JPH07107877B2 - 電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ発生装置 - Google Patents
電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ発生装置Info
- Publication number
- JPH07107877B2 JPH07107877B2 JP61185462A JP18546286A JPH07107877B2 JP H07107877 B2 JPH07107877 B2 JP H07107877B2 JP 61185462 A JP61185462 A JP 61185462A JP 18546286 A JP18546286 A JP 18546286A JP H07107877 B2 JPH07107877 B2 JP H07107877B2
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- permanent magnet
- electron cyclotron
- antenna
- plasma generator
- cyclotron resonance
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子サイクロトロン共鳴によってプラズマを発
生する装置に関する。
生する装置に関する。
電磁波を共鳴磁場中に供給し、希薄気体中で電子サイク
ロトロン共鳴(ECR)を生じてプラズマを発生する装置
が知られており、半導体製造分野等において使用され始
めている。このような、ECR型のプラズマ発生装置とし
て、共鳴磁場形成用の磁石として永久磁石を使用し、更
にこの永久磁石を真空内に設置するようにした形態のも
のが考えられている。この形態の装置は、コンパクトで
ある、局所的にプラズマを発生することができる等の利
点を有している。
ロトロン共鳴(ECR)を生じてプラズマを発生する装置
が知られており、半導体製造分野等において使用され始
めている。このような、ECR型のプラズマ発生装置とし
て、共鳴磁場形成用の磁石として永久磁石を使用し、更
にこの永久磁石を真空内に設置するようにした形態のも
のが考えられている。この形態の装置は、コンパクトで
ある、局所的にプラズマを発生することができる等の利
点を有している。
しかしながら、このように磁石が真空内に配置されてい
ると次の様な問題点が生じる。即ち、永久磁石として多
孔性のもの、あるいは有機バインダーを含有したものを
使用するとプラズマ発生の際の加熱によって激しいガス
放出が生じる。永久磁石がスパッタされ磁性粉が分散さ
れる。および磁石の冷却が困難である等の問題が生じ
る。
ると次の様な問題点が生じる。即ち、永久磁石として多
孔性のもの、あるいは有機バインダーを含有したものを
使用するとプラズマ発生の際の加熱によって激しいガス
放出が生じる。永久磁石がスパッタされ磁性粉が分散さ
れる。および磁石の冷却が困難である等の問題が生じ
る。
本発明の目的は永久磁石を真空中に設置した場合に生じ
る種々の問題点を解決することにある。
る種々の問題点を解決することにある。
上記問題点は、内部を真空状態に保持し得る真空容器、
この真空容器中に電磁波を輻射するアンテナ、共鳴磁場
を形成する永久磁石、及び前記真空容器内に伸び、内部
に前記永久磁石が収容され、磁力線透過性および気密性
を有する絶縁体のカバーから構成される電子サイクロト
ロン共鳴によるプラズマ発生装置を用いることによって
解決される。
この真空容器中に電磁波を輻射するアンテナ、共鳴磁場
を形成する永久磁石、及び前記真空容器内に伸び、内部
に前記永久磁石が収容され、磁力線透過性および気密性
を有する絶縁体のカバーから構成される電子サイクロト
ロン共鳴によるプラズマ発生装置を用いることによって
解決される。
永久磁石から発生した磁力線はカバーを透過して真空容
器内に共鳴磁場を形成する。このカバー外であって真空
容器内に作り出された共鳴磁場と、アンテナから輻射さ
れた電磁波とが相互作用して電子サイクロトロン共鳴が
生じ、真空容器中希薄気体が電離してプラズマが発生す
る。
器内に共鳴磁場を形成する。このカバー外であって真空
容器内に作り出された共鳴磁場と、アンテナから輻射さ
れた電磁波とが相互作用して電子サイクロトロン共鳴が
生じ、真空容器中希薄気体が電離してプラズマが発生す
る。
本発明においては、共鳴磁場発生用の永久磁石が磁力線
透過性および気密性を有する絶縁体のカバーの内部に収
容されているので、プラズマ発生時に磁石が加熱されて
ガスが発生しても、この噴出ガスが真空槽内にまわら
ず、プラズマ発生状態が変動したり、真空槽内が汚染さ
れることがない。また、永久磁石がカバー内に収容され
ているので直接スパッタされることはなく、真空槽内に
磁性粉が堆積することがない。さらに、永久磁石を大気
圧中に設置することができるので、磁石の冷却および移
動を容易に行うことができるという新たな利点が生じる
とともに、局所的にプラズマを発生し得ること、多量の
磁石を使用する必要のないこと、およびコンパクト化を
可能にするという磁石内蔵型のプラズマ発生装置の利点
を損なうことがない。
透過性および気密性を有する絶縁体のカバーの内部に収
容されているので、プラズマ発生時に磁石が加熱されて
ガスが発生しても、この噴出ガスが真空槽内にまわら
ず、プラズマ発生状態が変動したり、真空槽内が汚染さ
れることがない。また、永久磁石がカバー内に収容され
ているので直接スパッタされることはなく、真空槽内に
磁性粉が堆積することがない。さらに、永久磁石を大気
圧中に設置することができるので、磁石の冷却および移
動を容易に行うことができるという新たな利点が生じる
とともに、局所的にプラズマを発生し得ること、多量の
磁石を使用する必要のないこと、およびコンパクト化を
可能にするという磁石内蔵型のプラズマ発生装置の利点
を損なうことがない。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。第1図は本
発明の第1実施例の概略図であり、第2図は第1実施例
の一部拡大斜視図である。真空容器1の側壁に真空容器
1内方へ伸びる筒状のカバー2が取り付けられている。
このカバー2は電磁波透過性の物質、具体的にはセラミ
ックから形成されており、且つ気密性を有している。こ
のカバー2の内部にはらせん状のアンテナ3が収容され
ている。このアンテナ3の各端部はそれぞれ同軸導波管
4の内側導体4aと外側導体4bとに接続されている。カバ
ー2内のアンテナ3の前方には共鳴磁場形成用の永久磁
石5が収容されている。このように構成されたプラズマ
発生装置においては、真空排気系6によって真空容器1
内部が一度高真空に排気された後、ガス供給系7から供
給される例えば成膜用ガスで内部が充満される。高周波
発振器8から同軸導波管4を介して高周波電力をアンテ
ナ3に供給すると、アンテナから電磁波が放射される。
この電磁波はカバー2を透過して、永久磁石5の共鳴磁
場と相互作用して電子サイクロトロン共鳴現象を起し、
プラズマが発生される。充填ガスが成膜用ガスである
と、プラズマ発生の際の解離により作り出された固体種
が基板9上に堆積し、薄膜が形成される。成膜用ガスの
代わりにエッチング用ガスを用いると基板9がエッチン
グされる。
発明の第1実施例の概略図であり、第2図は第1実施例
の一部拡大斜視図である。真空容器1の側壁に真空容器
1内方へ伸びる筒状のカバー2が取り付けられている。
このカバー2は電磁波透過性の物質、具体的にはセラミ
ックから形成されており、且つ気密性を有している。こ
のカバー2の内部にはらせん状のアンテナ3が収容され
ている。このアンテナ3の各端部はそれぞれ同軸導波管
4の内側導体4aと外側導体4bとに接続されている。カバ
ー2内のアンテナ3の前方には共鳴磁場形成用の永久磁
石5が収容されている。このように構成されたプラズマ
発生装置においては、真空排気系6によって真空容器1
内部が一度高真空に排気された後、ガス供給系7から供
給される例えば成膜用ガスで内部が充満される。高周波
発振器8から同軸導波管4を介して高周波電力をアンテ
ナ3に供給すると、アンテナから電磁波が放射される。
この電磁波はカバー2を透過して、永久磁石5の共鳴磁
場と相互作用して電子サイクロトロン共鳴現象を起し、
プラズマが発生される。充填ガスが成膜用ガスである
と、プラズマ発生の際の解離により作り出された固体種
が基板9上に堆積し、薄膜が形成される。成膜用ガスの
代わりにエッチング用ガスを用いると基板9がエッチン
グされる。
本実施例においては、電磁波放射用のアンテナ3もカバ
ー2内に収容されているのでアンテナ3がスパッタされ
る恐れがない。また、磁石5およびアンテナ3が大気中
に設置されているので、これらの位置を自由に変えるこ
とができ、プラズマ発生領域を調節し得るという付加的
な効果を得ることができる。
ー2内に収容されているのでアンテナ3がスパッタされ
る恐れがない。また、磁石5およびアンテナ3が大気中
に設置されているので、これらの位置を自由に変えるこ
とができ、プラズマ発生領域を調節し得るという付加的
な効果を得ることができる。
第3図は本発明の第2実施例の概略図である。本実施例
においては、電磁波放射用のアンテナ3は一対の対向す
る平板電極からなっており、直接真空容器1内に設置さ
れている。カバー2′としては、第1図に示される第1
実施例と同一のものを使用することができる。また、カ
バー2′内部にはコンプレッサー10によって圧搾空気が
送られ、永久磁石5が冷却されるようになっている。
においては、電磁波放射用のアンテナ3は一対の対向す
る平板電極からなっており、直接真空容器1内に設置さ
れている。カバー2′としては、第1図に示される第1
実施例と同一のものを使用することができる。また、カ
バー2′内部にはコンプレッサー10によって圧搾空気が
送られ、永久磁石5が冷却されるようになっている。
本実施例においても、磁石5を自由に移動することがで
き、プラズマ発生領域を変化することができる。
き、プラズマ発生領域を変化することができる。
第4図は本発明の第3実施例の概略図である。本実施例
においては、らせん状アンテナ3が別のカバー11内に収
容されており、アンテナ3自体がスパッタされて、金属
粉が真空容器1内に飛散することのないようにされてい
る。
においては、らせん状アンテナ3が別のカバー11内に収
容されており、アンテナ3自体がスパッタされて、金属
粉が真空容器1内に飛散することのないようにされてい
る。
第5図は本発明の第4実施例の概略図であり、第1実施
例と同様にアンテナ3と永久磁石5との両方がカバー2
内に収納されている。従って、カバー2は電磁透過性の
物質によって形成されている。本実施例における永久磁
石5はアンテナ3と一体的にされている。
例と同様にアンテナ3と永久磁石5との両方がカバー2
内に収納されている。従って、カバー2は電磁透過性の
物質によって形成されている。本実施例における永久磁
石5はアンテナ3と一体的にされている。
第1図は本発明の第1実施例を示す概略図、 第2図は第1実施例の一部拡大斜視図、 第3図は本発明の第2実施例を示す概略図、 第4図は本発明の第3実施例を示す概略図、 第5図は本発明の第4実施例を示す概略図である。 1……真空容器、2……カバー、 3……アンテナ、4……同軸導波管、 5……永久磁石、6……真空排気系、 7……ガス供給系、8……高周波発振器、 9……基板、10……コンプレッサー。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−200528(JP,A) 特開 昭58−53832(JP,A) 特開 昭62−115700(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】内部を真空状態に保持し得る真空容器、こ
の真空容器中に電磁波を輻射するアンテナ、共鳴磁場を
形成する永久磁石、及び前記真空容器内に伸び、内部に
前記永久磁石が収容され、磁力線透過性および気密性を
有する絶縁体のカバーから構成される電子サイクロトロ
ン共鳴によるプラズマ発生装置。 - 【請求項2】前記絶縁体がセラミックであることを特徴
とする特許請求の範囲第(1)項記載の電子サイクロト
ロン共鳴によるプラズマ発生装置。 - 【請求項3】前記アンテナも電磁波透過性を有する前記
カバー内に収容されていることを特徴とする特許請求の
範囲第(2)項記載の電子サイクロトロン共鳴によるプ
ラズマ発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61185462A JPH07107877B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61185462A JPH07107877B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6343299A JPS6343299A (ja) | 1988-02-24 |
JPH07107877B2 true JPH07107877B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=16171210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61185462A Expired - Lifetime JPH07107877B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07107877B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0750844B2 (ja) * | 1989-12-28 | 1995-05-31 | 理化学研究所 | プラズマ発生用マイクロ波アンテナ |
JP2007231304A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-13 | Ykk Ap株式会社 | 薄膜の製造方法及び製造装置、並びに成形体の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60200528A (ja) * | 1984-03-26 | 1985-10-11 | Anelva Corp | ドライエツチング装置 |
-
1986
- 1986-08-07 JP JP61185462A patent/JPH07107877B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6343299A (ja) | 1988-02-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |