JP2001140000A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】安全性が高く、低温安定性に優れる液体洗浄剤
組成物を提供する 【解決手段】（Ａ）多価アルコール類及び／又は糖類
と、（Ｂ）Ｎ−アシルアミノ酸塩と、（Ｃ）非イオン性
界面活性剤と、（Ｄ）エタノールを含有する液体洗浄剤
組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、安全性が高く、低
温安定性に優れる液体洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】液体洗浄剤組成物の抗菌性を確保するた
めにパラオキシ安息香酸エステル類や２−フェノキシエ
タノール等の防腐剤が用いられるが、それらの配合量が
増すにつれて、使用時に刺激感が生じ易くなる。そこ
で、安全性を高めるために、防腐剤を使わずに、また
は、防腐剤の濃度を低減して抗菌性を保つことが望まれ
ており、多価アルコール類や糖類を配合して水分活性を
低下させ、抗菌性を持たせることが行われている。一
方、Ｎ−アシルアミノ酸塩は、低刺激で安全性の高い洗
浄剤として広く用いられている。

【０００３】しかしながら、安全性をさらに高めるため
に防腐剤を低減し、多価アルコール類や糖類を用いて抗
菌性を付与した系において、Ｎ−アシルアミノ酸塩を配
合すると低温時に結晶が析出する問題がある。洗浄剤は
洗面所等の暖房設備のない場所に置かれる場合が多いた
め、低温安定性に優れる製品が望まれている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、安全性が高く、低温安定性に優れる液体洗浄
剤組成物を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、非イオン性界面
活性剤が低温条件下におけるＮ−アシルアミノ酸塩の析
出を抑制し、また、エタノールが低温条件下における非
イオン界面活性剤及びＮ−アシルアミノ酸塩の析出を抑
制することを見出し、本発明を完成するに至った。

【０００６】すなわち、本発明は（Ａ）多価アルコール
類及び／又は糖類と、（Ｂ）Ｎ−アシルアミノ酸塩と、
（Ｃ）非イオン性界面活性剤と、（Ｄ）エタノールを含
有する液体洗浄剤組成物を提供するものである。。

【０００７】また、本発明は前記（Ａ）成分の含有量が
２０質量％以上である前記の液体洗浄剤組成物を提供す
るものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明で用いられる多価アルコー
ル類としては、グリセリン、１，３−ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ジグリセリン、イソプレングリコール、１，２−ペンタ
ンジオール、ポリエチレングリコール等を挙げることが
できる。

【０００９】本発明で用いられる糖類としては、キシリ
トール、ソルビトール、乳糖、白糖、ハチミツ、ブドウ
糖、マンニトール、マルチトール、マルトース等を挙げ
ることができる。多価アルコール類と糖類を合わせた含
有量は、液体洗浄剤組成物全量に対して２０〜５０質量
％が好ましい。液体洗浄剤組成物に多価アルコール類と
糖類を合わせて２０質量％以上含有させることにより、
抗菌性を付与することができる。２０質量％未満では抗
菌性がやや劣り、５０質量％をこえて配合すると、泡立
ちが損なわれる場合がある。

【００１０】本発明で用いられるＮ−アシルアミノ酸塩
としては、Ｎ−ヤシ油脂肪酸アシル−Ｌ−グルタミン酸
ナトリウム、Ｎ−ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシル
−Ｌ−グルタミン酸ナトリウム、Ｎ−ラウロイル−Ｌ−
グルタミン酸ナトリウム、Ｎ−ミリストイル−Ｌ−グル
タミン酸ナトリウム、Ｎ−ステアロイル−Ｌ−グルタミ
ン酸ナトリウム等が挙げられる。Ｎ−アシルアミノ酸塩
の含有量は、一般的に液体洗浄剤組成物全量に対して５
〜２５質量％である。

【００１１】本発明で用いられる非イオン性界面活性剤
としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン
酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミ
ド、イソステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸
ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミ
ド、ラウリン酸イソプロパノールアミド等の脂肪酸アル
カノールアミド類、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレ
ングリセリル（７Ｅ．Ｏ．）、モノステアリン酸ポリオ
キシエチレングリセリル（５Ｅ．Ｏ．）、モノオレイン
酸ポリオキシエチレングリセリル（１５Ｅ．Ｏ．）等の
脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル類、ポリオキシエ
チレンヤシ油脂肪酸ソルビタン（２０Ｅ．Ｏ．）、ポリ
オキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン（２０Ｅ．
Ｏ．）、ポリオキシエチレンモノオレイン酸ソルビタン
（２０Ｅ．Ｏ．）等のポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、及びポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンソル
ビトールテトラ脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エ
ステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、アルキ
ルグルコシド類、アルキルポリグルコシド類等が挙げら
れる。非イオン性界面活性剤の含有量はＮ−アシルアミ
ノ酸塩の含有量に対して１／５０量以上、液体洗浄剤組
成物全量に対して５質量％以下であることが好ましい。
Ｎ−アシルアミノ酸塩の含有量に対して１／５０量未満
では、Ｎ−アシルアミノ酸塩の析出を抑制する効果が低
く、液体洗浄剤組成物全量に対して５質量％をこえると
ぬるついた使用感となったり、泡切れが悪くなる場合が
ある。

【００１２】本発明に用いるエタノール含有量は５〜２
０質量％が好ましい。５質量％未満では、Ｎ−アシルア
ミノ酸塩及び非イオン性界面活性剤の析出を抑制する効
果が低く、２０質量％をこえて配合するとエタノール臭
が強くなり香料によるマスキングが必要になる。

【００１３】本発明においては、上記必須成分に加え
て、本発明の効果を損なわない範囲で必要により、通常
洗浄剤組成物に含まれる脂肪酸塩、アリキルエーテルカ
ルボン酸塩等のアニオン界面活性剤、アルキル４級アン
モニウム塩等のカチオン界面活性剤、２−アルキル−Ｎ
−カルボキシメチル−Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシ
ン、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、アルキル
ジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、セタ
ノール、ステアリルアルコール、スクワラン、オリーブ
油、シリコーン油、流動パラフィン等の油分、増粘剤、
スクラブ剤、酸化防止剤、香料等の他の成分を適宜配合
することができる。

【００１４】本発明の液体洗浄剤は外観を無色、透明と
することが可能であり、清潔感を付与することができ
る。本発明の液体洗浄剤は、ハンドソープ、洗顔料、ボ
ディシャンプー、シャンプーとして使用することができ
る。

【００１５】

【実施例】以下、実施例によって本発明を詳しく説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。配合量はすべて質量％である。

【００１６】表１の組成で、実施例１〜３（ハンドソー
プ）及び比較例１〜６（ハンドソープ）を調製した。 （製造方法）成分Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ、Ｈ、Ｉを加
熱し、均一に混合溶解する。室温まで冷却し、成分Ｇを
加え、均一に混合する。

【００１７】

【表１】

【００１８】（評価方法）０℃及び５℃で１ヶ月間保管
した時の、溶解状態の安定性を以下の基準により目視評
価した。 ○：透明で析出なし。 △：白濁しているが、室温に戻すと透明になる。 ×：結晶が析出し、室温に戻しても溶解しない。

【００１９】 実施例４：洗顔料 （成分） （質量％） １，３−ブチレングリコール １０ ソルビトール １０ Ｎ−ラウロイル−Ｌ−グルタミン酸ナトリウム ８ Ｎ−ミリストイル−Ｌ−グルタミン酸カリウム ２ ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド ０．５ エタノール ８ ラウリン酸ナトリウム １ 精製水 残余

【００２０】 実施例５：ボディシャンプー （成分） （質量％） １，２−ペンタンジオール ２ ジグリセリン １５ マルチトール １０ Ｎ−ラウロイル−Ｌ−グルタミン酸ナトリウム １５ ポリオキシエチレン（２０ＥＯ）ソルビタンモノラウレート １ ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン（７ＥＯ）グリセリル １ エタノール １２ カルボキシメチルセルロースナトリウム １ 精製水 残余

【００２１】 実施例６：シャンプー （成分） （質量％） グリセリン ４０ Ｎ−ヤシ油脂肪酸アシル−Ｌ−グルタミン酸カリウム １２ Ｎ−ラウロイル−β−メチルアラニンナトリウム ３ ２−アルキル−Ｎ−カルホ゛キシメチル−Ｎ−ヒト゛ロキシエチルイミタ゛ソ゛リニウムヘ゛タイン １０ ラウリン酸ジエタノールアミド １ エタノール ５ カルボキシメチルセルロースナトリウム １ 精製水 残余

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように安全性が高く、低温
安定性に優れる液体洗浄剤組成物を提供することができ
た。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１１Ｄ 3/22 Ｃ１１Ｄ 3/22 Ｆターム(参考） 4C083 AC101 AC102 AC111 AC122 AC132 AC242 AC422 AC442 AC642 AC661 AC662 AC712 AD112 AD191 AD272 BB04 CC01 CC23 CC38 DD23 EE01 EE10 4H003 AB03 AB09 AC10 AC13 BA12 DA02 EB04 EB05 EB41 EB42 ED02 ED28 FA01 FA35

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （Ａ）多価アルコール類及び／又は糖類
   と、（Ｂ）Ｎ−アシルアミノ酸塩と、（Ｃ）非イオン性
   界面活性剤と、（Ｄ）エタノールを含有する液体洗浄剤
   組成物。
2. 【請求項２】 （Ａ）成分の含有量が２０質量％以上で
   ある請求項１記載の液体洗浄剤組成物。