JPH07107303B2 - 芯材を有する中空プレキャストコンクリート柱材 - Google Patents

芯材を有する中空プレキャストコンクリート柱材

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JPH07107303B2
JPH07107303B2 JP17098490A JP17098490A JPH07107303B2 JP H07107303 B2 JPH07107303 B2 JP H07107303B2 JP 17098490 A JP17098490 A JP 17098490A JP 17098490 A JP17098490 A JP 17098490A JP H07107303 B2 JPH07107303 B2 JP H07107303B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、中空のプレキャストコンクリート柱材に関す
る。更に詳しくは、ほぼ中央部にコンクリート製の芯材
部が形成されており、周面にコッターが形成されている
中空内部空間に外側及び内側剪断補強筋が一定の間隔で
連続的に配列されているものであって、現場にて建込み
を行い、中空部内に主柱筋を配置してから現場打ちコン
クリートの打設を行ってコンクリート柱を構築するのに
利用される中空プレキャストコンクリート柱材に関す
る。
[従来の技術] 上記した型式の中空プレキャストコンクリート柱材とし
ては、例えば、特公昭61−31261号公報に記載のものが
知られている。この柱材は、多数の凹凸状空気のうを有
するクッション材をコアとして、その周囲に剪断補強材
を一定の間隔で連続的に配列したものを内型とし、この
内型の周囲に一定の間隔で外型を配置して、コンクリー
トの打設を行い、コンクリートの養生固化をまって離型
して製品を得るものである。
離型に際しては、外型を取りはずすだけでなく、内型と
して利用したクッション材を中空部から引き抜く作業が
必要である。
クッション材の周囲を取りまくように剪断補強材を配列
してコンクリートの打設を行うので、剪断補強材は、コ
ンクリート中に埋設された状態にある。
中空でないプレキャストコンクリート柱材を縦方向に連
続するには、例えば、特公昭61−31261号公報に記載さ
れているように、下端部にスリーブを配置しておき、こ
のスリーブ内で柱主筋を接合し、グラウティングを行う
ようにしている。
中空のプレキャストコンクリート柱材では、中空部に柱
主筋を挿入して、その下端を溶接などにより接続するよ
うにしている。
また、従来の中空プレキャストコンクリート柱材では、
その頂部に梁材を接合する場合、梁材の重量を負担する
ために支保工を必要としている。
[発明が解決しようとする課題] 上記した従来の中空プレキャストコンクリート柱材にお
いては、剪断補強筋がコンクリート中に埋設されてしま
っているため、従前からの工法である場所打ちコンクリ
ート工法のものと比較して、剪断補強筋と柱主筋との関
係位置が違ったものとなり、構造上問題視されることに
なる。
また、両筋の位置関係を従前の工法のものと同一にしよ
うとすると、現場打ちコンクリートとの食い付きを良好
にするための凹凸(コッター)の形成が非常に煩わしい
ものとなってしまう。上記した従来の柱材のように多数
の空気のうを有するクッション材をコアとして内型を構
成する方法では、上記した2つの課題を解決することは
不可能である。
そこで、本願の発明者は、先に、特願平2−120666号に
より、剪断補強筋の関係位置が従前の工法のものと同一
であり、しかも、凹凸(コッター)の形成が容易であ
る。改良されたプレキャストコンクリート柱材を明らか
にしたが、更に本発明では、現場建てこみの際に梁材の
重量を負担するための支保工が不要である改良された中
空プレキャストコンクリート柱材を明らかにする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、一定の間隔で配列
されている外側剪断補強筋の外側と、同様に配列されて
いる内側剪断補強筋の内側とに、長手方向の全長にわた
って鋼製ネット材が配置されており、この鋼製ネット材
を型枠として、外側剪断補強筋の外側及び内側剪断補強
筋の内側にコンクリートの打設を行い、外側剪断補強筋
と内側剪断補強筋との間が空隙であり、内側剪断補強筋
で囲まれた部分がコンクリート製の芯材部となっている
ことを特徴とする。
[実施例] 次に、本発明の実施例を添付の図面に従って詳細に説明
する。
第1図において、10はコンクリート製の柱材、11は芯部
材であり、両者の間の中空部12の周面には、鋼製ネット
材13・14が設置されており、更に、それぞれの鋼製ネッ
ト材13・14には、一定の間隔で外側剪断補強筋15及び内
側剪断補強筋16が配列されている。
剪断補強筋15・16の具体的な形状・構造は、第2図〜第
5図に示したが、これに限定されるものではなく、様々
の形状であってよく、また、スパイラル状のものであっ
てもよい。
外側剪断補強筋15と内側剪断補強筋16とは、互いに一部
を重ね合わせて、溶接或いは細い金属線などにより固定
する。
鋼製ネット材13・14としては、金鋼、エキスパンドラ
ス、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどが利用
される。この鋼製ネット材13・14は、剪断補強筋15・16
を配列するための基材として機能する外、製造の際の型
材として、更には、現場打ちコンクリートとの食い付き
を良好にするための凹凸(コッター)として機能する。
本発明に係るプレキャストコンクリート柱材を製造する
には、まず、内側剪断補強筋16の内側に鋼製ネット材14
をその形状に従って折り曲げて固定し、更に、外側剪断
補強筋15の周囲に鋼製ネット材13を取り付ける。取り付
けは、溶接による外、細い金属線によって行う。
上記のように外側剪断補強筋15と合体させた鋼製ネット
材13を内型として、その周囲に外型を配置して、この型
内、及び内側剪断補強筋16で囲まれた中間内にコンクリ
ートの打設を行う。このとき、打設した生コンクリート
中に含まれる気泡や余剰水は鋼製ネット材13・14を通し
て中空部12に排出されるので、水セメント比の小さい良
質の柱材が形成されることになる。
また、鋼製ネット材13・14の部分には凹凸が形成される
ことになり、現場打ちコンクリートとのコッターとして
機能することになる。
本発明に係るプレキャストコンクリート柱材において
は、中空部12に、剪断補強筋15・16の全部分が露出状態
で位置するので、柱主筋を、従来工法である現場打ちコ
ンクリート工法におけるのと同様の配列で中空部12内に
セットすることが可能となる。
さて、現場建てこみ作業、殊に柱材の頂部にプレキャス
トコンクリート梁材を載置してコンクリート打設を行う
に際して、従来の中空プレキャストコンクリート柱材で
は、コンクリート部分が薄く、梁材の重量を負担できな
いので、支保工が必要であったが、本発明の柱材では、
コンクリート製の芯材11が存在するために、梁材の重量
を負担させることができ、支保工が不要となる。
[発明の効果] 本発明に係る中空プレキャストコンクリート柱材によれ
ば、柱主筋の剪断補強筋に対する配列を従来工法のも
のと同様に行うことができ、同時に、現場打ちコンク
リートとの食い付きを良好にするためのコッターを形成
することができ、成形時において、打設した生コンク
リートに含まれる気泡や余剰水が、鋼製ネット材2を通
して排出されるので、水セメント比の小さい良質の製品
を得ることができる、成形後における内型の取りはず
し作業が不要であるから、作業能率がよい、等々の利点
が得られるのに加え、梁材の取り付けの際に支保工が
不要であるので、作業能率が著しく向上される利点があ
り、頭記した課題が解決される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す斜視図、第2図は同じ
く断面図、第3図〜第5図は、剪断補強筋の形状を示す
平面図である。 図中において各符号は下記を指示する。 10…コンクリート製の柱材 11…芯部材 12…中空部 13…鋼製ネット材 14… 〃 15…外側剪断補強筋 16…内側剪断補強筋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定の間隔で配列されている外側剪断補強
    筋の外側と、同様に配列されている内側剪断補強筋の内
    側とに、長手方向の全長にわたって鋼製ネット材が配置
    されており、この鋼製ネット材を型枠として、外側剪断
    補強筋の外側及び内側剪断補強筋の内側にコンクリート
    の打設を行い、外側剪断補強筋と内側剪断補強筋との間
    が空隙であり、内側剪断補強筋で囲まれた部分がコンク
    リート製の芯材部となっていることを特徴とする中空プ
    レキャストコンクリート柱材。
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