JPH07106552A - 電荷転送素子 - Google Patents

電荷転送素子

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JPH07106552A
JPH07106552A JP5245744A JP24574493A JPH07106552A JP H07106552 A JPH07106552 A JP H07106552A JP 5245744 A JP5245744 A JP 5245744A JP 24574493 A JP24574493 A JP 24574493A JP H07106552 A JPH07106552 A JP H07106552A
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wiring layer
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Koichi Harada
耕一 原田
Kazuji Wada
和司 和田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体撮像素子の受光部に隣接する転送レジス
タに適用した場合において、転送レジスタ上に形成され
る遮光膜による入射光の「けられ」の頻度を低減して、
受光感度の向上を図る。 【構成】 N形のシリコン基板11に電荷転送用のN形
の転送チャネル領域14が形成され、この転送チャネル
領域14上に複数の転送電極20を1組とする転送電極
群が転送チャネル領域14に沿って一方向に配列され、
転送電極群中、対応する転送電極20をそれぞれシャン
トするシャント用配線層22が形成された垂直転送レジ
スタにおいて、シャント用配線層22を、下層の転送電
極20とコンタクトホールを介して直接コンタクトされ
る薄膜の多結晶シリコン層22aと、この薄膜の多結晶
シリコン層22a上に積層された上層のAl層22bに
て形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば固体撮像素子や
CCD遅延線等の電荷転送に用いられる電荷転送素子に
関し、特に、フレームインターライン転送(FIT)方
式やインターライン転送(IT)方式の固体撮像素子に
おける垂直転送レジスタとして用いて好適な電荷転送素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば1インチ光学系の高品位テ
レビジョン(HDTV)用の固体撮像素子においては、
垂直転送レジスタに印加される転送クロックの伝搬遅延
の防止を図るために、シャント配線構造のCCD固体撮
像素子が提案されている。
【0003】ここで、従来におけるシャント配線構造の
CCD固体撮像素子について図8及び図9を参照しなが
ら説明する。
【0004】図8で示す固体撮像素子は、例えばN形の
シリコン基板101に形成された第1のP形ウェル領域
102の表面に受光部を形成するためのN形の不純物拡
散領域103と、垂直転送レジスタを構成するN形の転
送チャネル領域104並びにP形のチャネルストッパ領
域105が形成され、更に上記N形の不純物拡散領域1
03の表面にP形の正電荷蓄積領域106が、N形の転
送チャネル領域104の直下にスミアの低減を目的とし
た第2のP形ウェル領域107がそれぞれ形成されて構
成されている。なお、N形の不純物拡散領域103と転
送チャネル領域104間のP形領域108は、読出しゲ
ート部を構成する。
【0005】ここで、N形の不純物拡散領域103と第
1のP形ウェル領域102とのPN接合Jによるフォト
ダイオードによって受光部109(光電変換部)が構成
され、この受光部109が多数個マトリクス状に配列さ
れて撮像領域が形成されている。そして、カラー撮像の
場合、上記受光部109に対応して形成される色フィル
タ(三原色フィルタや補色フィルタ)の配色などの関係
によって、例えば互いに隣接する4つの受光部109に
て1つの画素を構成するようになっている。
【0006】また、N形の転送チャネル領域104,チ
ャネル・ストッパ領域105及び読出しゲート部108
上には、例えばSiO2 からなるゲート絶縁膜110を
介して1層目の多結晶シリコン層及び2層目の多結晶シ
リコン層による4つの転送電極111(第1〜第4の転
送電極111a〜111d:図9参照)が形成され、こ
れら転送チャネル領域104,ゲート絶縁膜110及び
転送電極111によって垂直転送レジスタが構成され
る。
【0007】各転送電極111は、それぞれ水平方向
(転送チャネル領域104の延在方向に対して直角な方
向)に延長して形成され、垂直方向に隣り合う受光部1
09間の領域(受光部109を分離するための領域であ
り、また配線を形成するための領域でもある。)中、一
つの領域では、1層目の多結晶シリコン層による第1の
転送電極111aと2層目の多結晶シリコン層による第
4の転送電極111dとが重なって形成され、また上記
受光部109間の領域中、他の領域では、1層目の多結
晶シリコン層による第3の転送電極111cと2層目の
多結晶シリコン層による第2の転送電極111bとが重
なって形成される。
【0008】各転送電極111上には、膜厚の厚い平坦
化膜112を介して、Al層によるシャント用配線層1
13が垂直方向に延在するように形成され、このシャン
ト用配線層113上に層間絶縁膜115を介してAl層
による遮光膜116が同じく垂直方向に延在するように
形成されている。
【0009】各シャント用配線層113は、列単位にそ
れぞれ対応する第1〜第4の転送電極111a〜111
dに対して選択的にコンタクト部114を介して電気的
に接続される。そして、各シャント用配線層113に、
例えば4相の転送クロックφV1〜φV4が選択的に印
加され、これらシャント用配線層113を通じて、第1
〜第4の転送電極111a〜111dに対してそれぞれ
第1〜第4の転送クロックφV1〜φV4が個別に印加
される。この4相の転送クロックφV1〜φV4の印加
によって、読出し期間中に受光部109から読み出され
た信号電荷が、垂直転送レジスタに沿って行単位に図示
しない水平転送レジスタ側に転送される。
【0010】なお、この図8で示す従来の固体撮像素子
においては、簡単のため、シャント用配線層113上の
保護膜,平坦化膜,色フィルタ及びマイクロ集光レンズ
などは省略してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の固体
撮像素子に用いられる電荷転送素子においては、第1〜
第4の転送電極111a〜111dに対して直接Al層
によるシャント用配線層113がコンタクト部114を
通して接続されることになる。この場合、上記コンタク
ト部114において、シャント用配線層113の形成材
料であるAlと第1〜第4の転送電極111a〜111
dの形成材料である多結晶シリコンとが反応して、結果
的にコンタクト部114下における転送チャネル領域1
04のポテンシャルがコンタクト部114以外のポテン
シャルと比して高く(深く)なり、電荷転送時におい
て、信号電荷の転送残りなどの転送劣化を引き起こすと
いう問題があった。上記Alと多結晶シリコンとの接触
によるポテンシャル変動を一般にポテンシャルシフトと
称している。
【0012】そこで、従来においては、上記ポテンシャ
ルシフトを防止する目的で、図8に示すように、転送電
極111とシャント用配線層113との間に、3層目の
多結晶シリコン層による緩衝用の電極117を形成する
ようにしている。具体的には、転送電極111上に熱酸
化膜118を介して緩衝用の電極117を形成した後、
この緩衝用の電極117上に絶縁と平坦化を目的とした
例えばPSG等からなる平坦化膜112を形成し、その
後、この平坦化膜112上に1層目のAl層によるシャ
ント用配線層113を形成し、このシャント用配線層1
13上に層間絶縁膜115を介して2層目のAl層によ
る遮光膜116を形成して固体撮像素子を構成するよう
にしている。
【0013】しかしながら、上記図8で示す従来の固体
撮像素子においては、緩衝用の電極117を形成したこ
とによって、転送チャネル領域104でのポテンシャル
シフトを防止することができるが、この緩衝用の電極1
17の形成に伴って、該電極117とシャント用配線層
113との間に平坦化膜112が必要になり、しかも緩
衝用の電極117とシャント用配線層113相互間のコ
ンタクトをとるためのコンタクトホールが必要であるこ
とから、緩衝用の電極117を薄くすることができな
い。従って、受光部109の開口幅と垂直転送レジスタ
の高さの比、即ちアスペクト比が大きくなり、遮光膜1
16における受光部開口の周端縁(肩の部分)での入射
光の外部への反射、いわゆる「けられ」の頻度が大きく
なり、受光感度の低下を引き起こすという問題があっ
た。
【0014】その他、上記アスペクト比の増大に伴っ
て、2層目のAl層による遮光膜116の形成、特にそ
のパターニング加工が困難になること、そして、Al層
によるシャント用配線層113の線幅が、このシャント
用配線層113と下層の緩衝用の電極117間における
コンタクトホールの径の最小ルールで決ってしまい、そ
れ以上細くすることができず、そのため、シャント用配
線層113とその上層の遮光膜116との間の層間絶縁
膜115の加工マージンが少なくなり、その加工が困難
になることから、工数の増大並びに製造コストの高価格
化を引き起こすという問題も生じていた。
【0015】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、転送電極の形成部分の
高さを抑えることができ、シャント用配線層の断切れ防
止や上記転送電極の形成部分を構成する膜の形成の容易
化など、製造上有利な電荷転送素子を提供することにあ
る。
【0016】また、本発明の他の目的は、固体撮像素子
の受光部に隣接する転送レジスタに適用した場合におい
て、転送レジスタ上に形成される遮光膜による入射光の
「けられ」の頻度を低減することができ、受光感度の向
上を図ることができる電荷転送素子を提供することにあ
る。
【0017】また、本発明の他の目的は、固体撮像素子
の受光部に隣接する転送レジスタに適用した場合におい
て、受光部を囲むかたちに遮光膜を形成することが容易
になり、これに伴い、受光部間の遮光を確実に行うこと
ができ、スミアの低減を有効に図ることができる電荷転
送素子を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板1
1に電荷転送用の転送チャネル領域14が形成され、こ
の転送チャネル領域14上に複数の転送電極20を1組
とする転送電極群が転送チャネル領域14に沿って一方
向に配列され、転送電極群中、対応する転送電極20を
それぞれシャントするシャント用配線層22が形成され
た電荷転送素子において、シャント用配線層22を、下
層の転送電極20とコンタクトホールを介して直接コン
タクトされる薄膜の導電膜22aと、この薄膜の導電膜
22a上に積層された上層導電膜22bにて形成して構
成する。
【0019】この場合、上記薄膜の導電膜22aを多結
晶シリコン層にて形成し、上層導電膜22bをAl層に
て形成することができる。
【0020】また、本発明は、半導体基板11に電荷転
送用の転送チャネル領域14が形成され、この転送チャ
ネル領域14上に複数枚の転送電極20を1組とする転
送電極群が転送チャネル領域14に沿って一方向に配列
され、転送電極群中、対応する転送電極20をそれぞれ
シャントするシャント用配線層33が形成された電荷転
送素子において、転送電極20とシャント用配線層33
間に、転送チャネル領域14でのポテンシャルシフトを
防止する緩衝電極31を形成し、この緩衝電極31とシ
ャント用配線層33間に薄膜の絶縁膜32を形成して構
成する。
【0021】この場合、上記薄膜の絶縁膜32は、緩衝
電極31上に形成される平坦化膜34を一部薄膜化して
形成することができる。なお、転送電極20と緩衝電極
31間に形成される第1のコンタクトホールと、緩衝電
極31と上記シャント用配線層33間に形成される第2
のコンタクトホールとをそれぞれ別の位置に形成しても
よい。
【0022】
【作用】本発明に係る電荷転送素子においては、シャン
ト用配線層22を下層の転送電極20とコンタクトホー
ルを介して直接コンタクトされる薄膜の導電膜22a
と、この薄膜の導電膜22a上に積層された上層導電膜
22bにて形成するようにしたので、薄膜の導電膜22
aがポテンシャルシフトを防止する緩衝用の電極の機能
を果たすことになり、シャント用配線層22の下層に絶
縁膜を介して形成されていた緩衝用の電極の形成を省略
することができる。
【0023】その結果、転送電極20上に形成される積
層膜の高さを抑えることが可能となり、シャント用配線
層22の断切れ防止や転送電極20上に形成される積層
膜の形成の容易化などを図ることができ、製造上有利と
なる。
【0024】特に、この本発明に係る電荷転送素子を固
体撮像素子の受光部1に隣接する転送レジスタに適用し
た場合、上記のように、転送レジスタの高さを抑えるこ
とができることから、転送レジスタと受光部開口とのア
スペクト比の増大化を防止することができる。その結
果、転送レジスタ上に形成される遮光膜24による入射
光の「けられ」の頻度を低減することができ、受光感度
の向上を図ることができる。
【0025】また、それに加えて、受光部1を囲むかた
ちに遮光膜24を形成することが容易になり、これに伴
い、受光部1間の遮光を確実に行うことができ、スミア
の低減を有効に図ることができる。
【0026】また、本発明に係る電荷転送素子において
は、転送電極20とシャント用配線層33間に、転送チ
ャネル領域14でのポテンシャルシフトを防止する緩衝
電極31を形成し、この緩衝電極31とシャント用配線
層33間に薄膜の絶縁膜32を形成するようにしている
ため、緩衝電極31とシャント用配線層33間に膜厚の
厚い層間絶縁膜34を形成する必要がなくなり、その
分、転送電極20上に形成される積層膜の高さを抑える
ことが可能となる。特に、緩衝電極31上に形成される
平坦化膜34を一部薄膜化して形成することにより、緩
衝電極31とシャント用配線層33間の薄膜の絶縁膜3
2を容易に形成することができる。
【0027】また、転送電極20と緩衝電極31間に形
成される第1のコンタクトホールと、緩衝電極31とシ
ャント用配線層33間に形成される第2のコンタクトホ
ールとをそれぞれ別の位置に形成することにより、転送
電極20上に形成される積層膜の高さを更に低減するこ
とができる。
【0028】その結果、シャント用配線層33の断切れ
防止や転送電極20上に形成される積層膜の形成の容易
化などを図ることができ、製造上有利となる。特に、こ
の本発明に係る電荷転送素子を固体撮像素子の受光部1
に隣接する転送レジスタに適用した場合、上記のよう
に、転送レジスタの高さを抑えることができることか
ら、転送レジスタと受光部開口とのアスペクト比の増大
化を防止することができ、転送レジスタ上に形成される
遮光膜24による入射光の「けられ」の頻度を低減する
ことができる。これは、受光感度の向上につながる。
【0029】また、上記の事項に加えて、受光部1を囲
むかたちに遮光膜24を形成することが容易になるた
め、これに伴い、受光部1間の遮光を確実に行うことが
でき、スミアの低減を有効に図ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る電荷転送素子をフレーム
・インターライン転送(FIT)方式の固体撮像素子に
おける垂直転送レジスタに適用したいくつかの実施例を
図1〜図7を参照しながら説明する。
【0031】まず、第1実施例に係る垂直転送レジスタ
が適用されるフレーム・インターライン転送(FIT)
方式の固体撮像素子は、図1に示すように、入射光量に
応じた量の電荷に光電変換する受光部1が多数マトリク
ス状に配され、更にこれら多数の受光部1のうち、列方
向に配列された受光部1に対して共通とされた垂直転送
レジスタ2が多数本、行方向に配列されたイメージ部3
と、このイメージ部3に隣接して配され、イメージ部3
に形成されているような受光部1はなく、イメージ部3
における多数本の垂直転送レジスタ2に連続してそれぞ
れ多数本の垂直転送レジスタ4のみが延長形成されたス
トレージ部5とを有する。
【0032】また、ストレージ部5に隣接し、かつ多数
本の垂直転送レジスタ15に対して共通とされた水平転
送レジスタが2本、それぞれ並設されている。ここで、
2本の水平転送レジスタのうち、ストレージ部5側に位
置する水平転送レジスタを第1の水平転送レジスタH
1、他の水平転送レジスタを第2の水平転送レジスタH
2と記す。
【0033】そして、ストレージ部5と第1の水平転送
レジスタH1間には、ストレージ部5における垂直転送
レジスタ4の最終段に転送された信号電荷を第1の水平
転送レジスタH1に転送するための2つの垂直−水平転
送レジスタ(図示せず)が多数の垂直転送レジスタ4に
対して共通に、かつそれぞれ並列に形成されている。こ
れら垂直−水平転送レジスタには、それぞれ垂直−水平
転送パルスφVH1及びφVH2が供給されるようにな
っており、これら転送パルスφVH1及びφVH2の供
給によって、垂直転送レジスタ4からの信号電荷が第1
の水平転送レジスタH1に転送されることになる。
【0034】また、第1及び第2の水平転送レジスタH
1及びH2間には、第1の水平転送レジスタH1に転送
された信号電荷を選択的に第2の水平転送レジスタH2
側に転送する水平−水平転送レジスタHHが、各水平転
送レジスタH1及びH2に沿って水平方向に延長されて
配されている。この水平−水平転送レジスタHHには、
水平−水平転送パルスφHHGが供給されるようになっ
ており、この転送パルスφHHGの供給によって、第1
の水平転送レジスタH1にある信号電荷が選択的に第2
の水平転送レジスタH2に転送されることになる。
【0035】また、上記第1及び第2の水平転送レジス
タH1及びH2の各最終段には、それぞれ第1及び第2
の出力部6a及び6bが接続されている。これら第1及
び第2の出力部6a及び6bは、各水平転送レジスタH
1及びH2の最終段から転送されてきた信号電荷を電気
信号(例えば電圧信号)に変換する例えばフローティン
グ・ディフュージョンあるいはフローティング・ゲート
等で構成される電荷−電気信号変換部7と、この電荷−
電気信号変換部7にて電気信号の変換が行われた後の信
号電荷をドレイン領域Dに掃き捨てるリセットゲートR
Gと、電荷−電気信号変換部7からの電気信号を増幅す
るアンプ8を有して構成されている。
【0036】上記イメージ部3における垂直転送レジス
タ2上、及び上記ストレージ部5における垂直転送レジ
スタ4上には、例えば2層の多結晶シリコン層による4
枚の垂直転送電極がそれぞれ絶縁膜を介して形成されて
いる。即ち、4枚の垂直転送電極を1組として、その組
が多数、縦方向に順次配列されて形成されている。そし
て、イメージ部3における4枚の垂直転送電極には、互
いに位相の異なる4つの垂直転送パルスφIM1〜φI
M4がそれぞれ供給され、ストレージ部5における4枚
の垂直転送電極には、互いに位相の異なる4つの垂直転
送パルスφST1〜φST4がそれぞれ供給されるよう
になっている。
【0037】これらイメージ部3における垂直転送パル
スφIM1〜φIM4及びストレージ部5における4つ
の垂直転送パルスφST1〜φST4の供給によって、
イメージ部3及びストレージ部5における各垂直転送電
極下のポテンシャル分布が順次変化し、これによって、
信号電荷がそれぞれイメージ部3における垂直転送レジ
スタ2及びストレージ部5における垂直転送レジスタ4
に沿って縦方向(第1の水平レジスタH1側)に転送さ
れることになる。
【0038】特に、イメージ部3においては、受光部1
に蓄積されている信号電荷を垂直帰線期間において、ま
ず、垂直転送レジスタ2に読出し、その後、この垂直帰
線期間内において、上記垂直転送レジスタ2に転送され
た信号電荷を高速にストレージ部5の垂直転送レジスタ
4に転送する。
【0039】ストレージ部5は、垂直帰線期間において
垂直転送レジスタ4に転送された信号電荷を、その後の
水平帰線期間において1行単位に第1の水平転送レジス
タH1側に転送する。これによって、垂直転送レジスタ
4の最終段にあった信号電荷は、2つの垂直−水平転送
レジスタを経て、まず、第1の水平転送レジスタH1に
転送され、そのうち、例えば偶数列に関する信号電荷
が、水平−水平転送レジスタHHを介して第2の水平転
送レジスタH2に転送される。
【0040】そして、次の水平走査期間において、第1
及び第2の水平転送レジスタH1及びH2上に形成され
た例えば2層の多結晶シリコン層による水平転送電極へ
の互いに位相の異なる2相の水平転送パルスφH1及び
φH2の印加によって、信号電荷が順次対応する出力部
6a及び6b側の電荷−電気信号変換部7に転送され、
各電荷−電気信号変換部7において電気信号に変換され
て、それぞれアンプ8を介して対応する出力端子9より
撮像信号として取り出されることになる。
【0041】ここで、この固体撮像素子の受光部1周辺
の断面をみると、図3に示すように、例えばN形のシリ
コン基板11に形成された第1のP形ウェル領域12の
表面に受光部1を形成するためのN形の不純物拡散領域
13と、垂直転送レジスタ2を構成するN形の転送チャ
ネル領域14並びにP形のチャネルストッパ領域15が
形成され、更に上記N形の不純物拡散領域13の表面に
P形の正電荷蓄積領域16が、N形の転送チャネル領域
14の直下にスミアの低減を目的とした第2のP形ウェ
ル領域17がそれぞれ形成されている。なお、N形の不
純物拡散領域13と転送チャネル領域14間のP形領域
18は、読出しゲート部を構成する。
【0042】上記N形の不純物拡散領域13と第1のP
形ウェル領域12とのPN接合Jによるフォトダイオー
ドによって受光部1(光電変換部)が構成され、この受
光部1が多数個マトリクス状に配列されて撮像領域が形
成されている。そして、カラー撮像の場合、上記受光部
1に対応して形成される色フィルタ(三原色フィルタや
補色フィルタ)の配色などの関係によって、例えば互い
に隣接する4つの受光部1にて1つの画素を構成するよ
うになっている。
【0043】そして、この第1実施例においては、転送
チャネル領域14,チャネル・ストッパ領域15及び読
出しゲート部18上に、例えばSiO2 からなるゲート
絶縁膜19を介して1層目の多結晶シリコン層及び2層
目の多結晶シリコン層による4つの転送電極20(第1
〜第4の転送電極20a〜20d:図2参照)が形成さ
れ、これら転送チャネル領域14,ゲート絶縁膜19及
び転送電極20によって垂直転送レジスタ2が構成され
る。なお、図3の断面図においては、図2のA−A線上
の断面を示すものであるから、転送電極20として第1
の転送電極20aのみを示してある。
【0044】各転送電極20a〜20dは、図2に示す
ように、それぞれ水平方向(転送チャネル領域14の延
在方向に対して直角な方向)に延長して形成され、垂直
方向に隣り合う受光部1間の領域(受光部1を分離する
ための領域であり、また配線を形成するための領域でも
ある。)中、一つの領域では、1層目の多結晶シリコン
層による第1の転送電極20aと2層目の多結晶シリコ
ン層による第2の転送電極20bとが重なって形成さ
れ、また上記受光部1間の領域中、他の領域では、1層
目の多結晶シリコン層による第3の転送電極20cと2
層目の多結晶シリコン層による第4の転送電極20dと
が重なって形成される。
【0045】各転送電極20a〜20d上には、図3に
示すように、酸化膜(SiO2 膜)21を介してシャン
ト用の配線層22が形成され、更にこのシャント用配線
層22上に絶縁及び平坦化を目的とした例えばPSG
(リンシリケートガラス)等からなる層間絶縁膜23を
介してAl層による遮光膜24が形成されている。な
お、図3の断面図においては、簡単のため、遮光膜24
上の保護膜,平坦化膜,色フィルタ及びマイクロ集光レ
ンズなどは省略してある。
【0046】平面的にみると、図2に示すように、上記
シャント用配線層22は、垂直方向に延在するように形
成され、列単位にそれぞれ対応する第1〜第4の転送電
極20a〜20dに対して選択的にコンタクト部25a
〜25dを介して電気的に接続される。そして、各シャ
ント用配線層22に、例えば4相の垂直転送クロックφ
IM1〜φIM4が選択的に印加され、これらシャント
用配線層22を通じて、第1〜第4の転送電極20a〜
20dに対してそれぞれ第1〜第4の垂直転送クロック
φIM1〜φIM4が個別に印加される。この4相の垂
直転送クロックφIM1〜φIM4の印加によって、読
出し期間中に受光部1から読み出された信号電荷が、垂
直転送レジスタ2に沿って行単位に図1で示す第1の水
平転送レジスタH1側に転送される。
【0047】そして、この第1実施例における上記シャ
ント用配線層22は、図3に示すように、酸化膜21の
所要箇所に形成されたコンタクト部25(コンタクトホ
ール)を通して下層の転送電極20(図示の例では、第
1の転送電極20a)と電気的に接続される薄膜の3層
目の多結晶シリコン層22aと、この薄膜多結晶シリコ
ン層22a上に積層された1層目のAl層22bにて構
成されている。この実施例においては、上記薄膜多結晶
シリコン層22aの膜厚を100nmオーダーとしてあ
る。
【0048】また、この薄膜多結晶シリコン層22a
は、下層の転送電極20(多結晶シリコン層)と上層の
Al層22bとの反応を阻止することができることか
ら、転送チャネル領域14でのポテンシャルシフトの発
生を防止する緩衝用の電極として機能することになる。
従って、このシャント用配線層22と転送電極20間に
は、膜厚の厚い緩衝用の電極を形成する必要がなくな
り、転送電極20上の高さを低く抑えることができる。
また、シャント用配線層22の幅を転送電極20の幅よ
りも狭くすることができるため、転送電極20上に、全
体として上方に向かって幅狭の積層膜を構成することが
できる。
【0049】このシャント用配線層22上に層間絶縁膜
23を介して形成される遮光膜24は、2層目のAl層
にて、図2に示すように、各受光部1に対応する位置を
除く全面にわたって形成されている(図2において、遮
光膜24を斜線で示す)。即ち、遮光膜24は、各受光
部1に対応する位置に矩形状の開口24aを有し、各受
光部1を四方から囲むようなかたちに形成されている。
そして、この遮光膜24は、その開口周端縁が、転送電
極20にて規制される開口幅よりも受光部1側に張り出
した位置に設定されている。
【0050】ここで、受光部1の四方を遮光膜24にて
囲んだ場合、転送電極20上の高さが大きいと、受光部
1の開口幅との関連でそのアスペクト比が増大し、遮光
膜24における開口周端縁(肩の部分)での入射光の外
部への反射、いわゆる「けられ」の頻度が大きくなり、
受光感度の低下を引き起こすことになる。
【0051】しかし、この第1実施例においては、上述
したように、ポテンシャルシフトを防止するための膜厚
の厚い緩衝用の電極を省略することができることから、
転送電極20上の高さを低く抑えることができ、上記ア
スペクト比の増大を回避することができる。従って、受
光部1の四方を遮光膜24にて囲んでも、上記「けら
れ」の発生は少なくなり、受光感度の劣化を引き起こす
ことがない。それよりも、受光部1を四方から囲むこと
によるスミアの発生を効率よく低減できることから、再
生画像の画質の向上を図ることができる。
【0052】このように、上記第1実施例に係る垂直転
送レジスタ2によれば、シャント用配線層22を下層の
転送電極20とコンタクトホール25を介して直接コン
タクトされる薄膜多結晶シリコン層22aと、該薄膜多
結晶シリコン層22a上に積層された上層のAl層22
bにて形成するようにしたので、薄膜多結晶シリコン層
22aがポテンシャルシフトを防止する緩衝用の電極の
機能を果たすことになり、シャント用配線層22の下層
に絶縁膜を介して形成されていた緩衝用の電極の形成を
省略することができる。
【0053】その結果、転送電極20上に形成される積
層膜の高さを抑えることが可能となり、転送電極20上
に形成される積層膜の形成の容易化などを図ることがで
き、製造上有利となる。また、この下層の薄膜多結晶シ
リコン層22aによって上層のAl層22bが平坦化さ
れるため、シャント用配線層22の断切れを防止するこ
とができる。
【0054】従って、この第1実施例のように、固体撮
像素子の受光部1に隣接する垂直転送レジスタ2に適用
した場合、上述したように、転送電極20上の高さを抑
えることができ、しかも転送電極20上に形成される積
層膜の断面構造を上方に向かって幅狭の構造にすること
ができることから、垂直転送レジスタ2と受光部1開口
とのアスペクト比の増大化を防止することができ、垂直
転送レジスタ2上に形成される遮光膜24による入射光
の「けられ」の頻度を低減することができる。
【0055】この垂直転送レジスタ2の高さを抑えるこ
とができることは、遮光膜24の形成、特にパターニン
グ加工が非常に容易になり、受光部1を囲むかたちに遮
光膜24をパターニングすることが容易になる。これに
伴い、受光部1間の遮光を確実に行うことができ、スミ
アの低減を有効に図ることができ、上記「けられ」の発
生頻度の低減とも相俟って、再生画像の画質の向上を図
ることができる。また、遮光膜24のパターニング加工
の容易化は、受光部1の開口形状の改善につながり、こ
れにより、素子として特性を向上させることができると
共に、各受光部1の光電変換特性のムラを改善させるこ
とができる。
【0056】また、転送電極20上に形成される積層膜
の断面構造を上方に向かって幅狭の構造にすることがで
きることは、シャント用配線層22と遮光膜24との間
における層間絶縁膜23のステップカバレージの改善に
つながり、素子としての耐圧、歩留りが向上する。
【0057】また、シャント用配線層22を構成する薄
膜多結晶シリコン層22aとAl層22bのうち、上層
のAl層22bを、コンタクトホール25の径に関わり
なく、下層の薄膜多結晶シリコン層22aの形成幅より
も更に幅を狭く形成することができ、その結果、転送電
極20上に形成される積層膜の断面構造を上方に向かっ
て更に幅狭の構造にすることができ、より層間絶縁膜2
3のステップカバレージを改善させることができる。
【0058】なお、上記第1実施例においては、薄膜多
結晶シリコン層とAl層にてシャント用配線層を構成す
るようにしたが、下層の薄膜多結晶シリコン層として
は、ポテンシャルシフトを防止する膜であればいずれで
もよく、例えば薄膜のTiON膜やその他薄膜の金属膜
を用いてもよい。
【0059】次に、第2実施例に係る垂直転送レジスタ
が適用されるフレーム・インターライン転送(FIT)
方式の固体撮像素子について図4〜図7を参照しながら
説明する。なお、図1と対応するものについては同符号
を記す。
【0060】この固体撮像素子は、上記図1で示す第1
実施例に係る垂直転送レジスタが適用される固体撮像素
子とほぼ同じ構成を有するが、図5に示すように、転送
電極20上に形成される積層膜の構成が以下の点で異な
る。
【0061】即ち、この第2実施例においては、図5に
示すように、転送チャネル領域14,チャネル・ストッ
パ領域15及び読出しゲート部18上に、例えばSiO
2 からなるゲート絶縁膜19を介して1層目の多結晶シ
リコン層及び2層目の多結晶シリコン層による4つの転
送電極20(第1〜第4の転送電極20a〜20d:図
4参照)が形成され、これら転送チャネル領域14,ゲ
ート絶縁膜19及び転送電極20によって垂直転送レジ
スタが構成される。なお、図5の断面図においては、図
4のB−B線上の断面を示すものであるため、転送電極
20として第1の転送電極20aのみを示してある。
【0062】各転送電極20は、上記第1実施例と同様
に、それぞれ水平方向(転送チャネル領域14の延在方
向に対して直角な方向)に延長して形成され、垂直方向
に隣り合う受光部1間の領域中、一つの領域では、1層
目の多結晶シリコン層による第1の転送電極20aと2
層目の多結晶シリコン層による第4の転送電極20dと
が重なって形成され、また上記受光部1間の領域中、他
の領域では、1層目の多結晶シリコン層による第3の転
送電極20cと2層目の多結晶シリコン層による第2の
転送電極20bとが重なって形成される。
【0063】また、各転送電極20上には、図5に示す
ように、薄膜の酸化膜(SiO2 膜)21を介して3層
目の多結晶シリコン層による緩衝電極31が形成され、
この緩衝電極31上に薄膜の酸化膜(SiO2 膜)32
を介して1層目のAl層によるシャント用配線層33が
形成されている。そして、このシャント用配線層33上
に絶縁及び平坦化を目的とした例えばPSG等からなる
層間絶縁膜23を介して2層目のAl層による遮光膜2
4が形成されている。
【0064】通常、緩衝電極31とその上層のシャント
用配線層33との間には、膜厚の厚い平坦化膜34が介
在することになる。しかし、この平坦化膜34は、緩衝
電極31とシャント用配線層33間の部分では、厚さは
ほとんど必要ではなく、物理的に緩衝電極31とシャン
ト用配線層33が接触しなければ、緩衝電極31の酸化
膜32でも問題はない。
【0065】そこで、この第2実施例においては、緩衝
電極31上に膜厚の厚い平坦化膜34を形成した後、シ
ャント用配線層33が形成される部分を薄膜化し、この
薄膜化された部分にシャント用配線層33を形成するよ
うにしている。この例では、平坦化膜34のうち、シャ
ント用配線層33が形成される部分を除去して、下層の
酸化膜32を露出させ、この酸化膜32上にシャント用
配線層33を形成するようにしている。
【0066】また、この固体撮像素子においても、シャ
ント用配線層33上に層間絶縁膜23を介して形成され
る遮光膜24は、上記第1実施例に係る垂直転送レジス
タが適用される固体撮像素子と同様に、各受光部1に対
応する位置を除く全面にわたって形成されている。即
ち、遮光膜24は、各受光部1に対応する位置に矩形状
の開口24aを有し、各受光部1を四方から囲むような
かたちに形成されている。そして、この遮光膜24は、
その開口周端縁が、転送電極20にて規制される開口幅
よりも受光部1側に張り出した位置に設定されている。
【0067】更に、この第2実施例における遮光膜24
は、その開口周端縁が、転送電極20にて規制される開
口幅よりも受光部1側に張り出した位置に設定され、そ
の下層の層間絶縁膜23は、その受光部1側の端面の位
置が上記遮光膜24の開口周端縁の位置よりも転送電極
20側に設定されている。即ち、上層の遮光膜24にて
下層の層間絶縁膜23の上面及び側面を包み込むかたち
となり、その結果、受光部1上におけるシリコン面と遮
光膜24の張り出し部分との間には、ゲート絶縁膜19
と平坦化膜34のみとなり、その厚みは薄いものとな
る。従って、遮光膜24の張り出し部分とシリコン面と
の間に進入する斜め入射光の度合が減り、スミア発生の
低減に寄与することになる。
【0068】次に、この第2実施例に係る垂直転送レジ
スタが適用される固体撮像素子の製造方法について図6
及び図7の工程図を参照しながら順次説明する。なお、
図5と対応するものについては同符号を記す。
【0069】まず、図6(a)に示すように、1層目及
び2層目の多結晶シリコン層にて転送電極20を形成し
た後、熱酸化を施して、転送電極20の表面にSiO2
からなる薄い酸化膜21を形成する。その後、酸化膜2
1の所要箇所に転送電極20まで達する第1のコンタク
トホールを形成する。
【0070】この第1のコンタクトホールの形成位置
は、図4に示すように、その後に転送パルスφIM1が
印加されるシャント用配線層33が形成される列におい
ては、例えば1層目の多結晶シリコン層にて形成された
第1の転送電極20aの電極部分(実際の信号電荷の転
送に寄与する部分で、平面上、左右の受光部1にて挟ま
れた部分)であり、転送パルスφIM2が印加されるシ
ャント用配線層33が形成される列においては、例えば
2層目の多結晶シリコン層にて形成された第2の転送電
極20bの電極部分であり、転送パルスφIM3が印加
されるシャント用配線層33が形成される列において
は、例えば1層目の多結晶シリコン層にて形成された第
3の転送電極20cの電極部分であり、転送パルスφI
M4が印加されるシャント用配線層33が形成される列
においては、例えば2層目の多結晶シリコン層にて形成
された第4の転送電極20dの電極部分である。
【0071】その後、図6(a)に示すように、全面に
3層目の多結晶シリコン層を形成した後、パターニング
を行って、転送電極20上に3層目の多結晶シリコン層
による緩衝電極31を形成する。その後、熱酸化を施し
て、緩衝電極31の表面にSiO2 からなる薄い酸化膜
32を形成する。その後、全面に膜厚の厚い平坦化膜3
4を堆積する。ここまでの製造方法は、従来から用いら
れている方法と全く同じである。
【0072】次に、図6(b)に示すように、全面にフ
ォトレジスタ膜(図示せず)を形成した後、露光・現像
処理を行って、緩衝電極31に対応する領域に開口を形
成し、その後、フォトレジスト膜の上記開口から露出す
る平坦化膜34を例えばRIE(反応性イオンエッチン
グ)により除去して下層の酸化膜32を露出させる。こ
のとき、平坦化膜34と酸化膜32とのエッチングの選
択比がとれない場合は、酸化膜32も同時に除去して、
下層の緩衝電極31を露出させ、その後、再び熱酸化を
施して緩衝電極31上に酸化膜32を形成するようにし
てもよいし、あるいは高温CVD法(HTO)等によっ
て薄い酸化膜32を堆積するようにしてもよい。
【0073】その後、酸化膜32の所要箇所に緩衝電極
31まで達する第2のコンタクトホールを形成する。こ
の第2のコンタクトホールの形成位置は、図4に示すよ
うに、その後に転送パルスφIM1が印加されるシャン
ト用配線層33が形成される列においては、例えば第2
の転送電極20bの電極部分に対応した箇所であり、転
送パルスφIM2が印加されるシャント用配線層33が
形成される列においては、例えば第4の転送電極20d
の電極部分であり、転送パルスφIM3が印加されるシ
ャント用配線層33が形成される列においては、例えば
第4の転送電極20dの電極部分であり、転送パルスφ
IM4が印加されるシャント用配線層33が形成される
列においては、例えば第2の転送電極20bの電極部分
である。
【0074】即ち、第1のコンタクトホールの形成位置
と第2のコンタクトホールの形成位置はそれぞれ別々に
なっている。
【0075】次に、図6(c)に示すように、全面に1
層目のAl層を例えばスパッタ法にて形成した後、その
上層にフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、その
後、露光・現像処理を行って、フォトレジスト膜を緩衝
電極31に対応した部分上に残す。その後、露出するA
l層をエッチング除去して、上記第2のコンタクトホー
ルが形成された酸化膜32上に1層目のAl層によるシ
ャント用配線層33を形成する。
【0076】次に、図7(a)に示すように、シャント
用配線層33を含む全面に例えばPSG等からなる層間
絶縁膜23を例えばCVD法にて堆積する。
【0077】次に、図7(b)に示すように、層間絶縁
膜23上にフォトレジスト膜(図示せず)を形成した
後、露光・現像処理を行って、転送電極20に対応した
部分上に残す。その後、露出する層間絶縁膜23をエッ
チング除去して、層間絶縁膜23の受光部1側の端面が
転送電極20の受光部1側の端面とほぼ同じか、あるい
は幾分その内方もしくは外方に位置させるようにする。
【0078】その後、全面に2層目のAl層を例えばス
パッタ法にて形成した後、このAl層上にフォトレジス
ト膜(図示せず)を形成し、その後、露光・現像処理を
行って、受光部1に対応する位置に開口を形成する。そ
の後、開口を通して露出するAl層をエッチング除去し
て、受光部開口24aを有する遮光膜24を形成する。
このとき、遮光膜24の開口周端縁が、転送電極20に
て規制される開口幅よりも受光部1側に張り出した位置
に設定されることになり、この遮光膜24にて下層の層
間絶縁膜23の上面及び側面を包み込むかたちとなる。
【0079】上記以降の工程は、図示しないが、遮光膜
24を含む全面に保護膜を形成した後、この保護膜上に
平坦化膜を形成し、更にこの平坦化膜上に色フィルタを
形成した後、それぞれ受光部に対応したマイクロ集光レ
ンズを形成してこの実施例に係る固体撮像素子が作製さ
れる。
【0080】この第2実施例に係る垂直転送レジスタに
よれば、転送電極20上に形成された平坦化膜34を、
該転送電極20上において薄膜化し、その薄膜化された
部分にシャント用配線層33を形成して、平坦化膜34
にシャント用配線層33を埋め込んだかたちにしたの
で、シャント用配線層33の形成に伴う段差が緩和さ
れ、その分、転送電極20上に形成される積層膜の高さ
を抑えることが可能となる。
【0081】また、転送電極20と緩衝電極31間に形
成される第1のコンタクトホールと、緩衝電極31とシ
ャント用配線層33間に形成される第2のコンタクトホ
ールとをそれぞれ別の位置に形成することにより、上記
転送電極20上に形成される積層膜の高さを更に低減す
ることができる。
【0082】その結果、シャント用配線層33の断切れ
防止や転送電極20上に形成される積層膜の形成の容易
化などを図ることができ、製造上有利となる。特に、こ
の第2実施例のように、固体撮像素子の受光部1に隣接
する垂直転送レジスタに適用した場合、上述したよう
に、垂直転送レジスタの高さを抑えることができること
から、垂直転送レジスタと受光部開口とのアスペクト比
の増大化を防止して、遮光膜24のステップカバレージ
を改善させることができ、垂直転送レジスタ上に形成さ
れる遮光膜24による入射光の「けられ」の頻度を低減
することができる。これは、受光感度の向上につなが
る。
【0083】垂直転送レジスタの高さを抑えることがで
きることは、遮光膜24の形成、特にパターニング加工
が非常に容易になり、受光部1を囲むかたちに遮光膜2
4をパターニングすることが容易になる。これに伴い、
受光部1間の遮光を確実に行うことができ、スミアの低
減を有効に図ることができ、上記「けられ」の発生頻度
の低減とも相俟って、再生画像の画質の向上を図ること
ができる。また、遮光膜24のパターニング加工の容易
化は、受光部1の開口形状の改善につながる。これによ
り、素子として特性を向上させることができ、各受光部
1の光電変換特性のムラを改善させることができる。
【0084】上記第2実施例においては、転送電極20
上の酸化膜21の第1のコンタクトホールを含む上面に
直接緩衝電極31を形成し、また、この緩衝電極31上
の酸化膜32の第2のコンタクトホールを含む上面に直
接シャント用配線層33を形成するようにしたが、その
他、第1及び第2のコンタクトホール内に例えばタング
ステンのような高融点金属膜を選択的に埋め込んだ後に
おいて、それぞれ第1のコンタクトホールを含む酸化膜
21上に緩衝電極31を形成し、第2のコンタクトホー
ルを含む酸化膜32上にシャント用配線層33を形成す
るようにしてもよい。この場合、それぞれ酸化膜21及
び32上に形成される緩衝電極31及びシャント用配線
層33の平坦化を図ることができる。
【0085】また、上記第1及び第2実施例において、
遮光膜24とその下層の層間絶縁膜23との間に、例え
ばTiON等からなる反射防止膜(上層の遮光膜と同じ
パターン形状を有する)を形成するようにしてもよい。
この場合、受光部1側に臨む周端面が、遮光膜24と反
射防止膜との積層端面となることから、斜め入射光の転
送チャネル領域14への進入をより有効に低減すること
ができ、スミアの発生を更に低減させることができる。
【0086】なお、上記第1及び第2実施例において
は、フレーム・インターライン転送(FIT)方式の固
体撮像素子の垂直転送レジスタに適用した例を示した
が、その他、インターライン転送(IT)方式の固体撮
像素子の垂直転送レジスタや、CCD遅延線の電荷転送
レジスタにも適用させることができる。
【0087】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る電荷転送素
子によれば、半導体基板に電荷転送用の転送チャネル領
域が形成され、該転送チャネル領域上に複数の転送電極
を1組とする転送電極群が上記転送チャネル領域に沿っ
て一方向に配列され、上記転送電極群中、対応する転送
電極をそれぞれシャントするシャント用配線層が形成さ
れた電荷転送素子において、上記シャント用配線層を、
下層の上記転送電極とコンタクトホールを介して直接コ
ンタクトされる薄膜の導電膜と、該薄膜の導電膜上に積
層された上層導電膜にて形成するようにしたので、転送
電極の形成部分の高さを抑えることができ、シャント用
配線層の断切れ防止や上記転送電極の形成部分を構成す
る膜の形成の容易化など、製造上有利になる。
【0088】そして、この電荷転送素子を固体撮像素子
の受光部に隣接する転送レジスタに適用した場合におい
ては、転送レジスタ上に形成される遮光膜による入射光
の「けられ」の頻度を低減することができ、受光感度の
向上を図ることができる。また、受光部を囲むかたちに
遮光膜を形成することが容易になり、これに伴い、受光
部間の遮光を確実に行うことができ、スミアの低減を有
効に図ることができる。
【0089】また、本発明に係る電荷転送素子によれ
ば、半導体基板に電荷転送用の転送チャネル領域が形成
され、該転送チャネル領域上に複数枚の転送電極を1組
とする転送電極群が上記転送チャネル領域に沿って一方
向に配列され、上記転送電極群中、対応する転送電極を
それぞれシャントするシャント用配線層が形成された電
荷転送素子において、上記転送電極と上記シャント用配
線層間に、上記転送チャネル領域でのポテンシャルシフ
トを防止する緩衝電極を形成し、該緩衝電極と上記シャ
ント用配線層間に薄膜の絶縁膜を形成するようにしたの
で、転送電極の形成部分の高さを抑えることができ、シ
ャント用配線層の断切れ防止や上記転送電極の形成部分
を構成する膜の形成の容易化など、製造上有利になる。
【0090】そして、この電荷転送素子を固体撮像素子
の受光部に隣接する転送レジスタに適用した場合におい
ては、転送レジスタ上に形成される遮光膜による入射光
の「けられ」の頻度を低減することができ、受光感度の
向上を図ることができる。また、受光部を囲むかたちに
遮光膜を形成することが容易になり、これに伴い、受光
部間の遮光を確実に行うことができ、スミアの低減を有
効に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電荷転送素子が適用されるフレー
ム・インターライン転送(FIT)方式の固体撮像素子
の概略構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係る電荷転送素子をFIT方式の固体
撮像素子における垂直転送レジスタに適用した第1実施
例において、その固体撮像素子のイメージ部を概略的に
示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A線上の断面図である。
【図4】本発明に係る電荷転送素子をFIT方式の固体
撮像素子における垂直転送レジスタに適用した第2実施
例において、その固体撮像素子のイメージ部を概略的に
示す平面図である。
【図5】図4におけるB−B線上の断面図である。
【図6】第2実施例に係る垂直転送レジスタが適用され
る固体撮像素子の製造方法を示す工程図であり、同図
(a)は転送電極上に緩衝電極及び平坦化膜を形成した
状態を示し、同図(b)は平坦化膜を一部薄膜化した状
態を示し、同図(c)は薄膜化された平坦化膜上にシャ
ント用配線層を形成した状態を示す。
【図7】第2実施例に係る垂直転送レジスタが適用され
る固体撮像素子の製造方法を示す工程図であり、同図
(a)はシャント用配線層上に層間絶縁膜を形成した状
態を示し、同図(b)は層間絶縁膜をパターニングした
後、遮光膜を形成した状態を示す。
【図8】従来例に係る垂直転送レジスタが適用される固
体撮像素子の受光部周辺の概略構成を示す断面図であ
る。
【図9】従来例に係る垂直転送レジスタが適用される固
体撮像素子の受光部周辺の概略構成を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 受光部 2及び4 垂直転送レジスタ 3 イメージ部 5 ストレージ部 6a及び6b 第1及び第2の出力部 7 電荷−電気信号変換部 8 アンプ H1及びH2 第1及び第2の水平転送レジスタ 11 シリコン基板 12 第1のP形ウェル領域 13 N形の不純物拡散領域 J pn接合(受光部) 14 転送チャネル領域 15 チャネル・ストッパ領域 16 正電荷蓄積領域 17 第2のP形ウェル領域 18 読出しゲート部 19 ゲート絶縁膜 20 転送電極 21 酸化膜 22 シャント用配線層 22a 薄膜多結晶シリコン層 22b Al層 23 層間絶縁膜 24 遮光膜 31 緩衝電極 32 酸化膜 33 シャント用配線層 34 平坦化膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に電荷転送用の転送チャネル
    領域が形成され、該転送チャネル領域上に複数の転送電
    極を1組とする転送電極群が上記転送チャネル領域に沿
    って一方向に配列され、上記転送電極群中、対応する転
    送電極をそれぞれシャントするシャント用配線層が形成
    された電荷転送素子において、 上記シャント用配線層は、下層の上記転送電極とコンタ
    クトホールを介して直接コンタクトされる薄膜の導電膜
    と、該薄膜の導電膜上に積層された上層導電膜から形成
    されていることを特徴とする電荷転送素子。
  2. 【請求項2】 上記薄膜の導電膜が多結晶シリコン層に
    て形成され、上記上層導電膜がAl層にて形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電荷転送素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板に電荷転送用の転送チャネル
    領域が形成され、該転送チャネル領域上に複数枚の転送
    電極を1組とする転送電極群が上記転送チャネル領域に
    沿って一方向に配列され、上記転送電極群中、対応する
    転送電極をそれぞれシャントするシャント用配線層が形
    成された電荷転送素子において、 上記転送電極と上記シャント用配線層間に、上記転送チ
    ャネル領域でのポテンシャルシフトを防止する緩衝電極
    が形成され、該緩衝電極と上記シャント用配線層間に薄
    膜の絶縁膜が形成されていることを特徴とする電荷転送
    素子。
  4. 【請求項4】 上記薄膜の絶縁膜は、上記緩衝電極上に
    形成される平坦化膜を一部薄膜化して形成されているこ
    とを特徴とする請求項3記載の電荷転送素子。
  5. 【請求項5】 上記転送電極と上記緩衝電極間に形成さ
    れる第1のコンタクトホールと、上記緩衝電極と上記シ
    ャント用配線層間に形成される第2のコンタクトホール
    とがそれぞれ別の位置に形成されることを特徴とする請
    求項3又は4記載の電荷転送素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100488132B1 (ko) * 1997-10-21 2005-06-16 산요덴키가부시키가이샤 고체촬상소자및고체촬상소자의제조방법

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