JPH07109027A - 多種類の部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】所望の部品を円滑に且つ効率良く供給すること
ができ、構造が簡単で場所を取らない、多種少ロット製
品の生産に適した部品供給装置を提供する。 【構成】多品種の部品(BS)をそれぞれの専用部品貯溜カ
セット(12,12′) に収納すると共に、同カセット(12,1
2′) を回転円板(11)の周縁部に所定の間隔をおいて配
設した部品供給口(11a) に脱着可能にセットし、回転円
板(11)を回転割出して、要求される部品の供給口(11a)
を前記カセット(12,12′) と共に部品滑走シュート(30
a) の部品投入口に位置決め固定し、次いで前記カセッ
ト(12,12′)の下端開口部を摺動板材(16a) により間欠
的に開閉するように構成しているため、装置全体がコン
パクトになり、多種類の部品貯溜カセット(12,12′) を
回転円板(11)上に装着しておけば異なる部品(BS)の供給
切替えが自動的に且つ円滑になされ、大ロット生産は勿
論、小ロット生産にも即座に対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多種類の製品ごとに異
なる部品を取付けるにあたり、生産管理手順に従って部
品替えを自動的に行うことができる部品供給装置に関
し、特に多品種少量生産に好適な部品供給装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来も、多品種少量生産に適した部品供
給装置が幾つか提案されている。例えば、特開平３−５
７４０２号公報にはスライダーの種類毎に複数本並設さ
れたレール上にスライダーを引っ掛けて配列貯留するス
ライダー貯留部と、同スライダー貯留部に貯溜されてい
るスライダーから所望のスライダーを選択的に把持搬送
するスライダー把持搬送部と、同スライダー把持搬送部
により一個ずつ搬送されるスライダーを受け取るスライ
ダーガイド部とからなるスライドファスナー用のスライ
ダー供給装置が開示されている。同スライダーガイド部
に受け取られたスライダーは部品取付機まで搬送され
る。

【０００３】また、例えば実開平３−４１７１０号公報
に開示された部品の供給装置によれば、複数の部品供給
シュートを水平に並列させると共に、これらシュートの
下流端を一斉に並列方向に揺動させて、選択された部品
供給シュートの下流端を部品供給ホルダーに連通させる
ことにより選択的な部品の供給を行う。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平３−５７４０２号公報に開示された部品供給装置
では、同一種類のスライダーを横方向に延びる直線上に
並べると共に、異なる種類のスライダーを並列させて貯
留するため、その種類が増れば必然的に設置面積が増加
し、大きな設置スペースが必要となり、また貯留部から
ガイド部まで一つずつ機械駆動で搬送するため、高速化
が難しいばかりでなく機構が極めて複雑なものとなる。

【０００５】一方、上記実開平３−４１７１０号公報に
開示された部品の供給装置では、部品の種類が多くなる
と、それに合わせてシュート数も多くなり、並列された
シュートの揺動幅を著しく大きくせざるを得ない。そし
て、前記搖動幅が大きくなると、シュートの下流端と部
品供給ホルダーとが対面する連通部分の交差角度が増
し、部品供給ホルダーへの部品供給が円滑になされなく
なるため、シュート数が制限されて多種の部品を供給す
るには適当でない。

【０００６】また、上記いずれの装置も多ロットの生産
には対応できない。

【０００７】本発明は上述の問題点を解消すべく開発さ
れたものであり、その目的は所望の部品を円滑に且つ効
率良く供給することができ、構造が簡単で場所を取らな
い、多種少ロット製品の生産に適した部品供給装置を提
供することにある。更に、多ロットの部品の供給にも対
応できる部品供給装置を提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、部品貯留供
給部とシュート部から構成され、多種類の部品から任意
の数と種類の部品を選択し次工程に供給する部品供給装
置であって、前記部品貯留供給部は同一円周上に複数の
部品供給口を有し、水平面内を制御回転して所望の部品
供給口が割り出される回転円板と、各部品供給口に脱着
自在に装着されると共に内部に貯溜された部品を順次排
出可能にされてなる部品貯留カセットとを備えており、
前記シュート部は前記回転円板上の複数の部品供給口が
配された円周面の一部に部品投入口を対峙させて固設し
た部品滑走シュートを有してなることを特徴とする本発
明の部品供給装置により達成される。

【０００９】また本発明では、前記複数の部品供給口の
一以上に、パーツフィーダの部品排出案内部材に接続可
能なパーツフィーダ用部品供給カセットが嵌着される場
合があり、前記部品供給口の底部には常に同部品供給口
を閉塞するように付勢され、摺動時に前記部品供給口に
連通する開口を有する摺動部材が取り付けられており、
上記部品貯溜カセットは部品を積層案内する案内部を有
すると共に部品排出口の開閉部材を有する中空筒体から
構成される。

【００１０】

【作用】制御部に格納された生産管理データに基づいて
次回に供給される部品が決定されると、同制御部から回
転円板の回転角度割出機構に信号が送られ、同回転角度
割出機構が作動され、次回の部品を収納した部品貯留カ
セットの挿入固定部の部品供給口を部品滑送シュートの
部品投入口まで回動させて停止する。回転板の回転が停
止すると同時に同円板は位置決めされて固定する。

【００１１】こうして回転円板が位置決めされるとき、
回転円板の回転につれて回転円板支持台の部品供給口に
対応して固設された部品排出用シリンダーのロッド端が
摺動板材の端部に形成された係合部に係合する。この係
合がなされると、部品排出用シリンダーがピストンロッ
ドを所定の長さ縮長させて、摺動板材の中央部に形成さ
れた部品排出口を部品貯留カセットに収納されている部
品の直下まで移動させる。このとき、同時に摺動板材の
一部で下から２番目の部品を弾性的に押圧して同カセッ
トから部品が自由に滑落しない状態にする。この状態
で、前記部品貯留カセットの最下位にある下止具は前記
部品排出口から自由落下し、同部品排出口に相対する部
品滑送シュートに案内されて、ベルト等の適当な移送手
段により次工程まで送られる。

【００１２】次いで、予め設定された時間が経過する
と、上記部品排出用シリンダーを伸長方向に作動して、
摺動板材を元位置に戻すと同時に部品押え部の先端によ
り押圧されていた部品に対する押圧を解除し、同部品を
カセット内部を上部に積層された複数の部品と共に一個
分だけ滑落させる。このとき摺動板材は元の位置にある
ため、部品排出口の位置も部品の下方位置からずれるこ
とになり、後続の部品は部品貯留カセットの内部に止ま
る。従って、前記部品排出用シリンダーを所定の時間差
をおいて間欠的に上記作動を繰り返させると、部品貯留
カセットの内部に貯溜されている部品が順次所定の間隔
をおいて部品滑送シュートを滑送して次工程に送られる
ことになる。

【００１３】制御部に予め設定された数量の部品の供給
が終了すると、回転円板は所定の角度を割り出されて回
転し、上述のごとく次回の種類の異なる部品が収容され
た部品貯留カセットを部品滑送シュートの直上に位置決
め固定する。以下、上述の操作か繰り返されて次回の部
品が同一姿勢を保持したまま所定の間隔をおいて順次次
工程に送られる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明をスライドファスナーの下止具
供給装置に適用した代表的な実施例について、図面を参
照しながら具体的に説明する。図１は本発明の代表的な
実施例である下止具供給装置を設置した下止具取付機の
概略構成を示す要部斜視図である。

【００１５】本発明の部品供給装置は、部品の貯留供給
部１０とシュート部３０とを備えている。そして前記部
品貯留供給部１０は、外周縁部に所定の間隔をおいて複
数の部品供給口１１ａが形成されると共に、その中心の
垂直軸線回りに制御回転して所望の部品供給口１１ａが
割り出される回転円板１１と、各部品供給口１１ａに脱
着自在に嵌着されると共に内部に貯溜された部品Ｐを順
次下端から排出可能にされてなる部品貯留カセット１２
とを備えており、前記シュート部３０は前記回転円板上
の複数の部品供給口１１ａが形成された円周上の一部に
上端の部品投入口を対峙させて固設された部品滑送シュ
ート３０ａを有している。

【００１６】図２は前記回転円板１１の裏面に配設され
る支持機構１３、回転駆動機構１４、回転角度割出機構
１５、部品排出機構１６などを示す裏面図である。同図
によれば、前記支持機構１３は部品供給装置の設置床面
から所定の高さに設置される回転円板支持台１３ａと同
支持台１３ａに図示せぬ軸受手段を介して垂直に設けら
れた支持軸１３ｂとを有し、前記回転円板１１の中心が
前記支持軸１３ｂの上端に固着されると共に、前記支持
軸１３ｂの下端にはラチェットホィール１４ａが固着さ
れている。また、前記支持台１３ａの周縁部にはブラケ
ット１３ｃを介して第１流体圧シリンダー１４ｂが搖動
自在に取り付けられ、そのロッド端には前記ラチェット
ホィール１４ａに噛合するラチェット爪部材１４ｃの一
端が枢着されると共に、同ラチェット爪部材１４ｃの中
間部には前記支持台１３ａに枢着されたリンク部材１３
ｄがリンク結合している。前記ラチェットホィール１４
ａ，第１流体圧シリンダー１４ｂ、ラチェット爪部材１
４ｃ及びリンク１３ｄにより回転円板１１の回転駆動機
構１４を構成している。

【００１７】上記回転角度割出機構１５は、前記第１流
体圧シリンダー１４ｂを作動すると共に、その作動回数
をカウントする図示せぬカウンターを内蔵する同じく図
示せぬ制御部と、同制御部からの信号により作動する第
２流体圧シリンダー１５ａと、同シリンダー１５ａによ
り作動される錠止・解除部材１５ｂとを有している。

【００１８】同錠止・解除部材１５ｂは、一端が前記シ
リンダー１５ａのロッド端に枢着されると共に他端が前
記支持台１３ａに枢着された搖動レバー１５ｃの中間部
に先端を枢着した摺動爪１５ｄから構成される。この摺
動爪１５ｄは第２流体圧シリンダー１５ａが作動する
と、搖動レバー１５ｃが搖動して案内部材１５ｅに案内
され、上記ラチェットホィール１４ａに向けて進退し、
同ホィール１４ａを回転不能と回転フリーの状態にす
る。

【００１９】本実施例において、上記部品排出機構１６
は上記部品供給口１１ａに連設される部品供給ユニット
部１７と同部品供給ユニット部１７の後述する摺動板材
１６ａに係脱して同摺動板材１６ａを部品排出時に摺動
させる部品排出用シリンダー１８とからなる。回転円板
１１の周縁部の部品供給口１１ａは前記部品供給ユニッ
ト部１７に形成され、同部品供給ユニット部１７は回転
円板１１の部品供給口１１ａに対応する部位にそれぞれ
形成された嵌合切欠部１１ｂにボルト等の適当な固着手
段によって嵌合固定される。

【００２０】前記部品排出用シリンダー１８は、図２及
び図３に示すごとく回転円板１１の支持台１３ａの所定
位置に固設されており、同部品排出用シリンダー１８の
ロッド端には部品供給ユニット部１７の後述する摺動板
材１６ａの対向する端部に形成されたシリンダーロッド
端係合溝１６ｂと係合する２個のフランジ１８ａ-1 ,１
８ａ-2からなる係合部１８ａを有している。

【００２１】前記部品供給ユニット部１７は、図２、図
３及び図６に示すごとく部品貯留カセット１２の下端が
垂直に挿入固定されるカセット挿入孔１７ａを有すると
共に、同カセット挿入孔１７ａに直交して連通し、その
内部をカセット押え兼ストッパー解除部材１７ｂと摺動
板材１６ａの一部が共に摺動する摺動孔１７ｃを有して
いる。また同摺動孔１７ｃの底部は、そのまま前記カセ
ット挿入孔１７ａを通過して反対側の壁面を貫通してお
り、前記摺動板材１６ａを所定の範囲内で摺動可能にし
ている。また、前記カセット挿入孔１７ａの内部背面
（図３の右側）には、部品貯留カセット１２の嵌合時に
同カセット１２に係着するための係着突起１７ｄが突出
している。

【００２２】前記貯留カセット１２は、図７に示すごと
く所定の長さを有する断面コ字状の本体１２ａと、同本
体１２ａの相対する内壁面１２ｂに対峙して延設される
一対の部品支持レール１２ｃと、その一方の部品支持レ
ール１２ｃの一端に取り付けられる部品排出口の開閉部
材である部品ストッパー１２ｄとからなる。同部品スト
ッパー１２ｄは、図８（ａ）に示すごとき構造を有して
おり、前記部品支持レール１２ｃに平行なスプリングリ
テーナ１２ｄ-1と略Ｆ字断面を有する部品止め部１２ｄ
-2とが所定の間隔Ｄをおいて直交して連結されている。
前記部品止め部１２ｄ-2の一部は前記部品支持レール１
２ｃを横断する方向に延在しており、その長さは部品
（下止具）の一部を下方から支持し得る長さとされてい
る。そして、同部品ストッパー１２ｄは、前記スプリン
グリテーナ１２ｄ-1と部品止め部１２ｄ-2とが前記部品
支持レール１２ｃを挟んで配設され、前記本体１２ａに
図示せぬ摺動案内部によって支持されると共に、圧縮ス
プリング１９が前記止め部１２ｄ-2の相対する壁面間を
通って前記スプリングリテーナ１２ｄ-1及び本体１２ａ
に、その端部を支持させている。また本実施例では、前
記本体１２ａの外部背面（図３の右側）の下端部に上記
カセット挿入孔１７ａの内部背面から突出する係着突起
１７ｄに係着する係着溝１２ｅを有している。なお、同
図（ｂ）はこの部品ストッパー１２ｄの変形例を示して
おり、略Ｆ字断面を有する本体１２ｄ-3の一部から１２
ｄ-2′が延設されている例である。

【００２３】前記摺動板材１６ａは、図３及び図６に示
すごとく回転円板１１の中心側の端部下面に同回転円板
１１の円周方向に沿ったシリンダーロッド端係合溝１６
ｂが形成され、また回転円板１１の外周側の端部上面に
は上記部品供給ユニット部１７の摺動孔１７ｃに摺動可
能に嵌着すると共に内方に開口するカップ状立上部１６
ｃが一体に設けられている。そして、同摺動板材１６ａ
の略中央部分には部品排出口１６ｄが形成されている。

【００２４】上記カセット押え兼ストッパー解除部材１
７ｂは、全体が略Ｔ字状をなすＴ字ブロック１７ｂ-1の
中心部に操作ロッド１７ｅが挿通する挿通孔１７ｂ-1′
が貫通して形成され、同挿通孔１７ｂ-1′の中間に段部
１７ｂ-2が形成されている。

【００２５】前記操作ロッド１７ｅの一端には先端が円
錐状とされた部品押え部１７ｅ-1を有しており、同部品
押え部１７ｅ-1の基端はロッド径より大径とされ、その
大径部１７ｅ-2が前記挿通孔１７ｂ-1′の段部１７ｂ-2
に当接して、それ以上の移動が阻止されるようになって
いる。そして、同挿通孔１７ｂ-1′に貫挿された操作ロ
ッド１７ｅは上記摺動板材１６ａのカップ状立上部１６
ｃの中心部を貫通している。また、前記カップ状立上部
１６ｃの内面と中央突出部１７ｂ-3の端面との間には第
１圧縮スプリング２０を介在させると共に、同カップ状
立上部１６ｃの内面と前記大径部１７ｅ-2の端面との間
にも第２圧縮スプリング２１を介在させている。更に、
前記カップ状立上部１６ｃの外面から突出している前記
操作ロッド１７ｅの部分には、前記Ｔ字ブロック１７ｂ
-1の中央突出部１７ｂ-3が摺動孔１７ｃの内部を摺動で
きる範囲が規制されるための止めリング２２を取り付け
ている。

【００２６】いま、上述のごとく構成された回転円板１
１の周縁部に複数個取り付けられた部品供給ユニット部
１７のカセット挿入孔１７ａに部品貯留カセット１２の
下端を嵌挿すると、同カセット１２はカセット押え兼ス
トッパー解除部材１７ｂのＴ字ブロック１７ｂ-1及び部
品押え部７ｅ-1を第１及び第２圧縮スプリング２０，２
１の弾力に抗して外方に押し出し、前記カセット挿入孔
１７ａの内部背面に突出する係着突起１７ｄが部品貯留
カセット１２の下端に形成された係着溝１２ｅに係着す
ると同時に、同カセット１２の下端面が上記摺動板材１
６ａの上面に当接すると共に、前記Ｔ字ブロック１７ｂ
-1の左右端部が部品貯留カセット１２をカセット挿入孔
１７ａの内部背面に押し付け、部品押え部１７ｅ-1の先
端は部品貯留カセット１２の支持レール１２ｃに支持さ
れて内部に積層状態で収納された多数の下止具BSのうち
の一個を表面（図３の左側）から押圧する。図示例によ
れば、部品押え部１７ｅ-1により押圧される下止具BSは
下から２番目の下止具BSである。

【００２７】また、このとき前記Ｔ字ブロック１７ｂ-1
は部品貯留カセット１２の下端部に取り付けられたスト
ッパー１２ｄを圧縮スプリング１９の弾力に抗して移動
させ、それまで下止具BSを下面で支持していた部品止め
部１２ｄ-2が同下止具BSの下方から側方へ移行する。従
って、部品貯留カセット１２が前記カセット挿入孔１７
ａに挿入固定されるまでは前記ストッパー１２ｄにより
下止具BSの落下は阻止されており、部品貯留カセット１
２が前記カセット挿入孔１７ａに挿入固定されると同時
にストッパー１２ｄとしての機能が解除され、下止具BS
は支持レール１２ｃに沿って自由に落下することにな
る。

【００２８】なお図示実施例によれば、図１に示すごと
く複数配列された上記カセット挿入孔１７ａの一つに前
記部品貯留カセット１２と同様の構造をもつパーツフィ
ーダー用のカセット１２′が挿入固定されると共に、同
パーツフィーダー用のカセット１２′を挟んで部品排出
シュート２３ａの排出口が上記部品滑送シュート３０ａ
の上方に位置するようにパーツフィーダー２３が設置さ
れている。このパーツフィーダー２３は公知のものが採
用でき、本実施例では磁励振動式パーツフィーダーが使
用されている。こうしてパーツフィーダー２３を採用す
ることにより、大ロットの部品供給に対応させることを
可能にしている。前記パーツフィーダー用カセット１
２′を挿入固定した部品供給口１１ａが前記部品滑送シ
ュート３０ａの上部に位置決めされると、前記パーツフ
ィーダー用カセット１２′の上端と部品排出シュート２
３ａの下端とが図示せぬ連結手段により接続される。

【００２９】以上の構成において、いま図示せぬ制御部
に格納された生産管理データに基づいて次回に供給され
る下止具BSが決定されると、同制御部から第１流体圧シ
リンダー１４ｂに信号が送られ、同シリンダー１４ｂを
作動してラチェット爪部材１４ｃを駆動し、ラチェット
ホィール１４ａを一歯ずつ間欠的に送り回転円板１１を
回転させる。このとき、同時に前記制御部に内蔵された
カウンターにより第１流体圧シリンダー１４ｂの作動回
数がカウントされ、次回の下止具BSを収納した部品貯留
カセット１２の挿入固定部の部品供給口１１ａが部品滑
送シュート３０ａの投入口に到ると第１流体圧シリンダ
ー１４ｂが停止される。同シリンダー１４ｂの作動が停
止すると同時に、回転角度割出機構１５の構成部材をな
す第２流体圧シリンダー１５ａが作動して、搖動レバー
１５ｃを介して摺動爪１５ｄが前記ラチェットホィール
１４ａに係着し、回転円板１１を位置決めして固定す
る。

【００３０】こうして回転円板１１が位置決めされると
き、回転円板１１の回転につれて図３に示すごとく自動
的に部品供給口１１ａの位置に対応する支持台１３ａの
一部に固設された部品排出用シリンダー１８の係合部１
８ａに摺動板材１６ａの端部に形成されたシリンダーロ
ッド端係合溝１６ｂが係合する。このシリンダーロッド
端係合溝１６ｂと部品排出用シリンダー１８のロッド１
８ｂ端に形成された係合部１８ａとが係合すると、部品
排出用シリンダー１８が作動を開始し、図４〜図５に示
すごとくロッド１８ｂを所定の長さ縮長させて、図５に
示すごとく摺動板材１６ａの中央部に形成された部品排
出口１６ｄを部品貯留カセット１２に収納されている下
止具BSの直下に移動させる。このとき、同時にカップ状
立上部１６ｃの内面と前記大径部１７ｅ-2の端面との間
に介在する第２圧縮スプリング２１が圧縮されるため、
操作ロッド１７ｅの部品押え部１７ｅ-1の先端が相対す
る下から２番目の下止具BSを強く押圧して支持レール１
２ｃを自由に滑落しない状態とされている。この状態
で、前記部品貯留カセット１２の内部の最下位にある下
止具BSは前記部品排出口１６ｄから自由落下し、同部品
排出口１６ｄまで延設されている部品滑送シュート３０
ａに案内されて、ベルト等の適当な移送手段により次工
程まで送られる。

【００３１】次いで、予め設定された時間が経過する
と、上記部品排出用シリンダー１８を伸長方向に作動し
て、摺動板材１６ａを元の位置に戻すと同時に部品押え
部１７ｅ-1の先端により押圧されていた下止具BSに対す
る押圧を解除し、同下止具BSを支持レール１２ｃに沿っ
て上部に積層された複数の下止具BSと共に滑落させる。
このとき摺動板材１６ａは元の位置に戻っているため、
部品排出口１６ｄの位置が下止具BSの下方位置からずれ
ることになり、後続の下止具BSを摺動板材１６ａの一部
で下方から支持し部品貯留カセット１２の内部に止め
る。従って、前記部品排出用シリンダー１８を所定の時
間差をおいて間欠的に上記作動を繰り返すことにより、
部品貯留カセット１２の内部に貯溜されている下止具BS
が順次所定の間隔をおいて部品滑送シュート３０ａを滑
送して次工程に送られることになる。

【００３２】ここで、図示せぬ制御部に予め設定された
数量の下止具BSの供給が終了すると、回転円板１１は所
定の角度が割り出されて回転し、上述のごとく次回の種
類の異なる下止具BSを収容する部品貯留カセット１２を
部品滑送シュート３０ａの直上に位置決め固定する。以
下、上述の操作か繰り返されて次回の下止具BSが同一の
姿勢を保持したまま所定の間隔をおいて順次次工程に送
られる。

【００３３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
の部品供給装置によれば、多品種の部品をそれぞれの専
用部品貯溜カセットに収容すると共に、同カセットを回
転円板の周縁部に所定の間隔をおいて配設した部品供給
口に脱着可能に装着し、回転円板を回転割出して、要求
される部品の供給口を前記カセットと共に部品移送シュ
ートの部品投入口に位置決め固定し、次いで同カセット
の下端開口部を摺動板材を摺動させることにより間欠的
に開閉するように構成しているため、装置全体がコンパ
クトになり、多種類の部品貯溜カセットを予め設定され
た生産管理手順に基づいて順次回転円板上に装着してお
けば異なる部品の供給切替えも自動的に且つ円滑になさ
れ、小ロット生産にも即座に対応できるものである。ま
た、前記専用部品貯溜カセットの一部にパーツフィーダ
ー用カセットを配設すると共に、通常のパーツフィーダ
ーと接続可能に構成する場合には、前記部品供給装置に
よって大ロット生産にも対応することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の部品供給装置を下止具の供給に
適用した実施例を示す概略斜視図である。

【図２】本発明の構成部材である回転円板を裏面からみ
た平面図である。

【図３】本発明の構成部材である部品貯溜カセットを部
品供給口に設置したときの要部断面図である。

【図４】本発明の構成部材である摺動部材を摺動させて
いる途中を示す同部品供給口の要部断面図である。

【図５】下止具の供給時の部品供給口の要部断面図であ
る。

【図６】前記部品貯溜カセットを部品供給口に設置した
ときの要部を示す平断面図である。

【図７】同部品貯溜カセットの要部を一部切開して示す
部分斜視図である。

【図８】部品排出口を開閉するための開閉部材の一例を
示す全体斜視図である。

【符号の説明】

１０ 部品貯留供給部 １１ 回転円板 １１ａ 部品供給口 １２ 部品貯溜カセット １２′ パーツフィーダー用カセット １２ａ 本体 １２ｂ 内壁面 １２ｃ 部品支持レール １２ｄ 部品ストッパー １２ｄ-1 スプリングリテーナ １２ｄ-2 部品止め部 １２ｄ-3 本体 １２ｅ 係着溝 １３ 支持機構 １３ａ 回転円板支持台 １３ｂ 支持軸 １３ｃ ブラケット １３ｄ リンク部材 １４ 回転駆動機構 １４ａ ラチェットホイール １４ｂ 第１流体圧シリンダー １４ｃ ラチェット爪部材 １５ 回転角度割出機構 １５ａ 第２流体圧シリンダー １５ｂ 錠止・解除部材 １５ｃ 揺動レバー １５ｄ 摺動爪 １５ｅ 案内部材 １６ 部品排出機構 １６ａ 摺動板材 １６ｂ シリンダーロッド端係合溝 １６ｃ カップ状立上部 １６ｄ 部品排出口 １７ 部品供給ユニット部 １７ａ カセット挿入孔 １７ｂ カセット押え兼ストッパー解除部材 １７ｂ-1 Ｔ字ブロック １７ｂ-1′挿通孔 １７ｂ-2 段部 １７ｂ-3 中央突出部 １７ｃ 摺動孔 １７ｄ 係着突起 １７ｅ 操作ロッド １７ｅ-1 部品押え部 １７ｅ-2 大径部 １８ 部品排出用シリンダー １８ａ 係合部 １８ａ-1 フランジ １８ａ-2 フランジ １８ｂ ロッド １９ 圧縮スプリング ２０ 第１圧縮スプリング ２１ 第２圧縮スプリング ２２ 止めリング ２３ パーツフィーダー ２３ａ 部品排出シュート ３０ シュート部 ３０ａ 部品滑送シュート

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品貯留供給部とシュート部から構成さ
   れ、多種類の部品から任意の数と種類の部品を選択し次
   工程に供給する部品供給装置であって、 前記部品貯留供給部は、同一円周上に複数の部品供給口
   を有し、水平面内を制御回転して所望の部品供給口が割
   り出される回転円板と、各部品供給口に脱着自在に装着
   されると共に内部に貯溜された部品を順次排出可能にさ
   れてなる部品貯留カセットとを備えており、 前記シュート部は、前記回転円板上の複数の部品供給口
   が配された円周面の一部に部品投入口を対峙させて固設
   した部品滑落シュートを有してなる、ことを特徴とする
   部品供給装置。
2. 【請求項２】 前記複数の部品供給口の一以上に、パー
   ツフィーダの部品排出案内部材に接続可能なパーツフィ
   ーダ用部品供給カセットが嵌着されてなる請求項１記載
   の部品供給装置。
3. 【請求項３】 前記部品供給口の底部には、常には同部
   品供給口を閉塞するように付勢され、摺動時に前記部品
   供給口に連通する開口を有する摺動部材が取り付けられ
   てなる請求項１記載の部品供給装置。
4. 【請求項４】 前記部品貯溜カセットが、部品を積層案
   内する案内部を有すると共に部品排出口の開閉部材を有
   する中空筒体からなる請求項１記載の部品供給装置。