JPH07109227B2 - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JPH07109227B2
JPH07109227B2 JP29146687A JP29146687A JPH07109227B2 JP H07109227 B2 JPH07109227 B2 JP H07109227B2 JP 29146687 A JP29146687 A JP 29146687A JP 29146687 A JP29146687 A JP 29146687A JP H07109227 B2 JPH07109227 B2 JP H07109227B2
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magnetic
winding coil
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permanent magnet
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新一 神山
勝博 後藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/26Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions
    • F16F13/262Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions changing geometry of passages between working and equilibration chambers, e.g. cross-sectional area or length

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、自動車用エンジンマウント等の流体封入式マ
ウント装置に係り、特に振動発生条件等に応じて互いに
異なる二つの防振特性を選択的に取り得る機能を備えた
流体封入式マウント装置に関するものである。
(従来技術) 自動車用エンジンマウント等のマウント装置の中に、振
動発生条件等の違いによって互いに異なる防振特性を示
すことを要求されるものがある。例えば、FF車におい
て、エンジンとトランスミッションとが一体に組み付け
られたパワーユニットを防振支持するために用いられる
エンジンマウントにあっては、通常走行時には、エンジ
ンシェイクを良好に減衰するために、10〜25Hz程度の周
波数域の入力振動に対して良好な減衰特性を示すことが
要求されており、一方エンジンアイドリング時には、ア
イドル振動を良好に遮断するために、10〜30Hz程度の周
波数域の入力振動に対して良好な遮断特性を示すことが
要求されている。
ところで、このようなFF車用エンジンマウント等のマウ
ント装置として、近年、(a)所定の距離を隔てて配置
された第一および第二の支持体と、(b)それら第一の
支持体と第二の支持体とを弾性的に連結するゴム弾性体
と、(c)前記第二の支持体側に配設されて、該ゴム弾
性体にて一部が画成された流体収容空間を形成する、少
なくとも一部が可撓性膜にて構成された隔壁部材と、
(d)該流体収容空間内に封入された所定の非圧縮性流
体と、(e)前記第二の支持体側に配設されて、前記流
体収容空間を前記ゴム弾性体側の受圧室と前記隔壁部材
側の平衡室とに仕切る仕切部材と、(f)該仕切部材に
形成されて該受圧室と平衡室とを交互に連通せしめ、そ
れら受圧室および平衡室内に封入された前記非圧縮性流
体が相互に流動することを許容する絞り通路とを備えた
構造の、所謂流体封入式のマウント装置が提案されてい
る。
このような構造の流体封入式マウント装置によれば、第
一の支持体と第二の支持体との間に振動が入力される
と、受圧室および平衡室内の非圧縮性流体が絞り通路を
通じて相互に流動せしめられることから、その絞り通路
を流動する非圧縮性流体の液柱共振作用に基づいて、そ
の液柱共振周波数域における高域側の周波数域(以下、
高域側共振周波数域という)において、優れた振動減衰
特性を得ることができるのであり、またその液柱共振周
波数域における低域側の周波数域(以下、低域側共振周
波数域という)において、バネ特性を軟らかく設定し
て、優れた振動遮断特性を得ることができるのである。
換言すれば、液柱共振周波数域における高域側共振周波
数域が減衰すべき振動の入力周波数域に対応するよう
に、液柱共振周波数を設定することにより、その減衰す
べき入力振動を良好に減衰することが可能になるのであ
り、またその液柱共振周波数域における低域側共振周波
数域が遮断すべき振動の入力周波数域に対応するよう
に、液柱共振周波数を設定することにより、その遮断す
べき入力振動を良好に遮断することが可能になるのであ
る。
従って、このような構造の流体封入式マウント装置を前
記FF車のエンジンマウントとして用いて、その液柱共振
周波数域における高域側共振周波数域が10〜25Hz前後の
周波数域と対応するように、液柱共振周波数を設定すれ
ば、絞り通路を流動する非圧縮性流体の液柱共振作用に
基づいて、その10〜25Hz前後のエンジンシェイクを良好
に減衰することができるのであり、車両の通常走行時に
要求される防振特性を良好に満足させることができるの
である。また、その液柱共振周波数域における低域側共
振周波数域が10〜30Hz前後の周波数域と対応するよう
に、液柱共振周波数を設定すれば、絞り通路を流動する
非圧縮性流体の液柱共振作用に基づいて、その10〜30Hz
前後のアイドル振動を良好に遮断することができるので
あり、エンジンアイドリング時に要求される防振特性を
良好に満足させることができるのである。
(問題点) しかしながら、このような構造の従来の流体封入式マウ
ント装置にあっては、上述のように、FF車のエンジンマ
ウントに採用した場合において、液柱共振周波数域の高
域側共振周波数域が10〜25Hz程度の周波数域に対応する
ように、その液柱共振周波数を設定した場合には、その
10〜25Hz前後のエンジンシェイクを良好に減衰すること
は可能になるものの、エンジンアイドリング時における
10〜30Hz程度のアイドル振動に対するバネ特性が硬くな
って、そのアイドル振動を良好に遮断することができな
くなるといった不具合があり、また液柱共振周波数域の
低域共振周波数域が10〜30Hz程度の周波数域に対応する
ように、液柱共振周波数を設定した場合には、その10〜
30Hz前後のアイドル振動を良好に遮断することは可能に
なるものの、車両走行時のエンジンシェイクに対する減
衰性能が低下して、エンジンシェイクを良好に減衰する
ことができなくなるといった不具合があり、車両走行時
に要求される防振特性とエンジンアイドリング時に要求
される防振特性との両方を同時に満足させることができ
ないといった問題があった。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、このような事情を背景とし
て、前記FF車のエンジンマウントとして用いて好適な、
必要に応じて互いに異なる二つの防振特性を選択的に取
り得る機能を備えた流体封入式マウント装置を提供する
ために為されたものであり、その要旨とするところは、
前述の如き、(a)第一および第二の支持体と、(b)
ゴム弾性体と、(c)隔壁部材と、(d)非圧縮性流体
と、(e)仕切部材と、(f)絞り通路とを備えた流体
封入式マウント装置において、絞り通路の中間部から分
岐して、受圧室または平衡室に至るバイパス通路を形成
することによって、該絞り通路を該バイパス通路にてバ
イパスされない非バイパス部分とバイパスされる被バイ
パス部分とから構成し、該絞り通路の非バイパス部分を
該バイパス通路または該絞り通路の被バイパス部分に接
続せしめることにより、該受圧室と該平衡室とが連通せ
しめられるように為すと共に、所定の磁性可動体を、該
バイパス通路は閉塞するが該絞り通路の非バイパス部分
と被バイパス部分とは連通せしめる第一の移動位置と、
該絞り通路の被バイパス部分を閉塞しつつ該磁性可動体
の移動を許容し、且つ該磁性可動体の対向する一方の端
面に該バイパス通路における非圧縮性流体の圧力を作用
せしめ、また他方の端面には該絞り通路の非バイパス部
分における非圧縮性流体の圧力を作用せしめる第二の移
動位置との間において、移動可能に設けて、かかる磁性
可動体が該第二の移動位置に移動した状態において、該
バイパス通路および該絞り通路の非バイパス部分におけ
る非圧縮性流体の圧力の作用に基づいて該磁性可動体を
該非圧縮性流体と共に移動せしめて、該バイパス通路お
よび該絞り通路の非バイパス部分を通じて該非圧縮性流
体が実質的に流動することを許容するように構成する一
方、該磁性可動体を第一の移動位置に強制的に移動せし
める第一の移動手段と、第二の移動位置に強制的に移動
せしめる第二の移動手段とを設けて、それら移動手段の
少なくとも一方を、通電によって磁場を発生する磁場発
生手段にて構成し、該磁場発生手段の通電制御に基づい
て、該磁性可動体を第一の移動位置と第二の移動位置と
に選択的に位置せしめ得るようにしたことにある。
(作用・効果) このような構造の流体封入式マウント装置においては、
磁性可動体が第一の移動位置に移動した状態では、非圧
縮性流体が絞り通路を通じて流動せしめられることとな
り、磁性可動体が第二の移動位置に移動した状態では、
非圧縮性流体がバイパス通路と該絞り通路の非バイパス
部分を通じて流動せしめられることとなる。つまり、磁
性可動体の移動位置に応じて絞り通路の形状が実質的に
変化するのであり、それに伴って非圧縮性流体の液柱共
振周波数が変化するのである。
一方、このような構造の流体封入式マウント装置におい
ては、磁性可動体が第一の移動位置に移動した状態で
は、非圧縮性流体だけが流動せしめられることとなる
が、磁性可動体が第二の移動位置に移動した状態では、
非圧縮性流体の流動作用に伴って磁性可動体もその流動
方向に移動せしめられることから、前記絞り通路の形状
変化に伴って液柱共振に関与する非圧縮性流体の体積が
変化することと併せて、液柱共振に関与する非圧縮性流
体の質量が実質的に変化し、ひいては非圧縮性流体の液
柱共振周波数が変化する。
つまり、本発明に従う流体封入式マウント装置では、磁
性可動体が第一の移動位置に移動した状態と第二の移動
位置に移動した状態とでは、非圧縮性流体が流動する絞
り通路の形状と液柱共振に関与する非圧縮性流体の質量
とが共に実質的に変化することに基づいて、非圧縮性流
体の液柱共振周波数が変化するのであり、従って第一の
移動手段および第二の移動手段を用いて磁性可動体を第
一の移動位置と第二の移動位置とに選択的に移動させる
ことにより、互いに異なる周波数において液柱共振を惹
起させて、互いに異なる二つの防振特性を得ることがで
きるのである。
そしてそれ故、かかる本発明に従う流体封入式マウント
装置をFF車のエンジンマウントに採用し、液柱共振周波
数域における高域側共振周波数域が10〜25Hz程度の周波
数域に対応するように、一方の液柱共振周波数を設定す
ると共に、液柱共振周波数域における低域側共振周波数
域が10〜30Hz程度の周波数域に対応するように、他方の
液柱共振周波数を設定して、車両の運転状態に応じて磁
性可動体を移動させるようにすれば、車両走行時におけ
る10〜25Hz程度のエンジンシェイクを良好に減衰するこ
とが可能になると共に、エンジンアイドリング時におけ
る10〜30Hz程度のアイドル振動を良好に遮断することが
可能になるのであり、車両走行時に要求される防振特性
と、エンジンアイドリング時に要求される防振特性とを
共に良好に満足させることが可能になるのである。
なお、このことから明らかなように、本発明は、FF車の
エンジンマウントとして用いて好適な流体封入式マウン
ト装置を提供することを直接の目的と為されたものであ
るが、本発明は、かかるFF車のエンジンマウントに限定
されるものではなく、それ以外のマウント装置に対して
も適用することが可能である。
(実施例) 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするために、
その幾つかの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
なお、ここでは、本発明をFF車のエンジンマウントに適
用した場合についてその実施例を説明するが、本発明
が、かかるFF車のエンジンマウントに限定されるもので
はなく、振動発生条件等の違いによって互いに異なる防
振特性が要求されるマウント装置に対して広く適用でき
ることは、勿論である。
先ず、第1図には、本発明に係るFF車用エンジンマウン
トの一例が示されている。その図において、10,12は、
それぞれ、第一の支持体および第二の支持体としての第
一の支持金具および第二の支持金具であって、所定の距
離を隔てて配置されている。
第一の支持金具10は、小径の円柱ブロック状を成してお
り、その軸心が振動入力方向(図中、上下方向)と平行
な状態で配置されている。一方、第二の支持金具12は、
大径の袋状構造を有しており、その内側空間が第一の支
持金具10側に開口する状態で、第一の支持金具10と同心
的に配置されている。そして、ここでは、内周部におい
て第一の支持金具10の外周面に一体加硫接着されると共
に、外周部において第二の支持金具12の開口内周面に一
体加硫接着されて、該第二の支持金具12の開口部を流体
密に閉塞する状態で、円環状のゴム弾性体14が配設され
ており、これにより、第一の支持金具10と第二の支持金
具12とがかかるゴム弾性体14を介して弾性的に連結せし
められている。
なお、第二の支持金具12は、開口部を構成する円環状の
開口部金具16と、底壁部を構成する円板状の底部金具18
と、側壁部を構成する円筒状の中間金具20とから成って
おり、開口部金具16と底壁金具18とがそれぞれ中間金具
20の軸心方向の両端面に同心的にボルト固定されること
により、構成されている。そして、第1図から明らかな
ように、かかる第二の支持金具12の開口部金具16の内周
面に対して、前記ゴム弾性体14が一体加硫接着せしめら
れている。
また、第1図に示されているように、第一の支持金具10
および第二の支持金具12の底部金具18には、それぞれ同
心的にボルト穴22,24が形成されており、本実施例のエ
ンジンマウントは、第一の支持金具10がボルト穴22にお
いて車体側またはパワーユニット側に取り付けられる一
方、第二の支持金具12がボルト穴24においてパワーユニ
ット側または車体側に取り付けられることにより、パワ
ーユニットを車体に対して防振支持せしめるようになっ
ている。
さらに、第1図から明らかなように、ここでは、第一の
支持金具10のマウント内側の端面が、ゴム弾性体14と一
体に形成されたゴム層で覆われている。
ここにおいて、第二の支持金具12の内側空間内には、中
空金具20に嵌合された状態で、且つ開口部金具16に形成
されたシールゴム層26をかかる開口部金具16との間で挟
圧する状態で、非磁性材料製(ここでは、アルミニウム
製)の円柱状の金属ブロック28が配設されている。そし
て、これにより、かかる金属ブロック28と前記第一の支
持金具10との間に位置して、前記ゴム弾性体14にて一部
が画成せしめられた受圧室30が形成されている。
この金属ブロック28には、底部金具18側の端面に開口す
る状態で、所定深さの凹所32が形成されていると共に、
該凹所32の開口部を流体密に閉塞する状態で、ゴム弾性
膜(可撓性膜)からなる隔壁部材としてのダイヤフラム
34が配設されており、これにより、該凹所32内の空間を
流体収容空間とする平衡室36が形成されている。また、
この金属ブロック28には、かかる平衡室36および前記受
圧室30を連通せしめる状態で、絞り通路としての連通路
38が形成されている。そして、ここでは、それら平衡室
36,受圧室30および連通路38内にそれぞれ充満する状態
で、水,ポリアルキレングリコール等の所定の非圧縮性
流体が封入せしめられている。
なお、前記ダイヤフラム34は、金属ブロック28と、金属
ブロック28にボルト固定されたリング部材39との間で外
周縁部を挟圧されて、金属ブロック28に流体密に配設さ
れている。
また、第1図から明らかなように、ダイヤフラム34と第
二の支持金具12の底部金具18との間の空間は、該ダイヤ
フラム34の変形を許容するための空気室40とされてい
る。
さらに、前述の説明から明らかなように、ここでは、金
属ブロック28が仕切部材を構成している。
また、第1図において、42は、第二の支持金具12の開口
部金具16を貫通して形成された流体注入孔であって、そ
の外側開口部に設置された注入バルブ44を用いて非圧縮
性流体を流体収容空間内に注入、封入させるためのもの
である。
ところで、前記仕切部材としての金属ブロック28には、
その側面に開口する状態で、所定深さの大径の有底穴46
が形成されている。一方、前記絞り通路である連通路38
は、第1図に示されているように、マウント軸心に対し
て垂直な方向に延びる所定長さの直線部48と、該直線部
48の両端部をそれぞれ前記受圧室30および平衡室36に連
通せしめる、マウント軸心に平行な方向に延びる連結部
50,52とから成っており、その直線部48が、前記有底穴4
6の底壁部に開口する、該有底穴46と同心に形成された
比較的小径の有底穴の一部として形成されている。
そして、ここでは、前記有底穴46の底部に流体密に着座
せしめられた状態で、外表面が樹脂54で流体密に覆われ
た、中心部に前記連通路38の直線部48と同径の内孔を有
する巻きコイル56が配設されると共に、かかる巻きコイ
ル56の内孔のマウント径方向外方側の開口端部に、非磁
性材料製の閉塞部材58が流体密に固設されて、前記連通
路38の流体密性が確保されており、且つかかる閉塞部材
58と連通路38の直線部48との間の有底穴の中間部と前記
受圧室30とを接続する状態で、前記連通路38の連結部50
と略同形状(略同様の長さおよび断面積)の連通孔60が
形成されて、連通路38の連結部50をバイパスするバイパ
ス通路62および該バイパス通路62の中間部に開口する行
き止まり穴64が形成されている。そして、このようなバ
イパス通路62の形成によって、絞り通路たる連通路38
は、該バイパス通路62にてバイパスされる被バイパス部
分たる連結部50と、該バイパス通路62にてバイパスされ
ない非バイパス部たる直線部48及び連結部52とから構成
されることとなるのである。
なお、第1図から明らかなように、バイパス通路62は、
上記連通孔60と、該連通孔60と前記連通路38の連結部50
との間の有底穴部分である直線部66とから成っており、
また行き止まり穴64は、該連通孔60よりも開口部側の有
底穴の部分と巻きコイル56の内孔とから成っており、こ
れにより、前記連通路38の直線部48,バイパス通路62の
直線部66および行き止まり穴64が同一内径をもって直線
的に形成されている。
そして、本実施例では、このような構造のエンジンマウ
ントにおいて、上記同一内径をもって直線的に形成され
た連通路38の直線部48,バイパス通路62の直線部66およ
び行き止まり穴64内において移動可能に、軸心方向の両
端部に磁極を備えた、前記非圧縮性流体よりも比重の大
きい磁性可動体としての円柱状の永久磁石68が配設され
ており、前記巻きコイル56の発生磁場の方向、すなわち
かかる巻きコイル56の通電方向に応じて、かかる永久磁
石62と巻きコイル56との間に吸着力と反発力とが選択的
に惹起されるようになっている。
そして、これにより、かかる永久磁石68と巻きコイル56
との間に惹起される吸着力に基づいて、第1図に示され
ているように、永久磁石68が行き止まり穴64内の閉塞部
材58に当接する第一の移動位置に移動せしめられて、バ
イパス通路62の連通孔60と直線部66とを実質的に遮断す
ると共に、連通路38の直線部(非バイパス部分)48と連
結部(被バイパス部分)50とを連通させるようになって
いる一方、永久磁石68と巻きコイル56との間に惹起され
る反発力に基づいて、第2図に示されているように、永
久磁石68がその一端部において連通路38の直線部48内に
突入せしめられる第二の移動位置に移動せしめられて、
連結部50の該直線部48との接続部、すなわちバイパス通
路62との分岐点における連結部(被バイパス部分)50の
開口部を閉塞するようになっており、且つかかる第二の
移動位置における該永久磁石68の軸心方向への移動に基
づいて、バイパス通路62と絞り通路の非バイパス部分た
る連通路38の直線部48および連結部52とを通じた非圧縮
性流体の実質的な流動が許容されるようになっている。
すなわち、振動入力によって受圧室30と平衡室36との間
に流体圧差が惹起されたとき、永久磁石68と巻きコイル
56との間に吸着力が惹起される方向に巻きコイル56が通
電された状態では、それら受圧室30および平衡室36内の
非圧縮性流体が永久磁石68に影響されることなく、実質
的に絞り通路としての連通路38(非バイパス部分+被バ
イパス部分)だけを通じて流動せしめられるようになっ
ているのであり、従来の流体封入式エンジンマウントと
同様、連通路38内を非圧縮性流体が流動することだけに
基づいて、その連通路38の形状(長さおよび断面積)お
よび非圧縮性流体の比重に応じた液柱共振周波数:f1
おいて、液柱共振が惹起されるようになっているのであ
る。
そして、これにより、その液柱共振周波数:f1に対応し
た液柱共振周波数域:W1の高域側共振周波数域:W1hにお
いて、優れた振動減衰特性が得られるようになっている
と共に、その液柱共振周波数域:W1の低域側共振周波数
域:W1Lにおいて、バネ特性が軟らかく設定されて、優れ
た振動遮断特性が得られるようになっているのであり、
ここでは、エンジンアイドリング時における10〜30Hz前
後のアイドル振動を良好に遮断するために、かかる液柱
共振周波数域:W1の低域側共振周波数域:W1Lが10〜30Hz
程度のアイドル振動の入力周波数域に対応するように、
その液柱共振周波数:f1が設定されているのである。
一方、これに対して、永久磁石68と巻きコイル56との間
に反発力が惹起される方向に巻きコイル56が通電された
状態では、受圧室30および平衡室36内の非圧縮性流体
が、バイパス通路62と絞り通路の非バイパス部分たる連
通路38の直線部48および連結部52とを通じて流動せしめ
られると共に、該非圧縮性流体の作動作用に伴って永久
磁石62がその流動方向に移動せしめられるようになって
いるのであり、第2図から明らかなように、非圧縮性流
体が流動する絞り通路の長さが実質的に増大せしめられ
ていると共に、前述のように、永久磁石62の比重が非圧
縮性流体よりも大きくされていることに基づいて、液柱
共振が前記周波数:f1よりも低い周波数:f2において惹起
されるようになっているのである。
そして、これにより、その液柱共振周波数:f2に対応し
た液柱共振周波数域:W2の高域側共振周波数域:W2hにお
いて、優れた振動減衰特性が得られるようになっている
と共に、その液柱共振周波数域:W2の低域側共振周波数
域:W2Lにおいて、優れた振動遮断特性が得られるように
なっているのであり、ここでは、車両走行時における10
〜25Hz前後のエンジンシェイクを良好に減衰するため
に、かかる液柱共振周波数領域:W2の高域側共振周波数
域:W2hが10〜25Hz程度のエンジンシェイクの入力周波数
域に対応するように、その液柱共振周波数:f2が設定さ
れているのである。
なお、第1図に示されているように、永久磁石68が移動
せしめられる前記連通路38の直線部48,バイパス通路62
の直線部66および行き止まり穴64の内周面には、永久磁
石68の移動方向に延びる溝70が形成されており、永久磁
石68の軸心方向の両端側の空間がその溝70を通じて相互
に連通せしめられるようになっている。巻きコイル56の
通電状態の切換えに応じて永久磁石68が移動せしめられ
るとき、永久磁石68の両端側の非圧縮性流体がその溝70
を通じて相互に流動せしめられるようになっているので
あり、これにより、前記第一の移動位置と第二の移動位
置との間で、永久磁石68がスムーズに移動し得るように
されているのである。このように、溝70は、単に永久磁
石68のスムーズな移動のために設けられたものであっ
て、そのような溝70の形成によって、前記した液柱共振
周波数域が実質的な影響を受けないようになっている。
また、以上の説明から明らかなように、本実施例では、
巻きコイル56が、第一の移動手段および第二の移動手段
としての磁場発生手段である第一の巻きコイルを構成し
ている。
従って、このような構造のエンジンマウントにおいて、
車速センサやアクセル開度センサ,あるいはシフトレバ
ー位置感知センサ等からの検知信号に基づいて車両の運
転状態を検出し、エンジンアイドリング時において永久
磁石68を前記第一の移動位置に移動させる一方、車両走
行時において永久磁石68を前記第二の移動位置に移動さ
せるように、巻きコイル56を通電制御すれば、前述のよ
うに、液柱共振周波数域:W1の低域側共振周波数域:W1L
が10〜30Hz程度のアイドル振動の入力周波数域に対応す
るように、液柱共振周波数:f1が設定されていると共
に、液柱共振周波数域:W2の高域側共振周波数域:W2hが1
0〜25Hz程度のエンジンシェイクに対応するように、液
柱共振周波数:f2が設定されていることから、エンジン
アイドリング時においてアイドル振動の入力周波数域に
おけるバネ特性を軟らかく設定して、そのアイドル振動
を良好に遮断することができる一方、車両走行時におい
てエンジンシェイクを良好に減衰することができるので
あり、エンジンアイドリング時に要求される防振特性と
車両走行時に要求される防振特性とを共に良好に満足さ
せることができるのである。
なお、本実施例では、液柱共振周波数域:W1の低域側共
振周波数域:W1Lが10〜30Hz程度のアイドル振動の入力周
波数域に対応するように、液柱共振周波数:f1が設定さ
れているが、かかる液柱共振周波数域:W1の低域側共振
周波数域:W1Lがアイドル振動の入力周波数域よりも高い
周波数域に対応するように、液柱共振周波数:f1を設定
することも可能である。液柱共振周波数域:W1の低域側
共振周波数域:W1Lよりも低い周波数域においては、入力
振動に対して比較的軟らかいバネ特性が得られるため、
液柱共振周波数:f1をそのように設定しても、アイドル
振動を比較的良好に遮断することができるからである。
また、本実施例において、前記溝70を形成する代わり
に、永久磁石68に対して、その軸心方向に貫通する貫通
孔を設けるようにすることも可能である。
次に、本発明の別の実施例を、それぞれ、第3図乃至第
5図に基づいて説明する。
すなわち、第3図の実施例においては、図示されている
ように、絞り通路である連通路38の直線部48を挟んで第
一の巻きコイルである巻きコイル56と対向する状態で、
第二の巻きコイルである巻きコイル72が巻きコイル56と
同心的に配設されている。そして、巻きコイル56と永久
磁石68との間に吸着力が惹起されるように巻きコイル56
が通電せしめられるとき、巻きコイル72と永久磁石68と
の間に反発力が惹起されるように巻きコイル72が通電さ
れるようになっている一方、巻きコイル56と永久磁石68
との間に反発力が惹起されるように巻きコイル56が通電
せしめられるとき、巻きコイル72と永久磁石68との間に
吸着力が惹起されるように巻きコイル72が通電されるよ
うになっており、巻きコイル56と永久磁石68との間に惹
起される吸着力と、巻きコイル72と永久磁石68との間に
惹起される反発力とに基づいて、永久磁石68が第一の移
動位置に移動せしめられるようになっている一方、巻き
コイル56と永久磁石68との間に惹起される反発力と、巻
きコイル72と永久磁石68との間に惹起される吸着力とに
基づいて、永久磁石68が第二の移動位置に移動せしめら
れるようになっている。つまり、本実施例では、第一の
巻きコイルである巻きコイル56と第二の巻きコイルであ
る巻きコイル72とが、第一の移動手段および第二の移動
手段としての磁場発生手段を構成しているのである。
なお、巻きコイル72は、樹脂ブロック74内に流体密に埋
設された状態で、その樹脂ブロック74ごと、金属ブロッ
ク28内に流体密に埋設されて配設されている。また、他
の構成は、前記実施例と略同様である。
このような構造のエンジンマウントによれば、第一の移
動位置と第二の移動位置とに対して永久磁石68をより確
実に移動、保持させることができるのであり、エンジン
アイドリング時に要求される防振特性と車両走行時に要
求される防振特性とを、前記実施例よりも一層優れた安
定性をもって得ることができるのである。
また、第4図には、非圧縮性流体として透磁性の高い磁
性流体76が採用されたエンジンマウントの例が示されて
いる。このように、非圧縮性流体として磁性流体76を採
用すれば、永久磁石68と巻きコイル56との間に作用する
磁気力を大幅に増大させることができるのであり、第一
の移動位置と第二の移動位置との間での永久磁石68の移
動性を大幅に向上させて、エンジンアイドリング時に要
求される防振特性と車両走行時に要求される防振特性と
を優れた安定性をもって得ることができるのである。ま
た、磁性流体76は流体中圧力分布を形成するため、永久
磁石68の周囲のごく近傍が高圧領域となって、かかる永
久磁石68が磁性流体76の液体潤滑作用下において移動せ
しめられることとなるのであり、従ってこれによっても
永久磁石68の移動性が大幅に向上するのである。
さらに、第5図には、非磁性流体である非圧縮性流体中
に、その非圧縮性流体とは非相溶性の所定量の磁性流体
76が混入せしめられた例が示されている。非磁性流体で
ある非圧縮性流体中に非相溶性の磁性流体76を混入させ
れば、同図に示されているように、その磁性流体76が永
久磁石68の周囲に吸着されるのであり、上記第4図の実
施例と同様、永久磁石68が磁性流体76の液体潤滑作用の
下に移動せしめられることとなって、その移動性が大幅
に向上するのである。従って、第一の移動位置と第二の
移動位置との間での永久磁石68の移動が一層確実に行な
われることとなって、エンジンアイドリング時に要求さ
れる防振特性と車両走行時に要求される防振特性とが優
れた安定性をもって得られることとなるのである。
以上、本発明の幾つかの実施例を詳細に説明したが、こ
れらは文字通りの例示であり、本発明がそれらの具体例
に限定して解釈されるべきものでないことは、勿論であ
る。
例えば、前記実施例では、第一の移動手段および第二の
移動手段が何れも磁場発生手段である巻きコイル56、若
しくは巻きコイル56,72によって構成されていたが、第
一の移動手段および第二の移動手段は、それらの一方が
磁場発生手段で構成されていればよく、例えば、第1図
の実施例において、行き止まり穴64の奥所の閉塞部材58
を鉄、ニッケル等の磁性材料で構成して、永久磁石68の
閉塞部材58に対する吸着作用によって永久磁石68を第一
の移動位置に移動させるようにする一方、巻きコイル56
の発生磁場に基づく反発力に基づいて、永久磁石68を第
二の移動位置に移動させるようにしてもよいのである。
また、前記実施例では、永久磁石68の第一の移動位置へ
の移動時において、かかる永久磁石68がバイパス通路62
を遮断し、バイパス通路62を通じた非圧縮性流体の流動
を阻止するようになっていたが、第一の移動位置への移
動時において、かかる永久磁石68を行き止まり穴64内に
収容させ、連通路38の連結部50およびバイパス通路62の
双方を通じて非圧縮性流体が流動することを許容させる
ようにすることも可能である。また、このような行き止
まり穴64は必ずしも設ける必要はなく、第一の移動位置
への移動時において、永久磁石68を単にバイパス通路62
内に収容保持させるようにすることも可能である。
さらに、前記実施例では、バイパス通路62が、連通路38
との分岐点と受圧室30との間の連通路38の部分(連結部
50)をバイパスする状態で形成されていたが、かかるバ
イパス通路62は必ずしもそのような形態で形成されてい
る必要はなく、連通路38との分岐点と平衡室36との間の
連通路38部分をバイパスする状態でバイパス通路62を形
成するようにすることも可能である。バイパス通路をこ
のような形態で形成しても、前記実施例と同様の効果を
有するエンジンマウントを構成することができるのであ
る。
また、以上の説明では、永久磁石68がそのまま磁性可動
体として採用されるものとして述べたが、磁性可動体は
必ずしも永久磁石だけからなっている必要はなく、第6
図乃至第8図に示されているように、一部だけが永久磁
石78で構成されて、残りの部分が樹脂80等で構成された
構造のものを磁性可動体として採用することも可能であ
り、またそれら永久磁石68,78を鉄、ニッケル、コバル
ト、あるいはそれらの合金等の磁性材料で置換させた構
造のものを、磁性可動体として採用することも可能であ
る。
なお、永久磁石を磁性材料で置換させた構造の磁性可動
体を採用する場合には、例えば、第3図に示す第一の巻
きコイルとしての巻きコイル56および第二の巻きコイル
としての巻きコイル72を、それぞれ、第一の移動手段お
よび第二の移動手段として採用し、巻きコイル56の発生
磁場による吸着作用によって磁性可動体を第一の移動位
置に移動させるようにする一方、巻きコイル72の発生磁
場による吸着作用によって磁性可動体を第二の移動位置
に移動させるようにすればよい。
また、第6図乃至第8図に示す如き構造の磁性可動体を
採用すれば、磁性可動体の比重を比較的広い範囲で任意
に調節することができるのであり、従ってこの磁性可動
体の比重を調節することにより、前記実施例における液
柱共振周波数:f2を容易に調整できるといった利点があ
る。勿論、この磁性可動体の比重を非圧縮性流体の比重
よりも小さくして、かかるバイパス通路62によってバイ
パスされる連通路38部分とバイパス通路62との形状を調
整すれば、前記実施例における液柱共振周波数:f2を液
柱共振周波数:f1よりも高く設定することが可能であ
り、従って液柱共振周波数:f1に対応した液柱共振周波
数域:W1の高域側共振周波数域:W1hをエンジンシェイク
の入力周波数域に対応させる一方、液柱共振周波数:f2
に対応した液柱共振周波数域:W2の低域側共振周波数域:
W2Lをアイドル振動の入力周波数域に対応させて、それ
らエンジンシェイクおよびアイドル振動を良好に減衰乃
至は遮断せしめるようにすることも可能である。
その他、具体例を一々列挙することは割愛するが、本発
明が、その趣旨を逸脱しない範囲内において、当業者が
有する知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を
施した態様で実施できることは、言うまでもないところ
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るFF車用エンジンマウントの一例
を示す断面図であり、第2図は、第1図とは異なる作動
状態における第1図のエンジンマウントの要部を示す断
面図である。第3図、第4図および第5図は、それぞ
れ、本発明の別の実施例を示す要部断面図である。第6
図、第7図および第8図は、それぞれ、磁性可動体の別
の一例を示す断面図である。 10:第一の支持金具(第一の支持体) 12:第二の支持金具(第二の支持体) 14:ゴム弾性体 28:金属ブロック(仕切部材) 30:受圧室 34:ダイヤフラム(可撓性膜;隔壁部材) 36:平衡室、38:連通路(絞り通路) 50:連結部(被バイパス部分) 48:直線部(非バイパス部分)、52:連結部(非バイパス
部分) 56:巻きコイル(第一の巻きコイル) 62:バイパス通路、64:行き止まり穴 68:永久磁石(磁性可動体) 72:巻きコイル(第二の巻きコイル) 76:磁性流体、78:永久磁石 80:樹脂

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)所定の距離を隔てて配置された第一
    および第二の支持体と、(b)それら第一の支持体と第
    二の支持体とを弾性的に連結するゴム弾性体と、(c)
    前記第二の支持体側に配設されて、該ゴム弾性体にて一
    部が画成された流体収容空間を形成する、少なくとも一
    部が可撓性膜にて構成された隔壁部材と、(d)該流体
    収容空間内に封入された所定の非圧縮性流体と、(e)
    前記第二の支持体側に配設されて、前記流体収容空間を
    前記ゴム弾性体側の受圧室と前記隔壁部材側の平衡室と
    に仕切る仕切部材と、(f)該仕切部材に形成されて該
    受圧室と平衡室とを交互に連通せしめ、それら受圧室お
    よび平衡室内に封入された前記非圧縮性流体が相互に流
    動することを許容する絞り通路とを、備えた流体封入式
    マウント装置において、 前記絞り通路の中間部から分岐して、前記受圧室または
    前記平衡室に至るバイパス通路を形成することによっ
    て、該絞り通路を該バイパス通路にてバイパスされない
    非バイパス部分とバイパスされる被バイパス部分とから
    構成し、該絞り通路の非バイパス部分を該バイパス通路
    または該絞り通路の被バイパス部分に接続せしめること
    により、該受圧室と該平衡室とが連通せしめられるよう
    に為すと共に、所定の磁性可動体を、該バイパス通路は
    閉塞するが該絞り通路の非バイパス部分と被バイパス部
    分とは連通せしめる第一の移動位置と、該絞り通路の被
    バイパス部分を閉塞しつつ該磁性可動体の移動を許容
    し、且つ該磁性可動体の対向する一方の端面に該バイパ
    ス通路における非圧縮性流体の圧力を作用せしめ、また
    他方の端面には該絞り通路の非バイパス部分における非
    圧縮性流体の圧力を作用せしめる第二の移動位置との間
    において、移動可能に設けて、該磁性可動体が該第二の
    移動位置に移動した状態において、該バイパス通路およ
    び該絞り通路の非バイパス部分における非圧縮性流体の
    圧力の作用に基づいて該磁性可動体を該非圧縮性流体と
    共に移動せしめて、該バイパス通路および該絞り通路の
    非バイパス部分を通じて該非圧縮性流体が実質的に流動
    することを許容するように構成する一方、該磁性可動体
    を前記第一の移動位置に強制的に移動せしめる第一の移
    動手段と、前記第二の移動位置に強制的に移動せしめる
    第二の移動手段とを設けて、それら移動手段の少なくと
    も一方を、通電によって磁場を発生する磁場発生手段に
    て構成し、該磁場発生手段の通電制御に基づいて、該磁
    性可動体を前記第一の移動位置と前記第二の移動位置と
    に選択的に位置せしめ得るようにしたことを特徴とする
    流体封入式マウント装置。
  2. 【請求項2】前記バイパス通路が、その中間部に開口す
    る行き止まり穴を備えており、前記磁性可動体が前記第
    一の移動位置に移動した状態において、その少なくとも
    一部が該行き止まり穴内に収容せしめられるようになっ
    ている特許請求の範囲第1項記載の流体封入式マウント
    装置。
  3. 【請求項3】前記磁性可動体が前記第一の移動位置に移
    動した状態において、前記バイパス通路が該磁性可動体
    にて実質的に遮断せしめられるようになっている特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の流体封入式マウント
    装置。
  4. 【請求項4】前記磁性可動体が永久磁石を含んで構成さ
    れていると共に、前記第一の移動手段および前記第二の
    移動手段が前記第一の移動位置の周りに巻回された第一
    の巻きコイルにて構成されており、通電によって発生さ
    れる該第一の巻きコイルの発生磁場にて該第一の巻きコ
    イルと該永久磁石との間に惹起される吸着力に基づい
    て、前記磁性可動体が前記第一の移動位置に強制的に移
    動せしめられるようになっていると共に、通電によって
    発生される該第一の巻きコイルの発生磁場にて該第一の
    巻きコイルと該永久磁石との間に惹起される反発力に基
    づいて、該磁性可動体が前記第二の移動位置に強制的に
    移動せしめられるようになっている特許請求の範囲第1
    項乃至第3項の何れかに記載の流体封入式マウント装
    置。
  5. 【請求項5】前記磁性可動体が永久磁石を含んで構成さ
    れていると共に、前記第一の移動手段と前記第二の移動
    手段とが、前記第一の移動位置の周りに巻回された第一
    の巻きコイルと、該第一の巻きコイルとは前記第二の移
    動位置を挟んで反対側の、前記磁性可動体の移動可能な
    範囲よりも外れた部位において、該第一の巻きコイルと
    同心的に配設された第二の巻きコイルとから構成されて
    おり、該第一の巻きコイルの発生磁場にて該第一の巻き
    コイルと前記永久磁石との間に惹起される吸着力と、該
    第二の巻きコイルの発生磁場にて該第二の巻きコイルと
    該永久磁石との間に惹起される反発力とに基づいて、該
    磁性可動体が前記第一の移動位置に強制的に移動せしめ
    られるようになっている一方、該第一の巻きコイルの発
    生磁場にて該第一の巻きコイルと該永久磁石との間に惹
    起される反発力と、該第二の巻きコイルの発生磁場にて
    該第二の巻きコイルと該永久磁石との間に惹起される吸
    着力とに基づいて、該磁性可動体が前記第二の移動位置
    に強制的に移動せしめられるようになっている特許請求
    の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の流体封入式マ
    ウント装置。
  6. 【請求項6】前記非圧縮性流体が非磁性流体である特許
    請求の範囲第1項乃至第5項の何れかに記載の流体封入
    式マウント装置。
  7. 【請求項7】前記非圧縮性流体が磁性流体である特許請
    求の範囲第1項乃至第5項の何れかに記載の流体封入式
    マウント装置。
  8. 【請求項8】前記非圧縮性流体が非磁性流体であり、且
    つ該非圧縮性流体中に、該非圧縮性流体とは非相溶性の
    磁性流体が所定量混入せしめられて、該磁性流体が、前
    記磁性可動体の永久磁石にて、該磁性可動体の周りに吸
    着せしめられるようになっている特許請求の範囲第4項
    または第5項記載の流体封入式マウント装置。
  9. 【請求項9】前記磁性可動体が所定の磁性材料を含んで
    構成されている一方、前記第一の移動手段が前記第一の
    移動位置の周りに巻回された第一の巻きコイルにて構成
    されていると共に、前記第二の移動手段が、該第一の巻
    きコイルとは前記第二の移動位置を挟んで反対側の、前
    記磁性可動体の移動可能な範囲よりも外れた部位におい
    て、該第一の巻きコイルと同心的に配設された第二の巻
    きコイルにて構成されており、それら第一の巻きコイル
    と第二の巻きコイルとの通電制御に基づいて、該磁性可
    動体が前記第一の移動位置と前記第二の移動位置とに選
    択的に位置せしめられるようになっている特許請求の範
    囲第1項乃至第3項の何れかに記載の流体封入式マウン
    ト装置。
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