JP3339082B2 - 音源装置 - Google Patents

音源装置

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JP3339082B2 JP31247792A JP31247792A JP3339082B2 JP 3339082 B2 JP3339082 B2 JP 3339082B2 JP 31247792 A JP31247792 A JP 31247792A JP 31247792 A JP31247792 A JP 31247792A JP 3339082 B2 JP3339082 B2 JP 3339082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子楽器の楽音波形を
合成する音源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器に用いられる音源装置と
して、メモリから読み出される正弦波に対して変調をか
けることにより倍音成分を生じさせるFM(Frequency
Modulation)合成法によるものが知られている。しかし
ながらこの方法の場合、数学的無機質な印象が強く、自
然楽器の発する楽音に近い自然な楽音を発生させること
は困難であった。そこで、このように変調により波形を
合成するのではなく、自然楽器の発音メカニズムをシミ
ュレートすることにより得られたモデルを動作させ、こ
れにより自然楽器の楽音を合成する装置が検討されるに
至った。この種の装置は、例えば特公昭58−4810
9号公報等に開示されている。この装置は、遅延回路お
よびフィルタ等を有するループ回路に、例えばインパル
ス等のように多くの周波数成分を有する初期波形を注入
し、ループ回路を循環する信号を楽音信号として取り出
すようにしたものである。この音源装置によれば、ルー
プ回路に注入された初期波形は、フィルタを通過する毎
にフィルタの周波数特性に従って各周波数成分が減衰さ
れる。この結果、音色が時間経過に伴って変化する減衰
音がループ回路から得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の音源装置は、初期波形がループ回路内を循環するこ
とにより、所定周波数の基本音成分およびその倍音成分
以外の信号はすべて除去されてしまうため、得られる楽
音の音質が貧弱なものとなってしまうという問題があっ
た。
【0004】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、遅延ループによる楽音合成によっても複雑な
スペクトルをも含んだ豊かな音質の楽音を合成すること
ができる電子楽器の音源装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による音源装置
は、遅延手段を閉ループ接続した閉ループ手段を複数設
け、該複数の閉ループ手段に励振信号を入力するととも
に、前記閉ループ手段を循環する信号を取り出して楽音
として出力する音源装置であって、前記遅延手段の遅延
時間の制御が、他の閉ループ手段における遅延処理によ
り発生する制御信号によって行われ、該制御が前記複数
の閉ループ手段間において相互に行われるとともに、該
制御に用いられる各閉ループ手段の制御信号に、各制御
信号毎に独立し、且つ、前記閉ループ手段から取り出さ
れる楽音に対しては付与されないエンベロープ信号を付
与することを特徴としている。
【0006】
【作用】上記構成によれば、各閉ループ手段において
延処理により発生する制御信号が他の閉ループ手段にお
ける遅延手段の遅延時間に対する制御を行うので、各閉
ループ手段より出力される楽音信号のスペクトルを増加
させることができる。
【0007】
【実施例】
§1.実施例の構成 (a)概略構成 以下、図面を参照して、この発明の一実施例について説
明する。図1はこの発明の一実施例による電子楽器の音
源装置の構成を示すブロック図であり、図3は図1に示
す音源装置の各部に対する制御情報の発生手段を示すブ
ロック図である。本実施例における音源装置は、2系統
の楽音形成系1,2を有している。図1に示すように各
系列の楽音形成系1(2)は、 a.励振波形を発生する励振波形発生部111(21
1) b.ノイズ波形を発生するノイズ発生部112(21
2)および c.励振波形およびノイズ波形を含んだ初期波形が入力
されるループ回路100(200) を有しており、これらの各楽音形成系1,2は相互に影
響を与えながら各々楽音信号を形成するものである。
【0008】(b)制御部90 次に、本実施例における制御情報の発生手段について説
明する。図3に示すように、本実施例による電子楽器に
は鍵盤等の演奏操作子70および音色設定操作子80が
設けられている。制御部90はこれらの各操作子から得
られる操作情報に基づき、音源装置(図1)の動作を制
御する制御情報を出力する。制御部90が出力する制御
情報には、上述した各楽音形成系1,2に共通の制御情
報と、楽音形成系1,2の各々に対応して出力される制
御情報とがある。以下、制御部90が出力する制御情報
を列挙する。 A.各系列共通の制御情報 (1)キーオン信号KON:鍵盤の押鍵操作がされてい
る期間出力される。このキーオンKONが出力されるこ
とにより、音源装置による楽音の形成が開始される。 (2)タッチ情報TOUCH:押鍵の際のタッチを示す
情報である。このタッチ情報TOUCHにより両楽音形
成系1,2における励振波形、ノイズの強度、および各
系列の楽音信号に付与されるエンベロープの振幅が制御
される。 B.各系列毎に発生される制御情報 (3)波形指定情報WAVE1,2:励振波形発生部1
11,211が発生する各励振波形を各々指定する情報
である。これらの波形指定情報WAVE1,2は、音色
指定操作子1により指定された音色番号に基づいて決定
される。 (4)ノイズ情報NCONT1,2:ホワイトノイズ、
ピンクノイズ等、ノイズ発生部112,212が発生す
る各ノイズの種類を各々指定する情報である。これらの
ノイズ情報NCONT1,2は、音色指定操作子70に
より指定された音色番号に基づいて決定される。なお、
音色とは独立に設定し得るように構成してもよい。 (5)励振波形用重み係数MIXW1,2:各系列の励
振波形の振幅を制御するための係数であり、設定された
音色に対応したものが出力される。なお、音色とは独立
に設定し得るように構成してもよい。 (6)ノイズ用重み係数MIXN1,2:各系列のノイ
ズの振幅を制御するための係数であり、設定された音色
に対応したものが出力される。なお、音色とは独立に設
定し得るように構成してもよい。 (7)周波数情報FREQ1,2:励振波形発生部11
1,211が発生する各励振波形の周波数を各々指定す
る情報である。これらの周波数情報FREQ1,2は押
下された鍵のキーコードに基づいて決定される。なお、
発音音高は、下記PITCH1,2で決まり、周波数情
報FREQ1,2は音色に影響するので、キーコードと
無関係に設定してもよい。 (8)音高情報PITCH1,2:各系列のループ回路
100,200における遅延時間を各々制御するための
情報であり、押下された鍵のキーコードに基づいて決定
される。 (9)音色情報TC1,2:各系列のループ回路10
0,200内のフィルタにおけるフィルタ係数を各々制
御するための情報であり、設定された音色に対応したも
のが出力される。 (10)エンベロープ・パラメータEGP1,2:各系
列の楽音信号に付与されるエンベロープを制御するため
の情報である。これらのエンベロープ・パラメータEG
P1,2は、設定された音色に対応したものが出力され
てもよいし、音色とは独立に設定し得るように構成して
もよい。 (11)減衰係数FG1,2:各系列のループ回路10
0,200における各信号の減衰量を各々制御するため
の係数である。これらの減衰係数FG1,2は、設定さ
れた音色に対応したものが出力されてもよいし、音色と
は独立に設定し得るように構成してもよい。
【0009】次に図1を参照し本実施例による音源装置
の具体的構成を説明する。この音源装置は2つの楽音形
成系1,2を有するものであり、楽音形成系1の構成要
素には100番台の符号が付されると共に楽音形成系2
の構成要素には200番台の符号が付されている。ま
た、各楽音形成系1,2における相互に対応した各要素
には、10の位以下が同じ内容の符号が付されている。
従って、以下では楽音形成系1のみ説明し楽音形成系2
の説明は省略する。
【0010】(c)楽音形成系1の構成 <初期波形生成系>励振波形発生部111は、複数種類
の励振波形を各々例えば1周期分ずつ記憶しており、以
下の処理を行う。 (1)波形指定情報WAVE1に基づき、発生する励振
波形の種類を選択する。 (2)周波数情報FREQ1によって、波形指定情報W
AVE1にて選択した波形の周波数を決定する。 (3)タッチ情報TOUCHにより発生すべき励振波形
の振幅を決定する。 (4)キーオン信号KONが入力されることにより、上
記によって決定された波形種類、周波数および振幅を有
する励振波形の瞬時値を生成し、サンプリングクロック
φsに同期して順次出力する。
【0011】ノイズ発生部112は、ノイズ情報NCO
NT1により種類の指定されたノイズ波形をタッチ情報
TOUCHに応じた振幅で出力するものであり、ノイズ
波形における各瞬時値をサンプリングクロックφsに同
期して順次出力する。113a,bは乗算器であり、乗
算器113aによって励振波形発生部111からの出力
波形に励振波形用重み係数MIXW1が乗算され、乗算
器113bによってノイズ発生部112からの出力波形
にノイズ用重み係数MIXN1が乗算される。114は
加算器であり、乗算器113a,bの各出力を加算して
出力する。これら乗算器113a,bおよび加算器11
4により励振波形発生部111とノイズ発生部112の
各出力信号を混合する混合器が構成されている。
【0012】<ループ回路100>次に、ループ回路1
00の構成について説明する。115は遅延回路であ
り、加算器121からの段数データD1の整数部D1i
ntが遅延時間を指定する情報として入力される。この
段数データD1については後述する。そして、遅延回路
115は、サンプリングクロックφsの周期をτとする
と入力信号を遅延時間D1int・τだけ遅延させて出
力する。このような遅延時間可変の遅延回路は、例えば
サンプリングクロックφsに従って入力信号を順次シフ
トするシフトレジスタによって構成することができる。
また、このような遅延回路はRAM(ランダムアクセス
メモリ)を用いて構成することもできる。116は補間
部であり、加算器121からの段数データD1の小数部
D1fracが入力される。そして、補間部116は、
入力される波形を遅延時間D1frac・τだけ遅延さ
せて出力する。図2に補間部116の例を示す。図2に
示すように、補間部116は、ワンユニット遅延回路3
1、乗算器32,34、および加算器33からなる。補
間すべき入力信号Iは乗算器34に直接入力されると共
に、ワンユニット遅延回路31によって1サンプリング
周期τだけ遅延されて乗算器32に入力される。すなわ
ち、乗算器32には、乗算器34の入力信号Iよりも1
サンプル周期τだけ前のデータI-1が入力される。そし
てデータI-1にはデータがD1frac乗算され、デー
タIにはデータ1−D1fracが乗算用係数として乗
じられ、各乗算結果が加算器33によって加算される。
【0013】117はフィルタ部であり、音色情報TC
1によって発生するフィルタ係数FLT1に基づき周波
数特性が制御され、サンプリングクロックφsに同期し
て、入力信号に対してフィルタリングを行う。118は
乗算器であり、フィルタ部117の出力信号に減衰係数
FG1を乗算し、それにより出力信号が減衰する。11
9は加算器であり、乗算器118の出力と加算器114
の出力とを加算して遅延回路115へ出力する。
【0014】<ループ回路100および200間の関係
>一方、フィルタ部117からの出力信号は乗算器12
0に対しても供給され、後述する変調エンベロープ信号
MODENV1が乗算される。この乗算器120の出力
信号は周波数変調信号MOD2として、楽音形成系2の
加算器221へ供給される。
【0015】(d)制御情報変換系の構成 次に、制御部90からの制御情報を上記各部を直接制御
する情報に変換する回路について説明する。40はピッ
チ−遅延データ変換部であり、遅延量を表す遅延データ
DP1,DP2を音高情報PITCH1,2に対応して
記憶したメモリテーブル等により構成されている。ピッ
チ−遅延データ変換部40は、入力される音高情報PI
TCH1,2、および後述するフィルタ係数発生部50
の出力信号に基づき遅延データDP1,2を加算器12
1,221に出力する。これはフィルタの位相遅延に対
応するものである。フィルタ係数発生部50は、音色情
報TC1,2が入力されることにより、フィルタ部11
7,217の周波数特性を決定するフィルタ係数FLT
1,2をフィルタ部117,217に対して出力すると
共に、ピッチ−遅延データ変換部40に対しても供給す
る。60は変調エンベロープ発生部であり、キーオン信
号KONに応じて変調エンベロープ信号MODENV
1,2を発生する。これらの変調エンベロープ信号MO
DENV1,2の波形はエンベロープ・パラメータEG
P1,2によって決定される。また変調エンベロープ信
号MODENV1,2の振幅はタッチ情報TOUCHに
より決定される。変調エンベロープ信号MODENV1
は乗算器120によってフィルタ部117からの出力信
号と乗算されて、変調信号MOD2として加算器221
に供給される。そして、加算器221によって遅延デー
タDP2と加算されて、遅延回路115に対してその遅
延時間を設定する段数データD1として供給される。変
調エンベロープ信号MODENV2は乗算器220に出
力され、同様の処理が施される。
【0016】§2.実施例の動作 (a)音色設定 以下、この実施例による音源装置の動作を説明する。操
作者によって図3に示す音色設定操作子70の操作によ
り音色が設定されると、制御部90よりその音色に対応
した音色情報TC1,2が出力される。また、設定音色
に対応した波形指定情報WAVE1,2、励振波形用重
み係数MIXW1,2、ノイズ用重み係数MIXN1,
2、エンベロープ・パラメータEGP1,2および減衰
係数FG1,2が出力される。音色情報TC1,2はフ
ィルタ係数発生部50に出力され、フィルタ係数発生部
50は、この音色情報TC1,2に対応するフィルタ係
数FLT1,2をフィルタ部117,217およびピッ
チ−遅延データ変換部40に出力する。
【0017】(b)発音指示 次に、演奏操作子70のうちの鍵盤が押鍵されると、そ
のキーコード等の押鍵情報が制御部90によって検出さ
れる。そして、制御部90により、キーオン信号KON
が発生されると共に、押鍵情報におけるキーコードに基
づいて発生周波数情報FREQ1,2および音高情報P
ITCH1,2が出力される。同時に、鍵のタッチを示
すタッチ情報TOUCHも出力される。
【0018】そして、ピッチ−遅延データ変換部40に
より、音高情報PITCH1,2およびフィルタ係数F
LT1,2に対応する遅延データDP1,2が出力され
る。また、スタータとなるキーオン信号KONが変調エ
ンベロープ発生部60に対して出力されると同時に、タ
ッチ情報TOUCHおよびエンベロープ・パラメータE
GP1,2が出力される。それによって、変調エンベロ
ープ発生部60より変調エンベロープ信号MODENV
1,2が乗算器120,220に各々供給される。
【0019】(c)楽音形成 <ループ回路100および200共振開始>励振波形発
生部111は、キーオン信号KONが入力されることに
より、波形指定信号WAVE1に対応する励振波形を選
択して出力する。ここで、励振波形発生部111が出力
する励振波形の周波数は発生周波数情報FREQ1によ
り決定され、振幅はタッチ情報TOUCHにより決定さ
れる。励振波形の各瞬時値はサンプリングクロックφs
に同期し、励振波形発生部111から順次乗算器113
aへ送られる。同時に、ノイズ発生部112は、キーオ
ン信号KONが入力されることにより、ノイズ情報NC
ONT1に対応するノイズ波形を選択して出力する。こ
こで、ノイズ発生部112が出力するノイズ波形の振幅
はタッチ情報TOUCHにより決定される。ノイズ波形
の各瞬時値はサンプリングクロックφsに同期し、ノイ
ズ発生部112から順次乗算器113bへ送られる。励
振波形発生部111の出力波形は乗算器113aによっ
て励振波形用重み係数MIXW1と掛け合わされ、ノイ
ズ発生部112の出力波形は乗算器113bによってノ
イズ用重み係数MIXN1と掛け合わされる。乗算器1
13a,bから出力される各波形は、加算器114によ
って加算され、初期波形信号として加算器119に出力
される。楽音形成系2においても、同様に初期波形信号
の生成が行われ、生成された初期波形信号がループ回路
200へ入力される。
【0020】ループ回路100において加算器119の
出力波形は遅延回路115に出力される。そして、遅延
回路115において、入力された波形は、サンプリング
クロックφsの周期τに段数データD1の整数部D1i
ntを掛けた遅延時間だけ遅延される。そして、遅延回
路115の出力波形は補間部116において、サンプリ
ングクロックφsの周期τに段数データD1の小数部D
1fracを掛けた遅延時間だけ遅延される。この補間
部116において遅延された波形は、フィルタ部117
に出力されて、高周波数成分が除去される。フィルタ部
117の出力波形は、乗算器118によって減衰係数F
G1が乗算され、加算器119に戻される。そして、加
算器119によって、乗算器118からの出力と加算器
114からの出力とが加算され、再び遅延回路115に
出力されて上述のループ回路100内を循環する。以
後、循環が繰り返されることにより、初期波形は指数関
数的に減衰してゆく。以上のように波形のループ回路1
00内の循環により共振が発生し、このループ回路10
0内を伝播する波形がループ回路100内の任意の場所
(例えば図1に示すように遅延回路115の前など)か
ら楽音信号として出力される。以上、楽音形成系1にお
ける動作について述べたが、楽音形成系2においても同
様の動作が行われる。
【0021】<ループ回路100および200間の相互
作用>ここで、ループ回路100内を循環するデータ
は、フィルタ部117を通過する度に乗算器120に供
給され、変調エンベロープ信号MODENV1と乗算さ
れて、変調信号MOD2として加算器221に供給され
る。そして、この変調信号MOD2は加算器221によ
って遅延データDP2と加算され、段数データD2とし
てその整数部D2intが遅延回路215へ、その小数
部D2fracが補間部216へ出力される。この段数
データD2によって、遅延回路215および補間部21
6の遅延時間が決定される。従って、データがフィルタ
部117を通過する度に遅延回路215および補間部2
16の遅延時間が変化する。すなわち、ループ回路10
0におけるデータの変化に伴って周波数変調がなされ、
ループ回路200より発生する楽音信号の周波数が変化
することとなる。また、フィルタ部217を通過するデ
ータも同様の経路を経て、段数データD1としてその整
数部D1intが遅延回路115へ、その小数部D1f
racが補間部116へ出力される。そして、この段数
データD1により遅延回路115および補間部116の
遅延が制御される。すなわち、ループ回路200におけ
るデータの変化に伴って周波数変調がなされ、ループ回
路100より発生する楽音信号が変化する。ループ回路
100および200は、それぞれ可聴帯域の楽音を合成
するものであるから、この周波数変調はFM楽音合成と
同様に音色を変化させる働きを持つ。この音色変化させ
られた信号によって互いに他のループ回路の変調を行
い、循回的相互作用により、複雑な倍音が生まれる。
【0022】以上のように、本実施例によれば、倍音構
成が増加するようコントロールすることが可能となり、
例えば楽音の立ち上がり部において周波数変調を深くか
けるように設定すると、よりアタック感の強調された楽
音が発生するようになる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、遅延手段を閉ループ接続した閉ループ手段を複数設
け、該複数の閉ループ手段に励振信号を入力するととも
に、前記閉ループ手段を循環する信号を取り出して楽音
として出力する音源装置であって、前記遅延手段の遅延
時間の制御が、他の閉ループ手段における遅延処理によ
り発生する制御信号によって行われ、該制御が前記複数
の閉ループ手段間において相互に行われるとともに、該
制御に用いられる各閉ループ手段の制御信号に、各制御
信号毎に独立し、且つ、前記閉ループ手段から取り出さ
れる楽音に対しては付与されないエンベロープ信号を付
与するようにしたので、複雑なスペクトルをも含み、か
つ遅延ループによる豊かな音質が両立した楽音を合成す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による電子楽器の音源装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施例における補間部の構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】 同実施例における制御情報の発生手段を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
111,211……励振波形発生部、112,212…
…ノイズ発生部、115,215……遅延回路、11
6,216……補間部、117,217……フィルタ部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遅延手段を閉ループ接続した閉ループ手
    段を複数設け、該複数の閉ループ手段に励振信号を入力
    するとともに、前記閉ループ手段を循環する信号を取り
    出して楽音として出力する音源装置であって、 前記遅延手段の遅延時間の制御が、他の閉ループ手段に
    おける遅延処理により発生する制御信号によって行わ
    れ、該制御が前記複数の閉ループ手段間において相互に
    行われるとともに、該制御に用いられる各閉ループ手段
    の制御信号に、各制御信号毎に独立し、且つ、前記閉ル
    ープ手段から取り出される楽音に対しては付与されない
    エンベロープ信号を付与することを特徴とする音源装
    置。
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