JPH07110426B2 - タンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドの製造方法 - Google Patents

タンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドの製造方法

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JPH07110426B2 JP36098691A JP36098691A JPH07110426B2 JP H07110426 B2 JPH07110426 B2 JP H07110426B2 JP 36098691 A JP36098691 A JP 36098691A JP 36098691 A JP36098691 A JP 36098691A JP H07110426 B2 JPH07110426 B2 JP H07110426B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接合強度の極めて高いタ
ンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッド板を製造
する方法に関する。なお、本明細書中に記載のタンタル
/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドとは、タンタル
薄板と銅薄板とステンレス鋼薄板(または炭素鋼薄板)
とを、この順番に重ね合わせたクラッド板を意味する。
また、ステンレス鋼(炭素鋼)とはステンレス鋼薄板ま
たは炭素鋼薄板の意味であり、銀ろう薄層(箔または粉
末)とは箔状または粉末状の銀ろうを使用して形成した
純銀ろう薄層を意味する。
【0002】
【従来の技術】タンタルは極めて耐食性が高く、極めて
厳しい腐食環境に使用されているが、その反面高価なた
め用途が限られる。需要拡大にはクラッドとして使用す
ることがタンタルの使用量を少なくし、安価に使用でき
るので望ましい。しかし、タンタルは活性な金属で、熱
間圧延のための加熱により酸化してしまうため、熱間圧
延では製造が困難で、これまでは、爆着によりタンタル
/銅/炭素鋼クラッドが製造されていた。しかし、爆着
法ではタンタルが薄いと爆発力でタンタルが破れるた
め、タンタル厚さを薄くできないなどの問題があり、ク
ラッド化によるコストダウンが計りにくかった。
【0003】なお、タンタルは融点が2995℃と極め
て高く、母材を鋼板のみとするとタンタルの溶接時に母
材が溶けてしまうので、通常は数mmの銅をタンタルと
鋼板の間に挟み、銅により熱を逃がすことにより、母材
の鋼板を溶かさないようにしている。また、タンタルは
他の金属と金属間化合物を形成しやすく、この金属間化
合物が脆いため、この対策としてもタンタルと金属間化
合物を形成しない銅をタンタルと鋼板との間に挟むこと
が望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、爆着法によ
らないで、タンタルとステンレス鋼または炭素鋼とをク
ラッドとして強固に接合する方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するために、タンタル,銅,ステンレス鋼(炭素鋼)
の組合わせにおいて、タンタルと銅の間に銀またはAg
−Cu等の銀ろう薄層(箔または粉末)を挿入し、これ
らの両外側に剥離材を置いた後、加圧しながら800〜
1050℃に加熱することにより、拡散接合することを
特徴とするクラッドの製造方法である。
【0006】発明者らは、タンタルとステンレス鋼また
は炭素鋼とをクラッドとして接合する方法を種々検討
し、無酸化雰囲気中で温度・時間をかけた拡散接合法
が、適切な接合方法の一つであると考えた。そこでタン
タルと炭素鋼またはステンレス鋼とを直接重ねて圧力を
加えながら、真空中で1000〜1100℃に加熱した
ところ、一見接合しているようであった。しかし、軽い
衝撃で容易に剥離したので、断面を顕微鏡およびEPM
Aで調べたところ、脆い金属間化合物が観察された。こ
のようにタンタルとステンレス鋼または炭素鋼とを直接
重ねて温度と圧力を掛ける実験では、どうしても金属間
化合物が生成し、この金属間化合物が脆いため、容易に
金属間化合物の箇所から剥離してしまう。したがって、
金属間化合物を形成しない銅を間に挟むことは溶接の有
無にかかわらず必要で、タンタル/銅/ステンレス銅
(または炭素鋼)の組合わせによる拡散接合法が適切で
あることがわかった。
【0007】なお、タンタルと金属間化合物を形成しな
い金属を調べたところ、一般実用金属としては、銅、
銀、およびチタンがそうであることを確認した。一方、
Fe、Cr、Ni、Co、Al、Sn、Mn、Auを調
べたが、いずれもタンタルと脆い金属間化合物を形成し
た。そこでタンタルと鋼(炭素鋼、ステンレス鋼)の接
合には銅以外に、銀、チタンなどをタンタルと鋼の間に
挟むことが考えられるが、チタンは鋼と金属間化合物を
形成しやすいので、タンタルとチタンとの2層クラッド
であればよいが、鋼とのクラッドの場合にはチタンを使
用することは得策ではない。銀を挟むことは良い方法か
もしれないが、高価な銀を3mmの厚さの銅に全体を代
えることはコストアップであり、これも得策ではない。
【0008】金属間化合物を形成しない組合わせでの拡
散接合法として、まず、タンタル、銅、ステンレスの順
に重ねたものをそのまま真空中で加圧しながら銅の融点
近くの1050℃に加熱した。その結果は、ミクロンオ
ーダーの板の凹凸により、凹部で接合していないため、
接合力が低く、曲げ加工等により剥離しやすかった。銅
の代りに銀を使用し、タンタル、銀、ステンレスを重ね
たものを同じようにして、銀の融点(960℃)近くの
950℃に加熱した。しかし、この場合もタンタルと銀
の接合力は低かった。
【0009】本発明の製造方法によれば、即ち、厚さ1
0μmの銀箔をタンタルと銅の間に挟んだ組合わせ、あ
るいは銀メッキを1〜2μmの厚さだけ施した銅とタン
タルとの組合わせ等についてテストしたところ、銀の溶
融点の960℃まで加熱しなくても800〜850℃に
加熱すれば銀が銅と反応して溶融し、銅とタンタルとの
隙間を埋めつくすことが分った。しかも、850℃以上
で銀は銅中に固溶して消失してしまい、低融点のろう層
としての残存はなかった。また、銅中の不純物が銀の場
合に限り銀1%まではほとんど熱伝導率が低下しないの
で、溶接時に熱を逃がすという銅の役割を損なうことも
なかった。そして、銀の溶融により接合力は大幅に向上
した。一方、タンタル中には全く銀は検出されず、タン
タルの性能を損なうことはなかった。
【0010】銀薄層のインサート方法としては、銀箔、
銀メッキの他、形状的には粉末を塗布することも可能で
ある。また、組成的には純銀を使う必要はなく、Ag−
Cu合金の使用も可能である。Ag−Cu合金は銀ろう
として帯、粉、その他の形状で供給されているのでこれ
らを使用することが可能である。ろう材として銅と銀の
共晶組成に近い72%Ag−Cu合金の粉末を用意し、
これの融点よりもわずかに高い800℃で銅とタンタル
の間に挟んで同様の接合を実施したところ、やはり、強
力に接合していた。
【0011】しかし、銀ろうは種類によってはZn,C
d,Ni,Sn等タンタルと金属間化合物を形成する元
素を含むものがある。このように、ろう材が不適切だと
タンタルと金属間化合物を形成し、接合強度の低いもの
しか得られないので注意が必要である。また、クラッド
材中にろうからの不純物が残ると、ろう成分が銅中に溶
け込み、銅の純度低下による銅の熱伝導率の低下が起こ
り、溶接熱を逃がすという銅本来の役割を損なうことに
なる。
【0012】発明者らは、先に特開平3−13283号
(特願平1−145093号)として大気圧を利用した
拡散接合クラッド板の製造方法を提案しているが、この
方法は本発明のタンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)
クラッドの製造方法に充分有効に利用できることを確認
した。この方法はステンレス鋼等の薄い金属板で製造し
た袋の中にクラッドとしたい材料を詰めて真空に封じる
ことにより大気圧すなわち、1Kg/cmの圧力を掛
けるもので、圧力的には高くないが、うまく使えば、充
分接合界面の全面に圧力を掛けることができる。特に、
本発明のようにろう材を併用すれば、きわめて有効な接
合方法である。
【0013】より具体的に言うと、まず、タンタル/銅
/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドの素材、インサート
材を重ねた後、その両側に剥離材を重ねる。次いでこれ
ら全体あるいは更に同じものを数組重ねた後、全体をス
テンレス鋼などの耐酸化性金属箔または薄板でできた袋
の中にいれ、その袋の中を真空にすることによって大気
圧をかけ、袋全体を大気中または不活性雰囲気中で加熱
する方法である。
【0014】タンタルと銅の合計厚さが小さい場合に
は、銅とステンレス鋼(炭素鋼)の間に、銀、銀ろうを
インサートする必要はないが、タンタルと銅の合計厚さ
が大きい場合、または接合圧力が足りない場合には、銅
とステンレス鋼(炭素鋼)の間に銀または銀ろうをイン
サートする必要がある。これは板厚が厚い場合には大気
圧が接合界面全面に伝わらないため、どうしても隙間を
生じるためと考えられ、ろうを溶融させることによりこ
の隙間が充分に埋り全面の接合が達成されるものと考え
られる。
【0015】タンタルと銅の合計厚さがさらに大きい場
合には、例えば、タンタルを4mm、銅を3mm合計7
mmの時には、タンタルと銅とステンレス鋼(炭素鋼)
を同時に袋に入れて大気圧を掛けても、大気圧が銅とス
テンレス鋼(炭素鋼)との界面に充分に到達しない。こ
のような場合には銅とステンレス鋼(炭素鋼)をまず接
合した後、もう一度タンタルを接合するという2段階接
合により、タンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラ
ッドを製造することもできる。
【0016】タンタルと銅の合計厚さがもっと大きく、
例えば、タンタルが4mmで銅が10mmなどの場合に
は、タンタルと銅とステンレス鋼(炭素鋼)を同時に袋
に入れて圧延を併用することで接合強度を高めることが
できる。この場合の圧延はその時点での接合が目的では
なく、圧延により各材料の表面を隙間のないようになじ
ませることが目的である。このためには、銀が溶融する
直前の温度で1%程度の極軽度の圧下率の圧延を行うと
袋が破れず、高温で軟らかな銅が、タンタルとステンレ
ス鋼(炭素鋼)になじみ、微少な隙間をほとんどなくし
てしまうので、その後の加熱による拡散接合により、接
合が十分なされるようになる。圧延圧下率は3%を超す
とかえってなじみが悪くなったり、袋が破れ、真空洩れ
を起こすので3%以下、できれば1%程度の圧下率が望
ましい。
【0017】使用する銀または銀ろうの厚さは特に限定
されないが、特に厚いクラッドを製造する場合にはクラ
ッドの全厚により変化させることが必要である。また、
接合温度はAg−Cu共晶温度の780℃よりも高い8
00℃から、銅の融点(1083℃)よりも低い105
0℃までが適当である。加熱速度は遅すぎると銀が溶融
する前に銅の中に固相拡散してしまい、融点がが上がっ
てしまい、接合温度では溶けないことがあり、このよう
な場合には接合不良を起こしてしまう。したがって、昇
温スピードには充分注意する必要がある。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、インサートした銀また
は銀ろうが溶融し、接合面と濡れあった後、銀は銅中に
拡散し、融点が上昇することにより等温凝固し、タンタ
ル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドの強固な接合
が達成される。さらに、大気圧を利用した拡散接合方法
を用いると、大気圧が接合界面に均一に作用するため、
接合強度が高い大面積のクラッドの接合が可能である。
したがって、耐食性に秀れたタンタルとステンレス鋼ま
たは炭素鋼とのクラッドが、安価に製造できる。
【0019】
【実施例】
実施例1.図1に示すように、1.5mmt×600m
m×600mmのタンタル板1、2.0mmt×600
mm×600mmの銅板2、12mmt×600mm×
600mmのSUS316Lの板3、10μm×100
mm×600mmの銀箔4(銀箔は6枚並べて使用)を
タンタル/銀箔/銅/316Lの順に重ね、その両側に
テンパーカラーを形成させた厚さ0.3mmの18Cr
−3Al鋼5を剥離材として重ねて、さらにその両外側
に0.4mm×1000mm×1000mmの18Cr
フェライト系ステンレス鋼6を重ね合わせた。このフェ
ライト系ステンレス鋼の周囲をシーム溶接7して袋と
し、一部にパイプ8を取り付けた後、真空引きした。そ
の後、パイプ部をシーム溶接して真空封じを行った。な
お、シーム溶接中にゲッター材として直径1mmで長さ
が200mm程度のチタン線をクラッド素材の横に並べ
て配置した。この状態で1000℃の炉内で2時間加熱
し、冷却した後、袋の周囲を切断し、15.5mm×6
00mm×600mmのタンタル/銅/316Lクラッ
ド板を取り出した。このクラッドの剪断強度は表1のよ
うに高い値を示した。また、溶接した後も、剪断強度が
低下するようなことはなかった。さらに、このクラッド
は冷間プレスでの鏡板の成型が可能であった。
【0020】実施例2.2.2mmt×1000mm×
2000mmのタンタル板、3.0mmt×1000m
m×2000mmの銅板、12mmt×1000mm×
2000mmのSUS304の板、10μm×100m
m×2000mmの銀箔(銀箔は6枚並べて使用)をタ
ンタル/銀箔/銅/銀箔/304の順に重ね、その両側
にテンパーカラーを形成させた厚さ0.3mmtの18
Cr−3Al鋼を剥離材として重ねて、さらにその両外
側に0.4mm×1200mm×2400mmの18C
rフェライト系ステンレス鋼を袋として重ね合わせた。
フェライト系ステンレス鋼の周囲をシーム溶接し、一部
にパイプを取り付けた後、真空引きした。その後、パイ
プ部をシーム溶接して真空封じを行った。なお、シーム
溶接中にゲッター材として直径1mmで長さが200m
m程度のチタン線をクラッド素材の横に並べて配置し
た。この状態で1000℃の炉内で2時間加熱し、冷却
した後、袋の周囲を切断し、17.5mm×1000m
m×2000mmのタンタル/銅/304クラッド板を
取り出した。このクラッドの一部からサンプリングし、
剪断強度を測定した結果、表2のように高い値を示し
た。
【0021】実施例3.3.0mmt×600mm×6
00mmの銅板、20mmt×600mm×600mm
のSUS304の板、10μm×100mm×600m
mの銀箔(銀箔は6枚並べて使用)を銅/銀箔/304
の順に重ね、その両側にテンパーカラーを形成させた厚
さ0.3mmtの18Cr−3Al鋼を剥離材として重
ねて、さらにその両外側に0.4mm×1000mm×
1000mmの18Crフェライト系ステンレス鋼を袋
として重ね合わせた。この袋の周囲をシーム溶接し、一
部にパイプを取り付けた後、真空引きした。その後、パ
イプ部をシーム溶接して真空封じを行った。なお、シー
ム溶接中にゲッター材として直径1mmで長さが200
mm程度のチタン線をクラッド素材の横に並べて配置し
た。この状態で1000℃の炉内で2時間加熱し、冷却
した後、袋の周囲を切断し、23.0mm×600mm
×600mmの銅/304クラッド板を取り出した。こ
のクラッドと厚さ4.0mmt×600mm×600m
mのタンタル板と10μm×100mm×600mmの
銀箔(銀箔は6枚並べて使用)をタンタル/銀箔/銅3
04クラッドの順に重ね、その両側にテンパーカラーを
形成させた厚さ0.3mmの18Cr−3Al鋼を剥離
材として重ねて、さらにその両外側に0.4mm×10
00mm×1000mmの18Crフェライト系ステン
レス鋼を重ね合わせた。このフェライト系ステンレス鋼
の周囲をシーム溶接して袋とし、一部にパイプを取り付
けた後、真空引きした。その後、パイプ部をシーム溶接
して真空封じを行った。なお、シーム溶接中にゲッター
材として直径1mmで長さが200mm程度のチタン線
をクラッド素材の横に並べて配置した。この状態で10
00℃の炉内で2時間加熱し、冷却した後、袋の周囲を
切断し、27.0mm×600mm×600mmのタン
タル/銅/304クラッド板を取り出した。一部からサ
ンプリングし、剪断強度を測定した結果、表3のように
高い値を示した。
【0022】実施例4.4.0mmt×400mm×4
00mmのタンタル板、10.0mmt×400mm×
400mmの銅板、15mmt×400mm×400m
mのSUS304の板、10μm×100mm×400
mmの銀箔(銀箔は4枚並べて使用)をタンタル/銀箔
/銅/銀箔/304の順に重ね、その両側にテンパーカ
ラーを形成させた厚さ0.3mmtの18Cr−3Al
鋼を剥離材として重ねて、さらにその両外側に0.4m
m×1000mm×1000mmの18Crフェライト
系ステンレス鋼を袋として重ね合わせた。フェライト系
ステンレス鋼の周囲をシーム溶接し、一部にパイプを取
り付けた後、真空引きした。その後、パイプ部をシーム
溶接して真空封じを行った。なお、シーム溶接中にゲッ
ター材として直径1mmで長さが200mm程度のチタ
ン線をクラッド素材の横に並べて配置した。この状態で
750℃の炉内で2時間加熱し、そのまま熱間圧延を圧
下率1%程度を目標に行った。さらにそのまま加熱炉へ
戻し1000℃で2時間加熱し、冷却した後、袋の周囲
を切断し、約28.0mm×400mm×400mmの
タンタル/銅/304クラッド板を取り出した。一部か
らサンプリングし、剪断強度を測定した結果、表4のよ
うに高い値を示した。
【0023】
【表1】 界面 剪断強度(Kg/mm) Ta/Cu 20.3 Cu/ステンレス 19.8
【0024】
【表2】 界面 剪断強度(Kg/mm) Ta/Cu 18.0 Cu/ステンレス 18.2
【0025】
【表3】 界面 剪断強度(Kg/mm) Ta/Cu 17.4 Cu/ステンレス 20.5
【0026】
【表4】 界面 剪断強度(Kg/mm) Ta/Cu 19.3 Cu/ステンレス 21.2
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の説明図である。
【符号の説明】
1 タンタル板 2 銅板 3 SUS316L板 4 銀箔 5 剥離材 6 フェライト系ステンレス鋼 7 シーム溶接 8 パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンタル、銅、ステンレス鋼(炭素鋼)
    の組合わせにおいて、タンタルと銅の間に銀または、A
    g−Cu等の銀ろう薄層(箔または粉末)を挿入し、こ
    れらの両外側に剥離材を置いた後、加圧しながら800
    〜1050℃に加熱することにより、拡散接合すること
    を特徴とする、タンタル/銅/ステンレス鋼(炭素鋼)
    クラッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 タンタル、銅、ステンレス鋼(炭素鋼)
    の組合わせにおいて、タンタルと銅、ならびに銅とステ
    ンレスの間にAg、またはAg−Cu等の銀ろう薄層
    (箔または粉末)を挿入し、これらの両外側に剥離材を
    置いた後、加圧しながら800〜1050℃に加熱する
    ことにより、拡散接合することを特徴とする、タンタル
    /銅/ステンレス鋼(炭素鋼)クラッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 タンタル、銅、ステンレス鋼(炭素鋼)
    の組合わせにおいて、各材料全てまたはいずれかの材料
    に銀メッキまたは、Ag−Cu合金メッキを施すことに
    より、タンタルと銅の界面のみ、あるいはタンタルと銅
    の界面ならびに銅とステンレス鋼(炭素鋼)の界面に、
    銀または、Ag−Cu等の銀ろう薄層が存在するように
    し、これらの両外側に剥離材を置いた後、加圧しながら
    800〜1050℃に加熱することにより、拡散接合す
    ることを特徴とする、タンタル/銅/ステンレス鋼(炭
    素鋼)クラッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの方法におい
    て、加圧のため両外側の剥離材とともに全体をステンレ
    ス鋼等の金属箔または薄い金属板の袋に入れ、袋内を真
    空に封じ、大気圧を掛けたまま加熱するクラッドの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の方法において、袋ごと600
    〜950℃の熱間で3%以下の極めて軽度の圧延を行い
    各材料間のなじみを良くした後、さらに800〜105
    0℃に加熱するクラッドの製造方法。
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