JPH07106415B2 - 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法 - Google Patents

軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法

Info

Publication number
JPH07106415B2
JPH07106415B2 JP25659993A JP25659993A JPH07106415B2 JP H07106415 B2 JPH07106415 B2 JP H07106415B2 JP 25659993 A JP25659993 A JP 25659993A JP 25659993 A JP25659993 A JP 25659993A JP H07106415 B2 JPH07106415 B2 JP H07106415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forging
gear
blank
diameter gear
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25659993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07108342A (ja
Inventor
憲一 赤松
Original Assignee
アカマツフォーシス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アカマツフォーシス株式会社 filed Critical アカマツフォーシス株式会社
Priority to JP25659993A priority Critical patent/JPH07106415B2/ja
Publication of JPH07108342A publication Critical patent/JPH07108342A/ja
Publication of JPH07106415B2 publication Critical patent/JPH07106415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小径歯車と大径歯車を
一体に具え両端に支持軸を突出した2段歯車を、円柱状
ブランクから鍛造・圧造によって製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2段歯車の製造法として、図9に
示す如く、歯車(6)の端面中央に、外周にセレーション
を形成した筒軸(61)を一体に突設し、該筒軸(61)に別の
大歯車(62)をかしめ固定すると共に、筒軸(61)を貫通し
て支持軸(63)を嵌着して2段歯車を形成することが実施
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記2段歯車の製法
は、個々の部品の加工及び組立てに手間が掛かり、コス
ト高を招来する。又、筒軸(61)と大径歯車(62)の嵌合部
は、筒軸(61)のセレーション部に大径歯車(62)を圧入し
ているため、該大径歯車に無理な回転力が作用すれば、
筒軸(61)に対して大径歯車(62)が空回りする等、強度的
に問題があった。
【0004】更に、大径歯車(62)と、小径歯車(6)を正
確に位相合わせして嵌合することが難しく、格別な技術
を必要としていた。本発明は、1つのブランクから鍛造
・圧造によって小径歯車、大径歯車及び支持軸を一体に
形成することにより、上記問題を一挙に解決できる2段
歯車の製造方法を明らかにするものである。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明は、大径歯車(22)と小径
歯車(21)を同心に連続させ軸心の両端に支持軸(20)を突
設した2段歯車(2)を、複数のダイスを隣接配備したト
ランスファープレスにて成形する方法であって、略円柱
状ブランク(1)の両端を絞って支持軸(20)を形成し、次
工程で、ブランクの中央胴部の一端側に小径歯車(21)を
成形し、次工程でブランク胴部の他端を据え込んで大径
に膨らませ、次工程で該膨らみ胴部に大径歯車(22)を形
成することを特徴とする。
【0006】
【作用及び効果】1つのブランク(1)から、鍛造・圧造
によって小径歯車(21)、大径歯車(22)及び支持軸(20)を
形成するため、加工工程を簡素化できる。又、部品点数
は一点で済み、組立ての手間は不要となってコストを低
減出来る。大径歯車(22)と小径歯車(21)の位相は型孔に
よって決定され、位相にばらつきが生じることはないか
ら、従来の様に大径歯車(23)と小径歯車(21)の位相合わ
せは不要である。
【0007】又、小径歯車(21)、大径歯車(22)及び支持
軸(20)は鍛造・圧造による一体ものであるから、歯車の
歯先間の材料の流れは途切れない。即ち、鍛造・圧造成
形に特有の鍛流線によって、従来の組立て式2段歯車に
比べて遥かに強度的に優れ、耐久性を向上できる。
【0008】大径歯車(22)と小径歯車(21)の形成に於
て、両端に支持軸(20)(20)を形成したブランクの中央胴
部の一端側に、小径歯車(21)を成形し、次工程でブラン
ク胴部の他端を据え込んで大径に膨らませ、次工程で該
膨らみ胴部に大径歯車(22)を形成するため、例えば、小
径歯車(21)の歯底径に一致する小径のブランクを用い
て、大、小両歯車を同時に据え込み加工することに比べ
て、本発明の加工率の方が小さいから、鍛造・圧造時の
ブランクの材料の流れに無理がなく、歯車の歯先まで、
材料が充分に回り込み、精度の高い歯車を形成できる。
【0009】又、例えば、大径歯車(22)の歯先径に一致
する大径のブランクを用いて、大、小両歯車を絞り加工
する場合に比べても、本発明の加工率の方が小さいか
ら、本発明では無理なく鍛造・圧造できる。
【0010】
【実施例】図1は、AからGに順に材料ブランク(1)が
2段歯車(2)に塑性加工される工程を示している。図1
Gは、鍛造・圧造での軸付き2段歯車(2)の完成品を示
しており、大径歯車(22)と小径歯車(21)が同心に形成さ
れ、軸心の両端に同径の支持軸(20)(20)を突設してい
る。実施例の場合、小径歯車(21)と大径歯車(22)の外形
は、14mmと19mm、厚みは10mmと12mm、支持軸(2
0)は直径9mm、長さ10mmである。
【0011】図1Aは、線材(10)を所定長さに剪断した
材料ブランク(1)を示しており、材料ブランクの直径
は、上記完成2段歯車(2)の支持軸(20)よりも大で、小
径歯車(21)の外形よりも少し小さい。材料ブランク(1)
の長さは、その体積が上記2段歯車(2)の体積に一致す
る様に決められる。
【0012】図2乃至図7の鍛造・圧造工程は、公知の
如く、ダイス(4)(41)(42)(43)(44)(45)の型孔(9)(91)
(92)(93)(94)(95)に、打込みパンチ(5)(51)(52)(53)(5
4)(55)によってブランクを打込んで行なう。各ダイス
は、パーツホーマと称される、横型トランスファープレ
スのダイブロック(図示せず)に横一列に等間隔に配備さ
れる。ダイブロック内には、各ダイスからブランクを突
き出す突出しピン(7)(71)(72)(73)(74)(75)が配備され
ている。
【0013】図1Aの材料ブランク(1)を、図2に示す
第1鍛造・圧造工程により、先端にテーパ面(11)を有
し、直径が僅かに大きくなったブランク(1a)(図1B)に
塑性加工する。
【0014】図3の第2鍛造・圧造工程により、図1B
のブランク(1a)を反転して鍛造・圧造し、先端にテーパ
面(12)を有し、直径が図2Bのブランク(1a)よりも僅か
大きくなったブランク(1b)(図1C)を形成する。
【0015】図4の第3鍛造・圧造工程により、図1C
のブランク(1b)をダイス(42)の型孔(92)に打込み、該型
孔の奥側のテーパ面(92a)にてブランクを絞り、更に、
テーパ面の中央の孔(92b)からブランンクを押出し、支
持軸(20)を予備形成する。
【0016】パンチ側にも上記同様の型孔(52a)が形成
されており、ブランクの反対側にも、上記同様のテーパ
面が形成され、支持軸(20)が予備形成される(図1D)。
上記の如く、ダイス(42)側及びパンチ(52)側で予備成形
された支持軸(20)(20)は、完成品の支持軸よりも少し細
く、以下の第4、第5、第6の鍛造・圧造工程で僅かづ
つ径が太くなる。
【0017】図5の第4鍛造・圧造工程により、ブラン
ク(1c)をダイス(43)の型穴(93)に打込み、型穴の奥側に
形成した歯面(93a)にブランク(1c)を食込ませて小径歯
車(21)を予備形成する。上記予備成形された小径歯車(2
1)は、完成品の小径歯車よりも外形が少し小さく、以下
第の5、第6の鍛造・圧造工程で徐々に完成される。
【0018】図6の第5鍛造・圧造工程のダイスは、型
穴(94)の奥側周面に小径歯車(21)の歯面(94a)、開口側
には該歯面の歯先径よりも大径の穴(94b)が形成され、
型底中央には支持軸用孔(94c)が開設されている。該支
持軸用孔(94c)はノックアウトピン用孔を兼用してい
る。パンチ側の型穴(54a)は、テーパ状に開口し奥端中
央に支持軸用孔(54b)を開設している。
【0019】第4鍛造・圧造工程を経たブランク(1d)を
上記第5鍛造・圧造工程のダイスに打込み、前工程で予
備成形された小径歯車(21)を僅か大きくし、該小径歯車
(21)に連続する胴部(23)を完成品の大径歯車(22)の外形
よりも僅か小径に膨らませる。
【0020】図7の第6鍛造・圧造工程のパンチ(55)
は、支持軸(20)の直径に対応する太さの内パンチ(55a)
と、内パンチの外側に嵌まった外パンチ(55b)とによっ
て構成されている。内パンチ(55a)の先端は、製品の支
持軸(20)の長さ分だけ引込んでいる。
【0021】第6鍛造・圧造工程のダイス(45)の型孔(9
5)は、奥側に小径歯車型(95a)、開口側に大径歯車型(95
b)、型底中央には支持軸用孔(95c)が開設され、該支持
軸用孔はノックアウトピン用孔を兼用している。パンチ
(55)によって、ブランク(1e)を型穴(95)に打込み、所望
の寸法の軸付き2段歯車(2)を形成する。
【0022】尚、第5、第6の鍛造・圧造工程に於て、
ブランクの歯面の位相を一致させるため、図8に示す如
く、各ノックアウトピン(74)(75)の先端には、直径線上
に突条(70)が設けられ、又、ノックアウトピン自体の回
止めを画るため、ピンの基端は多角形に形成されてい
る。
【0023】第5鍛造・圧造工程で、ブランク(1e)の奥
側軸端に、ノックアウトピン(74)の突条(70)の食込によ
り、溝が形成され、第6鍛造・圧造工程では、バネ付勢
されたノックアウトピン(75)がダイス(45)の前面位置に
待機しており、ブランクの溝に該ピン(75)の突条(70)が
嵌まった状態で、ブランク(1f)は型内に打込まれるた
め、ブランクの回転を防いで、歯面の位相のずれをなく
すことができる。
【0024】1つのブランクから、鍛造・圧造によって
小径歯車(21)、大径歯車(22)及び支持軸(20)を形成する
ため、加工工程を簡素化できる。又、部品点数は一点で
済み、組立ての手間は不要となってコストを低減出来
る。大径歯車(22)と小径歯車(21)の位相は型孔によって
決定され、位相にばらつきが生じることはないから、位
相合わせなどの操作は不要である。
【0025】又、小径歯車(21)、大径歯車(22)及び支持
軸(20)は鍛造・圧造による一体ものであるから、歯車の
歯先間の材料の流れは途切れない。即ち、鍛造・圧造成
形に特有の鍛流線によって、従来の組立て式2段歯車に
比べて遥かに強度的に優れ、耐久性を向上できる。
【0026】大径歯車(22)と小径歯車(21)の形成に於
て、両端に支持軸(20)(20)を形成したブランクの中央胴
部の一端側に、小径歯車(21)を成形し、次工程でブラン
ク胴部の他端を据え込んで大径に膨らませ、次工程で該
膨らみ胴部に大径歯車(22)を形成するため、例えば、小
径歯車(21)の歯底径に一致する小径のブランクを用い
て、大、小両歯車を同時に据え込み加工することに比べ
て、本発明の加工率の方が小さいから、鍛造・圧造時の
ブランクの材料の流れに無理がなく、歯車の歯先まで、
材料が充分に回り込み、精度の高い歯車を形成できる。
【0027】又、例えば、大径歯車(22)の歯先径に一致
する大径のブランクを用いて、大、小両歯車を絞り加工
する場合に比べても、本発明の加工率の方が小さいか
ら、本発明では無理なく鍛造・圧造できる。
【0028】尚、鍛造・圧造成形した軸付き2段歯車
(2)に対し、必要に応じて機械加工にを行ない、支持軸
(20)の長さ、直径を仕上げ、或いは小径歯車(21)、大径
歯車(22)を所望の厚みに仕上げることができる。本発明
は上記実施例の構成に限定されることはなく、特許請求
の範囲に記載の範囲で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鍛造・圧造工程図である。
【図2】第1鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図3】第2鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図4】第3鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図5】第4鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図6】第5鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図7】第6鍛造・圧造工程のダイス及びパンチ断面図
である。
【図8】第5、第6圧造工程のノックアウトピンの斜面
図である。
【図9】従来例の2段歯車の断面図である。
【符号の説明】
(1) ブランク (2) 2段歯車 (20) 支持軸 (21) 大径歯車 (22) 小径歯車

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径歯車(22)と小径歯車(21)を同心に連
    続させ軸心の両端に支持軸(20)を突設した2段歯車(2)
    を、複数のダイスを隣接配備したトランスファープレス
    にて成形する方法であって、 略円柱状ブランク(1)の両端を絞って支持軸(20)を形成
    し、次工程で、ブランクの中央胴部の一端側に小径歯車
    (21)を成形し、次工程でブランク胴部の他端を据え込ん
    で大径に膨らませ、次工程で該膨らみ胴部に大径歯車(2
    2)を形成することを特徴とする軸付き2段歯車の鍛造・
    圧造成形法。
JP25659993A 1993-10-14 1993-10-14 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法 Expired - Fee Related JPH07106415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25659993A JPH07106415B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25659993A JPH07106415B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07108342A JPH07108342A (ja) 1995-04-25
JPH07106415B2 true JPH07106415B2 (ja) 1995-11-15

Family

ID=17294875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25659993A Expired - Fee Related JPH07106415B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07106415B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100573379B1 (ko) * 2004-06-25 2006-04-25 강윤규 2단 기어의 제조방법
KR100895446B1 (ko) * 2008-08-18 2009-05-07 (주)보원화스너 차량용 리클라이닝장치의 리클라이너샤프트 제조방법
KR101101398B1 (ko) * 2009-07-14 2012-01-02 캄텍주식회사 진공펌프용 로터의 제조 방법
CN104972045B (zh) * 2015-07-09 2017-02-01 天津天海精密锻造有限公司 双联齿轮锻造模具及使用该锻造模具的双联齿轮锻造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07108342A (ja) 1995-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69915046T2 (de) Hypoidzahnrad für Ausgleichsgetriebe und Verfahren zu seiner Herstellung
US4078415A (en) Process of manufacturing shaped bodies by cold shaping
JPH03242408A (ja) 中空エンジンバルブの製造方法
JP3699346B2 (ja) 溝付きナットの製造方法
US4970887A (en) Method and apparatus for upsetting forged bars
JP3787767B2 (ja) 鍔付き連結シャフトの製造方法
JPH07106415B2 (ja) 軸付き2段歯車の鍛造・圧造成形法
JP3622062B2 (ja) ギヤの製造方法
JP3544695B2 (ja) 傘歯車の製造方法
GB2356590A (en) Method of manufacturing preform for connecting rod
JPH0369613B2 (ja)
JP2825800B2 (ja) 中央部に略球状の膨出部を有する筒状部品の鍛造・圧造成形方法
JP2883591B2 (ja) 中央部に略球状の膨出部を有する筒状部品の鍛造・圧造成形方法
US5211048A (en) Method of forming shaped configuration at end of long element
JPH079067A (ja) 2段歯車を冷間鍛造・圧造によって形成する方法
JP3770960B2 (ja) 冷間鍛造による歯車の製造方法及びそれに使用する型
JPH01162535A (ja) 歯付き軸の鍛造方法
EP0612572B1 (en) Method of making a mandrel comprising a drill section
JPS58176046A (ja) 組合せ歯車の製造方法
US6142004A (en) Load-bearing shaped part and a method for manufacturing shaped parts
JP3992411B2 (ja) コンロッド用プリフォームの製造装置
JP3657483B2 (ja) コンロッド用プリフォームの製造方法
JP3517771B2 (ja) 座金付きナットの製造方法
JPH11300446A (ja) ヘリカルギヤの製造方法
JPH0476006B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960430

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees