JPH07110497B2 - 熱可塑性樹脂素材を用いた多孔質構造体の製造法 - Google Patents

熱可塑性樹脂素材を用いた多孔質構造体の製造法

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JPH07110497B2
JPH07110497B2 JP1221678A JP22167889A JPH07110497B2 JP H07110497 B2 JPH07110497 B2 JP H07110497B2 JP 1221678 A JP1221678 A JP 1221678A JP 22167889 A JP22167889 A JP 22167889A JP H07110497 B2 JPH07110497 B2 JP H07110497B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱可塑性樹脂素材を用いた例えば吸音材や断
熱材として好適な多孔質構造体の製造法に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来から吸音材,断熱材としては、グラスウール,ロッ
クウール,ウレタンフオームなどの多孔質材が用いられ
ている。またウレタンフオーム,スチールウールなどの
多孔質材は、空気浄化用フイルターとして用いられてい
る。
これらの多孔質材は、電気掃除機,冷暖房空調器,空気
清浄器などの消音,断熱,空気浄化処理用に多量に使用
されるようになり、多孔質材を低コストで高性能且つ使
用に際して形状等の制約条件の少ないものにすること
が、機器製造業者側から望まれている。
一般に、吸音材や断熱材は、非通気材である構造体に内
張りして用いられる。この構造体は遮音壁としてあるい
は空気流の流路の一部を形成する機能を有する。
又フイルタは非通気材の枠に多孔質材を組込んで、フイ
ルタユニットを形成している。この場合、フイルタユニ
ットの多孔質材の周囲から流れが漏れないよう、前記の
非通気材の枠が流れのシール効果を果たしている。
このような多孔質材と非通気材とが組合わされた多孔質
構造体は、それぞれ別部材が組合わされて構成された
り、発泡性素材を利用して多孔質材が成形された後に、
一部の面を非通気性に加工する等して製作されている。
これらの多孔質構造体,及びその製法に関しては、例え
ば、特公昭53−113172号公報の「電気掃除機」,特公昭
58−52132号公報の「空気調和機の室内ユニット」,特
開昭46−1045号公報の「多胞質熱可塑性材料及びこれに
融着された熱可塑性シート材層から成る複合物品並びに
その製造法」,特開昭48−19654号公報の「軟質積層外
皮の成形方法」などに開示されている。
従来、射出成形、押出成形、発泡成形、焼結成形等の成
形において、一般に粒子状の熱可塑性樹脂が素材として
多く使用されているが、前記多孔質構造体を形成するた
めの粒状素材としては、熱可塑性樹脂を用いることが最
も容易な製造手段である。
この熱可塑性樹脂を造粒する製造方法には、ストランド
カット法、シーカット法、ホットカット法、水中カット
法等があるが、それらの方法によって製造される樹脂粒
子の形状は円柱状、角状、偏平状であることが多く、球
状といえるものは殆ど無い。
特開昭61−195808号公報の「熱可塑性合成樹脂球状粒子
の製造法」には、熱可塑性合成樹脂の溶融物を押出機の
先端に装着されたダイのノズルより冷却水中に押出し、
ダイ面に接触して回転するカッター刃により切断して粒
状化するに当り、ダイ入口における樹脂溶融物の粘度が
1×102〜5×104ポイズとなるごとく樹脂温度を調整し
且つノズル1孔当りの吐出量を0.1〜6.0kg/Hrとするこ
とを特徴とする熱可塑性合成樹脂球状粒子の製造法 が開示されているが、ダイ先端部が冷却水水中にあるの
で、ダイ表面が冷えた状態にあるため、ポリエチレンや
ポリプロピレンなど特定の樹脂を除き、多くの熱可塑性
樹脂特に非結晶性樹脂を主成分とする樹脂は安定した造
粒が出来ず、この水中カット法による球状粒子の製造法
の採用は困難であった。
即ち、非結晶性樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂は、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂に
比べて、溶融温度の温度依存性が大きいためか押出機の
ダイ出口部での溶融樹脂の流れ温度低下によって粘度が
高くなり、スクリューモーターの負荷が増大したり、溶
融樹脂の吐出流が不安定となり形状が一定せず、また冷
却水温度が低すぎると、ノズル部で樹脂が固化してしま
うなど、形状の安定した熱可塑性樹脂粒子を製造するこ
とは困難であった。
[発明が解決しようとする課題] 前記のような従来の多孔質構造体では、得られた多数の
樹脂粒子を用いて層の厚さ方向若しくは層の面方向にこ
れら粒状素材の密度を均一にして空孔率に変化のない多
孔質層とこれより空孔率の小さい(例えば、非通気層)
が組合わされた単純形状のものであるので、より性能を
向上させるべく、最適な空孔率分配や形状のものはでき
にくく、吸音特性や断熱特性などの良いものは得られに
くいという課題があった。
本願出願人は、先に前記のような課題を解消するため
に、特願平1−110996号にて、吸音特性や断熱特性など
を良好なものとすると共に複雑な材質にも対応できる多
孔質構造体として、 空孔率を、層の厚さ方向もしくは層の面方向に連続的に
変化させた多孔質層を有する多孔質構造体を出願した。
本発明は、これら前記の多孔質構造体を効率的に得るこ
とのできる熱可塑性樹脂素材を用いた多孔質構造体の製
造法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る熱可塑性樹脂素材を用いた多孔質構造体の
製造法は、押出機のダイ部の穴径を、形成すべき粒状素
材の長径の30〜80%に、押出機内の溶融樹脂温度を、押
出機のダイ出口における該樹脂の流れ温度より40〜110
℃高めの範囲に、それぞれ調整し、非結晶性樹脂の熱可
塑性樹脂溶融物質を押出機ダイ部より押出し、押出機ダ
イ部の熱伝導で昇温した空気中にて押出機ダイ面で回転
するカッタ刃により長径0.2〜3.0mmの粒状に切断した
後、冷却して粒状素材を得る工程と、得られた多数の粒
状素材を用いて層と厚さ方向若しくは層の面方向にこれ
ら粒状素材の密度を変化させることにより空孔率を変化
させた多孔質層を形成する工程と、多孔質層よりも空孔
率の小さい素材によって中実層を形成する工程と、中実
層と多孔質層を積層した後、これら中実層と多孔質層を
互いに接合する工程と、を有することを特徴としてい
る。
更に、非結晶性樹脂の熱可塑性樹脂としてスチレン樹脂
(ポリスチレン,AS樹脂,ABS樹脂),アクリル樹脂,ポ
リカーボネート,変性PPE,PBTのグループから選ばれた
1種又は2種を用いたものである。
[作 用] 本発明において、押出機内の溶融樹脂温度を、押出機の
ダイ出口における該樹脂の流れ温度より110℃を超えて
高めにすると、ダイより流出した熱可塑性樹脂溶融物を
カッタ刃によって切る場合、切れが悪く、ヒゲ付き粒子
になったり、粒子同志が融着し易くなる。さらに悪いケ
ースの場合では、ダイとカッタ刃の間に溶融樹脂が入り
込み、カッタ刃の回転が不能となることもある。
また、反対に、溶融樹脂温度を該樹脂の流れ温度より40
℃以上高めに調整する必要があるが、40℃未満高めの場
合、ダイからの溶融樹脂の流出が不安定となり、流出物
の表面に不規則な凹凸または波形が発生するばかりでな
く形状も一定しない。
従って、安定して球状粒子を製造するためには、押出機
の温度調節により、押出機内の溶融樹脂温度を、押出機
のダイ出口における該樹脂の流れ温度より40〜110℃好
ましくは50〜100℃高めの範囲になるように調整すると
よい。
なお、ここでの溶融樹脂の流れ温度の測定は、ASTM D5
69−82による。
以上のように押出機内の溶融樹脂温度を前記範囲に調整
することの他に、重要なことは、ダイからの樹脂の流出
量がある。流出量はスクリューの回転数やダイの穴数に
よりほぼ決まるが、この流出量に合わせてカッター刃の
回転数を調整すればよい。
また、目標とする直径の球状粒子を得るには、ダイノズ
ル部の穴径を粒状素材の長径の30〜80%範囲内に調節し
実施すればよい。すなわち、樹脂の種類や押出機の運転
条件により流出物の径が変化することがあるので、目標
とする径となるよう前記範囲内でダイ穴径を調整するこ
とが好ましい。
一方、後述する実施例の第1図に示すように、回転する
カッタ刃(5)による溶融物の切断において、ダイの熱
伝導で昇温した空気中にて切断された粒子は回転軸とほ
ぼ直角方向に飛ばされ、押出機(1)のホットカット装
置(2)の内壁に沿って急速に流れている水や空気等の
流体、望ましくは水により急冷されることにより粒子の
融着を防ぐことが出来る。なお、ここでの流体は、液体
注入口(6)より圧送され、ホットカット装置(2)の
内壁に沿って流れながら熱い粒子を冷却し、粒子ととも
に排出口(7)より排出される。
すなわち、従来の冷却水中でのカッタ刃による切断にお
いては、冷却水は切断後の粒子を冷却することを目的と
しているため、水温を必要以上に上げることができず、
これがダイ出口部(ノズル部)の温度を低下させる要因
となっているが、本発明では押出機ダイの熱伝導で昇温
した空気中でのカッタ刃による切断後に水などによって
粒子を冷却するのでダイ出口部(ノズル部)の温度低下
を抑えることができる。つまり、切断後の粒子の回収の
ためにホットカット装置は密閉容器とすることができな
いため、従来の冷却水中カット方式のものにおいて、例
え冷却水の水温を上げても通常の沸点までしか上げられ
ないが、本発明ではダイ付近の空気温度はダイの熱伝導
等により溶融樹脂の流れ温度に近い温度(通常の水の沸
点よりも高い温度)にまでに昇音させられるので、ダイ
出口部(ノズル部)の温度低下が従来の冷却水中カット
方式のものに比し著しく抑えられる。
本発明において使用される熱可塑性樹脂は、非結晶性樹
脂を主成分とするものであればその種類は限定されない
が、例えばポリスチレン,AS樹脂(アクリルニトリル−
スチレン樹脂),ABS樹脂(アクリルニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合樹脂)等のスチレン樹脂,アクリル
樹脂,ポリカーボネート、変性PPE(ポリフェニレンエ
ーテル)などの非結晶性樹脂から選ばれた1種又は2
種、及びABS樹脂/PBT(ポリブチレンテレフタレート)
などの非結晶性樹脂を主成分とするポリマーアロイなど
がある。
さらには、粒子素材の直径が0.2mm未満になると、空孔
径が小さくなって、多層材の機能例えば吸音特性,断熱
特性が低下する。また、空孔径を大きくしようとする
と、粒子間の融着度合が少なくなり、機械的強度が低下
する。直径が3mmを超えると、断熱特性は良いが吸音特
性が低下するので粒子素材の直径は0.2〜3mm好ましくは
1〜2mmの範囲としたものである。
そして、このようにして得られた多数の粒状素材を用い
て空孔率を層の厚さ方向または層の面方向に変化させた
多孔質層を形成するとともに、多孔質層よりも空孔率の
小さい素材によって中実層を形成し、これら中実層と多
孔質層を積層した後、これら中実層と多孔質層を互いに
接合する。
これにより、吸音だけでなく、断熱、保温、含油軸受、
フィルター等、広範囲な用途に用いることができる多孔
質構造体を容易に製造することができる。
次に本発明の実施例について述べる。
[実施例] 第1図に本発明で用いた押出機のホットカット装置の形
状の一例を示す縦断面図を、第2図及び第3図はダイス
とカッタ刃の正面図で、第2図はカッタ刃が1枚、第3
図はカッタ刃が2枚の場合を夫々示したものである。
図において、1は押出機、2はホットカット装置、3は
モーター、4はダイス、5はカッタ刃、6は流体注入
口、7は流体及び粒子排出口、8はノズル穴である。
第1図に示すスクリュー径40mmφの押出機1に、熱可塑
性樹脂として三菱レーヨン(株)製・ダイヤペットABS
3001のABS樹脂(流れ温度140℃)を軟化温度以上、熱分
解温以下の温度で溶融して、ホットカット装置2の先端
部のダイス4のノズル8(ノズル数12個、ノズル穴径1.
2mm)より溶融物を、ダイス4によって加熱された空気
中にて押出し、熱い内にダイ面で回転するカッタ刃5に
より粒状に切断したのち、液体注入口6より注入した流
水で冷却し、排出口7より流水と共に球状粒子を排出し
製造した。
この場合、ABS樹脂の溶融樹脂温度を該樹脂の流れ温度
より30〜120℃高めの範囲170〜260℃に、且つノズル穴
径を0.8〜1.5mmに調整し、さらに溶融樹脂押出量,カッ
タ切断回数等の製造条件を変更し得られた粒子形状を観
察した。その結果を判定して第1表に示す。
第1表に示す如く、ABS樹脂の流れ温度より+30℃,+1
20℃高めに設定した比較例1及び2又水中カット法で製
造した比較例3,4では、目的とする球状形状が得られて
いない(判定NG)が、溶融樹脂温度が該樹脂の流れ温度
より+60℃〜+90℃の範囲にある本実施例1〜5では、
いずれも球状の1.4〜2.9mmの粒状素材が得られた。(判
定OK) また、本実施例1〜5では成形された粒子径に対してダ
イス4の穴径は52〜67%いあり、この場合良好な粒子が
得られる。
以上の実験の結果から、溶融樹脂温度とダイス穴径が本
発明の製造法における前段工程である樹脂粒状素材の製
造過程において支配的要因であることが判明し、このこ
とから、目的とする球状形状を得るための溶融樹脂温度
は、該樹脂の流れ温度より40〜110℃高めの範囲に調整
することが望ましく、又ダイスノズル部穴径8を得られ
る粒子径の30〜80%範囲内に調整することが望ましい。
次に、このようにして得られた樹脂粒状素材を用いて多
孔質構造体を製造する方法について第4図(イ),
(ロ)に基づき説明する。
第4図において、(11)は多孔質構造体、(12)は中実
層又は融合層、(13)は多孔質層である。
多孔質構造体(11)は、前述のようにして得られた多数
の樹脂粒状素材を用いて層の厚さ方向若しくは層の面方
向にこれら樹脂粒状素材の密度を変化させることにより
空孔率を変化させた多孔質層(13)を有するものであ
る。
また、本発明に係る樹脂粒状素材を用いた多孔質構造体
(11)は、多孔質層(13)を構成する粒状素材を、球体
若しくは楕円体としたものである。
すなわち、本発明に係る樹脂粒状素材を用いた多孔質構
造体(11)は、第4図(イ)に示すように、前述のよう
にして得られた多数の樹脂粒状素材を用いて層の厚さ方
向若しくは層の面方向にこれら樹脂粒状素材の密度を連
続的に変化させた多孔質層(13)と、この多孔質層(1
3)よりも空孔率が小さい中実層(12)とを層状にした
ものであり、さらには、中実層(12)が融合層で多孔質
層(13)と融着しているものであり、さらには、この融
合層(12)を非通気性としたものである。
また、多孔質構造体(11)は、第4図(ロ)に示すよう
に、前述のようにして得られた多数の樹脂粒状素材を用
いて層の厚さ方向若しくは層の面方向の複数個所(13
a),(13b)でこれら樹脂粒状素材の密度を変化させた
多孔質層(13)と中実層(12)とを組合わせたり、中実
層(12)の厚さを100ミクロン以下のスキン層(14)と
したものである。
また、この多孔質構造体(11)は、密度を変化させた多
孔質層(13)の一側面に、この多孔質層(13)よりも空
孔率が小さい中実層(12)を、他側面に厚さ100ミクロ
ン以下のスキン層(14)を設けたものである。
さらに、この多孔質構造体は、密度を変化させた多孔質
層を構成する粒状素材を複数の異なる形状や材質にした
ものである。
以上の多孔質構造体では、密度すなわち空孔率を変化さ
せた多孔質層が、各種特性を向上させる。例えば、厚み
等に応じて空孔率の変化度合を変えて吸音特性の周波数
特性を制御したり、輻射や熱伝導による断熱機能の制御
を両立させたりする。
さらに、球体状素材を用いると成形時の層状態が安定す
る。尚、音波の侵入深度や音響エネルギーの壁間粘性効
果より吸音特性を最適にする粒状形状が存在する。
また、多孔質層と中実層やスキン層とは融着され、特に
非通気性の中実層とを層状にすると遮音特性が向上し、
さらに融着されたスキン層により低周波数で多孔質体の
音響インピーダンスが極小になり低周波域の吸音特性を
向上させる。
任意層の多層材では、相乗的に機能が発揮されるととも
に構造体としての機能も付加される。
さらに、樹脂以外に遮音やシールド或いは強度向上など
に寄与する粒状素材を含ませると機能は付加される。
以上の多孔質構造体は吸音だけでなく、断熱、保温、含
油軸受、フィルター等広範囲な用途に用いることが出来
るものであるが、その効果を最大限に得るためには前述
の如く、構成する粒状素材を球体若しくは楕円体とし、
さらにはその長径を0.2〜3.0mmとすることが望ましい。
[発明の効果] 以上のように本発明の製造法によれば、長径が0.2〜3.0
mmの熱可塑性樹脂粒状素材が球形に近い状態で安定して
得られ、該素材を使用して、吸音,断熱,保温,含油軸
受,フィルター等広範囲の用途に利用できる多孔質構造
体を低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いたホットカット装置の形
状の一例を示す縦断面図、第2図及び第3図は夫々カッ
タ刃が1枚及び2枚の場合のダイスとカッタ刃の正面
図、第4図は本発明の製造法により製造された多孔質構
造体の模式図である。 図において、1……押出機、2……ホットカット装置、
3……モーター、4……ダイス、5……カッタ刃、6…
…流体注入口、7……流体及び粒子排出口、8……ノズ
ル穴、11……多孔質構造体、12……中実層(融合層)、
13……多孔質層、14……スキン層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 豊 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−76721(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機のダイ部の穴径を、形成すべき粒状
    素材の30〜80%に、前記押出機内の溶融樹脂温度を、該
    押出機のダイ出口における該樹脂の流れ温度より40〜11
    0℃高めの範囲に、それぞれ調整し、非結晶性樹脂の熱
    可塑性樹脂溶融物質を押出機ダイ部より押出し、該押出
    機ダイ部の熱伝導で昇温した空気中にて前記押出機ダイ
    面で回転するカッタ刃により長径0.2〜3.0mmの粒状に切
    断した後、冷却して粒状素材を得る工程と、 得られた多数の粒状素材を用いて層の厚さ方向若しくは
    層の面方向にこれら粒状素材の密度を変化させることに
    より空孔率を変化させた多孔質層を形成する工程と、 多孔質層よりも空孔率の小さい素材によって中実層を形
    成する工程と、 中実層と多孔質層を積層した後、これら中実層と多孔質
    層を互いに接合する工程と、 を有することを特徴とする熱可塑性樹脂素材を用いた多
    孔質構造体の製造法。
  2. 【請求項2】前記非結晶性樹脂の熱可塑性樹脂としてス
    チレン樹脂(ポリスチレン,AS樹脂,ABS樹脂),アクリ
    ル樹脂,ポリカーボネート,変性PPE,PBTのグループか
    ら選ばれた1種又は2種を用いることを特徴とする請求
    項1記載の熱可塑性樹脂素材を用いた多孔質構造体の製
    造法。
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