JPH11284111A - ヒートシンク部材及びその製造方法、並びにヒートシンク部材を用いた半導体パッケージ - Google Patents

ヒートシンク部材及びその製造方法、並びにヒートシンク部材を用いた半導体パッケージ

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JPH11284111A
JPH11284111A JP8479598A JP8479598A JPH11284111A JP H11284111 A JPH11284111 A JP H11284111A JP 8479598 A JP8479598 A JP 8479598A JP 8479598 A JP8479598 A JP 8479598A JP H11284111 A JPH11284111 A JP H11284111A
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JP
Japan
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heat sink
sink member
brazing
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sheet
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Application number
JP8479598A
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English (en)
Inventor
Masami Ueda
雅巳 植田
Masaaki Ishio
雅昭 石尾
Yoshihiro Nakabayashi
良博 中林
Masaharu Yamamoto
雅春 山本
Hidetoshi Noda
英利 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

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  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシンク部材の基材として用いるモリブ
デン板又はタングステン板に鋼板をクラッドする差異に
に割れ、ひびが発生するのを防止する。 【解決手段】 モリブデン製の板(又はシート)からな
る基材11の両面に、予め片面にろう材14、15を固
着せしめた銅製の板(又はシート)からなる合せ材1
2、13におけるろう材14、15面を重ね合わせて接
合し、複合した合せ材を得、基材11の両面に複合した
合せ材12、13のろう材14、15を金属結合させて
一体的に接合せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品等から発生
する熱を吸収し、外部へ放散させるためのヒートシンク
部材及びその製造方法、並びにヒートシンク部材を用い
た半導体パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒートシンク部材としては従来、CMC
クラッド材(モリブデンを基材とし、銅を合せ材として
クラッドしたもの)又はCWCクラッド材(タングステ
ンを基材とし、銅を合せ材としてクラッドしたもの)等
が知られている。
【0003】図12(a) は特開平6−268115号公
報に開示されているCMCクラッド材からなる従来のヒ
ートシンク部材を示す断面図であり、モリブデン(M
o)板、又はタングステン(W)板等からなる基材11
を、銅(Cu)板からなる合せ材12、13で挟んで熱
間で一軸加工法で圧着させ、相互に拡散接合させた構造
となっている。
【0004】図12(b) は従来のヒートシンク部材の製
造過程を示す模式図であり、リールから繰り出した帯状
のMo板からなる基材11の両面に同じくリールから繰
り出した帯状のCu板からなる合せ材12、13を重ね
合わせつつロール21、21間に通して冷間圧延を施
し、基材11と合せ材12、13とを一体的に金属結合
させた後、製品寸法に合わせて切断する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで図12(a) に
示す如きシート状の基材11と同じくシート状の合せ材
12、13とを重ね合わせて熱間で加圧接合させる方法
では、基材11として用いられる材料であるモリブデ
ン、タングステンは硬く、伸びが小さいために、割れ、
ひびの発生を防止するには比較的高い温度下で加熱する
ことが必要となり、コストアップを免れ得ず、しかも作
業が間欠的に行われるため生産性が低い。また図12
(b) に示す如き冷間圧延する方法では生産性が高いが、
圧延過程で基材11に割れ、ひびが一層発生し易く、製
品としての歩留りが悪いという問題があった。本発明は
かかる事情に鑑みなされたものであって、その目的とす
るところは、基材に硬く、伸びの小さい材料を用いても
割れ、ひびを発生させることなく、合せ材との接合を効
率的に行えるようにしたヒートシンク部材及びその製造
方法、並びにヒートシンク部材を用いた半導体パッケー
ジを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るヒート
シンク部材は、シート状の基材と、夫々予め片面にろう
材が固着されており、このろう材が固着された面が、前
記基材の両面にろう材の溶融によって接合せしめられた
シート状の合せ材とからなることを特徴とする。第1の
発明にあっては、合せ材の片面に予めろう材を圧着させ
ておき、この状態で基材の両面に、予めろう材を接合さ
せた合せ材を重ねて接合せしめることとしたから、固く
て脆い基材を圧延することなく、合せ材と基材を接合す
ることができるため、製造時における割れ、ひびを防止
することができる。
【0007】第2の発明に係るヒートシンク部材の製造
方法は、シート状又は帯状の合せ材の片面にシート状又
は帯状のろう材を重ね合わせつつ圧接した後、加熱処理
して合せ材とろう材とを一体的に接合させ、前記ろう材
面を向い合わせた2つの合せ材間にシート状又は帯状の
基材を挟んで相互に接合せしめることを特徴とする。第
2の発明にあっては、シート状又は帯状の合せ材に、同
じくシート状又は帯状のろう材を重ねて連続的に圧着せ
しめることで複合した合せ材を得、この複合した合せ材
の向い合せたろう材間に、シート状又は帯状の基材を介
在させて相互に接合させることで連続的な生産ラインを
構成出来る。
【0008】第3の発明に係る半導体パッケージは、シ
ート状の基材と、該基材の両面夫々に、予め片面に固着
されているろう材を介在させて圧着せしめられたシート
状の合せ材とからなるヒートシンク部材の少なくとも一
の面に半導体部品を固定したことを特徴とする。第3の
発明にあっては、ヒートシンク部材の歩留りが高く、安
定した抜熱機能が得られるため、搭載した電子部品の品
質維持が図れて、信頼性を高め得る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づき具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係る実施の形態1であ
るヒートシンク部材及びこれを用いた半導体パッケージ
の構成を示す模式的平面図、図2(a) は図1のII−II線
による断面図、図2(b) は同じくその部分拡大断面図で
あり、図中1はヒートシンク部材、5はヒートシンク部
材1上に銀ろう付けにより固定されたFe−Ni−Co
系合金等で作られた筐体である。そして筐体5の内側に
は銀ろう付けによって薄膜基板2、同じくチップ3、同
じくチップコンデンサ4が固定されている。なお図1、
図2においては半導体パッケージの蓋部分を外した状態
で示してある。
【0010】ヒートシンク部材1は図2(b) に明らかな
ようにモリブデン (Mo)製、又はタングステン(W)
製の板 (又はシート) を基材11とし、銅(Cu)製の
板 (又はシート) を合せ材12、13としたクラッド材
として構成され、基材11と各合せ材12、13との間
はこの間に介在させたろう材14、15にて拡散接合せ
しめられており、全体として5層構造を有している。
【0011】ろう材14、15は後述する如く予め合せ
材12、13の各片面に一体的に拡散接合(金属結合)
されており、この状態で基材11の両面に、夫々ろう材
14、15を接合した面を対向させて合せ材12、13
を重ね合わせ、加熱しつつ、又は冷間にて接合させ、そ
の後熱処理 (焼鈍処理) によって、図2(b) に示す如く
ろう材14、15を介在させて基材11と合せ材12、
13とを一体的に接合(金属結合) させてヒートシンク
部材1に製造される。
【0012】ろう材14、15はMn−Ni−Cu系合
金であり、溶融温度条件、加工条件及び熱伝導条件から
その組成はMn:5〜40重量(wt)%、Ni:0〜
30wt%、Cu:40〜95重量 (wt) %及び炭
素、硫黄等の不可避不純物で構成される。
【0013】またこれに加えてろう材14、15の耐食
性改善のためにCr:0.1〜5wt%、又は冷、熱間
塑性加工性を改善するためにCo:1〜15wt%のう
ちの少なくとも1つ又は2つが添加される。
【0014】ろう材14、15の融点は、ヒートシンク
部材1として金属接合せしめるべき基材11及び合せ材
12、13の融点よりも低いこと、またチップ3等をヒ
ートシンク部材1に銀ろう付けする際の温度で溶融しな
いこと、つまり基材11、合せ材12、13の融点より
も低く、且つ銀ろう付け温度よりも融点が高いことが絶
対条件である。ちなみに基材11として用いられるMo
の融点は2622℃、合せ材12、13として用いられ
るCuの融点は1083℃、半導体パッケージを組立て
るための銀ろう付け温度は600〜900℃であるか
ら、ろう材14、15としての融点条件は、若干の余裕
をみて略940℃以上、1050℃以下である。
【0015】上述したろう材14、15としての組成の
適正範囲は上記した融点条件を満足すると共に、加工条
件及び熱伝導条件を満たすように定められており、以下
具体的に制限理由を説明する。図3〜図8はろう材の組
成と融点との関係を示す三元系状態図であり、3辺にM
n、Ni、Cu夫々のwt%(0〜100)をとって示
してある。なお三元系状態図中には融点を等温線(破
線)で示してある。前述した如くろう材14、15とし
ての絶対条件である融点範囲は、940℃以上、105
0℃以下であることから、Mn、Ni、Cuの組成は図
3にハッチングを付して示した範囲内である必要があ
る。
【0016】またろう材14、15を構成するMn−N
i−Cu系合金においては、加工時において材質そのも
のが極めて脆く、熱間及び冷間加工が難しい範囲(略M
n:30〜58wt%、Ni:20〜52wt%、C
u:0〜40wt%)があり、図4にハッチングを付し
て示す範囲がこれに相当する。従って図3にハッチング
を付して示す範囲から図4にハッチングを付して示す範
囲を除外する必要がある。
【0017】更にろう材14、15を構成するMn−N
i−Cu系合金においては、熱伝導性が低く、十分なヒ
ートシンク機能が得られない範囲(略Mn:40〜72
wt%、Ni:0〜52wt%、Cu:0〜48wt
%)があり、図5にハッチングを付して示す範囲がこれ
に相当する。従って図3に示すハッチングを付して示す
範囲から図5にハッチングを付して示す範囲を除外する
必要がある。この結果残された範囲は図6においてハッ
チングを付して示す範囲である。
【0018】ところで前述した如くろう材14、15を
構成するMn−Ni−Cu系合金における耐食性改善及
び冷,熱間塑性加工性改善の観点から前述した如く必要
に応じてCr、Co、又はこれらを混合したものを付加
するが、これらを加えると、ろう材としての融点は高く
なる。この結果、図7に網目ハッチングを付して示す範
囲は、図3に明らかな如く、当初融点条件よりも低いた
め除外されていた範囲であるが、前述の如く融点が上昇
する結果、この範囲が融点条件を満たすこととなり、結
果的にろう材14、15として使用が可能な範囲とな
る。従って図6及び図7に夫々にハッチングを付して示
す範囲を合わせた図8にハッチングを付して示す範囲が
ろう材14、15としての適正な組成範囲(Mn:5〜
40wt%、Ni:0〜30wt%、Cu:40〜95
wt%及び不可避不純物)となる。
【0019】次にCr、Coの組成の制限理由を説明す
る。Crはろう材14、15としてのMn−Ni−Cu
系合金における主として耐食性を改善するための成分で
あり、その組成を0.1〜5wt%としたのは0.1w
t%未満では耐食性が改善されず、また5wt%を越え
ると、加工性が劣化することによる。従って、Crは
0.1〜5wt%、より望ましくは0.3〜2wt%の
範囲とする。またCoはろう材14、15としてのMn
−Ni−Cu系合金における主として冷、熱間塑性加工
性を改善するための成分であり、その組成を1.0〜1
5wt%としたのは1.0wt%未満では効果がなく、
また15wt%を越えると融点が高くなり、加工性が劣
化することによる。従ってCoは1.0〜15wt%の
範囲、より望ましくは5〜12wt%の範囲とする。
【0020】
【実施例】本発明に係るヒートシンク部材に用いるろう
材(材料番号 No.1〜 No.7) と従来のろう材 (材料例
1〜4) とを用いて、夫々のろう材自身の冷,熱間加工
性、JISH8502のCASS試験における耐食性、部品銀ろう付
時のろう材自身の熱安定性等についての比較試験を行っ
た結果を表1に示す。表1中の評価欄のうち冷,熱間加
工性について、○印:冷,熱間加工性良好、△印:冷、
熱間加工困難、×印:加工不可、であることを示す。ま
た耐食性について、○印:若干変色、△印:変色、×
印:腐食、を夫々示している。銀ろう付時の安定性につ
いて、○印:安定、△印:半溶融状態、×印:流出、を
示している。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように本発明に係るヒー
トシンク部材1に用いたろう材にあっては加工性、耐食
性、銀ろう付時の安定性のいずれにも優れていることが
解る。またMn、Ni、Cuについて所定の組成条件を
満たせば、Cr又はCoを含まない場合(材料番号 No.
1、 No.2) でも加工性、耐食性、安定性が得られてい
ることが解る。
【0023】またMn、Ni、Cuについて所定の組成
条件を満たす限り、これにCrを加え (本発明の材料番
号 No.3) ても加工性、耐食性、安定性をより高めるこ
とはあってもこれらの特性が損なわれることがないこと
は、明らかである。更に、Mn、Ni、Cuについて所
定の組成条件を満たせば、Coを加え(材料番号 No.
4、5) 、又はCr及びCoを所定の範囲内で加え(材
料番号 No.6、7) ても加工性、耐食性、安定性をより
高めることはあっても、これらが損なわれることはない
ことが明らかである。これに対して従来の材料例 No.1
〜 No.4では、特に塑性加工が不可となることが多く、
また銀ろう付時の安定性の面では流出状態となり、問題
が多いことが解る。
【0024】表1に示した組成のろう材 (材料番号 No.
1〜 No.7) を用いて基材 (Mo又はW) と合せ材Cu
とを接合させて作成した厚さ(mm)の異なる各種のヒート
シンク部材 (本発明の材料番号 No.1〜 No.7) と、ろ
う材を用いないで基材と合せ材とを接合した従来の材料
例とについて、その熱伝導率W/m・K、熱膨張率 (×
10-6/K) を調べた結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかな如く本発明の実施例 No.
1〜 No.7については熱伝導率が略180W/m・K以
上となっており、ヒートシンク部材としての条件を満た
している。また熱膨張率についても略6.5〜11×10
-6/Kの値が得られており、ガリウム砒素を基板とする
チップ3の熱膨張率6.5×10-6/K及びチップコンデ
ンサ4の熱膨張率11〜13×10-6/Kに対応し得てい
ることが解る。
【0027】(実施の形態2)図9は本発明に係るヒー
トシンク部材の製造過程を示す工程説明図である。先ず
図9(a) に示す如く、Cu製の帯状をなす合せ材12
(又は13) をリールから繰り出す一方、帯状をなすろ
う材14 (又は15) も同様にリールから繰り出し、夫
々相互に接合させるべき面に対して粗面化加工を施した
後、冷間にてロール21、21間に重ね合わせた状態で
通し、圧着させて一体化する。次に一体化した帯状物を
焼鈍炉22に通して適正な温度800℃前後に加熱する
ことで、合せ材12 (又は13) とろう材14 (又は1
5) との接合面を拡散接合させた帯状の一体物、即ち帯
状の複合した合せ材を得る。
【0028】次に図9(b) に示す如く別途用意したMo
(モリブデン) 又はW (タングステン) 製の板又はシー
ト状をなす基材11に合わせて複合した帯状の合せ材を
略同形、等大の板又はシート状に切断し、板又はシート
状をなす基材11の上,下面に夫々ろう材14、15を
対向させた状態で複合した合せ材を重ね合わせる。この
ようにして得た複合材を、ろう材14、15の溶融温度
にまで加熱することで、ろう材14、15を溶融し、図
9(c) に示す如く基材11と合せ材12、13とをろう
材14、15を介在させて相互に金属結合させて一体化
し、ヒートシンク部材1を得る。
【0029】なお上述の実施の形態2にあっては基材1
1及び複合した合せ材12、13を同形、等大の板又は
シート状に切断し、これを重ね合わせて加熱し、一体化
する構成を説明したが、図9(a) に示す如くにして得た
帯状の複合した合せ材12、13を2本用意し、これら
を夫々のろう材14、15を接合した面を対向させると
共に、この間に帯状をなす基材11を送り込み、ロール
によって3枚を重ね合せつつ加熱炉内に通してろう材1
4、15を溶融させ、連続的に接合せしめて帯状をなす
ヒートシンク部材1を得、これを製品に合わせて切断す
ることとしてもよい。これによって連続的な生産ライン
を構成出来、生産性を高め得る。
【0030】また基材11は帯状に限らず板又はシート
状に形成しておき、これを帯状をなす2本の複合した合
せ材12、13間に順次的に送り込んで重ね合わせ、加
熱炉にてろう材14、15を溶融させ、板又はシート状
の基材11と複合した帯状の合せ材12、13とを接合
し、これを基材11の長さに合わせて切断してもよい。
【0031】(実施の形態3)実施の形態3は本発明に係
るヒートシンク部材の製造方法の他の例を示している。
図10はヒートシンク部材の製造方法を示す説明図であ
り、Mo (モリブデン) 又はW (タングステン) 製の帯
状をなす基材11を中心にして、その上,下に帯状をな
すろう材14、15を、更にその上方、下方にCu
(銅) 製の帯状をなす合せ材12、13を夫々幅方向の
中心線が略同一平面上に位置するようにして連続的に繰
り出し、途中ワイヤブラシ31を用いて基材11の両
面、ろう材14、15の両面及び合せ材12、13の片
面を粗面化した後、ロール32で案内し、ヒータH1 に
て軟化させ、この状態で5枚の帯状物の幅方向の中心線
が略一致する状態で圧延ロール33、33にて一本の帯
状物となるように圧接する。
【0032】この一本にした帯状物を更にヒータH2 に
通してろう材14、15を半溶融状態とすることでろう
材14、15は基材11、合せ材12、13の表面にな
じみ、基材11と合せ材12、13とがろう材14、1
5を介して拡散結合された状態となり、リール34に巻
き取られる。
【0033】図11は実施の形態3に示す方法により得
たヒートシンク部材における基材11と合せ材12、1
3の接合強さと圧延ロール33、33による圧下前後の
厚さの比 (%) との関係を示すグラフであり、基材11
と合せ材12、13との接合強さ (N/mm) を縦軸に、
またリダクション〔{ (圧延前の基材11+合せ材12
+合せ材13+ろう材14+ろう材15の厚みの合計)
−ヒートシンク部材の厚さ}/(圧延後の基材11+合
せ材12+合せ材13+ろう材14+ろう材15の厚み
の合計)〕%を横軸にとって示してある。
【0034】図11から明らかなように同じ接合強さを
得る場合に、本発明の実施例は従来例と比較して10%
程度リダクションを小さく、換言すれば圧延ロール3
3、33による圧下量が小さくて済み、基材11をMo
(モリブデン) 、W (タングステン) 等の脆い材料で構
成しても、これらに割れ、ひびを生ぜしめる可能性が低
減されることとなる。
【0035】
【発明の効果】第1の発明にあっては、合せ材の片面に
予めろう材を圧着させておき、この状態で基材の両面
に、予めろう材を接合させた合せ材を重ねて接合せしめ
ることとしたから、硬くて脆い基材を圧延することな
く、合せ材と基材を接合することができるため、製造時
における割れ、ひびを防止することができる。
【0036】第2の発明にあっては、シート状又は帯状
の合せ材に同じくシート状又は帯状のろう材を重ねて連
続的に圧着せしめることで複合した合せ材を得、この複
合した合せ材の向い合せたろう材間に、シート状又は帯
状の基材を介在させて相互に接合させることで連続的な
生産ラインを構成出来る。
【0037】第3の発明にあっては、ヒートシンク部材
の歩留りが高いと共に、安定した抜熱機能が得られるた
め、搭載した電子部品の品質維持が図れて、信頼性を高
め得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒートシンク部材を用いて製作し
た半導体パッケージの模式的平面図である。
【図2】図1のII−II線による断面図及び部分拡大断面
図である。
【図3】Mn−Ni−Cr系合金を、ろう材としての融
点条件からみた適正な組成範囲を示す三元系状態図であ
る。
【図4】ろう材としての冷, 熱間加工条件からみた排除
すべき組成範囲を示す三元系状態図である。
【図5】ろう材としての熱伝導条件からみた排除すべき
組成範囲を示す三元系状態図である。
【図6】図3に示す組成範囲から図4、図5に示す排除
すべき組成範囲を減じた残りの適正な組成範囲を示す三
元系状態図である。
【図7】ろう材にCr又はCoを加えたことによる融点
の上昇により適正な組成範囲となった部分を示す三元系
状態図である。
【図8】図6及び図7に示す範囲を加えたろう材として
の適正な組成範囲を示す三元系状態図である。
【図9】本発明の実施の形態2であるヒートシンク部材
の製造過程を示す工程説明図である。
【図10】本発明の実施の形態3であるヒートシンク部
材の他の製造方法を示す説明図である。
【図11】実施の形態3で得たヒートシンク部材の基材
と合せ材との接合強さと圧延ロールによる圧下のリダク
ション(%)との関係を示すグラフである。
【図12】従来のヒートシンク部材を示す断面図及び製
造過程を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ヒートシンク部材 2 薄膜基板 3 チップ 4 チップコンデンサ 11 基材 12、13 合せ材 14、15 ろう材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで図12(a) に
示す如きシート状の基材11と同じくシート状の合せ材
12、13とを重ね合わせて熱間で加圧接合させる方法
では、基材11として用いられる材料であるモリブデ
ン、タングステンは硬く、伸びが小さいために、割れ、
ひびの発生を防止するには比較的高い温度下で加工する
ことが必要となり、コストアップを免れ得ず、しかも作
業が間欠的に行われるため生産性が低い。また図12
(b) に示す如き冷間圧延する方法では生産性が高いが、
圧延過程で基材11に割れ、ひびが一層発生し易く、製
品としての歩留りが悪いという問題があった。本発明は
かかる事情に鑑みなされたものであって、その目的とす
るところは、基材に硬く、伸びの小さい材料を用いても
割れ、ひびを発生させることなく、合せ材との接合を効
率的に行えるようにしたヒートシンク部材及びその製造
方法、並びにヒートシンク部材を用いた半導体パッケー
ジを提供することにある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】表1に示した組成のろう材 (材料番号 No.
1〜 No.7) を用いて基材 (Mo又はW) と合せ材Cu
とを接合させて作成した厚さ(mm)の異なる各種のヒート
シンク部材 (本発明の材料番号 No.1〜 No.7) につい
て、その熱伝導率W/m・K、熱膨張率 (×10-6/K)
を調べた結果を表2に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図11は実施の形態3に示す方法により得
たヒートシンク部材における基材11と合せ材12、1
3の接合強さと圧延ロール33、33による圧下前後の
厚さの比 (%) との関係を示すグラフであり、基材11
と合せ材12、13との接合強さ (N/mm) を縦軸に、
またリダクション〔{ (圧延前の基材11+合せ材12
+合せ材13+ろう材14+ろう材15の厚みの合計)
−ヒートシンク部材の厚さ}/(圧延の基材11+合
せ材12+合せ材13+ろう材14+ろう材15の厚み
の合計)〕%を横軸にとって示してある。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図11は実施の形態3に示す方法により得
たヒートシンク部材における基材11と合せ材12、1
3の接合強さと圧延ロール33、33によるリダクショ
(%) との関係を示すグラフであり、基材11と合せ
材12、13との接合強さ (N/mm) を縦軸に、またリ
ダクション〔{ (圧延前の基材11+合せ材12+合せ
材13+ろう材14+ろう材15の厚みの合計)−ヒー
トシンク部材の厚さ}/(圧延前の基材11+合せ材1
2+合せ材13+ろう材14+ろう材15の厚みの合
計)〕%を横軸にとって示してある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 雅春 大阪府吹田市南吹田2丁目19番1号 住友 特殊金属株式会社吹田製作所内 (72)発明者 野田 英利 大阪府吹田市南吹田2丁目19番1号 住友 特殊金属株式会社吹田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の基材と、夫々予め片面にろう
    材が固着されており、このろう材が固着された面が、前
    記基材の両面にろう材の溶融によって接合せしめられた
    シート状の合せ材とからなることを特徴とするヒートシ
    ンク部材。
  2. 【請求項2】 前記ろう材はMn−Ni−Cu系合金で
    あって、Mn:5〜40wt%、Ni:0〜30wt
    %、Cu:40〜95wt%及び不可避不純物で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク
    部材。
  3. 【請求項3】 前記ろう材はCr:0.1〜5wt%、
    又はCo:1〜15wt%の少なくとも1つを含むこと
    を特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク部材。
  4. 【請求項4】 前記基材はモリブデン又はタングステン
    であり、また合せ材は銅であることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載のヒートシンク部材。
  5. 【請求項5】 シート状又は帯状の合せ材の片面にシー
    ト状又は帯状のろう材を重ね合わせつつ圧接した後、加
    熱処理して合せ材とろう材とを一体的に接合させ、前記
    ろう材面を向い合わせた2つの合せ材間にシート状又は
    帯状の基材を挟んで相互に接合せしめることを特徴とす
    るヒートシンク部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 シート状の基材と、該基材の両面夫々
    に、予め片面に固着されているろう材を介在させて圧着
    せしめられたシート状の合せ材とからなるヒートシンク
    部材の少なくとも一の面に半導体部品を固定したことを
    特徴とする半導体パッケージ。
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