JPH0710840B2 - 新規tcnq錯体 - Google Patents

新規tcnq錯体

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JPH0710840B2
JPH0710840B2 JP60204946A JP20494685A JPH0710840B2 JP H0710840 B2 JPH0710840 B2 JP H0710840B2 JP 60204946 A JP60204946 A JP 60204946A JP 20494685 A JP20494685 A JP 20494685A JP H0710840 B2 JPH0710840 B2 JP H0710840B2
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JP
Japan
Prior art keywords
tcnq
complex
tcnq complex
new
cation
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60204946A
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JPS6263571A (ja
Inventor
幹晃 田中
文良 浦野
正明 中畑
守 名古屋
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性材料等として有用な新規TCNQ錯体に関
する。
〔発明の背景〕
TCNQ錯体は、有機半導体として知られる電荷移動型錯化
合物であり、その構成成分であるTCNQが電子を受け入れ
やすく、陽イオンと極めて安定なラジカル塩を作り、TC
NQ自身が独自に積み重なるという構造的特徴を有するこ
とに起因して高導電性を示す。
TCNQ錯体は、軽量、電導の異方性、溶融性、フィルム形
成性、加工及び成形の容易さ等、有機化合物のもつ特徴
的性質を金属として活かすことができる有利な点を有
し、このため、高機能導電性分子膜、非線形光学材料、
これらの分子素子、生物素子への応用など、電子機能を
もつ高秩序分子集合体の設計に、或いは電解コンデンサ
や電池の固体電解質等、様々な有機半導体分野に、その
利用が大いに期待されている化合物である。
TCNQ錯体に関しては、これまでに多数の含窒素複素環化
合物カチオンTCNQ錯体が合成されているが、本来TCNQ錯
体は有機化合物であり、置換基や構成している元素を代
えることによってわずかずつ構造や性質を変化させてい
くことができるので、これによって導電体として要求さ
れる様々な性質の最適化を目的に応じてはかることが可
能なため、それら各種ニーズに対応し得る更に新たなTC
NQ錯体の開発が望まれている。
〔発明の目的〕
本発明は、上記した如き現状に鑑みなされたもので、有
機導電性化合物であり、種々の電子化学的、或いは光化
学的成果が期待できる新規なTCNQ錯体を提供することを
目的とする。
〔発明の構成〕
本発明は、下記(1)〜(15)から成る群より選ばれた
N−アラルキル置換含窒素複素環化合物のカチオン
(D+)と、7,7,8,8-テトラシアノキノジメタンアニオン
ラジカル 及び中性TCNQ(TCNQ゜)とを構成成分とするTCNQ錯体 の発明である。
本発明の新規TCNQ錯体は、ヨードイオンI-の還元性を利
用し含窒素複素環化合物カチオンアイオダイドD+I-と中
性TCNQとをモル比3:4で反応させる方法、或いは同カチ
オンD+のハロゲン化物とTCNQのLi塩とを反応させて を得、これに中性TCNQをドーピングさせる方法等、自体
公知の方法により容易に合成することができる。
合成された本発明TCNQ錯体は、電荷移動錯体特有の色や
電荷移動吸収帯の出現によって識別することができ、錯
体組成比は元素分析及び紫外線吸収スペクトルの測定か
ら決定することができる。電気的性質、例えば比抵抗値
は、試料粉末をペレットに成型し、二端子法で電流電圧
を測定して、抵抗値Rを算出し、次式から求めることが
できる。ρ=R・A/l。但し、ρは比抵抗値(Ω・c
m)、Rは抵抗(Ω)、Aは電極接触面積(cm2)lは試
料の厚さ(cm)である。又、熱的性質は、示差走査熱量
(DSC)測定等の熱分析で測定することができる。
本発明新規TCNQ錯体は、特にその単独又は混合品の導電
性、加工及び成形性に優れているので、これを高機能導
電性分子膜、非線形光学材料、これらの分子素子、生物
素子への応用など電子機能をもつ高秩序分子集合体の設
計に、或いは電解コンデンサや電池の固体電解質として
等様々な有機半導体分野に於て有効に用い得ることが期
待できる。
以下に実施例及び参考例を示すが、本発明は、これらの
実施例、参考例によって何等の制約を受けるものではな
い。
〔実施例〕
参考例 N−アラルキル第4級アンモニウムアイオダイ
ド(含窒素複素環化合物カチオンのアイオダイド)の合
成 等モルの有機塩基及びアラルキルアイオダイドを無溶媒
又は要すれば適当な有機溶媒中で混合し、溶媒の沸点〜
120℃で反応0.5〜10時間行なった。冷却後反応液を処理
し、得られた結晶を夫々適当な有機溶媒で再結晶し精製
した。
得られたN−アラルキル第4級アンモニウムアイオダイ
ドの物性値について表1(a)〜(c)に示す。
実施例 TCNQ錯体の合成 アセトニトリル150mlにTCNQ3.06g(15mmol)を加温溶解
し、これに参考例で得たN−アラルキル第4級アンモニ
ウムアイオダイド(11.25mmol)を溶解したアセトニト
リル溶液を滴下し、1時間還流を行なった。冷却後析出
した結晶を取し、アセトニトリルより再結晶してTCNQ
錯体を得た。
得られたTCNQ錯体についての実施結果を表2(a)〜
(c)に示す。
表中、中性TCNQ(TCNQ゜と表示)とアニオンラジカルTC
NQ の錯体構成比 は文献(A.Rembaum etc.,J.Am.Chem.Soc.,93,2532(197
1))に従い紫外線吸収スペクトル測定方法で求めた。
又、吸熱点及び発熱分解点については示差走査熱量(DS
C)測定で求めた。電気的特性値については錯体をペレ
ットとし、以下常法に従って試料作製の後25℃で電流電
圧測定(二端子法)を行ない、前記計算式に基づいて比
抵抗値ρ(Ω・cm)を求めた。
〔発明の効果〕 以上述べた如く、本発明は、これまでTCNQ錯体に用いら
れていなかった前記(1)〜(15)で示されるN−アラ
ルキル置換含窒素複素環化合物カチオンをドナーとして
用いた点に特徴を有する発明であり、従来にない種々の
電子化学的、或いは光化学的成果が期待できる新規なTC
NQ錯体を提供し得るものである点に於て顕著な効果を奏
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 235/06 241/10 277/62 295/02 Z 487/08 7019−4C 487/18 7019−4C // H01B 1/12 B 7244−5G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)〜(15)から成る群より選ばれ
    たN−アラルキル置換含窒素複素環化合物のカチオン
    (D+)と、7,7,8,8-テトラシアノキノジメタンアニオン
    ラジカル 及び中性TCNQ(TCNQ゜)とを構成成分とするTCNQ錯体
JP60204946A 1985-09-17 1985-09-17 新規tcnq錯体 Expired - Lifetime JPH0710840B2 (ja)

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