JPH07105043B2 - 磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents

磁気ディスク基板の製造方法

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JPH07105043B2
JPH07105043B2 JP20767987A JP20767987A JPH07105043B2 JP H07105043 B2 JPH07105043 B2 JP H07105043B2 JP 20767987 A JP20767987 A JP 20767987A JP 20767987 A JP20767987 A JP 20767987A JP H07105043 B2 JPH07105043 B2 JP H07105043B2
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JP
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substrate
temperature
synthetic resin
flatness
magnetic disk
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JP20767987A
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陽二 河野
舘野  晶彦
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンピューターの外部記憶装置等に用いる磁気
ディスク用の基板の製造方法に関し、詳しくは合成樹脂
からなる磁気ディスク基板の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、硬質の磁気ディスク基板は、アルミニウム合金の
円盤が用いられている。該円盤は、熱処理により歪を矯
正したアルミニウム合金の円盤の表面をダイヤモンド切
削、または砥粒によるラッピング、およびポリッシング
等により鏡面研摩して仕上げ、すぐれた平滑性、平面性
を得ていた。
近年、磁気ディスク装置の小型化、記憶容量の高密度化
等の要求が益々高まりつつある。それに伴い基板も、よ
りすぐれた平滑性、平滑性等が要求されている。更に、
軽量化に対する要求も益々高まりつつある。
特に、軽量化の要求に対応する目的で特開昭59−135133
号公報、特開昭62−8327号公報、特開昭62−9921号公報
等に記載されているように、磁気ディスク基板を合成樹
脂で形成することが検討さている。
[発明が解決しようとする問題点] アルミニウム合金に替わり、合成樹脂に基板に用いる場
合には、アルミニウム合金に比べて軽量であり、しかも
射出成形法などにより一工程ですぐれた平滑性、平面性
の磁気ディスク基板を安定に量産できる等の利点がある
が、その表面に磁性層を形成する際の加熱処理に対して
耐熱性が不足し、射出成形法などにより高精度に形成さ
れた平面性が悪化する等の欠点があった。これは用いる
合成樹脂の耐熱性が不十分であるため、加わる熱により
基板が変形したり、あるいは成形された基板に残留する
歪が、加わる熱により解放され基板を変形させること等
が原因とされている。
かかる欠点を解決するため、特開昭62−8327号公報記載
の発明では無機質充填材を添加することが提案さている
が、無機充填材を添加すると成形品の耐熱性は改善され
るが、平滑性が著しく悪くなり、微小な窪み、突起等の
表面欠陥が多数発生し、その表面にスパッタリング等に
より磁性層を形成した磁気ディスクの磁性層表面が粗
く、ヘッドが衝突したりする危惧があった。
また、特開昭62−9921号公報記載の発明では無機充填材
を添加した合成樹脂を射出成形する際、金型の表面のみ
を高周波誘導加熱装置を用い加熱して、表層に無機充填
材が混入しない基板を成形し、平滑性と耐熱性を改善す
ることが提案されている。この方法では特殊な加熱手段
を用いており、射出成形のサイクルが長くなるばかりで
なく、その表層に無機充填材が混入しないよう安定して
量産することは困難であった。
また、特開昭59−135133号公報記載の発明では比較的耐
熱性がすぐれた樹脂を用い、すぐれた平滑性と平面性を
同時に具備した磁気ディスク基板を提供することが提案
されているが、射出成形法では溶融した合成樹脂を金型
内に注入し賦形し、冷却する際、または成形品を金型か
ら取り出す際、成形品に歪を僅かでも残留させないよう
成形することは著しく困難であり、何らかの歪が残留す
るものである。そのため、磁性層を形成させるため基板
に磁性材料をスパッタリングする際、または磁性塗料を
塗布し加熱硬化する際、基板に加わる熱により、この残
留した歪が解放され基板を変形せしめ、平面性を悪化さ
せる。
また、特開昭61−20719号公報記載の発明では光ディス
ク用基板の耐熱性を改善し、アルミニウム蒸着の際にグ
ルーブの形状変化なしに平面性の変化を小さくするた
め、基板材料のガラス転移温度より30〜50℃低い温度で
アニーリングすることが提案されている。一般に、平面
性は光ディスク基板では100μ前後以下の値が要求され
るのに対し、磁気ディスク基板では30μ前後以下の高精
度なレベルが要求される。該提案の方法では磁気ディス
ク基板に要求される高精度なレベルの平面性を安定して
得ることは困難であった。また、該提案のアニーリング
は、基板が次工程で高温度の環境下におかれたときに、
平面性等が悪くなるのを抑える効果を提案しているもの
であり、アニーリングそのものにより平面性等を改善す
る効果を望むことはできなかった。
本発明は、上述の従来法では同時に解決することが困難
であったすぐれた平滑性と平面性を同時に具備し、微小
な窪み、突起等の表面欠陥が殆ど無く、かつ磁性層を形
成する際に加熱処理してもその平面性が殆ど変わらない
合成樹脂からなる磁気ディスク基板の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、すぐれた平滑性と平面性を同時に具備し、微
小な窪み、突起等の表面欠陥が殆ど無く、かつ磁性層を
形成する際に加熱処理しても平面性が殆ど変わらない合
成樹脂からなる磁気ディスク基板を得るために、その要
旨は、合成樹脂からなる磁気ディスク基板を金型を使用
して成形するに際し、金型温度(Td:単位=℃)を Tg−60≦Td≦Tg−20 (ここでTgとは、用いる合成樹脂のガラス転移温度を示
す。) に設定して基板を成形し、次いで得られた基板をTd+10
以上、Tg−10以下の温度でアニーリングすることにあ
る。
本発明に用いる合成樹脂としては、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リカーボネート等の耐熱性にすぐれた合成樹脂を好適に
用いることができる。また、必要に応じて無機質充填
材、例えば、チタン酸カリウムウィスカ、炭素繊維、Si
−C繊維、アルミナ繊維等のセラミック繊維、ガラス繊
維、金属繊維等の繊維状物質、ガラスビーズ、セラミッ
ク粉末、カーボン、マイカ等々を適宜添加してもよい。
本発明において、金型温度は、用いる合成樹脂のガラス
転移温度より60℃低い温度以上で、該合成樹脂のガラス
転移温度より20℃低い温度以下である。好適には、用い
る合成樹脂のガラス転移温度より40℃低い温度以上で、
該合成樹脂のガラス転移温度より20℃低い温度以下であ
る。
上記金型温度が該合成樹脂のガラス転移温度より60℃低
い温度未満の温度では、射出成形法による場合は溶融し
て流動状態になった合成樹脂が金型内に注入されたとき
に、金型表面に接触した合成樹脂が急激に冷却されるた
め、成形された基板の表面が粗い凹凸状態となるばかり
でなく、微小な窪み、突起等の表面欠陥が多数発生す
る。該基板の表面に磁性層を形成しても磁性層の表面は
粗い凹凸の状態となりヘッドが衝突したり、所定の信号
を書き込み、次いで読み出す場合に出力が安定せず、さ
らにビットエラーが多数発生する。
また、上記金型温度をガラス転移温度より20℃低い温度
を越えて成形すると、微小な窪み、突起等の表面欠陥は
殆ど無いが、金型から成形された基板を取り出すとき
に、変形が大きく、平面性の悪い基板しか得らず、該基
板をアニーリングしても所望の平面性が得られない。
また、本発明において合成樹脂からなる磁気ディスク基
板を得る成形法としては、射出成形法、圧縮成形法また
はそれらの複合された成形法が用いられ、適宜選択され
る。
また、本発明においては、上記の温度範囲に設定された
金型により成形された基板を金型温度より10℃高い温度
以上で、該合成樹脂のガラス転移温度より10℃低い温度
以下の温度でアニーリングを施す。
かくして得られた基板は、成形の際その内部に残留した
歪が殆ど解放され、成形により得られた平面性が向上す
る。さらに、耐熱性も改善され、磁性層を形成する際に
加わる熱によっても、その平面性は殆ど変わらなくな
る。
上記アニーリング温度が金型温度より10℃高い温度未満
の温度では、成形の際に基板に残留した歪が十分に解放
されないため、金型温度が比較的低いときは耐熱性が改
善されない。また、金型温度が比較的高いときは平面性
が改善されない。
また、該合成樹脂のガラス転移温度より10℃低い温度を
越えてアニーリングすると、耐熱性は著しく改善される
が、平面性は反対に悪くなる。
本発明におけるアニーリングとは、射出成形法等で得ら
れた基板を所定の温度に設定した恒温槽内に所定時間放
置させる熱処理を示す。この恒温槽としては熱風式の恒
温槽の他、熱水、油等の溶媒を使用したものでもよい。
また、放置の際、基板は水平または垂直状態いずれの状
態でも放置させることができる。
[作用] 本発明では、まず用いる合成樹脂のガラス転移温度より
60℃低い温度以上で、該合成樹脂のガラス転移温度より
20℃低い温度以下の温度範囲に設定した金型で所定の形
状に賦形されるため、平滑性がすぐれ、微小な窪み、突
起等の表面欠陥が殆ど無いが、平面性が若干不足した基
板が成形される。これは、金型内では所定の平面度を有
するよう賦形されるが、成形品を金型から取り出す際に
加わる僅かな外力による変形が発生したり、取り出し後
放置して室温まで冷却させる際に基板の表裏に僅かな温
度差が生じて反りが発生したりするためである。その結
果として、基板内に歪が残留する。次工程で該変形、反
りが発生した温度を十分上回る温度でアニーリング処理
することにより、基板内に残留する歪を解放し、変形、
反りを解消させ、金型内で賦与された平面性まで回復さ
せることができる。
[実施例] 以下実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 ポリエーテルイミド樹脂(ガラス転移温度:215℃)を、
金型温度を表1に示した条件に設定した射出成形機によ
り成形し、厚さ1.9mm、内径40mm、外径130mmのドーナツ
円盤状の基板を得た。
得られた基板を表1に示した温度条件に設定した熱風循
環式の恒温槽内に2時間放置してアニーリング処理をし
た。得られた基板をフィゾー型光干渉平面度計(ニデッ
ク社製)を用いて平面性を測定した。また、微分干渉顕
微鏡で表面の状態を観察して、直径20μ以上の凹凸の個
数を調べ、その個数を表面欠陥の数とした。
その結果を表2に示した。
実施例2 ポリエーテルサルホン樹脂(ガラス転移温度:217℃)を
金型温度を170℃に設定した射出成形機により成形し、
厚さ1.9mm、内径40mm、外径130mmのドーナツ円盤状の基
板を得た。次いで195℃の温度に設定した熱風循環式の
恒温槽で2時間アニーリング処理した。アニーリング前
の平面性は90μであったが、アニーリング後の平面性は
30μとなった。また、表面欠陥は20個であった。
実施例3 実施例1、2で得られた基板にγ−Fe2O3を磁性材料と
する磁性塗料をスピンコート法により均一に塗布した
後、200℃で2時間加熱硬化処理を施し、磁気ディスク
を作成した。
得られた磁気ディスクの平面性を測定し、表3に示し
た。
[効果] 以上のように、本発明は合成樹脂からなる磁気ディスク
基板を特定の金型温度とアニーリング温度を組み合わせ
て成形することにより、アニーリングにより平面性が向
上し、さらに耐熱性が改善され、平滑性、平滑性にすぐ
れ、微小な窪み、突起等の表面欠陥が殆ど無い磁気ディ
スク基板を得ることができるのみならず、磁性層を形成
し磁気ディスクとなす際の加熱処理によっても殆ど平面
性が変わらない磁気ディスク基板を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂からなる磁気ディスク基板を金型
    を使用して成形するに際し、金型温度を、該合成樹脂の
    ガラス転移温度より60℃低い温度以上で、該合成樹脂の
    ガラス転移温度より20℃低い温度以下の温度に設定して
    基板を成形し、次いで得られた基板を該金型温度より10
    ℃高い温度以上で、該合成樹脂のガラス転移温度より10
    ℃低い温度以下の温度でアニーリングすることを特徴と
    する磁気ディスク基板の製造方法
JP20767987A 1987-08-20 1987-08-20 磁気ディスク基板の製造方法 Expired - Lifetime JPH07105043B2 (ja)

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