JPH07104767A - 車室内騒音低減装置 - Google Patents

車室内騒音低減装置

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JPH07104767A
JPH07104767A JP5248294A JP24829493A JPH07104767A JP H07104767 A JPH07104767 A JP H07104767A JP 5248294 A JP5248294 A JP 5248294A JP 24829493 A JP24829493 A JP 24829493A JP H07104767 A JPH07104767 A JP H07104767A
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JP
Japan
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noise
signal
control
vehicle
engine
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JP5248294A
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Inventor
Makoto Nagano
誠 長野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内騒音をスピーカから発する音によって
相殺し、騒音低減を図る装置において、実際に発生して
いる騒音に応じて適切な制御が行われる装置を提供す
る。 【構成】 マイク40により検出された騒音を比較部4
8にて分析し、実際に発生している騒音の種類を判定
し、これに基づきフィルタウエイト算出部42の制御モ
ードをモード選択部50にて選択する。低周波レベル、
高周波レベルともに小さい場合はエンジン騒音のみにつ
いて制御が行われ、ともに大きい場合にはエンジン騒
音、ロードノイズ、風切り音について制御が行われる。
また低周波レベルが小さく高周波レベルが大きい場合は
エンジン騒音と風切り音に対して制御が行われ、この反
対の場合にはエンジン騒音とロードノイズに関して制御
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の車室内の騒音を
低減させるために、車室内に設けられたスピーカから発
する音により騒音を打ち消し、車室内騒音を低減する車
室内騒音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車など車両の車室内騒音は、運転者
などの搭乗者に不快な印象を与える場合があり、最近の
車両開発においては、この車室内騒音の低減が重要な課
題となっている。このような騒音の発生源は多岐に渡
り、自動車の場合を例にあげれば、たとえばエンジンの
騒音が車室内に透過してくる透過エンジン騒音、エンジ
ン振動がエンジンマウントを介して車体に伝達し室内に
侵入してくる伝達エンジン騒音、またタイヤと路面の間
で発生するロードノイズ、車体表面を流れる空気流によ
り発生する風切り音などがある。その他、種々の騒音が
存在するが、これらの騒音を低減するために、従来より
その騒音源の対策、伝達経路の対策などが採られてき
た。たとえば、エンジン透過音低減のためにはシリンダ
ブロック剛性の向上、シリンダヘッドカバー構造および
材質の変更などが行われている。また、伝達エンジン騒
音の対策としては、エンジンマウント位置の変更、マウ
ントゴムの剛性および材質変更、振動発生部へのダイナ
ミックダンパ設置などがある。
【0003】以上のように、従来より騒音に関する様々
な対策が行われてきた。しかし、このような騒音源、伝
達経路の様々な対策が行われても、対策すべき項目が多
種に渡り、また対策にコストおよび重量の増加が伴うた
め、十分な対策がなされたとはいえない場合があった。
【0004】しかし近年、前述の騒音源と伝達経路の対
策の他に、車室内に設置されたマイクにより騒音を検出
し、この騒音を打ち消すような音をスピーカにより発生
させ、騒音を相殺し、これを低減する能動型の騒音低減
技術が開発されている。そして、この技術は一部の製品
にすでに採用されている。
【0005】前記の能動型の騒音低減技術は、たとえば
特開平3−203497号公報に示されている。この公
報に示された装置は、車両の速度と加速度によって車両
の走行状態を判断し、この走行状態に応じて制御対象と
なる騒音源を特定し、この騒音源に最も適した制御が行
われるようにスピーカを駆動制御するものである。たと
えば、加速度の絶対値が所定のしきい値より大きいと判
断された場合は急加速または急減速状態と判断し、加速
度はそれほど大きくなく車両速度が大きいときには高速
定常走行であり、また加速度も車両速度も小さいときは
低速定常走行であると判断する。そして、急加速・急減
速状態においては、エンジン騒音を対象として制御を行
い、高速定常走行においては風切り音、低速定常走行に
おいてはロードノイズを対象として制御を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
装置においては、制御の対象とすべき騒音は車両の走行
状態によって異なるという観点から、走行状態に応じて
対象騒音を変更することが行われている。そして、走行
状態の判定には、車両速度と車両加速度が用いられてい
る。
【0007】しかしながら、車両速度・加速度によって
走行状態を判断することは十分でなく、たとえばロード
ノイズならば走行中の路面状況によってそのレベルが変
化し、高速定常走行であっても問題となる場合がある。
また、高速走行中に低いギアたとえば3速ギアなどで定
常走行している場合、エンジン騒音、特にこもり音が大
きくなる場合もある。
【0008】このように走行状態を検知し、これに基づ
き騒音の発生状況を推定し、騒音の低減制御を行う場
合、全ての走行状態を網羅し、さらにこの走行状態に応
じた騒音の発生状況を把握していなければ、十分な騒音
低減効果を得られないという問題があった。
【0009】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたものであり、広い走行状態に対応し、十分に騒音
を低減できる装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明にかかる車室内騒音低減装置は、車両の車
室内所定位置に配置された少なくとも一つの車室内騒音
検出手段と、車両の騒音源の状態を検出する複数の騒音
源状態検出手段と、前記車室内騒音検出手段と前記騒音
源状態検出手段との検出信号に基づき車室内の騒音を低
減するための騒音低減信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段の騒音低減信号を出力する少なくとも
一つの音発生手段と、前記車室内騒音検出手段により検
出された音の少なくとも二つの周波数帯のレベルを当該
周波数帯の所定レベルと比較する比較手段と、前記比較
結果に基づき制御モードを選択するモード選択手段と、
を含み、前記信号生成手段は前記選択された制御モード
に応じた制御条件に基づき騒音低減信号を生成すること
を特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は以上のような構成を有しており、車室
内騒音検出手段に検出された音の少なくとも二つの周波
数帯ごとのレベルを判定し、この判定に基づき実際に発
生している騒音の種類を判断し、この騒音の種類に応じ
た制御を行う。このように、実際の騒音を測定すること
によって現在低減すべき騒音の種類を判断することがで
きるので、確実に騒音を低減することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明にかかる好適な実施例を図面に
したがって説明する。
【0013】図1のブロック図に示す本車室内騒音低減
装置は、車室内騒音検出手段としてのエンジン回転数検
出部10と入力振動検出部18と入力音圧検出部24
と、これら各々の検出部に対応した第1から第3の基準
信号発生部14,22,28とを含み、さらに振動生成
手段としての信号生成部30と、音発生手段としてのス
ピーカ駆動部34及びスピーカ36と、比較手段として
の比較部48とモード選択手段としてのモード選択部5
0とから構成されている。図2にはマイク、スピーカ、
振動検出器などが実際に車両に搭載された場合の図が示
されている。エンジン回転数検出部10は、エンジン1
2のディストリビュータの1次側の電圧を検出してエン
ジン回転数の検出を行っている。そして、この信号を基
に第1基準信号発生部14は基準信号X1 (n) を発生
し、信号生成部30に送出している。この第1基準信号
発生部14は、本実施例においてはエンジンの電子制御
装置16(以下ECUと記す)であり、ディストリビュ
ータの1次電圧の変化があった時に所定時間(Δt)だ
け所定電圧(v1 )を発生する。したがって、この第1
基準信号発生部14により発生される基準信号X1 (n)
は、エンジンの点火周期と同一の周期を有する矩形波で
ある。
【0014】また、路面からタイヤを介して、車体に入
力する振動を検出する入力振動検出部18として例え
ば、車体のサスペンションアーム取付け点付近に振動検
出器20-1,20-2,20-3,20-4の4個が備えられ
ている。この振動検出器20は、タイヤおよびサスペン
ションを介して入力する、路面の比較的細かい凹凸やタ
イヤのパターンによる振動を検出する。この振動は車体
に入力すると車体の鋼板の一部と共振を起こし、ロード
ノイズとして搭乗者に感知される。入力振動検出部18
が検出した振動は第2基準信号発生部22にて基準信号
2 (n) に変換され、信号生成部30に送出される。な
お、4つの振動検出器20からの信号をすべて信号生成
部30に送出する代わりに、図2に示す基準信号発生部
52で、4つの振動検出器20の出力のうち最も大きな
出力のものを選択して基準信号に変化し、信号生成部3
0に送出してもよい。また、4つの振動検出器20によ
り検出された信号と実際に車室内で発生する音との伝達
係数を求めておき、各振動検出器20の出力に前記伝達
関数に応じたウエイトを乗じ、これらを比較して最も大
きな出力のものを選択してもよい。また、この振動検出
器20はサスペンション部材たとえばサスペンションア
ーム、アクスルキャリアなどに取り付けてもよく、この
場合はサスペンションのストロークによる振動の影響を
除くために、一旦高域瀘波フィルタなどを介して第2基
準信号発生部22に入力される。
【0015】さらに本装置においては、車体表面を流れ
る空気流によって生じる音を検出するために、フロント
ピラー(Aピラー)根元付近に入力音圧検出部24とし
て、例えばマイク26-1,26-2の2個が備えられてい
る。この入力音圧検出部24により検出された信号は第
3基準信号発生部28に入力し、ここで風切り音として
搭乗者に感知される周波数帯のみ瀘波され、基準信号X
3 (n) に変換され、信号生成部30に送出される。この
場合も、前述の振動検出器20と同様に左右のマイクの
出力のうち、大きい方を選択してもよく、また伝達関数
に応じたウエイトを乗じた後に大きい方を選択してもよ
い。
【0016】風切り音は主にフロントウインドからサイ
ドウインドに回り込む空気流がフロントピラー付近で渦
を生じるために発生する。したがって、この部分の音圧
を検出することで、風切り音と相関の高い基準信号を得
ることができる。
【0017】以上、3種の基準信号X1 (n) ,X2 (n)
,X3 (n) が得られ、これらがスピーカを駆動する信
号を生成する信号生成部30に送出される。信号生成部
30においては、スピーカから発生する音によって車室
内の騒音を打ち消すようにスピーカを駆動する信号が生
成される。
【0018】まず、エンジン騒音を低減する信号生成に
ついて説明する。前述のエンジン回転数に基づく基準信
号X1 (n) が第1適応フィルタ群32に送出される。こ
の適応フィルタ群は後述するスピーカの数と同数の適応
フィルタを含み、各々の適応フィルタに第1基準信号X
1 (n) が入力される。この第1適応フィルタ群32に含
まれる個々のフィルタは、所定の条件にしたがって矩形
波である基準信号X1(n-1) を加工し、所望の波形を生
成する。言い換えれば、時間領域において基準信号X1
(n) にフィルタウエイトW1m(n-1) を乗じて、駆動低減
信号としてのスピーカ駆動信号y1m(n) を得る。ここ
で、添字mはスピーカの番号を示している。式で示せば
次のようになる。
【0019】
【数1】 このスピーカ駆動信号y1m(n) にしたがってスピーカ駆
動部34はスピーカ36を駆動する。スピーカ駆動部3
4およびスピーカ36は一つまたは複数個備えられてお
り、スピーカ駆動部34とスピーカ36は一対一に対応
している。以上、図1における信号生成部30とスピー
カ駆動部34は、図2においては制御部38として示さ
れている。さらに、図2においてスピーカ36を4つ用
いた場合が示されており、これらのスピーカ36-1,3
6-2,36-3,36-4は前席の左右および後席の左右の
ドア内側に配置されている。
【0020】マイク40は、車室内の音を検出する。こ
の車室内音はエンジンの発生する騒音、ロードノイズ、
風切り音など車両の運転時に発生する騒音の他に前述の
スピーカ36の発生した音も合わせて検出する。この検
出信号el (n) が再び信号生成部30にフィードバック
される。ここで添字lはマイクの番号を示すマイク40
の実際の配置は、図2に示すように4つ(40-1,40
-2,40-3,40-4)が各座席近傍、特に搭乗者の耳に
近い位置である。
【0021】マイク40の検出信号el (n) は信号生成
部30のフィルタウエイト算出部42に送出される。フ
ィルタウエイト算出部42においては、前回の制御周期
におけるフィルタウエイトを所定の条件に基づき更新
し、新たなフィルタウエイトを算出する。この条件は、
「マイク40で検出される音が最小となる」というもの
である。言い換えれば、車両の発生する各種の騒音に対
し、これを打ち消すような音をスピーカ36から放射
し、搭乗者に騒音を感じさせないようにする。このため
に、基準信号X1 (n-i) にフィルタウエイトW1mi (n)
を畳み込むことによって騒音の相殺を行うが、このフィ
ルタウエイトW1mi (n) をフィードバックをかけること
により逐次更新し最適制御を行う。この更新のアルゴリ
ズムは、 Multipule Error Filtereol-X LMS アルゴリ
ズムと呼ばれ次式で示される。
【数2】 添字(n) ,(n-1) は制御周期を示し、Cはスピーカ36
とマイク40の間の伝達関数を示す。また、μはステッ
プサイズパラメータと呼ばれる補正係数であり、フィル
タウエイトが最適に収束する速度や、その際の安定性に
関与する。この(2)式に基づいて次回制御周期のフィ
ルタウエイトを算出するのがフィルタウエイト算出部4
2である。
【0022】以上のように、エンジン騒音に関して騒音
低減がなされるが、ロードノイズや風切り音についても
同様に制御が行われる。すなわち、第2基準信号X2
第2適応フィルタ群44にてフィルタウエイトW
2mi (n) を畳み込んで、スピーカ駆動信号y2mi (n) と
なる。このフィルタウエイトW2mi (n) はフィルタウエ
イトW1mi (n) と同様フィルタウエイト算出部42によ
り算出される。また、マイク40の検出信号el (n) に
よりフィードバック制御がなされている。
【0023】また、風切り音についても同様であり、第
3基準信号X3 (n-i) は第3適応フィルタ群46にてフ
ィルタウエイトW3mi (n) を畳み込んでスピーカ駆動信
号y3m(n) となる。フィルタウエイト算出部42にて算
出されるフィルタウエイトW3mi (n) もフィードバック
制御がなされている。
【0024】以上、3つの基準信号とマイク検出信号に
よりスピーカ駆動信号が算出されるが、前述してきたM
EFX−LMSアルゴリズムの関係式をまとめると以下
のようになる。
【0025】
【数3】 (3)式において、
【数4】 (4)式において、
【数5】 ここで ym (n) :スピーカ駆動信号 Wkmi (n) :適応フィルタの係数 μmi(n) :ステップサイズパラメータ el (n) :マイク検出信号 Clmj :スピーカとマイク間の伝達関数 Xk (n) :基準信号 rlmk (n) :フィルタ参照信号 m:m番目のスピーカ k:k番目の参照信号 l:l番目のマイク i,j:RAMに記憶してあるデータの個数 A:定数 そして、3つの適応フィルタ群32,44,46の出力
が対応するスピーカごとに加算されアナログ信号y
m (n) としてスピーカ駆動部34に送出される。
【0026】以上のように本実施例は、エンジン騒音、
ロードノイズおよび風切り音の3種の騒音に対して騒音
低減作用が発揮されるように構成されている。すなわ
ち、制御対象となる騒音の種類によって、その制御に最
適な制御条件を選択して制御がなされる。選択される制
御条件の例としては、参照波形、サンプリング周波数、
補正係数およびタップ数などがある。
【0027】しかし、常にこれら3種の信号処理を行う
のは演算処理の負担が大きいので、以下に説明する判定
により、これらの騒音のうちどの騒音に対して制御を行
うかをモード選択部50で選択している。
【0028】以下、前記の判定について図3にしたがっ
て説明する。図2のマイク40から入力した信号は比較
部48に送られ(ステップS100)、ここで周波数分
析が行われる(ステップS102)。この周波数分析の
結果に基づき、現在発生している騒音の種類が推定され
る。本実施例においては1kHz を境に低周波、高周波を
分け、低周波域では70dB(A) 、高周波域65dB(A) の
しきい値が設けられており、このしきい値によってその
周波数域のレベル判定を行い、この結果を基に騒音の種
類を推定している。具体的には低周波域のレベルが小さ
く(ステップS104)、高周波域のレベルが大きい場
合(ステップS106)、エンジン騒音と風切り音に対
して騒音低減制御がなされる(ステップS108)。ま
た、低周波域のレベルが小さく(ステップS104)、
高周波域のレベルも小さい場合(ステップS106)、
エンジン騒音のみに対して騒音低減制御がなされる(ス
テップS110)。
【0029】さらに、低周波域のレベルが大きく(ステ
ップS104)、高周波域のレベルが小さい場合(ステ
ップS112)、エンジン騒音とロードノイズに対して
騒音低減制御がなされる(ステップS114)。また、
低周波域のレベルが大きく(ステップS104)、高周
波域のレベルも大きい場合(ステップS112)、全て
の騒音に対する騒音低減制御がなされる(ステップS1
16)。
【0030】以上の判定により、図1のモード選択部5
0は前述の4つのモードのどのモードに基づき制御をす
るのかをフィルタウエイト算出部42に指示する。フィ
ルタウエイト算出部42は選択されたモードに応じた制
御条件に基づきフィルタウエイトを算出する。たとえ
ば、エンジン騒音とロードノイズを制御するモードが選
択されると、風切り音に関するフィルタウエイトの算出
は行われず常に0を出力する。このように制御されるこ
とにより演算処理の負担を軽減することができる。
【0031】また、以上の説明からも分かるとおり、本
実施例は、風切り音は1kHz 以上の周波数で問題とな
り、またロードノイズはこれ以下で問題となることに着
目し、制御を行っている。すなわち、実際に発生してい
る騒音のどの周波数のレベルが高いかによって、現在発
生している騒音の主要因を推定し、これに即した制御が
行われる。たとえば、低周波域での騒音のレベルが高い
と判断されれば、ロードノイズが主因であると判断す
る。そして、ロードノイズはサスペンションからボディ
に入力される振動により生じることからこの入力振動を
参照波形として選択し、基準信号X2 (n) を発生し、フ
ィルタウエイトを算出し、制御信号を送出する。また、
エンジン騒音はレベルの差こそあれ、どのような走行状
態においても発生しているものであり、対象周波数が低
いことや参照波形が単純な矩形波であることなどから計
算量が少ないので、演算処理の負担が比較的軽いことな
どから常に制御が行われる。
【0032】以上のように、実際に検出された信号に基
づき発生している騒音の種類を推定して制御を行うこと
により、適切な制御を行うことが可能となる。
【0033】以上の説明において、入力振動検出部およ
び入力音圧検出部はそれぞれ複数の検出器を有し、これ
ら複数の検出器の信号のうちそれぞれ一つを選択すると
したが、各検出器の信号をそれぞれ基準信号とすること
も可能である。この場合各検出器ごとに適応フィルタ群
を設ける必要がある。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、発生し
ている騒音の主要因をその走行状態により推定するので
はなく、実際に発生している騒音を解析することにより
その主要因を定めているので、より適切な制御を行うこ
とができる。したがって、十分な騒音低減効果を得るこ
とができるのでより快適な車内環境を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかる好適な実施例の構成を示す図で
ある。
【図3】本実施例のモード選択の流れを説明する図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジン回転数検出部(騒音源状態検出手段) 14,22,28 基準信号発生部(騒音源状態検出手
段) 18 入力振動検出部(騒音源状態検出手段) 24 入力音圧検出部(騒音源状態検出手段) 30 信号生成部(信号生成手段) 32,44,46 適応フィルタ 36 スピーカ(音発生手段) 40 マイク(車室内騒音検出手段) 42 フィルタウエイト算出部 48 比較部(比較手段) 50 モード選択部(モード選択手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車室内所定位置に配置された少な
    くとも一つの車室内騒音検出手段と、 車両の騒音源の状態を検出する複数の騒音源状態検出手
    段と、 前記車室内騒音検出手段と前記騒音源状態検出手段との
    検出信号に基づき車室内の騒音を低減するための騒音低
    減信号を生成する信号生成手段と、 前記信号生成手段の騒音低減信号を出力する少なくとも
    一つの音発生手段と、 前記車室内騒音検出手段により検出された音の少なくと
    も二つの周波数帯のレベルを当該周波数帯の所定レベル
    と比較する比較手段と、 前記比較結果に基づき制御モードを選択するモード選択
    手段と、を含み、 前記信号生成手段は前記選択された制御モードに応じた
    制御条件に基づき騒音低減信号を生成することを特徴と
    する車室内騒音低減装置。
JP5248294A 1993-10-04 1993-10-04 車室内騒音低減装置 Pending JPH07104767A (ja)

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