JPH0621841A - 伝送信号再生装置 - Google Patents

伝送信号再生装置

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JPH0621841A
JPH0621841A JP17523592A JP17523592A JPH0621841A JP H0621841 A JPH0621841 A JP H0621841A JP 17523592 A JP17523592 A JP 17523592A JP 17523592 A JP17523592 A JP 17523592A JP H0621841 A JPH0621841 A JP H0621841A
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JP
Japan
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signal
phase
waveform
reproducing
carrier
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JP17523592A
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Tsutomu Noda
勉 野田
Takatoshi Shirosugi
孝敏 城杉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Television Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)
  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】映像搬送波と直交関係を持つ搬送波を別の情報
で変調し、映像信号で変調された映像搬送波と合成して
伝送する直交変調方式において、放送局送信機などの電
力増幅段などでの位相歪みによるクロストークを除去し
て、直交変調方式の受信において、それらの信号を良質
にかつ安定に再生する。 【構成】波形取り込み手段(119)で取り込まれた映
像信号のある信号の波形とその信号の直交検波手段(1
12)の出力信号の波形から位相変調成分を検出制御手
段(120)で算出し、その位相変調成分に応じて波形
処理手段(121)で映像信号を波形処理し、その処理
波形によって再生された搬送波を位相変調手段(12
2)で位相変調し、その位相変調された搬送波を用いて
直交検波する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多重伝送システムに係
り、特に、現行テレビジョン放送信号に別の信号を多重
伝送する伝送信号を受信するに有効な伝送信号再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号に別の信号を多重する
方法として、映像搬送波と直交関係を持つ搬送波を別の
情報で変調し、映像信号で変調された映像搬送波と合成
して伝送する直交変調方式が知られている。
【0003】しかし、この方式は社団法人テレビジョン
学会発行1988年テレビジョン学会全国大会講演予稿
集の第329頁から第330頁の15−8「映像搬送波
直交変調EDTV方式における波形等化の検討」におい
て論じられているように、送信側と受信側のフィルタの
特性のアンバランスや受像機の検波のずれ、さらにゴー
スト障害などにより、別の情報を持つ信号(以下、多重
すべき信号という意味で単に多重信号と云うことがあ
る)と映像信号の間にクロストークが発生する。このク
ロストークを除去するために波形等化技術を用いる必要
がある。
【0004】このクロストークを除去する一例は、特開
昭63−109676号公報に記載されているように、
あらかじめ、映像信号および多重信号にそれぞれ既知の
基準信号を挿入しておき、受信側において、直交する2
軸の検波位相で同期検波することによって分離復調され
た2つの復調信号を2系統のタップ付き遅延線に通し、
それぞれの遅延された信号を、受信された基準信号を用
いて定められた適当な重みをつけて合成する2次元のト
ランスバーサルフィルタを用いるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、ゴーストなどによって生じる映像信号から多重信号
への線形なクロストークの除去は可能であったが、放送
局送信機や放送中継機などの振幅変調段や電力増幅段で
の位相歪みを生じた場合には、除去することが困難とな
る、という問題が予想される。
【0006】ここで、電力増幅段などでの位相歪みと
は、地上伝送されているテレビ放送のように振幅変調の
信号が、電力増幅段で位相変調を受けることで、振幅に
よってその位相変調量が異なるものであり、いわゆる残
留位相変調あるいはICPM(Incidental Carrier
Phase Modulation )と呼ばれ、テレビ放送信号を測
定する測定器の測定項目にも示されている。
【0007】本発明の目的は、映像搬送波と直交関係を
持つ搬送波を別の情報で変調し、映像信号で変調された
映像搬送波と合成して伝送する直交変調方式において、
それらの信号を良質にかつ安定に受信再生するために、
放送局送信機や放送中継機などの振幅変調段や電力増幅
段での位相歪みによるクロストークを除去する手段を有
した伝送信号再生装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、残留側波帯
振幅変調された映像信号の映像搬送波と直交した搬送波
を用いて、ディジタルデータなどの多重信号が、前記映
像信号に多重され、伝送されてくる多重伝送信号を、受
信再生する伝送信号再生装置において、受信した多重伝
送信号を検波して多重信号を取り出す直交検波手段と、
受信した多重伝送信号を検波して映像信号あるいは映像
信号に類似した信号を取り出す同相検波手段と、受信し
た多重伝送信号から同相検波手段あるいは直交検波手段
の検波用の搬送波を再生する搬送波再生手段と、同相検
波手段から得られた映像信号に挿入されて伝送されたあ
る水平走査期間の映像信号を基準とし、その基準信号の
直交検波手段から得られた信号を取り込む波形取り込み
手段と、波形取り込み手段のそれらの波形の相関演算な
どによって、位相変調成分を算出して、波形処理手段を
制御する検出制御手段と、検出制御手段と同相検波手段
からの信号によって位相変調手段の変調信号を生成する
波形処理手段と、搬送波再生手段からの再生搬送波を波
形処理手段の信号で位相変調する位相変調手段と、を少
なくとも具備することにより達成できる。
【0009】
【作用】直交検波手段では、搬送波再生手段からの再生
搬送波を用いて、受信した多重伝送信号を検波して多重
信号を取り出す。
【0010】同相検波手段では、搬送波再生手段からの
再生搬送波を用いて、受信した多重伝送信号を検波して
映像信号あるいは映像信号に類似した信号を取り出す。
【0011】搬送波再生手段では、受信した多重伝送信
号から同相検波手段あるいは直交検波手段の検波用の搬
送波を再生して供給する。
【0012】波形取り込み手段では、同相検波手段から
得られた映像信号に挿入されて伝送されたある水平走査
期間の映像信号の基準信号と、その基準信号の直交検波
手段から得られた信号を取り込む。
【0013】検出制御手段では、波形取り込み手段で取
り込まれた映像信号のある信号の波形とその信号の直交
検波手段の出力信号の波形の相関演算などによって位相
変調成分を算出して、波形処理手段を制御する。
【0014】波形処理手段では、検出制御手段で算出さ
れた位相変調成分に応じて、同相検波手段からの映像信
号を波形処理して、位相変調手段への変調信号を生成す
る。
【0015】位相変調手段では、搬送波再生手段からの
再生搬送波を波形処理手段の信号で位相変調する。
【0016】このように、本発明では、波形取り込み手
段で取り込まれた映像信号のある基準信号の波形とその
基準信号の直交検波手段の出力信号の波形から位相変調
成分を検出制御手段で算出し、その位相変調成分に応じ
て波形処理手段で映像信号を波形処理し、その処理波形
によって再生された搬送波を位相変調手段で位相変調
し、その位相変調された搬送波を用いて直交検波するた
め、直交検波手段の出力の映像信号からのクロストーク
を減少させ、これらの動作を繰り返すことで、映像信号
からのクロストークをさらに低減できるので、映像搬送
波と直交関係を持つ搬送波を別の情報で変調し、映像信
号で変調された映像搬送波と合成して伝送する直交変調
方式の受信において、それらの信号を良質にかつ安定に
再生することを可能としている。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例としての伝送信号再
生装置を示すブロック図である。
【0018】図1において、101はアンテナ、102
は高周波増幅回路、103は周波数変換回路、104は
局部発振回路、105は選局制御回路、106、116
はナイキストフィルタ、107は映像信号検波回路、1
08は音声FM検波回路、109は音声信号出力端子、
110は映像信号出力端子、111はフィルタ、112
は直交検波回路、113は搬送波再生回路、114は移
相回路、115は多重信号出力端子、117は同相検波
回路、、118は位相歪み変調回路、119は波形取り
込み回路、120は検出制御回路、121は波形処理回
路、122は位相変調回路である。
【0019】アンテナ101から入力したテレビジョン
信号を高周波増幅回路102で増幅し、周波数変換回路
103で復調用の中間周波数に変換する。テレビジョン
信号の選局は周波数変換回路103に加えている局部発
振回路104の周波数を選局制御回路105によって制
御して行う。周波数変換された中間周波数の信号から、
映像信号搬送波を中心としてナイキスト特性を有すると
ともに映像信号帯域を抽出するナイキストフィルタ10
6で映像信号帯域の信号を得、映像信号検波回路107
で増幅検波して映像信号出力端子110に映像信号を得
る。
【0020】音声信号帯域については、映像信号検波回
路107から音声FM検波回路108で増幅検波して音
声信号出力端子109に音声信号を得る。
【0021】以上に加えて多重信号を復調するために、
周波数変換回路103の出力を映像信号搬送波を中心に
対称な振幅特性を有したフィルタ111で多重信号帯域
を抽出し、直交検波回路112で検波して、多重信号出
力端子115に多重信号を得る。一方、フィルタ111
の出力をナイキストフィルタ116を介して同相検波回
路117で検波することで、多重信号と同帯域の映像信
号が得られる。同相検波回路117から得られた映像信
号に挿入されて伝送されたある基準信号と、その基準信
号の直交検波回路112から得られた信号が波形取り込
み回路119で取り込まれ、その取り込まれた映像信号
のある基準信号波形とその基準信号の直交検波回路11
2から得られた出力信号の信号波形とが、検出制御回路
120で、演算され、位相変調成分が算出される。波形
処理回路121で、検出制御回路120で算出された位
相変調成分に応じて、同相検波回路117からの映像信
号が波形処理され、位相変調回路122の変調信号を生
成する。搬送波再生回路113からの同期検波用の搬送
波が、位相変調回路122で、波形処理回路121から
の信号で位相変調され、移相回路114を経由して直交
検波回路112に供給される。
【0022】波形取り込み回路119で取り込まれた映
像信号のある信号の波形とその信号の直交検波回路11
7の出力信号の波形から位相変調成分を検出制御回路1
20で算出し、その位相変調成分に応じて波形処理回路
121で映像信号を波形処理し、その処理波形によって
再生された搬送波を位相変調回路122で位相変調し、
その位相変調された搬送波を用いて直交検波するため、
直交検波回路112の出力の映像信号からのクロストー
クを減少させることができる。上記の動作は、負帰還系
を構成しているため、上記の動作を繰り返すことで、映
像信号からのクロストークをさらに低減できる。
【0023】本実施例によれば、検出制御回路120に
よって、放送局送信機や放送中継機などの振幅変調段や
電力増幅段で生じる位相歪み(一般的に、信号振幅によ
ってその位相変調量が異なる)を検出して、波形処理回
路121と位相変調回路122によって、映像信号の振
幅に応じて位相変調して、その位相変調された搬送波で
検波することができるため、位相歪みによる映像信号か
ら多重信号へのクロストークを除去して、良質な多重信
号を得ることができる。
【0024】先ず、本発明にかかわる信号を発生する送
信装置を図2を用いて説明し、位相歪みの特性例や位相
歪みを受けた場合の波形例およびそのクロストーク除去
の波形例などは図3、図4および図5にて説明する。
【0025】図2は、図1に示す伝送信号再生装置に対
する送信装置の構成例を示すブロック図である。
【0026】図2において、201は音声信号入力端
子、202はFM変調器、203は原色信号入力端子、
204は同期信号入力端子、205はマトリクス回路、
206は輝度信号処理回路、207は色差信号処理回
路、208は合成回路、209は映像変調器、210は
残留側波帯振幅変調用の送信VSBフィルタ、211は
直交多重信号の入力端子、212は映像信号搬送波発生
器、213は移相器、214は直交多重信号用の変調
器、215は信号処理回路、216はイコライザ、21
7、218は加算器、219は選局用のアップコンバー
タ、220は送信アンテナである。
【0027】音声信号入力端子201からの音声信号で
FM変調器202においてFM変調する。原色信号入力
端子203から入力されたRGBの三原色信号をマトリ
クス回路205で輝度信号と色差信号に分けおのおの輝
度信号処理回路206と色差信号処理回路207で処理
した後、同期信号入力端子204から入力された同期信
号のタイミングにより合成回路208で合成され、映像
信号を得る。この映像信号で映像信号搬送波発生器21
2からの搬送波を映像変調器209を用いて変調し、送
信VSBフィルタ210でテレビジョン放送帯域に帯域
制限する。この後、加算器218で音声変調波を加算し
アップコンバータ219で選局して送信アンテナ220
より送信する。
【0028】一方、直交多重すべきディジタル信号を入
力端子211に加え、信号処理回路215で誤り訂正符
号の付加、スクランブル、ベースバンド変調等を行な
う。ベースバンド変調において、現行NTSCテレビ放
送との両立性を向上させるためにダイコード符号変調な
どを用いる。この信号で移相器213を介して90度移
相された映像信号搬送波を変調器214で変調し、直交
変調信号を得る。変調器214の出力は、映像信号IF
のナイキストフィルタと逆特性を有したイコライザ21
6で周波数特性を補正し、加算器217で映像信号で変
調された搬送波と加算する。その結果、映像用の搬送波
は映像信号と多重信号(ディジタル信号)と直交関係で
変調されることとなる。
【0029】ここで、変調器214やアップコンバータ
219の電力増幅段で位相歪みを発生する。この、電力
増幅段などでの位相歪みとは、地上伝送されているテレ
ビ放送のように振幅変調の信号が、電力増幅段で位相変
調を受けることで、振幅によってその位相変調量が異な
るものであり、いわゆる残留位相変調あるいはICPM
( Incidental Carrier Phase Modulation )と呼
ばれている。
【0030】図3は、NTSC映像信号のICPMの一
例を示す図である。同図は、1992年のNAB HDTV
World Conference Proceedingsの91頁から1
00頁に記述されたRobert J.Plonka 発表の”CO
MPARING NTSCTRANSMITTER S
PECIFICATIONS WITH REQUIR
EMENTS FOR HDTV”の96頁のFigure
10に示された図であり、左図は横軸が映像搬送波の振
幅(下に示す映像信号を示している)、縦軸が映像搬送
波の位相変化量を示している。この図の例では、映像信
号のレベル1から5まではほとんど位相変化は無く(0
度付近に有る)、1以下で約2度、5以上のsync(映像
信号の水平同期信号)の先端で約−3度を示している。
また、同図の右図は、縦軸が映像搬送波の振幅(下ほど
映像搬送波振幅が大きい、また検波後の映像信号で示す
と上が白色で下が黒色に相当し、最下端が水平同期信号
となる)、横軸が映像搬送波の位相変化量を示してい
る。
【0031】図4は、残留位相変調によって生じる振幅
変調波のベクトルを示す図である。
【0032】401はベクトル、402はベクトル、4
03はベクトル、404はベクトルである。
【0033】残留位相変調によって、映像信号搬送波が
図3のような位相変調を受けた状態をベクトル図で示し
ている。図4において、横軸(I軸)は映像搬送波の軸
で、縦軸(Q軸)は映像搬送波の軸に直交した軸を示
す。振幅変調された位相変調を受けていない信号は、こ
のI軸上を変動するが、位相変調を受けるとQ軸方向に
も変動を示す。ベクトル401は搬送波振幅が小さく、
受けた位相変動は+側として図示する。ベクトル402
は搬送波振幅がベクトル401より大きく位相変動は
0、ベクトル403は搬送波振幅がベクトル402より
さらに大きく位相変動は0である。ベクトル404は搬
送波振幅がベクトル403よりさらに大きく、位相変動
は−側として図に示す。地上テレビ放送で用いられてい
る振幅変調は負変調となっているため、ベクトル404
が水平同期信号側で、ベクトル401が白色側である。
この図では、この位相変動は2度程度であるが、この図
では、位相を大きく表示している。位相変動(記号でφ
で示す)を受けた信号をI軸とQ軸で検波すると、I軸
側に検波された信号は、cos(φ)の位相変動分の影
響を受けるが、φが2度程度では、ほとんど変化無い。
一方、Q軸側に検波された信号は、sin(φ)の位相
変動分の影響を受け、本来ならば何も出力され無い信号
側に映像信号の歪み波形が現われる。
【0034】図5は、位相歪みを受けた場合の検波出力
波形例を示す図である。
【0035】501は同相検波回路117から得られた
映像信号波形、502は直交検波回路112から得られ
た位相変動を受けた直交検波波形、503は位相歪みを
受けなく、検波位相だけが固定でずれた場合に直交検波
回路112から得られる直交検波波形である。
【0036】映像信号波形501は、図4におけるI軸
側に検波された信号信号であり、ほとんど送信された映
像信号の波形と同一である。直交検波波形502は、図
4におけるQ軸側に検波された信号信号であり、ベクト
ル404によって水平同期信号部分が下側(Q軸の−
側)に現われ、ベクトル403からベクトル402まで
は何も信号が現われず、ベクトル401によって映像信
号の白に近づくとともに上側(Q軸の+側)に信号が現
われる。
【0037】なお、直交検波波形503は、位相歪みを
受けない場合、即ち、残留位相変調がなく、映像信号搬
送波が信号振幅によって位相変調を受けない場合、Q軸
が位相が固定でずれた場合の波形を示しており、直交検
波波形502のような波形歪みを受けていなく、映像信
号からのクロストークは線形であるため、2次元波形等
化回路など従来技術で述べた方法により除去できる。し
かし、直交検波波形502のような波形歪みを受けた映
像信号からのクロストークは、従来技術で述べた方法で
は除去できない。
【0038】以下、本発明によって、位相歪みによる直
交検波波形502のような波形歪みを受けた映像信号か
らのクロストークを除去する過程を説明する。図1の波
形取り込み回路119で取り込まれた映像信号波形50
1とその信号の直交検波回路117の出力信号の直交検
波波形502から位相変調成分を検出制御回路120で
算出し、その位相変調成分に応じて波形処理回路121
で映像信号を波形処理し、その処理波形によって再生さ
れた搬送波を位相変調回路122で位相変調する。その
位相変調された搬送波を用いて直交検波するため、直交
検波回路112の出力の映像信号からのクロストークを
減少させることができる。図4のベクトル404の状態
では、直交検波波形502が負になるので、Q軸を負側
(図4の−で示す軸側)に変動させると、そのQ軸への
ベクトル404の成分が減り、映像信号のクロストーク
が減る。また、図4のベクトル401の状態では、直交
検波波形502が正になるので、Q軸を正側(図4の+
で示す軸側)に変動させると、そのQ軸へのベクトル4
04の成分が減り、映像信号のクロストークが減る。こ
れら上記の動作は、負帰還系を構成しているため、上記
の動作を繰り返すことで、映像信号からのクロストーク
を徐々に低減してゆくことができる。
【0039】次に、この動作をさせるための映像信号波
形501について考える。残留位相変調による位相変動
を受け、映像信号から直交多重信号側へのクロストーク
が映像信号の振幅によって異なるため、除去動作に用い
る基準信号としては、映像信号波形501に示すような
水平同期信号から白色までの振幅情報を十分に持ち、除
去動作中は変化しない信号が望ましい。その信号とし
て、第1世代EDTV(クリクアビジョン)放送で送出
され始められたゴースト除去用の基準信号の前ライン
(前水平操作期間)に挿入されている信号がフィールド
毎に固定されているため、有効である。
【0040】図6は、第1世代EDTV放送で送出され
始められたゴースト除去用の基準信号の波形を含む図で
ある。
【0041】601から608は基準信号を含む波形で
ある。
【0042】このゴースト除去用基準信号は、8フィー
ルドシーケンスのGCR(GhostCancel Referenc
e)と呼ばれ、テレビジョン学会技術報告Vol.13,
No.32(1989年6月)第19頁から第24頁の
「GCR信号方式の仕様設定について」において論じら
れている。このGCRは、ゴースト除去のために、放送
局側で、映像信号の毎フィールド(18Hおよび281
H)に挿入されて送出されるもので、図6や上記技術報
告の第21頁の第7図に示すように、8フィールド一巡
する。また、その前ラインの17Hおよび280Hに挿
入される信号は、VIT(Vertical Interval Tes
t)信号であり、少なくとも偶奇それぞれのフィールド
においては同一の固定パターンとなっている。
【0043】このVIT信号である波形601と波形6
05の17Hの期間の波形と、波形603と波形607
の280Hの期間の波形は、同一であり、映像信号波形
501と同様な波形となっているため、本発明の基準信
号として用いることが可能である。
【0044】図7は、本発明の第2の実施例としての伝
送信号再生装置を示すブロック図である。
【0045】図7において、701は2次元波形等化回
路、702は波形取り込み回路、703は検出制御回路
であり、その他、図1と同一符号のものは同一機能を示
す。
【0046】図1と異なる点は、2次元波形等化回路7
01、波形取り込み回路702および検出制御回路70
3を設けたことにある。そのため、ゴーストなどによ
る、直交検波波形503で示したような、映像信号から
の線形なクロストークを、2次元波形等化回路701で
除去しながらあるいは除去した後に、図1と同様な動作
を行なうことができるため、直交検波波形502のよう
な波形歪みを受けた映像信号からのクロストークを正確
に検出でき、位相歪みによるクロストークの除去動作を
安定にかつ正確にできる。
【0047】また、前記したように、GCRの前ライン
のVIT信号を用いると、波形取り込み回路702は、
位相歪みによるクロストーク検出用の17Hと、映像信
号からの線形なクロストーク検出用の18Hの映像信号
の2種類の基準信号を連続して取り込むことができる。
検出制御回路703では、17Hと18Hの映像信号の
2種類の基準信号から線形なクロストークおよび非線形
なクロストーク連続して検出できる。
【0048】本実施例によれば、映像信号からの線形な
クロストークを2次元波形等化回路701で除去しなが
らあるいは除去した後に、図1と同様な動作を行なうこ
とができるため、図1で示した効果に加えて、位相歪み
による映像信号からの非線形なクロストークの除去動作
を安定にかつ正確にでき、位相歪みによるクロストーク
の除去性能を向上できる。
【0049】なお、2次元波形等化回路701で、ゴー
ストなどによる、映像信号からの線形なクロストークを
除去できることは、テレビジョン学会誌Vol.46,N
o.5(1992年5月)第639頁から第644頁の
「映像搬送波に直交多重されたディジタル音声信号のク
ロストーク低減と直交多重用基準信号」により記述して
いるので、ここでは割愛させてもらう。
【0050】図8は、本発明の第3の実施例としての伝
送信号再生装置を示すブロック図である。
【0051】図1と異なる点は、位相変調回路122の
出力から同相検波回路117に供給されることにある。
図1の説明である図4のベクトル図において、同相検波
回路117の出力であるI軸側に検波された信号は、c
os(φ)の位相変動分の影響を受けるが、φが2度程
度では、ほとんど変化無いとしたが、位相変調回路12
2の出力から同相検波回路117に供給することでその
位相変動分の影響をさらに低減している。
【0052】本実施例によれば、位相変調回路122の
出力から同相検波回路117に供給しているので、その
位相変動分による波形処理回路121の入力となる同相
検波回路117の出力信号の影響をさらに低減でき、位
相歪みによるクロストークの除去動作をする位相変調回
路122の動作を正確にでき、位相歪みによるクロスト
ークの除去性能を向上できる。
【0053】なお、本図に示した実施方法は、図7に適
応しても同様な効果が得られる。
【0054】図9および図10は、本発明の第4の実施
例としての送信装置の構成例を示すブロック図および伝
送信号再生装置を示すブロック図である。
【0055】同図において、901は位相変調回路、9
02は位相変調回路901の制御入力端子、1001は
位相変調成分検出制御回路、1002は位相変調成分検
出制御回路1001の出力端子であり、その他、図1お
よび図2と同一符号のものは同一機能を有する。
【0056】図1および図2と異なる点は、位相変調回
路901を送信機に持ち、その送信機出力を受信監視す
る受信機に位相変調成分検出制御回路1001を持っ
て、位相変調成分検出制御回路1001の出力端子10
02および位相変調回路901の制御入力端子902を
介した制御信号によって、位相変調回路901で合成回
路208からの映像信号で映像信号搬送波発生器212
からの搬送波を、送信機の位相歪みによる位相変調成分
に応じて、位相変調する。
【0057】本実施例によれば、送信機出力を受信監視
する受信機に位相変調成分検出制御回路1001を設
け、送信機側の位相変調回路901を位相変調成分に応
じて、逆に変調できるため、送信機の位相歪みを低減で
きる。
【0058】なお、本図に示した実施方法は、図7を適
応しても同様な効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、波形取り込み手段で取
り込まれた映像信号のある信号を基準信号とし、その基
準信号波形と、その基準信号の直交検波手段から得られ
た信号波形から位相変調成分を検出制御手段で算出し、
その位相変調成分に応じて波形処理手段で映像信号を波
形処理し、その処理波形によって再生された搬送波を位
相変調手段で位相変調し、その位相変調された搬送波を
用いて直交検波するため、直交検波手段の出力の映像信
号からのクロストークを減少させ、これらの動作を繰り
返すことで、映像信号からのクロストークをさらに低減
できるので、映像搬送波と直交関係を持つ搬送波を別の
情報で変調し、映像信号で変調された映像搬送波と合成
して伝送する直交変調方式の受信において、それらの信
号を良質にかつ安定に再生することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての伝送信号再生装
置を示すブロック図である。
【図2】本発明の伝送信号再生装置に対する送信装置の
構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の動作説明のための残留位相変調の一例を
示す図である。
【図4】図1の動作説明のための残留位相変調による振
幅変調波のベクトルを示す図である。
【図5】図1の動作説明のための検波出力波形例を示す
図である。
【図6】図1の動作説明のための基準信号の一具体例を
示す波形図である。
【図7】本発明の第2の実施例としての伝送信号再生装
置を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施例としての伝送信号再生装
置を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4の実施例の送信装置の構成例を示
すブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施例の伝送信号再生装置を
示すブロック図である。
【符号の説明】
106、116…ナイキストフィルタ、107…映像信
号検波回路、108…音声FM検波回路、109…音声
信号出力端子、110…映像信号出力端子、111…フ
ィルタ、112…直交検波回路、113…搬送波再生回
路、114…移相回路、115…多重信号出力端子、1
17…同相検波回路、、118…位相歪み変調回路、1
19…波形取り込み回路、120…検出制御回路、12
1…波形処理回路、122、901…位相変調回路、7
01…2次元波形等化回路、702…波形取り込み回
路、703…検出制御回路、1001…位相変調成分検
出制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/08 Z 9187−5C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】残留側波帯振幅変調された映像信号の映像
    搬送波と直交した搬送波を用いて、ディジタルデータな
    どの多重信号が、前記映像信号に多重され、伝送されて
    くる多重伝送信号を、受信再生する伝送信号再生装置に
    おいて、 受信した多重伝送信号から搬送波を再生する搬送波再生
    手段(113)と、 受信した多重伝送信号を検波して多重信号を取り出す直
    交検波手段(112)と、 直交検波手段からの信号から振幅変調された信号の位相
    歪み成分を算出して、前記搬送波再生手段(113)で
    再生された搬送波を位相変調する位相歪み位相変調手段
    (118)と、 を具備することを特徴とする伝送信号再生装置。
  2. 【請求項2】残留側波帯振幅変調された映像信号の映像
    搬送波と直交した搬送波を用いて、ディジタルデータな
    どの多重信号が、前記映像信号に多重され、伝送されて
    くる多重伝送信号を、受信再生する伝送信号再生装置に
    おいて、 受信した多重伝送信号から搬送波を再生する搬送波再生
    手段(113)と、 受信した多重伝送信号を検波して多重信号を取り出す直
    交検波手段(112)と、 直交検波手段からの信号から振幅変調された信号の位相
    歪み成分を算出し、前記搬送波再生手段(113)で再
    生された搬送波を位相変調して、前記直交検波手段(1
    12)に供給する位相歪み位相変調手段(118)と、 を具備することを特徴とする伝送信号再生装置。
  3. 【請求項3】残留側波帯振幅変調された映像信号の映像
    搬送波と直交した搬送波を用いて、ディジタルデータな
    どの多重信号が、前記映像信号に多重され、伝送されて
    くる多重伝送信号を、受信再生する伝送信号再生装置に
    おいて、 受信した多重伝送信号から搬送波を再生する搬送波再生
    手段(113)と、 受信した多重伝送信号を検波して多重信号を取り出す直
    交検波手段(112)と、 受信した多重伝送信号を検波して映像信号あるいは映像
    信号に類似した信号を取り出す同相検波手段(117)
    と、 前記同相検波手段(117)からの映像信号に挿入され
    て伝送されたある信号を基準信号とし、その基準信号の
    前記直交検波手段(112)からの信号を取り込む波形
    取り込み手段(119)と、 前記波形取り込み手段(119)の出力を入力として、
    それらの波形の演算によって位相変調成分を算出し、制
    御信号を出力する検出制御手段(120)と、 前記検出制御手段(120)と前記同相検波手段(11
    7)の出力を入力として、振幅変調された信号の位相歪
    み成分と関係する信号を生成する波形処理手段(12
    1)と、 前記搬送波再生手段(113)からの再生搬送波を前記
    波形処理手段(121)の信号で位相変調して、直交検
    波手段(112)と同相検波手段(117)のどちらか
    一方あるいは両方に供給する位相変調手段(122)
    と、 を具備することを特徴とする伝送信号再生装置。
  4. 【請求項4】残留側波帯振幅変調された映像信号の映像
    搬送波と直交した搬送波を用いて、ディジタルデータな
    どの多重信号が、前記映像信号に多重され、伝送されて
    くる多重伝送信号を、受信再生する伝送信号再生装置に
    おいて、 受信した多重伝送信号から搬送波を再生する搬送波再生
    手段(113)と、 受信した多重伝送信号を検波して多重信号を取り出す直
    交検波手段(112)と、 受信した多重伝送信号を検波して映像信号あるいは映像
    信号に類似した信号を取り出す同相検波手段(117)
    と、 前記同相検波手段(117)からの映像信号と、直交検
    波手段(112)からの多重信号とを入力とし、信号間
    のクロストークなどを除去する波形等化手段(701)
    と、 前記同相検波手段(117)からの映像信号に挿入され
    て伝送されたある信号を基準信号とし、その基準信号の
    前記直交検波手段(112)からの信号を前記波形等化
    手段(701)を介して取り込む波形取り込み手段(7
    02)と、 前記波形取り込み手段(702)の出力を入力として、
    それらの波形の演算によって位相変調成分を算出し、制
    御信号を出力するとともに、前記波形等化手段(70
    1)の制御信号を算出出力する検出制御手段(703)
    と、 前記検出制御手段(703)と前記同相検波手段(11
    7)の出力を入力として、振幅変調された信号の位相歪
    み成分と関係する信号を生成する波形処理手段(12
    1)と、 前記搬送波再生手段(113)からの再生搬送波を前記
    波形処理手段(121)の信号で位相変調して、直交検
    波手段(112)と同相検波手段(117)のどちらか
    一方あるいは両方に供給する位相変調手段(122)
    と、 を具備することを特徴とする伝送信号再生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997043227A1 (de) * 1996-05-13 1997-11-20 Ytong Aktiengesellschaft Verfahren zur herstellung von baustoffen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1997043227A1 (de) * 1996-05-13 1997-11-20 Ytong Aktiengesellschaft Verfahren zur herstellung von baustoffen

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