JPH07110068B2 - クロマ信号の記録装置 - Google Patents

クロマ信号の記録装置

Info

Publication number
JPH07110068B2
JPH07110068B2 JP3279249A JP27924991A JPH07110068B2 JP H07110068 B2 JPH07110068 B2 JP H07110068B2 JP 3279249 A JP3279249 A JP 3279249A JP 27924991 A JP27924991 A JP 27924991A JP H07110068 B2 JPH07110068 B2 JP H07110068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
chroma
emphasis
chroma signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3279249A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05137159A (ja
Inventor
恵一 小松
晃 柴田
朝光 畔柳
昇 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP3279249A priority Critical patent/JPH07110068B2/ja
Publication of JPH05137159A publication Critical patent/JPH05137159A/ja
Publication of JPH07110068B2 publication Critical patent/JPH07110068B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はSECAM方式クロマ信
号の記録装置に係り、特にメタルテープや蒸着テープを
使用するシリンダ直径が約40mmの回転シリンダを用い
たヘリカルスキャン形ビデオテープレコーダに好適なク
ロマ信号の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SECAM方式クロマ信号の従来の記録
方式としては特開昭54−37531号公報、特開昭5
4−37631号公報に述べられているようにクロマ信
号をFM信号のまま低域に変換して、FM化された輝度
信号に多重してテープ上に記録されるものであった。こ
の記録方式を、シリンダ直径約40mm、テープ幅約8mm
の2ヘッドヘリカルスキャン形ビデオテープレコーダに
採用すると以下の問題を生じる。
【0003】(1) 録画時間と画質のバランスが悪
い。
【0004】(2) 音声信号をビデオトラックに多重
記録しにくい。
【0005】(3) クロマ信号のS/Nを向上しにく
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1は特開昭54−3
7531号公報に述べられているVHS方式SECAM
ビデオテープレコーダにおけるテープに記録される信号
スペクトル図、図2はそのテープ記録パターンである。
VHS方式では4.4MHzのSECAMクロマ信号を
1/4にカウントダウンし、図1の2に示す中心周波数
約1.1MHzのFM信号に変換し、FM化された輝度
信号1に多重し、テープ上に記録されている。搬送色信
号は約±500kHzの帯域を必要とするので、搬送色
信号の専有帯域は0.6〜1.6MHzとなる。一方FM
輝度信号1はテープ、ヘッド系で得られる帯域幅からそ
のアロケーションが決まり、VHS方式では図1に示す
値となっている。図1の信号配置における再生輝度信号
の帯域幅は(グレーキャリア周波数−クロマ信号の上限
周波数)となり、結局4.35−1.6=2.75MHz
しか取れないことになる。輝度信号の帯域幅は3MHz
以上必要であり、2.75MHzでは不足であるととも
に、クロマ信号スペクトル2とFM輝度信号スペクトル
1の間にFM化音声信号を多重できないという欠点があ
る。
【0007】即ちクロマ信号をFM信号の形でテープ上
に記録すると、隣接トラックからのクロストーク信号を
電気回路で除去することは困難であり、VHS方式では
クロスアジマス効果によりクロストーク抑圧を行なって
いる。このためクロマ信号の周波数を高めに設定してお
り、これが輝度信号の帯域不足の原因となっている。
又、FMクロマ信号はAMクロマ信号より側波帯のエネ
ルギーが強く、クロマ信号と輝度信号の間に別の信号を
多重することを困難にしている。
【0008】クロマ信号をFM信号の形で記録すること
は図2に示すテープパターンを大きく制限する。すなわ
ち、隣接トラックからのクロストーク信号の影響を目立
ちにくくするため、クロマ並べをする必要がある。クロ
マ並べとは再生トラック3とその隣接トラック4、5が
図2に示すようにH並びだけでなく、R−Y、B−Yの
関係も揃えることである。クロマ並べが可能なαH9は
図4に示すように限られた値しかなく、画質と録画時間
のバランスを取ることができない。
【0009】本発明の目的は、従来必要であったクロマ
並びがないテープパターンであってもクロマ信号を記録
可能にすることにより、画質と録画時間との関係を任意
に選択できるようにし、かつクロマ信号とFM輝度信号
との間にFM音声信号も多重可能であり、さらにクロマ
S/Nを向上できるSECAM方式クロマ信号の記録装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、SECAM方式の周波数変調クロマ信号
を平衡変調クロマ信号に変換するクロマ信号方式変換手
段と、前記クロマ信号方式変換手段の出力信号に非線形
エンファシスをほどこす非線形エンファシス手段と、前
記非線形エンファシス手段の出力信号を低域に周波数変
換する周波数変換手段と、前記周波数変換手段の出力信
号より上側の周波数帯域を持つ周波数変調音声信号を発
生する周波数変調音声信号発生手段と、前記周波数変換
手段の出力信号より下側の周波数帯域を持つパイロット
信号を発生するパイロット信号発生手段と、前記周波数
変調音声信号より上側の周波数帯域を持つ周波数変調輝
度信号を発生する周波数変調輝度信号発生手段と、前記
周波数変換手段の出力信号と前記周波数変調音声信号と
前記パイロット信号と前記周波数変調輝度信号とを周波
数多重して磁気テープに記録する記録手段とからなり、
前記非線形エンファシス手段によるエンファシス量は、
同一レベルの入力信号に対しては前記平衡変調クロマ信
号の周波数帯域においてその中心周波数から離れるに従
って増大し、同一周波数の入力信号に対してはそのレベ
ルが小さいほど大きくなるように定める。
【0011】さらに、上記非線形エンファシス手段によ
るエンファシス量は、同一レベルの入力信号に対しては
前記平衡変調クロマ信号の周波数帯域においてその中心
周波数から離れるに従って増大し、かつ同一周波数の入
力信号に対してはそのレベルが小さいほど大きくなるよ
うに定められている。
【0012】
【作用】本発明では、線順次のFM信号が平衡変調信号
に方式変換され、この平衡変調信号が低レベルほど、エ
ンファシスされ、さらに望しくはサイドバンドが中心周
波数から離れるほどエンファシスされるので、この平衡
変調信号の帯域近傍にFM音声信号やパイロット信号の
ような他の信号が配置されても、この他の信号による妨
害が軽減される。
【0013】
【実施例】図4はテープ幅約8mm、ドラム直径約40m
m、メタルテープ、テープ厚約10μm、カセットサイズ
95mm×62mm×14mmとした時のαHをパラメータと
した諸特性を示す。αHはスロー、スチル、サーチとい
ったトリックプレイが容易に実現できるものだけを撰ん
である。
【0014】図4から解るようにクロマ信号をFMのま
ま記録する場合はクロマ並びが必要でありαH=3.5、
1.5しか選ぶことができず、録画時間とS/Nのバラ
ンスがよくない。
【0015】必要なS/N値というのは2通りあり、一
つはダビングマージンを必要とするものでS/N=48
dB程度が望ましい。すなわち、一回記録再生したS/
Nが48dBであり、この再生信号をもう一度記録再生
しなおしたS/Nが約45dBとなる。このような使い
方はテレビカメラと組み合わせた場合、標準的使い方と
なる。
【0016】もう一つの考え方はS/N=45dB程度
とし、ダビングマージンを考えない場合である。このよ
うな使い方はテレビ番組の記録などでは標準的使い方で
ある。
【0017】したがって、図4から解るように、第一の
考え方に従えばαH=2.0、録画時間90分、第2の考
え方に従えばαH=1.0、録画時間180分となり使い
方と録画時間のバランスもよくなる。
【0018】図5はαH=2.0あるいはαH=1.0と
し、図3に示す2個のビデオヘッド11、12の取り付
けをちょうど180°とした場合のテープパターン図を
示す図、図6は本発明の一実施例であり、図5のテープ
パターンに適したSECAMビデオ信号の記録再生回路
のブロック図である。
【0019】FMクロマ信号を復調し、平衡変調クロマ
信号に変換する具体案として、2案考えられる。第1の
案は線順次信号のまま変調し直すもの、第2の案はPA
L方式クロマ信号に変換するものである。第1案は、線
順次信号を同時信号に直す必要がなく、回路が簡単にな
るというメリットを持つ。第2の案は回路が複雑になる
が、PAL信号とSECAM信号を一台のVTRで記録
しやすいというメリットを持つ。
【0020】いずれの場合も、変換されたクロマ信号の
繰り返し周期は2H(Hi−水平走査周期でPAL、S
ECAMとも64μsec)となる。
【0021】したがってガードバンドレスクロスアジマ
ス方式においては低域変換後のテープ上に記録されるク
ロマ信号周波数fLCの満足すべき必要条件は下記のよう
になる。
【0022】 主トラックのクロマ信号周波数fLCと隣接トラックの
クロマ信号周波数fLC´とすると 上記条件を満足する一例として、下記のものが考えられ
る。
【0023】 なわず、第2のアジマス角を持つヘッドで書くクロマ信
号は1H毎に位相を90°遅らせるかあるいは進ませる
かする。このような位相シフトを行なうとテープ上に書
かれるクロマ信号周波数は位相シフトが遅れの場合、 位相シフトが進みの場合、 とすることができ、クロマ信号周波数の必要条件を満た
すことになる。
【0024】以上述べたクロマ信号のスペクトルは図7
の2に示すように0.22〜1.22MHzの帯域を有す
る。したがって、クロマ信号の下側周波数帯にパイロッ
ト信号39(たとえば、101KHz,117KHz,
147KHz,163KHzの4波)を記録することが
でき、クロマ信号2とFM輝度信号1の間にFM音声信
号40を記録することもできる。FM音声信号40は占
有帯域幅を±50〜±100kHzとれば十分な音質を
確保できるので、中心周波数1.4MHz、占有帯域幅
±100KHzとすると、輝度信号の再生帯域を制限す
るFM音声信号の上限周波数は1.5MHzとなり、図
1の1.6MHzより小さくできる。
【0025】図5に示すテープパターンの特徴はH並
び、クロマ並びともにないことである。クロマ並びがな
いことによる問題点はFMクロマ信号を平衡変調クロマ
信号に変換することで解決されるが、H並びがないこと
による問題点は隣接トラック4、5からもれ込むバース
ト信号妨害が主であり、これに対して特別の工夫を要す
る。
【0026】図5において*印は、たとえばFMクロマ
信号を平衡変調クロマ信号に変換した場合はR−Y信号
が書かれる期間を示し、無印はB−Y信号が書かれる期
間を示す。又、FMクロマ信号がPALクロマ信号に変
換される場合は、*印は(R−Y)信号が書かれる期間
を示し、無印は−(R−Y)信号が書かれる期間を示
す。
【0027】以下に図6を用いてバースト信号妨害の抑
圧について説明する。
【0028】複合ビデオ信号は入力端子15に印加さ
れ、LPF16,BPF18により夫々輝度信号、クロ
マ信号に分離される。分離されたクロマ信号はACC回
路19でレベルを一定化された後FMクロマ信号を平衡
変調クロマ信号に変換する回路20によりたとえばPA
Lクロマ信号に変換される。PALクロマ信号はダイナ
ミックエンファシス回路21により小振幅信号がエンフ
ァシスされた後、記録クロマ信号処理回路22でバース
トエンファシスや周波数変換などの処理が行なわれる。
【0029】図8の41はダイナミックエンファシス回
路21の一実施例の入出力特性を示す図であり、−20
〜−30dB程度の小振幅信号を8dB程度エンファシス
する。
【0030】ダイナミックエンファシス回路21の周波
数特性(特に入力レベル依存性)として考えられる特性
は図9、図10、図11の3通りである。図9は変調ク
ロマ信号のサイドバンドエネルギーのみエンファシスす
る方法であり、クロマ信号2に多重されるパイロット信
号39やFM音声信号40がクロマ信号に洩れることで
生じるビートを抑圧することに効果的である。入力信号
レベルに依存しないエンファシスであればFMクロマ信
号でも実現可能であるが、入力レベルが小さいほどエン
ファシス量が増すダイナミックエンファシスはFMクロ
マ信号ではかけることができない。
【0031】このため、クロマ信号2に周波数的に隣接
する位置にパイロット信号39やFM音声信号40を周
波数多重記録する場合、十分なクロマ画質を確保しよう
とすれば、FMクロマ信号を平衡変調クロマ信号に変換
し、さらにダイナミックエンファシスをかけることが必
須条件となる。
【0032】図10のエンファシス特性は隣接トラック
からもれ込んでくるバースト信号を再生画面上でめだち
にくくすることと、前述のパイロット信号などの妨害を
抑圧する両者を考えた特性である。
【0033】図11は隣接トラックからもれ込んで来る
バースト信号の抑圧を主として考えたエンファシス特性
であり周波数特性を全く持たせてないことが特徴であ
る。図11の特性はバースト信号の抑圧に対して最も効
果的である反面、パイロット信号などによる妨害の抑圧
が十分でない。
【0034】隣接トラックからのバースト信号のもれ込
みによる妨害度は図5のようにH並びしていない場合顕
著であり、図9、図10、図11に示すダイナミックエ
ンファシスが必須となり、特に図10、図11が望まし
い。しかし、パイロット信号などの多重記録対策とH並
びを行なわない対策の両方を考える場合は図9でもよ
い。
【0035】記録クロマ信号処理回路22の出力信号は
LPF16、記録輝度信号処理回路17で発生されたF
M輝度信号1と記録アンプ25で加算、増幅され、ロー
タリトランス26を介してビデオヘッド11、12によ
り、ビデオテープ8に記録される。
【0036】記録アンプ25では音声入力端子36に印
加された音声信号が記録音声処理回路23でFM音声信
号に変換された信号やパイロット信号発生回路24から
の信号も加算、増幅している。
【0037】次に図6の再生時の動作を説明する。ビデ
オヘッド11、12で再生された信号はロータリトラン
ス26、プリアンプ27を介して夫々、再生音声処理回
路30、再生輝度信号処理回路31、再生パイロット信
号処理回路32に供給される。音声、輝度、パイロット
信号の処理は従来通りなので説明を省く。
【0038】再生クロマ信号処理回路31では低域に変
換されたクロマ信号を4.4MHz帯のクロマ信号に戻
す周波数変換回路やバーストディエンファシス回路など
から成っている。回路31の出力信号には隣接トラック
からのクロストーク信号が含まれており、このクロスト
ーク信号を抑圧するためにくし形フィルタ33を用い
る。クロストーク信号の内、特に妨害となりやすいもの
はエンファシスされたバースト信号である。実公昭56
−51426号公報や特公昭54−28244号公報に
述べられている通り、平衡変調の形でクロマ信号を記録
再生する場合、バースト信号をタイムベースの基準に使
う。このためバースト信号をテープのダイナミックレン
ジの許す範囲でできるだけ強く記録する必要がある。ク
ロス信号の記録レベルはテープ、ヘッド系の非直線から
生じる混変調特性から制限されるので記録時にバースト
信号だけ約6dB強調して記録する。
【0039】このため、図5のようなH並べしないテー
プパターンにすると隣接トラックからのバースト信号ク
ロストークが再生画面のほぼ中央に帯状に現われ見苦し
いものとなる。バースト信号のクロストークは再生クロ
マ信号の最大レベルに対して約−6dB程度に達するこ
ともあり、このクロストーク信号がくし形フィルタ33
で20〜26dB抑圧され、くし形フィルタ33の出力
ではD/U=26〜32dBとなる。
【0040】ダイナミックデイエンファシス回路34の
入出力特性はたとえば図8の42のように選ぶことがで
き、レベルの低い(入力レベル−20dB以下)信号を
6〜8dB程度抑圧することができる。すなわちくし形
フィルタ33を通ることでクロストーク信号レベルは−
26〜−32dBとなり、したがってダイナミックデイ
エンファシス回路34でさらに6〜8dB抑圧され、結
局ダイナミックデイエンファシス回路34の出力におけ
るD/U=32〜40dBとなる。すなわち、クロスト
ーク信号をダイナミックデイエンファシス回路34で効
果的に抑圧するには、これに先立ってくし形フィルタ3
3でクロストークを十分抑圧しておく必要がある。この
ためダイナミックデイエンファシス回路は低域変換周波
数帯(図 z帯で行なうことが望ましい。したがって、ダイナミッ
クデイエンファシス回路34の逆回路であるダイナミッ
クエンファシス回路21も4.4MHz帯に配置される
ことが望ましい。くし形フィルタ33は2H遅延線で構
成されるものであり特開昭に説明されているように4.
4MHz帯に配置されるものである。ダイナミックデイ
エンファシス回路34の出力信号は一旦復調され、SE
CAM規格に従ってFM信号に変換され、混合器29に
より輝度信号に加算され出力端子38にSECAM方式
の複合ビデオ信号を得る。図12、図13、図14はダ
イナミックデイエンファシス回路34の特性例を示す図
であり、ダイナミックエンファシス回路21の特性例を
示す、図9、図10、図11に対応させている。図15
は図4におけるαH=1.0において、図3のビデオヘ
ッド12と13のなす角θを と選んだ場合のテープパターン図である。θを上式のよ
うに選ぶとテープパターンは図15の55,56に示す
ようにトラック3とトラック4の間のαH55はαH1=
1.0H−0.5H=0.5Hトラック3とトラック5の間の
αH56はαH2=1.0H+0.5H=1.5Hとなり、トラ
ック4とトラック3の間ではクロス並びが行なわれず、
トラック3とトラック5の間ではクロマ並びが行なわれ
る。又H並びは全てのトラック間で行なわれる。図15
に示すテープパターンを用いる場合は隣接トラックから
のバースト信号クロストークは再生画面上には現われ
ず、水平ブランキング期間に現われるので前述のような
問題は生じない、このためダイナミックエンファシスは
パイロット信号やFM音声信号からの妨害を抑圧しやす
い特性に選ぶのが望ましい。
【0041】テープパターンを図5のごとく選ぶか、図
15のごとく選ぶかはテープスピード切替をどう選ぶか
と、NTSC方式との両用機の製造しやすさ、回転シリ
ンダ10の量産のしやすさのどれを重視するかにより決
まる。
【0042】図5のテープパターンが有利な点は回転
シリンダ10の量産性がよい(ヘッド12と11を18
0°に取りつける方が容易)、NTSC方式の回転シ
リンダにおいてはヘッド12と11が180°に取りつ
けられるので、NTSC,SECAM両用機においてビ
デオヘッドを兼用できる、画質より録画時間を優先す
れば図4のαH=0.5まで実用可能であり、αH=2.
0,1.0でH並べを行なわず、ヘッド11、12を1
80°配置とすればαH=0.5でH並びを行なうことが
できる。隣接トラックからのクロストークが一番問題と
なるのはαH=0.5の時でありこのようにαH=2.0、
1.0、0.5の3モードを考える場合テープパターンは
図5(αH=2.0、1.0に対して)が望ましい。
【0043】一方、αH=2.0、1.0の2モードしか
考えない場合はテープパターンは図15のように選ぶの
が妥当である。
【0044】図16は本発明をSECAM信号だけでな
くPAL信号も記録再生するビデオテープレコーダに用
いた場合の一実施例を示すブロック図である。
【0045】図16における遅延補償回路57、74、
スイッチ58、59、75、76、SECAMクロマ信
号をPALクロマ信号に変換する回路20、SECAM
/PAL判別回路60、PALクロマ信号をSECAM
クロマ信号に戻す回路35が夫々、ビデオテープレコー
ダをPAL方式あるいはSECAM方式として用いる場
合に切替る。それ以外の部分は図6と基本的に変らな
い。図16ではACC回路19はダイナミックエンファ
シス回路21の入力レベルが一定となるようダイナミッ
クエンファシス回路21の入力部のバースト信号を振幅
検波するACC検波器62と可変利得アンプ61から成
る。記録クロマ信号処理回路22はキャリア発生器6
3、周波数変換器64、LPF65、バーストエンファ
シス回路66(実公昭56−51426号公報、特公昭
54−28244号公報参照)から成る。再生クロマ信
号処理回路31はLPF67、可変利得アンプ68、バ
ースト信号検波器69バーストデイエンファシス(特公
昭54−28244号公報参照)70、周波数変換器7
2。キャリア発生器71BPF73から成る。図17は
キャリア発生器63の一実施例のブロック図である。図
17はテープ上に記録す 9の出力信号と81に印加される水平同期信号の位相差
を検出する位相比較器、 Hで位相0°,90°,180°,270°の4通り
の信号を得る。83は90°シフト回路であり第1のフ
ィルドで位相シフトを行なわず、第2のフィルドで1H
毎に90°位相進めあるいは遅れさせる。91はフィル
ド周波数のパルス印加端子(PAL,SECAMとも2
5Hz)。92は水平パルス印加端子(PAL,SEC
AMとも15.625KHz)。84は波形整形回路で
あり、位相シフト回路83の出力信号の立上がりタイミ
ングを整え、H毎に正確に90°位 でかつH毎に位相が90°シフトするキャリアが得られ
る。4.43MHzVCO87、位相比較器88、バー
ストゲート回路89、バースト信号印加端子93がphas
e Locked Loopを構成しており4.43MHzの連続キ
ャリアを発生する ックエンファシス回路21の一実施例を示す図である。
96は入力端子、97は出力端子、94はリミタ、95
は加算器、98はバンドエリミネートフィルタである。
図18の回路は図11に示すエンファシス特性を実現
し、図19、図24の回路は定数設計により図9、図1
0のエンファシス特性を実現する。図20、図21、図
22、図23、図25は本発明に用いるダイナミックデ
イエンファシス回路34の一実施例を示す図である。図
中100は入力端子、101は出力端子、99は減算器
である。図20、図21は図14の特性を、図22、図
23、図25は図12あるいは図13の特性を夫々実現
する。
【0046】以下にもう一度本発明の要点を整理して述
べる。
【0047】本発明ではSECAMクロマ信号をPAL
クロマ信号に代表される平衡変調信号に変換する。これ
により、テープ上に記録される隣接トラック間のクロマ
信号 すること)、再生回路にくし形フィルタを挿入すること
で隣接トラックからのクロストーク信号を抑圧する。
【0048】このため隣接トラックからのクロストーク
妨害を考える必要がなくなり、したがってαHの選択は
必要S/Nと必要録画時間から任意に選ぶことができ
る。シリンダ径40mmφテープ幅8mmのシステムにおい
ては、αH=2.0H,1.0Hを選ぶことができる。一方
クロマ画質を向上させる技術としてダイナミックエンフ
ァシスがあり、これを効果的に用いるにはSECAMク
ロマ信号では方策がなく、PAL信号などの平衡変調ク
ロマ信号にする必要がある。
【0049】又、クロマ信号にパイロット信号やFM音
声信号を周波数多重してビデオトラックに記録する場合
においてはパイロット信号やFM音声信号がクロマ信号
に妨害をもたらす。これらの妨害を抑圧するのにダイナ
ミックエンファシス、デイエンファシスが極めて効果的
である。
【0050】したがって、テープ上でクロマ並びやH並
びをとらないシステムでかつ、クロマ信号とFM輝度信
号にパイロット信号やFM音声信号を周波数多重記録す
るビデオテープレコーダにおいてはSECAMクロマ信
号を先ずPALクロマ信号に代表される平衡変調クロマ
信号に変換し、さらにこの変換信号にダイナミックエン
ファシスを施こす必要がある。
【0051】一方、再生回路におけるダイナミックデイ
エンファシスを効果的にするには、隣接トラックからの
クロストーク成分をくし形フィルタで十分抑圧した後の
クロマ信号をダイナミックデイエンファシスに印加する
必要がある。
【0052】したがって、再生回路の構成はくし形フィ
ルタ→ダイナミックデイエンファシス→SECAMクロ
マ信号への変換が必須条件となる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、H並べやクロマ並べに
こだわることなくテープスピードを選択することができ
るので最適S/Nと録画時間を設定することができる。
又、クロマ画質、輝度信号帯域を損うことなくパイロッ
ト信号、FM音声信号を多重でき、トラッキング互換性
の向上と、音質の大幅向上がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SECAM方式クロマ信号のVHS用記録信号
のスペクトラム図である。
【図2】テープ上に形成された記録パターン図である。
【図3】ビデオヘッドの取付位置を示す回転シリンダの
概念図である。
【図4】αHと諸特性との関係を示す図である。
【図5】テープ上に形成された記録パターン図である。
【図6】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図7】本発明による記録信号のスペクトラムの一例を
示す図である。
【図8】ダイナミックエンファシス回路およびダイナミ
ックデイエンファシス回路の入出力特性を示す特性図で
ある。
【図9】ダイナミックエンファシス特性の一例を示す特
性図である。
【図10】ダイナミックエンファシス特性の一例を示す
特性図である。
【図11】ダイナミックエンファシス特性の一例を示す
特性図である。
【図12】ダイナミックディエンファシス特性の一例を
示す特性図である。
【図13】ダイナミックディエンファシス特性の一例を
示す特性図である。
【図14】ダイナミックディエンファシス特性の一例を
示す特性図である。
【図15】テープ上に形成された記録パターンを示す図
である。
【図16】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図17】キャリア発生回路およびパイロット発生回路
の一例を示すブロック図である。
【図18】ダイナミックエンファシス回路の一例を示す
ブロック図である。
【図19】ダイナミックエンファシス回路の一例を示す
ブロック図である。
【図20】ダイナミックディエンファシス回路の一例を
示すブロック図である。
【図21】ダイナミックディエンファシス回路の一例を
示すブロック図である。
【図22】ダイナミックディエンファシス回路の一例を
示すブロック図である。
【図23】ダイナミックディエンファシス回路の一例を
示すブロック図である。
【図24】ダイナミックエンファシス回路の一例を示す
回路図である。
【図25】ダイナミックディエンファシス回路の一例を
示す回路図である。
【符号の説明】
15…SECAMビデオ信号入力端子、 20…SECAMクロマ信号を平衡変調クロマ信号に変
換する回路、 21…ダイナミックエンファシス回路、 33…くし形フィルタ、 34…ダイナミックディエンファシス回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 昇 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−125786(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SECAM方式の周波数変調クロマ信号を
    平衡変調クロマ信号に変換するクロマ信号方式変換手段
    と、 前記クロマ信号方式変換手段の出力信号に非線形エンフ
    ァシスをほどこす非線形エンファシス手段と、前記非線形エンファシス手段の出力信号を低域に周波数
    変換する周波数変換手段と、 前記周波数変換手段の出力信号より上側の周波数帯域を
    持つ周波数変調音声信号を発生する周波数変調音声信号
    発生手段と、 前記周波数変換手段の出力信号より下側の周波数帯域を
    持つパイロット信号を発生するパイロット信号発生手段
    と、 前記周波数変調音声信号より上側の周波数帯域を持つ周
    波数変調輝度信号を発生する周波数変調輝度信号発生手
    段と、 前記周波数変換手段の出力信号と前記周波数変調音声信
    号と前記パイロット信号と前記周波数変調輝度信号とを
    周波数多重して磁気テープに記録する記録手段とからな
    り、 前記非線形エンファシス手段によるエンファシス量は、
    同一レベルの入力信号に対しては前記平衡変調クロマ信
    号の周波数帯域においてその中心周波数から離れるに従
    って増大し、同一周波数の入力信号に対してはそのレベ
    ルが小さいほど大きくなるように定めることを特徴とす
    るクロマ信号の記録装置。
JP3279249A 1991-10-25 1991-10-25 クロマ信号の記録装置 Expired - Lifetime JPH07110068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3279249A JPH07110068B2 (ja) 1991-10-25 1991-10-25 クロマ信号の記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3279249A JPH07110068B2 (ja) 1991-10-25 1991-10-25 クロマ信号の記録装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57053822A Division JPS58172096A (ja) 1981-09-09 1982-04-02 クロマ信号再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05137159A JPH05137159A (ja) 1993-06-01
JPH07110068B2 true JPH07110068B2 (ja) 1995-11-22

Family

ID=17608520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3279249A Expired - Lifetime JPH07110068B2 (ja) 1991-10-25 1991-10-25 クロマ信号の記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07110068B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55125786A (en) * 1979-03-23 1980-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd Recording and reproduction method for video signal

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05137159A (ja) 1993-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4647983A (en) Method and apparatus for recording and/or reproducing color video signal
US4524380A (en) Chroma signal recording and reproducing circuit
JPS6222318B2 (ja)
JPH0640672B2 (ja) 磁気録画再生装置
JP2548482B2 (ja) 磁気記録再生装置
JPH07110068B2 (ja) クロマ信号の記録装置
EP0076047B1 (en) Color video signal recording and reproducing apparatus
JPS5816310Y2 (ja) 磁気記録再生装置
JP2585504B2 (ja) 磁気記録再生方式
JPH0422078B2 (ja)
JP2641633B2 (ja) 色信号処理装置
JPS6016157B2 (ja) Secam方式カラ−テレビジョン信号の記録再生方式
JPH0748841B2 (ja) 映像信号記録方法
JPH0422079B2 (ja)
JPH09163401A (ja) 磁気記録再生装置
JPH0792893B2 (ja) 磁気記録方法
JPS60241390A (ja) 映像信号記録再生装置
JPH0545116B2 (ja)
JPH04104593A (ja) ビデオテープレコーダ
JPS6318915B2 (ja)
JPH0551980B2 (ja)
JPS61123375A (ja) ビデオテ−プレコ−ダ
JPS61263391A (ja) ビデオ信号記録装置
JPS59202791A (ja) カラ−ビデオ信号の記録装置
JPS59200594A (ja) クロマ信号処理回路