JPH07103305B2 - ポリカーボネートブレンド組成物 - Google Patents

ポリカーボネートブレンド組成物

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JPH07103305B2
JPH07103305B2 JP2117274A JP11727490A JPH07103305B2 JP H07103305 B2 JPH07103305 B2 JP H07103305B2 JP 2117274 A JP2117274 A JP 2117274A JP 11727490 A JP11727490 A JP 11727490A JP H07103305 B2 JPH07103305 B2 JP H07103305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は他のポリマーをブレンドしたポリカーボネート
を含む組成物に関し、特に詳しくは改良された耐溶剤性
と改良された衝撃強さの両方を有するポリカーボネート
組成物に関する。
ポリカーボネートは一般に、良好な絶縁性と無腐食性と
を高レベルの耐熱性と寸法安定性と合せて有し、成形が
容易であるので、多くの用途を見い出している。しか
し、ポリカーボネートは環境応力の作用下で特にガソリ
ンのような有機溶剤と接触すると、ひび割れやき裂を生
ずる傾向がある。ひび割れしたポリカーボネートは延性
破壊よりも脆化を生じやすいので好ましくない。この欠
点は、例えばゴールドブルム(Goldblum)の米国特許第
3,431,224号に述べられているように、ポリカーボネー
トに例えばオレフインポリマーであるポリエチレン、ポ
リプロピレンまたはポリイソブチレンのような種々な物
質をポリカーボネートにブレンドすることによつて幾ら
か軽減されている。これらの添加物質はポリカーボネー
トの耐溶剤性を改良しうるが、その代りに、ブレンドし
た組成物の靱性、耐衝撃性及び溶接線強度を低下させる
傾向がある。さらに、ポリカーボネートを例えばポリオ
レフインのような物質で改質する場合に、添加した物質
がブレンド中でポリカーボネートから分離し、剥離また
は分裂によつて実証されるように、薄層状に裂ける傾向
があることがしばしば認められる。従つて、ポリカーボ
ネートの耐環境応力(例えば溶剤)破壊性(ESFR)を改
良するためにポリカーボネートに混合する物質がポリカ
ーボネートの靱性、衝撃強さ、溶接強度に不利な影響を
与えずに、剥離または分裂によつて実証されるような薄
層状分野(delamination)を生じないことが望ましいと
考えられる。
本発明は混合物として(a)芳香族ポリカーボネート及
び(b)グラフト結合したオレフイン/一酸化炭素コポ
リマーを含むポリカーボネートブレンド組成物に関す
る。本発明はまた混合物として(a)芳香族ポリカーボ
ネート、(b)グラフト結合したオレフイン/一酸化炭
素コポリマー及び(c)スチレン系熱可塑性樹脂または
芳香族ポリエステルまたはこれらの混合物を含む組成物
にも関する。
他の好ましい態様では、本発明は(a)芳香族ポリカー
ボネート、(b)グラフト結合したオレフイン/一酸化
炭素コポリマー及び任意に(c)スチレン系熱可塑性樹
脂または芳香族ポリエステルまたはこれらの混合物を含
む組成物であつて、前記組成物から成形した製品が次の
性質すなわち(i)耐環境応力破壊性(ESFR)試験条件
下での製品の破断時引張強さ、(ii)ESFR試験条件下で
の破断時伸び率、(iii)前記組成物から成形した製品
の溶接線アイゾツド値、及び(iv)前記組成物から成形
した製品がガードナー落槍装置(Gardner drop dart in
strument)で落槍衝撃にさらされた場合にき裂を示さな
い最高エネルギーレベルの1つ以上に、グラフト結合し
たオレフイン/一酸化炭素コポリマーを含まないポリカ
ーボネートに比べて、測定可能な増加を示すような組成
物をも含む。
他の好ましい態様では、本発明は任意に芳香族ポリエス
テルまたはスチレン系熱可塑性樹脂を含むポリカーボネ
ート組成物から成形された製品の離層傾向を減ずる方法
において、前記組成物にグラフトオレフイン/一酸化炭
素コポリマーを混合し、前記組成物から前記製品を成形
する改良方法に関する。本発明のさらに好ましい実施態
様は任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑
性樹脂を含むポリカーボネート組成物から製品を成形す
る方法において、前記製品をグラフトオレフイン/一酸
化炭素コポリマーを含有するような組成物から成形する
改良方法に関する。
グラフトオレフインコポリマー成分をポリカーボネート
にブレンドまたは混合することによつて製造した組成物
(任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑性
樹脂をブレンドする)は、グラフトオレフインコポリマ
ーをブレンドされないポリカーボネート組成物に比べて
改良された、ESFR、靱性、耐衝撃性及び溶接線強度の改
良された組合せを有することが判明している。
本発明の組成物は例えばフイルム、繊維、押出成形シー
ト、多層状ラミネート、実際にあらゆる種類の成形品も
しくは造形品、特に電気器具と機器のハウジング、自動
車車体パネル、自動車産業及びエレクトロニクス産業で
用いるための他の要素の製造に有用である。
本発明の組成物は、ポリカーボネートがブレンド組成物
としてグラフトオレフインコポリマーと混合されている
組成物である。例えば芳香族ポリカーボネート(例えば
ポリエチレンテレフタレート−「PFT」)またはスチレ
ン系熱可塑性樹脂(例えば、スチレン/アクリロニトリ
ルコポリマー「SAN」)またはゴム改質スチレン系熱可
塑性樹脂(例えばアクリロニトリル/ブタジエン・スチ
レンコポリマー「ABS」)、ブチルアクリレートのよう
な強化剤またはメタクリレート/ブタジエン/スチレン
ゴムまたはこれらの中の2種類以上の混合物のような他
の成分も加えることができる。本発明の組成物の要素
の、組成物全体の重量%としての、適当な含量範囲は次
の通りである:ポリカーボネート9〜99%;グラフトオ
レフインコポリマー1〜60%;芳香族ポリエステルまた
はスチレン系熱可塑性樹脂(用いる場合には)90%ま
で、好ましくは5〜90%;及び強化剤20%まで。上記含
量範囲内で製造された組成物は、上記グラフトオレフイ
ン/一酸化炭素コポリマー要素をブレンドされない上記
範囲内のポリカーボネート組成物に比べて改良されたES
FR、靱性、衝撃強さ及び溶接線強度の改良された組合せ
を有する。
本発明の組成物の製造は技術上公知の適当な手段によつ
て実施される。ポリカーボネートと混合すべき物質は典
型的に、ポリカーボネート内にそれらを完全に分布させ
るために充分に攪拌しながら、粒状形でドライブレンド
される。望ましい場合には、ドライブレンドした組成物
を押出機内でさらに溶融混合することができるが、この
ような目的のために混合ロール、ドウミキサーまたはバ
ンバリーミキサー(Banbury mixer)も用いることがで
きる。または、少量(例えば20%)のポリカーボネート
とそれに混合またはブレンドすべき物質とを含むマスタ
ーバツチ組成物を製造することができる。マスターバツ
チは商業上、貯蔵または輸送に有用であり、使用時に付
加的なポリカーボネートで希釈することができる。本発
明の組成物は例えば圧縮成形、射出成形、カレンダーリ
ング、真空成形、押出成形及び/またはブロー成形法の
ような慣習的な方法を単独でまたは組合せて用いて形成
または成形することができる。組成物はまたこのような
目的に適当した装置上でフイルム、繊維、多層状ラミネ
ートまたは押出成形シートに成形することができる。
本発明における使用に適した芳香族ポリカーボネートは
ポリカーボネートの製造のために技術上公知の慣習的方
法のいずれかによつて製造される。一般に、芳香族ポリ
カーボネートは芳香族二価フエノールを例えばホスゲ
ン、ハロホルメートまたは、ジフエニルカーボネートの
ようなカーボネートエステルのような、カーボネート先
駆体と反応させることによつて製造される。
本発明における使用に適した芳香族ポリカーボネートの
好ましい製造方法は、例えばホスゲンのような、カルボ
ニルハリドのカーボネート先駆体としての使用を含む。
この方法は活性化二価フエノールまたは非活性化二価フ
エノールと例えばピリジン、ジメチルアニリン、キノリ
ン等のような酸受容体とを含む反応混合物中にホスゲン
ガスを通すことを含む。酸受容体は希釈せずに、または
例えば塩化メチレン、クロロベンゼンもしくは1,2-ジク
ロロエタンのような不活性有機溶媒で希釈して用いるこ
とができる。第三アミンは良好な溶剤であり、反応中の
良好な酸受容体であるので、有利である。
カルボニルハリド反応が進行する温度は0℃未満から約
100℃まで変化しうる。反応は室温から50℃までの温度
において充分に進行する。ホスゲン必要量は一般に二価
フエノールの存在量に依存する。一般的に述べると、ホ
スゲン1モルが二価フエノール1モルと反応すると、ポ
リカーボネートと2モルのHClとが形成される。HClは次
に酸受容体によつて吸収される。
本発明に有用な芳香族ポリカーボネートの他の製造方法
は、二価フエノールのアルカリ性水性懸濁液にホスゲン
を加えることを含む。この方法は例えば塩化メチレン、
1,2-ジクロロエタン等のような不活性溶剤の存在下で実
施するのが好ましい。反応に触媒作用を及ぼすために第
四アンモニウム化合物を用いることができる。
このような芳香族ポリカーボネートのさらに他の製造方
法は例えばベンゼン、クロロベンゼンまたはトルエンの
ような非水性媒質中のアリールジオールの無水アルカリ
塩の攪拌した懸濁液のホスゲン化を含む。この反応は例
えばクロロベンゼンのような不活性ポリマー溶剤中の例
えばビスフエノールAのナトリウム塩のスラリーにホス
ゲンを添加することによつて説明される。
一般的に述べると、ビスフエノールAのビス−ハロホル
メートのようなハロホルメートを、上記方法のいずれに
おいても、ホスゲンの代りにカーボネート先駆体として
用いることができる。
ポリカーボネート形成反応にカーボネート先駆体として
例えばジフエニルカーボネートのようなカーボネートエ
ステルを用いる場合には、100℃より高い温度において
物質を1〜15時間の範囲内の時間反応させる。このよう
な条件下で、カーボネートエステルと用いた二価フエノ
ールとの間でエステル交換が生ずる。エステル交換は好
ましくは窒素またはアルゴンのような不活性雰囲気中で
10〜100mmHgオーダーの減圧において完成するのが有利
である。
ポリマー形成反応は触媒の不存在下で実施することがで
きるが、望ましい場合には、例えば金属リチウム、カリ
ウム、カルシウムまたはマグネシウムのようなエステル
交換触媒を用いることができる。このような触媒を使用
する場合にその量は通常、使用する二価フエノール重量
を基準にして例えば0.001〜0.1%の範囲内の少量であ
る。
溶液製造方法では、酸受容体として水性塩基またはピリ
ジンのいずれを用いるかに依存して、真溶液または偽溶
液のいずれかにおける反応から芳香族ポリカーボネート
が生ずる。ポリマーに例えばヘプタンまたはイソプロパ
ノールのような非溶剤を加えることによつて、コポリマ
ーが溶液から沈降する。または、典型的には減圧下でポ
リマー溶液を加熱して溶剤を蒸発させることができる。
本発明の実施に用いるために適したカーボネートポリマ
ーを製造するための上記方法と反応物質はモイヤー(Mo
yer)の米国特許第2,970,131号;シュネル(Schnell)
の米国特許第4,384,108号;グラス(Glass)の米国特許
第4,529,791号;及びグリゴ(Grigo)の米国特許第4,67
7,162号にさらに詳しく述べられている。
好ましい芳香族ポリカーボネートは一般式: 〔式中、Xは二価C1−C15炭化水素ラジカル、単結合、
−O−、−S−、−S2−、−SO−、−SO2−、または−C
O−である〕 で示される反復単位を特徴とする。各芳香環は水素以外
に、例えばC1−C4アルキル炭化水素もしくはアルコキシ
ラジカル、アリルもしくはアリールオキシラジカルまた
はハロラジカルのような1〜4置換基をさらに含みう
る。
例えば、2,2-ビス(4-ヒドロキシフエニル)プロパン
(「ビスフエノール‐A」または「Bis-A」)または1,1
-ビス(4-ヒドロキシフエニル)‐1-フエニルエタン
(「ビスフエノール‐A-P」または「Bis-A-P」)から誘
導されたような上記ポリカーボネートはそれぞれ、本発
明にホモポリマーとして用いることができるが、ホモポ
リマーではなくカーボネートコポリマーまたはインター
ポリマーが望ましい場合には、1種類以上のビスフエノ
ールと例えばジカルボン酸もしくはアルキレングリコー
ルのような、1種類以上の酸末端もしくはヒドロキシ末
端反応物質とから、または2種類以上のジヒドロキシ化
合物または上記物質のいずれかの混合物からカーボネー
トポリマーを誘導することもできる。例えば、Bis-AとB
is-A-Pを上記反応条件下でカーボネート先駆体と共に反
応させる場合に、カーボネートコポリマーが形成され
る。ビスフエノールをカルボン酸誘導体とα,ω‐ビス
‐ヒドロキシアリールオキシ末端基含有ポリオルガノシ
ロキサンと反応させるとコポリマーが形成され、ポール
(Paul)の米国特許第4,569,970号に詳述されているよ
うに、シロキサン/カーボネートブロツクコポリマーが
得られる、またはビスフエノールをビス(アル‐ハロホ
ルミルアリール)カーボネートと反応させると、代替の
コポリエステルカーボネートが得られる。ヒドロキシカ
ルボン酸をカルボン酸誘導体とカルボネート形成条件下
で反応させると、ビス(アルハロホルミルアリール)カ
ーボネートが形成される、このコポリエステルカーボネ
ートはスヴアルト(Swart)の米国特許第4,105,633号に
詳述されている。この明細書と特許請求の範囲内で用い
る「ポリカーボネート」なる用語はカーボネートホモポ
リマー、カーボネートコポリマー(上記のような)、及
び/またはカーボネートホモポリマー及び/またはカー
ボネートコポリマーのブレンドをも含むと理解すべきで
ある。
本発明のグラフトコポリマーは下記の繰返し単位を有す
る。
(式中Zは下記のユニット の1つ又はそれ以上を有し; aは0又は1; Rは水素又はC1-6の直鎖状又は枝分れ状アルキル、そし
てGはC6H5芳香族環である)。
そのバックボーンにカルボニル官能基を含むオレフイン
コポリマーは本発明に用いるグラフトオレフインコポリ
マーの製造に有利に用いられ、好ましい、このようなオ
レフインコポリマーはエチレン/一酸化炭素(ECO)で
ある。ECOはペルオキシ触媒または、触媒としての金属
化合物もしくはパラジウム化合物を用いた加圧容器内で
エチレンと一酸化炭素から形成される。重合条件下で非
反応性である炭化水素液体が希釈剤または反応媒質とし
て用いられ、触媒系の溶剤として作用し、その中で触媒
が安定であるような が反応媒質としての使用に典型
的に適している。空気と水を反応室から除去することが
好ましい。重合は10℃程度の低温から200℃までの範囲
内の温度において実施することができるが、50℃〜140
℃の範囲内でのランが好ましい。3,000気圧(303MPa)
ほどの高圧を反応に用いることができるが、通常の操作
圧力は20気圧(2MPa)〜1,500気圧(152MPa)の範囲内
である。収量と分子量は圧力上昇に伴つて増加する。ま
たは、オレフイン/一酸化炭素コポリマーを、攪拌オー
トクレーブ中でフリーラジカル開始剤を用いて、高圧条
件下で溶剤なしに実施することもできる。
エチレンの代りに多様なオレフインモノマーをまたはエ
チレンに加えて多くのビニルモノマーを一酸化炭素と共
に用いて、オレフインコポリマーバツクボーンを形成す
ることができる。二重結合を介して重合を行う、>C=
C<アルケン結合を含むエチレン系不飽和化合物はオレ
フイン/一酸化炭素(オレフイン/CO)コポリマーバツ
クボーンの一部を形成しうるが、例えばプロピレン、イ
ソブチレン及び1-ブテンのようなオレフインモノマー及
び例えばブタジエン、アリルエステル、ビニルアセテー
ト、塩化ビニル、ビニル芳香族(例えばエチルアクリレ
ート及びメチルメタクリレートのようなアルキルアクリ
レート及びメタクリレート)、アクリロニトリル、テト
ラフルオロエチレン及びその他のビニルモノマーのよう
なビニルモノマーならびに他の置換及び非置換高級C1
C8α‐アルケンまたはαモノオレフイン、及びこれらの
混合物が好ましい。
一酸化炭素から誘導されるオレフイン/COコポリマーの
割合は一般に0.1〜40重量%、及び好ましくは0.5〜30重
量%である。一酸化炭素とα‐モノオレフインのコポリ
マーと上記のような、それらの製造方法はランカスター
(Lancuster)の米国特許第4,600,614号、ブルーベーカ
ー(Brubaker)の米国特許第2,495,286号、レーブ(Loe
b)の米国特許第3,083,184号、フエントン(Fention)
の米国特許第3,530,109号及びノザキ(Nozaki)の米国
特許第3,694,412号にさらに詳しく述べられている。
ECO製造方法に関して上述したことは、バツクボーンモ
ノマーミツクスの変更から生ずる前記オレフイン/COコ
ポリマーの他の形式にも同様に通用する。本発明に用い
たオレフイン/COコポリマーのバツクボーンは(一酸化
炭素と共に)種々なモノマーのいずれからも製造される
ことができ、特にECOの製造に関連する上記考察に含ま
れる種々な方法のいずれによつても製造することができ
る。しかし、最も好ましいオレフイン/COコポリマーはE
COである。
グラフトオレフイン/COコポリマーは、オレフインバツ
クボーン中に一酸化炭素(CO)単位を有するオレフイン
コポリマーから成るポリマーババクボーンにグラフト結
合した連鎖として、1種類以上のビニルモノマーまたは
ビニリデンモノマー、特に極性基または電気的陰性基ま
たは官能基を有するこれらのモノマーを重合することに
よつて製造される。このようなモノマーの例はメチルア
クリレート、メチルメタクリレート、無水マレイン酸、
グリシジルメタクリレート、ビニルアセテート、スチレ
ンのようなビニル芳香族炭化水素、及びアクリロニトリ
ルのようなシアン化ビニル、またはこれらの混合物であ
る。このグラフト重合の実施方法は本発明にとつて重要
ではなく、公知方法の成果でありうる。典型的に、グラ
フト重合鎖のモノマーはオレフイン/COコポリマーバツ
クボーンと接触し、グラフトポリマー鎖が形成され、そ
の場でバツクボーンにグラフトさせるが、これは必らず
しも必要ではない。しかし、グラフト鎖は最初にそれ自
体がポリマーまたはコポリマーとして形成され、それか
らポリマーバツクボーンにグラフトさせる。
グラフト重合は例えばフリーラジカルプロセスによつ
て、または照射によつて、またはイオン手段によつて開
始される。ポリマーバツクボーンとグラフトモノマーを
共に(1)溶液または懸濁液とし、ポリマーバツクボー
ンをモノマー(複数の場合も)に溶解するかまたはポリ
マーバツクボーンをグラフトさせる前にモノマーで膨潤
させる;(2)エマルジヨンにして、ポリマーバツクボ
ーンをモノマー(複数の場合も)のラテツクス重合中に
分散させる;または(3)塊状系とし、グラフトポリマ
ーまたはコポリマーの不完全重合体を形成し、次にこの
不完全重合体を液体モノマー中のポリマーバツクボーン
の溶液と混合し、高せん断条件下でグラフトを完成させ
る。グラフト重合は標準反応器内でまたは押出機のバレ
ル内で実施することができる。
種々な条件が最終生成物の性能に影響を与えずに、本発
明の組成物のグラフト重合に有利に作用しうる。例え
ば、ゴム強化熱可塑性スチレン系樹脂に使用するための
グラフトゴム成分の形成に関して下記に述べるような方
法、条件及び種々な代替モノマーをオレフイン/COコポ
リマーにグラフトすべきモノマーとしてのスチレン、ア
クリロニトリル、メチルメタクリレート、ビニルアセテ
ト及び/または前記代替モノマーの使用に適用すること
ができる。
オレフイン/COコポリマーのポリマーバツクボーンにグ
ラフトすることのできる他のモノマーはビニル化合物
(特にそれらが極性基、電気的陰性基または官能基を有
する場合に)、例えばビニルトルエン、α‐メチルスチ
レン、ハロゲン化スチレン、ナフタレン、アクリロニト
リル、またはメチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレートもしくはヘキシルア
クリレートのようなC1−C8アルキルアクリレート、メチ
ルメタクリレートもしくはヘキシルメタクリレートのよ
うなC1−C8アルキルメタリレート、アクリル酸またはメ
タクリル酸;ビニリデンモノマー(特にそれらが例えば
ハロゲン基、例えばフエニル、カルボキシ、シアノ等の
ような二重結合または三重結合を有する有機基のような
極性基、電気的陰性基または官能基を有する場合);及
び例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、アセテート、ビ
ニルエステルまたはビニルエーテルのような化合物;ま
たは上記物質の2つ以上の混合物である。一般に、例え
ばビニル及びビニリデンのエステル、エーテル、有機
酸、エポキシド、芳香族、アルコール、ハリド、ニトリ
ル及びアミドまたはこれらの混合物のような群から選択
したビニルモノマー及びビニリデンモノマーをオレフイ
ン/COコポリマーにグラフトすべきモノマーとして用い
ることができる。
ポリマーバツクボーンにグラフトされるグラフトオレフ
イン/COコポリマーの割合は最終生成物のグラフトコポ
リマーの重量を基準にして1〜50%、好ましくは5〜30
%である。上記のような、本発明の使用に適したグラフ
トオレフイン/COコポリマーの製造に有用なグラフト重
合の系と方法は、オレナー(Olener)の米国特許第4,53
6,545号とストレイト(Strait)の米国特許第4,762,890
号により詳しく考察されている。
本発明に用いる芳香族ポリエステルは多様な方法によつ
て製造される。ヒドロキシカルボン酸の自己エステル化
は公知であるが、水の脱離を生ずるジオールとジカルボ
ン酸との反応を含む直接エステル化は−〔−AABB−〕−
ポリエステルを生成し、営利的生産のためにより頻繁に
用いられる。例えばp-トルエンスルホン酸、チタンアル
コキシドまたはジアルキルスズオキシドのような触媒の
存在も役に立つが、直接エステル化反応の主要な推進力
は熱である。加える温度は反応物質の融点を超え、使用
するジオールの沸点に典型的に近づき、通常は150℃〜2
80℃の範囲内である。過剰なジオールが典型的に用いら
れ、酸の全てがジオールと反応するや否や、減圧下でさ
らに加熱することによつてジオールを留去する。ジオー
ルから最初に形成される、−OH末端基を有する二酸エス
テルはアルコリシスと重合を受けて、ポリマーエステル
を形成し、ジオールは副生成物として分離され、反応帯
から除去される。反応は典型的に不活性ガスの存在下で
実施される。
この代りに、しかし同様な方法で、ジカルボン酸のエス
テル形成誘導体はジオールと共に加熱すると、エステル
交換反応でポリエステルが得られる。このような目的に
適した酸誘導体は酸のエステル、ハリド、塩または無水
物である。交換反応のために二酸ビスエステルを用いる
場合には、それからエステルを形成するアルコール(置
換されるアルコール)はポリエステル形成に用いられる
ジオール(置換アルコール)よりも低沸点であるべきで
ある。この反応は置換アルコール(displacing alcoho
l)の沸点以下の温度であり置換されるアルコール(dis
placed alcohol)の沸点よりも充分に高い温度において
慣習的にランされ、通常は直接エステル化のための温度
範囲と同様な温度範囲でランされる。エステル交換反応
は典型的に、例えばクロロホルムまたはテトラクロロエ
タンのような不活性有機溶剤の希釈剤の存在下でまたは
例えばピリジンのような第三有機塩基の存在下でランさ
れる。エステル交換がアルコリシスを含む場合に典型的
に用いられる触媒は例えばナトリウム、リチウム、亜
鉛、カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウムのカ
ーボネートまたはアルコキシドのような弱塩基である
が、交換反応中にアシドリシスが生ずる場合には、酸化
アンチモン、チタンブトキシド、または酢酸ナトリウム
のような触媒がしばしば用いられる。アシドリシスの実
施が好ましい場合には、アセテートのようなジオール誘
導体が効果的に用いられる。
高温の維持は特に反応の最後の方ではエステル化の重要
な面である。この結果、熱エステル切断が完成し、この
プロセスの有利な結果としてポリマーが成長し、このポ
リマー成長は溶融重合の使用によつて得られる分子量に
上限を定めることになる。溶融反応混合物にその完成直
前にジフエニルカーボネートのような連鎖結合剤を加え
ることによつて、ポリエステルの分子量をさらに高める
ことができる。または、固体状態重合によつて高分子量
を得るには、中間重合のポリエステル生成物を真空中ま
たは不活性ガス流中で最初にこの生成物が結晶化する温
度に、次にその融点に溶接した温度に加熱することがで
きる。
環状エステルまたはラクトンの開環反応によつてもポリ
エステルを製造することができ、この反応のためには有
機第三塩基、アルカリ金属及びアルカリ土金属、水素化
物及びアルコキシドを開始剤として用いることができ
る。この種の反応によつて得られる利益は、反応がしば
しば100℃未満の低温でランすることができ、縮合生成
物の反応からの除去が必要ないことである。
本発明に用いるポリエステルを製造するための、ヒドロ
キシカルボン酸以外の適当な反応物質はジオールとジカ
ルボン酸であり、これらのいずれかまたは両方が脂肪族
または芳香族である。それ故、ポリ(アルキレンアルカ
ンジカルボキシレート)、ポリ(アルキレンフエニレン
ジカルボキシレート)、ポリ(フエニレンアルカンジカ
ルボキシレート)、またはポリ(フエニレンフエニレン
ジカルボキシレート)であるポリエステルがこの場合に
用いるために適当である。ポリマー鎖のアルキル部分は
例えばハロゲン、アルコキシ基またはアルキル側鎖で置
換されることができ、鎖のパラフイン部分に二価のヘテ
ロ原子基(例えば−O−、−S−または−SO2−)を含
むことができる。この鎖は不飽和及び非芳香環をも含み
うる。芳香環は例えばハロゲン、アルコキシまたはアル
キル基のような置換基を含むことができ、環の如何なる
位置においてもポリマーバツクボーンに結合させること
ができ、アルコールまたは酸官能価にまたは介在原子に
結合することができる。
エステル形成に用いられる典型的なアルキレンジオール
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール
及びブチレングリコールのような、C2−C10グリコール
である。しばしば用いられるアルカンジカルボン酸はシ
ユウ酸、アジピン酸、セバシン酸である。環を含むジオ
ールは例えば、1,4-シクロヘキシレニルグリコール、ま
たは1,4-シクロヘキサンジメチレングリコール、レゾル
シノール、ヒドロキノン、4,4′‐チオジフエノール、
ビス‐(4-ヒドロキシフエニル)スルホン、ジヒドロキ
シナフタレン、キシリレンジオールであるか、または例
えば2,2-ビス‐(4-ヒドロキシフエニル)プロパンのよ
うな多くのビスフエノールの1つでありうる。芳香族二
酸には例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジフ
エニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン
酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸がある。
ここで用いる「ポリエステル」なる用語には、1種類の
ジオールと1種類の二酸のみから形成されるポリエステ
ルの他に、ランダムコポリエステル、パターン化コポリ
エステルまたはブロツクコポリエステル、例えば二種類
以上のジオール及び/または2種類以上の二酸及び/ま
たは他の二価ヘテロ原子基から形成されるポリエステル
を含む。このようなコポリエステルの混合物、一種類の
ジオールと一種類の二酸のみから誘導されるポリエステ
ルの混合物、このような群の両方からの要素の混合物も
全て、本発明への使用に適している。例えば、テレフタ
ル酸によるエステル化にエチレングリコールと共にシク
ロヘキサンジメチロアルを用いると、特に重要な透明で
非晶質のコポリエステル(PETG)が形成される。4-ヒド
ロキシ安息香酸と2-ヒドロキシ‐6-ナフトエ酸の混合
物;またはテレフタル酸、4-ヒドロキシ安息香酸及びエ
チレングリコールの混合物;またはテレフタル酸、4-ヒ
ドロキシ安息香酸及び4,4′‐ジヒドロキシジフエニル
の混合物から誘導される液晶ポリエステルも考えられ
る。
例えばポリ(アルキレンフエニレンジカルボキシレー
ト)、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテ
レフタレートまたはこれらの混合物のような芳香族ポリ
エステルは本発明に特に有用である。
上記のような、ポリエステルの製造に有用な方法と物質
はウインフイールド(Whinfield)の米国特許第2,465,3
19号、ペンギリー(Pengilly)の米国特許第3,047,539
号及びルツセル(Russll)の米国特許第3,756,986号に
さらに詳しく述べられている。
本発明の組成物におけるポリカーボネート及びポリカー
ボネートとブレンドする他の物質の流動と成形の容易さ
を強化するまたは促進するために、しばしば「SAN」と
呼ばれるポリ(スチレン‐アクリロニトリル)のような
スチレン系熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。SAN
及び他のスチレン系熱可塑性樹脂はエマルジヨン、サス
ペンジヨンまたは連続バルクプロセス(continuous bul
k process)によつて典型的に製造される。
SANのようなスチレン系熱可塑性樹脂をエマルジヨン中
に製造する場合には、水、モノマー、乳化剤及び適当な
重合触媒の反応混合物を反応器、例えば攪拌オートクレ
ーブに装入する。アクリル酸、メタクリル酸、フマル
酸、マレイン酸、及びこれらのエステル、ニトリル、無
水物は全て、スチレンと組合せを用いて、例えばSAN、
スチレン/無水マレイン酸コポリマー(SMA)、スチレ
ン/メチルメタクリレートコポリマー(SMMA)、または
SAN/メチルメタクリレートコポリマー(SANMMA)のよう
な、スチレン系熱可塑性樹脂を形成できるモノマーであ
る。モノマーを加えるためにまたは転化レベルを有利に
高めるために望まし場合には、2つ以上の反応器を連続
して用いることができる。ポリマーの形成は発熱性であ
る。発生した熱の一部を利用して、反応を推進させ、冷
却ジヤケツトまたは減圧蒸発によつて平衡が解消する。
反応は38℃(100°F)〜93℃(200°F)、通常は79℃
(175°F)〜93℃(200°F)の範囲内でランすること
ができる。種々な乳化剤を用いることができる。しばし
ば、例えば脂肪酸もしくはアルキル芳香族スルホン酸の
塩に基づく石ケン、ロジン酸石ケンまたは非イオン性乳
化剤のような石ケンが用いられる。触媒は過酸化物型、
アゾ型またはレドツクス型である。
スチレン系モノマーと共重合してSANまたは他のスチレ
ン系熱可塑性樹脂を形成することのできるモノマーに
は、特に例えばハロゲン基のような極性、電気的陰性基
または例えばカルボキシ、シアノ等のような二重結合も
しくは三重結合を有する有機基を含む場合のビニリデン
モノマーがある。代表的なスチレンモノマーにはスチレ
ンとスチレンの置換誘導体があり、代表的なコモノマー
には例えばアクリロニトリルとメタクリロニトリルのよ
うなアクリル酸に基づく化合物;例えばアクリレートも
しくはメタクリレートのようなエステル;マレイミド;
及び例えば塩化ビニル、ビニルアセテートもしくは塩化
ビニリデンのようなビニル化合物;または上記コモノマ
ーの2つ以上の混合物がある。一般に、例えばビニル及
びビニリデンのエステル、エーテル、有機酸、アルコー
ル、ハリド、ニトリル、アミドまたはこれらの混合物の
ような群からのビニル及びビニリデンのコモノマーを用
いて、スチレン系熱可塑性樹脂を形成することができ
る。スチレンとアクリロニトリルの好ましいモノマーを
用いてSANを形成する場合には、しばしばスチレン約90
〜約55重量部とアクリロニトリル約10〜約45重量部の割
合でこれらのモノマーを用いる。ポリマー生成物は通
常、慣習的な凝集によつて回収される。上述したスチレ
ン系熱可塑性樹脂とその製造方法はムライ(Murray)の
米国特許第3,547,857号とコールポス(Kohlpoth)の米
国特許第3,772,257号にさらに詳しく述べられている。
または、例えばSANのようなスチレン系熱可塑性樹脂は
サスペンジヨンプロセスによつて製造することができ
る。モノマー、開始剤及び懸濁化剤の水性混合物を100
℃〜200℃の温度、6.9〜690kPaの圧力において圧力容器
内で反応させ、その後残留モノマーをスチームストリツ
ピングによつて除去する。スラリー形の生成物を遠心分
離または過によつて脱水してから乾燥する。用いるこ
とのできる懸濁化剤は例えばポリビニルピロリドン、カ
ルボキシメチルセルロース、レシチンまたはリン酸カル
シウムのような物質である。ここに述べるサスペンジヨ
ンプロセス、その他のプロセスは、スチレン系モノマー
と、α,β‐オレフイン不飽和結合と低級アルキル基ま
たはハロゲン置換基をモノビニルモノマーと共に有する
モノニトリルとの共重合に合せて修正することができ
る。これらにはオレフイン系不飽和カルボン酸のエステ
ルとニトリル、ビニルエステル、ビニルエーテル、α‐
オレフインまたはこれらの混合物がある。このカテゴリ
ーの好ましいスチレン系モノマーの例は、スチレン、ビ
ニルトルエン、ビニルキシレンであり、このカテゴリー
の好ましいコモノマーの例はアクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリレート、メタクリレート、マレー
トフマレートまたはこれらの混合物である。上述のよう
な、SANのようなスチレン系熱可塑性樹脂を製造するた
めのサスペンジヨンプロセスは、アリベルテイ(Albert
i)の米国特許第3,444,270号にさらに詳しく述べられて
いる。
SANのようなスチレン系熱可塑性樹脂は熱の存在下での
モノマー間の直接接触のために重合が生じ、懸濁化剤ま
たは乳化剤を必要としないバルクプロセスすなわち塊状
重合プロセスによつて製造される。しかし、ポリマー生
成物によつて生ずる粘性のために、例えばベンゼン、エ
チルベンゼン、トルエンまたはキシレンのような溶剤を
しばしば反応混合物に加えて、機械加工を容易にする。
このプロセスは連続管または攪拌容器のいずれかでラン
することができる。還流冷却器を用いて、反応帯または
反応器内の温度または圧力を制御することができる。溶
媒を用いる場合には、生成物を通常は200℃より高い高
温、減圧にさらすことによつて溶媒は脱蔵(devolatili
zation)される。エマルジヨンプロセスとサスペンジヨ
ンプロセスにも云えるように、バルクプロセスを用いて
モノアルケニル芳香族化合物とアルケニルニトリル化合
物を重合させることができる。上述したような、バルク
塊状重合プロセスによるスチレン系熱可塑性樹脂(例え
ばSAN)の製造は、ハンソン(Hanson)の米国特許第2,9
89,517号とラチエン(Latinen)の米国特許第3,813,369
号により詳しく述べられている。
本発明に用いるスチレン系熱可塑性樹脂た種々なモノマ
ー(またはそれらの混合物)のいずれからか製造され、
上記考察に含まれる種々な方法のいずれかによつて製造
される。スチレン系熱可塑性樹脂の他の例は、特に、SM
A、SMMA、SANMMAである。しかし、最も好ましいスチレ
ン系熱可塑性樹脂はSANである。スチレン系熱可塑性樹
脂として及びオレフインコポリマーにクラフトすべきポ
リマー鎖として、下記に述べるように、用いるために典
型的なSANは、ダウ ケミカル カンパニー(Dow Chemi
cal Company)から入手可能な、チリル(Tyril )880
スチレン‐アクリロニトリル樹脂である。
本発明のポリカーボネートブレンド組成物の加工を促進
または容易にするために、ゴムで改質したスチレン系熱
可塑性樹脂が同様に有効である。本発明に有利に用いら
れるゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂の例は、例えばア
クリロニトリル‐ブタジエン‐スチレンコポリマー(AB
S)のようなエラストマー系熱可塑性複合体である。こ
のような複合体のエラストマー部分は熱可塑性部分から
成るマトリツクス中に不連続粒子として通常分散され
る。組成が熱可塑性マトリツクと同じであるかまたは熱
可塑性マトリツクスに適合するポリマー量に種々な粒子
を通常グラフトさせ、エラストマー部分またはエラスト
マー成分のゴム特性を複合体の靱性に寄与させることが
できる。エラストマー成分と熱可塑性マトリツクスとの
間のグラフトはゴム/エラストマー相のせん断降伏傾向
に衝撃ブローエネルギーを消散させ、応力破壊の可能性
を減じさせている。
例えば、ABSはポリブタジエン基幹ラテツクスへのSANコ
ポリマーのグラフトによつて典型的に形成される。ポリ
ブタジエンゴムはSANによつて形成される熱可塑性成分
中に不連続相として分散させる。本発明に用いるゴム改
質スチレン系熱可塑性樹脂のゴム含量はゴム重量%以下
である。ABSのこの構造面、適合しうる熱可塑性樹脂相
へのゴムの分散は、各成分の分子量、グラフト度、ゴム
粒度及びゴム形状が変化しうるフレキシビリテイと共
に、正確なモノマー含量よりも通常重要である。複合体
はアクリロニトリル、ブタジスン、スチレンから絶対的
に製造されるか、またはこれらに置換してもしくはこれ
らに混入して他の成分を用いることができる。モノマー
ミツクスの変化は複合体の特性を変化させるが、ABSの
ようなゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂の特徴である、
基本的な基幹‐グラフトマトリツクス構造を通常変化さ
せないか、または変化させることを意図しない。アクリ
ロニトリル、ブタジエン、スチレンにしばしば置換され
るかまたは混合されるモノマーの幾つかを、ABSの通常
の製造方法と共に以下に挙げる。本発明のゴム改質スチ
レン系熱可塑性樹脂として用いられるエラストマー/熱
可塑性複合体のアクリロニトリル、ブタジエン、スチレ
ンからの製造方法に関して以下に述べることは、モノマ
ーミツクスの変化から生ずる前記エラストマー/熱可塑
性複合体の他の形式にも、同じように通用する。
ABS樹脂のようなゴム改質スチレン系樹脂の製造方法の
1つはエマルジヨン重合である。このプロセスの第1工
程は水性エマルジヨン中のゴム基幹ラテツクスの製造で
ある。基幹は有機過酸化物、過硫酸塩、鉄、糖または過
酸化物レドツクス系によつて開始されうる、1,3-ブタジ
エンの単独のまたは他のモノマーと組合せた重合から得
られる。ブタジエンはスチレンまたはアクリロニトリル
のいずれかと共重合して基幹を形成することができる
が、多くの他のモノマーも同様な結果を生ずる。一般
に、水性エマルジヨン中での混合物の重合時に不飽和エ
ラストマーコポリマーが形成されるような割合で、共役
ジエンと単一オレフイン系二重結合を含む共重合可能な
化合物とを含む混合物が適当である。例えば、主要量の
ブタジエン‐1,3、イソプレン、2,3-ジメチルブタジエ
ン‐1,3もしくはピペリレン、またはこれらの2種類以
上の組合せ、及び少量の下記モノマー、すなわちスチレ
ン、α‐メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-クロ
ロスチレン、ジクロロスチレン、ビニルナフタレンと次
式: 〔式中、Arは環炭素原子に結合原子価を有する芳香族ラ
ジカルであり、Rは水素またはアルキルである〕 で表される他のアルケニル置換芳香族化合物、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、オクチルアクリレート、メチルα‐ク
ロロアクリレート、メタクリルアミド、アクリルアミ
ド、N,N-ジエチルアクリルアミドと他のニトリル、α‐
メチレン脂肪族モノカルボン酸のアミドとアルキルエス
テル、例えばN-フエニルマレイミドのような置換芳香族
マレイミド、ジエチルフマレート、ジエチルクロロマレ
ート、塩化ビニリデン、メチルビニルケトン、メチルイ
ソプロペニルケトン、ビニルピリジン、ビニルフラン、
ビニルカルバゾール、イソブチレン、エチレン等の1種
類以上とを含む混合物を用いることができる。ゴムラテ
ツクスの製造では、ブタジエンの他のモノマーに対する
割合が2/1〜15/1の範囲内であることが好ましい。典型
的には0.05〜0.8μmの範囲内であるゴムラテツクス基
幹の粒度はこの方法の第2工程で生じたSANコポリマー
がゴムラテツクス基幹にグラフトする効率に影響を与え
る。
ゴムラテツクス基幹が形成された後に、ゴムラテツクス
基幹と、ASBの場合には、スチレンとアクリロニトリル
モノマーをさらに水性エマルジヨンにさらす。スチレン
の濃度は通常、アクリロニトリル濃度の約1.5〜3.5倍で
ある。しかし、例えばメタクリロニトリル、ジビニルベ
ンゼン、α‐メチルスチレン、p-メチルスチレン、メチ
ルメタクリレート、N-フエニルマレイミド、塩素化スチ
レン、臭素化スチレン、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、n-ブチルアクリレート、またはこれらの混
合物のような他のモノマーもスチレン及びアクリロニト
リルと結合させることができる。有機過酸化物、アゾ化
合物、過硫酸塩またはレドツクス系を通常、重合の開始
に用いることができる。この重合中に、SANまたは他の
コポリマーが形成される、その一部はゴムラテツクス基
幹にグラフトされ、その一部は遊離する。グラフトゴム
と遊離または非グラフトポリマー(例えばSAN)の両方
を含むラテツクスを次に凝固剤溶液と混合し、加熱し、
攪拌すると、不連続粒子が形成される。これらの粒子を
含むスラリーを遠心分離機内で脱水し、樹脂を乾燥する
と、目的のABS樹脂が得られる、またはゴム濃度が40重
量%より大きい場合には、先駆体濃縮物が得られ、この
先駆体濃縮物を付加的な量のSANまたはその他の樹脂と
混合すると、ABSまたは他のゴム改質スチレン系熱可塑
性樹脂が形成される。上述のような、エマルジヨン重合
によるABS樹脂の製造方法はチルダース(Childers)の
米国特許第2,820,773号及びカルバート(Calvert)の米
国特許第3,238,275号により詳しく述べられている。
ABSまたは他のゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂を懸濁
重合または懸濁‐塊状重合によつて製造する場合に、予
成形したエラストマー成分、通常はポリブタジエンまた
はブタジエン/スチレンコポリマーを例えばスチレン、
アクリロニトリルのようなモノマーの混合物に溶解す
る。ゴム成分はABSのエマルジヨン重合に関して上述し
た幾つかの成分の1つであるか、またはポリイソプレ
ン、ポリシクロペンタジエン、天然ゴム、塩素化ゴムま
たはブタジエン‐イソプレンコポリマーでありうる。し
かし、好ましいゴム成分は約35%〜50%のシス成分を含
む線状1,3-ポリブタジエンである。エマルジヨンプロセ
スは非線状生成物を生ずる傾向があるために、このポリ
ブタジエンはエマルジヨン重合ではなくリチウム金属、
リチウムアルキルまたはチーグラー型触媒を用いてしば
しば製造される。
ゴム成分を通常スチレン‐アクリロニトリル混合物に溶
解するが、ゴム成分をスチレンのみに溶解して、次にモ
ノマー混合物に導入することができる。スチレン対アク
リロニトリルの好ましい比は約90/10〜約60/40であり、
好ましい配合では、ゴム成分は生成物の約4%から約40
%以下までを占める。上記エマルジヨンプロセスに関し
ては、多くの物質がスチレンと同様に機能し、スチレン
の代りに用いることができる、これには例えばα‐メチ
ルスチレン、または例えばビニルトルエン、ビニルキシ
レン、ビニルエチルベンゼンもしくはビニルクロロベン
ゼンのような、他の置換ビニル芳香族である。メタクリ
ロニトリルはアクリロニトリルの代りに用いられる、他
のシアン化アルケニルモノマーである。
ゴム成分、モノマー及び開始剤を反応器に装入し、約15
%〜約30%の転化率に達するまで重合が続いて生じ、プ
レポリマーが製造される。相転換が生じ、ゴムは粒度0.
5〜5μmの粒子として分散する不連続相になる。
次にプレポリマーを懸濁反応器内の懸濁化剤、開始剤及
び連鎖移動剤を含む水溶液中に入れる。典型的な懸濁化
剤はカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、スルホン化ポリスチレン、ポリ
グリコールエーテル及びヒドロキシエチルセルロースで
ある。溶液の攪拌により重合の完成は容易になり、生成
物は好ましくは非凝集形であり、水吸蔵((water occl
usion)が最小であるビーズとして得られる。懸濁中に
生ずるグラフト重合の典型的な開始剤はt-ブチルペルベ
ンゾエート、ジ‐t-ブチルペルオキシド、ジベンゾイル
ペルオキシド、t-ブチルペルアセテートまたはt-ブチル
ペルオキシイソプロピルカーボネートである。スラリー
を遠心分離機で脱水することによつてこのプロセスは完
了するが、フラツシユ乾燥によつて水分含量はさらに減
少する。上述のような、懸濁プロセスによるABSの製造
はカロツク(Carrock)の米国特許第3,515,692号とアツ
カーマン(Ackerman)の米国特許第4,151,128号により
詳しく述べられている。
バルク重合すなわち塊状重合では、例えばスチレン、ア
クリロニトリル、開始剤及びしばしば、メルカプタンま
たはテルピノレンのような連鎖移動剤を含むモノマーミ
ツクス中にエラストマー成分を溶解することによつて、
ABSが形成される。しかし、この反応を熱によつて開始
することもできる。モノマーは重合し、一部のポリマー
はゴム成分にグラフトするが、大ていのポリマーはモノ
マーポリマー溶液を形成する。モノマーポリマー相の相
対量が増加すると、モノマーポリマー相から成るマトリ
ツクス中に不連続ゴム粒子が分散する。粒子とポリマー
マトリツクスの界面においてポリマーがグラフトするこ
とによつて、ゴム粒子が安定化する。重合はモノマー/
ポリマ媒質中で生ずるので、転化が増加するにつれて粘
度が上昇する。このような粘度上昇にも拘らず、反応混
合物の攪拌を続けるために、メチルエチルケトン及びエ
チルベンゼンのような希釈剤を反応器に加えることがで
きる。重合の終了時に、例えば脱蔵押出成形機またはフ
ラツシユ蒸発器を用いて溶融物を脱蔵させ、真空を用い
て未反応モノマーと希釈剤を除去する。例えば顔料また
は安定剤のような改質剤を複合体がまだ溶融状態である
ときに加えることができる。
エマルジヨン重合方法または懸濁重合方法についても云
えるように、塊状重合方法に多くの可能なスチレン系モ
ノマーを用いることができ、生成されるスチレン系熱可
塑性樹脂に多くの物質を共重合させることができる。モ
ノビニリデン芳香族モノマーとも呼ばれる、可能なスチ
レン系モノマーの例はα‐アルキルモノビニリデン単芳
香族化合物、例えばα‐メチルスチレン、α‐エチルス
チレン、α‐メチルビニルトルエン;環置換アルキルス
チレン、例えばビニルトルエン、o-エチルスチレン、p-
エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、環置換ハロス
チレン、例えばo-クロロスチレン、p-クロロスチレン、
o-ブロモスチレン、2,4-ジクロロスチレン;環アルキル
環ハロ置換スチレン、例えば2-クロロ‐4-メチルスチレ
ンと2,6-ジクロロ‐4-メチルスチレンである。望ましい
場合には、このようなモノビニリデン芳香族モノマーの
混合物も用いることができる。可能なコモノマーの例に
は、例えばアクリロニトリルとメタクリロニトリルのよ
うなニトリル;例えばメチルメタクリレートのようなメ
タクリレート;マレイン酸とそのエステルとその無水
物;例えばN-フエニルマレイミドのような置換芳香族マ
レイミド;及び上記化合物の混合物がある。メタクリロ
ニトリルをアクリロニトリルと併用することもできる。
上述のような、ABSを製造するための塊状重合方法はク
ルーズ(Kruse)の米国特許第4,187,260号、サイモン
(Simon)の米国特許第4,252,911号及びウエーバー(We
ber)の米国特許第4,526,926号により詳しく述べられて
いる。
本発明に用いるゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂をスチ
レン、アクリロニトリル及びブタジエンから製造する方
法に関して上述したことは、使用するゴム材料の種類の
変化から生ずる前記ゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂の
他の形式にも等しく適用される。例えば、ゴム改質スチ
レン系熱可塑性樹脂がとることのできる他の形式は、ダ
ウ ケミカル カンパニー(Dow Chemical Company)か
ら入手可能なローベル(Rovel )耐候性ポリマーの場
合のように、SANをEPDM(エチレン/プロピレン/非共
役ジエン)ゴムから形成される基幹にグラフトする場合
に得られるABSコポリマーである。例えば、ヘントン(H
enton)の米国特許第4,766,175号を参照のこと。また
は、ASAコポリマーの場合のように、SANをアクリレート
エラストマーに架橋またはグラフトして、ゴム改質スチ
レン系熱可塑性樹脂を形成することができ、このことは
2-(Yu)の米国特許第3,944,631号によりより詳しく述
べられている。さらに、上記の様々なコポリマーの混合
物も本発明のゴム改質スチレン系熱可塑性樹脂として役
立つ。しかし、好ましいゴム改質スチレン系熱可塑性樹
脂はABSである。
本発明に任意に用いられる強化剤は適当なゴムまたはエ
ラストマーから製造することができる。当業者は適当な
種類と量のゴムを含む物質を選択することができるが、
強化剤として本発明に用いるために適した、幾つかの典
型的な種類のゴムまたはエラストマー化合物を以下に挙
げて、このような目的を満たす公知の物質の変化を説明
する。本発明に用いる強化剤のゴム含量は40重量%より
多く、下記のゴムの2種類以上の混合物を強化剤として
用いることもできる。
アクリルエラストマーはその飽和バツクボーンの結果と
して、オゾン、酸化及び高温油の効果に対する特に良好
な耐性のために知られている。これは主としてアクリレ
ートから形成されるが、時にはフレキシビリテイのため
にバツクボーンにエチレンを含むこともある。アクリル
エラストマーはエマルジヨンプロセスと懸濁プロセスの
両方によつて製造することができ、このアクリルエラス
トマーはアロイア(Aloia)の米国特許第3,976,611号に
より詳しく述べられている。
ブチルゴムは、イソプレンが典型的にコポリマーの2.5
モル%以下を占めるにすぎない、イソブチレンとイソプ
レンの共重合生成物であるので、不飽和結合を殆んど含
まない。従つて、ブチルゴムは酸化、その他の分解効果
に対してアクリルエラストマーと殆んど同じの良好な耐
性を有する。溶液プロセスを用いてブチルゴムを製造す
ることができるが、ブチルゴムの大部分は沈降方法(ス
ラリー方法)によつて製造される、この方法ではエノマ
ーを塩化アルミニウムのような触媒を用いて塩化メチレ
ン希釈剤中で共重合させる。上述のようなブチルゴムは
グリーン(Green)の米国特許第2,401,754号及びネルソ
ン(Nelson)の米国特許第2,462,123号により詳しく考
察されている。
クロロスルホン化ポリエチレンゴムはポリエチレン含有
溶液中へ塩素と二酸化硫黄の混合物をバブルさせること
によつて製造され、このゴム生成物は典型的に二次アル
キルクロリドとして20〜40%の塩素と二次スルホニルク
ロリドとして1〜2%の硫黄を含む。上述のような、ク
ロロスルホン化ポリエチレンゴムはビークリー(Beekl
y)の米国特許第2,640,048号とカーライル(Kalil)の
米国特許第2,923,979号により詳細に考察されている。
ペンダントメチル基の存在はEPM(エチレン/プロピレ
ン)ゴムに天然ゴムの構造に似た構造を与えるが、EPM
ゴムはバツクボーンに二重結合を有さない。従つて、EP
Mゴムは光、熱、酸素及びオゾンの分解効果によつて生
ずる連鎖切断と架橋に対して、飽和に付随して、良好な
耐性を有する。EPMゴム中のエチレン/プロピレンの比
は約50/50〜約75/25の範囲内である。しかし、バツクボ
ーンに不飽和が無いことは加硫を妨げるので、付加重合
可能なC=C結合を含むペンダント基を与えるためにコ
ポリマーにジエンがしばしば加えられる。直鎖または環
状であるジエンは共役すべきではなく、2個のC=C結
合は重合に関して異なる活性を有することになる。非共
役ジエンをエチレン及びプロピレンと共重合する場合に
は、生成物はEPDMゴムとして公知である。溶液プロセス
によつて製造することのできるEPM/EPDMゴムを上述した
が、これはペエイジ(Paige)の米国特許第3,341,503号
により詳しく述べられている。
例えば、フルオロカーボンエラストマーのポリ(テトラ
フルオロエチレン‐コープロピレン)のようなフツ素化
ゴムは、開始剤として有機または無機のペルオキシ化合
物を用いて、高圧フリーラジカル水性エマルジヨン中で
製造される。フツ素化カルボン酸石ケンは通常乳化剤と
して用いられる。上述のようなフツ素化エラストマーと
その製造方法ははレツクスフオード(Rexford)の米国
特許第3,051,677号、ホン(Honn)の米国特許第3,053,8
18号、及びペイルソープ(Pailthorp)の米国特許第2,9
68,649号にさらに詳しく述べられている。
2-クロロ‐1,3-ブタジエンの重合によるネオプレンゴム
の形成は二重結合の両方を含む付加または二重結合の1
つをペンダント基として残す1つのみの付加によつて生
ずる。付加は−40℃において両結合を通して95%であ
り、100℃では70%に減少する。付加は頭対頭、頭対
尾、または尾対尾である。ネオプレンゴムは典型的にフ
リーラジカルバツチエマルジヨン重合によつて製造され
るが、連続プロセスでも製造される。上述のようなネオ
プレンゴムはコリンズの米国特許第1,967,865号とアホ
(Aho)の米国特許第2,831,842号により詳しく述べられ
ている。
1,3-ブタジエンとアクリロニトリルから重合されるニト
リルゴムは典型的に約15〜50%のアクリロニトリルゴム
含量を有する。極性‐CN基の存在はこのゴムに、非極性
炭化水素油と溶剤に対する良好な耐性を与えるが、バツ
クボーン中の残留C=C結合は酸化分解から生ずる架橋
による脆化に分子をさらすことになる。水性系は例えば
溶剤を必要とする系よりも扱いやすいので、エマルジヨ
ンによつてニトリルゴムを製造することが通常好まし
い。上述のようなニトリルゴムとその製造方法はコンラ
ツド(Konrad)の米国特許第1,973,000号により詳細に
述べられている。
ブタジエンの誘導体を含むゴムに関すると同様に、ブタ
ジエン分子の1,4または1,2(ビニル)付加によつてポリ
ブタジエンは形成される。1,4生成物はシスまたはトラ
ンスのいずれかであり、ビニル生成物は立体規則度に関
して分類される。高シスポリブタジエンはすぐれたレジ
リエンスと動的特性を有する軟質で、溶媒和されやすい
物質であるが、高トランスポリブタジエンは溶解が困難
である硬質で剛性の物質である。ポリブタジエンゴムは
典型的に、有機リチウム化合物または、低下した原子価
状態の金属を含む配位触媒を用いる溶液重合によつて製
造される。上述のようなポリブタジエンはブロツクウエ
イ(Brockway)の米国特許第2,977,349号及びウエダ(U
eda)の米国特許第3,170,907号により詳しく述べられて
いる。
本来はブタジエン単位であるものにペンダントメチル基
を有するポリイソプレンもシス‐1,4、トランス‐1,4ま
たは1,2(ビニル)形で重合する。シス‐1,4-ポリイソ
プレン、天然ゴムの合成同等体は予想通りに、軟質弾性
物質であるが、トランス異性体は硬質、結晶質であり、
例えば、ゴルフボールのカバーの製造に用いられてい
る。この重合にはチーグラー触媒が用いられ、Ti/Al比
が約1であるときに、生成物は98〜99%がシスであり、
Ti/Al比が約2に増加すると、生成物は全てがトランス
である。上述のような、ポリイソプレンとその製造方法
はカーン(Kahn)の米国特許第3,165,503号により詳し
く述べられている。
ポリエーテルゴムは炭化水素溶剤中または溶剤としてベ
ンゼン、トルエンまたは塩化メチレンを用いる溶液中で
アルミニウムアルキル‐水触媒を用いて配位重合機構に
よつて製造されるエピクロルヒドリンエラストマーを含
む。プロピレンオキシドエラストマーは例えばジエチル
亜鉛‐水のような配位触媒を用いてアリルグリシジルエ
ーテルとの共重合によつて溶液中で製造される。上述の
ような、ポリエーテルゴムはヴアンデンベルグ(Vanden
berg)の米国特許第3,634,303号とヴアンデンベルグの
米国特許第3,639,267号により詳しく述べられている。
熱可塑性エラストマーには例えば、室温より高いTgを有
する硬質ブロツクAと室温より低いTgを有するゴム状ブ
ロツクBとを有するスチレン‐ジエンABAブロツクコポ
リマーがある。上述のようなスチレン‐ジエンブロツク
コポリマーはホールデン(Holden)の米国特許第3,265,
766号及びプルーデン(Prudene)の米国特許第3,949,02
0号により詳しく考察されている。他の熱可塑性エラス
トマーには、シヨーレンベルガー(Schollenberger)の
米国特許第3,015,650号とサウンダース(Saunders)の
米国特許第3,214,411号に述べられているようなウレタ
ンに基づくエラストマー及びウイツトシープ(Witsiep
e)の米国特許第3,651,014号に述べられているようなコ
ポリエステル‐エーテルに基づくものがある。
ABSゴムはスチレンとブタジエンのコポリマーである。
モノマー自体をバツクボーンに沿つてランダムに分散さ
せることができる、または各モノマーのブロツクをラン
ダムに分散させることができる。上述のようなSBRゴム
はツエリンスキイ(Zelinski)の米国特許第2,975,160
号とツエリンスキイの米国特許第3,281,383号により詳
しく述べられている。
MBSゴムは共役ジエンの重合によつてまたは共役ジエン
とモノオレフインまたは例えばスチレン、アクリロニト
リルもしくはメチルメタクリレートのような極性ビニル
化合物との共重合によつて製造される基幹ラテツクスま
たはコアである。基幹ラテツクスは典型的に約45〜75%
の共役ジエンと約25〜55%のモノオレフインまたは極性
ビニル化合物から成る。モノマー混合物を次に基幹ラテ
ツクスにグラフト重合させる。このグラフトのためには
多様なモノマーを用いることができるが、その中下記の
モノマーが典型的である:例えばスチレン、ビニルトル
エン、α‐メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、ナフ
タレンのようなビニル芳香族;メタクリロニトリルまた
はα‐ハロゲン化アクリロニトリルを含めたアクリロニ
トリル;または例えばメタクリレート、エチルアクリレ
ートもしくはヘキシルアクリレートのようなC1〜C8アル
キルアクリレート;例えばメチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレートもしくはヘキシルメタクリレートのよ
うなC1−C8アルキルメタクリレート;アクリル酸もしく
はメタクリル酸;前記化合物の2種類以上の混合物。グ
ラフト度は基幹ラテツクス粒度に敏感であり、粒度は他
の方法の中でも特に制御された凝集方法によつて影響さ
れる。グラフトレベルが過度に高いレベルに達すること
が許される場合には、基幹ラテツクスの相対含量のゴム
効果は低下する。
グラフトするモノマーは反応混合物に同時にまたは逐次
加えることができ、逐次加える場合には、基幹ラテツク
スすなわちコアの周囲に層状、シエル状またはいぼ(wa
rt)状付属物が形成される。モノマーは互いに様々な比
で加えることができる。MBSゴムの典型的な重量比は基
幹ラテツクス約60〜80重量部、第一グラフトモノマー約
10〜20重量部、第二グラフトモノマー約10〜20重量部で
ある。MBSゴムの好ましい組成物はブタジエン約71部、
スチレン約3部、メチルメタクリレート約4部及びジビ
ニルベンゼン約1部から成るコアと、スチレン約11部か
ら成る第二内部シエル層と、メチルメタクリレート約11
部と1,3-ブチレングリコールジメタクリレート約0.1部
とから成る外部シエル層(部は組成物全体の重量を基準
にしたものである)を有する組成物である。実質的にこ
のような含量を有する製品はローム アンド ハース社
(Rohm and Haas Company)からパラロイド(Paraloid
TM)EXL3607コアーシエルポリマーとして市販されてい
る。上述のようなMBSゴムとその製造方法はサイトー(S
aito)の米国特許第3,287,443号、クルフマン(Curfma
n)の米国特許第3,657,391号とフロムス(Fromuth)の
米国特許第4,180,494号により詳しく考察されている。
ブチルアクリレートゴムはエラストマーコアを形成する
第1相と前記エラストマーコア周囲の硬質熱可塑性グラ
フトまたはシエル相を形成する第2相とを有する。エラ
ストマーコアは少なくとも約50重量%のC15までのアル
キルアクリレート(C2〜C6アルキルが好ましいが、さら
に長い炭素鎖を用いることもできる)から成るモノマー
のエマルジヨン重合または懸濁重合によつて形成され
る。エラストマーコア相は25℃未満、好ましくは0℃未
満のTgを有するべきである。
ブチルアクリレートゴムの硬質熱可塑性相は懸濁重合ま
たはエマルジヨン重合法を用いて、エラストマーコアの
表面上に形成される。必要な開始剤と共にこの相を形成
するために必要なモノマーを、エラストマーコアが形成
された反応混合物に加えると、モノマーの供給が実質的
に消耗されるまで重合が進行する。例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリ
レートもしくはヘキシルアクリレートのようなC1〜C8
ルキルアクリレートまたは例えばメチルメタクリレート
もしくはヘキシルメタクリレートのようなC1〜C8アルキ
ルメタクリレートのようなモノマーをこのために用いる
ことができる。熱開始剤系またはレドツクス開始剤系の
いずれかを用いることができる。エラストマーコアの表
面にグラフト結合剤を用いることによつて、硬質熱可塑
性相を形成する連鎖の一部をエラストマーコアに化学的
に結合またはグラフトさせることができる。硬質熱可塑
性相の少なくとも約20%がエラストマーコアに結合する
ことが好ましい。
好ましいブチルアクリレートゴムはエラストマーコア相
40〜95重量%と硬質熱可塑性相60〜5重量%とから形成
されたものである。エラストマーコアはC1〜C6アクリレ
ート(好ましくはn-ブチルアクリレート)75〜99.8重量
%と残部の共重合可能なモノマー、架橋性モノマー、グ
ラフト結合剤またはこれらの1種類以上の混合物とから
重合させることができる。硬質熱可塑性相はC1〜C8アル
キルメタクリレート(好ましくはメチルメタクリレー
ト)少なくとも50重量%と、残部の共重合可能なモノマ
ー、架橋性モノマー、グラフト結合剤またはこれらの1
種類以上の混合物とから重合することができる。実質的
にこのような含量を有するブチルアクリレートコア/シ
エルゴム生成物は、ローム アンド ハース社からパラ
ロイド(ParaloidTM)3330複合体インターポリマーとし
て市販されている。上述のようなブチルアクリレートゴ
ムとその製造方法はオーエンス(Owens)の米国特許第
3,808,180号とウイツトマン(Witman)の米国特許第4,2
99,928号により詳しく考察されている。
多様な添加剤が入手可能であり、本発明の組成物のよう
な組成物に熱分解、酸化分解及び紫外線分解に対する保
護のために典型的に用いられる。このような添加剤は加
工中の如何なる時点においても組成物に加えることがで
き、どの添加剤を用いるべきかの選択は本発明にとつて
重要ではない。有利に用いられる熱安定剤と酸化安定剤
の代表的なものを次に挙げる:ヒンダードフエノール
類、ヒンダードアミン類、ホスフイツト類、これらの類
の置換要素及び/またはこれらの2つ以上の混合物を含
む。好ましいフエノール系酸化防止剤はチバ ガイギ社
(Ciba Geigy Corp.)から入手可能なイルガノツクス
(IrganoxTM)1076酸化防止剤であり、これについては
デクスター(Dextor)の米国特許第3,285,855号とデク
スター米国特許第3,330,859号により詳しく述べられて
いる。例えば種々な置換レゾルシノール、サリチレー
ト、ベンゾトリアゾール、ベンゾフイン及びヒンダード
フエノールのような紫外線安定剤を本発明の組成物を有
利に含めることができ、同様に例えばタルク、粘土また
はマイカ、顔料のような滑沢剤、着色剤、充てん剤、抗
着火性添加剤、離型剤、例えばガラス繊維のような強化
剤も含めることができる。上述のような添加剤と安定
剤、及びここに挙げなかつた多くの他の添加剤は技術上
公知であり、用いる場合に何を用いるべきかの決定は本
発明にとつて重要ではない。しかし、40重量%までの量
で用いられる充てん剤と強化剤の場合を例外として、こ
のような添加剤を用いる場合には組成物全体を基準にし
て典型的に5重量%を超えない量で用いられない。
実験 本発明の実施を説明するために、本発明の幾つかの好ま
しい実施態様の実施例を含めた、多くの実験を以下に述
べる。しかし、これらの実験は本発明の範囲に何らかの
制限を加えることは全く意図しないものである。
製造したポリカーボネートブレンド組成物はその成分を
乾式ブレンドし、ペイント振とう機(paint shaker)内
で7分間攪拌することによつて製造する。乾式ブレンド
した組成物を次にベント付き30mmウエルナー‐プフライ
ドレル(Werner-Pfleiderer)同時回転二軸スクリユー
押出機内で270℃設定温度及び250回転/分(rpm)を用
いて溶融混合する。押出成形した各組成物を水浴に通
し、顆粒にチヨツプし、成形のために回収する。実験サ
ンプルを成形の前に105℃の空気循環炉内で6時間完全
に乾燥する。75トン(6.8×104kg)アンブルグ(Arbur
g)成形機での射出成形によつて全てのサンプルを製造
する。バレルと型の成形温度はそれぞれ、270℃と880℃
(190°F)に設定する。
ブレンド組成物のポリマー成分の割合は重量部と重量%
で第1表に記載する。以下の表では、下記の用語定義を
用いる。
「PC」はダウ ケミカル カンパニーから入手可能な、
キヤリバー(Calibre )300−10ポリカーボネート樹
脂、すなわちビスフエノールAとホスゲンから製造され
た、10メルトインデツクスの線状ポリカーボネート樹脂
である。
「Polyolefine」は0.92密度の低密度ポリエチレンであ
る。
「Olefine copolymer」はダウ ケミカル カンパニー
から入手可能なダウレツクス(Dowlex )2045オレフイ
ンコポリマーすなわちエチレン/1-オクテンコポリマー
である。
「ECO」は一酸化炭素10重量%を含むエチレン/一酸化
炭素コポリマーである。
「ECOgMMA」はメチルメタクリレート(MMA)がエチレン
/COコポリマーにグラフトした、グラフトコポリマーで
ある。COに基づくエチレン/COコポリマーの割合は10重
量%である。
MMAに基づくECOgMMAグラフトコポリマーの割合は20重量
%である。
「ECOgSAN」はスチレンとアクリロニトリルがエチレン/
COコポリマーにグラフトしたグラフトコポリマーであ
る。COに基づくエチレン/COコポリマーの割合は10重量
%である。スチレンとアクリロニトリルに基づくECOgSA
Nグラフトコポリマーの割合は20重量%である。
「PET-I」は固有粘度(IV)1.04を有するポリエチレン
/テレフタレートであり;IVはASTM名称D4603−86に従つ
て測定する。
「PET-II」はIV0.59を有するポリエチレンテレフタレー
トである。
「AEC」はコポリマーの75重量%がカーボネート単位で
あり、25重量%がエステル単位である芳香族エステルカ
ーボネートコポリマーである。
「ABS」はゴム約16%を含むABS樹脂である。
「PMMA」はローム アンド ハース社から入手可能なポ
リメチルメタクリレートであるV-052プレキシグラス(P
lexiglassTM)である。
「P-3607」はパラロイド3607コア‐シエルポリマー、MB
Sゴムである。
「P-3330」はパラロイド3330複合体インターポリマー、
ブチルアクリレートゴムである。
「IR-1076」はイルガノツクス1076酸化防止剤である。
「ESO」はIR-1076をペレツトに粘着させ、ペレツト上に
均一に分布させるための粘着付与剤として用いられるエ
ポキシ化大豆油である。
ブレンドしたポリカーボネート組成物に対して実施した
試験結果は以下の第II表に示す。
破断時引張強さ(Tensile Break)と破断時伸び%(%E
long)はASTM名称D 638-84に従つて測定する。引張強さ
報告値は最初にメガパスカル(MPa)で示し、次に括弧
内にポンド/平方インチ(psi)の値を報告する。
環境応力破壊抵抗(ESFR)はESFR試験条件下で試験した
サンプルに関して、ASTM名称D 638-84に従つて破断時引
張強さ(ESFR Tensile Break)と破断時伸び%(ESFR%
Elong.)を測定することによつて評価する。これらの条
件下でサンプルをイソオクタン60重量%/トルエン40重
量%の浴に沈ませながら0.5%歪下に5分間置き、次に
試験の前に24時間乾燥させる。ESFR引張り試験結果は最
初にメガパスカル(MPa)で示し、括弧内にポンド/平
方インチ(psi)値を報告する。
耐衝撃性はASTM名称D 256-84(方法A)に従つて説明す
る。ノツチ(Notch)は半径0.254mm(10mil)である。
垂直記号⊥はポリマー流がサンプル長さに対して垂直な
方向になるようにサンプルをカツトしたことを意味し、
ノツチは振子の打撃ノーズ(striking nose)によつて
生ずる曲げ衝撃がサンプル形成中の溶融押出物の流れの
方向に平行に伝播するようにカツトする。縦の平行線
(II)はポリマー流がサンプルの長さに対して平行な方
向になるようにサンプルをカツトしたことを意味し、ノ
ツチは振子の打撃ノーズによつて生ずる曲げ衝撃がサン
プル形成中の溶融押出物の流れの方向に垂直に伝播する
ようにカツトする。
種々な指示温度で実施したこれらのテスト結果は最初に
ジユール/m(J/m)で報告し、次に括弧内にフイート‐
ポンド/インチ(ft-lb/in)で報告する。
ガードナー(Gardner)の落槍衝撃試験は、63.5mm(2 1
/2インチ)平方、厚さ3.175mm(1/8インチ)の試験サン
プル上に直径12.7mm(1/2インチ)の7.26kg(16ポンド
重さ)槍を落下させることによつて実施する。重り付き
の槍はスロツト付きトラツク上を自由に落下し、槍がサ
ンプルに衝撃を与えた後に受容される16.26mm(0.640イ
ンチ)孔を有するアルミニウム鋳造ベース上の下り勾配
路の適所に固定されたサンプルに衝撃を与える。この装
置はパシフイツクサイエンテイフイツク(Pacific Scie
ntific)モデル IG-1120である。サンプルが衝撃を受
けなかつた面にき裂または穿孔を示す場合にはそのサン
プルは失敗(Fail)である。槍がトラツク上の必要な高
さから落下することによつて特定量のエネルギーを発生
させた場合に(このようなエネルギーを発生させるため
の必要な高さはトラツク上に指示されている)、結果は
成功(pass)(衝撃点に槍による穿孔なし)かまたは失
敗(Fail)(材料はき裂または穿孔を示す)のいずれか
として報告する。第II表に報告するエネルギー量はサン
プルが失敗することなく受容できる最大エネルギー(Da
rt Drop Pass)と、装置が発生しうる最大エネルギー量
72ジユール(640in-lb)で成功した実験1、2、3、1
0、11、12を例外として、サンプルが失敗した場合のエ
ネルギー(Dart Drop Fail)である。これらのエネルギ
ーは最初にジユール(J)で示し、次に括弧内にインチ
‐ポンド(in-lb)で示す。ptsは部材(parts)を意味
する。
Weldlineは溶接線である。
上記試験結果から分かるように、ポリカーボネートにポ
リオレフインをブレンドすると(対照2)、そのESFRは
破断時伸び%によつて示されるようにポリオレフインを
含まないポリカーボネート(対照1)に比べて改善され
る。しかし、ESFRの改良は溶接線強さと耐落槍衝撃性と
を犠牲にして達成される。低い溶接線強さと耐落槍衝撃
性低下はポリカーボネートとブレンドした成分の離層が
生ずることを示す状態である。ポリオレフイン改質ポリ
カーボネート(対照)のアイゾツト値もこのように改質
されていないポリカーボネート(対照1)のアイゾツト
値よりも低い。
しかし、これに比べて、本発明によつてポリカーボネー
トにグラフトオレフイン/COコポリマーをブレンドした
場合には、対照1を凌駕するESFRの実質的な改良が得ら
れ、同時にポリオレフイン改質ポリカーボネート(対照
2)を凌駕して改良された溶接線強さ、落槍衝撃強さ、
低温及びノツチ付きアイゾツド特性が得られる。ポリカ
ーボネートと非グラフトECOを含むブレンド組成物(対
照3)は対照1よりも改良されたESFR伸び%値を有する
が、非グラフトECOを用いた場合の溶接線アイゾツト値
と落槍値はグラフトオレフイン/COコポリマーをポリカ
ーボネートと混合した実験1〜3の値ほど高くはない。
それ故、ポリカーボネートにグラフトオレフイン/COコ
ポリマーをブレンドすることによつて、ポリカーボネー
ト組成物の幾つかの物理的性質のバランスのとれた、明
白な予想外の改良が得られる。このような組成物はさも
ない場合の剥離、分裂傾向、離層または脆化破壊傾向の
増加によつて実証されるような相分離傾向の低下を示
す。
さらに試験結果から明らかなように、ポリカーボネート
その他のポリマーのブレンドにグラフトオレフイン/CO
コポリマーを加えることによつて、同様に良好な結果が
得られる。グラフトオレフイン/COコポリマーをポリカ
ーボネート/芳香族ポリエステルブレンドと混合する
と、グラフトオレフイン/COコポリマーの代りにLDPEま
たはECOを含むこのようなブレンドで得られる値よりも
実質的に高い溶接線アイゾツド値が得られる。例えば、
実験4と対照4、5とを比較すること。グラフトオレフ
イン/COコポリマーを含むブレンドもLDPEまたはECOを含
むブレンドでの対応結果に匹敵するかまたはそれよりも
良好であるESFR結果とノツチ付きアイゾツド結果を記録
した。
これらのブレンドの溶接線強さの改良は離層問題が軽減
されたことを充分に示唆している。このことは、対照4
のポリカーボネート/芳香族ポリエステルブレンドが試
験中に重度の離層を示すがグラフトオレフイン/COコポ
リマーを含むブレンドは離層を示さなかつたという事実
によつて支持される。衝撃強さと溶接線強さを犠牲にし
てESFRのみの増加が得られたブレンドに比べて、同時に
良好なESFR結果を伴う良好なアイゾツト溶接線強さ値は
ポリカーボネート/芳香族ポリエステルブレンドの幾種
類かの物理的性質のバランスの良好なレベルが予想外に
得られる。
ポリカーボネートとスチレン系ポリマーとのブレンドを
ポリオレフイによつて改質する場合には(対照8、10、
11)、破断時伸び%に示されるように、ポリオレフイン
を含まないポリカーボネート(対照7)を凌駕してそれ
らのESFRが改良される。しかし、ポリカーボネート単独
の場合と同様に、ESFRの改良は溶接線強さと耐落槍衝撃
性とを犠牲にして得られる。
しかし、グラフトオレフイン/COコポリマーをポリカー
ボネート/スチレン系ポリマーブレンドに加えた場合に
は(実験10)、対照7を凌駕するESFR性の改良が得られ
る。意外にも、ポリオレフイン改質ポリカーボネート/
スチレン系ポリマーブレンドよりもすぐれた、溶接線強
さ、落槍衝撃強さ、低温及びノツチ付きアイゾツド特性
が同様に生ずる。ポリカーボネート、ABS及び非グラフ
トECOを含むブレンド組成物(対照9と12)は対照7に
比べて改良されたESFR伸び%値を有したが、溶接線アイ
ゾツド値と落槍値はグラフトオレフイン/COコポリマー
にポリカーボネート/ABSブレンドを混合した実験10〜13
のこれらの値ほどには高くない。
これらの結果は、本発明のグラフトオレフイン/COコポ
リマーがポリカーボネートと任意に芳香族ポリエステル
またはスチレン系熱可塑性樹脂を含む組成物中に有効量
で混合された場合に強化剤として機能することを実証す
る。グラフトオレフイン/COコポリマーはこのような組
成物から製造された物体に、耐衝撃性を実質的に低下さ
せることなく、実質的に改良された環境応力破壊抵抗を
与える。
任意成分の芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑
性樹脂を含まない、本発明の組成物は上記ESFR試験条件
下でASTM名称D-638-84に従つて試験した場合に、少なく
とも10%、好ましくは少なくとも20%の破断時伸び値を
有することが望ましい。これらの組成物は少なくとも24
0J/m(4.5ft-lb/in)、特に少なくとも373J/m(7.0ft-l
b/in)の溶接線アイゾツト衝撃強さ値を有することが好
ましい。
付加的にある量の任意芳香族ポリエステルを含む本発明
の組成物は上記ESFR条件下でASTM名称D-638-84に従つて
試験した場合に少なくとも45MPa(6,500psi)、特に少
なくとも54MPa(7,800psi)の破断時引張強さを有する
ことが望ましい。これらの組成物は少なくとも187J/m
(3.5ft-lb/in)と特に少なくとも267J/m(5.0ft-lb/i
n)の溶接線アイゾツト衝撃強さ値を有することが好ま
しい。
付加的にある量の任意スチレン系熱可塑性樹脂を含むと
きに、本発明の組成物は上記ESFR条件下ASTM名称D 638-
84に従つて測定する場合に、少なくとも22%、特に少な
くとも30%の破断時伸びを有することが好ましい。これ
らの組成物はガードナー落槍装置で45J(400in-lb)の
力で落下する槍による衝撃にさらした場合にき裂を示さ
ないことが好ましく、54J(480in-lb)の力で落下する
槍による衝撃にさらされた場合にき裂を示さないことが
さらに好ましい。
上記結果は、オレフインポリマーのESFR改良添加剤をポ
リカーボネート組成物に加える場合にしばしば生ずる離
層傾向を本発明のグラフトオレフイン/COコポリマーが
減ずることを実証する。グラフトオレフイン/COコポリ
マーは、芳香族ポリカーボネートと有効量で混合した場
合に、組成物の下記性質の1つ以上をこのような作用剤
を含まないポリカーボネート組成物に比べて好ましく測
定可能に高める: (a)このような組成物から成形した製品をASTM名称D-
638-24に従つて、特にESFR試験条件下(イソオクタン60
重量%/トルエン40重量%の浴に5分間沈めながら0.5
%歪下に置いた後、試験前に24時間乾燥させる)で試験
した場合の破断時引張強さ、 (b)前記組成物から成形した製品をASTM D 638-84に
従つて、特にESFR試験条件下で試験した場合の破断時伸
び% (c)前記組成物から成形した製品の溶接線アイゾツト
値、及び (d)前記組成物から成形した製品がガードナー落槍装
置上で落槍衝撃にさらされた場合き裂を示さない最高エ
ネルギーレベル。
グラフトオレフイン/COコポリマーの特性は任意に芳香
族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑性樹脂を含むポ
リカーボネート組成物から成形した製品の離層傾向を減
ずる改良方法を利用可能にする、この方法では前記組成
物にグラフトオレフイン/COコポリマーを混合し、この
組成物から製品を成形する。本発明では任意に芳香族ポ
リエステルまたはスチレン系熱可塑性樹脂を含むポリカ
ーボネート組成物から製品を成形する改良方法であつ
て、グラフトオレフイン/COコポリマーを含むこのよう
な組成物から製品を成形する方法をも提供する。
上記教えを考慮して多くの同等形、改良形、変更形で本
発明を実施することは、この技術分野の熟練の範囲内で
ある。それ故、ここに述べた本発明の実施態様が、特許
請求の範囲によつて定義されたような本発明の精神と範
囲から逸脱することなく、変更されうることは理解すべ
きである。
本発明の実施の態様は次の通りである。
1.混合物として、(a)芳香族ポリカーボネートと
(b)グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマーを含
むポリカーボネートブレンド組成物。
2.混合物として、(a)芳香族ポリカーボネート、
(b)グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマー及び
(c)スチレン系熱可塑性樹脂または芳香族ポリエステ
ルまたはこれらの混合物を含む上記1記載の組成物。
3.芳香族ポリエステルを含む上記2記載の組成物。
4.スチレン系熱可塑性樹脂を含む上記2記載の組成物。
5.オレフィン/一酸化炭素コポリマーに、アクリレー
ト、メタクリレート、アセテート、ビニル芳香族化合
物、ビニルシアニド、不飽和酸無水物及びこれらの2つ
以上の混合物から成る群から選択したビニルモノマーを
グラフトする上記1記載の組成物。
6.グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマー中のビニ
ルグラフトモノマーに由来する部分がグラフトコポリマ
ーの1〜50重量%である上記5記載の組成物。
7.前記オレフィン/一酸化炭素コポリマーがエチレンと
一酸化炭素のコポリマーである上記1記載の組成物。
8.オレフィン/一酸化炭素コポリマー中の一酸化炭素に
由来する部分がグラフトコポリマーの0.1〜40重量%で
ある上記1記載の組成物。
9.スチレン系熱可塑性樹脂をABS,AES,ASAコポリマー及
びこれらの2つ以上の混合物から成る群から選択する上
記1記載の組成物。
10.強化剤をさらに含む上記1記載の組成物。
11.組成物全体の重量を基準にして、 芳香族ポリカーボネート9〜94重量%、 グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマー1〜25重量
%、 芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑性樹脂5〜
90重量%、及び強化剤20重量%までを含む上記1記載の
組成物。
12.前記組成物からの成形体がグラフトオレフィン/一
酸化炭素コポリマーを含まないポリカーボネート組成物
からの成形体に比べて次の性質: (a)ESFR試験条件下での成形体の破断時引張強さ、 (b)ESFR試験条件下での成形体の破断時伸び%、 (c)前記組成物からの成形体の溶接線アイゾット値、
及び (d)前記組成物からの成形体がガードナー落槍装置で
落槍衝撃を受ける時にき裂を示さない最高エネルギーレ
ベル の1つ以上において測定可能な増加を示す上記1記載の
組成物。
13.任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑
性樹脂を含むポリカーボネート組成物からの成形体の離
層傾向を減ずる方法において、前記組成物にグラフトオ
レフィン/一酸化炭素コポリマーを混合し、前記組成物
から前記成形体を成形することから成る改良方法。
14.任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑
性樹脂を含むポリカーボネート組成物からの成形体の成
形方法において、 前記成形体をグラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマ
ーを含むこのような組成物から成形する改良方法。
15.任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑
性樹脂を含むポリカーボネート組成物から製造する成形
体において、 グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマーを含む、こ
のような組成物から前記成形体を成形する改良成形体。
16.一酸化炭素0.1〜40重量%を含むオレフィン/一酸化
炭素コポリマーの主鎖ポリマーを含み、その主鎖ポリマ
ーは1種又はそれ以上のビニル又はビニリデンモノマー
のポリマーでグラフトされているグラフトコポリマー。
17.グラフトされたおよび主鎖ポリマーの総重量に基づ
いてグラフトされたポリマー1〜50重量%からなる上記
16項のグラフトコポリマー。
18.そのグラフトされたポリマーはビニル芳香族モノマ
ー、ビニルシアナイドモノマー、C1〜C8アルキルメタク
リレート又はこれらの2又はそれ以上の混合物からなる
上記第16項のグラフトコポリマー。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】混合物として、(a)芳香族ポリカーボネ
    ートと(b)一酸化炭素0.1〜40重量%を含むオレフィ
    ン/一酸化炭素コポリマーの主鎖ポリマーを含み、その
    主鎖ポリマーは1種又はそれ以上のビニルモノマー又は
    ビニリデンモノマーのポリマーでグラフトされているグ
    ラフトコポリマーを含むポリカーボネートブレンド組成
    物。
  2. 【請求項2】混合物として、(a)芳香族ポリカーボネ
    ートと(b)グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマ
    ー及び(c)スチレン系熱可塑性樹脂又は芳香族ポリエ
    ステルまたはこれらの混合物を含む請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】強化剤をさらに含む請求項1記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】組成物全体の重量を基準にして、 芳香族ポリカーボネート9〜94重量%、 グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマー1〜25重量
    %、 芳香族ポリエステルまたはスチレン系熱可塑性樹脂5〜
    60重量%、及び強化剤20重量%までを含む請求項1記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】前記組成物からの成形体がグラフトオレフ
    ィン/一酸化炭素コポリマーを含まないポリカーボネー
    ト組成物からの成形体に比べて次の性質; (a)ESFR試験条件下での成形体の破断時引張強さ、 (b)ESFR試験条件下での成形体の破断時伸び% (c)前記組成物からの成形体の溶接線アイゾット値、
    及び (d)前記組成物からの成形体がガードナー落槍装置で
    落槍衝撃を受ける時に亀裂を示さない最高エネルギーレ
    ベル の1つ以上において測定可能な増加を示す請求項1記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン
    系熱可塑性樹脂を含むポリカーボネート組成物からの成
    形体の離層傾向を減ずる方法において、前記組成物にグ
    ラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマーを混合し、前
    記組成物から前記成形体を成形することから成る改良方
    法。
  7. 【請求項7】任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン
    系熱可塑性樹脂を含むポリカーボネート組成物からの成
    形体の成形方法において、 前記成形体をグラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマ
    ーを含むこのような組成物から成形する改良方法。
  8. 【請求項8】任意に芳香族ポリエステルまたはスチレン
    系熱可塑性樹脂を含むポリカーボネート組成物から製造
    する成形体において、 グラフトオレフィン/一酸化炭素コポリマーを含む、こ
    のような組成物から前記成形体を成形する改良成形体。
  9. 【請求項9】一酸化炭素0.1〜40重量%を含むオレフィ
    ン/一酸化炭素コポリマーの主鎖ポリマーを含み、その
    主鎖ポリマーは、以下の繰返し単位を有する、グラフト
    コポリマー (式中Zは下記のユニット の1つ又はそれ以上を有し; aは0又は1; Rは水素又はC1-6の直鎖状又は枝分れ状アルキル、そし
    てGはC6H5芳香族環である)。
  10. 【請求項10】グラフトされたおよび主鎖ポリマーの総
    重量に基づいてグラフトされたポリマー1〜50重量%か
    らなる請求項9記載のグラフトコポリマー。
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