JPH07106970B2 - 研磨基材 - Google Patents

研磨基材

Info

Publication number
JPH07106970B2
JPH07106970B2 JP61131176A JP13117686A JPH07106970B2 JP H07106970 B2 JPH07106970 B2 JP H07106970B2 JP 61131176 A JP61131176 A JP 61131176A JP 13117686 A JP13117686 A JP 13117686A JP H07106970 B2 JPH07106970 B2 JP H07106970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
base material
hydrogen phosphate
calcium hydrogen
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61131176A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62287966A (ja
Inventor
利之 小沢
孝典 石井
一夫 佐相
憲司 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP61131176A priority Critical patent/JPH07106970B2/ja
Priority to FR8707957A priority patent/FR2599749A1/fr
Priority to ES8701846A priority patent/ES2004429A6/es
Publication of JPS62287966A publication Critical patent/JPS62287966A/ja
Publication of JPH07106970B2 publication Critical patent/JPH07106970B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、低研磨−高清掃効果を有する上、水懸濁系で
安定な研磨基材に関し、このため歯磨等の研磨剤とし
て、またIC用ウエハー、金属等のラップ剤などとして好
適に使用される研磨基材に関する。
従来の技術 従来、低研磨−高清掃効果を有する研磨基材として、X
線回折法により測定した結晶子の大きさの平均値が300
〜3500Åである結晶子からなるリン酸水素カルシウム・
無水和物が有用であることが知られている(特開昭60−
188309号)。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、本発明者らの検討によると、X線回折法
により測定した結晶子の大きさの平均値が200〜3500Å
である結晶子からなるリン酸水素カルシウム・無水和物
は、水に対する溶解度が比較的高く、水懸濁系でカルシ
ウムイオンの溶出が生じる問題があり、またその結晶子
の大きさの平均値が1000Å以下の場合には歯磨組成物な
どに配合したときに、経時的に粒子表面が溶解し、清掃
力が経時的に低下して、せっかくの低研磨−高清掃機能
が損なわれる場合もあった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、低研磨−高清
掃効果を有する上、水懸濁系で安定で、水によるカルシ
ウムイオンの溶出が可及的に防止された研磨基材を提供
することを目的とする。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行な
った結果、X線回折法により測定した結晶子の大きさの
平均値が200〜3500Åである結晶子を有するリン酸水素
カルシウム・無水和物を70℃〜1200℃温度で焼成するこ
とによって得られた研磨基材が、元のリン酸水素カルシ
ウム・無水和物の性状が損なわれることがなく、優れた
低研磨−高清掃機能を有していると共に、水に対する溶
解度が低く、水懸濁系においても長期間安定で、経時的
に粒子表面が溶解して清掃力が低下するような不都合が
なく、水懸濁系で長期保存した後でも低研磨−高清掃機
能を有効に発揮し、しかも前記リン酸水素カルシウム・
無水和物を350℃以上で焼成したときには、得られた研
磨基材は非常に高い琢磨効果を与え、歯牙エナメル質表
面に優れた光沢を付与し、またこの研磨基材を歯磨等に
配合した場合に有効成分を安定配合でき、更に収れん味
を改善し、使用感を向上させることを知見した。
更に、X線回折法により測定した結晶子の大きさの平均
値が200〜3500Åである結晶子を有するリン酸水素カル
シウム・無水和物を70℃〜1200℃の温度で焼成する際、
マグネシウム化合物やアルミニウム化合物を添加する
と、水に対する安定性が更に向上し、また有効成分の安
定配合がより効果的に達成されることを知見し、本発明
をなすに至ったものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係る研磨基材は、X線回折法により測定した結
晶子の大きさの平均値が200〜3500Åである結晶子を有
するリン酸水素カルシウム・無水和物を70℃〜1200℃の
温度で焼成してなるものである。
ここで、本発明において使用するリン酸水素カルシウム
・無水和物は平均結晶子の大きさが200〜3500Åのもの
であるが、特に300〜3500Åのものが本発明研磨基材の
清掃力等の点で好適に用いられる。
また、本発明において用いるリン酸水素カルシウム・無
水和物としては、20℃における密度が2.500〜2.885g/cm
3であり、比表面積がBET法で2.5〜50m2/g、特に5〜30m
2/gであり、かつレーザー光散乱法で測定した平均粒子
径が2〜30μm、特に5〜25μmであるものが好まし
い。
更に、本発明に用いるリン酸水素カルシウム・無水和物
としては、一次粒子の大きさの平均値が0.03〜5μmで
ある板状結晶体が固着集合したものが好ましい。なお、
ここでいう一次粒子の大きさの平均値は電子顕微鏡写真
から測定計算した値である。
これらの中では、特に球状のリン酸水素カルシウム・無
水和物が最適である。
なお、平均結晶子の大きさが200〜3500Åのリン酸水素
カルシウム・無水和物は、通常の方法、例えば米国特許
第2287699号(1942)、同第3012852号(1961)、同第30
66056号(1962)、同第3169096号(1965)、特公昭39−
3272,3273等に記載されたリン酸と石灰乳との中和反応
において結晶の生長をコントロールするかまたは結晶特
性及び個々の結晶面の比成長速度に効果を与えるための
媒晶剤を添加することにより製造することができる。こ
の場合、媒晶剤としては、例えばリン酸縮合物及びその
塩が好適に使用し得、またその添加はリン酸と石灰乳と
の中和反応の間に行なうことが好ましい。また、媒晶剤
の添加量は生成されるリン酸水素カルシウム・無水和物
の0.1〜40重量%、特に0.5〜30重量%とすることが好ま
しく、その添加量が多くなるほど結晶の生長が阻害さ
れ、結晶子が小さくなる傾向を示す。このリン酸水素カ
ルシウム・無水和物は、その製造工程において上記媒晶
剤の添加量、添加時期、添加速度、リン酸濃度、反応温
度、反応時間、撹拌速度等を適宜コントロールすること
により、種々のグレードのものを得ることができる。例
えば、電解質を混合したカルシウム化合物とリン酸化合
物を50〜90℃の温度で反応させると共にリン酸縮合物を
添加することにより、本発明に用いるリン酸水素カルシ
ウム・無水和物を好適に得ることができる。
本発明の研磨基材は、上述した平均結晶子の大きさが20
0〜3500Åのリン酸水素カルシウム・無水和物、より好
ましく球状ものを70℃〜1200℃の温度で焼成したもので
ある。なお、焼成時間は通常1分〜24時間である。
ここで、焼成温度を70℃〜400℃で焼成時間を1分〜5
時間とした場合、焼成品はリン酸水素カルシウム・無水
和物を主体としたものであり、また焼成温度を400℃〜1
200℃で焼成時間3分〜24時間とした場合、焼成品はピ
ロリン酸カルシウムを主体としたものとなる。この場
合、本発明研磨基材を歯磨組成物等の研磨剤として用い
る際は、700℃以下で焼成したものを使用することが好
ましく(焼成温度が高いと焼成品の硬度が高くなり、歯
牙を損傷するおそれが生じる)、他方、ICウエハーや金
属等の表面を研磨、琢磨する用途に用いる際は700℃以
上で焼成したものが好ましい。
なお、その他の焼成条件は特に制限されず、例えば焼成
雰囲気としては空気中でも窒素、アルゴン等の不活性雰
囲気中でもよい。
また、焼成原料は上述したように平均結晶子の大きさが
200〜3500Åのリン酸水素カルシウム・無水和物であ
り、これは上述した製造法により得ることができるが、
特に上述した製造法において、酸化カルシウム,水酸化
カルシウム,炭酸カルシウム,塩化カルシウム等のカル
シウム化合物と正リン酸,リン酸アンモニウム,リン酸
アルカリ金属塩等のリン酸化合物とを、ピロリン酸、ト
リポリリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサポリリン酸、
デカポリリン酸等のポリリン酸、これらポリリン酸とア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム族との塩
といったリン酸縮合物及びその塩から選ばれる1種又は
2種以上の媒晶剤を前記カルシウム化合物のCaO換算で
0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜40重量%、更に好
ましくは1〜30重量%添加し、60℃以上の温度で反応さ
せることにより得られたリン酸水素カルシウム・無水和
物を焼成原料とすることが好ましく、かかる焼成原料を
使用することにより、丸み度のより高い研磨基材が確実
に得られる。
更に、本発明においては、焼成時にマグネシウム化合物
及び/又はアルミニウム化合物を原料リン酸水素カルシ
ウム・無水和物に添加して焼成することが好ましく、こ
れによい水に対してより安定な研磨基材が得られる。こ
の場合、マグネシウム化合物としては第1リン酸マグネ
シウム、第2リン酸マグネシウム、第3リン酸マグネシ
ウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等の1種又
は2種以上が使用できるが、特に第3リン酸マグネシウ
ムの効果が高く、好適に用いられる。また、アルミニウ
ム化合物としてはリン酸アルミニウム、ケイ酸アルミニ
ウム等が好適に使用できる。これらマグネシウム化合
物、アルミニウム化合物の使用量は、原料リン酸水素カ
ルシウム・無水和物に対して0〜20重量%、好ましくは
0.5〜10重量%である。
なお、焼成後は、目的に応じて適度な粒子径に解砕する
が、レーザー光散乱法で測定した平均粒子径が2〜30μ
m、特に5〜25μmのものが研磨基材として好ましい。
この場合、本発明に係る研磨基材の平均結晶子の大き
さ、密度、比表面積、丸み度等は、上述したように焼成
する原料リン酸水素カルシウム・無水和物の性状に依存
するが、特に本発明研磨基材としては、吸液量0.2〜2ml
/g、比表面積2.5〜50m2/gのものが好ましい。
本発明に係る研磨基材は、歯磨組成物等の口腔用組成物
の研磨剤、ICウエハーや金属面のラッピング剤、更には
球状のものは滑剤、流動性改良剤などとして好適に使用
される。
この場合、本発明研磨基材をこれらの用途に使用する
際、その目的に応じて通常使用される種々の成分を使用
することができる。例えば、本発明研磨基材を歯磨組成
物に配合する場合は、粘稠剤、粘結剤、界面活性剤、香
料、甘味剤、防腐剤、各種有効成分等が使用し得、また
必要により本発明研磨基材に加えて他の研磨剤を配合
し、歯磨組成物を調製し得る。
発明の効果 本発明の研磨基材は、水に対する安定性が高く、水懸濁
系においてもカルシウムイオンの溶出が少なく、このた
め水懸濁系で長期間保存した後でも低研磨−高清掃機能
を安定して発揮する。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
なお、実施例、比較例の説明に先立ち、本発明基材の製
造に用いるリン酸水素カルシウム・無水和物、本発明基
材の製造例を示す。
〔製造例1〕 石灰乳を100メッシュの篩でふるって粗粒物を除去し、
酸化カルシウム換算で128g/の石灰乳を得る。次い
で、75%のリン酸水溶液1を78℃に加熱し、撹拌下毎
時570mlの速度で前記石灰乳を添加する。中和反応開始6
0分後にピロリン酸135gを投入し、石灰乳の添加は引き
続き行ない、反応後のpHが6.0になる時点まで続ける
(石灰乳の全添加量は5.3,CaO100重量部に対するピロ
リン酸の添加量は20.0重量部に相当する)。その後、反
応液を過し、水で洗浄したのち、塊を乾燥、粉砕し
てリン酸水素カルシウム・無水和物を得る。
〔製造例2〕 製造例1で得られたリン酸水素カルシウム・無水和物を
450℃で2時間焼成し、本発明研磨基材を得る。
〔製造例3〕 製造例1で得られたリン酸水素カルシウム・無水和物を
700℃で2時間焼成し、本発明研磨基材(球状のピロリ
ン酸カルシウム)を得る。
〔製造例4〕 製造例1で得られたリン酸水素カルシウム・無水和物10
0重量部に第3リン酸マグネシウム1重量部を添加混合
し、180℃で2時間焼成し、本発明研磨基材を得る。
〔実験例・比較例I〕
下記に示す性状の研磨基材の研磨力(RDA値)及び清掃
力を下記方法により調べた。結果を第1表及び図面に示
す。
研磨基剤 A:リン酸水素カルシウム・2水和物(DCP−D) 平均凝集粒子径 14μm B:リン酸水素カルシウム・無水和物(DCP−A) 平均結晶子の大きさ 4550Å 平均凝集粒子径 16μm 密度 2.89g/cm3 比表面積 1.2m2/g C:リン酸水素カルシウム・無水和物 (前記製造例1において、ピロリン酸添加量をCaO100重
量部に対し20重量部とすることによって得られたリン酸
水素カルシウム・無水和物) 平均結晶子の大きさ 450Å 平均凝集粒子径 23μm 密度 2.60g/cm3 比表面積 25m2/g D:リン酸水素カルシウム・無水和物 (前記製造例1において、ピロリン酸添加量をCaO100重
量部に対し5重量部とすることによって得られたリン酸
水素カルシウム・無水和物) 平均結晶子の大きさ 700Å 平均凝集粒子径 21μm 密度 2.84g/cm3 比表面積 9.2m2/g E:研磨基材Cを150℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Eは実質的にリン酸水素カルシウム・無
水和物からなる。) F:研磨基材Dを150℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Fは実質的にリン酸水素カルシウム・無
水和物からなる。) G:研磨基材Cを500℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Gは実質的にピロリン酸カルシウムから
なる。) H:研磨基材Dを500℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Hは実質的にピロリン酸カルシウムから
なる。) I:研磨基材C100重量部に第3リン酸マグネシウム1重量
部を添加混合し、150℃で2時間焼成したもの。
J:研磨基材C100重量部に第3リン酸マグネシウム1重量
部を添加混合し、500℃で2時間焼成したもの。
K:研磨基材C100重量部にリン酸アルミニウム1重量部を
添加混合し、150℃で2時間焼成したもの。
L:研磨基材C100重量部にリン酸アルミニウム1重量部を
添加混合し、500℃で2時間焼成したもの。
M:ピロリン酸カルシウム(従来品) なお、上述した性状のうち、平均結晶子の大きさの測定
は、粉体のX線回折を行ない、ピークのブロードニング
から粉体の結晶性を結晶子の大きさを指標として定量的
に表わした。ここで、X線源はCu−Kα線を用いて測定
し、X線回折のデータをScherrerの式D=Kλ/βcos
θを用いて重なりのない主なピークについて解析し、平
均結晶子の大きさを求めた。この場合、主なピークとし
ては2θ=53.1゜,36.1゜,32.6゜,30.25゜,13.15゜につ
いて平均をとった。ここでDは結晶子の大きさ〔Å〕、
λは測定X線波長〔Å〕、βは純粋に結晶子の大きさに
基づく回折線の広がり〔rad〕(α−Al2O3)粉体を1100
℃で24時間焼成したものを基準として用いた)、Kは形
状因子(定数=0.9とした)、θは回折線のブラッグ角
とした。また、βは実験的に求めた半価幅から同じ条件
下における結晶性の非常に良い物質によって与えられる
半価幅を差し引いた値である。
また、平均凝集粒子径はLeed&Northrup社の粒度分布測
定装置(商品名Microtrac)により測定した(レーザー
法)。
研磨力測定法 J.Dent,Res,Vol.55,No.4,563〜573 by Hefferenに記載
されている方法によりRDA(Radioactive Dentin Abrasi
on)値を測定した。
清掃力測定法 煙草ヤニを通常の方法にて収集し、これを溶液状として
タイル上に均一に塗布し、加温乾燥したのち、これを研
磨容器にセットし、研磨基材5gを0.3%カルボキシメチ
ルセルロースナトリウムを含む60%グリセリン水溶液15
gに懸濁してなるサスペンションを用い、荷重200gにお
いて2000回ブラッシングし、研磨後タイルの煙草ヤニの
除去率を肉眼にて評価した。
なお、ブラッシングのブラシとしては、毛束数44個、毛
の太さ8ミル(約0.2mm)、毛の長さ12mmのナイロン(6
2)材質で、材質の硬さが家庭用品品質表示法でMのも
のを使用した。
評価基準 評点1:煙草ヤニ除去率 0〜 10% 2: 〃 11〜 20% 3: 〃 21〜 30% 4: 〃 31〜 40% 5: 〃 41〜 50% 6: 〃 51〜 60% 7: 〃 61〜 70% 8: 〃 71〜 80% 9: 〃 81〜 90% 10: 〃 91〜100% 第1表及び図面の結果より、本発明に係る研磨基材は低
研磨−高清掃効果を有することが認められる。
〔実施例・比較例II〕
上述した研磨基材B,C,G,M並びに下記Nの歯牙エナメル
質光沢向上効果を下記方法により評価した。結果を第2
表に示す。
研磨基材 N 研磨基材Cを900℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Nは実質的にβ−ピロリン酸カルシウム
からなる。) 平均凝集粒子径 25μm 密度 3.09g/cm3 比表面積 20m2/g 光沢向上度 5×5mmの大きさにカットした牛歯を樹脂に包埋し、牛
歯エナメル表面を回転研磨機で平滑にし、次いで、No.1
200のエメリー紙研磨、バフ研磨により光沢計(日本電
色工業社(GLOSSMETER VG−10〕)の光沢度で80.0±2.0
にエナメル表面を処理した。
次に、研磨基材5gを60%グリセリン水溶液15mlに懸濁し
てなるサスペンションを上記牛歯テストピースをセット
した研磨容器に注入し、水平型研磨試験機により荷重20
0g、7000ストローク/40分の条件でブラッシングした。
ブラッシングのブラシとしては実施例Iと同じものを使
用した。7000ストロークのブラッシング後、前記光沢計
により光沢度の増減を測定し、初期光沢度からの差を光
沢向上度とし、下記評価基準に基いで評価した。
◎:光沢向上度+20以上 ○: 〃 +15以上+20未満 ×: 〃 +15未満 この場合、目視で十分に光沢があると認められるレベル
は+20以上、光沢があると認められるレベルは+15以上
である。
第2表の結果より、本発明に係る研磨基材は光沢向上効
果が優れていることが認められる。
〔実施例,比較例III〕
第3表に示す研磨基材5gを水50mlに懸濁し、これを20℃
の恒温槽中に3日間放置した後、No.5Cの紙で過
し、液中のカルシウムイオン量を原子吸光分析法によ
って測定することにより、各研磨基材からのカルシウム
イオン溶出量を評価した。
結果を第3表に示す。
第3表の結果より、本発明に係る研磨基材は水懸濁系に
おいてCa2+の溶出量が少ないことが認められる。
〔実施例,比較例IV〕
下記に示す研磨基材を使用した下記処方の練歯磨を調製
し、これを40℃で所定期間保存した後の清掃力を下記方
法によって調べ、清掃効果の経時安定性を評価した。結
果を第4表に示す。
練歯磨処方 研磨基材 30.0 % 無定形研磨性シリカ 5.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 コロイド状シリカ 1.5 プロピレングリコール 2.0 グリセリン 18.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 香料 1.0 防腐剤 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.74 水 残 100.0% 研磨基材 O:リン酸水素カルシウム・無水和物 (前記製造例1において、ピロリン酸添加量をCaO100重
量部に対し10重量部とすることによって得られたリン酸
水素カルシウム・無水和物) 平均結晶子の大きさ 540Å 平均凝集粒子径 25μm 密度 2.70g/cm3 比表面積 18m2/g P:研磨基材Oを150℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Oは実質的にリン酸水素カルシウム・無
水和物からなる。) Q:研磨基材Oを500℃で2時間焼成したもの。
(この研磨基材Qは実質的にピロリン酸カルシウムから
なる。) R:研磨基材O100重量部に第3リン酸マグネシウム1重量
部を添加混合し、500℃で2時間焼成したもの。
S:研磨基材O100重量部にリン酸アルミニウム1重量部を
添加混合し、500℃で2時間焼成したもの。
清掃力測定法 サスペンションとして歯磨10gを60%グリセリン水溶液
に懸濁分散させたものを用いた以外は実施例Iと同様で
ある。
第4表の結果より、本発明に係る研磨基材は水懸濁系に
おいて経時安定性が良好であることが認められる。
以下、本発明研磨基材の使用例を示す。
〔使用例1〕ICウエハー用研磨組成物 本発明研磨基材 20重量% ポリビニルアルコール 4 〃 プロピレングリコール 10 〃 エチレングリコール 10 〃 水 残 100.0重量% 〔使用例2〕金属用研磨組成物 本発明研磨基材 10重量% ノニオン活性剤 5 〃 ポリアクリル酸ソーダ 3 〃 水 残 100.0重量%
【図面の簡単な説明】
図面は種々の研磨基材の研磨力と清掃力との関係を示す
グラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−188309(JP,A) 特開 昭60−188310(JP,A) 特開 昭59−219215(JP,A) 特開 昭59−219216(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線回折法により測定した結晶子の大きさ
    の平均値が200〜3500Åである結晶子を有するリン酸水
    素カルシウム・無水和物を70℃〜1200℃の温度で焼成し
    てなることを特徴とする研磨基材。
  2. 【請求項2】リン酸水素カルシウム・無水和物の密度が
    2.500〜2.885g/cm3であり、比表面積がBET法で2.5〜50m
    2/gであり、かつ平均粒子径が2〜30μmである特許請
    求の範囲第1項記載の研磨基材。
  3. 【請求項3】リン酸水素カルシウム・無水和物にマグネ
    シウム化合物及び/又はアルミニウム化合物を添加して
    焼成した特許請求の範囲第1項又は第2項記載の研磨基
    材。
JP61131176A 1986-06-06 1986-06-06 研磨基材 Expired - Fee Related JPH07106970B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61131176A JPH07106970B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 研磨基材
FR8707957A FR2599749A1 (fr) 1986-06-06 1987-06-05 Abrasif et compositions le contenant
ES8701846A ES2004429A6 (es) 1986-06-06 1987-06-05 Metodo para la preparacion de un abrasivo y compuesto bucal combinado con el mismo

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61131176A JPH07106970B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 研磨基材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62287966A JPS62287966A (ja) 1987-12-14
JPH07106970B2 true JPH07106970B2 (ja) 1995-11-15

Family

ID=15051781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61131176A Expired - Fee Related JPH07106970B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 研磨基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07106970B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2700141B2 (ja) * 1993-09-17 1998-01-19 富士化学工業株式会社 リン酸水素カルシウム及びその製法並びにそれを用いた賦形剤
JP5443687B2 (ja) * 2005-04-04 2014-03-19 東ソー・ファインケム株式会社 フッ素化合物との反応性を抑制した研磨基剤及びその製造方法
JP5637427B2 (ja) * 2007-12-03 2014-12-10 富田製薬株式会社 リン酸水素カルシウム微粒子
JPWO2009072334A1 (ja) * 2007-12-03 2011-04-21 富田製薬株式会社 製剤用核粒子

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62287966A (ja) 1987-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR890002020B1 (ko) 피로포스페이트로 코팅된 탄산칼슘 치아 연마제의 제조방법
Grøn et al. The effect of carbonate on the solubility of hydroxylapatite
US4587120A (en) Oral composition and abrasive therefor
JPH0545566B2 (ja)
EP3544641B1 (en) Biomimetic apatite nanopowder composition
JPH07106970B2 (ja) 研磨基材
JP2023182610A (ja) ヒドロキシアパタイト微粒子
EP0048264B1 (en) Dental prophylaxis compositions and their use
US4418053A (en) Dental prophylaxis compositions and their use
US3028216A (en) Methods of preparing stannous pyrophosphate
JP2514157B2 (ja) リン酸水素カルシウム・2水和物の製造方法
JP2508057B2 (ja) 研磨基材
JP3611353B2 (ja) 凝集晶リン酸水素カルシウム・2水和物およびその製造方法
JPS62286916A (ja) 口腔用組成物
JPH0615405B2 (ja) リン酸水素カルシウム・2水和物およびその製造方法
JPH07544B2 (ja) 新規歯磨組成物
JPS6310923B2 (ja)
JPS63215504A (ja) リン酸水素カルシウム・2水和物およびその製造方法
JPS59219216A (ja) 口腔組成物用基材
JPS6115823A (ja) 口腔用組成物
JPH05362B2 (ja)
JPS59219213A (ja) 口腔組成物用基材
JPS5883609A (ja) 口腔用組成物
CN112891234A (zh) 一种双相钙磷材料及含有双相钙磷材料的牙膏
JPS6115821A (ja) 口腔用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees