JPH07104758A - 電子楽器の音源装置 - Google Patents

電子楽器の音源装置

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JPH07104758A
JPH07104758A JP5249232A JP24923293A JPH07104758A JP H07104758 A JPH07104758 A JP H07104758A JP 5249232 A JP5249232 A JP 5249232A JP 24923293 A JP24923293 A JP 24923293A JP H07104758 A JPH07104758 A JP H07104758A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子楽器の音源装置において、電子楽器の楽音
として新規で表現力が豊かな重厚感のある楽音信号を生
成する。 【構成】制御部10で各種パラメータを出力して全体の
制御を行い、原波形発生部1,2でデジタルのFM変調
処理を行うとともにFM変調処理のクロックより周波数
の低いクロックでダウンサンプリングしてエイリアス成
分を含む波形信号を発生する。この波形信号をフィルタ
回路3のループ回路32を通し、エイリアス成分ともど
も波形信号のピッチの倍音成分を強調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル的に発生され
た波形信号に信号処理を施して新たな楽音信号を生成す
る電子楽器の音源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器における楽音制御では自
然楽器の楽音をシミュレートすることが一つの重要な技
術となっているが、電子楽器の特徴として例えば自然楽
器では出ないような特殊な楽音を発生することにより楽
音のバリエーションを豊かにすることも要求されてい
る。
【0003】このような電子楽器の音源装置として、例
えば特開平5−73065号公報(特願平3−1010
46号)に開示されているように、所定周波数の正弦波
の振幅の瞬時値を示す時系列なデジタルの波形データを
発生し、この波形データをシフトレジスタに順次書込
み、このシフトレジスタの読み出しタップを変調波に応
じて選択して読み出すことで、デジタルのFM変調処理
を行う装置が知られている。
【0004】また、例えばホワイトノイズ等を原波形信
号とし、これにフィルタ処理等を施して波形信号を加工
する所謂VOPと称する技術で楽音信号を生成する試み
が成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなデジタルのFM変調処理を行う装置では、音色的
には新規で固有な表現力豊かな楽音を得ることができる
ものの、音色によってはエイリアス成分(折り返しノイ
ズ成分)が発生しやすくノイズが耳障りとなって楽音の
品質が低下することがある。また、前記VOPの技術に
あっては、音色的に表現力の薄い楽音となることが多か
った。
【0006】本発明は、電子楽器の楽音として新規で表
現力が豊かな重厚感のある楽音信号を生成することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになした本発明の電子楽器の音源装置は、デジタル的
に発生された波形信号に信号処理を施してエイリアス成
分を発生させる原波形信号発生手段と、前記原波形信号
発生手段でエイリアス成分が発生された波形信号に対し
て該波形信号のピッチの倍音成分を強調するフィルタ手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の電子楽器の音源装置において、原波形
信号発生手段により波形信号にエイリアス成分が発生さ
れ、このエイリアス成分を含んだ波形信号はフィルタ手
段によってピッチの倍音成分が強調される。そして、エ
イリアス成分により波形信号に特殊な効果が付加され、
このエイリアス成分のうち波形信号のピッチの倍音成分
が強調されるので電子楽器の楽音信号として適したもの
となる。
【0009】なお、ピッチの倍音成分を強調するフィル
タ手段としては櫛形フィルタ等を用いることができる。
また、原波形信号発生手段でエイリアス成分を発生させ
る方法としては、例えばFM変調方式などによって所定
のサンプリング周波数で波形データを出力し、この波形
データをそのサンプリング周波数より低い周波数でダウ
ンサンプリングしてエイリアス成分を発生させる方法が
適用できる。
【0010】
【実施例】図1は本発明実施例の音源装置を適用した電
子楽器の要部ブロック図であり、この実施例における音
源装置は、第1および第2の原波形発生部1,2にお
て、それぞれFM変調処理を行って200kHzの高速
サンプリング周波数でFM出力波形を発生し、この波形
信号を100kHzの中速サンプリング周波数および5
0kHzの低速サンプリング周波数でダウンサンプリン
グすることにより波形信号にエイリアス成分を発生させ
る。そして、このエイリアス成分を含む波形信号を櫛形
フィルタからなるフィルタ回路3を通すことで新たな楽
音信号を生成する。
【0011】制御部10は、例えば鍵盤等の演奏操作子
20や操作パネル等の音色設定操作部30から押鍵情
報、音高情報、音色情報等を受け取り、これらの情報に
応じて、第1の原波形発生部1、第2の原波形発生部2
およびフィルタ回路3をそれぞれ制御するための各種信
号を出力する。
【0012】具体的には、制御部10は原波形発生部
1,2に対して、変調波と被変調波のそれぞれについ
て、波形発生を指示する指示信号KONM,KONC、音色(楽
器の種類等)を指定する音色信号TCM ,TCC 、音高を指
定するピッチ信号PITCHM,PITCHCをそれぞれ出力する。
なお、音色信号TCM ,TCC とピッチ信号PITCHM,PITCHC
は、例えば変調波や被変調波の波形形状を決めるために
利用されるが、ピッチ信号PITCHM,PITCHCによっても波
形形状を決めるようにしているのは、同じ楽器の場合で
も音高に応じて波形形状に微妙な変化を付けるためであ
る。
【0013】また、制御部10は、原波形発生部1,2
のダウンサンプリングのクロックを選択するサンプリン
グクロック選択信号SCKSEL1 ,SCKSEL2 、原波形発生部
1,2で生成される原波形信号のエンベロープを指定す
る楽音振幅制御パラメータEGPAR1,EGPAR2、変調信号の
エンベロープを指定する変調指数パラメータIGPAR1,IG
PAR2、周波数変調をかける基準ポイントを与えるオフセ
ットデータOFSET1,OFSET2、原波形発生部1,2におけ
るカットオフ周波数を指定するカットオフ係数DCMCUTOF
F1,DCMCUTOFF2をそれぞれ出力する。
【0014】さらに、制御部10は、フィルタ回路3に
対して、フィルタ特性を設定するためのパラメータLOOP
PAR1,LOOPPAR2,LOOPPAR3,LOOPPAR4とフィルタ回路3
における合成出力を選択するためのパラメータMIXPARを
出力する。
【0015】第1の原波形発生部1と第2の原波形発生
部2は、図示しない回路から供給される50kHzの低
速サンプリングクロックφS 、100kHzの中速サン
プリングクロックφM 、200kHzの高速サンプリン
グクロックφH および800kHzの内部基本クロック
φHHに基づいて動作し、後述説明するようにエイリアス
成分を含む波形信号をそれぞれ出力する。
【0016】原波形発生部1,2から出力される各波形
信号はレベル調整器4,5でレベル調整されて加算器6
で加算され、この加算された波形信号は原波形信号とし
てフィルタ回路3に入力される。フィルタ回路3は後述
説明するように原波形信号を加工して楽音信号として出
力する。
【0017】なお、このフィルタ回路3の出力信号のう
ち、波形信号MOUT1と波形信号COUT1は第1の
原波形発生部1の変調波と被変調波にそれぞれフィード
バックされ、波形信号MOUT2と波形信号COUT2
は第2の原波形発生部2の変調波と被変調波にそれぞれ
フィードバックされる。
【0018】図2は第1の原波形発生部1のブロック図
である。なお、第1の原波形発生部1と第2の原波形発
生部2は同じ回路構成で同様な動作を行うので、図2に
基づいて第1の原波形発生部1の動作を説明し、第2の
原波形発生部2についてのブロック図と詳細な説明は省
略する。
【0019】変調波発生器11は搬送波信号を周波数変
調するための変調信号を低速サンプリングクロックφS
(50kHz)に同期して発生し、これを入力変調波M
Wとして補間フィルタ12に出力する。また、被変調波
発生器13はFM変調のための搬送波信号を低速サンプ
リングクロックφS に同期して発生し、これを入力搬送
波CWとして補間フィルタ14に出力する。
【0020】補間フィルタ12,14は、それぞれ入力
される50kHzの低速サンプリング周波数の変調波M
Wと搬送波CWを、高速サンプリングクロックφH (2
00kHz)に同期して各々200kHzの高速サンプ
リング周波数で4倍オーバーサンプリングし、変調波M
Wを高速サンプリング変調波MWH、搬送波CWを高速
サンプリング搬送波CWHにそれぞれ変換する。なお、
オーバーサンプリング技術自体は周知の技術であるので
詳細な説明は省略するが、この技術におけるフィルタと
してはFIRなどの周知の構成のものを適用することが
できる。
【0021】補間フィルタ12の出力である高速サンプ
リング変調波MWHはレベル調整器15を介して加算器
16に供給され、この加算器16の他の入力端にはレベ
ル調整器17を介してフィルタ回路3の出力波形信号M
OUT1が供給され、この高速サンプリング変調波MW
Hと出力波形信号MOUT1は加算器16で加算されて
乗算器18に供給される。なお、レベル調整器15,1
7のゲインは設定可能になっており、このレベル調整器
15,17のゲインを適宜設定することにより、高速サ
ンプリング変調波MWHにフィードバック処理が行われ
る。
【0022】変調指数発生器19は高速サンプリングク
ロックφH に同期して制御部10からの変調指数パラメ
ータIGPAR と指示信号KONMに従い、変調波の振幅を制御
するエンベロープ値ENVを乗算器18に出力する。な
お、図中における信号ラインの数字はデジタル処理のビ
ット数を表している。
【0023】乗算器18は高速サンプリング変調波MW
Hに変調指数発生器19からのエンベロープ値ENVを
乗算し、その乗算結果である高速サンプリング変調波M
EGWHをFM処理部21に出力する。なお、このエン
ベロープ値ENVの乗算により、高速サンプリング変調
波MWHの振幅が変化して搬送波に対する周波数変調の
深さが変化し、後述のFM出力波形には複雑なスペクト
ル変化、すなわち、音色変化が与えられる。
【0024】一方、補間フィルタ14の出力である高速
サンプリング搬送波CWHはレベル調整器22および加
算器23を介してFM処理部21に供給される。なお、
加算器23の他の入力端に接続されたレベル調整器24
にはフィルタ回路3の出力信号COUT1が入力され、
レベル調整器15,17のゲインを適宜設定することに
より、高速サンプリング変調波MWHにフィードバック
処理が行われる。
【0025】FM処理部21は、特開平5−73065
号公報(特願平3−101046号)の装置と同様に高
速サンプリング搬送波CWHを高速サンプリング変調波
MEGWHでFM変調する回路である。すなわち、高速
サンプリング搬送波CWHを200kHzの高速サンプ
リングクロックφH で多段シフトレジスタに順次取り込
み、この多段シフトレジスタのデータをオフセットデー
タOFSET1に応じた基準ポイントを基準にして、高速サン
プリング変調波MEGWHの整数部に応じた隣接する4
段のレジスタのデータを800kHzの基本クロックφ
HHで読み出し、この被変調データを高速サンプリング変
調波MEGWHの小数部に対応する補間係数を用いて畳
み込み演算を行うことにより、高速サンプリングクロッ
クφH に同期したFM出力波形WHを出力する。
【0026】FM処理部21からのFM出力波形WHは
ラッチによって構成されたサンプル回路25に出力され
る。サンプリングクロックセレクタ26は高速、中速お
よび低速の3種類のサンプリングクロックφH ,φM
φS のうちサンプリングクロック選択信号SCKSEL1 で指
定された何れかのサンプリングクロックをサンプル回路
25に出力する。
【0027】サンプル回路25は、高速サンプリング周
波数(200kHz)で出力されるFM出力波形WH
を、サンプリングクロックセレクタ26から供給される
サンプリングクロックに同期してリサンプリングし、順
次サンプリングした波形データをFM出力波形WSとし
てデシメーションフィルタ27に出力する。
【0028】デシメーションフィルタ27は、FM出力
波形WSのうち、カットオフ係数DCMCUTOFF1で設定され
る周波数をカットオフ周波数として、例えば可聴域以上
の周波数成分をカットし、この周波数カットされた波形
データを低速サンプリングクロックφS (50kHz)
に同期してFM出力波形WOとして乗算器28に出力す
る。なお、このデシメーションフィルタ27におけるカ
ットオフ周波数は音色等に応じて設定しても良いし、任
意に設定できるようにしてもよい。
【0029】エンベロープジェネレータ(EG)29
は、楽音振幅制御パラメータEGPAR1に応じたエン
ベロープ値ENGを低速サンプリングクロックφS で乗
算器28に出力し、乗算器28はデシメーションフィル
タ27からのFM出力波形WOとエンベロープジェネレ
ータ29からのエンベロープ値ENGとを乗算し、その
乗算結果を原波形信号WIとして出力する。
【0030】図5〜図7は実施例の原波形発生部におけ
る各波形信号の周波数特性の一例を示す図であり、い
ま、FM処理部21で図7(A) のようなFM出力波形W
Hが得られ、デシメーションフィルタ27のカットオフ
周波数が25kHzに設定されているとする。
【0031】ここで、サンプル回路25のサンプリング
クロックが200kHzの高速サンプリングクロックφ
H に設定されたとすると、サンプル回路25からは、図
7(A) のFM出力波形WSがそのまま出力されるが、デ
シメーションフィルタ27で25kHz以上がカットさ
れるとともに、このデシメーションフィルタ27におけ
る低速サンプリングクロックφS (50kHz)のサン
プリング出力により、図7(B) のようなFM出力波形W
Oが得られる。
【0032】そして、実際にアナログ再生されるのは2
5kHz以下の可聴域aの成分であり、通常の楽音が発
生される。なお、デシメーションフィルタ27のカット
オフ周波数が12.5kHzに設定されている場合は図
7(C) のようなFM出力波形WOが得られる。
【0033】次に、サンプル回路25のサンプリングク
ロックが50kHzの低速サンプリングクロックφS
設定されたとすると、このサンプル回路25は200k
HzのFM出力波形WHを50kHzでリサンプリング
するので、図7(A) における25kHz以上の周波数成
分が折り返しノイズとなり、図5(A) のように25kH
z以下の周波数領域にエイリアスを含むFM出力波形W
Sがサンプル回路25から出力される。
【0034】そして、デシメーションフィルタ27で2
5kHz以上がカットされたFM出力波形WOは図5
(B) のようになり、可聴域aにエイリアス成分を含む特
殊な楽音が発生される。なお、デジメーションフィルタ
27のカットオフ周波数が12.5kHzに設定されて
いる場合は図5(C) のようなFM出力波形WOとなる
が、この場合も可聴域aにエイリアス成分が生じる。
【0035】さらに、サンプル回路25のサンプリング
クロックが100kHzの中速サンプリングクロックφ
M に設定された場合も、低速サンプリングクロックφS
の場合と同様に、サンプル回路25から出力されるFM
出力波形WSには図6(A) のようになり、デシメーショ
ンフィルタ27から出力されるFM出力波形WOは図6
(B) のようになる。また、デシメーションフィルタ27
のカットオフ周波数が12.5kHzに設定されている
場合は図6(C) のようなFM出力波形WOとなり、何れ
の場合も可聴域aにエイリアス成分を含む特殊な原波形
信号が発生される。
【0036】図1において、原波形発生部1,2で発生
された上記エイリアス成分を含む原波形信号はレベル調
整器4,5を介して加算器6で加算され、フィルタ回路
3に入力される。なお、レベル調整器4,5は各ゲイン
の和が“1”になるように調整され、原波形発生部1,
2の出力信号が任意の比率で合成される。
【0037】フィルタ回路3はハイパスフィルタ(HP
F)31、4つのループ回路32−1,32−2,32
−3,32−4およびミキサー回路33で構成されてお
り、加算器6から入力される原波形信号はミキサー回路
33に供給されるとともにハイパスフィルタ31で低域
成分がカットされてループ回路32−1,32−2に供
給される。
【0038】ループ回路32−1の出力はミキサー回路
33とループ回路32−3に供給され、ループ回路32
−2の出力はミキサー回路33とループ回路32−4に
供給される。さらに、ループ回路32−3,32−4の
出力はミキサー回路33に供給される。
【0039】4つのループ回路32−1,32−2,3
2−3,32−4は同じ回路構成になっており、図3に
示したように遅延ループにより櫛形フィルタを構成して
いる。すなわち、入力信号は加算器32aで帰還信号が
加算されてフィルタ32bを介して出力信号とされると
ともに、このフィルタ32bの出力は遅延回路32cに
入力され、この遅延回路32cの出力はオールパスフィ
ルタ(APF)32dおよびレベル調整器32eを介し
て加算器32aに帰還される。
【0040】また、ループ制御部32fは、制御部10
から入力されるパラメータLOOPPA(LOOPPAR1,LOOPPAR
2,LOOPPAR3,LOOPPAR4)に基づいて、フィルタ32b
のフィルタ特性を指定するフィルタ係数FILTC 、遅延回
路32cの遅延時間を指定する遅延時間定数DLY 、オー
ルパスフィルタ32dのフィルタ特性を指定するフィル
タ係数APFCおよびレベル調整器32eの帰還ゲインを指
定するゲイン定数FBG をそれぞれ出力する。
【0041】図4はループ回路32の出力波形の周波数
特性の一例を示す図であり、ループ回路32から出力さ
れる信号は、遅延回路32cの遅延時間に応じた倍音成
分にピークを持つ櫛形の出力波形となり、フィルタ32
bの特性に応じてピークの包絡線の形状が決められ、オ
ールパスフィルタ32dのフィルタ特性に応じてピーク
の間隔の微妙な変化が決められる。
【0042】このループ回路32から出力される楽音信
号は、倍音成分とそのピークの高さに応じてピッチが決
まり、原波形発生部1,2で発生されたエイリアス成分
のうち、これらのピッチに応じたエイリアス成分が強調
される。
【0043】一方、ループ回路32においてレベル調整
器32eの帰還ゲインを“0”にすることにより、その
ループ回路はスルーとなる。すなわち、このレベル調整
器32eの帰還ゲインを調整することにより、4つのル
ープ回路32−1,32−2,32−3,32−4の機
能を組み合わせることができ、各種の楽音信号を合成す
ることができる。これらの楽音信号はミキサー回路33
で合成されて出力される。
【0044】ミキサー回路33はパラメータMIXPARに応
じて加算器6および各ループ回路32の出力を選択的に
合成し、原波形発生部1,2への前記帰還信号としての
波形信号MOUT1,COUT1,MOUT2,COU
T2および出力楽音信号WOUTを出力する。
【0045】以上のように、原波形発生部1,2で発生
されたエイリアス成分を含んだ波形信号はフィルタ回路
3によってピッチの倍音成分が強調される。すなわち、
エイリアス成分により波形信号に特殊な効果が付加され
るとともに、このエイリアス成分のうち波形信号のピッ
チの倍音成分が強調されることになり、厚みのある楽音
信号が得られる。
【0046】上記の実施例では、FM変調を行う原波形
発生部を2つ並列に接続しているが、1つでもよく、ま
た、直列に複数接続するなど、原波形発生手段は波形信
号にエイリアス成分を発生させるものであればどのよう
な構成でもよい。また、上記の実施例では、FM変調方
式とダウンサンプリングによりエイリアス成分を発生さ
せるようにしているが、これに限らず波形信号にエイリ
アス成分を発生させるものであればどのような回路でも
よい。
【0047】なお、原波形発生部、ループ回路など、楽
音波形発生に関する部分はハードウエアでもDSPによ
っても構成することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電子楽器の
音源装置によれば、原波形信号発生手段でエイリアス成
分を含むデジタルの波形信号を発生させ、この波形信号
に対してフィルタ手段によりピッチの倍音成分を強調し
て楽音信号を得るようにしたので、電子楽器の楽音とし
て新規で表現力が豊かな重厚感のある楽音信号を生成す
ることができる。また、FM変調方式で発生しやすいエ
イリアス成分を積極的に利用することができるので、F
M変調方式による楽音合成を行うのに好適な音源装置が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の音源装置を適用した電子楽器の
要部ブロック図である。
【図2】実施例における原波形発生部のブロック図であ
る。
【図3】実施例におけるループ回路のブロック図であ
る。
【図4】実施例におけるループ回路の出力波形の周波数
特性の一例を示す図である。
【図5】実施例におけるエイリアス成分を含む波形信号
の周波数特性の一例を示す図である。
【図6】実施例におけるエイリアス成分を含む波形信号
の周波数特性の他の一例を示す図である。
【図7】実施例におけるエイリアス成分を含まない波形
信号の周波数特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,2…原波形発生部、3…フィルタ回路、21…FM
処理部、25…サンプル回路、32…ループ回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル的に発生された波形信号に信号
    処理を施してエイリアス成分を発生させる原波形信号発
    生手段と、 前記原波形信号発生手段でエイリアス成分が発生された
    波形信号に対して該波形信号のピッチの倍音成分を強調
    するフィルタ手段と、を備えたことを特徴とする電子楽
    器の音源装置。
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WO2009004718A1 (ja) * 2007-07-03 2009-01-08 Pioneer Corporation 楽音強調装置、楽音強調方法、楽音強調プログラムおよび記録媒体

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WO2009004718A1 (ja) * 2007-07-03 2009-01-08 Pioneer Corporation 楽音強調装置、楽音強調方法、楽音強調プログラムおよび記録媒体

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