同様にして順次繰り返して第j番目の
代表点であるPj点での教示データを得るためには、操
作者はワーク移動装置を操作して、図15の(b)に示
すように、ワーク1をPj点の接線CLjと水平面との
成す角度が所望する角度θ1に至るまで回転させ、さら
に、ツール移動装置を操作して、図15の(c)に示す
ように、ツール先端のOtool 点をワーク1上のP
j点と一致するまで移動させ、図15の(d)に示すよ
うに、ツール2が接線CLjと成す角が上記角度θ2で
あることを確認し、Pj点の教示する状態を作成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上、ワーク移動装置
とツール移動装置とを交互に操作する従来の教示作業を
説明した。この従来法の目的とするところは、図14の
(b)、図15の(a)、図15の(d)に示す教示状
態において、上記操作者が所望するワーク1の溶接部の
姿勢及び溶接トーチであるツール2の位置姿勢を設定し
て教示することにあり、このために、ワーク移動装置と
ツール移動装置との交互の操作が必要となる。従って、
当該教示時の操作が非常に繁雑になるという問題点があ
った。
【0010】本発明の目的は以上の問題点を解決し、所
定の同一の基準作業姿勢を保持するようにワーク1とツ
ール2とを制御することができ、しかも教示時における
操作者のワーク移動装置とツール移動装置との交互の操
作を最小限にし、当該操作を大幅に軽減することができ
る産業用ロボットシステムの制御方法及び制御装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の産業用ロボットシステムの制御方法は、ワークと上
記ワークを移動させる第1の関節手段とを有するワーク
取扱装置と、ツールと上記ツールを移動させる第2の関
節手段とを有するツール移動装置とを備えた産業用ロボ
ットシステムにおいて、所定の作業の開始時における上
記ワークの位置姿勢と上記ツールの位置姿勢と、上記作
業の開始後において上記ツールのみを動作させたときの
上記ワークの位置姿勢と上記ツールの位置姿勢とを含む
予め作成された複数の教示データに基づいて、上記第1
の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動作させる
ことによって上記ワークと上記ツールとを協調して制御
する制御方法であって、予め指定された上記教示データ
の上記ワークと上記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿
勢を演算し、上記演算した基準作業姿勢に基づいて所定
の作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業姿勢
を保持するように上記複数の教示データを補正し、上記
補正した複数の教示データに基づいて上記第1の関節手
段と上記第2の関節手段とを同時に動作させることによ
って上記ワークと上記ツールとを協調して制御すること
を特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の産業用ロボットシス
テムの制御方法は、請求項1記載の産業用ロボットシス
テムの制御方法において、上記複数の教示データを補正
することは、上記第1の関節手段と上記第2の関節手段
とを同時に動作させるときに実行することを特徴とす
る。
【0013】さらに、請求項3記載の産業用ロボットシ
ステムの制御方法は、請求項1又は2記載の産業用ロボ
ットシステムの制御方法において、上記補正した教示デ
ータに基づいて、所定の補間方法を用いて上記作業にお
ける隣接する2つの作業点間の複数の補間点で補間され
た補間教示データを演算し、上記演算した補間教示デー
タ及び上記補正した複数の教示データとに基づいて上記
第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動作さ
せることによって上記ワークと上記ツールとを協調して
制御することを特徴とする。
【0014】またさらに、請求項4記載の産業用ロボッ
トシステムの制御方法は、請求項3記載の産業用ロボッ
トシステムの制御方法において、上記演算した基準作業
姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決められた期間
で上記基準作業姿勢を保持するように上記演算した補間
教示データを補正し、上記補正した補間教示データ及び
上記補正した複数の教示データとに基づいて上記第1の
関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動作させるこ
とによって上記ワークと上記ツールとを協調して制御す
ることを特徴とする。
【0015】本発明に係る請求項5記載の産業用ロボッ
トシステムの制御方法は、ワークと上記ワークを移動さ
せる第1の関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツー
ルと上記ツールを移動させる第2の関節手段とを有する
ツール移動装置とを備えた産業用ロボットシステムにお
いて、所定の作業の開始時における上記ワークの位置姿
勢と上記ツールの位置姿勢と、上記作業の開始後におい
て上記ツールのみを動作させたときの上記ワークの位置
姿勢と上記ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複
数の教示データに基づいて、上記第1の関節手段と上記
第2の関節手段とを同時に動作させることによって上記
ワークと上記ツールとを協調して制御する制御方法であ
って、予め指定された上記教示データの上記ワークと上
記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算し、上記
複数の教示データに基づいて、所定の補間方法を用いて
上記作業における隣接する2つの作業点間の複数の補間
点で補間された補間教示データを演算し、上記演算した
基準作業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決めら
れた期間で上記基準作業姿勢を保持するように上記複数
の教示データと上記補間教示データを補正し、上記補正
した複数の教示データと上記補正した補間教示データに
基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを
同時に動作させることによって上記ワークと上記ツール
とを協調して制御することを特徴とする。
【0016】また、請求項6記載の産業用ロボットシス
テムの制御方法は、請求項5記載の産業用ロボットシス
テムの制御方法において、上記複数の教示データと補間
教示データを補正することは、上記第1の関節手段と上
記第2の関節手段とを同時に動作させるときに実行する
ことを特徴とする。
【0017】本発明に係る請求項7記載の産業用ロボッ
トシステムの制御装置は、ワークと上記ワークを移動さ
せる第1の関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツー
ルと上記ツールを移動させる第2の関節手段とを有する
ツール移動装置とを備えた産業用ロボットシステムにお
いて、所定の作業の開始時における上記ワークの位置姿
勢と上記ツールの位置姿勢と、上記作業の開始後におい
て上記ツールのみを動作させたときの上記ワークの位置
姿勢と上記ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複
数の教示データに基づいて、上記第1の関節手段と上記
第2の関節手段とを同時に動作させることによって上記
ワークと上記ツールとを協調して制御する制御装置であ
って、予め指定された上記教示データの上記ワークと上
記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算する演算
手段と、上記演算手段によって演算した基準作業姿勢に
基づいて所定の作業のうちの予め決められた期間で上記
基準作業姿勢を保持するように上記複数の教示データを
補正する補正手段と、上記補正手段によって補正した複
数の教示データに基づいて上記第1の関節手段と上記第
2の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワ
ークと上記ツールとを協調して制御する制御手段とを備
えたことを特徴とする。
【0018】また、請求項8記載の産業用ロボットシス
テムの制御装置は、請求項7記載の産業用ロボットシス
テムの制御装置において、上記補正手段は、上記制御手
段によって上記第1の関節手段と上記第2の関節手段と
を同時に動作させるときに実行することを特徴とする。
【0019】さらに、請求項9記載の産業用ロボットシ
ステムの制御装置は、請求項7又は8記載の産業用ロボ
ットシステムの制御装置において、上記補正手段によっ
て補正した教示データに基づいて、所定の補間方法を用
いて上記作業における隣接する2つの作業点間の複数の
補間点で補間された補間教示データを演算する補間演算
手段をさらに備え、上記制御手段は、上記補間演算手段
によって演算した補間教示データ及び上記補正手段によ
って補正した複数の教示データとに基づいて上記第1の
関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動作させるこ
とによって上記ワークと上記ツールとを協調して制御す
ることを特徴とする。
【0020】またさらに、請求項10記載の産業用ロボ
ットシステムの制御装置は、請求項9記載の産業用ロボ
ットシステムの制御装置において、上記演算手段によっ
て演算した基準作業姿勢に基づいて所定の作業のうちの
予め決められた期間で上記基準作業姿勢を保持するよう
に上記補間演算手段によって演算した補間教示データを
補正する補間点補正手段をさらに備え、上記制御手段
は、上記補間点補正手段によって補正した補間教示デー
タ及び上記補正手段によって補正した複数の教示データ
とに基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段
とを同時に動作させることによって上記ワークと上記ツ
ールとを協調して制御することを特徴とする。
【0021】本発明に係る請求項11記載の産業用ロボ
ットシステムの制御装置は、ワークと上記ワークを移動
させる第1の関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツ
ールと上記ツールを移動させる第2の関節手段とを有す
るツール移動装置とを備えた産業用ロボットシステムに
おいて、所定の作業の開始時における上記ワークの位置
姿勢と上記ツールの位置姿勢と、上記作業の開始後にお
いて上記ツールのみを動作させたときの上記ワークの位
置姿勢と上記ツールの位置姿勢とを含む予め作成された
複数の教示データに基づいて、上記第1の関節手段と上
記第2の関節手段とを同時に動作させることによって上
記ワークと上記ツールとを協調して制御する制御装置で
あって、予め指定された上記教示データの上記ワークと
上記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算する演
算手段と、上記複数の教示データに基づいて、所定の補
間方法を用いて上記作業における隣接する2つの作業点
間の複数の補間点で補間された補間教示データを演算す
る補間演算手段と、上記演算手段によって演算した基準
作業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決められた
期間で上記基準作業姿勢を保持するように上記複数の教
示データと上記補間演算手段によって演算された補間教
示データを補正する補正手段と、上記補正手段によって
それぞれ補正した複数の教示データと補間教示データに
基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを
同時に動作させることによって上記ワークと上記ツール
とを協調して制御する制御手段とを備えたことを特徴と
する。
【0022】また、請求項12記載の産業用ロボットシ
ステムの制御装置は、請求項11記載の産業用ロボット
システムの制御装置において、上記補正手段は、上記制
御手段によって上記第1の関節手段と上記第2の関節手
段とを同時に動作させるときに実行することを特徴とす
る。
【0023】
【作用】請求項1記載の産業用ロボットシステムの制御
方法においては、予め指定された上記教示データの上記
ワークと上記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演
算し、上記演算した基準作業姿勢に基づいて所定の作業
のうちの予め決められた期間で上記基準作業姿勢を保持
するように上記複数の教示データを補正し、上記補正し
た複数の教示データに基づいて上記第1の関節手段と上
記第2の関節手段とを同時に動作させることによって上
記ワークと上記ツールとを協調して制御する。また、請
求項2記載の産業用ロボットシステムの制御方法におい
ては、請求項1記載の産業用ロボットシステムの制御方
法において、上記複数の教示データを補正することは、
上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動
作させるときに実行する。さらに、請求項3記載の産業
用ロボットシステムの制御方法においては、請求項1又
は2記載の産業用ロボットシステムの制御方法におい
て、上記補正した教示データに基づいて、所定の補間方
法を用いて上記作業における隣接する2つの作業点間の
複数の補間点で補間された補間教示データを演算し、上
記演算した補間教示データ及び上記補正した複数の教示
データとに基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関
節手段とを同時に動作させることによって上記ワークと
上記ツールとを協調して制御する。またさらに、請求項
4記載の産業用ロボットシステムの制御方法において
は、請求項3記載の産業用ロボットシステムの制御方法
において、上記演算した基準作業姿勢に基づいて所定の
作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業姿勢を
保持するように上記演算した補間教示データを補正し、
上記補正した補間教示データ及び上記補正した複数の教
示データとに基づいて上記第1の関節手段と上記第2の
関節手段とを同時に動作させることによって上記ワーク
と上記ツールとを協調して制御する。
【0024】請求項5記載の産業用ロボットシステムの
制御方法においては、予め指定された上記教示データの
上記ワークと上記ツールの姿勢に基づいて基準作業姿勢
を演算し、上記複数の教示データに基づいて、所定の補
間方法を用いて上記作業における隣接する2つの作業点
間の複数の補間点で補間された補間教示データを演算
し、上記演算した基準作業姿勢に基づいて所定の作業の
うちの予め決められた期間で上記基準作業姿勢を保持す
るように上記複数の教示データと上記補間教示データを
補正し、上記補正した複数の教示データと上記補正した
補間教示データに基づいて上記第1の関節手段と上記第
2の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワ
ークと上記ツールとを協調して制御する。また、請求項
6記載の産業用ロボットシステムの制御方法において
は、請求項5記載の産業用ロボットシステムの制御方法
において、上記複数の教示データと補間教示データを補
正することは、上記第1の関節手段と上記第2の関節手
段とを同時に動作させるときに実行することを特徴とす
る。
【0025】請求項7記載の産業用ロボットシステムの
制御装置においては、上記演算手段は、予め指定された
上記教示データの上記ワークと上記ツールの姿勢に基づ
いて基準作業姿勢を演算し、上記補正手段は、上記演算
手段によって演算した基準作業姿勢に基づいて所定の作
業のうちの予め決められた期間で上記基準作業姿勢を保
持するように上記複数の教示データを補正し、上記制御
手段は、上記補正手段によって補正した複数の教示デー
タに基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段
とを同時に動作させることによって上記ワークと上記ツ
ールとを協調して制御する。また、請求項8記載の産業
用ロボットシステムの制御装置においては、請求項7記
載の産業用ロボットシステムの制御装置において、上記
補正手段は、上記制御手段によって上記第1の関節手段
と上記第2の関節手段とを同時に動作させるときに実行
する。さらに、請求項9記載の産業用ロボットシステム
の制御装置においては、請求項7又は8記載の産業用ロ
ボットシステムの制御装置において、上記補間演算手段
は、上記補正手段によって補正した教示データに基づい
て、所定の補間方法を用いて上記作業における隣接する
2つの作業点間の複数の補間点で補間された補間教示デ
ータを演算し、上記制御手段は、上記補間演算手段によ
って演算した補間教示データ及び上記補正手段によって
補正した複数の教示データとに基づいて上記第1の関節
手段と上記第2の関節手段とを同時に動作させることに
よって上記ワークと上記ツールとを協調して制御する。
またさらに、請求項10記載の産業用ロボットシステム
の制御装置においては、請求項9記載の産業用ロボット
システムの制御装置において、上記補間点補正手段は、
上記演算手段によって演算した基準作業姿勢に基づいて
所定の作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業
姿勢を保持するように上記補間演算手段によって演算し
た補間教示データを補正し、上記制御手段は、上記補間
点補正手段によって補正した補間教示データ及び上記補
正手段によって補正した複数の教示データとに基づいて
上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動
作させることによって上記ワークと上記ツールとを協調
して制御する。
【0026】請求項11記載の産業用ロボットシステム
の制御装置においては、上記演算手段は、予め指定され
た上記教示データの上記ワークと上記ツールの姿勢に基
づいて基準作業姿勢を演算し、上記補間演算手段は、上
記複数の教示データに基づいて、所定の補間方法を用い
て上記作業における隣接する2つの作業点間の複数の補
間点で補間された補間教示データを演算する。次いで、
上記補間手段は、上記演算手段によって演算した基準作
業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決められた期
間で上記基準作業姿勢を保持するように上記複数の教示
データと上記補間演算手段によって演算された補間教示
データを補正し、上記制御手段は、上記補正手段によっ
てそれぞれ補正した複数の教示データと補間教示データ
に基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段と
を同時に動作させることによって上記ワークと上記ツー
ルとを協調して制御する。また、請求項12記載の産業
用ロボットシステムの制御装置においては、請求項11
記載の産業用ロボットシステムの制御装置において、上
記補正手段は、上記制御手段によって上記第1の関節手
段と上記第2の関節手段とを同時に動作させるときに実
行する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明に係る一実施
例である、ツールを溶接トーチとした産業用ロボットシ
ステムについて、下記の項目の順序で詳細に説明する。 (1)産業用ロボットシステムの構成 (2)取扱うデータ (3)ツールとワークの位置姿勢の生成方法及び修正方
法 (4)制御装置の構成及び動作 (4−1)制御装置の構成 (4−2)教示作業 (4−3)新作業プログラムの生成 (4−4)再生動作 (5)変形例
【0028】なお、本明細書において、「位置姿勢」と
は位置及び姿勢を意味し、例えば「A点の位置姿勢」と
は、A点に設けられた座標系の位置姿勢を意味する。本
実施例において、「ワーク基準点の位置姿勢」はワーク
基準点に設けられた座標系の位置姿勢であって、当該座
標系はワーク1の位置姿勢を示すために設けられ、従っ
て、「ワーク基準点の位置姿勢」はワーク基準点の位置
及びワーク1本体の位置姿勢を表す。ツール2について
の同様である。さらに、「設置基準面を基準とした」と
いうことは「設置基準面の座標系を基準とした」という
ことを意味する。
【0029】本実施例の構成を説明する前に、本実施例
の方法における基本的な原理を、図18を参照して以下
に説明する。図18の(a)は、前述した従来の教示法
に基づき教示したP1点での教示状態を示す。このP1
点での教示状態を基準作業姿勢として記憶する。次い
で、図18の(b)に示すように、前述した従来の教示
法とは異なり、ツール2のみを、ツール先端のOtoo
l点がワーク1上のPi点と一致するまで移動し、さら
に、ツール2の姿勢が、接線CLiと成す角度が所定の
角度θ2となるよう回転させて教示させる。Pi点での
教示状態では、ツール2の姿勢が基準作業姿勢から変化
している。これを補正するために、上記記憶した基準作
業姿勢を取り出し、Pi点を中心として回転させること
により、図18の(c)によって示すように、上記基準
作業姿勢と同一である、操作者が所望するツール2とワ
ーク1の位置姿勢を設定することができる。本実施例に
おいては、一連の溶接作業のうち予め指定した作業点間
で同一の上記基準作業姿勢を保持するように補正した作
業プログラムを生成し、これを従来の作業プログラムと
区別するために「新作業プログラム」という。この基本
的な原理を実現させる演算の概要について、実施例の
「(3)ツールとワークの位置姿勢の生成方法及び修正
方法」の項にて、詳細に説明する。
【0030】(1)産業用ロボットシステムの構成 図2に本実施例の産業用ロボットシステムの全体を示
す。本実施例による装置の目的は、溶接トーチであるツ
ール2と、溶接トーチによって接合がなされる被作業対
象物であるワーク1とを協調して同時に動作させ、自動
的に接合作業を行うことである。ワーク1を把持するグ
リッパGRを有する6自由度からなるワーク移動装置1
0と、溶接トーチであるツール2を保持する6自由度か
らなるツール移動装置20とを備えたロボットシステム
において、上記各装置10、20を制御するための制御
装置3を備え、制御装置3は、教示ペンダント4と操作
ボックス5とが接続されている。
【0031】教示ペンダント4の正面図を図3に示す。
教示ペンダント4は、教示時において操作者が、操作す
る対象を上記2個の装置10、20のいずれかであるか
を選択するスイッチSW1と、上記スイッチSW1で選
択された装置10又は装置20を動作させるための動作
指令を指示する12個のスイッチSW2と、教示状態を
記憶するための教示データ作成指令を指示するスイッチ
SW3と、複数の教示データをまとめて作業プログラム
を作成するための作業プログラム作成指令を指示するス
イッチSW4と、操作者が数値入力するためのスイッチ
SW5と、本発明に係る新作業プログラムの生成を行わ
せる指令を指示すスイッチSW5とを具備している。こ
こで、スイッチSW2は、各装置10又は20の6個の
関節RJに対応するとともに、関節変数を所定の正の方
向に回転させるか又は当該正の方向と反対の負の方向に
回転させるかを指示するために各関節当たり2個のスイ
ッチが設けられる。
【0032】操作ボックス5の正面図を図4に示す。操
作ボックス5は、教示作業と再生動作である自動運転と
の切り替えを指示するスイッチSW7と、自動運転の作
業開始時の起動信号を出力するためのスイッチSW8
と、再生動作での自動修正を行わせるスイッチSW9と
を具備している。
【0033】図2に示すように、ワーク移動装置10
は、台座10B上に載置された6個の回転可能なる関節
RJ11乃至RJ16と各関節を連結するリンクL11
乃至L16とを備える。ここで、台座10Bは第1関節
RJ11を介して第1リンクL11に連結され、第1リ
ンクは第2関節RJ12を介して第2リンクL12に連
結され、第2リンクは第3関節RJ13を介して第3リ
ンクL13に連結され、第3リンクは第4関節RJ14
を介して第4リンクL14に連結され、第4リンクは第
5関節RJ15を介して第5リンクL15に連結され、
第5リンクは第6関節RJ16を介して第6リンクL1
6に連結され、第6リンクL16の先端は出力フランジ
PW6となっている。各関節RJ11乃至RJ16は、
アクチュエータM11乃至M16(図1参照。図2にお
いて図示せず。)によって回転駆動され、台座10Bに
対する出力フランジPW6の位置姿勢は動作可能なる空
間内で自由に変化させられる。さらに、ワーク移動装置
の出力フランジPW6には、グリッパGRが取り付けら
れており、グリッパGRがワークを把持する。
【0034】上記ワーク移動装置10と同様に、ツール
移動装置20は、台座20B上に載置された6個の回転
可能なる関節RJ21乃至RJ26と各関節を連結する
リンクL21乃至L26とを備える。ここで、台座20
Bは第1関節RJ21を介して第1リンクL21に連結
され、第1リンクは第2関節RJ22を介して第2リン
クL22に連結され、第2リンクは第3関節RJ23を
介して第3リンクL23に連結され、第3リンクは第4
関節RJ24を介して第4リンクL24に連結され、第
4リンクは第5関節RJ25を介して第5リンクL25
に連結され、第5リンクは第6関節RJ26を介して第
6リンクL26に連結され、第6リンクL26の先端に
は出力フランジPT6を有している。各関節RJ21乃
至RJ26は、アクチュエータM21乃至M26(図1
参照。図2において図示せず。)によって回転駆動さ
れ、台座20Bに対する出力フランジPT6の位置姿勢
は動作可能なる空間内で自由に変化させられる。さら
に、ツール移動装置の出力フランジPT6には、溶接ト
ーチであるツール2が取り付けられている。
【0035】上記ワーク移動装置10のアクチュエータ
M11乃至M16を駆動するための指令信号、並びに、
上記ツール移動装置20のアクチュエータM21乃至M
26を駆動するための指令信号は、制御装置3から出力
される。
【0036】(2)取扱うデータ 本実施例にて取扱うデータを図5に示す。上記ワーク移
動装置10の設置基準面の中央、すなわち台座10Bの
下面の中央に、座標系原点Ow_baseを有するワー
ク側ベース座標系を定め、ワーク先端すなわち出力フラ
ンジPW6の取付け面の中央に、座標原点Ow6を有す
るワーク側メカニカルインターフェイス座標系を定め
る。定義した上記2つの座標系の間の位置姿勢の関係を
示す同次変換行列Twは、次の数1で表せる。
【数1】
【0037】上記数1において、同次変換行列Twの4
列目の1行目から3行目に位置する変数pxtw、pytw、
pztwは、ワーク側ベース座標系を基準とした、ワーク
側メカニカルインターフェイス座標系の座標原点Ow6
の位置を表し、上記同次変換行列Twの1行1列から3
行3列までの9個のデータは、ワーク側ベース座標系を
基準とした、ワーク側メカニカルインターフェイス座標
系の姿勢を表す。ところで、リチャード・ピー・ポウル
(Richard P Paul)著、“ロボットマニピュレータズ:
数学、プログラミングと制御(ROBOTO MANIPULATORS:MA
THEMATICS、PROGRAMMING、AND CONTROL)”、ザ・エムア
イティ・プレス(The MIT Press)、1981年(以
下、参考文献1という)によると、各リンクの長さであ
る共通法線距離と、隣接する2つのリンク間の距離であ
るリンク間距離と、隣接する2つのリンク間の角度に対
応する関節軸間の距離であるねじれ角度とが予め決めら
れた系(ワーク移動装置1)において、関節RJ11乃
至RJ16の回転角度を示す各関節変数が定まると、同
次変換行列Twの位置姿勢を算出できる一方、同次変換
行列Twの所望する位置姿勢を定めると、関節RJ11
乃至RJ16の各関節変数を算出できることが述べられ
ており、本実施例においてはこれを参照する。
【0038】上記出力フランジPW6における、ワーク
1を保持するため取り付けたグリッパGRの先端であっ
てワーク1の基準となる位置において、座標原点Owo
rkを有するワーク座標系を定める。上記定義したワー
ク側メカニカルインターフェイス座標系と上記ワーク座
標系との座標系の間の位置姿勢の関係を示す同次変換行
列Ewは、次の数2で表せる。
【数2】
【0039】上記数2において、同次変換行列Ewの4
列目の1行目から3行目までに位置する変数pxew、py
ew、pzewは、ワーク側メカニカルインターフェイス座
標系を基準とした、ワーク座標系の座標原点Oworkの位
置を表し、上記同次変換行列Ewの1行1列から3行3
列までの9個のデータは、ワーク側メカニカルインター
フェイス座標系を基準としたワーク座標系の姿勢を表
す。
【0040】ワーク移動装置10と同様に、上記ツール
移動装置20の設置基準面の中央、すなわち、台座20
Bの下面中央に、座標系原点Ot_baseを有するツ
ール側ベース座標系を定め、ツール先端すなわち出力フ
ランジPT6の取付け面の中央に、座標原点Ot6を有
するツール側メカニカルインターフェイス座標系を定め
る。上記定義した2つの座標系の間の位置姿勢の関係を
示す同次変換行列Ttは、次の数3で表せる。
【数3】
【0041】上記数3において、同次変換行列Ttの4
列目の1行目から3行目までに位置するpxtt、pytt、
pzttは、ツール側ベース座標系を基準とした、ツール
側メカニカルインターフェイス座標系の座標原点Ot6
の位置を表し、上記同次変換行列Ttの1行1列から3
行3列までの9個のデータは、ツール側ベース座標系を
基準とした、ツール側メカニカルインターフェイス座標
系の姿勢を表す。ところで、参考文献1によると、各リ
ンクの長さである共通法線距離と、隣接する2つのリン
ク間の距離であるリンク間距離と、隣接する2つのリン
ク間の角度に対応する関節軸間の距離であるねじれ角度
とが予め決められた系(ツール移動装置2)において、
関節RJ21乃至RJ26の回転角度を示す各関節変数
が定まると、同次変換行列Ttの位置姿勢を算出できる
一方、同次変換行列Ttの所望する位置姿勢を定める
と、関節RJ21乃至RJ26の各関節変数を算出でき
ることが述べられており、本実施例においてはこれを参
照する。
【0042】上記出力フランジPT6に、ワークを作業
を施すために取り付けたツール2の先端であって作業点
となる位置において、座標原点Otoolを有するツー
ル座標系を定める。上記定義した上記ツール側メカニカ
ルインターフェイス座標系と上記ツール座標系との座標
系の間の位置姿勢の関係を示す同次変換行列Etは、次
の数4で表せる。
【数4】
【0043】上記数4において、同次変換行列Etの4
列目の1行目から3行目までに位置する変数pxet、py
et、pzetは、ツール側メカニカルインターフェイス座
標系を基準とした、ツール座標系の座標原点Otool
の位置を表し、同次変換行列Etの1行1列から3行3
列までの9個のデータは、ツール側メカニカルインター
フェイス座標系を基準とした、ツール座標系の姿勢を表
す。
【0044】ワーク1とツール2との相対的な位置姿勢
を示すために、図2に示す産業用ロボットシステムにお
いて、ワーク移動装置10とツール移動装置20とをと
もに計算上で結び付けるための、座標原点Oworld
を有するワールド座標系を定める。上記定義したワール
ド座標系と上記ワーク側ベース座標系との座標系の間の
位置姿勢の関係を示す同次変換行列Zwは、次の数5で
表せる。
【数5】
【0045】上記数5において、同次変換行列Zwの4
列目の1行目から3行目までに位置する変数pxzw、py
zw、pzzwは、ワールド座標系を基準とした、ワーク側
ベース座標系の座標原点Ow_baseの位置を表し、
上記同次変換行列Zwの1行1列から3行3列までの9
個のデータは、ワールド座標系を基準とした、ワーク側
ベース座標系の姿勢を表す。
【0046】一方、上記ワールド座標系と上記ツール側
ベース座標系との座標系の間の位置姿勢の関係を示す同
次変換行列Ztは、次の数6で表せる。
【数6】
【0047】上記数6において、同次変換行列Ztの4
列目の1行目から3行目までに位置するpxzt、pyzt、
pzztは、ワールド座標系を基準とした、ツール側ベー
ス座標系の座標原点Ot_baseの位置を表し、同次
変換行列Ztの1行1列から3行3列までの9個のデー
タは、ワールド座標系を基準とした、ツール側ベース座
標系の姿勢を表す。
【0048】図5において、ワールド座標系を基準とし
たワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行列worldXw
orkは、それぞれ4行4列の行列である同次変換行列Z
wと、同次変換行列Twと、同次変換行列Ewとを順次
乗算することによって、次の数7で算出できる。
【数7】worldXwork = Zw・Tw・Ew
【0049】同様に、ワールド座標系を基準としたツー
ル座標系の位置姿勢を示す同次変換行列worldXtool
は、それぞれ4行4列の行列である同次変換行列行列Z
tと、同次変換行列Ttと、同次変換行列Etとを順次
乗算することによって、次の数8で算出できる。
【数8】worldXtool = Zt・Tt・Et
【0050】さらに、ワーク座標系を基準としたツール
座標系の位置姿勢を示す同次変換行列をworkXtoolとす
ると、位置姿勢を示す同次変換行列worldXworkと、位
置姿勢を示す同次変換行列worldXtoolとの関係は、図
5から明らかなように、次の数9で表される。
【数9】worldXtool = worldXwork・workXtool
【0051】ここで、ワーク座標系を基準としたツール
座標系の位置姿勢を示す同次変換行列workXtoolを算出
する手順について説明する。ワーク移動装置10の関節
RJ11乃至RJ16の各関節変数を検出して、位置姿
勢を示す同次変換行列Twを算出した後、上記数7によ
って同次変換行列worldXworkを算出する。さらに、ツ
ール移動装置20の関節RJ21乃至RJ26の各関節
変数を検出して、位置姿勢を示す同次変換行列Ttを算
出した後、上記数8によって同次変換行列worldXtool
を算出した上で、次の数10によってツール座標系の位
置姿勢を示す同次変換行列workXtoolを算出する。
【数10】workXtool = worldXwork-1・worldXtool
【0052】上記数10は、数9を変形したにすぎな
い。もう1つの数9の変形として、ワールド座標系を基
準としたツール座標系の位置姿勢と、ワーク座標系を基
準としたツール座標系の位置姿勢とを所望の状態とす
る、ワールド座標系を基準としたワーク座標系の位置姿
勢を示す同次変換行列worldXworkは、次の数11で算
出できる。
【数11】worldXwork = worldXtool・workXtoo
−1
【0053】(3)ツールとワークの位置姿勢の生成方
法及び修正方法 図18を参照して説明した基本的な原理を実現させるた
めの演算方法について、図18に対応させた図19及び
図20を参照して説明する。作業の教示時には、数7に
よるワールド座標系を基準としたワーク座標系の位置姿
勢を示す同次変換行列worldXworkと、数10によ
るワーク座標系を基準としたツール座標系の位置姿勢を
示す同次変換行列workXtoolとを予め記憶させてあるも
のとする。
【0054】基準作業姿勢で記憶させたワールド座標系
を基準としたワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行
列をworldXwork(Jst)とし、ワーク座標系を基準とした
ツール座標系の位置姿勢を示す同次変換行列をworkXto
ol(Jst) とすると、ワールド座標系を基準としたツール
座標系の位置姿勢を示す同次変換行列worldXtool(Jst)
は、数9と同様に、次の数12で算出でき、当該同次変
換行列worldXtool(Jst)を、数12の第2行目に示すよ
うに4行4列の行列で置く。
【数12】
【0055】上記数12における1行1列から3行3列
までの9個のデータからなる姿勢の部分を取り出した
後、それに加えて4行4列に1を設定することによっ
て、数13で示す基準作業姿勢の同次変換行列Cを得
て、これを記憶する。
【数13】
【0056】次に、上記基準作業姿勢以後に記憶したm
番目のデータ、すなわち、ワールド座標系を基準とした
ワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行列をworldXw
ork(m)とし、ワーク座標系を基準としたツール座標系の
位置姿勢を示す同次変換行列をworkXtool(m)とする
と、この時のワールド座標系を基準としたツール座標系
の位置姿勢を示す同次変換行列workXtool(m)は、上記
数9と同様に、次の数14で算出でき、数14の第2行
目に示すように、4行4列の行列で置く。
【数14】
【0057】上記数14における4列目の1行目から3
行目までの位置の部分を取出した後、4行4列の単位行
列を加えることによって、数15で示す作業位置を示す
同次変換行列PX(m)を得ることができる。
【数15】
【0058】次に、上記記憶した基準作業姿勢を示す同
次変換行列Cを取り出し、上記作業位置を示す同次変換
行列PX(m)とに基づいて、ワールド座標系を基準とし
た新たなツール座標系の位置姿勢を示す同次変換行列wo
rldXtool(new)を次の数16によって算出する。
【数16】
【0059】さらに、上記数11を適用して、ワーク座
標系を基準としたツール座標系の位置姿勢をを示す同次
変換行列workXtool(m)を用いて、ワールド座標系を基
準とした新たなワーク座標系の位置姿勢worldXwork(ne
w)を次の数17によって算出する。
【数17】worldXwork(new) = worldXtool(new)・wo
rkXtool(m)-1
【0060】以上の演算手順にて、m番目の記憶データ
の中のワーク座標系を基準としたツール座標系の位置姿
勢を示す同次変換行列workXtool(m)と、数17による
ワールド座標系を基準とした新たなワーク座標系の位置
姿勢を示す同次変換行列worldXwork(new)とによって、
操作者が所望するワーク1とツール2の各位置姿勢を算
出できる。
【0061】(4)制御装置の構成及び動作 (4−1)制御装置の構成 図1に制御装置3を中心とした本実施例の産業用ロボッ
トシステムを示す。図1に示すように、教示ペンダント
4からの信号は、制御装置3内の教示作業制御部40に
入力される。まず、制御装置3における教示作業に関す
る構成について説明する。教示作業制御部40での処理
は、図8のフローチャートに示すように、上記スイッチ
SW7の信号がB側で無いときに(ステップS1でN
O)、スイッチSW2、スイッチSW3、スイッチSW
4、又はスイッチSW6のオン時にそれぞれに対応した
処理を行う。
【0062】スイッチSW2のいずれか1つがオンされ
たときには(ステップS2でYES)、教示作業制御部
40は、手動操作処理部41に指示信号を出力して以下
に示す手動操作処理部41の処理(ステップS6)を実
行させる。装置10,20の選択を指示するスイッチS
W1の情報に基づきワーク移動装置10の関節変数演算
部102叉はツール移動装置の関節変数演算部202に
指示信号を出力する。ここで、ワーク移動装置の関節変
数演算部102は、上記指示信号を受信するとワーク移
動装置10を動作させるための関節RJ11乃至RJ1
6の各関節変数を算出し、さらに、各アクチュエータM
11乃至M16の各動作量を算出し、アクチュエータ動
作指示部100にそれらの動作量を示す信号を出力す
る。これに応答してアクチュエータ動作指示部100
は、各アクチュエータM11乃至M16を制御すること
でワーク移動装置10を動作させ、ワーク1の位置姿勢
を変化させて動かす。一方、ツール移動装置の関節変数
演算部202は、上記指示信号を受信するとツール移動
装置20を動作させるための関節RJ21乃至RJ26
の各関節変数を算出し、さらに、各アクチュエータM2
1乃至M26の動作量を算出し、アクチュエータ動作指
示部200にそれらの動作量を示す信号を出力する。こ
れに応答してアクチュエータの動作指示部200は、各
アクチュエータM21乃至M26を制御することでツー
ル移動装置20を動作させ、ツール2の位置姿勢を変化
させて動かす。
【0063】スイッチSW3がオンされたときには(ス
テップS3でYES)、教示作業制御部40は、現在位
置姿勢計算及び記憶部42に指示信号を出力して以下に
示す現在位置姿勢計算及び記憶部42の処理(ステップ
S7)を実行させる。これに応答して、現在位置姿勢計
算及び記憶部42は、アクチュエータ動作指示部100
内のアクチュエータM11乃至M16の各動作量を、ワ
ーク取扱装置の位置姿勢演算部101に出力させるよう
にアクチュエータ動作指示部100を制御する。ワーク
取扱装置の位置姿勢演算部101は、上記入力された各
アクチュエータM11乃至M16の動作量に基づいてワ
ーク取扱装置10の位置姿勢を演算して数1で示す同次
変換行列Twのデータを作成した後、それぞれ予め入力
して格納してある同次変換行列Zwと同次変換行列Ew
とを用いて、数7によって示されるワールド座標系を基
準としたワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行列wo
rldXworkを算出し、現在位置姿勢計算及び記憶部42
に出力して記憶させる。さらに、現在位置姿勢計算及び
記憶部42は、アクチュエータ動作指示部200内のア
クチュエータM21乃至M26の各動作量をツール取扱
装置20の位置姿勢演算部201に出力させるようにア
クチュエータ動作指示部200を制御する。ツール取扱
装置の位置姿勢演算部201は、上記アクチュエータM
21乃至M26の各動作量に基づいてツール移動装置2
0の位置姿勢を演算して数3で示す同次変換行列Ttの
データを作成した後、それぞれ予め入力して格納してあ
る同次変換行列Ztと同次変換行列Etとを用いて、数8
によるワールド座標系を基準としたツール座標系の位置
姿勢を示す同次変換行列worldXtoolを算出し、現在位
置姿勢計算及び記憶部42に出力して記憶させる。次い
で、現在位置姿勢計算及び記憶部42は、上記2個の同
次変換行列のデータworldXwork及びworldXtoolに基づ
いて上記数10を用いて、ワーク座標系を基準としたツ
ール座標系の位置姿勢を示す同次変換行列workXtoolを
算出する。現在位置姿勢計算及び記憶部42は、教示点
の数だけ順次以上の処理を実行する。そこで、上記1対
の同次変換行列worldXwork,workXtoolに対して、処
理のシリアル番号を示す変数jを付してworldXwork
(j),workXtool(j)とし、これらのデータは、図6に示
すように、教示ペンダントのスイッチSW5によって数
値入力される速度(j)とともに1組の教示データTD(j)
として記憶される。なお、上記変数jは制御装置10の
電源を投入されたとき、もしくは教示ペンダント4のス
イッチSW3を押下し作業プログラムの作成が終了した
際に0にクリアされる。
【0064】スイッチSW4がオンされたときには(ス
テップS4でYES)、教示作業制御部40は、作業プ
ログラム生成処理部43に指示信号を出力して以下に示
す作業プログラム生成処理部43の処理(ステップS
8)を実行させる。ここで、作業プログラム生成処理部
43は、現在位置姿勢計算及び記憶部42において順次
記憶させた複数個の教示データTD(j)を取り出し、図
6に示すように、作業プログラムとしてまとめ、作業プ
ログラム記憶部44に格納する。図6の例では、当該作
業プログラム番号を100としている。
【0065】(4−2)教示作業 ここで、本発明に係る本実施例が従来の方法と異なる点
を明らかにするために、従来の方法で説明した図16及
び図17の作業を例とし、操作者によってなされる、教
示作業について図21乃至図23を参照して説明する。
P1点の教示に至る過程は従来の方法と同一であるが、
P2点以降の処理が本実施例では異なり、教示データが
自動的に同一の基準作業姿勢になるように補正される。
【0066】まず、ワーク1とツール2は図21の
(a)に示す位置関係にあるとする。操作者は、上記操
作ボックス5のスイッチSW7をA側に設定した後、教
示ペンダント4のスイッチSW1をワーク側に設定し、
スイッチSW2の所望する動作に該当するボタンを押す
ことにより、ワーク移動装置10を操作して、図21の
(b)に示すように、ワーク1をP1点の接線CL1と
水平面との成す角度が所望する角度θ1に至るまで回転
させる。
【0067】次に、教示ペンダント4のスイッチSW1
をツール側に設定し、スイッチSW2の所望する動作に
該当するボタンを押すことにより、操作者はツール移動
装置20を操作して、図21の(c)に示すように、ツ
ール先端のOt点をワーク1上のP1点と一致するまで
移動させる。さらに、操作者はツール移動装置20を操
作して、図22の(a)に示すように、ツール先端のO
t点を中心として、ツール2の姿勢を接線CL1との成
す角度が角度θ2に至るまで回転させる。角度θ2の検
出は操作者が分度器等の計器を用いて行う。こうして、
P1点での教示する状態を作成する。そして、操作者
は、教示ペンダント4のスイッチSW3を押すことによ
って、この状態を制御装置3に記憶させる。ここで、こ
のP1点を基準作業姿勢とする。
【0068】次の代表点であるP2点での次の教示デー
タを得るためには、操作者はスイッチSW2の所望する
動作に該当するボタンを押すことにより、ツール移動装
置20を操作して、図22の(b)に示すように、ツー
ル先端のOt点をワーク1上のP2点と一致するまで移
動させ、図22の(c)に示すように、ツール先端のO
t点を中心として、ツール2の姿勢を接線CL2との成
す角度が角度θ2に至るまで回転させて、P2点の教示
する状態にする。そして、操作者は、教示ペンダント4
のスイッチSW3を押すことによって、この状態を制御
装置3に記憶させる。
【0069】以降は、順次繰り返し、第j番目の代表点
であるPj点での教示データを得るためには、操作者は
スイッチSW2の所望する動作に該当するボタンを押す
ことにより、ツール移動装置20を操作して、図23の
(a)に示すように、ツール先端のOt点をワーク1上
のPj点と一致するまで移動させ、図23の(b)に示
すように、ツール先端のOt点を中心として、ツール2
の姿勢を接線CLjとの成す角度が角度θ2に至るまで
回転させて、Pj点の教示する状態とし、教示ペンダン
ト4のスイッチSW3を押すことによって制御装置3に
記憶させる。
【0070】上述と同様に最後の点を教示した後に、操
作者は教示ペンダント4のスイッチSW4を押すことに
よって、作業プログラムが作成され制御装置3の作業プ
ログラム記憶部44に記憶させる。上記作業プログラム
を作成した後、操作者は教示ペンダント4のスイッチS
W6を押すことによって、補正された新作業プログラム
の生成を行う。しかしながら、新作業プログラムを生成
せずに、再生動作での自動修正を行わせる場合には、ス
イッチSW6は押さずに、操作ボックス5のスイッチS
W9をオン側に倒して、後述する再生動作を行わせる。
【0071】(4−3)新作業プログラムの生成 スイッチSW6がオンされたときには(ステップS5で
YES)、教示作業制御部40は、新作業プログラム生
成処理部45に指示信号を出力して以下に示す新作業プ
ログラム生成処理部45の処理(ステップS9)を実行
させる。ここで、作業プログラム生成処理部45は図9
に示す処理を実行し、一連の溶接作業のうち予め指定し
た作業点間(以下、指定作業点間といい、その期間を指
定作業期間という。)で同一の基準作業姿勢を保持する
ように制御する新作業プログラムを生成することを特徴
とする。上記同一の基準作業姿勢を保持するように制御
する作業は、例えば、上述のように、ツール2の溶接ト
ーチを用いてワーク1に対して溶接を行う溶接作業であ
る。なお、本実施例においては、上記基準作業姿勢は、
予め教示して作成した教示データのうちのシリアル番号
Jstの教示データTD(Jst)に記憶しておくもの
とする。
【0072】新作業プログラム生成処理部45は、ま
ず、上記作業プログラム記憶部44に格納された作業プ
ログラムの教示データのうち、同一の基準作業姿勢で実
行すべき指定作業点間の開始番号Jstと終了番号Je
nとを入力するように指示する操作者に対する指示事項
を、教示ペンダント4の液晶表示部(図示せず。)に表
示させる。これに対して、操作者はスイッチSW5を用
いて開始番号Jstと終了番号Jenの数値を入力す
る。一方、新作業プログラム生成処理部45は、ステッ
プS11において、開始番号Jstと終了番号Jenと
が入力されたか否かを判断し、入力されるまでステップ
S11で待機し、入力されたならば、ステップS12に
進む。
【0073】ステップS12においては、教示データの
シリアル番号を示す変数jを1とした後、ステップS1
3において、教示データ取出部46を制御して上記作業
プログラム記憶部44に格納された第j教示データTD
(j)を読み出して新作業プログラム生成処理部45内
のメモリ(図示せず。)に一時的に記憶する。次いで、
ステップS14において、読み出した教示データTD
(j)の内容が終了を示すデータ「END」であるかを
判断する。変数j=1である初回は「END」でなく教
示データが存在するので、ステップS14でNOとなり
ステップS16に進む。
【0074】次いで、ステップS16において変数jが
開始番号Jstよりも小さいか否かを判断し、ステップ
S17において変数jが終了番号Jenよりも大きいか
否かを判断し、さらに、ステップS18において変数j
が開始番号Jstに等しいか否かを判断する。ステップ
S16で変数jが開始番号Jstより小さく(ステップ
S16でYES)かつ変数jが終了番号Jenより大き
い場合(ステップS17でYES)には、上記指定作業
期間ではないので、同一の基準作業姿勢に保持するよう
に補正する必要がなく、それ故、ステップS21に進ん
で、作業プログラムから取り出した教示データTD
(j)をそのままを新作業プログラムにおけるj番目の
教示データTF(j)として新作業プログラム生成処理
部45内のメモリ(図示せず。)内に一時的に格納した
後、ステップS22に進む。
【0075】変数jが開始番号Jstと一致したときには
(ステップS18でYES)、ステップS20において
基準作業姿勢の演算及び記憶部47の処理を実行する。
すなわち、作業プログラムから取りだした教示データT
D(j=Jst)に基づいて、上記数13を用いて基準
作業姿勢を示す同次変換行列Cを演算して上記記憶部4
7内のメモリ(図示せず。)に記憶する。そして、ステ
ップS21において、作業プログラムから取り出した教
示データTD(j=Jst)を新作業プログラムにおけ
るj番目の教示データTD(j)として新作業プログラ
ム生成処理部45内のメモリ(図示せず。)内に一時的
に格納した後、ステップS22に進む。
【0076】上記以外、すなわち、変数jが開始番号J
stより大きくかつ変数jが終了番号Jen以下の場合
には(ステップS16,S17,S18ですべてN
O)、ステップS19において、作業プログラムから取
りだした教示データTD(j)のワーク1とツール2の
姿勢を、上記ステップS20で記憶した基準作業姿勢を
示す同次変換行列Cに基づいて、ツール先端を中心とし
て基準作業姿勢となるよう回転させた新たな教示データ
を生成する。すなわち、作業プログラムから取りだした
教示データTD(j)に基づいて、上記数14を用いて
ワールド座標系を基準としたツール座標系の位置姿勢を
示す同次変換行列worldXtool(j)を算出し、上記数15
を用いて作業位置を示す同次変換行列PX(j)を求め、
上記数16を用いてワールド座標系を基準とした新たな
ツール座標系の位置姿勢を示す同次変換行列worldXtoo
l(new)を算出する。さらに、上記数17を用いて、ワー
ルド座標系を基準とした新たなワーク座標系の位置姿勢
を示す同次変換行列worldXwork(new)を算出する。そし
て、ワーク座標系を基準としたツール座標系の位置姿勢
を示す同次変換行列workXtool(j)と、ワールド座標系
を基準とした新たなワーク座標系の位置姿勢を示す同次
変換行列worldXwork(new)とを、新作業プログラムにお
けるj番目の教示データTD(j)として新作業プログ
ラム生成処理部45内のメモリ(図示せず。)内に一時
的に格納する。
【0077】次いで、ステップS22においては、作業
点のシリアル番号を示す変数jを1だけインクリメント
し、ステップS13に戻って、上述の処理を繰り返す。
ステップS14で、取出した教示データTD(j)の内
容が「END」の場合には、ステップS15において、
新作業プログラム生成処理部45内のメモリ(図示せ
ず。)内に一時的に記憶した教示データをまとめて新作
業プログラムを生成して作業プログラム記憶部44に記
憶して、当該ステップS9の処理を終了して、メインル
ーチンに戻る。
【0078】(4−4)再生動作 次に、それぞれ作業プログラム記憶部44に格納され
た、教示した作業プログラム(作業プログラム番号:1
00)又は生成した新作業プログラム(作業プログラム
番号:101)に基づいて、ワーク1とツール2を同時
に動作させて作業する再生動作について以下に説明す
る。再生動作をさせるには、操作者は操作ボックス5の
スイッチSW7をB側に倒した後、スタートボタンであ
るスイッチSW8を押す。このとき(ステップS31,
S32でともにYES)、ステップS33において、図
1に示すように、操作ボックス5からの指示信号は再生
動作処理部50に入力され、これに応答して再生動作処
理部50は、指示信号を再生動作制御部51に出力し
て、図11に示す再生動作制御部51の処理を以下のよ
うに実行する。なお、図11において図示していない
が、作業プログラム番号を入力して複数の作業プログラ
ム番号のうちの再生すべき1つの作業プログラムを選択
する。
【0079】再生動作制御部51は、図11に示すよう
に、まず、上記作業プログラム記憶部44に格納された
作業プログラム(作業プログラム番号100又は10
1)の教示データのうち、同一の基準作業姿勢で実行す
べき指定作業点間の開始番号Jstと終了番号Jenと
を入力するように指示する操作者に対する指示事項を、
教示ペンダント4の液晶表示部(図示せず。)に表示さ
せる。これに対して、操作者はスイッチSW5を用いて
開始番号Jstと終了番号Jenの数値を入力する。一
方、再生動作制御部51は、ステップS41において、
開始番号Jstと終了番号Jenとが入力されたか否か
を判断し、入力されるまでステップS41で待機し、入
力されたならば、ステップS42に進む。
【0080】ステップS42においては、教示データの
シリアル番号を示す変数jを0にリセットした後、ステ
ップS43において、変数jは0であるか否かの判断が
実行され、変数j=0のとき(ステップS43でYE
S)、ステップS45において上述のステップS7と同
様にして現在位置姿勢計算及び記憶部42の処理を実行
して、作業開始点(j=0)での位置姿勢データ(具体
的には、1対の同次変換行列worldXwork,workXtool
である。)を得た後、再生動作制御部51内のメモリ
(図示せず。)に一時的に格納して、ステップS46に
進む。一方、ステップS43で変数j≠0のとき、教示
データ取出部46を制御して上記作業プログラム記憶部
44に格納された第j教示データTD(j)を読み出し
て再生動作制御部51内のメモリ(図示せず。)に一時
的に記憶して、ステップS46に進む。
【0081】ステップS46で変数jを1だけインクリ
メントし、ステップS47において教示データ取出部4
6を制御して上記作業プログラム記憶部44に格納され
た、作業の目標点における第j教示データTD(j)を
読み出して再生動作制御部51内のメモリ(図示せ
ず。)に一時的に記憶して、ステップS48に進む。ス
テップS48において、ステップS47で読み出した教
示データが終了を示す「END」であれば(YES)、
当該再生動作を終了させる。一方、ステップS48でN
Oであれば、ステップS49で、スイッチSW9がオン
されかつ変数j=Jstであるか否かが判断される。
【0082】ステップS49でYESであれば、ステッ
プS50で、ステップS20と同様に、基準位置姿勢の
演算及び記憶部47の処理を実行する。すなわち、作業
プログラムから取りだした教示データTD(j=Js
t)に基づいて、上記数13を用いて基準作業姿勢を示
す同次変換行列Cを演算して上記記憶部47内のメモリ
(図示せず。)に記憶し、次いで、図12に示すステッ
プS60の補間処理を実行した後、ステップS43に戻
りそれ以降の処理を繰り返す。
【0083】図12の補間処理においては、まず、ステ
ップS51で動作の増分量演算部52の処理を実行する
ことによって、当該作業点jでの位置姿勢データと次の
作業点j+1での位置姿勢データから、ワーク1及びツ
ール2の動作増分量を算出する。以下、当該作業点jと
次の作業点j+1とを隣接する2つの作業点という。こ
こで、動作増分量とは、ワーク又はツールの2つの作業
点の動作量を、(2つの作業点間の所定の補間点数Ni
+1)で割った量をいう。次いで、ステップS57で補
間点のシリアル番号nを−1にリセットし、ステップ5
8でステップS58で番号nを1だけインクリメントし
た後、ステップS59において番号n=0であるか否か
を判断し、n=0のとき(教示点のとき)はステップS
52の処理を実行せずにステップS53に進む一方、n
≠0のとき(補間点のとき)はステップS52の処理を
実行してステップS53に進む。
【0084】ステップS52においては、公知の補間方
法を用いて、2つの隣接する作業点間で上記動作増分量
を配分する。すなわち、当該n番目の補間点における動
作増分量(=ステップS51で計算された動作増分量×
番号n)を計算して、ワーク1の補間後の位置姿勢を示
す同次変換行列worldXwork(n)と、ツール2の補間後
の位置姿勢を示す同次変換行列workXtool(n)とを算出
する。
【0085】次いで、ステップS53においてスイッチ
SW9がオンされかつ変数jが開始番号Jst以上であ
ってかつ終了番号Jen未満であるか否かが判断され、
ステップS61において変数j=Jstかつ番号n=0
であるか否かが判断された後、ステップS62において
変数j=Jenかつ番号n≠0であるか否かが判断され
る。ここで、ステップS53でYESで、ステップS6
1でNOでかつステップS62でNOであるとき上記同
一の基準作業姿勢に基づいて位置姿勢データを補正する
必要があるので、ステップS54に進み、それ以外のと
きステップS54を実行せずにステップS55に進む。
【0086】上記ステップS54においては、ステップ
S19の処理と同様に、教示データから作成した補間点
のステップS52での補間後又は変数j=Jstを除く
教示点のワーク1とツール2の位置姿勢を、ステップS
50で計算して記憶した基準作業姿勢Cに基づいてその
基準作業姿勢を保持するように、すなわちツール先端を
中心として基準作業姿勢となるよう回転する修正を施す
ように補正して位置姿勢データを得る。すなわち、ステ
ップS54においては、ステップS52で算出されたワ
ーク1の補間点の補正後の位置姿勢を示す同次変換行列
worldXtool(n)とツール2の補間点の補正後の位置姿
勢を示す同次変換行列workXtool(n)とによって、上記
数14を用いてワールド座標系を基準としたツール座標
系の位置姿勢を示す同次変換行列worldXtool(n)を算
出し、上記数15を用いて作業位置を示す同次変換行列
PX(n)を求め、上記数16を用いてワールド座標系を
基準とした新たなツール座標系の位置姿勢を示す同次変
換行列を示す同次変換行列worldXtool(new)を算出す
る。さらに、数17を用いて、ワールド座標系を基準と
した新たなワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行列
worldXwork(new)を算出する。そして、上記演算され
た、ワーク座標系を基準としたツール座標系の位置姿勢
を示す同次変換行列workXtool(n)と、ワールド座標系
を基準とした新たなワーク座標系の位置姿勢を示す同次
変換行列worldXwork(new)とを、当該補間点(n)にお
ける位置姿勢データとする。従って、ステップS54に
おいては、スイッチSW9がオンされた場合において、
変数j=Jstのn=0を除く変数j=Jstからj=
Jenのn=0までの教示点及び補間点に関して補間デ
ータ修正演算部54の処理を実行する。
【0087】次いで、ステップS55においては、
(a)ステップS54で修正されたワーク座標系の位置
姿勢を示す同次変換行列worldXwork(new)に基づいて、
(b)ステップS54で修正されないときは、ステップ
S52で補間後のワーク座標系の位置姿勢を示す同次変
換行列worldXwork(n)に基づいて、もしくは(c)変
数j=Jstでかつ番号n=0であるとき又は変数j=
Jenでかつ番号n≠0であるときは、教示データその
ものであるワーク座標系の位置姿勢を示す同次変換行列
worldXworkに基づいて、上記数7を変形して得られた
次の数18を用いて、ワーク移動装置10の位置姿勢を
示す同次変換行列Twを算出する。
【数18】Tw = Zw-1・worldXwork・Ew−1
【0088】また、上記補間後のツール座標系の位置姿
勢を示す同次変換行列workXtool(n) においては
基づいて、上記数8を変形して得られた次の数19によ
って、ツール移動装置20の位置姿勢を示す同次変換行
列Ttを算出する。
【数19】Tt = Zt-1・worldXtool・Et-1
【0089】そして、ツールとワークの補間演算部53
は、ワーク移動装置10の位置姿勢データTwを、ワー
ク移動装置の関節変数演算部102に出力し、これに応
答して関節変数演算部102は関節変数に基づくアクチ
ュエータM11乃至M16の各操作量を演算してアクチ
ュエータ動作指示部100に出力する。一方、ツールと
ワークの補間演算部53は、ツール移動装置20の位置
姿勢データTtを、ツール移動装置の関節変数演算部2
02に出力し、これに応答して関節変数演算部202は
関節変数に基づくアクチュエータM21乃至M26の各
操作量を演算してアクチュエータ動作指示部200に出
力する。各々のアクチュエータ指示部100,200
は、入力された各操作量を同時に各々の装置10,20
に取り付けたアクチュエータM11乃至M16,M21
乃至M26に出力して操作制御することでワーク1及び
ツール2を動作させる。ここで、アクチュエータ指示部
100,200の実際の回路では、入力された各操作量
データをラッチ回路で所定のクロック信号に基づいて同
時にラッチして出力することによってワーク1及びツー
ル2の動作を同時に制御している。また、ここで、各ア
クチュエータM11乃至M16,M21乃至M26で検
出された現在の関節変数データがそれぞれ動作指示部1
00,200に戻され、公知のように、出力される各操
作量を制御するサーボ回路を構成している。上記ステッ
プ55の後に、ステップS56において、番号nが上記
補間点数Niに等しいか否かが判断され、YESであれ
ば補間処理が終了していると判断して図11の処理に戻
る。一方、NOであれば、ステップS58から次の補間
点に関する処理を繰り返す。
【0090】なお、図12に図示したステップS60の
補間処理は、本発明に係るステップS53,S54の処
理を除いて公知の処理であって、例えば、本出願人は出
願した特開平5−210407号公報に開示の特許出願
に開示されている。
【0091】以上の再生動作制御部51の処理におい
て、実行する作業プログラムは、補正後の新作業プログ
ラム(プログラム番号:101)であってもよいし、補
正されていない作業プログラム(プログラム番号:10
0)であってもよい。後者の場合において、再生動作中
に、ステップS54の処理を実行させてもよい。また、
ステップS60の補間処理のうちステップS55の処理
を除き省略してもよい。さらに、ステップS60の補間
処理のうちステップS51,S52,S55の処理を除
き省略してもよい。
【0092】(5)変形例 以上の実施例においては、アーク溶接作業を例に説明し
たが、その他の作業への応用例として、当該産業用ロボ
ットシステムをシール剤塗布作業に適用してもよい。ツ
ール2がシール剤を塗布するための塗布ガンとすると、
図16の(b)において、作業者の意図するところは、
塗布するための粘性度を有するシール剤は、塗布直後の
低い粘性度のため、重力の影響を受け塗布幅と塗布厚さ
が変化することを防ぐために塗布面の接線CLの水平面
からの傾きθ1を一定に保持するとともに、塗布幅と塗
布厚さを一定に保持するために上記塗布面の接線CLに
対する塗布ガンの傾きθ2を一定に保持するように作業
を施すことである。従って、上記述べた実施例に即し
て、本発明による産業用ロボット制御装置を適用するこ
とができる。その他の加工法においても、重力の影響を
受ける要素がある場合には、本発明による産業用ロボッ
ト制御装置を適用することができる。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、予
め指定された教示データのワークとツールの姿勢に基づ
いて基準作業姿勢を演算し、上記演算した基準作業姿勢
に基づいて所定の作業のうちの予め決められた期間で上
記基準作業姿勢を保持するように上記複数の教示データ
を補正し、上記補正した複数の教示データに基づいてワ
ーク取扱装置の第1の関節手段とツール移動装置の第2
の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワー
クと上記ツールとを協調して制御するようにしたので、
所定の同一の基準作業姿勢を保持するようにワークとツ
ールとを制御することができ、しかも教示時において操
作者のワーク移動装置とツール移動装置との交互の操作
は最初の教示点の操作のみになり、当該操作を大幅に軽
減することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例の産業用ロボットシス
テムのブロック図である。
【図2】 図1の産業用ロボットシステムの全体を示す
斜視図である。
【図3】 図1の産業用ロボットシステムにおける教示
ペンダントの正面図である。
【図4】 図1の産業用ロボットシステムにおける操作
ボックスの正面図である。
【図5】 図1の産業用ロボットシステムにおいて設定
した座標系及び取扱うデータを示す概要図である。
【図6】 図1の作業プログラム記憶部に格納される作
業プログラムの構成を示す図である。
【図7】 図1の新作業プログラム生成処理部によって
生成された新作業プログラムの構成を示す図である。
【図8】 図1の教示作業制御部の処理を示すフローチ
ャートである。
【図9】 図1の新作業プログラム生成処理部の処理を
示すフローチャートである。
【図10】 図1の再生動作処理部の処理を示すフロー
チャートである。
【図11】 図1の再生動作制御部の処理を示すフロー
チャートである。
【図12】 図11のサブルーチンである補間処理を示
すフローチャートである。
【図13】 従来の方法による教示の手順の第1の部分
を示すワークとツールの正面図である。
【図14】 従来の方法による教示の手順の第2の部分
を示すワークとツールの正面図である。
【図15】 従来の方法による教示の手順の第3の部分
を示すワークとツールの正面図である。
【図16】 従来例におけるワークとツールを協調させ
て作業を行う協調動作の一例の第1の部分を示す正面図
である。
【図17】 従来例におけるワークとツールを協調させ
て作業を行う協調動作の一例の第2の部分を示す正面図
である。
【図18】 本発明に係る実施例においてワークとツー
ルを協調させて作業を行う協調動作の基本的な原理を示
すワークとツールの正面図である。
【図19】 本発明に係る実施例においてワークとツー
ルを協調させて作業を行うときの基本的な処理の第1の
部分を示すワークとツールの正面図である。
【図20】 本発明に係る実施例においてワークとツー
ルを協調させて作業を行うときの基本的な処理の第2の
部分を示すワークとツールの正面図である。
【図21】 本発明に係る実施例における教示の手順の
第1の部分を示すワークとツールの正面図である。
【図22】 本発明に係る実施例における教示の手順の
第2の部分を示すワークとツールの正面図である。
【図23】 本発明に係る実施例における教示の手順の
第3の部分を示すワークとツールの正面図である。
【符号の説明】
1…ワーク、 2…ツール、 3…制御装置、 4…教示ペンダント、 5…操作ボックス、 10…ワーク移動装置、 20…ツール移動装置、 10B…ワーク移動装置の台座、 20B…ツール移動装置の台座、 40…教示作業制御部、 41…手動操作処理部、 42…現在位置姿勢計算及び記憶部、 43…作業プログラム生成処理部、 44…作業プログラム記憶部、 45…新作業プログラム生成処理部、 46…教示データ取出部、 47…基準作業姿勢の演算及び記憶部、 50…再生動作処理部、 51…再生動作制御部、 52…動作の増分量演算部、 53…ツールとワークの補間演算部、 54…補間データ修正演算部、 100…アクチュエータ動作指示部、 101…ワーク移動装置の位置姿勢演算部、 102…ワーク位相装置の関節変数演算部、 200…アクチュエータ動作指示部、 201…ツール移動装置の位置姿勢演算部、 202…ツール移動装置の関節変数演算部、 GR…グリッパ、 L11及至L16…ワーク移動装置のリンク、 L21及至L26…ツール移動装置のリンク、 RJ11及至RJ16…ワーク移動装置の関節、 RJ21及至RJ26…ツール移動装置の関節、 Oworld…ワールド座標系の座標原点、 Owork…ワークの基準点に設けたワーク座標系の座
標原点、 Ow_base…ワーク移動装置の設置基準面に設けた
ワーク側ベース座標系の座標原点、 Ow6…ワーク移動装置の出力フランジの取付け面に設
けたワーク側メカニカルインターフェイス座標系の座標
原点、 Otool…ツール先端に設けたツール座標系の座標原
点、 Ot_base…ツール移動装置の設置基準面に設けた
ツール側ベース座標系の座標原点、 Ot6…ツール移動装置の出力フランジの基準面に設け
たツール側メカニカルインターフェイス座標系の座標原
点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9064−3H G05B 19/42 W

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークと上記ワークを移動させる第1の
    関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツールと上記ツ
    ールを移動させる第2の関節手段とを有するツール移動
    装置とを備えた産業用ロボットシステムにおいて、所定
    の作業の開始時における上記ワークの位置姿勢と上記ツ
    ールの位置姿勢と、上記作業の開始後において上記ツー
    ルのみを動作させたときの上記ワークの位置姿勢と上記
    ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複数の教示デ
    ータに基づいて、上記第1の関節手段と上記第2の関節
    手段とを同時に動作させることによって上記ワークと上
    記ツールとを協調して制御する制御方法であって、 予め指定された上記教示データの上記ワークと上記ツー
    ルの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算し、上記演算し
    た基準作業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決め
    られた期間で上記基準作業姿勢を保持するように上記複
    数の教示データを補正し、上記補正した複数の教示デー
    タに基づいて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段
    とを同時に動作させることによって上記ワークと上記ツ
    ールとを協調して制御することを特徴とする産業用ロボ
    ットシステムの制御方法。
  2. 【請求項2】 上記複数の教示データを補正すること
    は、上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時
    に動作させるときに実行することを特徴とする請求項1
    記載の産業用ロボットシステムの制御方法。
  3. 【請求項3】 上記補正した教示データに基づいて、所
    定の補間方法を用いて上記作業における隣接する2つの
    作業点間の複数の補間点で補間された補間教示データを
    演算し、上記演算した補間教示データ及び上記補正した
    複数の教示データとに基づいて上記第1の関節手段と上
    記第2の関節手段とを同時に動作させることによって上
    記ワークと上記ツールとを協調して制御することを特徴
    とする請求項1又は2記載の産業用ロボットシステムの
    制御方法。
  4. 【請求項4】 上記演算した基準作業姿勢に基づいて所
    定の作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業姿
    勢を保持するように上記演算した補間教示データを補正
    し、上記補正した補間教示データ及び上記補正した複数
    の教示データとに基づいて上記第1の関節手段と上記第
    2の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワ
    ークと上記ツールとを協調して制御することを特徴とす
    る請求項3記載の産業用ロボットシステムの制御方法。
  5. 【請求項5】 ワークと上記ワークを移動させる第1の
    関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツールと上記ツ
    ールを移動させる第2の関節手段とを有するツール移動
    装置とを備えた産業用ロボットシステムにおいて、所定
    の作業の開始時における上記ワークの位置姿勢と上記ツ
    ールの位置姿勢と、上記作業の開始後において上記ツー
    ルのみを動作させたときの上記ワークの位置姿勢と上記
    ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複数の教示デ
    ータに基づいて、上記第1の関節手段と上記第2の関節
    手段とを同時に動作させることによって上記ワークと上
    記ツールとを協調して制御する制御方法であって、 予め指定された上記教示データの上記ワークと上記ツー
    ルの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算し、上記複数の
    教示データに基づいて、所定の補間方法を用いて上記作
    業における隣接する2つの作業点間の複数の補間点で補
    間された補間教示データを演算し、上記演算した基準作
    業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決められた期
    間で上記基準作業姿勢を保持するように上記複数の教示
    データと上記補間教示データを補正し、上記補正した複
    数の教示データと上記補正した補間教示データに基づい
    て上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に
    動作させることによって上記ワークと上記ツールとを協
    調して制御することを特徴とする産業用ロボットシステ
    ムの制御方法。
  6. 【請求項6】 上記複数の教示データと補間教示データ
    を補正することは、上記第1の関節手段と上記第2の関
    節手段とを同時に動作させるときに実行することを特徴
    とする請求項5記載の産業用ロボットシステムの制御方
    法。
  7. 【請求項7】 ワークと上記ワークを移動させる第1の
    関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツールと上記ツ
    ールを移動させる第2の関節手段とを有するツール移動
    装置とを備えた産業用ロボットシステムにおいて、所定
    の作業の開始時における上記ワークの位置姿勢と上記ツ
    ールの位置姿勢と、上記作業の開始後において上記ツー
    ルのみを動作させたときの上記ワークの位置姿勢と上記
    ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複数の教示デ
    ータに基づいて、上記第1の関節手段と上記第2の関節
    手段とを同時に動作させることによって上記ワークと上
    記ツールとを協調して制御する制御装置であって、 予め指定された上記教示データの上記ワークと上記ツー
    ルの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算する演算手段
    と、 上記演算手段によって演算した基準作業姿勢に基づいて
    所定の作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業
    姿勢を保持するように上記複数の教示データを補正する
    補正手段と、 上記補正手段によって補正した複数の教示データに基づ
    いて上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時
    に動作させることによって上記ワークと上記ツールとを
    協調して制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
    産業用ロボットシステムの制御装置。
  8. 【請求項8】 上記補正手段は、上記制御手段によって
    上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に動
    作させるときに実行することを特徴とする請求項7記載
    の産業用ロボットシステムの制御装置。
  9. 【請求項9】 上記補正手段によって補正した教示デー
    タに基づいて、所定の補間方法を用いて上記作業におけ
    る隣接する2つの作業点間の複数の補間点で補間された
    補間教示データを演算する補間演算手段をさらに備え、 上記制御手段は、上記補間演算手段によって演算した補
    間教示データ及び上記補正手段によって補正した複数の
    教示データとに基づいて上記第1の関節手段と上記第2
    の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワー
    クと上記ツールとを協調して制御することを特徴とする
    請求項7又は8記載の産業用ロボットシステムの制御装
    置。
  10. 【請求項10】 上記演算手段によって演算した基準作
    業姿勢に基づいて所定の作業のうちの予め決められた期
    間で上記基準作業姿勢を保持するように上記補間演算手
    段によって演算した補間教示データを補正する補間点補
    正手段をさらに備え、 上記制御手段は、上記補間点補正手段によって補正した
    補間教示データ及び上記補正手段によって補正した複数
    の教示データとに基づいて上記第1の関節手段と上記第
    2の関節手段とを同時に動作させることによって上記ワ
    ークと上記ツールとを協調して制御することを特徴とす
    る請求項9記載の産業用ロボットシステムの制御装置。
  11. 【請求項11】 ワークと上記ワークを移動させる第1
    の関節手段とを有するワーク取扱装置と、ツールと上記
    ツールを移動させる第2の関節手段とを有するツール移
    動装置とを備えた産業用ロボットシステムにおいて、所
    定の作業の開始時における上記ワークの位置姿勢と上記
    ツールの位置姿勢と、上記作業の開始後において上記ツ
    ールのみを動作させたときの上記ワークの位置姿勢と上
    記ツールの位置姿勢とを含む予め作成された複数の教示
    データに基づいて、上記第1の関節手段と上記第2の関
    節手段とを同時に動作させることによって上記ワークと
    上記ツールとを協調して制御する制御装置であって、 予め指定された上記教示データの上記ワークと上記ツー
    ルの姿勢に基づいて基準作業姿勢を演算する演算手段
    と、 上記複数の教示データに基づいて、所定の補間方法を用
    いて上記作業における隣接する2つの作業点間の複数の
    補間点で補間された補間教示データを演算する補間演算
    手段と、 上記演算手段によって演算した基準作業姿勢に基づいて
    所定の作業のうちの予め決められた期間で上記基準作業
    姿勢を保持するように上記複数の教示データと上記補間
    演算手段によって演算された補間教示データを補正する
    補正手段と、 上記補正手段によってそれぞれ補正した複数の教示デー
    タと補間教示データに基づいて上記第1の関節手段と上
    記第2の関節手段とを同時に動作させることによって上
    記ワークと上記ツールとを協調して制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする産業用ロボットシステムの制
    御装置。
  12. 【請求項12】 上記補正手段は、上記制御手段によっ
    て上記第1の関節手段と上記第2の関節手段とを同時に
    動作させるときに実行することを特徴とする請求項11
    記載の産業用ロボットシステムの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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