JPH07107608B2 - カラートナー及びカラートナーの定着方法 - Google Patents

カラートナー及びカラートナーの定着方法

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JPH07107608B2
JPH07107608B2 JP2100767A JP10076790A JPH07107608B2 JP H07107608 B2 JPH07107608 B2 JP H07107608B2 JP 2100767 A JP2100767 A JP 2100767A JP 10076790 A JP10076790 A JP 10076790A JP H07107608 B2 JPH07107608 B2 JP H07107608B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、定着性及び耐オフセツト性に優れているカラ
ートナーに関する。さらに、本発明は、表面光沢性及び
色調に優れたカラートナー定着画像を形成し得るカラー
トナーの定着方法に関する。
〔背景技術〕
従来、熱定着法に用いられる定着装置は、所定の温度に
維持された加熱ローラと、弾性層を有して該加熱ローラ
に圧接する加圧ローラとによって、未定着のトナー画像
を表面に有する転写材の如きトナー担持体を挟持搬送し
つつ定着する方式が使用されている。
この種の装置にあっては、トナー担持体上の未定着トナ
ーが、該トナーを加熱してこれをトナー担持体に融着す
るための加熱ローラ側に付着し、これが次のトナー担持
体に転写されてしまう(いわゆるオフセット現象)場合
がある。特に、フルカラーのトナー画像形成装置にあっ
ては、単にトナーを軟化してこれを加圧しながら定着さ
せる単色トナーの定着の場合と異なり、複数種のカラー
トナーを溶融に近い状態で混色するために高温定着がな
されるので、オフセツト現象が発生する傾向がより強
い。
オフセツト現象を防止する手段として、トナーに架橋さ
れた樹脂成分を含有させることが一般的に行われてい
る。この方法では、耐オフセツト性は付与されるが、ト
ナーの熱溶融特性の低下がみられる。中間色の再現の為
に、トナー担持体上で複数種のカラートナーの混在と、
それらトナーの溶融が必要なカラートナーにおいては、
架橋樹脂成分の存在は好ましくない。その為一般に、カ
ラートナーの熱ローラ定着方法においては、熱ローラ側
にシリコーンオイルの如き離型性物質を塗布することで
高温オフセツトを防止している。
一方、トナーにポリエチレンワツクスまたはポリプロピ
レンワツクスの如き離型性物質を添加し、熱ローラへの
耐オフセツト性を向上させることが知られている(特公
昭52-3304号公報及び特公昭57-52574号公報)。しかし
ながら、熱ローラに対して充分な離型性を付与するに必
要な量のポリエチレンワツクスまたはポリプロピレンワ
ツクスをカラートナーに添加した場合、透明なトナー担
持体上の定着されたカラートナー画像において、充分な
透明性が得られない。
オフセツトの問題を解決する他の方法の1つとして、米
国特許第3,578,797号にトナー像を加熱体でその融点ま
で加熱し、溶融し、その後トナー像を冷却して比較的高
い粘性状態とし、トナーの不着性を弱めた状態で加熱ウ
エブからトナー像を有するトナー担持体を剥離すること
によって、オフセツトを生ぜずに定着する方法が提案さ
れている。米国特許第3,578,797号では、さらに、加熱
体に対してトナー像及びトナー担持体を加圧圧接するこ
となしにトナー像を加熱する方式をとっているので、ト
ナー担持体が積極的に加熱されることがなく、他の方法
に比べて少ないエネルギーでトナーを溶融できると記載
されている。しかしながら、加圧圧接することなく加熱
体に接触した場合には、熱伝達効率が低下し、トナーを
加熱溶融するのに比較的長時間を要する。特にフルカラ
ーのトナー画像においては、各色のカラートナーが溶融
に近い状態で混色することが必要となる。したがって、
米国特許第3,578,879号に記載の定着方法はフルカラー
トナー像を形成する場合には、さらに改良が必要であ
る。
特公昭51-29825号公報では、米国特許第3,578,797号の
定着方法に加圧・圧接手段を付加して熱伝達効率の向上
を図り、トナーの加熱溶融を短時間でしかも充分に行う
ことが提案されている。
この方法によれば、加圧・圧接を行っているのでトナー
を充分に加熱し溶融することが可能となり、特にカラー
トナー画像における混色に関して好ましい。しかし、加
熱・溶融時に加圧されているので、加熱体とトナー間の
接着力は強くなり、冷却後においてもその剥離性が問題
となる。特公昭51-29825号公報においては、加熱体の表
面に表面エネルギーの低いテフロン(ポリ4フツ化エチ
レン等のフツ素樹脂の商品名)を用い、トナーと加熱体
との接着力の低下を図り、剥離性を向上させている。
米国特許第3,578,797号または特公昭51-29825号公報に
開示されたような定着器または定着方法を使用してカラ
ートナーを良好に定着し且つオフセツト現象を抑制する
ために、トナー中に離型性を有する材料を含んだカラー
トナーを用いることが考えられる。しかしながら、加熱
体に対して充分な離型性を付与するに必要な量のポリエ
チレンワツクスまたはポリプロピレンワツクスをカラー
トナーに添加した場合、透明なトナー担持体上の定着さ
れたカラートナー画像において、充分な透明性が得られ
ない。前述の熱定着法に適した離型性に優れているカラ
ートナーが待望されている。
〔発明の目的〕
本発明の目的は熱定着方法に適し、耐オフセツト性に優
れ、彩度が高く、鮮明なカラートナー画像の得られるカ
ラートナーを提供することにある。
本発明の目的は、耐オフセツト性に優れ且つ透明なトナ
ー担持体上でのカラートナー定着画像の透明性が優れて
いるカラートナーを提供することにある。
本発明の目的は、耐おりまげ性に優れているカラートナ
ー定着画像を形成し得るカラートナーを提供することに
ある。
本発明の目的は、表面光沢性及び色調に優れたカラート
ナー定着画像を形成し得るカラートナーの定着方法を提
供することにある。
本発明の目的は、カラートナーの混色を良好におこない
得るカラートナーの定着方法に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、重合性単量体,カラー着色剤,ワックス及び
重合開始剤を少なくとも含有する単量体組成物を水相中
に分散し、重合性単量体を重合することによって生成さ
れたカラートナー粒子を有するカラートナーであり、 該カラートナー粒子は該ワックスを内包しており、 該カラートナー粒子の樹脂成分は、トルエン不溶分を実
質的に含有していなく、該樹脂成分のテトラヒドロフラ
ン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーの
クロマトグラムにおいて、分子量500〜2000の領域にピ
ークMP1を有し、さらに、分子量10000〜100000の領域に
ピークMP2を有し、重量平均分子量(Mw)が10000〜8000
0であり、数平均分子量(Mn)が1500〜8000であり、Mw
/Mnの比が3以上であることを特徴とするカラートナー
に関する。
さらに、本発明は、トナー担持体上のカラートナー像
を、フイルムを介して加熱し、トナー担持体上のカラー
トナー像を定着する方法において、該カラートナー像
が、重合性単量体,カラーー着色剤,ワックス及び重合
開始剤を少なくとも含有する単量体組成物を水相中に分
散し、重合性単量体を重合することによって生成された
カラートナー粒子を有するカラートナーであり、 該カラートナー粒子は該ワックスを内包しており、 該カラートナー粒子の樹脂成分は、トルエン不溶分を実
質的に含有していなく、該樹脂成分のテトラヒドロフラ
ン可溶分のゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイーの
クロマトグラムにおいて、分子量500〜2000の領域にピ
ークMP1を有し、さらに、分子量10000〜100000の領域に
ピークMP2を有し、重量平均分子量(Mw)が10000〜8000
0であり、数平均分子量(Mn)が1500〜8000であり、Mw
/Mnの比が3以上であることを特徴とするカラートナー
の定着方法に関する。
〔発明の具体的説明〕
熱定着用のカラートナーに関して、本発明者らは、次の
ような知見を得て本発明に到達したものである。
粉砕法にて得られるカラートナーにおいては、離型性物
質を添加した場合、該離型性物質はトナー粒子内部のみ
ならずトナー粒子表面にも存在する。熱定着方法に粉砕
法により得られたトナーを適用する場合、定着器の耐熱
シートまたは加熱ローラと定着画像間で充分な離型性を
付与する為に、トナーに溶融粘度の低い低分子量物質を
適当量添加することが必要である。しかし、粉砕法によ
るトナーでは、該低分子量物質もトナー粒子表面に存在
する為、トナーのブロツキング性が問題となる。該低分
子量物質を用いて、トナーの離型性と耐ブロツキング性
を両立することは粉砕法によるトナーでは困難である。
一方、ブロツキング性に於いて問題のない高分子量成分
を添加する場合、充分な耐オフセツト性をカラートナー
に付与する為には、高分子量成分を多量にカラートナー
に添加する必要がある。しかし、この場合、融点の高い
物質または軟化点の高い物質が多量にカラートナーに添
加されるため、カラートナーの定着エネルギーの増大
(即ち、定着温度の高温化、定着スピードの低速化)を
余儀なくされ、さらに、透明担持体上のカラートナー定
着画像の透明性も低下する。熱定着方法に適したカラー
トナーとしては、耐オフセツト性を向上させるために離
型性付与に優れた低分子量成分を含有し、且つ、耐ブロ
ツキング性、定着後の透明性を満足することが必要であ
る。
本発明者らは鋭意検討の結果、トルエン不溶分を実質的
に含有していなく、且つテトラヒドロフラン可溶分のゲ
ルパーミエーションクロマトグラフイーのクロマトグラ
ムにおいて、分子量500〜2000(好ましくは800〜1500)
の領域にピークMP1を有し、さらに、分子量10000〜1000
00の領域にピークMP2を有し、Mwが10000〜80000であ
り、Mnが1500〜8000であり、Mw/Mnが3以上の樹脂成分
をカラートナーに使用することにより、上記問題点を解
決し得ることを見出したものである。
分子量500〜2000(好ましくは800〜1500)にピークを与
える樹脂成分としては、非極性物質で且つ離型性を有し
ていることが好ましい。分子量500〜2000にピークを与
える樹脂成分としては、例えばパラフィンワックスの如
きワックスが好ましい。
ワックスは、カラートナー粒子内に内包化されているこ
とが好ましい。ワツクスを内包化しているカラートナー
は後述する懸濁重合法によって調製することが可能であ
る。ワツクスは、その融点が環境温度より低い場合に
は、環境温度で液化するので、トナー粒子内に内包され
ている場合でも表層部にしみ出してブロツキングの原因
となる場合がある。そのため、ワツクスの融点は55℃以
上(好ましくは65〜100℃、さらに好ましくは70〜80
℃)であることが好ましい。ワツクス量は樹脂成分を基
準にして5〜50重量%(好ましくは9〜25重量%)含有
されるのが良い、5重量%より少ないと充分な離型性を
トナーに付与しにくく、50重量%をこえると、ワツクス
をトナー粒子中に充分に内包化しにくくなり、トナーの
ブロツキングの原因になりやすい。
ワツクスの融点は下記方法で測定することが可能であ
る。
ワツクスの融点の測定方法:ワツクスの融点は、示差熱
分析法(DSC)によって測定する。
示差熱分析測定装置であるバーキンエルマー社製のDSC
−7を用い測定する。
測定試料は5〜20mg(好ましくは10mg)を精密に秤量す
る。
これをアルミパン中に入れ、リフアレンスとして空のア
ルミパンを用い、測定温度範囲30℃〜200℃の間で、昇
温温度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
この昇温過程で、温度30〜160℃の範囲におけるメイン
ピークの吸熱ピークが得られた温度を、本発明における
ワツクスの融点とする。
分子量10000〜100000の領域にピークMP2を与える樹脂成
分は、カラートナーの結著樹脂としての機能をはたす。
本発明のカラートナーはTHF可溶分のゲルパーミエーシ
ヨンクロマトグラフイー(GPC)による分子量分布にお
いて、分子量500〜2000の領域及び分子量10000〜100000
の領域にそれぞれピークを有している。樹脂成分のMw
10000〜80000(好ましくは10000〜40000)であり、Mn
1500〜8000(好ましくは2000〜6000)であり、Mw/Mn
3以上(好ましくは4.0〜10.0)である。
本発明のカラートナーの樹脂成分の分子量測定方法を以
下に示す。
1)サンプル調製 i)標準試料 標準試料として、次に示した市販の標準ポリスチレンを
用いる。
分子量 メーカー 8.42×106 T*1 2.7 ×106 W*2 1.2 ×106 W 7.75×105 T 4.7 ×105 W 2.0 ×105 W 3.5 ×104 W 1.5 ×104 W 1.02×104 T 3.6 ×103 W 2.35×103 W 5.0 ×102 T *1 東ソー(株) *2 ウオーターズ(Waters)社 これら12の標準ポリスチレンを次のように3グループに
分ける。
8.42×106、7.75×105、3.5×104、3.6×103 2.7×106、4.7×105、1.5×104、2.35×103 1.2×106、2.0×105、1.02×104、5.0×102 30mlサンプルビンにグループ内の4試料を約3mg(ミク
ロスパーテルに1杯)ずつ取り、15mlのTHFを加え、室
内に4hrs放置する。(この間30分毎に1分間はげしく振
る)次いで、メンブランフイルター(再生セルロース、
0.45μ:例えば東洋濾紙製)を用いて濾過し、標準試料
とする。
ii)試料 試料60mgをサンプルに秤量し、さらにTHF15mlを加え
る。抽出条件は初期3hrsは30分毎に振とうしながら、室
温に24hrs放置する。さらに15分間超音波(出力200W、
周波数40KHz)をかけ、抽出を充分行う。不溶分を遠心
分離(5000rpm/20min)により沈降させた後、その上澄
液について、メンブランフイルター(再生セルロース、
0.45μ:例えば東洋濾紙製)を用いて濾過し、サンプル
とする。
(2)GPC 装置としてウオーターズ、社150C ALC/GPCを用い、以下
の条件下で測定した。
i)溶媒 THF(例えばキシダ化学製 特級 THF) ii)カラム シヨーデツクスA−802、A−803、A−80
4、A−805 4連結(昭和電工製) iii)温度 28℃ iv)流速 1.0ml/min v)注入量 0.5ml vi)検出器 RI 3.GPCデータ処理法 i)検量線 ・標準試料のクロマトグラムをとりピーク時の保持時間
を読む。ピークが分かれている時はメインピークの時間
とする。
・標準試料の分子量とピークの保持時間より検量線を引
く。
ii)試料 ・試料のクロマトグラムをとりその保持時間から検量線
を用いて分子量を算出する。
本発明のカラートナーの樹脂成分はトルエン不溶分(ゲ
ル分)を実質的に含有していない。
本発明における樹脂成分のトルエン不溶分とは、以下に
記す測定法による。
試料1gを円筒濾紙(東洋濾紙、No86R使用)に精秤す
る。これを1のトルエンに浸漬し、沸騰状態で20hr抽
出する。抽出後の濾紙を乾燥後秤量し、以下の計算式に
基づいてトルエン不溶分を算出する。
W0:円筒濾紙重量(g) W1:抽出前の(試料+円筒濾紙)重量(g) W2:抽出・乾燥後の円筒濾紙重量(g) 試料中に、樹脂成分以外の成分が含まれている場合に
は、重量W1及び重量W2からそれぞれ樹脂成分以外の成分
の重量を引いた重量W1′及び重量W2′を使用してトルエ
ン不溶分を算出する。
本発明のカラートナーは、従来の熱ローラ定着方法によ
っても良好にトナー担持体に定着され得る。特に、分子
量500〜2000の領域に明瞭な極大値を有する樹脂成分
(例えば、パラフインワツクス)を本発明のカラートナ
ーは含有しているので、本発明のカラートナーは熱ロー
ラ(特にフツ素樹脂でコートされた熱ローラ)に対して
耐オフセツト性に優れ、さらに低温定着性に優れてい
る。
さらに、本発明のカラートナーは、フイルムを介してト
ナーを加熱し、トナー担持体にトナーを定着する熱定着
方法に好ましく使用される。
本発明のカラートナーを良好に定着し得る熱定着方法の
一具体例を第1図を参照しながら説明する。
第1図において、加熱ローラ1はヒータ2を内蔵してい
る。該加熱ローラ1は金属製の管材上にフツ素系ゴムま
たはシリコーン系ゴムの如き弾性材料で形成された弾性
層を有しており、その表面は設定温度(例えば140〜200
℃)に保たれる。
加圧ローラ3は、金属の芯材上にフツ素系ゴムまたはシ
リコーン系ゴムの如き弾性材料で形成された弾性層を有
し、加熱ローラ1及び加圧ローラ3は同一周速にて不図
示の駆動源により駆動されている。
加熱ローラ1及び加圧ローラ3は耐熱シート(またはフ
イルム)4を介して圧接している。該耐熱シート4は矢
印A方向へ回転する送り出し軸5に巻かれており、さら
に加熱ローラ1及び加圧ローラ3間を通過後、曲率の大
きな分離ローラ6を介してシート巻き取り軸7に巻きと
られる。該耐熱シート4は耐熱性を有する樹脂(例え
ば、ポリイミド、ポリエステルもしくはポリアミド)で
形成されている。例えば約9μm厚のフツ素樹脂コート
面を有するポリイミドフイルムまたは耐熱処理を施した
ポリエステルフイルムが用いられる。該耐熱シート4の
移動速度は加熱ローラ1または加圧ローラ3の周速と同
一に設定される。この定着装置にあっては、トナー担持
体8(普通紙またはOHPフイルムの如き転写材)上のカ
ラートナー画像は、耐熱シート4を介して加熱ローラ1
及び加圧ローラ3により加熱及び加圧され、軟化し、溶
融する。しかる後、分離ローラ6に達する間に、放熱板
9及び放熱板を兼ねたガイド板10の間を通過し、強制的
に冷却・固化される。その後、曲率の大きな分離ローラ
6を通過した後に、耐熱シート4はトナー担持体8から
剥離される。
第1図の如き定着機を使用する熱定着方法によれば、耐
熱シートとトナー定着画像の剥離が、該定着トナー画像
が冷却・固化した後に行なわれるため、高温オフセツト
という現象は発生し得ない。従って従来の加熱・加圧ロ
ーラ定着方法に使用されるトナーが、高温での耐オフセ
ツト性、離型性と耐ブロツキング性に留意して樹脂成分
の分子量設計を行なっていたのに対し、該熱定着方法に
おいては、高温オフセツトを考慮する必要はなく室温で
の離型性と耐ブロツキング性に留意すれば良い。
本発明のカラートナーを良好に定着し得る他の熱定着方
法を第3図に示す。
第3図において、加熱体11と加圧部材18の間に位置する
フイルム15は、厚さ1〜100μm(より好ましくは1〜5
0μm)の耐熱性のシートであることが好ましく、これ
ら耐熱性シートとしては、耐熱性の高い、ポリエステ
ル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PFA(テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、
ポリイミド、ポリアミドの如きポリマーシート、アルミ
ニウムの如き金属シート及び、金属シートのポリマーシ
ートから構成されたラミネートシートが用いられる。
より好ましいフイルムの構成としては、これら耐熱性シ
ートが離型層及び/または低抵抗層を有していることで
ある。
低熱容量の線状の加熱体11は、定着装置に固定支持され
ている。一例として厚み1.0mm、巾10mm、長手長240mmの
アルミナ基板12に抵抗材13を巾1.0mmに塗工したもの
で、長手方向両端より通電される。通電はDC100Vの周期
20msecのパルス状波形で検温素子14によりコントロール
された所望の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを
そのパルス巾を変化させて与える。略パルス巾は0.5mse
c〜5msecとなる。この様にエネルギー及び温度を制御さ
れた加熱体11に当接して、図中矢印方向に定着フイルム
15は移動する。この定着フイルムの一例として厚み20μ
mの耐熱フイルム(例えばポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリエステル(PES)またはPFAに少なくとも画像
当接面側にPTFEの如きフツ素樹脂)に導電材を添加した
離型層を10μmコートしたエンドレスフイルムである。
一般的には総厚は100μ未満、より好ましくは40μ未満
が良い。フイルム駆動は駆動ローラ16と従動ローラ17に
よる駆動とテンシヨンにより矢印方向にシワなく移動す
る。
18はシリコーンゴムの如き離型性の良いゴム弾性層を有
する加圧ローラーで総圧4〜20Kgでフイルムを介して加
熱体11を加圧し、フイルム15と圧接回転する。トナー担
持体19上の未定着トナー20は入口ガイド21により定着部
に導かれ上述の加熱により熱定着され、定着トナー画像
を与えるものである。
本発明で用いられるカラートナーは例えば以下の如き方
法にて得られる。重合性単量体中にワツクス(例えば、
パラフインワツクス)、着色剤、重合開始剤その他の添
加剤を加え超音波分散機またはホモジナイザーの如き分
散機によって均一に溶解または分散せしめた単量体組成
物を、懸濁安定剤を含有する水相(すなわち連続相)中
に通常の攪拌機または、ホモミキサー、ホモジナイザー
の如き高剪断攪拌機により分散せしめる。好ましくは単
量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズ(一般に
30μm以下の大きさ)を有する様に攪拌速度、攪拌時間
を調整し、その後は分散安定剤の作用によりほぼその状
態が維持される様攪拌を粒子の沈降が防止される程度に
行なえば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90
℃の温度に設定して重合を行なう。重合温度を重合途中
で変えることは、樹脂成分の分子量分布を調製する点で
好ましい。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄、濾
過により回収し乾燥する。懸濁重合法においては、通常
モノマー100重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒
として使用するのが好ましい。
懸濁重合法では、水酸基、カルボキシル基またはエステ
ル基を実質的に有していないワツクスは、トナー粒子内
に内包化される。
本発明中のトナーに適用できる重合性単量体としては、
ビニル系単量体がある。例えば、スチレン;o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−メトキシスチレン、p−エチルスチレンの如きスチレ
ン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フエニル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエ
チルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル;アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸2−クロルエチル、アクリル酸フエニルの如きアクリ
ル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸誘導体がある。
これらのモノマーは単独ないし混合して使用しうる。上
述したモノマーの中でも、スチレン又はスチレン誘導体
を単独で、またはスチレンと他のモノマーと混合して、
重合性単量体として使用することがトナーの現像特性お
よび耐久性の点で好ましい。
モノマーを重合するための重合開始剤としては、2、
2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス
(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−ア
ゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル
その他のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の如きア
ゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピル
パーオキシカーボネート、キユメンハイドロパーオキサ
イド、2,4−ジクロリルベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重合開始剤が
挙げられる。これら重合開始剤は、一般には、重合性単
量体の重量の約0.5〜5%の量で使用することが好まし
い。
本発明のカラートナーを懸濁重合法で調製するために
は、重合開始剤を2種以上混合して使用することが樹脂
成分の分子量特性を調製する点で好ましい。さらに、好
ましくは重合初期の反応温度における半減期が100〜500
分の重合開始剤と、半減期が1000〜5000分の重合開始剤
とを混合して使用することが好ましい。
単量体の重合時に、添加剤として極性基を有する重合
体、または、極性基を有する共重合体を添加して単量体
を重合することは好ましい。本発明においては、重合時
に極性基を有する重合体、極性基を有する共重合体また
は環化ゴムの如き極性材料を加えた重合性単量体組成物
を該極性材料と逆荷電性の分散剤を分散せしめた水相中
に懸濁させ重合させることが好ましい。重合性単量体組
成物中に含まれるカチオン性又はアニオン性重合体、カ
チオン性またはアニオン性共重合体またはアニオン性環
化ゴムは水相中に分散している逆荷電性のアニオン性又
はカチオン性分散剤と重合進行中のトナーとなる粒子表
面で静電気的に引き合い、粒子表面を分散剤が覆うこと
により粒子同士の合一を防ぎ安定化せしめると共に、重
合時に添加した極性材料がトナーとなる粒子表層部に集
まるため、一種の殻のような形態となり、得られた粒子
は擬似的なカプセル構造を有する。比較的高分子量の極
性材料を用い、トナー粒子にブロツキング性、現像耐磨
耗性の優れた性質を付与する一方で、内部では比較的低
分子量で定着特性向上に寄与する様に重合を行う事によ
り、定着性とブロツキング性という相反する要求を満足
するトナーを得ることができる。本発明に使用し得る極
性材料及び逆荷電性分散剤を以下に例示する。
(i)カチオン性重合体または共重合体としては、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチ
ルアクリレート等含窒素単量体の重合体;スチレンと該
含窒素単量体との共重合体;または不飽和カルボン酸エ
ステルと該含窒素単量体との共重合体がある。
(ii)アニオン性重合体または共重合体としては、アク
リロニトリルの如きニトリル系単量体、塩化ビニルの如
き含ハロゲン系単量体、アクリル酸の如き不飽和カルボ
ン酸、不飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸の無水物、ニト
ロ系単量体の重合体または共重合体がある。
(iii)アニオン性分散剤としては、アエロジル♯200、
♯300、♯380(日本アエロジル社製)の如きコロイダル
シリカがある。
(vi)カチオン性分散剤としてはリン酸カルシウム微粉
末、水酸化アルミニウム微粉末、酸化アルミニウム微粉
末、アミノアルキル変性コロイダルシリカの如き親水性
正帯電性シリカ微粉末がある。
アニオン性極性重合体または共重合体のかわりに環化ゴ
ムを使用しても良い。
分散剤は重合性単量体100重量部に対して0.2〜20重量部
が好ましく、さらに好ましくは0.3〜15重量部である。
本発明のカラートナーに含有される着色剤としては、染
料または顔料があげられる。
例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キナクリ
ドン系顔料、キサンテン系染料、カーボンブラツクなど
があげられる。
着色剤は、樹脂成分100重量部に対して、0.5〜40重量部
(好ましくは、1〜25重量部)使用するのが良い。必要
に応じてカラートナーに添加される荷電制御性物質とし
ては、一般公知のものが用いられる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含む
アジン系染料、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、
ジアルキルサリチル酸の金属錯塩等が用いられる。
ニグロシンまたはアジン系染料の場合は、シアントナ
ー、マゼンタトナー及びイエロートナーの如きカラート
ナーの色調を阻害しない程度に極く少量(例えば、樹脂
成分を基準にして、0.3重量%以下、より好ましくは0.0
5〜0.2重量%)使用することが好ましい。
本発明のカラートナーは、温度50℃で48時間放置後にお
いても、凝集度が40%以下、(好ましくは、1〜30%)
であることが好ましい。温度50℃で48時間放置の凝集度
は、カラートナーの耐ブロツキング性を示すバロメータ
の1つと考えられる。耐ブロツキング性の劣っているカ
ラートナーは、温度50℃で48時間放置された場合、カラ
ートナーは凝集して塊状化するために凝集度の値は大き
くなる。
カラートナーまたは疎水性コロイダルシリカの如き添加
剤が混合されているカラートナーの凝集度は、下記方法
で測定することができる。
凝集度の測定法: 試料(トナーまたはコロイダルシリカの如き添加剤が混
合されているトナー)を23℃の環境下で約12時間放置し
たものを用いる。測定環境は23℃、60%RHである。
一方、試料5gを100ml容量のポリエチレン容器に入れ温
度50℃で48時間放置し、放置後の試料の凝集度を測定す
る。
測定装置としては、パウダーテスター(細川ミクロン社
製)を用いる。
測定法としては、振動台に200メツシユ、100メツシユ、
60メツシユのフルイを目開の狭い順に、すなわち60メツ
シユフルイが最上位にくるように200メツシユ、100メツ
シユ、60メツシユのフルイ順に重ねてセツトする。
このセツトした60メツシユフルイ上に正確に秤量した試
料5gを加え、振動台への入力電圧を21.7Vになるように
し、その際の振動台の振幅が60〜90μの範囲に入るよう
に調製し(レオスタツト目盛約2.5)、約15秒間振動を
加える。その各フルイ上に残った試料の重量を測定して
下式にもとずき凝集度を得る。
本発明のカラートナーにおいて、流動性改質剤をカラー
トナー粒子と混合(外添)して用いても良い。流動性改
質剤としてはコロイダルシリカ、疎水性コロイダルシリ
カ、脂肪酸金属塩、テフロン微粉末などがある。増量の
目的で炭酸カルシウム、微粉末状シリカの如き充填剤を
0.5〜20重量%の範囲でトナー中に配合しても良い。
本発明のカラートナーは、公知の乾式静電荷像現像法に
特に制限なく適用できる。例えば、本発明のカラートナ
ーが非磁性カラートナーの場合、カスケード法、磁気ブ
ラシ法、マイクロトーニング法、二成分ACバイアス現像
法の如き二成分現像法;粉末雲法およびフアーブラシ
法;トナー担持体上に静電気的力によって保持されるこ
とによってトナーが現像部へ搬送され、現像に供される
非磁性−成分現像法;電界カーテン法によりトナーが現
像部へ搬送され、現像に供される電界カーテン現像法の
如き現像法に適用可能である。
以下実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 上記材料を60℃に保ちつつ溶解又は分散し単量体組成物
を調製した。
別途イオン交換水1200重量部にアミノアルキルシランカ
ツプリング剤で処理したコロイダルシリカ(無機系分散
安定剤)を10重量部加え、塩酸でpH6に調整した水系分
散媒体に上記単量体組成物を投入し、窒素雰囲気下60℃
でT.K.ホモミキサーを用いて8,000r.p.mで60分間攪拌
し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で
攪拌しながら温度60℃で7時間、次いで温度80℃で4時
間反応させた。重合完了後、反応生成物を冷却し水酸化
ナトリウムを加え、分散剤を溶解し濾過、水洗、乾燥す
ることによりイエロートナーを得た。得られたイエロー
トナーの各物性を第1表に示す。
実施例2 着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を10重量部使用
すること以外は、実施例1と同様にして懸濁重合をおこ
ないシアントナーを得た。得られたシアントナーの各物
性を第1表に示す。
実施例3 着色剤としてC.I.ソルベントレツド49を1.5重量部及び
C.I.ソルベントレツド52を2重量部使用すること以外
は、実施例1と同様にして懸濁重合をおこないマゼンタ
トナーを得た。得られたマゼンタトナーの各物性を第1
表に示す。
比較例1 パラフインワツクスを使用しないこと以外は、実施例
1、2及び3と同様にしてイエロートナー、シアントナ
ー及びマゼンタトナーを調製した。得られた各トナーの
特性を第1表に示す。
比較例2 2重量部を単量体組成物にさらに加えて懸濁重合をおこ
なう以外は、実施例1、2及び3と同様にしてイエロー
トナー、シアントナー及びマゼンタトナーを調製した。
得られた各トナーの特性を第1表に示す。
比較例3 上記材料を溶融混練(150℃、約20分間)後、冷却し、
粉砕し、分級して体積平均粒径11.0μmの粉砕法による
イエロートナーを得た。得られたイエロートナーの特性
を第1表に示す。
比較例4 着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を10重量部使用
すること以外は、比較例3と同様にして体積平均粒径1
1.2μmの粉砕法によるシアントナーを得た。得られた
シアントナーの特性を第1表に示す。
比較例5 着色剤として、C.I.ソルベントレツド49を1.5重量部及
びC.I.ソルベントレツド52を2重量部使用すること以外
は、比較例3と同様にして体積平均粒径11.0μmの粉砕
法によるマゼンタトナーを得た。得られたマゼンタトナ
ーの特性を第1表に示す。
比較例6 低分子量ポリプロピレンのかわりに、パラフインワツク
ス(融点70℃)30重量部を使用すること以外は、比較例
3と同様にして粉砕法によるイエロートナーを得た。温
度23℃、湿度60%RHにおける凝集度が26%であり、温度
50℃、湿度30%RHで48時間放置後の凝集度が98%であ
り、耐ブロツキング性に劣っていた。
実施例4及び比較例5 実施例1、2、3、比較例1、2、3、4及び5の各カ
ラートナー100重量部に負帯電性疎水性コロイダルシリ
カ0.5重量部を混合し、トナー粒子表面に疎水性コロイ
ダルシリカを有するカラートナーを各々調製した。
疎水性コロイダルシリカを有する該カラートナー8重量
部と、スチレン−アクリル系樹脂でコートされたフエラ
イトキヤリア92重量部とを混合して、各色の二成分系現
像剤を調製した。
調製した二成分系現像剤を用いてカラー画像形成用複写
機(キヤノン製CLC−1)でモノカラー画像及びフルカ
ラー画像の画出試験(トナー担持体として普通紙及びOH
Pフイルム使用)をおこない、各未定着画像を第1図に
示す定着装置(フツ素系樹脂でコートされたポリイミド
フイルム(フイルム厚20μm)をフイルム4として使
用)を使用し、定着温度160℃、加熱ローラと加圧ロー
ラとの面積圧5Kg/cm2、定着スピード50mm/secで熱定着
をおこなった。結果を第2表に示す。
実施例5 上記材料を60℃に保ちつつ溶解又は分散し単量体組成物
を調製した。
別途イオン交換水1200重量部にアミノアルキルシランカ
ツプリング剤で処理したコロイダルシリカ(無機系分散
安定剤)を10重量部加え、塩酸でpH6に調整した水系分
散媒体に上記単量体組成物を投入し、窒素雰囲気下60℃
でT.K.ホモミキサーを用いて8.000r.p.mで60分間攪拌
し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で
攪拌しながら温度60℃で6時間、次いで温度80℃で5時
間反応させた。重合完了後、反応生成物を冷却し水酸化
ナトリウムを加え、分散剤を溶解し濾過、水洗、乾燥す
ることによりイエロートナーを得た。得られたイエロー
トナーの各物性を第3表に示す。
実施例6 着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を10重量部使用
し、パラフインワツクスを45重量部使用すること以外
は、実施例5と同様にして懸濁重合をおこないシアント
ナーを得た。得られたシアントナーの各物性を第3表に
示す。
実施例7 着色剤としてC.I.ソルベントレツド49を1.5重量部及び
C.I.ソルベントレツド52を2重量部使用し、パラフイン
ワツクスを45重量部使用すること以外は、実施例5と同
様にして懸濁重合をおこないマゼンタトナーを得た。得
られたマゼンタトナーの各物性を第3表に示す。
実施例8 着色剤としてアルミニウムカツプリング剤(味の素製AL
−M)で処理されたカーボンブラツク(キヤボツト製リ
ーガル400R)20重量部を使用することを除いて、実施例
5と同様にしてブラツクトナーを得た。得られたブラツ
クトナーの各物性を第3表に示す。
実施例9〜16 下記第4表に示す量のパラフインワツクスを使用するこ
と以外は実施例5、6、7及び8と同様にして各カラー
トナーを調製した。得られたカラートナーの特性を第3
表に示す。
比較例7〜10 パラフインワツクスを使用しないことを除いて実施例
5、6、7及び8と同様にして各カラートナーを調製し
た。得られた各カラートナーの特性を第4表に示す。
実施例7及び比較例11 実施例9、10、11、12、比較例7、8、9及び10の各カ
ラートナー100重量部に負帯電性疎水性コロイダルシリ
カ0.5重量部を混合し、トナー粒子表面に疎水性コロイ
ダルシリカを有するカラートナーを各々調製した。
疎水性コロイダルシリカを有する該カラートナー8重量
部と、スチレン−アクリル系樹脂でコートされたフエラ
イトキヤリア92重量部とを混合して、各色の二成分系現
像剤を調製した。
調製した二成分系現像剤を用いてカラー画像形成用複写
機(キヤノン製CLC−1)でモノカラー画像及びフルカ
ラー画像の画出試験(トナー担持体として普通紙及びOH
Pフイルム使用)をおこない、各未定着画像を第1図に
示す定着装置(ポリエステルフイルム(フイルム厚30μ
m)をフイルム4として使用)を使用し、定着温度160
℃、加熱ローラと加圧ローラとの面積圧5Kg/cm2、定着
スピード50mm/secで熱定着をおこなった。結果を第5表
に示す。
実施例8 ポリイミドフイルム(フイルム厚20μm)を定着フイル
ム4として使用し、実施例5〜8の各カラートナーを使
用することを除いて実施例7と同様にして画出し試験及
び熱定着試験をおこなったところ、実施例7と同様に良
好な結果が得られた。
実施例9 ポリイミドフイルム(フイルム厚20μm)を定着フイル
ム4として使用し、実施例13〜16の各カラートナーを使
用し、定着温度を150℃とすることを除いて実施例7と
同様にして画出し試験及び熱定着試験をおこなったとこ
ろ、実施例7と同様に良好な結果が得られた。
実施例10 第3図に示す熱定着器を使用して、実施例4の画出し試
験で生成したモノカラートナー画像及びフルカラートナ
ー画像の熱定着試験をおこなったところ、良好な定着画
像が得られた。
第3図に示す加熱定着器において、加熱体11の検温素子
14の表面温度T1は150℃、加熱部の抵抗材料の消費電力
は150W、加熱体11と加圧ローラー18間の総圧は5Kg、加
圧ローラー18とフイルム15のニツプは3mm、定着フイル
ム15の回転速度は30mm/secに設定した。
耐熱シートとしてはカラートナー20を有するトナー担持
体19との接触面にPTFEに導電性物質(カーボンブラツ
ク)を分散させた低抵抗の離型層を有する厚さ20μmの
ポリイミドフイルムを使用した。この時加熱体の検温素
子表面温度T1が150℃に達するまで要した時間は約3秒
であった。さらに、フイルム15の表面温度T2は145℃で
あり、トナー担持体19とのはく離時のフイルム温度T3
144℃であった。
実施例11 加熱ローラとしてフツ素樹脂コートローラを使用し、加
圧ローラとしてシリコーンゴムローラを有する熱ローラ
定着機を使用して、実施例4の画出し試験で生成したモ
ノカラートナー画像及びフルカラートナー画像を、加熱
ローラ設定温度140℃、定着スピード150mm/secでおこな
った。カラートナーは良好に定着されており、オフセツ
ト現象もみられなかった。
【図面の簡単な説明】
添付図面中、第1図は、本発明のカラートナーを定着す
るための熱定着装置の一具体例を示す概略図である。 第2図は、本発明の実施例1で生成したカラートナーの
樹脂成分のGPCチヤートを示す図である。 第3図は、本発明のカラートナーを良好に定着し得る他
の熱定着装置の概略図を示す図である。 1……加熱ローラ 2……ヒーター 3……加圧ローラ 4……耐熱シート 5……送り出し軸 6……分離ローラ 7……巻き取り軸 8……転写紙 9……放熱板 10……ガイド板 20……カラートナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−65452(JP,A) 特開 昭56−87051(JP,A) 特開 昭63−223662(JP,A) 特開 昭59−220746(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性単量体,カラー着色剤,ワックス及
    び重合開始剤を少なくとも含有する単量体組成物を水相
    中に分散し、重合性単量体を重合することによって生成
    されたカラートナー粒子を有するカラートナーであり、 該カラートナー粒子は該ワックスを内包しており、 該カラートナー粒子の樹脂成分は、トルエン不溶分を実
    質的に含有していなく、該樹脂成分のテトラヒドロフラ
    ン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーの
    クロマトグラムにおいて、分子量500〜2000の領域にピ
    ークMP1を有し、さらに、分子量10000〜100000の領域に
    ピークMP2を有し、重量平均分子量(Mw)が10000〜8000
    0であり、数平均分子量(Mn)が1500〜8000であり、Mw
    /Mnの比が3以上であることを特徴とするカラートナ
    ー。
  2. 【請求項2】トナー担持体上のカラートナー像を、フィ
    ルムを介して加熱し、トナー担持体上のカラートナー像
    を定着する方法において、 該カラートナー像が、重合性単量体,カラー着色剤,ワ
    ックス及び重合開始剤を少なくとも含有する単量体組成
    物を水相中に分散し、重合性単量体を重合することによ
    って生成されたカラートナー粒子で形成されており、 該カラートナー粒子は該ワックスを内包しており、 該カラートナー粒子の樹脂成分は、 トルエン不溶分を実質的に含有していなく、該樹脂成分
    のテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションク
    ロマトグラフィーのクロマトグラムにおいて、分子量50
    0〜2000の領域にピークMP1を有し、さらに、分子量1000
    0〜100000の領域にピークMP2を有し、重量平均分子量
    (Mw)が10000〜80000であり、数平均分子量(Mn)が15
    00〜8000であり、Mw/Mnの比が3以上であることを特徴
    とするカラートナーの定着方法。
  3. 【請求項3】フィルムがポリイミドフィルムまたはポリ
    エステルフィルムから形成されている請求項第(2)項
    のカラートナーの定着方法。
  4. 【請求項4】トナー担持体上のカラートナー像は、加圧
    ローラで加圧されながらトナー担持体に熱定着される請
    求項第(2)項のカラートナーの定着方法。
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