JPH0710593A - フッ化物ガラス組成物 - Google Patents
フッ化物ガラス組成物Info
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- JPH0710593A JPH0710593A JP5154747A JP15474793A JPH0710593A JP H0710593 A JPH0710593 A JP H0710593A JP 5154747 A JP5154747 A JP 5154747A JP 15474793 A JP15474793 A JP 15474793A JP H0710593 A JPH0710593 A JP H0710593A
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- alf
- fluoride glass
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/32—Non-oxide glass compositions, e.g. binary or ternary halides, sulfides or nitrides of germanium, selenium or tellurium
- C03C3/325—Fluoride glasses
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
- C03C13/04—Fibre optics, e.g. core and clad fibre compositions
- C03C13/041—Non-oxide glass compositions
- C03C13/042—Fluoride glass compositions
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い量子効率を有し、かつ結晶化に対して安
定な、フッ化物ガラスファイバ用コアガラス組成物を提
供する。 【構成】 InF3,BaF2,ZnF2,PbF2,およ
びSrF2 を主成分とするフッ化物ガラス組成物におい
て、上記組成物にAlF3,GdF3,およびYbF3 を
添加し、かつそのガラス組成が以下に示す範囲であるフ
ッ化物ガラス組成物によって、達成される。(モル表示
で) 35 ≦ InF3 ≦ 40%,10 ≦ BaF2
≦ 25%,15 ≦ ZnF2 ≦ 20%, 5
≦ PbF2 ≦ 25%,5 ≦ SrF2 ≦ 15
%,0.5 ≦ AlF3 ≦ 3.8%,0.5 ≦
GdF3 ≦ 4.0%,0.5 ≦ YbF3 ≦
4.0%
定な、フッ化物ガラスファイバ用コアガラス組成物を提
供する。 【構成】 InF3,BaF2,ZnF2,PbF2,およ
びSrF2 を主成分とするフッ化物ガラス組成物におい
て、上記組成物にAlF3,GdF3,およびYbF3 を
添加し、かつそのガラス組成が以下に示す範囲であるフ
ッ化物ガラス組成物によって、達成される。(モル表示
で) 35 ≦ InF3 ≦ 40%,10 ≦ BaF2
≦ 25%,15 ≦ ZnF2 ≦ 20%, 5
≦ PbF2 ≦ 25%,5 ≦ SrF2 ≦ 15
%,0.5 ≦ AlF3 ≦ 3.8%,0.5 ≦
GdF3 ≦ 4.0%,0.5 ≦ YbF3 ≦
4.0%
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信などに用いられ
るフッ化物ガラスファイバ用ガラス組成に関する。
るフッ化物ガラスファイバ用ガラス組成に関する。
【0002】
【従来の技術】可視域から中赤外域の光を透過するフッ
化物ガラスは、光増幅やアップコンバージョン、ファイ
バレーザのホストとして注目されている。なかでも通信
波長である1.3μm帯の信号増幅を目的とした、プラ
セオジム(Pr3+)ドープフッ化物ガラスファイバアン
プに関する研究は、非常に精力的に行なわれている。
化物ガラスは、光増幅やアップコンバージョン、ファイ
バレーザのホストとして注目されている。なかでも通信
波長である1.3μm帯の信号増幅を目的とした、プラ
セオジム(Pr3+)ドープフッ化物ガラスファイバアン
プに関する研究は、非常に精力的に行なわれている。
【0003】これらの応用に際して非常に重要なのは、
添加された活性種の量子効率である。量子効率とは励起
されたエネルギーのうち有効に取り出せる割合のことで
あるので、その値は各々の応用での性能を大きく左右す
る。例えば、ファイバレーザでは量子効率が高いほど発
振強度は大きくなる。また、光増幅器に用いられるファ
イバの場合、その増幅効率は量子効率に比例して大きく
なるので、これらの高性能化には量子効率を上げること
が要求される。
添加された活性種の量子効率である。量子効率とは励起
されたエネルギーのうち有効に取り出せる割合のことで
あるので、その値は各々の応用での性能を大きく左右す
る。例えば、ファイバレーザでは量子効率が高いほど発
振強度は大きくなる。また、光増幅器に用いられるファ
イバの場合、その増幅効率は量子効率に比例して大きく
なるので、これらの高性能化には量子効率を上げること
が要求される。
【0004】現在、上述の用途には主として結晶化に対
する安定性の高さなどから、 (a)ZrF4系フッ化物ガラス(ZBLAN,ZBLYANと略称
されるガラスが代表的) (b)AlF3系フッ化物ガラス が広く採用されている。(例えば、Y.Ohishi, et.al.,
Electron. Lett., 27(1991), p1995-6)。
する安定性の高さなどから、 (a)ZrF4系フッ化物ガラス(ZBLAN,ZBLYANと略称
されるガラスが代表的) (b)AlF3系フッ化物ガラス が広く採用されている。(例えば、Y.Ohishi, et.al.,
Electron. Lett., 27(1991), p1995-6)。
【0005】しかし、これらのガラスでは量子効率が非
常に低く、例えばプラセオジムドープファイバアンプで
は、量子効率は1〜3%に過ぎない、という大きな欠点
があった。これらのガラスで量子効率が低いのは、原子
間の振動数が大きい、つまりフォノンエネルギーが大き
いために、非輻射緩和確率が大きいからである。
常に低く、例えばプラセオジムドープファイバアンプで
は、量子効率は1〜3%に過ぎない、という大きな欠点
があった。これらのガラスで量子効率が低いのは、原子
間の振動数が大きい、つまりフォノンエネルギーが大き
いために、非輻射緩和確率が大きいからである。
【0006】この欠点を回避する方法として、 (1)カルコゲナイドガラス(S化物、Se化物やTe
化物) (2)Cd系ハライドガラス(CdF2系やCdCl
2系) (3)ThF4系フッ化物ガラス などの、フォノンエネルギーの低いガラスが検討されて
いる。(例えば、D.W.Hewak, et.al., ibid, 29(1993),
p237-9)。
化物) (2)Cd系ハライドガラス(CdF2系やCdCl
2系) (3)ThF4系フッ化物ガラス などの、フォノンエネルギーの低いガラスが検討されて
いる。(例えば、D.W.Hewak, et.al., ibid, 29(1993),
p237-9)。
【0007】しかし、(1)のガラスでは、カルコゲナ
イドガラス専用の設備を必要とし、また不純物が十分に
除去できないため、それによる損失が大きいという問題
がある。(2)のガラスでは非常に有毒なCdを用い
る、(3)のガラスでは放射性同位元素であるThを用
いるために、安全上大きな問題点があった。
イドガラス専用の設備を必要とし、また不純物が十分に
除去できないため、それによる損失が大きいという問題
がある。(2)のガラスでは非常に有毒なCdを用い
る、(3)のガラスでは放射性同位元素であるThを用
いるために、安全上大きな問題点があった。
【0008】また、最近になってInF3を主とするガ
ラスが報告された。(M.Poulain, et.al., XVI Interna
tional Congress of Glass, Madrid 1992,Proceedings
of Congress 2, p61-66,以下、報告例と記す)。
ラスが報告された。(M.Poulain, et.al., XVI Interna
tional Congress of Glass, Madrid 1992,Proceedings
of Congress 2, p61-66,以下、報告例と記す)。
【0009】しかし、報告された組成範囲で得られるガ
ラスは、非常に結晶化しやすく、ガラスファイバに紡糸
することはほとんど不可能であった。
ラスは、非常に結晶化しやすく、ガラスファイバに紡糸
することはほとんど不可能であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
量子効率を有し、かつ結晶化に対して安定な、フッ化物
ガラスファイバ用コアガラス組成物を提供することにあ
る。
量子効率を有し、かつ結晶化に対して安定な、フッ化物
ガラスファイバ用コアガラス組成物を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、In
F3,BaF2,ZnF2,PbF2,およびSrF2 を主
成分とするフッ化物ガラス組成物において、上記組成物
にAlF3,GdF3,およびYbF3 を添加し、かつそ
のガラス組成が以下に示す範囲であるフッ化物ガラス組
成物によって達成される。
F3,BaF2,ZnF2,PbF2,およびSrF2 を主
成分とするフッ化物ガラス組成物において、上記組成物
にAlF3,GdF3,およびYbF3 を添加し、かつそ
のガラス組成が以下に示す範囲であるフッ化物ガラス組
成物によって達成される。
【0012】35 ≦ InF3 ≦ 40モル%, 10 ≦ BaF2 ≦ 25モル%, 15 ≦ ZnF2 ≦ 20モル%, 5 ≦ PbF2 ≦ 25モル%, 5 ≦ SrF2 ≦ 15モル%, 0.5 ≦ AlF3 ≦ 3.8モル%, 0.5 ≦ GdF3 ≦ 4.0モル%, 0.5 ≦ YbF3 ≦ 4.0モル% さらに、InF3,ZnF2 の含有量の比R(R=[I
nF3]/[ZnF2])が、 1.8 ≦ R ≦ 2.5 であり、かつAlF3,GdF3,YbF3のそれぞれの
含有量の和Z(Z=[AlF3]+[GdF3]+[Yb
F3])が 2.0 ≦ Z ≦ 8.0モル% であるガラス組成物によって達成される。
nF3]/[ZnF2])が、 1.8 ≦ R ≦ 2.5 であり、かつAlF3,GdF3,YbF3のそれぞれの
含有量の和Z(Z=[AlF3]+[GdF3]+[Yb
F3])が 2.0 ≦ Z ≦ 8.0モル% であるガラス組成物によって達成される。
【0013】すなわち、上記報告例で報告されているI
nF3系の、InF3,BaF2,ZnF2,PbF2,S
rF2 から構成されるガラスに、添加物としてAl
F3,GdF3,YbF3を加えたものである。その際
に、RおよびZの値が上記限定範囲に入っていれば、結
晶化をおこさない均質なガラスを得ることができる。R
やZの値が上記限定範囲を外れると、冷却過程で融液中
に結晶が析出する速度が高くなり、均質なガラスを得る
ことが困難になる。
nF3系の、InF3,BaF2,ZnF2,PbF2,S
rF2 から構成されるガラスに、添加物としてAl
F3,GdF3,YbF3を加えたものである。その際
に、RおよびZの値が上記限定範囲に入っていれば、結
晶化をおこさない均質なガラスを得ることができる。R
やZの値が上記限定範囲を外れると、冷却過程で融液中
に結晶が析出する速度が高くなり、均質なガラスを得る
ことが困難になる。
【0014】以下に、各成分について詳しく説明する。
InF3,ZnF2はガラス形成に不可欠の成分であり、
それらの含有量およびその比Rは上記限定範囲が好まし
い。この範囲を外れると、均質な融液になることはあっ
ても、冷却中に融液が乳濁することがある。さらに、好
ましくは 1.9 ≦ R ≦ 2.2 である。
InF3,ZnF2はガラス形成に不可欠の成分であり、
それらの含有量およびその比Rは上記限定範囲が好まし
い。この範囲を外れると、均質な融液になることはあっ
ても、冷却中に融液が乳濁することがある。さらに、好
ましくは 1.9 ≦ R ≦ 2.2 である。
【0015】BaF2とSrF2はこのガラスの必須成分
であり、その含有量は上記限定範囲が好ましい。この範
囲を外れると、冷却中の結晶化速度が著しく速くなる。
さらに、好ましくは 15 ≦ BaF2 ≦ 20モル%, 5 ≦ SrF2 ≦ 10モル% である。
であり、その含有量は上記限定範囲が好ましい。この範
囲を外れると、冷却中の結晶化速度が著しく速くなる。
さらに、好ましくは 15 ≦ BaF2 ≦ 20モル%, 5 ≦ SrF2 ≦ 10モル% である。
【0016】PbF2は、ガラスの屈折率を高くするた
めの必須成分である。PbF2の含有量が、上記限定範
囲の下限より低い場合でも、結晶化に対して十分安定な
ガラスが得られるが、屈折率は1.50前後と低く、フ
ァイバを作成した場合に開口数が不足し、前述の用途に
適さないことが多い。またPbF2 の含有量が、上記限
定範囲の上限よりも高い場合、均質な融液になることは
あっても、微結晶が析出したり、冷却中の結晶化速度が
著しく速くなったりする。
めの必須成分である。PbF2の含有量が、上記限定範
囲の下限より低い場合でも、結晶化に対して十分安定な
ガラスが得られるが、屈折率は1.50前後と低く、フ
ァイバを作成した場合に開口数が不足し、前述の用途に
適さないことが多い。またPbF2 の含有量が、上記限
定範囲の上限よりも高い場合、均質な融液になることは
あっても、微結晶が析出したり、冷却中の結晶化速度が
著しく速くなったりする。
【0017】AlF3,GdF3およびYbF3は、上記
報告例のInF3系ガラスを、結晶化に対して安定化さ
せるために必須の添加成分である。その各々の含有量お
よびそれらの含有量の和Zは、上記限定範囲が好まし
い。さらに、好ましくは 1.0 ≦ AlF3 ≦ 3.0モル%, 1.5 ≦ GdF3 ≦ 2.5モル%, 1.0 ≦ YbF3 ≦ 2.5モル%, 4.0 ≦ Z ≦ 7.0モル% を満たすように添加すると、ガラスは結晶化に対して著
しく安定化される。しかし、上記限定範囲の下限よりも
低い場合は、冷却中の結晶化速度が速く、紡糸に適さな
くなる。上限より高い場合は、均一な融液が得られなか
ったり、冷却中に微結晶が析出したりする。
報告例のInF3系ガラスを、結晶化に対して安定化さ
せるために必須の添加成分である。その各々の含有量お
よびそれらの含有量の和Zは、上記限定範囲が好まし
い。さらに、好ましくは 1.0 ≦ AlF3 ≦ 3.0モル%, 1.5 ≦ GdF3 ≦ 2.5モル%, 1.0 ≦ YbF3 ≦ 2.5モル%, 4.0 ≦ Z ≦ 7.0モル% を満たすように添加すると、ガラスは結晶化に対して著
しく安定化される。しかし、上記限定範囲の下限よりも
低い場合は、冷却中の結晶化速度が速く、紡糸に適さな
くなる。上限より高い場合は、均一な融液が得られなか
ったり、冷却中に微結晶が析出したりする。
【0018】さらに、YbF3 は、例えばプラセオジム
(Pr3+)ドープフッ化物ガラスファイバアンプへの応
用において、活性種であるPr3+に対して増感剤として
作用するため、励起効率を向上させることによって増幅
効率を高めることができる。
(Pr3+)ドープフッ化物ガラスファイバアンプへの応
用において、活性種であるPr3+に対して増感剤として
作用するため、励起効率を向上させることによって増幅
効率を高めることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳
しく説明する。
しく説明する。
【0020】(実施例1)表1に示すように、得られる
ガラスの組成がモル表示で、InF3:35%,Ba
F2:15%,ZnF2:19%,PbF2:20%,S
rF2:5%,AlF3:2%,GdF3:2%,Yb
F3:2%になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
ガラスの組成がモル表示で、InF3:35%,Ba
F2:15%,ZnF2:19%,PbF2:20%,S
rF2:5%,AlF3:2%,GdF3:2%,Yb
F3:2%になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
【0021】
【表1】
【0022】その後、得られた溶融物を300℃に予熱
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物は、無色透明体であり、
示差熱分析においてガラス転移点258℃、結晶化開始
点333℃が観測された。さらに、X線回折でも非晶質
特有のハローパターンしか現われなかったことから、得
られた化合物がガラスであると判定された。
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物は、無色透明体であり、
示差熱分析においてガラス転移点258℃、結晶化開始
点333℃が観測された。さらに、X線回折でも非晶質
特有のハローパターンしか現われなかったことから、得
られた化合物がガラスであると判定された。
【0023】得られたガラスのNa−d線での屈折率
(nd )を測定したところ、表1に示すようにnd =
1.557であった。したがって、得られたガラスをコ
アに、またPbF2を含まないガラス(例えば、組成が
モル表示で、ZrF4:47%,BaF2:20%,La
F3:3%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:2
1%、であるガラス)をクラッドに用いれば、該ガラス
のnd が1.494なので、NA=0.44のファイバ
が得られる。
(nd )を測定したところ、表1に示すようにnd =
1.557であった。したがって、得られたガラスをコ
アに、またPbF2を含まないガラス(例えば、組成が
モル表示で、ZrF4:47%,BaF2:20%,La
F3:3%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:2
1%、であるガラス)をクラッドに用いれば、該ガラス
のnd が1.494なので、NA=0.44のファイバ
が得られる。
【0024】量子効率を評価するために、このガラスに
重量で500ppmになるようにPrF3 を添加し、P
r3+の1G4準位の蛍光寿命を測定したところ、220μ
sであった。比較のために従来のZrF4系ガラス(組
成は、ZrF4:43%,BaF2:19%,LaF3:
3%,YF3:6%,AlF3:6%,NaF:13%,
PbF2:10%)での蛍光寿命を測定してみると12
4μsであった。
重量で500ppmになるようにPrF3 を添加し、P
r3+の1G4準位の蛍光寿命を測定したところ、220μ
sであった。比較のために従来のZrF4系ガラス(組
成は、ZrF4:43%,BaF2:19%,LaF3:
3%,YF3:6%,AlF3:6%,NaF:13%,
PbF2:10%)での蛍光寿命を測定してみると12
4μsであった。
【0025】これらより、Pr3+の1G4から3H5への
1.3μmの輻射遷移に関する量子効率を計算する(大
石泰丈ほか, 電気通信学会技術研究報告, OQE91-18, p1
-5)と、ZrF4 系ガラスが3.8%なのに対して、こ
の実施例のガラスでは6.8%ときわめて高効率になっ
ていることが分かった。
1.3μmの輻射遷移に関する量子効率を計算する(大
石泰丈ほか, 電気通信学会技術研究報告, OQE91-18, p1
-5)と、ZrF4 系ガラスが3.8%なのに対して、こ
の実施例のガラスでは6.8%ときわめて高効率になっ
ていることが分かった。
【0026】(実施例2〜6)表1に示す組成になるよ
うに、全量で15gの原料を秤量し、実施例1と同様に
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った後に、300℃に予熱した直径15
mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、300℃の電気
炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷した。得られた上
記組成の化合物は、無色透明体であり、示差熱分析にお
いて表1に示すような値のガラス転移点、結晶化開始点
が観測された。さらに、X線回折でも非晶質特有のハロ
ーパターンしか現われなかったことから、得られた化合
物がガラスであると判定された。
うに、全量で15gの原料を秤量し、実施例1と同様に
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った後に、300℃に予熱した直径15
mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、300℃の電気
炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷した。得られた上
記組成の化合物は、無色透明体であり、示差熱分析にお
いて表1に示すような値のガラス転移点、結晶化開始点
が観測された。さらに、X線回折でも非晶質特有のハロ
ーパターンしか現われなかったことから、得られた化合
物がガラスであると判定された。
【0027】得られたガラスのnd を測定したところ、
表1に示すような値を示した。例えば、組成がモル表示
で、ZrF4:47%,BaF2:20%,LaF3:3
%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:21%であ
るガラスをクラッドに用いれば、該ガラスのnd が1.
494なので、NA=0.23〜0.44のファイバが
得られる。
表1に示すような値を示した。例えば、組成がモル表示
で、ZrF4:47%,BaF2:20%,LaF3:3
%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:21%であ
るガラスをクラッドに用いれば、該ガラスのnd が1.
494なので、NA=0.23〜0.44のファイバが
得られる。
【0028】(比較例1)表2に示すように、得られる
ガラスの組成がモル表示で、InF3:35%,Ba
F2:18%,ZnF2:19%,PbF2:10%,S
rF2:9%,AlF3:2%,GdF3:5%,Yb
F3:2% になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
ガラスの組成がモル表示で、InF3:35%,Ba
F2:18%,ZnF2:19%,PbF2:10%,S
rF2:9%,AlF3:2%,GdF3:5%,Yb
F3:2% になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
【0029】その後、得られた溶融物を300℃に予熱
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込んだと
ころ、得られた上記組成の化合物は、完全な結晶化が観
察された。
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込んだと
ころ、得られた上記組成の化合物は、完全な結晶化が観
察された。
【0030】
【表2】
【0031】(比較例2)表2に示すように、得られる
ガラスの組成がモル表示で、InF3:40%,Ba
F2:20%,ZnF2:20%,PbF2:10%,S
rF2:10%になるように、全量で15gを秤量し、
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った。
ガラスの組成がモル表示で、InF3:40%,Ba
F2:20%,ZnF2:20%,PbF2:10%,S
rF2:10%になるように、全量で15gを秤量し、
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った。
【0032】その後、得られた溶融物を300℃に予熱
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物には微結晶が析出してい
ることが観察された。
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物には微結晶が析出してい
ることが観察された。
【0033】(比較例3)表2に示すように、得られる
ガラスの組成がモル表示で、InF3:37%,Ba
F2:22%,ZnF2:19%,PbF2:3%,Sr
F2:12%,AlF3:2%,GdF3:3%,Yb
F3:2% になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
ガラスの組成がモル表示で、InF3:37%,Ba
F2:22%,ZnF2:19%,PbF2:3%,Sr
F2:12%,AlF3:2%,GdF3:3%,Yb
F3:2% になるように、全量で15gを秤量し、金ル
ツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1時間
の溶融を行った。
【0034】その後、得られた溶融物を300℃に予熱
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物は、無色透明体であり、
示差熱分析においてガラス転移点283℃、結晶化開始
点348℃が観測された。さらに、X線回折でも非晶質
特有のハローパターンしか現われなかったことから、得
られた化合物がガラスであると判定された。
した直径15mm、深さ40mmの鋳型に流し込み、3
00℃の電気炉に入れ、室温まで6時間かけて徐冷し
た。得られた上記組成の化合物は、無色透明体であり、
示差熱分析においてガラス転移点283℃、結晶化開始
点348℃が観測された。さらに、X線回折でも非晶質
特有のハローパターンしか現われなかったことから、得
られた化合物がガラスであると判定された。
【0035】得られたガラスのNa−d線での屈折率
(nd )を測定したところ、表2に示すようにnd =
1.502であった。したがって、得られたガラスをコ
アに、またPbF2を含まないガラス(例えば、組成が
モル表示で、ZrF4:47%,BaF2:20%,La
F3:3%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:2
1%であるガラス)をクラッドに用いても、該ガラスの
nd が1.494なので、得られるファイバの開口数は
NA=0.15と小さいものしか得られない。
(nd )を測定したところ、表2に示すようにnd =
1.502であった。したがって、得られたガラスをコ
アに、またPbF2を含まないガラス(例えば、組成が
モル表示で、ZrF4:47%,BaF2:20%,La
F3:3%,YF3:3%,AlF3:6%,NaF:2
1%であるガラス)をクラッドに用いても、該ガラスの
nd が1.494なので、得られるファイバの開口数は
NA=0.15と小さいものしか得られない。
【0036】(比較例4〜15)表2に示す組成になる
ように全量で15gの原料を秤量し、実施例1と同様に
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った後に、直径15mm、深さ40mm
の鋳型に流し込み、300℃の電気炉に入れて徐冷し
た。しかし、いずれの材料の場合でも、ガラス構成成分
の含有量あるいはRやZの値が、本発明の上記範囲外で
あるため、わずかな微結晶の析出、あるいは完全な失透
が観察された。
ように全量で15gの原料を秤量し、実施例1と同様に
金ルツボを用いて、不活性ガス雰囲気下、800℃、1
時間の溶融を行った後に、直径15mm、深さ40mm
の鋳型に流し込み、300℃の電気炉に入れて徐冷し
た。しかし、いずれの材料の場合でも、ガラス構成成分
の含有量あるいはRやZの値が、本発明の上記範囲外で
あるため、わずかな微結晶の析出、あるいは完全な失透
が観察された。
【0037】
【発明の効果】以上の実施例から分かるように、本発明
のフッ化物ガラスは結晶化に対して安定であり、さらに
本発明のガラス中に添加された希土類イオンの蛍光寿命
が従来知られている組成のものに比べて非常に長くな
る。
のフッ化物ガラスは結晶化に対して安定であり、さらに
本発明のガラス中に添加された希土類イオンの蛍光寿命
が従来知られている組成のものに比べて非常に長くな
る。
【0038】つまり、量子効率が非常に向上されるの
で、本発明のガラスを光通信用ファイバ、特にファイバ
アンプやファイバレーザ用希土類イオンドープファイバ
のコアガラスとして用いることにより、それらの性能の
飛躍的な向上が見込まれる。
で、本発明のガラスを光通信用ファイバ、特にファイバ
アンプやファイバレーザ用希土類イオンドープファイバ
のコアガラスとして用いることにより、それらの性能の
飛躍的な向上が見込まれる。
Claims (2)
- 【請求項1】 InF3,BaF2,ZnF2,PbF2,
およびSrF2を主成分とするフッ化物ガラス組成物に
おいて、上記組成物にAlF3,GdF3,およびYbF
3 を添加し、かつそのガラス組成が以下に示す範囲であ
ることを特徴とするフッ化物ガラス組成物。 35 ≦ InF3 ≦ 40モル%, 10 ≦ BaF2 ≦ 25モル%, 15 ≦ ZnF2 ≦ 20モル%, 5 ≦ PbF2 ≦ 25モル%, 5 ≦ SrF2 ≦ 15モル%, 0.5 ≦ AlF3 ≦ 3.8モル%, 0.5 ≦ GdF3 ≦ 4.0モル%, 0.5 ≦ YbF3 ≦ 4.0モル% - 【請求項2】 InF3,ZnF2 の含有量の比R(R
=[InF3]/[ZnF2])が、 1.8 ≦ R ≦ 2.5 であり、かつAlF3,GdF3,YbF3のそれぞれの
含有量の和Z(Z=[AlF3]+[GdF3]+[Yb
F3])が 2.0 ≦ Z ≦ 8.0モル% である請求項1に記載のフッ化物ガラス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05154747A JP3132245B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | フッ化物ガラス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05154747A JP3132245B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | フッ化物ガラス組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710593A true JPH0710593A (ja) | 1995-01-13 |
JP3132245B2 JP3132245B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=15591031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05154747A Expired - Fee Related JP3132245B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | フッ化物ガラス組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3132245B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP05154747A patent/JP3132245B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3132245B2 (ja) | 2001-02-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |