JPH07107129B2 - ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 - Google Patents
ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH07107129B2 JPH07107129B2 JP62276511A JP27651187A JPH07107129B2 JP H07107129 B2 JPH07107129 B2 JP H07107129B2 JP 62276511 A JP62276511 A JP 62276511A JP 27651187 A JP27651187 A JP 27651187A JP H07107129 B2 JPH07107129 B2 JP H07107129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diisocyanate
- pps
- polyphenylene sulfide
- sulfide resin
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は金属との密着性の改善されたポリフエニレンス
ルフイド樹脂組成物に関するものであり、主として電子
部品封止、プリント基板、電線被覆として好適なポリフ
エニレンスルフイド樹脂に関する。
ルフイド樹脂組成物に関するものであり、主として電子
部品封止、プリント基板、電線被覆として好適なポリフ
エニレンスルフイド樹脂に関する。
〈従来の技術〉 ポリフエニレンスルフイド樹脂(以下、PPS樹脂と記
す)は耐薬品性、耐熱性、電気的特性および機械的強度
に優れており、電気部品、自動車部品として巾広く利用
されている。又近年電子部品封止、プリント基板、電線
被覆用途にも用いられてきており、これらの用途では金
属との密着性が要求されている。密着性の改善されたPP
S樹脂組成物としては特開昭52-52958号公報にシランカ
ツプリング剤を添加した組成物が開示されている。
す)は耐薬品性、耐熱性、電気的特性および機械的強度
に優れており、電気部品、自動車部品として巾広く利用
されている。又近年電子部品封止、プリント基板、電線
被覆用途にも用いられてきており、これらの用途では金
属との密着性が要求されている。密着性の改善されたPP
S樹脂組成物としては特開昭52-52958号公報にシランカ
ツプリング剤を添加した組成物が開示されている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら特開昭52-52958号記載の組成物においては
密着性改善効果は不十分であり、電子部品ではリード線
と樹脂との界面密着力およびプリント基板においては銅
配線との接着力が小さく、満足するに至つていない。
密着性改善効果は不十分であり、電子部品ではリード線
と樹脂との界面密着力およびプリント基板においては銅
配線との接着力が小さく、満足するに至つていない。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らは上記従来技術の欠点を解決すべく鋭意検討
した結果、PPS樹脂に特定のイソシアネート化合物をブ
レンドすると、流動性を悪化させることなく、金属との
密着性が改善されることを見出し、本発明に到達した。
した結果、PPS樹脂に特定のイソシアネート化合物をブ
レンドすると、流動性を悪化させることなく、金属との
密着性が改善されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、 (イ) ポリフエニレンスルフイド樹脂100重量部 (ロ) テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシ
アナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル
−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネートまたは
IPDI)、4,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタ
ン、2,2−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)
−プロパン、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイ
ソシアナトトルエン、2,6−ジイソシアナトトルエン、
4,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、p−キシリ
レンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシ
アナート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジ
イソシアナート、3,3′−ジクロル−4,4′−ビフェニレ
ンジイソシアナート、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイ
ソシアナート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアナートおよび下記構造式で表わされるポ
リイソシアネート (ここでnは0または1〜8の整数を表わす。) の内から選ばれた少なくとも一種のイソシアネート化合
物0.01〜30重量部からなることを特徴とするポリフエニ
レンスルフイド樹脂組成物を提供するものである。
レンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシ
アナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル
−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネートまたは
IPDI)、4,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタ
ン、2,2−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)
−プロパン、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイ
ソシアナトトルエン、2,6−ジイソシアナトトルエン、
4,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、p−キシリ
レンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシ
アナート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジ
イソシアナート、3,3′−ジクロル−4,4′−ビフェニレ
ンジイソシアナート、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイ
ソシアナート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアナートおよび下記構造式で表わされるポ
リイソシアネート (ここでnは0または1〜8の整数を表わす。) の内から選ばれた少なくとも一種のイソシアネート化合
物0.01〜30重量部からなることを特徴とするポリフエニ
レンスルフイド樹脂組成物を提供するものである。
本発明で用いるPPS樹脂とは、構造式 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましくは
90モル%以上含む重合体であり、上記繰返し単位が70モ
ル%未満では、耐熱性が損なわれるため好ましくない。
90モル%以上含む重合体であり、上記繰返し単位が70モ
ル%未満では、耐熱性が損なわれるため好ましくない。
またPPSはその繰返し単位の30モル%未満を、下記の構
造式を有する繰返し単位等で構成することが可能であ
る。
造式を有する繰返し単位等で構成することが可能であ
る。
本発明で使用するPPSは、前述のようにいかなるPPSも使
用可能であるが、(1)酸処理、(2)熱水洗浄または
(3)有機溶媒洗浄を施されたPPS、あるいは(4)ナ
トリウム含有量が900ppm以下であるPPSを使用すると、
本発明の効果がより一層発現されて好ましい。
用可能であるが、(1)酸処理、(2)熱水洗浄または
(3)有機溶媒洗浄を施されたPPS、あるいは(4)ナ
トリウム含有量が900ppm以下であるPPSを使用すると、
本発明の効果がより一層発現されて好ましい。
以下これらの好ましいPPSの処理について述べる。
酸処理を行なう場合は次の通りである。
酸処理の方法は、酸または酸の水溶液にPPSを浸漬せし
める等の方法があり、必要により適宜攪拌または加熱す
ることも可能である。例えば、酢酸を用いる場合、pH4
の水溶液を80〜90℃に加熱した中にPPS粉末を浸漬し、3
0分間攪拌することにより十分な効果が得られる。酸処
理を施されたPPSは残留している酸または塩等を物理的
に除去するため、水または温水で数回洗浄することが必
要である。
める等の方法があり、必要により適宜攪拌または加熱す
ることも可能である。例えば、酢酸を用いる場合、pH4
の水溶液を80〜90℃に加熱した中にPPS粉末を浸漬し、3
0分間攪拌することにより十分な効果が得られる。酸処
理を施されたPPSは残留している酸または塩等を物理的
に除去するため、水または温水で数回洗浄することが必
要である。
洗浄に用いる水は、酸処理によるPPSの好ましい化学的
変性の効果を損なわない意味で、蒸留水、脱イオン水で
あることが好ましい。
変性の効果を損なわない意味で、蒸留水、脱イオン水で
あることが好ましい。
熱水で洗浄する場合は次の通りである。即ちPPSを熱水
処理するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好ま
しくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好
ましくは170℃以上とすることが重要であり、100℃未満
ではPPSの好ましい化学的変性の効果が小さいため好ま
しくない。
処理するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好ま
しくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好
ましくは170℃以上とすることが重要であり、100℃未満
ではPPSの好ましい化学的変性の効果が小さいため好ま
しくない。
本発明の熱水洗浄によるPPSの好ましい化学的変性の効
果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオ
ン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、
所定量の水に所定量のPPSを投入し、圧力容器内で加
熱、攪拌することにより行われる。PPSと水との割合
は、水の多い方が好ましいが、通常、水1に対し、PP
S200g以下の浴比が選択される。
果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオ
ン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、
所定量の水に所定量のPPSを投入し、圧力容器内で加
熱、攪拌することにより行われる。PPSと水との割合
は、水の多い方が好ましいが、通常、水1に対し、PP
S200g以下の浴比が選択される。
また、処理の雰囲気は、末端基の分解は好ましくないの
で、これを回避するため不活性雰囲気下とすることが好
ましい。更に、この熱水処理操作を終えたPPSは、残留
している成分を物理的に除去するため温水で数回洗浄す
るのが好ましい。
で、これを回避するため不活性雰囲気下とすることが好
ましい。更に、この熱水処理操作を終えたPPSは、残留
している成分を物理的に除去するため温水で数回洗浄す
るのが好ましい。
有機溶媒で洗浄する場合は次の通りである。
PPSの洗浄に用いる有機溶媒は、PPSを分解する作用等を
有しないものであれば特に制限はなく、例えばN−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチ
ルホスホラスアミド、ピペラジノン類等の含窒素極性溶
媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホ
ラン等のスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフエノン等
のケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレ
ン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロル
エタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パーク
ロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン系溶媒、メタ
ノー、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
フエノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等のアルコール・フエノール系
溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒のうちで
も、N−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルム
アミド、クロロホルム等の使用が特に好ましい。また、
これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で
使用される。
有しないものであれば特に制限はなく、例えばN−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチ
ルホスホラスアミド、ピペラジノン類等の含窒素極性溶
媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホ
ラン等のスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフエノン等
のケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレ
ン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロル
エタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パーク
ロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン系溶媒、メタ
ノー、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
フエノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等のアルコール・フエノール系
溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒のうちで
も、N−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルム
アミド、クロロホルム等の使用が特に好ましい。また、
これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で
使用される。
有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS
を浸漬せしめる等の方法があり、必要により適宜攪拌ま
たは加熱することも可能である。
を浸漬せしめる等の方法があり、必要により適宜攪拌ま
たは加熱することも可能である。
有機溶媒でPPSを洗浄する際の洗浄温度については特に
制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択でき
る。洗浄温度が高くなる程洗浄効率が高くなる傾向があ
るが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得ら
れる。
制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択でき
る。洗浄温度が高くなる程洗浄効率が高くなる傾向があ
るが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得ら
れる。
圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加圧下に洗
浄することも可能である。また、洗浄時間についても特
に制限はない。洗浄条件にもよるが、バツチ式洗浄の場
合、通常5分間以上洗浄することにより、十分な効果が
得られる。また連続式で洗浄することも可能である。
浄することも可能である。また、洗浄時間についても特
に制限はない。洗浄条件にもよるが、バツチ式洗浄の場
合、通常5分間以上洗浄することにより、十分な効果が
得られる。また連続式で洗浄することも可能である。
重合により生成したPPSを有機溶媒で洗浄するのみで十
分であるが、本発明の効果をさらに発揮させるために、
水洗浄または温水洗浄と組合わせるのが好ましい。ま
た、N−メチルピロリドン等の高沸点水溶性有機溶媒を
用いた場合は、有機溶媒洗浄後、水または温水で洗浄す
ることにより、残存有機溶媒の除去が容易に行なえて好
ましい。これらの洗浄に用いる水は蒸溜水、脱イオン水
であることが好ましい。
分であるが、本発明の効果をさらに発揮させるために、
水洗浄または温水洗浄と組合わせるのが好ましい。ま
た、N−メチルピロリドン等の高沸点水溶性有機溶媒を
用いた場合は、有機溶媒洗浄後、水または温水で洗浄す
ることにより、残存有機溶媒の除去が容易に行なえて好
ましい。これらの洗浄に用いる水は蒸溜水、脱イオン水
であることが好ましい。
また本発明で用いるPPSは、本発明の効果を十分に発現
させるためにナトリウムの含有量が900ppm以下であるこ
とが好ましい。ナトリウム含有量が900ppm以上であるPP
Sのナトリウム含有量を900ppm以下に落とす有効な手段
として、上述の酸処理、熱水処理あるいは有機溶媒によ
る洗浄等の処理を用いることができる。
させるためにナトリウムの含有量が900ppm以下であるこ
とが好ましい。ナトリウム含有量が900ppm以上であるPP
Sのナトリウム含有量を900ppm以下に落とす有効な手段
として、上述の酸処理、熱水処理あるいは有機溶媒によ
る洗浄等の処理を用いることができる。
上記記載のPPSの酸処理、熱水処理および有機溶媒によ
る洗浄、またナトリウム含有量が900ppm以下のPPSとい
うのは、あくまでも本発明の効果をより発現させるため
に好ましいということで、決して本発明の必須条件では
ない。本発明においてはあらゆるPPSが使用可能であ
る。
る洗浄、またナトリウム含有量が900ppm以下のPPSとい
うのは、あくまでも本発明の効果をより発現させるため
に好ましいということで、決して本発明の必須条件では
ない。本発明においてはあらゆるPPSが使用可能であ
る。
本発明で用いられるイソシアネート化合物とは、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイ
ソシアナトシクロヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5
−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサ
ン(イソホロンジイソシアネートまたはIPDI)、4,4′
−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、2,2−ビス
−(4−イソシアナトシロクヘキシル)−プロパン、1,
4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトル
エン、2,6−ジイソシアナトトルエン、4,4′−ジイソシ
アナトジフエニルメタン、p−キシリレンジイソシアネ
ート、4,4′−ビフエニレンジイソシアナート、3,3′−
ジメトキシ−4,4′−ビフエニレンジイソシアナート、
3,3′−ジクロル−4,4′−ビフエニレンジイソシアナー
ト、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアナート、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジフエニルメタンジイソシアナ
ートおよび下記構造式で表わされるポリイソシアネート
類の内から選ばれた少なくとも一種のイソシアネート化
合物である。
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイ
ソシアナトシクロヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5
−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサ
ン(イソホロンジイソシアネートまたはIPDI)、4,4′
−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、2,2−ビス
−(4−イソシアナトシロクヘキシル)−プロパン、1,
4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトル
エン、2,6−ジイソシアナトトルエン、4,4′−ジイソシ
アナトジフエニルメタン、p−キシリレンジイソシアネ
ート、4,4′−ビフエニレンジイソシアナート、3,3′−
ジメトキシ−4,4′−ビフエニレンジイソシアナート、
3,3′−ジクロル−4,4′−ビフエニレンジイソシアナー
ト、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアナート、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジフエニルメタンジイソシアナ
ートおよび下記構造式で表わされるポリイソシアネート
類の内から選ばれた少なくとも一種のイソシアネート化
合物である。
イソシアネート化合物の配合量はPPS樹脂100重量部に対
して、0.01〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部の範
囲で選択される。0.01重量部未満では金属との密着性向
上効果がないので好ましくない。また30重量部以上では
組成物の溶融粘度が高くなるので好ましくない。
して、0.01〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部の範
囲で選択される。0.01重量部未満では金属との密着性向
上効果がないので好ましくない。また30重量部以上では
組成物の溶融粘度が高くなるので好ましくない。
本発明は必要に応じて繊維状および/または粒状の充填
材をPPS樹脂とイソシアネート化合物の合計100重量部に
対して0〜300重量部の範囲で配合することができる。
材をPPS樹脂とイソシアネート化合物の合計100重量部に
対して0〜300重量部の範囲で配合することができる。
かかる繊維状充填材としては、ガラス繊維、シラスガラ
ス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミツク繊
維、アスベスト繊維、石こう繊維、金属繊維等の無機繊
維および炭素繊維が挙げられる。
ス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミツク繊
維、アスベスト繊維、石こう繊維、金属繊維等の無機繊
維および炭素繊維が挙げられる。
また粒状の充填材としては、ワラステナイト、セリサイ
ト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベ
スト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アル
ミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタンなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、窒化
ホウ素、炭化珪素、サロヤン、シリカなどか挙げられ、
これらは中空であつてもよい。これら充填材は2種以上
を併用することも可能であり、必要によりシラン系およ
びチタン系カツプリング剤で予備処理して使用すること
ができる。
ト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベ
スト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アル
ミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタンなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、窒化
ホウ素、炭化珪素、サロヤン、シリカなどか挙げられ、
これらは中空であつてもよい。これら充填材は2種以上
を併用することも可能であり、必要によりシラン系およ
びチタン系カツプリング剤で予備処理して使用すること
ができる。
本発明の組成物の製造方法は、一般的な方法が用いられ
特に限定されるものでない。例えば、室温においてリボ
ン羽根型混合機、ドラム型回転混合機を用いて各成分を
一緒に混合した後、単軸押出機、多軸押出機またはニー
ダーなどにより溶融混練を行ない、ペレツト化すること
により製造することができる。
特に限定されるものでない。例えば、室温においてリボ
ン羽根型混合機、ドラム型回転混合機を用いて各成分を
一緒に混合した後、単軸押出機、多軸押出機またはニー
ダーなどにより溶融混練を行ない、ペレツト化すること
により製造することができる。
なお溶融混練温度は280〜340℃が好ましく、280℃未満
ではPPS樹脂の溶融が不十分になることがあり、340℃を
越えるとイソシアネート化合物の熱劣化およびゲル化す
ることがあるので注意を要する。
ではPPS樹脂の溶融が不十分になることがあり、340℃を
越えるとイソシアネート化合物の熱劣化およびゲル化す
ることがあるので注意を要する。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、
例中の部は重量基準である。
例中の部は重量基準である。
参考例1(PPSの重合) オートクレーブに硫化ナトリウム3.26kg(25モル、結晶
水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム
三水和物1.36kg(約10モル)およびN−メチル−2−ピ
ロリドン(以下NMPと略称する)7.9kgを仕込み、攪拌し
ながら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含む留出水
約1.5lを除去した。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼ
ン3.75kg(25.5モル)およびNMP2kgを加え、265℃で4
時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、
80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約2500ポイズ(32
0℃、剪断速度1000秒-1)の粉末状PPS約2kgを得た。
水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム
三水和物1.36kg(約10モル)およびN−メチル−2−ピ
ロリドン(以下NMPと略称する)7.9kgを仕込み、攪拌し
ながら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含む留出水
約1.5lを除去した。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼ
ン3.75kg(25.5モル)およびNMP2kgを加え、265℃で4
時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、
80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約2500ポイズ(32
0℃、剪断速度1000秒-1)の粉末状PPS約2kgを得た。
同様の操作を繰返し、実施例に供した。
参考例2(低粘度PPSの重合) 酢酸ナトリウム三水和物を使用しないこと以外、参考例
1とまつたく同様の重合操作および後処理操作を行つ
て、溶融粘度100ポイズ(320℃、剪断速度1000秒-1)の
粉末状PPS約2kgを得た。
1とまつたく同様の重合操作および後処理操作を行つ
て、溶融粘度100ポイズ(320℃、剪断速度1000秒-1)の
粉末状PPS約2kgを得た。
実施例1〜4および比較例1〜2 参考例2で得られたPPS粉末約2kgを、90℃に加熱された
pH4の酢酸水溶液は20l中に投入し、約30分間攪拌し続け
たのち過し、液のpHが7になるまで約90℃の脱イオ
ン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して粉末状とし
た。
pH4の酢酸水溶液は20l中に投入し、約30分間攪拌し続け
たのち過し、液のpHが7になるまで約90℃の脱イオ
ン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して粉末状とし
た。
このPPS中の全ナトリウム含有量は410ppmであつた。
上記PPS樹脂粉末および4,4′−ジイソシアナトジフエニ
ルメタン(MDIと略す)を第1表の配合組成でヘンシエ
ルミキサーにてドライブレンド後、290〜310℃に設定し
た40mmφ押出機に供給/溶融混練してPPS樹脂組成物を
得た。次に、該樹脂組成物のメルトフロー値および下記
方法(実験1)による金属との接着性を調べ、その結果
を第1表に示した。
ルメタン(MDIと略す)を第1表の配合組成でヘンシエ
ルミキサーにてドライブレンド後、290〜310℃に設定し
た40mmφ押出機に供給/溶融混練してPPS樹脂組成物を
得た。次に、該樹脂組成物のメルトフロー値および下記
方法(実験1)による金属との接着性を調べ、その結果
を第1表に示した。
PPS樹脂組成物と金属片との接着性テストはJIS K6850に
準じて行つた。
準じて行つた。
第1表から明らかなように本発明の実施例組成物はMDI
を配合していない比較例1と比較して、42アロイ金属片
との接着力が大巾に向上していることが判る。
を配合していない比較例1と比較して、42アロイ金属片
との接着力が大巾に向上していることが判る。
比較例2のようにMDI配合量が35部まで増加すると、溶
融混練中にゲル化して成形不能の状態になつた。
融混練中にゲル化して成形不能の状態になつた。
実施例5〜7および比較例3〜4 参考例1で得られたPPS樹脂および第2表に示す種類の
イソシアネート化合物をヘンシエルミキサーで均一混合
したのち、シリカ(東芝セラミツクス(株)GR-100)、
エポキシシラン(トーレシリコーン(株)SH-6040)お
よびガラス繊維(日本電気硝子(株)TN-103)を第2表
の配合組成でドライブレンドしたのち、実施例1と同様
の方法で溶融混練して接着力とメルトフロー値を測定し
た。
イソシアネート化合物をヘンシエルミキサーで均一混合
したのち、シリカ(東芝セラミツクス(株)GR-100)、
エポキシシラン(トーレシリコーン(株)SH-6040)お
よびガラス繊維(日本電気硝子(株)TN-103)を第2表
の配合組成でドライブレンドしたのち、実施例1と同様
の方法で溶融混練して接着力とメルトフロー値を測定し
た。
第2表の結果から判るように実施例5〜7の本実施例組
成物は、イソシアネート化合物を配合していない比較例
3〜4と比べて42アロイとの接着力が大巾に向上した。
成物は、イソシアネート化合物を配合していない比較例
3〜4と比べて42アロイとの接着力が大巾に向上した。
〈発明の効果〉 本発明の樹脂組成物は金属との密着性に優れているた
め、電子部品の封止、プリント基板、電線被覆用材料と
して非常に好適である。
め、電子部品の封止、プリント基板、電線被覆用材料と
して非常に好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】(イ) ポリフェニレンスルフィド樹脂10
0重量部、 (ロ) テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシ
アナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル
−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、4,
4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、2,2−ビ
ス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)−プロパン、
1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトト
ルエン、2,6−ジイソシアナトトルエン、4,4′−ジイソ
シアナトジフェニルメタン、p−キシリレンジイソシア
ネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、3,3′
−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアナー
ト、3,3′−ジクロル−4,4′−ビフェニレンジイソシア
ナート、3,3′−ビトリレン−4、4′−ジイソシアナ
ート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアナートおよび下記構造式で表わされるポリイソシ
アネート (ここでnは0または1〜8の整数を表わす。) の内から選ばれた少なくとも一種のイソシアネート化合
物0.01〜30重量部からなることを特徴とするポリフェニ
レンスルフィド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62276511A JPH07107129B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62276511A JPH07107129B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01118571A JPH01118571A (ja) | 1989-05-11 |
JPH07107129B2 true JPH07107129B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=17570486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62276511A Expired - Fee Related JPH07107129B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07107129B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR930008743B1 (ko) * | 1989-07-05 | 1993-09-13 | 아사히가세이고오교 가부시끼가이샤 | 폴리페닐렌 설파이드 수지 조성물 |
JP5029310B2 (ja) * | 2007-11-20 | 2012-09-19 | 東ソー株式会社 | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5950259B2 (ja) * | 1980-11-17 | 1984-12-07 | 住友ベークライト株式会社 | メッキ用樹脂組成物 |
-
1987
- 1987-10-30 JP JP62276511A patent/JPH07107129B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01118571A (ja) | 1989-05-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2003027167A1 (ja) | 官能化ポリフェニレンエーテル | |
JPH0424388B2 (ja) | ||
JPS6317959A (ja) | シリコ−ンゴム粒状物の製造方法 | |
JPH08283413A (ja) | ポリフェニレンスルフィド共重合体アイオノマーの製法 | |
JP3618018B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH06104773B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH07107129B2 (ja) | ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 | |
JPH04289284A (ja) | ポリアリーレンスルフィドで被覆したワイヤー | |
JP2879804B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法 | |
JPH01174562A (ja) | ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 | |
JP5135727B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド組成物の製造方法 | |
JP3019107B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3990661B2 (ja) | シリコーン変性エポキシ樹脂及びその製造方法並びにシリコーン変性エポキシ樹脂組成物 | |
JPH0459871A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3630535B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPS62172056A (ja) | ポリフエニレンスルフイド組成物 | |
JP3968839B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH0971652A (ja) | ポリアリーレンスルフィド共重合体の製造方法並びにその製造方法によって得られる共重合体およびその樹脂組成物 | |
JPH0369128A (ja) | 電子部品の封止方法 | |
JP2003176357A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP2004091504A (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
JPH11130961A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3147462B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3079923B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH11106656A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |