JPH07109000B2 - 液状洗浄剤組成物 - Google Patents

液状洗浄剤組成物

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JPH07109000B2
JPH07109000B2 JP11014887A JP11014887A JPH07109000B2 JP H07109000 B2 JPH07109000 B2 JP H07109000B2 JP 11014887 A JP11014887 A JP 11014887A JP 11014887 A JP11014887 A JP 11014887A JP H07109000 B2 JPH07109000 B2 JP H07109000B2
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勇 横谷
嘉三 北川
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牛乳石鹸共進社株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液状の洗浄剤組成物に関し、更に詳しくはアシ
ルイセチオン酸塩を含有し起泡性が優れ、皮膚に温和で
低温で安定な液状を保持する液状の洗浄剤組成物に関す
るものである。
(従来の技術) 近時、アシルイセチオン酸塩は皮膚に対する刺激性が低
く、極めて温和な界面活性剤であることから、高級脂肪
酸と組み合わせた固型の複合石鹸、いわゆるシンデット
バーの形で主として欧米で広く利用されている。
その理由はアシルイセチオン酸塩が起泡力や洗浄性に優
れているわりに皮膚に対する作用が温和であり、乳児の
ように皮膚防御能の極めて低い皮膚に対しても皮膚荒れ
をひき起し難い特性をもつ極めてユニークな陰イオン界
面活性剤であることによる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このアシルイセチオン酸塩は水に対する
溶解度が極めて低いという欠点を有し、そのために液状
の洗浄剤組成物の場合には、室温に於いてさえ極めて不
安定な組成物しか与えないという欠点を有しており、そ
の優れた界面活性能にもかかわらずシャンプーやボディ
シャンプー、洗顔フォーム、台所用液体洗剤等の液状の
洗浄剤組成物としてはほとんど利用されてこなかった。
このためアシルイセチオン酸塩の陰イオン界面活性剤と
しての特性を生かしつつ、これを含有する低温ならびに
高温で液状が変化しない安定性の良い液状の洗浄剤組成
物を開発することが望まれていた。
(問題点を解決するための手段) 本研究者はアシルイセチオン酸塩を使用した洗浄剤組成
物に於いて上記欠点を解消すべく鋭意研究を行なった結
果、高級脂肪酸若しくはタウリン系界面活性剤がアシル
イセチオン酸塩ととくに親和性が良く、低温において比
較的良好な液状を保つことを見い出した。しかしなが
ら、0℃以下で長期保存した場合にはまだ結晶の一部が
析出したりゲル状となったりする傾向が認められ、必ず
しも満足できるものではなかった。
そこで高級脂肪酸とタウリン系界面活性剤の2つを併用
配合してみたところ、0℃以下でも上記のような欠点の
ない極めて良好な液状を保つという相乗効果があり、し
かも皮膚に対する刺激性が低いという特徴は変わらない
ことを見い出し本発明を完成するに至った。
本発明は、 (A)一般式 (式中、R1はC7ないしC17の飽和または不飽和の炭化水
素基を示す)で表わされるアシルイセチオン酸、 (B)一般式R2COOH(II)(式中、R2はC7ないしC17
飽和または不飽和の炭化水素基を示す)で表わされる高
級脂肪酸、および (C)一般式 (式中、R3はC7ないしC17の飽和または不飽和の炭化水
素基、R4は水素またはC1ないしC2の飽和もしくは不飽和
の炭化水素基を示す)で表わされるタウリン系界面活性
剤がそれぞれ塩型ないし遊離型の形態で水と共に配合さ
れてなる液状洗浄剤組成物である。
本発明の(A)成分であるアシルイセチオン酸は(I)
式中のR1CO基の炭素数が12単独のものが臭いや溶解性の
点から一番望ましいが、炭素数が8から18のものであれ
ば飽和、不飽和の如何に問わず単独若しくは混合物の状
態で自由に使用できる。但し、炭素数が多くなれば水に
対する溶解性が悪くなるので不飽和基の割合を増やすこ
とが望ましい。その具体例としてはラウロイルイセチオ
ン酸、ミリストイルイセチオン酸、パルミトイルイセチ
オン酸、ステアロイルイセチオン酸、オレオイルイセチ
オン酸、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸などが挙げら
れる。
また本発明の組成物において(B)成分として用いる高
級脂肪酸は全炭素数が8〜22の脂肪酸であれば直鎖、分
岐鎖、飽和、不飽和のいずれでもよい。これらの脂肪酸
は動物油脂や植物油脂から得られる天然の脂肪酸の他合
成脂肪酸も用いられる。またこれらの脂肪酸は全炭素数
分布が単一のものも混合のものも等しく用いられる。具
体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、牛脂脂肪酸、硬化
牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核
油脂肪酸等が挙げられる。好ましい例はラウリン酸、ミ
リスチン酸、ヤシ油脂肪酸等である。
また本発明の組成物において(C)成分として用いるタ
ウリン系界面活性剤としては(III)式中R3CO基の炭素
数が12でR4が水素又はメチル基のものが好ましいが、R3
CO基の炭素数が8〜18のものであれば飽和であっても不
飽和であっても単独若しくは混合物の状態で用いること
ができる。その具体例としてはN−メチルタウリン酸、
N−メチルミリストイルタウリン酸、N−メチルパルミ
トイルタウリン酸、N−メチルココイルタウリン酸、N
−メチル牛脂肪酸アシルタウリン酸等が挙げられる。
上記の(A)、(B)、(C)各成分は塩型ないし遊離
型の形態で配合されうる。塩としては、たとえばナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩のほか上記各成分
がC2ないしC3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノ
ールアミン、たとえばトリエタノールアミンと結合して
形成する塩が挙げられる。各成分は完全に中和された塩
の形態でもよいが、部分的に中和された塩でもよい。い
ずれの形態で配合されるにしても、組成物のpHを目的に
適うように、たとえばpH5ないし8に調整することによ
り、得られる液状洗浄剤組成物中における各成分は部分
的にまたは全体的に塩型ないし遊離型の形態となる。
本発明の該組成物への(A)成分の適当な配合量は3〜
30重量%であり、特に好ましくは5〜25%である。
(A)成分の配合が30重量%を越える場合には、(B)
成分と(C)成分を多くしても低温で安定な液性を示す
組成物を得ることは困難となる。また(A)成分が3重
量%未満になると(A)成分の特徴であるすぐれた起泡
性や皮膚に対するマイルドなすべすべした感触が得られ
なくなり好ましくない。
(B)成分と(C)成分の配合量は(A)成分の配合量
に大きく依存し、(A)成分が多くなると、(B)成分
と(C)成分の配合量も多くするのがよい。
適当な配合量は(A)成分に対し、(B)成分と(C)
成分を合計したものの相対比率として考えねばならな
い。通常(A)成分:〔(B)成分+(C)成分〕の比
が重量%で、10:1〜10:30の範囲が好ましい。(A)成
分の比が10:1より大きくなると低温とくに0℃以下で安
定な特性を保つ組成物を得ることは困難となり、10:30
より小さくなるとアシルイセチオン酸の皮膚に対して刺
激が少ないという特性が損なわれてしまう。最も好まし
くは10:2〜10:20の範囲である。
当該組成物にはこれらの必須成分が水と共に配合される
が、その他に配合し得る任意の成分として通常のシャン
プー、ボディシャンプー、台所用液体洗剤等の液体洗浄
剤組成物に使用されるアニオン界面活性剤、ノニオン界
面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、粘度
調整剤、防腐剤、殺菌剤、無機や有機の塩類、pH調整
剤、紫外線吸収剤、保湿剤、油性分、色素、香料等が挙
げられる。
本発明の液状洗浄剤組成物の製造方法は特に限定され
ず、常法により容易に製造されるが例として次の方法が
挙げられる。
70〜95℃に加熱した水にアシルイセチオン酸塩、高級脂
肪酸(または塩)、タウリン系界面活性剤を配合し混合
して均一な液とし、更に必要により各種の任意成分を添
加し撹拌を行い溶解させる。その後必要によりアルカリ
若しくは酸を加えてpH5〜8になるように調整した後撹
拌、冷却することにより調製することができる。
以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に制約されるものではない。配合
量はすべて重量%で示した。
実施例は先立ち各配合サンプルを評価する際に用いた試
験方法について簡単に説明する。
〔保存安定性〕
各配合サンプル50gをプラスチック容器に充填し密閉し
たものについて40℃の恒温器中で1週間、室内で1週
間、5℃の恒温器中で1週間、−5℃の恒温器中で1週
間それぞれ別個に保存させる。
次にこれら保存されたものについて、内容物の液の状態
および容器を傾斜したときの容器からの取り出しやすさ
を評価した。
○:液状若しくは軟らかいペースト状で容器から極めて
容易に流出する状態 △:ペースト状若しくはゲル状で容器から取り出すこと
がやや困難な状態 ×:固いペースト状若しくはゲル状で容器から取り出す
ことが極めて困難な状態 〔手荒れ試験〕 各試料につき年令18才〜30才の女子10名のパネラーを用
い38〜40℃に調節した配合サンプルの5%水溶液中に毎
日30分間手を浸す。これを4日間繰り返す。それぞれの
手は毎回同じ被検サンプル溶液に浸漬する。浸漬前、毎
日及び試験5日目に手全体の皮表を肉眼で観察し手荒れ
の程度を判定した。
○:手荒れが著しく弱い 0〜1人/10人 △: 〃 弱い 2〜3人/10人 ×: 〃 ひどい 4人以上/10人 〔起泡性試験〕 年令18才〜30才の女性パネラー10名により通常の手洗い
のときの実使用と同じように試料を手にとり水をつけ、
実際に泡立ててその起泡性を評価し平均値で示した。
○:泡立ちが極めて良い △:泡立ち普通 ×:泡立ち悪い 表1に示す配合比のものについて保存安定性試験を行っ
た。調製された本発明の実施例は表1下段に示した如
く、40℃室温、5℃、−5℃の保存したものについて良
好な液性を示した。一方、高級脂肪酸とタウリン系界面
活性剤を併用していない比較例は低温とくに−5℃で極
めて液性が悪いものとなった。
そこでさらに処方を詳しく検討し、表2にその配合処方
を表3に試験結果を示した。
表3から判かる如くアシルイセチオン酸塩に高級脂肪酸
(または塩)とタウリン系界面活性剤を配合した本発明
品は保存安定性、手荒れ性、起泡性のすべてに於いて極
めて優れた性能を示した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 (式中、R1はC7ないしC17の飽和または不飽和の炭化水
    素基を示す)で表わされるアシルイセチオン酸、 (B)一般式R2COOH(式中、R2はC7ないしC17の飽和ま
    たは不飽和の炭化水素基を示す)で表わされる高級脂肪
    酸および (C)一般式 (式中、R3はC7ないしC17の飽和または不飽和の炭化水
    素基、R4は水素またはC1ないしC2の飽和もしくは不飽和
    の炭化水素基を示す)で表わされるタウリン系界面活性
    剤がそれぞれ塩型ないし遊離型の形態で水と共に配合さ
    れてなる液状洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】(A)、(B)および(C)の成分の少く
    とも一がナトリウム、カリウムもしくはアンモニウム塩
    またはC2ないしC3のヒドロキシアルキル基を有するアル
    カノールアミンとの塩として配合される特許請求の範囲
    第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】pHが5ないし8であり、必要に応じてその
    範囲にpHが調整された特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。
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