JPH07109404B2 - 塗膜付着強度および剪断強度測定方法 - Google Patents

塗膜付着強度および剪断強度測定方法

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JPH07109404B2
JPH07109404B2 JP22457489A JP22457489A JPH07109404B2 JP H07109404 B2 JPH07109404 B2 JP H07109404B2 JP 22457489 A JP22457489 A JP 22457489A JP 22457489 A JP22457489 A JP 22457489A JP H07109404 B2 JPH07109404 B2 JP H07109404B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、被塗装物に塗装された塗膜の付着強度また
は剪断強度を定量的に測定し、塗膜の基礎的物性を把握
するために用いられる塗膜付着強度及び剪断強度測定方
法に関するものである。
[従来の技術] 従来の塗膜付着強度および剪断強度測定方法を本出願人
の出願になる特願昭61−178759号明細書(特開昭63−37
237号公報)および図面により説明する。
第16図において、支台(31)に固定された案内軸(32)
に軸着された摺動部材(33)に試料装着台(34)が固定
されていて、試料となる塗装板(35)が試料固定具(3
6)によって試料装着台(34)に装着される。試料装着
台(34)に結合されたナット(37)にネジ(38)がネジ
込まれており、その一端部がモータ(39)に結合してい
る。摺動部材(33)は案内軸(32)に沿って水平に直線
変位可能である。支台(31)に立設された連結部材(4
0)に固定された案内軸(41)には摺動部材(42)が摺
動可能に支持されている。摺動部材(42)に固定された
連結部材(43)は他方の摺動部材(44)に固定された連
結部材(45)と接続される。摺動部材(44)は案内軸
(46)に沿って上下に摺動可能である。案内軸(46)の
下端部には切り刃(47)が支持され、上端部はネジ棒状
をなして切り刃保持ツマミ(48)および重り(49)が設
けられている。重り(49)は、切り刃(47)の塗装板
(35)への押接力を調節、設定する。連結部材(45)に
固定されたマイクロメータ(50)の先端部を、他方の連
結部材(43)に押し当て、切り刃(47)先端部が、試料
である塗装板(35)の表面と並行になるよう調節でき
る。
連結部材(40)に固定された圧力検知器(51)は、摺動
部材(42)および連結棒(52)を介して切り刃(47)に
生じる反発力を検出する。計測データはAD変換器(53)
によりAD変換され、パソコン(54)に入力し、フーリエ
変換プログラムにより波形処理して、フーリエスペクト
ル、パワースペクトル、自己相関関数のグラフを出力す
る。サーモモジュールのような温度調節器(55)は試料
の温度を調節する。
以上の装置を用い、供試試料は、1例として、長さ150m
m、幅70mm、厚さ1mmの塗装板(35)とし、その塗膜の一
部分を2cm2はく離して素材を露出させる。この塗装板
(35)を試料装着台(34)に取付け具(36)で密着する
ように取付け、刃幅4mmの切り刃(47)に塗装板(35)
の露出部分を当て、重り(49)により600gの力が塗装板
(35)に加わるよう押圧する。マイクロメータ(50)に
より、切り刃(47)の先端が試料面に平行に接するよう
調節する。
モータ(39)を駆動させ、塗装板(35)を1mm/minの速
度で移動し、摺動部材(42)に固定した連結棒(52)を
介して伝達される切り刃(47)の界面部の界面切削抵抗
力を圧力検知器(51)により検知する。まず素材部分を
5mm切削し、次いで塗膜部分を15mm切削する。サーモモ
ジュール(55)によって塗装板の温度を10℃〜60℃範囲
で一定温度に調節する。
第17図は塗膜界面切削抵抗力を示す特性図で、縦軸には
塗膜界面切削抵抗力(kg)、横軸には塗膜の界面切削距
離(mm)をとっている。
計測データは波形となって現われ、(A)は素材表面の
切削抵抗力、(B)は塗膜の界面切削抵抗力である。
第18図(a),(b)および(c)はそれぞれエポキシ
系電着塗装の素材表面処理を変化させた場合の界面切削
抵抗力を示した第7図相当のグラフであり、同図(a)
は針状結晶の、(b)は柱状結晶の、(c)は鱗片状結
晶の、それぞれリン酸亜鉛を用いて下地処理を施したも
のの界面切削抵抗力特性図である。同一材質の塗膜であ
っても、化成処理鋼板の化成処理が異なると、同図
(a),(b)および(c)で示したように、付着強度
が異なり、界面切削抵抗力および波形が変化する。
第19図は、波形解析プログラムのフローチャートを示
し、界面切削抵抗力の計測データ(55)はAD変換器(5
6)により処理し、パソコン(57)に入力し、ファイル
(58)に出力する。ファイル(58)のデータをグラフ出
力した後、その画面から処理範囲をカーソルで入力し、
次のフーリエ変換プログラム(59)を用いて計測データ
を処理(60)して、変換結果をファイルに出力する。
このフーリエスペクトル、パワースペクトル、自己相関
関数のそれぞれのファイルを入力し、グラフを出力(6
1)する。
第20図は、ウレタン系塗料の界面切削抵抗力をフーリエ
変換して得られるパワースペクトル図を加熱時間0,110,
300,650hについて示し、横軸は振動数(cps)、縦軸は
パワースペクトル(cm2/sec3)である。160℃耐熱試験
において、加熱時間の増加に伴い、パワースペクトルの
低下、およびピークの振動数の増加傾向を示している。
界面切削抵抗力は、塗膜付着強度と材料強度が複合した
力であり、その破壊形態が波形として記録される。この
測定値をフーリエ変換し、波形解析を行うことによっ
て、現象の本質を解明するための情報を得ることができ
る。
なお、上記従来例では、膜厚が数10μm以上の一般塗装
板の場合について説明したが、プラスチック板上の塗装
膜でもよい。
[発明が解決しようとする課題] 以上のような従来の塗膜付着強度および剪断強度測定方
法では、塗膜試験用の塗装板(35)を別に用意し、この
測定結果をもとに目的とする被検体の塗膜付着強度や剪
断強度を類推しなければならず、測定(類推)結果の信
頼性および精度に問題があった。
また、得られた波形から切削力、フーリエ変換による波
形解析を行い塗膜の強度変化を間接的に求めるもので、
直接に付着強度や剪断強度を求めることができないとい
う問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされた
もので、測定用試料だけでなく、現場で、直接現物の被
検体の塗膜の付着強度または剪断強度を測定できるとと
もに、多層塗り塗膜においては各層毎の付着強度または
剪断強度を自動的に測定することができる塗膜付着強度
および剪断強度測定方法を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明の第一の発明に係る塗膜付着強度および剪断強
度測定方法は、被検体を固定する固定部材に設けられた
案内部材と、この案内部材に沿って被検体の測定面に並
行に直線変位する移動部材と、この移動部材に連動して
測定面に並行に直線変位すると共に測定面に垂直に直線
変位可能な切り刃支持体と、この切り刃支持体の一端部
に装着され測定面に押接する切り刃と、切り刃支持体の
他端部に配設され切り刃の測定面への押接力を調節する
手段と、切り刃の押接角を調節する手段と、切り刃に生
じる切削抵抗力を検出する圧力検出器と、およびこの圧
力検出器の出力を記録する手段とを備えた測定装置を用
い、塗膜を切り刃により表面部から界面部にかけて切削
するに当たり、界面部を検出するときに切り刃に生じる
切削抵抗力あるいは切り刃の垂直変位量の変化により切
り刃の押接力を制御して切り刃の界面部への設定を行
う。
[作用] この発明においては、固定部材に被検体が固定され、切
り刃を被検体の測定面に押接しながら測定面に並行に移
動させて切り刃に生じる切削抵抗力を検出して記録す
る。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図、第2図は当該実施例に供する測定装置を示し、
図において、支台(1)は固定部材すなわちマグネット
(24)により被検体である塗装板(22)に固定されてお
り、案内部材すなわち案内軸(2)は支台(1)を介し
てマグネット(24)に固定されている。移動部材すなわ
ち摺動部材(3)には圧力検出器(4)と案内軸(5)
が固定されており、案内軸(5)には摺動部材(6)が
軸着されており、この摺動部材(6)の一端部には第1
連結部材(70)、他端部にはネジ切りをした連結棒(3
0)が固定され、連結棒(30)には任意位置に固定可能
な受具(8)がネジ込まれている。摺動部材(3)に結
合されたナット(9)にはネジ棒(10)がネジ込まれて
おり、その一端部がモータ(11)に結合されている。摺
動部材(3)は案内軸(2)に沿って塗装板(22)の測
定面に並行に(すなわち図面に向かって左右に)直線変
位可能である。摺動部材(13)が摺動部材(3)に連動
して左右に移動すると切り刃支持体(7)に固定された
切り刃(15)も左右に移動する。モータ(11)の駆動に
より摺動部材(3)に固定された圧力検出器(4)が案
内軸(2)に沿って直接移動する。圧力検出器(4)に
は圧力感知部材(4A)が突出して設けられており、この
圧力感知部材(4A)が受具(8)を図面に向かって右方
向に押す。受具(8)は連結棒(30)を介して摺動部材
(6)に固定されているので摺動部材(6)は図面に向
かって右方向に移動する。案内軸(5)は摺動部材
(6)を被検体(22)の測定面と並行に保つと共に切り
刃(15)に発生する切削抵抗力を圧力感知部材(4A)に
伝える役目を果たす。すなわち、圧力検出器(4)と案
内軸(5)が摺動部材(3)に固定されて一緒に動くた
めに案内軸(5)と摺動部材(6)との摺動摩擦力が加
わらずに切り刃(15)の切削抵抗力のみが圧力感知部材
(4A)に伝わることになる。圧力感知部材(4A)に働く
力は圧力検出器によって検出される。
次に切り刃(15)の被検体(22)の測定面に対して垂直
な移動については特開昭61−169745号公報にも述べられ
ているが、簡単に説明する。摺動部材(13)には案内軸
(14)が上下に摺動するように軸着されている。案内軸
(14)の一端部には、切り刃(15)の支持体(7)が設
けられ、他端部には押接力調節手段をなすツマミ付き調
節ネジ(16)がネジ込まれたネジ棒(17)が固定されて
いる。ネジ棒(17)の端部には案内軸(18)が固定さ
れ、案内軸(18)には摺動部材(19)が軸着されてい
る。第1連結部材(70)に固定された圧力検出器支持台
(20)に支持された圧力検出器(21)は案内軸(14)、
ネジ棒(17)および案内軸(18)を介して切り刃(15)
に生じる塗装板(22)の測定面に対して垂直方向(すな
わち図面)に向かって上向き)の反発力を検出する。こ
の検出値を見ながら切り刃(15)の塗装板(22)測定面
への押接力を調節する。すなわち、ツマミ付き調節ネジ
(16)と摺動部材(19)の間にはバネ(29)が配設され
ていて、ツマミ付き調節ネジ(16)で切り刃(15)の塗
装板(22)への押接力を調節、設定する。また、案内軸
(14)に連結された摺動部材(12)には案内軸(71)が
回転可能に軸着されており、案内軸(71)の一端部に支
持体(7)が固定されている。摺動部材(12)と案内軸
(71)で押接角調節手段をなし、案内軸(71)を回動し
て切り刃(15)の先端部が塗装板(22)の塗膜表面と密
着するように調節する。圧力検出器(21)に固定された
垂直変位検出器すなわち差動トランス(55)は案内軸
(18)の端部に接続された棒(56)の運動を検知し、切
り刃(15)の塗装板(22)の測定面に垂直な垂直変位
量、すなわち切り刃(15)の深さ方向の変位を検出す
る。
圧力検出器(4)および差動トランス(55)で計測され
たデータは、AD変換器(25)によりAD変換し、例えば16
ビットのCPU(26)で演算処理して外部記憶装置(27)
にメモリーする。外部記憶装置(27)に記憶されたデー
タをパソコン(28)に入力し、計算プログラムにより、
付着強度または剪断強度の算出、およびフーリエ変換プ
ログラムにより波形処理して、フーリエスペクトル、パ
ワースペクトル、自己相関関数のグラフを出力する。
第3図、第4図は当該実施例に供するそれぞれ他の装置
であり、第3図において、支台(82)に固定された案内
軸(83)に軸着された摺動部材(84)に試料装着台(7
3)が固定されていて、試料となる塗装板(72)が試料
装着台(73)に装着される。試料装着台(73)に結合さ
れたナット(85)にネジ切り棒(97)がネジ込まれてお
り、その一端部がモータ(79)に結合している。摺動部
材(84)は案内軸(83)に沿って水平に直線変位可能で
ある。連結部材A(86)と連結部材B(89)を介して支
台(82)に固定された案内軸(91)を摺動部材(92)が
摺動可能にする。切り刃(74)と膜厚接触子(77)は摺
動部材(92)に固定されている。固定部材(92)に結合
されたナット(93)にはネジ切り棒(93)がネジ込まれ
ており、その一端部がモータ(76)に結合され、モータ
(76)は連結部材(90)に固定されている。すなわち、
切り刃(74)は、モータ(76)の回転によって一定速度
で、塗膜(72)中に押し込まれる。試料装着台(73)の
内部には、二軸(水平、垂直分力)検知器(78)が内蔵
されており、切り刃(74)に発生する切削抵抗力と切り
刃の押し付け力を検知する。切り刃(74)の塗膜内(7
2)への押し込み量は、膜厚接触子(77)により検知
し、切削抵抗力と膜厚のデータをAD変換器(25)でAD変
換し、パソコン(28)に取り込む。切り刃(74)の試料
表面への設定は、ツマミ(88)の回転により連結部材B
(89)が連結部材A(86)を摺動し、垂直分力の検知デ
ータを見ながら界面部接触状態となるようにする。
第4図は、切り刃(74)の押し込み力としてモータ(7
6)の代わりに、ピエゾ素子(96)を、軸受機構の代わ
りに弾性平行リング(95)を用いた例である。弾性平行
リング(95)は、軸受機構のように摺動摩擦がなく測定
精度が高くなる。またピエゾ素子(96)を用いるとモー
タ駆動機構がなくなり、構造が簡略化する。
次に第1図の装置による測定方法を具体例について説明
する。被検体(22)として、幅30cm、長さ10mの鉄柱に
塗装された鉄橋の支柱を用い、その塗膜の一部分に切り
刃(15)が位置するようにマグネット(24)で鉄柱上に
固定する。刃幅4mm、すくい角10゜の切り刃(15)を塗
装板(22)の塗膜装表面に当て、ツマミ付き調節ネジ
(16)により2Kgの力が塗装板(22)に加わるよう押圧
する。
ところで、第5図(a),(b)および(c)はそれぞ
れ荷重ゼロにおける切り刃(15)のすくい角とベクトル
の関係を示す説明図で、(a)はすくい角10゜、(b)
はすくい角20゜、(c)はすくい角0゜のような場合で
ある。この場合、力の釣り合いの関係から次式が得られ
る。
Fc=λA0(1+cotφ) (1) Fr=λA0(cotφ−1) (2) λ:塗膜の剪断強度(Kg/cm2) A0:切削面積(cm2)、φ=剪断角 荷重がゼロの場合、(2)式においてcotφ>1ならばF
r>0であって、切り刃(15)は押し上げられ、cotφ<
1ならばFr<0となり切り刃(15)は食い込む。したが
ってcot=1になるように設定(φの値は切り刃のすく
い角αによって変化する)すると切削中に切り刃(15)
は上下に運動せずに所定の深さに停止できる。
第6図は塩化ビニール樹脂における切り刃のすくい角
(α)と剪断角(φ)および(cotφ−1)のように関
係を示す特性図で、縦軸は剪断角(α)と(cotφ−
1)を横軸はすくい角(α)を表し、特性曲線(C)は
すくい角と剪断角の関係を、特性曲線(D)はすくい角
と(cotφ−1)の関係を、それぞれ表わしている。こ
の図からFrがゼロになる剪断角φは45゜で、そのときの
すくい角は10゜である、この関係は切削する材料によっ
て若干異なるので、Frをゼロにするためには押し圧荷重
を調節する必要がある。
切り刃(15)を2kgで塗膜表面に押し付けつつ、モータ
(11)を駆動させ、切り刃(15)を1mm/分の速度で移動
すると、切り刃(15)は塗膜中に切り込まれる。切り込
み途中で荷重を調節すると切り刃は上記のごとく、その
位置でバランスして上下には運動しない。例えば切り刃
が層間部に達した位置で荷重を調節するとバランスして
層間部を切削することになり、切り刃が界面部に達した
位置で荷重を調節するとバランスして界面部を切削する
ことになる。表面層の測定によって次の層の表面が現れ
るので、上記と同様に測定すればよく、表面層から順次
下の層を測定できるので多層塗膜における各層の物性を
容易に測定できることになる。
摺動部材(6)に固定した連結棒(30)を介して伝達さ
れた切り刃(15)の切削抵抗力を圧力検出切(4)によ
り検知し、切り刃(15)の垂直変位(塗膜深さ方向の変
位)を差動トランス(55)で検知する。これらの検出値
を例えばFDDなどの外部記憶装置(27)に記録する。外
部記録装置(27)に記録されたデータを計算処理して塗
膜付着強度または剪断強度を測定することができる。
第7図(a)〜(d)はこの測定によって得られるデー
タの解釈を図解して示す解析説明図である。切り刃(1
5)が塗膜の表面に設定され、高荷重により塗膜内部に
点線に沿って切り込まれ(切り込み角は約3゜)(第7
図(a))、界面に達したところで荷重を調節すると、
切り刃(15)はその界面部を運動する(第7図
(b))。切り刃(15)が高荷重により深さ方向に運動
している状態(Frがしょうじている)では切り刃先端部
に切り刃の鋭利度および材料の切削性によって生じる摩
擦力μのためFcにはFc′が含まれている。このFc′を求
めるには、押し圧荷重を変化させて測定すればよく、第
8図の押し圧荷重とそれによって生じるFc方向の力との
関係を示す特性図のようになる。図において縦軸はFcの
倍率、横軸は切り込み中の押し圧荷重を表わす。これか
らFc方向の真の力Fは F=Fc/(0.2+1) (3) となり剪断力は式(1)より λ=Fc/(0.2W+1)A0(1+cotφ) (4) A0=切り刃の幅(W)×膜圧(d) W=押し圧荷重(kg) となる。
第9図(a),(b)はそれぞれ切り刃(15)の押し圧
荷重とベクトルの関係を示す説明図である。切り刃が切
り込み中のベクトルは第9図(a)であり、荷重の調節
でFrをゼロにした状態のベクトルは第9図(b)で、こ
の場合F=Fcとなっている。この状態のFcとdからも剪
断強度λが求まる(このFcには切り込み時に発生する摩
擦力が含まれない)。第7図(d)はこの方法により得
られるグラフである。切り刃(15)の厚さ方向の値dに
対する切削力Fcをグラフにしたもので、縦軸は切削力Fc
を、横軸は厚さ、切削距離を表わしており、その傾きθ
は材料の硬さに関連する。切り刃(15)が界面部に達し
荷重の調節によってFrをゼロにした状態におけるFcから
付着強度ADを求めることができる。すなわち付着力FA
第7図(c)のように切り刃先端部のベクトルFSに対向
した状態で働いている。付着強度ADは AD=Fc/A(1+cotφ) (5) となる。ただし、Frがマイナスの場合(第12図参照)、
素材面切削による摩擦力を差し引かねばならない。
第10図及び第11図はこの測定方法で得られるデータの正
当性を確認するための物性既知塗膜(遊離膜を用いて引
張強度を求めたもの)を用いて上記の装置により測定を
行った結果(付着強度および剪断強度)を遊離塗膜の引
張強度とともに示すものである。第10図はNCラッカー塗
膜の引張、剪断、付着の各強度に対するDOP(ジオクチ
ルフタレート)濃度の影響を示す特性図で、縦軸は強度
(kg/cm2)、横軸はDOP濃度(Wt%)を示している。第1
1図は同じくPVC[顔料(TiO2)容積濃度]の影響を示す
特性図で、縦軸は強度(kg/cm2)、縦軸はPVC(%)を
示している。特性曲線(E)はNCラッカー塗膜の引張強
度に対するDOP濃度に対する影響、(F)が同剪断強度
に対するDOP濃度の影響、(G)は同付着強度に対するD
OP濃度の影響、(H)は同引張強度に対するPVCの影
響、(I)は同剪断強度に対するPVCの影響、(J)は
同付着強度に対するPVCの影響をそれぞれ表わす。遊離
塗膜の引張強度と界面切削法の剪断強度との比較におい
て、両者は塗膜自体の存在状態あるいは測定方法が異な
るので測定値は必ずしも一致しない。一般的には同一状
態の試料では、剪断強度は引張強度の約1.5倍となる。
この試験で用いた切り刃(15)のすくい角は20゜である
ため、剪断角φは45゜から若干変化し、このズレも含ま
れている。第12図の特性図に、すくい角20゜における押
し圧荷重と塗膜および素材面の切削抵抗力の関係を示
す。縦軸は切削抵抗力(Kg)を、横軸は押し圧荷重(k
g)を表わし、特性曲線(K)はDOP6%、23μm厚のNC
ラッカー膜の、(L)はDOP12%、26μm厚のNCラッカ
ー膜の、(M)はDOP30%、38μm厚のNCラッカー膜
の、(L)は素材面の、それぞれ切削抵抗力と押し圧荷
重との関係を示す。付着力の計算においてFC<0の場
合、押し圧荷重1Kgでは塗膜の切削力Fcから0.7Kg差し引
くことになる。ただしFr=0に設定すればその必要はな
くなる。第10図,第11図に物性既知塗膜についての測定
結果を示したが両者の傾向は良く一致している。
また、第13図(a)〜(d)はそれぞれ4層塗り塗膜の
一例として自動車用塗膜の層間付着強度および剪断強度
を測定するために切り刃の押し圧荷重W:1.7Kgで切削抵
抗力を測定した結果を示す特性図で、同図(a)は上塗
りのクリヤー(ソリッドカラー):メラミン・アルキッ
ド系塗膜、膜厚33μmの、(b)は上塗りのメタリック
カラー:メラミン・アルキッド系塗膜、膜厚13μmの、
(c)は中塗り、メラミン・アルキッド系塗膜、膜厚39
μmの、(d)は下塗り:カチオン電着系塗膜、膜厚24
μmの、それぞれ測定結果を示す。縦軸は切削抵抗力
(Kg)、横軸は切り刃の移動時間(秒)を表わす。下塗
りの剪断強度は強く710Kg/cm2、付着強度720Kg/cm2で凝
集破壊領域(塗膜の剪断強度に相当し、切り刃の位置は
バランスしてFrがほぼゼロ)にある。中塗り塗膜の剪断
強度は410Kg/cm2、付着強度400Kg/cm2で凝集破壊領域、
メタリック塗料の剪断力は690Kg/cm2、付着強度710Kg/c
m2で凝集破壊領域、クリヤー塗膜の剪断強度は370Kg/cm
2で界面破壊領域にある。このように多層塗膜の表面層
から順次剪断強度と付着強度を測定することができ、ま
た両物性の値から凝集破壊か界面破壊からの破壊形態を
特定できる。
以上のように、この発明の塗膜付着強度または剪断強度
測定方法により、塗膜、多層塗膜においても各層の付着
強度及び剪断強度を簡単な操作で高精度に測定できる。
なお、外部記憶装置(27)に記録されたデータの処理は
現場で行わずに研究室等へ持ち帰って行うことも可能で
ある。
このように、固定部材(24)により被検体(22)のどの
部分にも、また、どの方向にも装着することができるの
で、現場で、直接塗膜物性を測定することができ、デー
タの信頼性と精度が向上する。
なお、上記実施例では固定部材(24)としてマグネット
を用いた場合について説明したが、これに限るものでは
なく、例えば万力のような挟み込み治具等であってもよ
い。
また、上記実施例ではバネ(29)を用いて切り刃(15)
を塗装板(22)に押接する場合について説明したが、こ
れに限るものではなく、他の弾性体を用いてもよく、さ
らに油圧や電磁気力、圧縮空気等を利用してもよい。
また、切り刃(15)としては、例えば刃幅4cm、刃角70
゜、逃げ角10゜、すくい角10゜の超硬バイトあるいはダ
イヤモンドバイト等が用いられ、圧力検出器(4),
(12)としては一般的なひずみ計を利用したものが用い
られる。また、モータ(11)も一般的なものが用いられ
るが、ステッピングモータでもよい。
さらに、案内軸(2),(6),(14),(18),(7
1)と摺動部材(3),(5),(12),(13),(1
9)の組み合せによる軸受機構が用いられ、遊びのほと
んどないものがよい。
さらにまた、上記実施例で切り刃の垂直変位(塗膜の深
さ方向の変位)を検出するため垂直変位検出器として差
動トランス(55)を設けたものについて説明したが、垂
直変位検出器がなくとも、切り刃(15)の切削位置を別
に膜厚を測定するなどして付着強度および剪断強度を求
めるようにしてもよく、少し精度は劣るが同様の効果を
奏する。
次に、上記界面部へ自動設定方式は第14図のフローチャ
ートおよび第15図の装置略図のように、切り刃で被検体
を切り込み中、切り刃に生じる切削力を圧力検知器(7
8)により検知し、切り刃の垂直変位を変位検知器(7
7)で検知する。
切削力の切り込み曲線において微分係数の減少率あるい
は積分値の増加率が例えば50%に達した時点で、コンピ
ュータの指示によりモータ(76)により押接力を減少
し、同時にモータ(79)により切削速度を遅くする。微
分係数の減少率および積分値の増加率がゼロ近辺になっ
た状態が界面部である。切り刃が界面部に達したら、コ
ンピュータの指示で、変位検知器(77)の垂直変位変化
がゼロになるようにモータ(76)を駆動して押接力を調
節すると切り刃は界面部に沿って運動する。
さらに、切り刃で被検体を切り込み中、切り刃に生じる
切削力を圧力検知器(78)により検知し、切り刃の垂直
変位を変位検知器(77)で検知する場合においては、切
り刃の切り込み深さ曲線において微分係数の増加率が例
えば50%に達した時点で、コンピュータの指示によりモ
ータ(76)により押接力を減少し、同時にモータ(79)
により切削速度を遅くする。微分係数および積分値の増
加率がゼロ近辺になった状態が界面部である。切り刃が
界面部に達したら、コンピュータの指示で、変位検知器
(77)の垂直変位変化がゼロ近辺になるようにモータ
(76)を駆動して押接力を調節する。
さらに、切り刃で被検体を切り込み中、切り刃に生じる
切削力を圧力検知器(78)により検知し、切り刃の垂直
変位を変位検知器(77)で検知する場合においては、切
り刃の切り込み深さ曲線において微分係数の増加率が例
えば50%に達した時点で、コンピュータの指示によりモ
ータ(76)およびピエゾ素子(96)の動きを停止し、切
り刃を所定の位置に固定する。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、この発明は、一定の装
置を用い、塗膜を切り刃により表面部から界面部にかけ
て切削するに当り、界面部を検出するときに切り刃に生
じる切削抵抗力あるいは切り刃の垂直変位量の変化によ
り切り刃の押接力あるいは固定位置を制御して切り刃の
界面部への設定行うことにより、界面部設定精度を向上
することができる上に、現場で直接的に被検体について
測定することができ、さらに、多層塗膜に対しては各層
毎の強度の自動測定ができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第15図はこの発明の一実施例の説明で、第1図
は装置の正面図、第2図はその側面図、第3図,第4図
はそれぞれ他の装置の正面図、第5図(a),(b),
(c)はそれぞれ切り刃のすくい角とベクトルの関係を
説明する模式図、第6図は切り刃のすくい角と剪断角お
よび(cotφ−1)の関係の一例を示す特性線図、第7
図(a)〜(d)は得られるデータの解析説明図、第8
図は切り刃の押し圧荷重とそれによって生じるFc方向の
力との関係を示す特性線図、第9図(a)(b)はそれ
ぞれ切り刃の押し圧荷重とベクトルの関係を説明する模
式図、第10図はNCラッカー塗膜の剪断、付着の各強度に
対するDOP濃度の影響を比較例の引張強度とともに示す
特性線図、第11図は同じくNCラッカー塗膜の剪断、付着
の各強度に対するPVCの影響を比較例の引張強度ととも
に示す特性線図、第12図は押し圧荷重と切削抵抗力の関
係を示す特性線図、第13図(a)〜(d)はそれぞれ4
層塗り塗膜の切削抵抗力を示す特性線図、第14図はフロ
ーチャート図、第15図は電気回路の概略結線図である。 第16図〜第20図は従来の塗膜付着強度および剪断強度測
定方法の説明図で、第16図は装置の正面図、第17図は界
面切削距離−界面切削抵抗力特性の一例を示す特性線
図、第18図(a)〜(c)はそれぞれ各種処理面に塗着
したエポキシ系電着塗料の界面切削抵抗力特性線図、第
19図は波形解析用プログラムのフローチャート図、第20
図はウレタン系塗料のフーリエ変換によって得られた振
動数−パワースペクトル特性線図である。 (2)……案内軸(案内部材)、(3)……摺動部材
(移動部材)、(4)……圧力検出器、(7)……切り
刃支持体、(15)……切り刃、(16)……調節ネジ(押
接力調節手段)、(22)……被検体、(24)……マグネ
ット(固定部材)、(55)……垂直変位検出器、(71)
……押接角調節手段。 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体を固定する固定部材と、この固定部
    材に固定された案内部材と、この案内部材に沿って上記
    被検体の測定面に並行に直線変位する移動部材と、この
    移動部材に連動して上記測定面に並行に直線変位すると
    共に上記測定面に垂直に直線変位可能な切り刃支持体
    と、この切り刃支持体の一端部に装着され上記測定面に
    押接する切り刃と、上記切り刃支持体の他端部に設けら
    れ上記切り刃の上記測定面への押接力を調節する手段
    と、上記切り刃の押接角を調節する手段と、上記切り刃
    に生じる切削抵抗力を検出する圧力検出器と、およびこ
    の圧力検出器の出力を記録する手段とを備えた装置によ
    り、上記被検体に施された塗膜を上記切り刃により表面
    部から界面部にかけて切削するに当たり、上記界面部を
    検出するときに上記切り刃に生じる切削抵抗力および上
    記切り刃の垂直変位量のいずれかの変化により上記切り
    刃の上記押接力を制御して上記切り刃の上記界面部への
    設定を行うことを特徴とする塗膜付着強度および剪断強
    度測定方法。
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