JPH07109969A - 多気筒内燃機関用点火装置 - Google Patents

多気筒内燃機関用点火装置

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JPH07109969A
JPH07109969A JP25835493A JP25835493A JPH07109969A JP H07109969 A JPH07109969 A JP H07109969A JP 25835493 A JP25835493 A JP 25835493A JP 25835493 A JP25835493 A JP 25835493A JP H07109969 A JPH07109969 A JP H07109969A
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ignition
coil
circuit
voltage
circuits
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JP25835493A
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Hiroo Sato
洋雄 佐藤
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Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の点火回路を備えた多気筒内燃機関用点火
装置において、いずれかの点火回路が動作を停止したと
きに全ての点火回路の動作を停止させて、未燃焼ガスの
排出を防止する。 【構成】複数の点火回路1A,1Bの点火コイルIGの
1次側に失火検知回路9A,9Bを設ける。いずれかの
点火回路の点火コイルIGの1次コイルに1次電圧が発
生しない状態が一定の時間以上継続したときに、失火検
知回路9Aまたは9Bからトリガ信号を発生させてサイ
リスタTh2を導通させる。サイリスタTh2の導通により
エキサイタコイル3を短絡して点火回路1A及び1Bの
双方の動作を停止させ、これにより機関の全ての気筒を
失火状態にして機関を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2気筒以上の多気筒内
燃機関を点火する点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に内燃機関用点火装置は、点火時期
を定めるための点火信号を発生する点火信号発生器と、
点火コイルと、点火信号が与えられたときに点火コイル
の1次電流に急激な変化を生じさせる1次電流制御回路
とからなる点火回路と、該点火回路に点火エネルギーを
与える点火電源とを備えていて、点火コイルの1次電流
の急激な変化により点火コイルの2次コイルに点火用の
高電圧を誘起させるようにしている。
【0003】2気筒以上の多気筒内燃機関を点火する点
火装置は、点火回路を複数個備えていて、各点火回路に
より発生させた高電圧を所定の気筒の点火プラグに印加
して機関を点火する。
【0004】点火回路としては、コンデンサ放電式の回
路や、電流遮断式の回路が知られている。コンデンサ放
電式の点火回路は、点火コイルの1次側に設けられた点
火エネルギー蓄積用コンデンサと、点火電源の出力で該
コンデンサを一方の極性に充電するコンデンサ充電回路
と、点火信号が与えられたときに導通して点火エネルギ
ー蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの1次コイルを
通して放電させるように設けられた放電用スイッチとに
より構成される。放電用スイッチとしてはサイリスタが
多く用いられるが、トランジスタ等の他の半導体スイッ
チが用いられる場合もある。点火電源としては、内燃機
関に取り付けられた磁石発電機の発電コイルや、バッテ
リの電圧を昇圧するコンバータなどが用いられる。
【0005】電流遮断形の点火回路は、コイルに流して
おいた電流を遮断した際に該コイルに誘起する電圧を点
火コイルにより昇圧して点火用の高電圧を得るようにし
たもので、この種の回路としては例えば、点火コイルの
1次コイルに対して直列に1次電流制御用スイッチを接
続して、1次コイルと1次電流制御用スイッチとの直列
回路の両端にバッテリの電圧を印加するようにしたバッ
テリ式の回路が多く用いられている。この点火回路で
は、点火時期よりも前の時期に1次電流制御用スイッチ
を導通させて点火コイルの1次コイルに電流を流し、点
火時期に該スイッチを遮断状態にすることにより1次コ
イルに高い電圧を誘起させる。この電圧を更に昇圧して
点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧を発生させ
る。
【0006】また磁石発電機内に設けられた点火電源コ
イルに対して並列に電流制御用の半導体スイッチを接続
した電流遮断形の点火回路もある。この種の点火回路で
は、点火電源コイルが電圧を誘起したときに導通させた
半導体スイッチを点火時期に遮断状態にすることにより
点火電源コイルに高い電圧を誘起させ、この電圧を点火
コイルにより更に昇圧して点火用の高電圧を発生させ
る。この場合、点火コイルの1次コイルが点火電源コイ
ルを兼ねる場合もあり、点火コイルとは別個に点火電源
個コイルを設ける場合もある。
【0007】点火信号発生器としては、内燃機関に取り
付けらた信号発電機内の信号コイルが誘起する信号をそ
のまま点火信号として供給するようにしたものを用いる
場合もあり、信号コイルが誘起する信号から得た機関の
回転情報(回転角度情報や速度情報)に基づいて積分回
路を用いたアナログ演算回路や、マイクロコンピュータ
により点火時期を演算して、演算された点火時期が到来
したときに点火信号を発生させるようにしたものを用い
る場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】多気筒内燃機関用点火
装置のある1つの気筒を点火する点火系統において、点
火信号が発生しなくなったり、点火回路の構成要素が破
損したり、点火コイルの1次コイルが点火回路から外れ
たりする事故が生じた場合、事故が生じた点火系統では
点火が行われなくなるが、他の点火系統では点火が行わ
れるため、機関が回転し続け、未燃焼ガスが発生し続け
るという問題があった。
【0009】本発明の目的は、1つの気筒が失火状態に
なったときに全ての気筒を失火させて機関を停止させる
ことにより、燃焼ガスの発生が継続するのを防止した多
気筒内燃機関用点火装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、点火コイル
と、点火時期を定める点火信号が与えられたときに該点
火コイルの1次電流に急激な変化を生じさせる1次電流
制御回路とを備えた点火回路を複数個備えた多気筒内燃
機関用点火装置に係わるものである。
【0011】本発明においては、複数の点火回路のそれ
ぞれに対して設けられて点火コイルの1次コイルに設定
値以上の1次電圧が一定時間以上誘起しない状態が検出
されたときにトリガ信号を発生する複数の失火検知回路
と、複数の失火検知回路のいずれかがトリガ信号を発生
したときに動作して複数の点火回路の動作を全て停止さ
せる機関停止用スイッチとを設けた。
【0012】上記失火検知回路は例えば、電源から一定
の時定数で充電される失火検知用コンデンサと、設定値
以上の1次電圧が発生する毎に前記失火検知用コンデン
サを放電させるリセット回路と、失火検知用コンデンサ
の両端の電圧を基準電圧と比較して、該失火検知用コン
デンサの両端の電圧が基準電圧を超えたときにトリガ信
号を発生する比較回路とにより構成することができる。
【0013】本発明において点火回路の構成は任意であ
り、コンデンサ放電式の点火回路を用いてもよく、電流
遮断形の点火回路を用いてもよい。
【0014】機関停止用スイッチは、トリガされた際に
オン動作またはオフ動作をして、点火装置の少なくとも
一部の構成要素を短絡したり、点火装置の一部の回路を
切り離したりすることにより、各点火回路の動作を停止
させるように設ければよい。例えば点火電源が複数の点
火回路に対して共通に設けられている場合には、該点火
電源の出力端に対して並列に機関停止用スイッチを接続
して、該機関停止用スイッチを導通させることにより点
火電源回路の出力を短絡して各点火回路に点火電源電圧
が印加されるのを阻止することにより、各点火回路の動
作を停止させることができる。また複数の点火電源回路
に対してそれぞれ機関停止用スイッチを設けて、該機関
停止用スイッチのオン動作またはオフ動作により各点火
回路に点火信号が与えられるのを阻止することにより、
各点火回路の動作を停止させることもできる。
【0015】更に電流遮断形の点火回路が用いられてい
る場合には、機関停止用スイッチがオン動作またはオフ
動作したときに各点火回路の電流制御用スイッチがオン
状態またはオフ状態に保持されるようにすることによ
り、各点火回路の動作を停止させることができる。
【0016】またコンデンサ放電式の点火回路が設けら
れている場合には、例えばトリガ信号を放電用のスイッ
チに与えて該放電用スイッチを導通状態に保持すること
により、点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電を阻止
して、各点火回路の動作を停止させることもできる。こ
の場合、放電用スイッチが機関停止用スイッチを兼ねる
ことになる。
【0017】
【作用】多気筒内燃機関用点火装置において、各気筒の
点火系統が正常であると、いずれの形式の点火回路が用
いられている場合でも、機関の点火時期が到来する毎に
各気筒の点火系統の点火コイルの1次コイルに設定値以
上の1次電圧が誘起するが、いずれかの系統で事故が生
じると、その系統では、いずれの箇所で事故が生じた場
合でも、点火コイルに設定値以上の1次電圧が誘起しな
くなる。
【0018】従って、上記のように、各点火系統の端末
である点火コイルの1次電圧を監視して、該1次電圧が
発生しない状態が一定の時間継続したときに全ての点火
回路の動作を停止させるようにすると、事故が生じた場
合には、事故の発生箇所の如何に係わりなく、機関の全
ての気筒を失火させて直ちに機関を停止させることがで
きるため、未燃焼ガスが排出され続ける状態が生じるの
を防ぐことができる。
【0019】
【実施例】図1は本発明を2気筒内燃機関を点火する点
火装置に適用した実施例の全体的な構成を示したもの
で、同図において1A及び1Bはそれぞれ機関の第1の
気筒及び第2の気筒に取り付けられた点火プラグP1 及
びP2 に点火用の高電圧を与える第1及び第2の点火回
路、2A及び2Bはそれぞれ点火回路1A及び1Bに点
火信号を与える第1及び第2の点火信号発生器、3は点
火電源として用いられるエキサイタコイルであり、エキ
サイタコイル3の一端は接地されている。
【0020】エキサイタコイル3は内燃機関に取り付け
られた磁石発電機4内に設けられていて、機関の回転に
同期して交流電圧を出力する。なお5は磁石発電機の回
転子のヨークを構成するフライホイールを示しており、
フライホイール5の外周部にはリラクタ5aが設けられ
ている。フライホイール5の周囲には、180度の角度
間隔を開けて信号発電子6A及び6Bが設けられ、リラ
クタ5aがこれらの信号発電子の磁極の位置を通過する
際に信号発電子6A及び6B内の信号コイル7A及び7
Bに信号電圧が誘起するようになっている。信号コイル
7A及び7Bが発生する信号電圧はそれぞれ第1及び第
2の点火信号発生器2A及び2Bに与えられている。
【0021】点火信号発生器2A及び2Bは例えば、信
号コイルから得られる信号電圧により積分区間が定めら
れる積分回路を用いた公知の演算回路からなっていて、
機関の回転速度に応じて発生位置が進角または遅角する
点火信号を発生する。
【0022】各点火回路は、一端が接地された1次コイ
ルw1 及び2次コイルw2 を有する点火コイルIGと、
点火コイルの1次コイルw1 の非接地側端子に一端が接
続された点火エネルギー蓄積用コンデンサC1 と、コン
デンサC1 の他端と接地間にカソードを接地側に向けて
接続された放電用スイッチとしてのサイリスタTh1と、
コンデンサC1 の他端とエキサイタコイル3の非接地側
端子との間にアノードをエキサイタコイル側に向けて接
続されたコンデンサ充電用ダイオードD1 とを備えてお
り、第1及び第2の点火回路1A及び1Bのサイリスタ
Th1のゲートに第1及び第2の点火信号発生器2A及び
2Bからそれぞれ点火信号が与えられている。
【0023】本実施例においては、エキサイタコイル3
の非接地側にカソードを接地したサイリスタTh2が接続
され、このサイリスタTh2により機関停止用スイッチ8
が構成されている。また点火回路1A及び1Bのそれぞ
れの点火コイルIGの1次側に失火検知回路9A及び9
Bが接続されている。失火検知回路9A,9Bはそれぞ
れ、点火回路1A,1Bの点火コイルIGの1次コイル
w1 に設定値以上の1次電圧が一定時間以上誘起しない
状態が検出されたときにトリガ信号を発生する。失火検
知回路9A及び9Bから得られるトリガ信号はサイリス
タTh2のゲートに供給されている。
【0024】10は磁石発電機の出力により充電回路を
通して充電されるバッテリ11の出力がスイッチ12を
介して入力された定電圧電源回路で、この定電圧電源回
路10の出力電圧Vccは点火信号発生器2A及び2Bの
電源端子と失火検知回路9A及び9Bの電源端子とに与
えられている。
【0025】図1の点火装置においては、エキサイタコ
イル3が図示の実線矢印方向の正の半サイクルの電圧を
誘起したときにダイオードD1 と点火コイルIGの1次
コイルw1 とを通して点火エネルギー蓄積用コンデンサ
C1 が図示の極性に充電される。次いで第1の気筒の点
火時期に点火信号発生器2Aが点火回路1Aのサイリス
タTh1に点火信号を与えると該サイリスタTh1が導通し
てコンデンサC1 の電荷を点火コイルIGの1次コイル
w1 を通して放電させるため、点火コイルIGの2次コ
イルw2 に高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ
P1 に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機
関の第1の気筒が点火される。同様に、第2の気筒の点
火時期に点火信号発生器2Bが点火回路1Bのサイリス
タTh1に点火信号を与えると該サイリスタTh1が導通し
てコンデンサC1 の電荷を点火コイルの1次コイルw1
を通して放電させ、点火コイルの2次コイルw2 に高電
圧を誘起させて、第2の気筒の点火プラグP2 に火花を
生じさせる。
【0026】この点火装置において、各部が正常なとき
には、各点火時期においてサイリスタTh1が導通した際
に点火コイルIGの1次コイルw1 に図示の矢印方向の
1次電圧が誘起するため、失火検知回路9A,9Bはト
リガ信号を発生せず、サイリスタTh2は導通しない。従
って正常時にはサイリスタTh2が点火動作に影響を与え
ることはない。
【0027】これに対し、例えば点火信号発生器2Aが
故障したとすると、サイリスタTh1に点火信号が与えら
れなくなるため、該サイリスタTh1が導通することがで
きなくなり、第1の気筒の点火プラグP1 に火花が発生
しなくなって、第1の気筒から未燃焼ガスが排出され
る。このとき点火回路1Aの点火コイルの1次コイルw
1 に一定時間以上1次電圧が発生しない状態が生じるた
め、失火検知回路9Aがトリガ信号を発生し、該トリガ
信号をサイリスタTh2に与える。そのためエキサイタコ
イル3が正の半サイクルの電圧を誘起する毎にサイリス
タTh2が導通してエキサイタコイル3を短絡する。これ
により、点火回路1Bの点火エネルギー蓄積用コンデン
サC1 の充電が阻止されるため、点火回路1Bの点火動
作が阻止され、第2の気筒も失火状態になる。従って機
関は直ちに停止し、未燃焼ガスの排出が停止する。点火
回路1Aの他の部分で故障が発生したとき、または点火
コイルの1次コイルの配線が外れたときにも同様な動作
が行われる。
【0028】また点火回路1B側で故障が生じたときに
は、失火検知回路9Bがトリガ信号を発生してサイリス
タTh2を導通させるため、点火回路1Aの動作を停止さ
せて機関を停止させることができる。
【0029】失火検知回路は、例えば、電源から一定の
時定数で充電される失火検知用コンデンサと、点火コイ
ルの1次コイルに設定値以上の1次電圧が発生する毎に
失火検知用コンデンサを放電させるリセット回路と、失
火検知用コンデンサの両端の電圧を基準電圧と比較し
て、該失火検知用コンデンサの両端の電圧が基準電圧を
超えたときにトリガ信号を発生する比較回路とにより構
成できる。
【0030】この失火検知回路9A,9Bは例えば図2
に示すように構成することができる。図2においてCP
1 は電圧比較器で、この比較器CP1 の出力端子は抵抗
R1を通してPNPトランジスタTR1 のベースに接続
され、トランジスタTR1 のエミッタは電源端子t1
に、またコレクタは発光ダイオードLDのアノードにそ
れぞれ接続されている。発光ダイオードLDのカソード
は抵抗R2 を通して機関停止用スイッチ8を構成するサ
イリスタTh2のゲートに接続され、比較器CP1の出力
端子の電位が低レベル(接地レベル)になったときにト
ランジスタTR1が導通して、該トランジスタTR1 の
エミッタコレクタ間と発光ダイオードLDと抵抗R2 と
を通してサイリスタTh2にトリガ信号が与えられるよう
になっている。比較器CP1 の非反転入力端子には、電
源電圧Vccを抵抗R3 及びR3 ´により分圧して得た基
準電圧Vr が入力され、比較器CP1 の反転入力端子に
は、エミッタが電源回路10の出力端子に接続されたP
NPトランジスタTR2 と、該トランジスタのコレクタ
に一端が接続された抵抗R4 とを通して充電される失火
検知用コンデンサC2 の両端の電圧が印加されている。
トランジスタTR2 のベースエミッタ間にはタイマ用コ
ンデンサC3 が接続され、ベース接地間に抵抗R5 が接
続されている。コンデンサC2 の非接地側端子は、エミ
ッタが接地されたNPNトランジスタTR3 のコレクタ
にダイオードD2 を介して接続され、トランジスタTR
3 のコレクタとトランジスタTR2 のベースとの間に抵
抗R6 が接続されている。トランジスタTR3 のベース
にはPNPトランジスタTR4 のコレクタが接続され、
トランジスタTR4 のエミッタは電源端子t1 に接続さ
れている。トランジスタTR4 のベースは、ベースが接
地されたNPNトランジスタTR5 のコレクタに接続さ
れ、トランジスタTR5 のエミッタはダイオードD3 と
ツェナーダイオードZDと抵抗R7 とを通して点火コイ
ルの1次コイルw1の非接地側端子に接続されている。
【0031】図2に示した例では、トランジスタTR2
と抵抗R4 とにより失火検知用コンデンサを一定の時定
数で充電する充電回路が構成され、抵抗R3 及びR3 ´
により基準電圧Vr を発生する基準電圧発生回路が構成
されている。また比較器CP1 とトランジスタTR1 と
抵抗R1 とにより、失火検知用コンデンサC2 の両端の
電圧が基準電圧Vr を超えたときにトリガ信号を発生す
る比較回路が構成されている。更に、トランジスタTR
3 〜TR5 により、点火コイルの1次コイルに設定値以
上の1次電圧が誘起したときに失火検知用コンデンサC
2 を放電させるリセット回路が構成されている。またタ
イマ用コンデンサC3 と抵抗R5 とにより、機関の始動
時に一定時間の間失火検知回路がトリガ信号を発生する
のを阻止するタイマ回路が構成されている。
【0032】図2の失火検知回路においては、スイッチ
12(図1参照)が閉じられた後、電源回路10の出力
により、コンデンサC3 が抵抗R5 を通して充電され、
コンデンサC3 の両端の電圧が一定の傾きで上昇してい
く。コンデンサC3 の両端の電圧がトランジスタTR2
のベースエミッタ間電圧VBEに達するまでの時間は10
秒程度(この時間は自由に設定できる。)に設定されて
いる。従ってスイッチ12が閉じられて機関の始動操作
が開始された後、10秒間の間は、コンデンサC2 が充
電されず、比較器CP1 の出力端子の電位は高レベルに
なっている。そのためトランジスタTR1 は導通せず、
サイリスタTh2はトリガされない。従ってサイリスタT
h2は導通せず、機関の始動操作は支障なく行われる。
【0033】スイッチ12が閉じられた後10秒間の間
始動操作が行われないと、コンデンサC3 の両端の電圧
がトランジスタTR2 のVBEに達するため該トランジス
タTR2 が導通し、電源回路10からトランジスタTR
2 と抵抗R4 とを通してコンデンサC2 が充電される。
コンデンサC2 の両端の電圧が抵抗R3 ´の両端に得ら
れる基準電圧Vr よりも高くなると、比較器CP1 の出
力端子の電位が低レベル(接地レベル)になるため、ト
ランジスタTR1 が導通し、電源回路10からトランジ
スタTR1 と発光ダイオードLDと抵抗R2 とを通して
サイリスタTh2にトリガ信号が与えられる。従ってスイ
ッチ12が投入された後10秒間始動操作が行われない
状態が続くと点火回路1A及び1Bの点火動作を行わせ
ることができなくなる。
【0034】機関が回転している状態では、点火動作時
に点火コイルの1次コイルw1 に図示の矢印方向の1次
電圧V1 が発生すると、トランジスタTR5 及びTR4
が導通し、これによりトランジスタTR3 が導通する。
トランジスタTR3 が導通すると、コンデンサC2 の電
荷がダイオードD2 とトランジスタTR3 とを通して放
電するため、コンデンサC2 の電圧がほぼ接地電位まで
低下する。このように点火動作が正常に行われている状
態では、コンデンサC2 が短い時間間隔で放電させられ
るため、該コンデンサC2 の両端の電圧は基準電圧Vr
よりも高くなることができない。そのため、点火動作が
正常に行われている状態では、比較器CP1 の出力端子
の電位が高レベルに保たれ、サイリスタTh2はトリガさ
れない。これに対し、いずれかの点火回路に故障が生じ
て点火動作が行われなくなると、その点火回路の点火コ
イルに1次電圧V1 が発生しなくなるため、該点火コイ
ルの1次側に接続された失火検知回路のトランジスタT
R5 ,TR4 及びTR3が導通しない状態が一定の時間
以上継続することになる。このような状態が生じるとコ
ンデンサC2 の放電が行われなくなるため、該コンデン
サC2 の両端の電圧が基準電圧Vr を超え、比較器CP
1 の出力端子の電位が低レベルになる。これによりトラ
ンジスタTR1 が導通し、電源回路10からトランジス
タTR1 と発光ダイオードLDと抵抗R2 とを通してサ
イリスタTh2にトリガ信号が与えられる。従ってエキサ
イタコイル3が正の半サイクルの電圧を発生するごとに
サイリスタTh2が導通してエキサイタコイル3を短絡
し、点火回路1A及び1Bの点火動作を停止させる。ま
たこの状態では、発光ダイオードLDが発光して、故障
が生じたことを表示する。
【0035】図3は電流遮断形の点火回路が用いられる
場合に本発明を適用した実施例を示したもので、この例
では、点火回路1A及び1Bが、点火コイルIGと、コ
レクタエミッタ間回路が点火コイルの1次コイルw1 に
対して直列に接続されたNPNトランジスタTR11とか
らなっており、各点火コイルの1次コイルとトランジス
タTR11との直列回路の両端にバッテリ11の電圧が印
加されている。点火コイル6A及び6Bから得られる信
号が点火信号発生器2A及び2Bに入力され、これらの
点火信号発生器から得られる点火信号が点火回路1A及
び1BのトランジスタTR11のベースに与えられてい
る。
【0036】点火回路1A及び1BのトランジスタTR
11のベースにNPNトランジスタTR12のコレクタが接
続され、該トランジスタTR12のエミッタは接地されて
いる。点火回路1A及び1Bの点火コイルIGの1次コ
イルとトランジスタTR11との接続点に失火検知回路9
Aの入力端子xが接続され、該失火検知回路の出力端子
yが抵抗R11を通してトランジスタTR12のベースに接
続されている。この例では、トランジスタTR12により
機関停止用スイッチが構成され、該トランジスタTR12
が導通したときにトランジスタTR11が遮断状態に保持
されて点火動作が阻止されるようになっている。
【0037】図3の実施例で用いる失火検知回路は図4
に示した通りで、トランジスタTR4 及びTR5 を省略
した点を除き、図2に示した失火検知回路と同様に構成
されている。図4の回路の端子x及びyがそれぞれ図3
のx点及びy点に接続される。
【0038】図3に示した実施例において、点火信号発
生器2A及び2Bはそれぞれ、第1の気筒及び第2の気
筒の点火時期よりも前の時期にトランジスタTR11のベ
ースに信号電圧を印加し、点火時期に該信号電圧を零に
する。即ち、点火信号発生器2A及び2Bの出力信号は
点火時期よりも前に立ち上がり、点火時期が到来したと
きに立ち下がる矩形波状の信号となる。点火信号発生器
2A,2BからトランジスタTR11に信号電圧が与えら
れると、該トランジスタTR11が導通し、バッテリ11
から点火コイルIGの1次コイルw1 とトランジスタT
R11とを通して1次電流が流れる。点火信号発生器か
らトランジスタTR11に与えられていた信号電圧が消滅
するとトランジスタTR11が遮断状態になるため、点火
コイルの1次コイルに遮断された電流を流し続けようと
する向きの1次電圧V1 が誘起する。この1次電圧が昇
圧されて2次コイルw2 に点火用の高電圧が発生する。
即ち、この例では、点火信号発生器2A及び2Bが出力
する信号電圧の立下りが点火時期を定める点火信号とな
る。
【0039】点火回路1A及び1Bが正常に動作してい
て、1次電圧V1 が短い時間間隔で発生している状態で
は、該1次電圧V1 が発生する毎に図4のトランジスタ
TR3 が導通してコンデンサC2 を放電させるため、コ
ンデンサC2 の両端の電圧は基準電圧Vr を超えること
ができず、比較器CP1 の出力端子の電位は高レベルに
保たれる。そのため、トランジスタTR1 は遮断状態に
保たれ、トランジスタTR12にはベース電流が与えられ
ない。この状態では、トランジスタTR11が正常に動作
するため、点火動作は支障なく行われる。
【0040】これに対し、何等かの故障が生じていずれ
かの点火回路、例えば点火回路1Aの点火動作が行われ
なくなると、点火コイルの1次コイルに1次電圧V1 が
発生しなくなるため、失火検知回路9Aのトランジスタ
TR3 が導通することができなくなり、コンデンサC2
の放電が行われなくなる。そのため、比較器CP1 の出
力端子の電位が低レベルになり、トランジスタTR1 が
導通する。トランジスタTR1 が導通すると、点火回路
1A及び1BのトランジスタTR12にベース電流が与え
られるため、該トランジスタTR12が導通し、トランジ
スタTR11の導通を阻止する。従ってこの状態では、点
火回路1BのトランジスタTR11が導通することができ
なくなり、該点火回路1Bの点火動作が阻止される。こ
のように、いずれかの点火回路の動作が停止したときに
は、他の点火回路の動作も停止するため、機関は直ちに
停止し、未燃焼ガスの排出を停止する。
【0041】上記の実施例では、2気筒内燃機関を点火
する場合を例にとったが、更に多くの気筒を有する多気
筒内燃機関を点火する場合にも本発明を適用することが
できる。
【0042】また上記の実施例では、各点火コイルに1
つの点火プラグが負荷されているが、点火コイルの2次
コイルの両端を非接地状態として、該2次コイルの両端
を異なる気筒に取り付けられた2つの点火プラグの非接
地側端子に接続することにより2つの点火プラグに同時
に火花を生じさせる、いわゆる同時発火コイルの構成を
とることにより、1つの点火コイルで2つの気筒(点火
回路が2つある場合には合計4気筒)を点火することも
できる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、各点火
系統の端末である点火コイルの1次電圧を失火検知回路
により監視して、点火コイルの1次電圧が発生しない状
態が一定の時間継続したときに全ての点火回路の動作を
停止させるようにしたので、事故が生じた場合には、事
故の発生箇所の如何に係わりなく、機関の全ての気筒を
失火させて直ちに機関を停止させることができ、未燃焼
ガスの排出が継続するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した回路図である。
【図2】図1の実施例で用いる失火検知回路の具体的な
構成例を示した回路図である。
【図3】本発明の他の実施例を示した回路図である。
【図4】図3の実施例で用いる失火検知回路の具体的な
構成例を示した回路図である。
【符号の説明】
1A 第1の点火回路 1B 第2の点火回路 2A 第1の点火信号発生器 2B 第2の点火信号発生器 3 エキサイタコイル(点火電源) 4 磁石発電機 6A 信号コイル 6B 信号コイル 8 機関停止用スイッチ 9A 失火検知回路 9B 失火検知回路 C1 点火エネルギー蓄積用コンデンサ Th1 サイリスタ(放電用スイッチ) Th2 サイリスタ P1 第1の気筒の点火プラグ P2 第2の気筒の点火プラグ TR1 〜TR5 ,TR11,TR12 トランジスタ ZD ツェナーダイオード R1 〜R5 ,R12 抵抗 CP1 比較器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルと、点火時期を定める点火信
    号が与えられたときに該点火コイルの1次電流に急激な
    変化を生じさせる1次電流制御回路とを備えた点火回路
    を複数個備えた多気筒内燃機関用点火装置において、 前記複数の点火回路のそれぞれに対して設けられて、点
    火コイルの1次コイルに設定値以上の1次電圧が一定時
    間以上誘起しない状態が検出されたときにトリガ信号を
    発生する複数の失火検知回路と、 前記複数の失火検知回路のいずれかがトリガ信号を発生
    したときに動作して前記複数の点火回路の動作を停止さ
    せる機関停止用スイッチとを具備したことを特徴とする
    多気筒内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記失火検知回路は、電源から一定の時
    定数で充電される失火検知用コンデンサと、前記設定値
    以上の1次電圧が発生する毎に前記失火検知用コンデン
    サを放電させるリセット回路と、前記失火検知用コンデ
    ンサの両端の電圧を基準電圧と比較して、該失火検知用
    コンデンサの両端の電圧が基準電圧を超えたときに前記
    トリガ信号を発生する比較回路とからなっている請求項
    1に記載の多気筒内燃機関用点火装置。
JP25835493A 1993-10-15 1993-10-15 多気筒内燃機関用点火装置 Pending JPH07109969A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6732708B2 (en) 2001-07-23 2004-05-11 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Automotive engine control apparatus

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