JPH07107710B2 - 画像処理装置用の2次元距離計算装置 - Google Patents

画像処理装置用の2次元距離計算装置

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JPH07107710B2
JPH07107710B2 JP60174923A JP17492385A JPH07107710B2 JP H07107710 B2 JPH07107710 B2 JP H07107710B2 JP 60174923 A JP60174923 A JP 60174923A JP 17492385 A JP17492385 A JP 17492385A JP H07107710 B2 JPH07107710 B2 JP H07107710B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 2点間の2次元ユークリッド距離の単純にチェビシェフ
距離で近似した場合,計算速度は速いが誤差が大きいと
いう欠点がある。そこで2点を45度回転したもののチェ
ビシェフ距離を,もとの2点のチェビシェフ距離に加算
したもので近似して,計算の高速性をあまり損なわずに
精度を上げるようにした。
〔産業上の利用分野〕
本発明は,文字や図形などのパターンを処理する画像処
理装置に有用な任意の2点間の距離を高速に求めるため
の画像処理装置用の2次元距離計算装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に,画像処理においては,平面上に与えられた任意
の2点間の距離を求める処理要求がしばしば生じる。2
点間の距離は次のようにして求められる。
第4図に示すように、平面上の2点P1,P2の座標を(X1,
Y1),(X2,Y2)としたとき,P1,P2間の距離は,座標(X
1−X2,Y1−Y2)の点P3と原点との間の距離を等しい。し
たがって,任意の2点間の距離を定義する場合,点(X,
Y)と原点(0,0)との間の距離を定義すれば十分であ
る。
ここで,点(X,Y)と原点(0,0)との間の距離をd(X,
Y)で表すことにする。以下d(X,Y)について議論す
る。
ところで,2点間の直線距離は,ユークリッド距離と呼ば
で定義される。
第5図は,等ユークリッド距離を示す点の軌跡の曲線,
すなわち,原点を中心とする円を表している。しかし,
実際の距離計算装置上でこのユークリッド距離を計算す
る際には,ニュートン法を用いた平方根の近似計算が必
要となり,計算時間が長くなる欠点がある。
そこで,高速処理が必要な場合には,点(X,Y)と原点
(0,0)との間の距離を,座標値X,Yの各絶対値の和で定
義するチェビシェフ距離 d(X,Y)=|X|+|Y| が近似的に用いられることが多い。
第6図は,等チェビシェフ距離を示す点の軌跡,すなわ
ち原点を中心として45度回転した正方形を表している。
このチェビシェフ距離を用いると,基本的には1回の加
算動作だけで済ますことができるため,高速処理が可能
となる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の画像処理装置用の2次元距離計算装置では,チェ
ビシェフ距離を用いて2点間の距離を求める場合,本質
的には,第5図に示す等ユークリッド距離曲線の円と第
6図に示す等チェビシェフ距離曲線の正方形との差に基
づく誤差が発生し,たとえば第6図において,x,yの座標
軸に近い程誤差は小さく,座標軸から離れる程,すなわ
ち|X|=|Y|に近い程誤差が大きくなり,最大40%程度に
も達するという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は,チェビシェフ距離を用いる画像処理装置用の
2次元距離計算装置の近似誤差を改善することを目的と
しており,そのため,与えられた2点間のチェビシェフ
距離を求めるとともに,その2点の座標を45度回転させ
たものについてもチェビシェフ距離を求め,得られた2
つのチェビシェフ距離を加算し正規化したものを結果と
して出力するように構成するものである。
第1図は,本発明の原理的構成図である。
図において,11は第1点入力部,12は第2点入力部,13は
相対位置変換部,14は第1チェビシェフ距離演算部,15は
第2チェビシェフ距離演算部,16は加算および正規化部
を表す。
第1点入力部11および第2点入力部12には,距離を計算
すべき第1点および第2点の各一方が入力設定される。
ここで第1点および第2点の座標は,(X1,Y1),(X2,
Y2)とする。
相対位置変換部13は,第1点入力部11および第2点入力
部12にそれぞれ設定されている第1点および第2点の相
対座標を求めて,第2点を原点位置に移動する処理を行
う。これにより,第1点の座標は(X1−X2,Y1−Y2)と
なり,第2点の座標は(0,0)となる。
第1チェビシェフ距離演算部14は,回転なしの基準位置
における2点間のチェビシェフ距離 d(X,Y)=|X|+|Y| …(1) を計算する。
第2チェビシェフ距離演算部15は,原点に対して45度回
転させた2つの点のチェビシェフ距離 を求める。
加算および正規化部16は,第1,第2の各チェビシェフ距
離演算部から出力された2つのチェビシェフ距離を加算
し,座標軸上の入力値と結果値とが一致するように定数
倍して正規化することにより, を結果値として出力する。
〔作用〕
第1図において,第1チェビシェフ距離演算部14は,第
2図(a)に示される等チェビシェフ距離曲線に基づく
チェビシェフ距離を計算し,これに対して第2チェビシ
ェフ距離演算部15は第2図(b)に示される45度回転さ
れた等チェビシェフ距離曲線に基づくチェビシェフ距離
を計算する。
第1図の加算および正規化部16は,これらの結果を合成
することにより,第2図(c)に示される合成等チェビ
シェフ距離曲線に基づく結果を出力する。
第2図(c)の合成等チェビシェフ距離曲線は,正八角
形をなしており,第5図に示した等ユークリッド距離曲
線により近いことから,近似誤差が減少され,約8%以
内に抑えることができる。
次に,上記(1),(2)の各式から(3)式が得られ
る過程を説明する。
(2)式は,(1)式に対して次の座標回転変換を施し
たものである。
ここで(1)式と(2)式とを加算し, d(1,0)=1 …(5) となるように係数の定数を設定して正規化し, が得られる。さらに定数の分母から平方根を外し,式を
整理することにより,(3)式が得られる。
〔実施例〕
第3図は,本発明の1実施例装置の構成図である。
第1点座標入力部31に第1点の座標(X1,Y1)を入力
し,第2点座標入力部32に第2点の座標(X2,Y2)を入
力する。
第1点座標入力部31から第1点X座標格納部33にX1を,
また第1点Y座標格納部35にY1をそれぞれ転送し格納す
る。同様に第2点座標入力部32から第2点X座標格納部
34にX2を,また第2点Y座標格納部36にY2をそれぞれ転
送し格納する。
次に33,34から減算部37にX1,X2を転送し,差値X=X1
X2を求め,差値X格納部38にXを格納する。同様に35,3
6から減算部37にY1,Y2を転送し,差値Y=Y1−Y2を求
め,差値Y格納部39にYを格納する。
次に38から絶対値計算部40にXを転送して絶対値を求
め,|X|格納部41に格納する。同様に39から40にYを転送
し,絶対値|Y|を求め,|Y|格納部42に格納する。
次に38,39から加算部43,減算部44にX,Yを転送する。43
でX+Yを求めた後40に転送し,絶対値|X+Y|を求めて
|X+Y|格納部45に格納する。また44でX−Yを求めた後
40に転送し,絶対値|X−Y|を求めて,|X−Y|格納部46に
格納する。
次に,41,42から|X|,|Y|を加算部47に転送し,|X|+|Y|を
求め,|X|+|Y|格納部48に格納し,また45,46から|X+Y
|,|X−Y|を加算部47に転送し,|X+Y|+|X−Y|を求め,|X
+Y|+|X−Y|格納部49に格納する。
第1定数格納部50には, の定数値を格納しておき,第2定数格納部51には, の定数値を格納しておく。
ここで,50,48,49,51に格納した各値を,積和計算部52に
転送する。52では,50からの値 と48からの値の積|X|+|Y|,および49からの値|X+Y|+|
X−Y|51とからの値 の積の和を求め,結果格納部53に格納する。
このようにして前述した(3)式の結果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明の装置によれば,2次元ユークリッド距離を,従来
の単純なチェビシェフ距離に基づく近似にくらべて計算
速度をそれほど低下させることなくより高精度で近似す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理的構成図,第2図(a)は等チェ
ビシェフ距離曲線のグラフ,第2図(b)は45度回転し
た等チェビシェフ距離曲線のグラフ,第2図(c)は合
成等チェビシェフ距離曲線のグラフ,第3図は本発明の
1実施例の構成図,第4図は2点間の距離の説明図,第
5図は等ユークリッド距離曲線の説明図,第6図は等チ
ェビシェフ距離曲線の説明図である。 第1図中, 11:第1点入力部 12:第2点入力部 13:相対位置変換部 14:第1チェビシェフ距離演算部 15:第2チェビシェフ距離演算部 16:加算および正規化部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの直交座標軸をもち,画像パターンが
    表現される座標系の与えられた2点に対し,その2点の
    チェビシェフ距離を求める第1の演算部(14)と,前記
    2点を座標系に対し45度回転した点のチェビシェフ距離
    を求める第2の演算部(15)と,第1の演算部(14)と
    第2の演算部(15)でそれぞれ求めたチェビシェフ距離
    を加算および正規化する第3の演算部(16)とをそなえ
    ていることを特徴とする画像処理装置用の2次元距離計
    算装置。
JP60174923A 1985-08-08 1985-08-08 画像処理装置用の2次元距離計算装置 Expired - Fee Related JPH07107710B2 (ja)

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