JPH07107067A - 直交多重信号処理装置 - Google Patents

直交多重信号処理装置

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JPH07107067A
JPH07107067A JP5245431A JP24543193A JPH07107067A JP H07107067 A JPH07107067 A JP H07107067A JP 5245431 A JP5245431 A JP 5245431A JP 24543193 A JP24543193 A JP 24543193A JP H07107067 A JPH07107067 A JP H07107067A
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signal
timing
horizontal synchronizing
digital multiplex
video signal
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JP5245431A
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Mika Tomiyama
みか 富山
Hiroyuki Iga
弘幸 伊賀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ディジタル多重信号の等化処理の回路規模を削
減する。 【構成】A/D変換器12からのQ軸基準信号は加算器35
に与える。加算器35の出力は入力波形メモリ32を介して
帰還しており、入力波形メモリ32にはQ軸基準信号が打
消されて水平同期信号の漏れ込み分が記憶される。この
漏れ込み分は除去波形メモリ33に与えられ、減算器34に
おいてQ軸の復調多重信号から水平同期タイミングで除
去される。こうして、トランスバーサルフィルタを用い
ない簡単な構成で、ディジタル多重信号への同期信号の
漏れ込みを除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【産業上の利用分野】本発明は、第2世代EDTVに好
適の直交多重信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン放送においては残留側波帯
方式でテレビジョン信号を伝送している。映像搬送波周
波数近傍の約±1MHz の帯域は両側波帯方式で伝送さ
れており、近年、この帯域に直交軸で変調を行うことに
より、映像信号にディジタル信号を多重する試みがなさ
れている。受信側では、同期復調によって、ディジタル
データを再生することができる。例えば、第2世代ED
TVにおいては、ディジタル音声データを多重すること
が検討されている。第2世代EDTV方式のアスペクト
比はワイドであり、NTSC方式のテレビジョン受像機
で視聴する場合には、例えば、画面の上下方向の中央に
画像を表示し、上下の部分は画像を表示しないマスク部
分とするレターボックス方式の表示を行う。この場合に
は、多重信号の重畳範囲を上下マスク部分にすることが
考えられている。
【0003】図5はこのような多重信号を受信する従来
の直交多重信号処理装置の構成を示すブロック図であ
る。図5の装置の基本構成は、文献1(特開平2一15
6786号公報)にて開示されている。
【0004】伝送路を介して伝送される高周波テレビジ
ョン信号(RF信号)は、同相搬送波を用いて同相変調
された映像信号と、直交搬送波を用いて直交変調された
音声信号とが多重されたものである。送信側において
は、同相変調された映像信号をVSB特性に帯域整形
し、直交変調された音声信号を図8(c)に示す逆ナイ
キスト特性に帯域整形した後に合成して伝送している。
【0005】映像信号(V)の伝送帯域は、図8(a)
に示すように、現行NTSC信号と同一であり、VSB
特性に帯域整形されている。また、ディジタル多重信号
(M)は、図8(b)に示すように、0.716MHz
(4fsc/(10×2))でレベルが半分となり、0.
75MHzでレベルが0となるレイズドコサイン形状と
なっている。なお、fscは色副搬送波の周波数であり、
3.579545MHzである。このように、ディジタ
ル多重信号(M)は帯域整形されて、周期T(0.69
8μs(=10/4fsc))で伝送されている。
【0006】アンテナ11にはこのRF信号が誘起し、チ
ューナ1によって選局されて中間周波(IF)信号に変
換される。IF信号は、同相(I)軸に変調された映像
信号(V)と直交(Q)軸に変調されたディジタル多重
信号(M)とから成る。IF信号はナイキストフィルタ
2、搬送波再生器5及びBPF3に与えられる。
【0007】搬送波再生器5は、直交軸(Q軸)で変調
されたディジタル多重信号(M)を復調するための直交
搬送波(−sinωIFt)と、同相軸(I軸)で変調さ
れた映像信号(V)を復調するための同相搬送波(co
sωIFt)とを発生する。映像信号(V)はナイキスト
フィルタ2によって帯域整形されて同期検波器4に与え
られる。同期検波器4は搬送波再生器5が再生した同相
搬送波(cosωIFt)を用いて同相復調を行う。同期
検波器4の出力がLPF8に与えられて0.75MHz
に帯域制限されて復調映像信号が取出される。同期検波
器4からの映像信号は同期・クロック再生器7にも与え
られる。同期・クロック再生器7は各種タイミング信号
及びクロックCKを発生する。
【0008】一方、BPF3はチューナ1の出力を逆ナ
イキスト特性となるように帯域整形して同期検波器6に
出力する。同期検波器6は搬送波再生器5が再生した直
交搬送波(−sinωIFt)を用いて音声信号を直交復
調する。LPF9は同期検波器6の出力を0.75MH
z に帯域制限して復調音声信号を取出して出力する。L
PF8,9からの復調映像信号及び復調音声信号は自動
等化装置10に与えられる。
【0009】ところで、図9は遅延時間がτ秒で強度が
gのゴーストが存在するときのディジタル多重信号
(M)及び映像信号(V)に対するゴースト成分の位相
関係を示す説明図である。ディジタル多重信号(M)の
ゴースト分M′及び映像信号(V)のゴースト分V′の
振幅は主信号のg倍となる。また、ゴースト分M′,
V′は、遅延時間τとRF搬送波周波数によって定まる
位相θだけ主信号から回転する。従って、ディジタル多
重信号(M)を復調する同期検波器6の出力信号は下記
(1)式で与えられる。
【0010】 M+gMcosθ+gVsinθ …(1) この(1)式の第一項は所望のディジタル多重信号の主
信号成分であり、第二項はディジタル多重信号のゴース
ト成分M′であり、第三項は映像信号の漏れ混みゴース
ト成分である。
【0011】文献2(野田ほか、「現行NTSCテレビ
放送のためのディジタル音声多重方式と両立性につい
て」、テレビジョン学会誌、Vol.42,No.9,1988)に開示
されているように、一般のテレビジョン受像機に対する
妨害を少なくするために、ディジタル多重信号のレベル
を、映像信号のレベルよりも32dB程度低下させる必
要がある。そうすると、上記(1)式の第3項、即ち、
映像信号の漏れ混みゴースト成分の方が、ディジタル多
重信号の主信号成分よりも大きくなることが十分に考え
られる。
【0012】なお、映像信号(V)を復調する同期検波
器4の出力信号は、下記(2)式で与えられる。
【0013】 V+gVcosθ−gMsinθ …(2) (2)式の第一項は映像信号の主信号成分であり、第二
項は映像信号のゴースト成分であり、第三項はディジタ
ル多重信号の漏れ混みゴースト成分である。
【0014】自動等化装置10は上記(1)式の第2及び
第3項を除去して無歪のディジタル多重信号を再生する
ものである。
【0015】自動等化装置10のA/D変換器20はLPF
8からの復調映像信号をディジタル信号に変換してタッ
プ係数可変のトランスバーサルフィルタ(以下、TFと
いう)14及び入力波形メモリ13に与え、A/D変換器12
はLPF9からの復調音声信号をディジタル信号に変換
して加算器17に与える。映像信号の漏れ込みゴースト成
分の方がディジタル多重信号の主信号成分よりも大きい
ことがあるので、A/D変換器12は約10ビットで構成
する必要がある。
【0016】TF14は、後述する制御部15からタップ係
数が与えられ、映像信号の漏れ込みゴースト成分をキャ
ンセルするための信号を加算器17に出力する。加算器17
はA/D変換器12の出力とTF14の出力とを加算するこ
とにより、映像信号の漏れ込みゴースト成分を除去した
ディジタル多重信号を出力する。加算器17の出力はタッ
プ係数可変のTF18に与えられ、TF18は制御部15から
タップ係数が与えられて、ディジタル多重信号のゴース
ト成分を除去する。こうして、出力端子19には映像の漏
れ込みゴースト成分及びディジタル多重信号のゴースト
成分が除去されたディジタル多重信号が得られる。
【0017】更に、図10及び図6を参照して自動等化
装置10の波形等化動作を説明する。
【0018】図10は等化に用いる基準信号を示す波形
図である。図10(a)は映像信号の漏れ混みゴースト
成分を除去するための基準信号(以下、I軸基準信号と
もいう)を示し、図10(b)はGCR(ゴーストキャ
ンセルリファレンス)信号と両立性を有するディジタル
多重信号用の基準信号(以下、Q軸基準信号ともいう)
を示している。
【0019】図10(a)の基準信号は、既に放送波の
垂直ブランキング区間内の第18ラインと第281ライ
ンに8フィールドシーケンスで挿入されているGCR信
号を示している。GCR信号はWRB(Wide Reverse B
ar)波形とペデスタル波形とから構成されており、図1
0(a)に示すように、8フィールドのうちの第1,
3,6,8フィールドにはWRB波形S1 ,S3 ,S6
,S8 が挿入され、第2,4,5,7フィールドには
ペデスタル波形S2 ,S4 ,S5 ,S7 が挿入される。
【0020】映像信号からGCR信号成分を抽出するた
めに、下記(3)式に示す8フィールドシーケンス演算
を行う。文献3(杉森、「放送局におけるEDTV技
術」、テレビジョン学会誌、Vol.43,No.5,1989)等で詳
述されているように、8フィールドシーケンス演算によ
って、水平同期信号、カラーバースト及び前ラインのゴ
ーストを除去したGCR波形のみが抽出される。なお、
GCR信号を用いた場合、ゴースト除去遅延時間範囲
は、前ゴーストと後ろゴーストを合わせて、44.7μ
秒である。
【0021】 SGCR =1/4{(S1 −S5 )+(S6 −S2 ) +(S3 −S7 )+(S8 −S4 )} …(3) 一方、図10(b)のQ軸基準信号については、文献4
(野田他、「映像搬送波に直交多重されたディジタル音
声信号のクロストーク低減と直交多重用基準信号」、19
92年テレビジョン学会誌、Vol.46,No.5,pp-639〜644)
にて詳述されている。Q軸基準信号も第18ライン及び
第281ラインに8フィールドシーケンスで挿入されて
いる。8フィールドのうちの第1,4,5,8フィール
ドのQ軸基準信号P1 ,P4 ,P5 ,P8 は+パルスで
あり、第2,3,6,7フィールドのQ軸基準信号P2
,P3 ,P6 ,P7 は−パルスである。
【0022】下記(4)式に示す8フィールドシーケン
ス演算を行うと、前ラインのゴーストを除去すると共
に、GCR信号の漏れ込みも除去したディジタル多重信
号用の基準信号が得られる。
【0023】 {(P1 −P3 )+(P2 −P4 )+(P5 −P7 )+(P6 −P8 )}/4 …(4) 更に、上記(3)式と同様の8フィールドシーケンス演
算、即ち、下記(5)式の演算を行うと、GCR信号へ
のディジタル多重信号用の基準信号の漏れ込みもない。
【0024】 1/4{(P1 −P5 )+(P6 −P2 ) +(P3 −P7 )+(P8 −P4 )}=0 …(5) これらのI軸及びQ軸基準信号を抽出することによっ
て、波形等化動作が行われる。この波形取込みは制御部
15によって制御される。図7は制御部15の具体的な構成
を示すブロック図である。図6のステップS1 におい
て、電源投入又は選局の変更が行われると、制御部15の
CPU23はステップS2 において、ROM22に予め格納
されているプログラムに従って、作業用のRAM21を用
いて、TF14,18のタップ係数を初期化する。
【0025】次に、CPU23は、ステップS2 におい
て、DMA制御回路24に指示を与えてI軸入力(A/D
変換器20の出力)を取込ませる。同期・クロック再生器
7は復調映像信号が与えられ、同期信号、クロック及び
タイミング信号を再生して入力波形メモリ13,16及び制
御部15に与えている。DMA制御回路24はこのタイミン
グ信号に基づいて入力波形メモリ13を制御して、第18
H及び第281Hの部分を取込ませる。これにより、入
力波形メモリ13にはI軸入力信号に含まれるI軸基準信
号{XI,i }が抽出されて記憶される。
【0026】次に、ステップS3 において、CPU23は
波形メモリ13に記憶されているI軸基準信号に対して8
フィールドシーケンス演算を行って、入力波形{XQI,
i }を得る。次に、CPU23は、ステップS4 におい
て、入力波形{XQI,i }を用いてTF14に設定するタ
ップ係数を求める。
【0027】次いで、ステップS5 において、CPU23
は、DMA制御回路24に指示を与えてQ軸入力(加算器
17の出力)を取込ませる。DMA制御回路24は同期・ク
ロック再生器7からのタイミング信号に基づいて入力波
形メモリ16を制御して、第18H及び第281Hの部分
を取込ませる。これにより、入力波形メモリ16にはQ軸
入力信号に含まれるQ軸基準信号{XQ,i }が抽出され
て記憶される。
【0028】次に、ステップS6 において、CPU23は
波形メモリ16に記憶されているQ軸基準信号に対して8
フィールドシーケンス演算を行って、入力波形{XQQ,
i }を得る。次に、CPU23は、ステップS7 におい
て、入力波形{XQQ,i }を用いてTF18に設定するタ
ップ係数を求める。このようにして求められたタップ係
数がTF14,18に与えられ、TF14,18は波形等化を行
う。
【0029】このように、自動等化装置10によって、映
像信号の漏れ込みゴースト分及びディジタル多重信号の
ゴースト分を除去したディジタル多重信号が得られる。
ところで、上述したように、レターボックス方式におい
ては画面上下のマスク部分(無画部)にディジタル多重
信号が重畳されている。画面のセンタ部の映像を見易く
するために、この無画部の信号振幅レベルは僅か数10
IREと小さい。従って、無画部に対応する期間におい
ては、映像信号のディジタル信号への漏れ込みは小さ
い。これに対し、水平同期信号は振幅が40IREの固
定形状波形であり、水平同期信号の漏れ込みによってデ
ィジタル多重信号の誤り率は極めて悪化する。従って、
ディジタル多重信号から水平同期信号の漏れ込み分を除
去すれば、誤り率を大幅に改善することが可能である。
しかし、図5の装置では、水平同期信号の漏れ込み除去
するものとしては過大な回路構成となっており、コスト
及び規模の点で問題がある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の直交多重信号処理装置においては、映像信号の無
画部期間に多重されたディジタル多重信号を波形等化す
る自動等化器の回路規模が大きく高コストであるという
問題点があった。
【0031】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ディジタル多重信号の多重期間を考慮する
ことにより、回路規模を削減することができる直交多重
信号処理装置を提供することを目的とする。
【0032】[発明の構成]
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
直交多重信号処理装置は、直交変調によって無画部にデ
ィジタル多重信号が重畳された映像信号が入力され、水
平同期タイミングを得るタイミング発生手段と、このタ
イミング発生手段に制御されて、前記ディジタル多重信
号が重畳されていない水平同期タイミングに前記ディジ
タル多重信号の直交復調出力を取込むことにより前記映
像信号の水平同期信号に基づく漏れ込みを抽出する抽出
手段と、前記漏れ込み分を記憶する記憶手段と、前記水
平同期タイミングで、前記記憶手段から前記漏れ込み分
を読出し前記直交復調出力から前記水平同期信号に基づ
く漏れ込み分を除去する減算手段とを具備したものであ
り、本発明の請求項3に係る直交多重信号処理装置は、
直交変調によって無画部にディジタル多重信号が重畳さ
れた映像信号が入力され、水平同期タイミングを得るタ
イミング発生手段と、このタイミング発生手段に制御さ
れて、前記ディジタル多重信号が重畳されていない水平
同期タイミングに前記ディジタル多重信号の直交復調出
力を取込むことにより前記映像信号の水平同期信号に基
づく漏れ込みを抽出する抽出手段と、前記水平同期信号
期間の理想波形を記憶する第1の記憶手段と、前記水平
同期信号に基づく漏れ込み分に対する所定のタップ係数
演算を行うタップ係数演算手段と、このタップ係数演算
手段の出力と前記水平同期信号期間の理想波形とから前
記水平同期信号に基づく漏れ込み分を除去するための除
去信号を算出する除去信号算出手段と、前記除去信号を
記憶する第2の記憶手段と、前記水平同期タイミング
で、前記第2の記憶手段から前記除去信号を読出し前記
直交復調出力から前記除去信号を減算する減算手段とを
具備したものである。
【0033】
【作用】本発明の請求項1において、抽出手段は、タイ
ミング発生手段からの水平同期タイミングに基づいて、
ディジタル多重信号が重畳されていない例えば垂直帰線
期間にディジタル多重信号の直交復調出力を取込む。こ
の取込みによって、抽出される波形は映像信号の水平同
期信号に基づく漏れ込み分である。減算手段は、水平同
期タイミングで直交復調出力から水平同期信号に基づく
漏れ込み分を減算して除去する。
【0034】本発明の請求項3において、タップ係数演
算手段は、水平同期信号に基づく漏れ込み分に対するタ
ップ係数演算を行う。除去信号算出手段はタップ係数と
理想波形とから除去信号を作成し、減算手段は水平同期
タイミングで直交復調出力から除去信号を減算して、水
平同期信号に基づく漏れ込み分を除去する。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る直交多重信号処理装置
の一実施例を示すブロック図である。図1において図5
と同一の構成要素には同一符号を付してある。
【0036】アンテナ11に誘起するRF信号は、同相変
調されてVSB特性に帯域整形された映像信号に、直交
変調されて逆ナイキスト特性に帯域整形されたディジタ
ル多重信号が多重されたものである。ディジタル多重信
号は映像信号の無画部期間に多重されているものとす
る。チューナ1はアンテナ11からのRF信号を選局して
中間周波(IF)信号に変換した後、ナイキストフィル
タ2、搬送波再生器5及びBPF3に与える。
【0037】ナイキストフィルタ2は映像信号(V)を
帯域形成して同期検波器4に与える。BPF3はチュー
ナ1の出力を逆ナイキスト特性となるように帯域整形し
て同期検波器6に出力する。搬送波再生器5は、直交軸
(Q軸)で変調されたディジタル多重信号(M)を復調
するための直交搬送波(−sinωIFt)と、同相軸
(I軸)で変調された映像信号(V)を復調するための
同相搬送波(cosωIFt)とを発生する。同期検波器
4は搬送波再生器5が再生した同相搬送波(cosωIF
t)を用いて同相復調を行い、復調映像信号を同期・ク
ロック再生器7に出力する。同期検波器6は搬送波再生
器5が再生した直交搬送波(−sinωIFt)を用いて
BPF3からの多重信号を直交復調してLPF9に与え
る。LPF9は同期検波器6の出力を0.75MHz に
帯域制限して復調多重信号を取出して自動等化装置31に
出力する。同期・クロック再生器7は各種タイミング信
号及びクロックCKを発生して自動等化装置31の入力波
形メモリ32及び除去波形メモリ33に供給するようになっ
ている。
【0038】LPF9からのQ軸の信号(復調多重信
号)は自動等化装置31のA/D変換器12に与えられる。
A/D変換器12は復調多重信号をディジタル信号に変換
して減算器34及び加算器35に出力する。加算器35の出力
は入力波形メモリ32に与えられ、入力波形メモリ32は加
算器35の出力を保持すると共に、係数器36及び加算器35
に出力する。入力波形メモリ32は、タイミング信号に基
づいて加算器35の出力を取込むことにより、GCR信号
のペデスタル波形が挿入されている第2,4,5,7フ
ィールドにおいて、第18H及び第281Hの入力信号
(Q軸信号)を取込む。この期間には、A/D変換器12
の出力はQ軸基準信号である。加算器35はA/D変換器
12の出力と入力波形メモリ32の出力とを加算して、除去
波形データRとして入力波形メモリ32に与える。即ち、
加算器35は下記(6)式に示す演算を行って、除去波形
データRを求める。なお、P2 ,P4 ,P5 ,P7 は図
10(b)に示すQ軸基準信号である。
【0039】 R=P5 +P2 +P7 +P4 …(6) 図10(b)に示すように、信号P2 ,P7 と信号P4
,P5 との極性は相互に逆極性であり、(6)式の演
算によって、Q軸基準信号成分は打消される。また、こ
の期間には映像信号は含まれておらず、更に、映像信号
のカラーバーストの漏れ込みもLPF9 によって除去さ
れているので、(6)式の除去波形データRは、同期信
号期間の映像信号の漏れ込み分を示すものとなる。
【0040】係数器36は入力波形メモリ32からの除去波
形データを1/4にして、除去波形メモリ33に与える。
除去波形メモリ33は係数器36からの除去波形データを記
憶し、同期・クロック再生器7からの水平同期タイミン
グで減算器34に出力するようになっている。減算器34は
A/D変換器12の出力から除去波形データを減算するこ
とより、水平同期信号の漏れ込みを除去した多重信号を
出力端子19に出力する。
【0041】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0042】アンテナ11からのRF信号はチューナ1に
よって選局されてナイキストフィルタ2、搬送波再生器
5及びBPF3に与えられる。映像信号はナイキストフ
ィルタ2によって帯域整形され、多重信号はBPF3に
よって帯域整形される。搬送波再生器5はチューナ1の
出力から同相搬送波及び直交搬送波を再生し、同期検波
器4,6に与える。同期検波器4によって映像信号は復
調されて同期・クロック再生器7に供給される。同期・
クロック再生器7は入力された映像信号からクロック及
び各種タイミング信号を再生して入力波形メモリ32及び
除去波形メモリ33に出力する。
【0043】一方、BPF3によって帯域整形された多
重信号は同期検波器6によって直交復調され、LPF9
によって帯域制限された後自動等化装置31のA/D変換
器12与えられる。A/D変換器12はQ軸信号(LPF9
からの復調多重信号)をディジタル信号に変換して加算
器35及び減算器34に出力する。加算器35は入力波形メモ
リ32の出力を累積加算して入力波形メモリ32に与える。
入力波形メモリ32は、例えば、第2,4,5,7フィー
ルドの第18H又は第281HのQ軸信号を取込む。こ
れにより、加算器35は上記(6)式の演算を行うことに
なり、入力波形メモリ32には、Q軸基準信号成分が打消
されて、同期信号期間の映像信号の漏れ込み分が保持さ
れる。
【0044】この漏れ込み分は除去波形データRとして
係数器36に与えられて1/4にされた後、除去波形メモ
リ33に与えられる。除去波形メモリ33はタイミング信号
に基づいて、除去波形データRを同期信号のタイミング
で減算器34に与える。減算器34はA/D変換器12からの
復調多重信号から除去波形データRを減算することによ
り、同期信号の漏れ込み分を除去した多重信号を出力端
子19に出力する。
【0045】このように、本実施例においては、ディジ
タル多重信号が映像信号の無画部に多重されている場合
には、入力波形メモリ32及び加算器35によって、水平同
期部分の映像信号の漏れ込みを抽出することができる。
抽出した漏れ込みを同期信号期間にディジタル多重信号
から減算して漏れ込みを打消しており、同期信号の漏れ
込みを抑制することでディジタル多重信号の誤り率を大
幅に改善している。映像信号の漏れ込み成分の除去にト
ランスバーサルフィルタ用いておらず、簡単なハードウ
ェアで構成することができ、低コスト化が図られる。
【0046】なお、水平同期部分の映像信号の漏れ込み
を抽出する方法としては、直交軸にディジタルデータ信
号が重畳されていない期間で、且つ同相軸に重畳された
映像信号の垂直帰線期間であれば、必ずしも上記(6)
式を用いなくともよい。例えば、雑音の増加を無視する
ことができる場合には、除去波形データRをR=P2+
P4 によって求めてもよく、また、雑音を低減するため
に、除去波形データRを同期加算して用いても用いても
よい。
【0047】図2は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図2において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例は水平同期部分
の映像信号の漏れ込みを除去した後に、トランスバーサ
ルフィルタを用いて、多重信号のゴースト分も除去する
ようにしたものである。通常、映像信号のゴーストを除
去するために、トランスバーサルフィルタが用いられ
る。本実施例はこのトランスバーサルフィルタに設定す
るタップ係数の演算器を利用して除去波形を作成するも
のである。
【0048】即ち、本実施例においては、自動等化装置
40はTF44を有しており、加算器34の出力をTF44に与
えて波形等化するようになっている。同期クロック再生
器7の出力は制御部41、入力波形メモリ42,43及び除去
波形メモリ33に与えられる。入力波形メモリ42,43はタ
イミング信号に基づいて、夫々A/D変換器12からのQ
軸の復調多重信号及び加算器34からの多重信号を取込む
ようになっている。入力波形メモリ42は同期信号の漏れ
込み分を抽出するためのものであり、入力波形メモリ43
はTF44に設定するタップ係数を求めるためのものであ
る。制御部41は、図7と同様の構成であり、入力波形メ
モリ42の波形に基づいて除去波形データを作成して除去
波形メモリ33に与えると共に、入力波形メモリ43の波形
に基づいてTF44のタップ係数を求めてTF44に設定す
るようになっている。TF44はタップ係数に基づいて加
算器34の出力を波形等化して出力端子19に多重信号を出
力するようになっている。
【0049】次に、このように構成された実施例の動作
について図3のフローチャートを参照して説明する。図
3は自動等化装置40の動作フローを示すフローチャート
である。
【0050】電源投入又は選局の変更が行われると、ス
テップS11では、予め設定されているプログラムに従っ
て、初期設定が行われる。これにより、TF44のタップ
係数が初期化される。次に、制御部41は、DMA制御部
(図7参照)の制御によって、Q軸の入力波形メモリ42
にQ軸基準信号を取込ませる。即ち、Q軸の入力波形メ
モリ42にはA/D変換器12の出力から第18Hと第28
1H部分のQ軸基準波形が取込まれる(ステップS1
2)。
【0051】次のステップS13において、制御部41は上
記(6)式の演算によって、映像信号の水平同期信号部
分の漏れ込みを算出する。次いで、ステップS13におい
て、この算出結果を除去波形データとして除去波形メモ
リ33に格納する。次に、ステップS14の処理によって、
除去波形メモリ33は水平同期タイミングで除去波形デー
タを加算器34に与える。加算器34はA/D変換器12の出
力から除去波形データを減算して、水平同期期間の映像
信号の漏れ込みを除去した多重信号を出力する。
【0052】次に、制御部41は入力波形メモリ43にQ軸
基準信号を取込ませる(ステップS15)。次いで、制御
部41は、ステップS16において8フィールドシーケンス
演算を行い、演算結果からTF44に設定するタップ係数
を求める(ステップS17)。TF44はタップ係数に基づ
いて加算器34の出力を波形等化することにより、多重信
号のゴースト分を除去するようになっている。
【0053】本実施例においては、同期信号期間のQ軸
信号を加算することにより除去波形データを得ている
が、タップ係数算出を行って求めてもよい。この場合の
動作を図4のフローチャートを参照して説明する。。
【0054】電源投入又は選局の変更が行われると、図
4のステップS21において、初期設定が行われる。次の
ステップS22ではQ軸基準信号を取込む。即ち、入力波
形メモリ42は、タイミング信号に基づいて、A/D変換
器12の出力から第18H又は第281Hで波形取込みを
行って、Q軸基準信号を取込む。制御部41は次のステッ
プS23において、取込んだQ軸基準信号に対して上記
(5)式の8フィールドシーケンス演算を行って、GC
R信号成分を抽出する。これにより、上記(3)式で示
した映像信号の漏れ込みGCR成分が算出される。
【0055】次に、制御部41、ステップS24において、
映像信号の漏れ込みGCR成分と、予めROMに格納さ
れている映像信号の水平同期部分の波形とから、タップ
係数を算出する。このタップ係数は、GCR信号を差分
することによって得られるインパルス応答でよい。
【0056】次に、ステップS25では、算出したタップ
係数と予めROMに格納されている水平同期部分の波形
から、漏れ込み除去波形を算出する。除去波形メモリ33
は水平同期タイミングで除去波形データを加算器34に与
える。以後の動作は図3と同様である。
【0057】このように、本実施例においては、TF44
によって多重信号のゴースト分も除去するようになって
いる。図1の実施例においても、多重信号の誤り率は十
分に改善されるが、水平同期部分の映像信号を除去した
後に、多重信号のゴースト成分を除去しているので、誤
り率を一層改善させることができる。
【0058】なお、上記実施例においては、水平同期部
分の波形として、予めROMに格納したものを用いてい
るが、従来と同様に、I軸のLPF及びA/D変換器を
介して入力される映像信号から取込んだものを用いても
よい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
ィジタル多重信号の多重期間を考慮することにより、回
路規模を削減することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直交多重信号処理回路の一実施例
を示すブロック図。
【図2】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図3】実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図4】実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図5】従来の直交多重信号処理回路を示すブロック
図。
【図6】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図7】図5中の制御部の具体的な構成を示すブロック
図。
【図8】直交多重信号の帯域特性を説明するための説明
図。
【図9】直交多重信号のゴーストを説明するための説明
図。
【図10】ゴースト除去用の基準信号を説明するための
波形図。
【符号の説明】
7…同期・クロック再生器、31…自動等化器、32…入力
波形メモリ、33…除去波形メモリ、34…減算器、35…加
算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交変調によって無画部にディジタル多
    重信号が重畳された映像信号が入力され、水平同期タイ
    ミングを得るタイミング発生手段と、 このタイミング発生手段に制御されて、前記ディジタル
    多重信号が重畳されていない水平同期タイミングに前記
    ディジタル多重信号の直交復調出力を取込むことにより
    前記映像信号の水平同期信号に基づく漏れ込みを抽出す
    る抽出手段と、 前記漏れ込み分を記憶する記憶手段と、 前記水平同期タイミングで、前記記憶手段から前記漏れ
    込み分を読出し前記直交復調出力から前記水平同期信号
    に基づく漏れ込み分を除去する減算手段とを具備したこ
    とを特徴とする直交多重信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記映像信号は、ディジタル多重信号が
    重畳されていない期間において、所定の演算によって水
    平同期信号以外を除去することができると共に前記水平
    同期信号を含む所定形状の信号部分を有し、前記抽出手
    段は前記所定の演算によって前記水平同期信号に基づく
    漏れ込みを抽出することを特徴とする請求項1に記載の
    直交多重信号処理装置。
  3. 【請求項3】 直交変調によって無画部にディジタル多
    重信号が重畳された映像信号が入力され、水平同期タイ
    ミングを得るタイミング発生手段と、 このタイミング発生手段に制御されて、前記ディジタル
    多重信号が重畳されていない水平同期タイミングに前記
    ディジタル多重信号の直交復調出力を取込むことにより
    前記映像信号の水平同期信号に基づく漏れ込みを抽出す
    る抽出手段と、 前記水平同期信号期間の理想波形を記憶する第1の記憶
    手段と、 前記水平同期信号に基づく漏れ込み分に対する所定のタ
    ップ係数演算を行うタップ係数演算手段と、 このタップ係数演算手段の出力と前記水平同期信号期間
    の理想波形とから前記水平同期信号に基づく漏れ込み分
    を除去するための除去信号を算出する除去信号算出手段
    と、 前記除去信号を記憶する第2の記憶手段と、 前記水平同期タイミングで、前記第2の記憶手段から前
    記除去信号を読出し前記直交復調出力から前記除去信号
    を減算する減算手段とを具備したことを特徴とする直交
    多重信号処理装置。
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