JP2989000B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子及び電気部品、建材、自動車部品など
の分野に使用できるABS系樹脂とポリカーボネート樹脂
とのアロイ系樹脂(以下、ABS/PCアロイ樹脂と呼ぶ)の
改良に関する。さらに詳しくは、ABS/PCアロイ樹脂が本
来有する耐熱性、加工性などを損なうことなく、耐衝撃
性及び耐候性を著しく改善せしめた熱可塑性樹脂組成物
に関する。
の分野に使用できるABS系樹脂とポリカーボネート樹脂
とのアロイ系樹脂(以下、ABS/PCアロイ樹脂と呼ぶ)の
改良に関する。さらに詳しくは、ABS/PCアロイ樹脂が本
来有する耐熱性、加工性などを損なうことなく、耐衝撃
性及び耐候性を著しく改善せしめた熱可塑性樹脂組成物
に関する。
[従来の技術] ABS系樹脂は、成形加工特性、メッキ性に優れるが、
耐熱性に劣るとの欠点を持っている。一方、ポリカーボ
ネート樹脂は機械的強度、耐衝撃性に優れるが、成形物
の厚みが厚くなると著しく耐衝撃性が損なわれる。
耐熱性に劣るとの欠点を持っている。一方、ポリカーボ
ネート樹脂は機械的強度、耐衝撃性に優れるが、成形物
の厚みが厚くなると著しく耐衝撃性が損なわれる。
ABS/PCアロイ樹脂はABS系樹脂及びポリカーボネート
樹脂がそれぞれ持つ特長を損なうことなく、欠点を改善
した樹脂である。これらのABS/PCアロイ樹脂は、特公昭
38−15225号、特開昭58−59259号、特開昭59−197458号
などに於いて種々検討されている。
樹脂がそれぞれ持つ特長を損なうことなく、欠点を改善
した樹脂である。これらのABS/PCアロイ樹脂は、特公昭
38−15225号、特開昭58−59259号、特開昭59−197458号
などに於いて種々検討されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これらの発明において検討されたABS/PCアロ
イ樹脂は、自動車、建材分野において高い耐衝撃性を要
求される用途には、まだ耐衝撃性が不充分であり、また
屋外で長時間使用した場合の物性の劣化も無視できず、
改良が望まれていた。
イ樹脂は、自動車、建材分野において高い耐衝撃性を要
求される用途には、まだ耐衝撃性が不充分であり、また
屋外で長時間使用した場合の物性の劣化も無視できず、
改良が望まれていた。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意努力し
た結果、ABS系樹脂成分及びポリカーボネート樹脂成分
の両成分と親和性がある特定組成のエチレン・一酸化炭
素・アクリル酸アルキルエステル共重合体を配合するこ
とにより、大幅に耐衝撃性及び耐候性が改善されること
を見出した。
た結果、ABS系樹脂成分及びポリカーボネート樹脂成分
の両成分と親和性がある特定組成のエチレン・一酸化炭
素・アクリル酸アルキルエステル共重合体を配合するこ
とにより、大幅に耐衝撃性及び耐候性が改善されること
を見出した。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、 (A)ABS系樹脂 10〜90重量部 (B)ポリカーボネート樹脂 90〜10重量部 及び(A)+(B)100重量部に対して (C)エチレン40〜80重量%と、一酸化炭素5〜20重量
%と、アクリル酸の炭素数1〜8の1級アルキルのエス
テル20〜50重量%のランダム共重合体 1〜70重量部 とからなる熱可塑性樹脂組成物である。
%と、アクリル酸の炭素数1〜8の1級アルキルのエス
テル20〜50重量%のランダム共重合体 1〜70重量部 とからなる熱可塑性樹脂組成物である。
本発明で用いる(A)ABS系樹脂は、ゴム状重合体の
存在下に、スチレン、α−メチルスチレン等で代表され
る芳香族ビニル系単量体、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸メチル等で代表される(メタ)アクリル酸エステル
系単量体およびアクリロニトリル、メタクリロニトリル
等で代表されるシアン化ビニル系単量体から選ばれた少
なくとも1種を重合させて得られるものであり、その代
表例としてはABS樹脂、MBS樹脂やAES樹脂などが挙げら
れる。ここでゴム状重合体としてはポリブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等のジ
エン系ゴム、ポリブチルアクリレート、ポリプロピルア
クリレート等のアクリル系ゴムおよびエチレン−プロピ
レン−ジエン系ゴム(EPDM)等を用いることができる。
またこのゴム状重合体にグラフト共重合せしめるビニル
系単量体は芳香族ビニル系単量体0〜90重量%、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体0〜100重量%および
シアン化ビニル系単量体0〜40重量%の割合が適当であ
り、この組成外においては耐衝撃性や他の機械的性質が
阻害される場合がある。ゴム状重合体にグラフト共重合
せしめるビニル系単量体の組合せとしてはスチレン/ア
クリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリル、メタクリル酸メチル単独、メタクリル酸
メチル/アクリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メ
チル、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリルなどが挙げられる。ただし(A)ABS系樹
脂におけるゴム状重合体とビニル系単量体の割合は重要
であり、ゴム状重合体5〜80重量部、とくに15〜70重量
部の存在下に、ビニル系単量体95〜20重量部とくに85〜
30重量部(合計100重量部)を重合することが必要であ
る。ゴム状重合体の割合が5重量部未満では得られる組
成物の耐衝撃性が不十分である。また、80重量部を越え
ると、耐衝撃性改良効果も発現しないため好ましくな
い。なおこれら(A)ABS系樹脂は乳化重合、塊状重合
および塊状−懸濁重合などの公知の重合法により製造さ
れる。
存在下に、スチレン、α−メチルスチレン等で代表され
る芳香族ビニル系単量体、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸メチル等で代表される(メタ)アクリル酸エステル
系単量体およびアクリロニトリル、メタクリロニトリル
等で代表されるシアン化ビニル系単量体から選ばれた少
なくとも1種を重合させて得られるものであり、その代
表例としてはABS樹脂、MBS樹脂やAES樹脂などが挙げら
れる。ここでゴム状重合体としてはポリブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等のジ
エン系ゴム、ポリブチルアクリレート、ポリプロピルア
クリレート等のアクリル系ゴムおよびエチレン−プロピ
レン−ジエン系ゴム(EPDM)等を用いることができる。
またこのゴム状重合体にグラフト共重合せしめるビニル
系単量体は芳香族ビニル系単量体0〜90重量%、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体0〜100重量%および
シアン化ビニル系単量体0〜40重量%の割合が適当であ
り、この組成外においては耐衝撃性や他の機械的性質が
阻害される場合がある。ゴム状重合体にグラフト共重合
せしめるビニル系単量体の組合せとしてはスチレン/ア
クリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリル、メタクリル酸メチル単独、メタクリル酸
メチル/アクリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メ
チル、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリルなどが挙げられる。ただし(A)ABS系樹
脂におけるゴム状重合体とビニル系単量体の割合は重要
であり、ゴム状重合体5〜80重量部、とくに15〜70重量
部の存在下に、ビニル系単量体95〜20重量部とくに85〜
30重量部(合計100重量部)を重合することが必要であ
る。ゴム状重合体の割合が5重量部未満では得られる組
成物の耐衝撃性が不十分である。また、80重量部を越え
ると、耐衝撃性改良効果も発現しないため好ましくな
い。なおこれら(A)ABS系樹脂は乳化重合、塊状重合
および塊状−懸濁重合などの公知の重合法により製造さ
れる。
本発明の(B)ポリカーボネート樹脂は、種々のジヒ
ドロキシアリール化合物とホスゲンとの反応によって得
られるもの、またはジヒドロキシアリール化合物とジフ
ェニルカーボネートとのエステル交換反応によって得ら
れるものがあげられる。
ドロキシアリール化合物とホスゲンとの反応によって得
られるもの、またはジヒドロキシアリール化合物とジフ
ェニルカーボネートとのエステル交換反応によって得ら
れるものがあげられる。
代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンとホスゲンの反応で得られるポリカ
ーボネートがある。
フェニル)プロパンとホスゲンの反応で得られるポリカ
ーボネートがある。
ポリカーボネート原料となるジヒドロキシアリール化
合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3−第3ブチルフェニル)プロパン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3−プロモフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′ジメチルジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフ
ィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニル
スルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキ
シド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニル
スルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルホ
ン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニル
スルホンなどがあげられる。好ましいのは2,2′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノール
A〕である。
合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3−第3ブチルフェニル)プロパン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3−プロモフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′ジメチルジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフ
ィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニル
スルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキ
シド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニル
スルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルホ
ン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニル
スルホンなどがあげられる。好ましいのは2,2′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノール
A〕である。
本発明に用いる(C)エチレン・一酸化炭素・アクリ
ル酸エステルランダム共重合体におけるアクリル酸アル
キルエステルのアルキル基は、直鎖状または分岐状であ
って、炭素数1〜8の1級アルキル基である。具体的に
は,メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシ
ル基、n−オクチル基などが挙げられるが、とりわけ炭
素数4〜8のアルキル基が好ましい。
ル酸エステルランダム共重合体におけるアクリル酸アル
キルエステルのアルキル基は、直鎖状または分岐状であ
って、炭素数1〜8の1級アルキル基である。具体的に
は,メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシ
ル基、n−オクチル基などが挙げられるが、とりわけ炭
素数4〜8のアルキル基が好ましい。
このエチレン・一酸化炭素・アクリル酸アルキルエス
テルランダム共重合体は、エチレンが40〜80重量%の量
で、一酸化炭素が5〜20重量%の量で、アクリル酸アル
キルエステルが20〜50重量%の量で含まれているもので
ある。
テルランダム共重合体は、エチレンが40〜80重量%の量
で、一酸化炭素が5〜20重量%の量で、アクリル酸アル
キルエステルが20〜50重量%の量で含まれているもので
ある。
このようなエチレン・一酸化炭素・アクリル酸アルキ
ルエステル共重合体を製造するには、単量体であるエチ
レン、一酸化炭素、アクリル酸アルキルエステルのそれ
ぞれを、触媒としてのt−ブチルパーオキシイソプチレ
ートまたはアゾイソブチロニトリルなどとともに所定の
割合で高速撹拌反応容器中に供給して混合し、高温(16
0〜230℃)高圧下〔24000〜27000psi)に高速で撹拌す
ることによって単量体を共重合すればよい。
ルエステル共重合体を製造するには、単量体であるエチ
レン、一酸化炭素、アクリル酸アルキルエステルのそれ
ぞれを、触媒としてのt−ブチルパーオキシイソプチレ
ートまたはアゾイソブチロニトリルなどとともに所定の
割合で高速撹拌反応容器中に供給して混合し、高温(16
0〜230℃)高圧下〔24000〜27000psi)に高速で撹拌す
ることによって単量体を共重合すればよい。
このエチレン・一酸化炭素・アクリル酸アルキルエス
テル共重合体は、MFRが1〜1000g/10分、好ましくは5
〜200g/10分であることが望ましい。
テル共重合体は、MFRが1〜1000g/10分、好ましくは5
〜200g/10分であることが望ましい。
又、この(C)成分の替わりに、エチレン・一酸化炭
素・ビニルエステル共重合体、例えば、エチレン・一酸
化炭素、酢酸ビニル共重合体を用いると、分解が220℃
付近から起こり、酢酸を発生する為に、ABS/PCアロイ樹
脂の改質用としては、金型腐蝕、物性低下が発生するの
で好ましくない。
素・ビニルエステル共重合体、例えば、エチレン・一酸
化炭素、酢酸ビニル共重合体を用いると、分解が220℃
付近から起こり、酢酸を発生する為に、ABS/PCアロイ樹
脂の改質用としては、金型腐蝕、物性低下が発生するの
で好ましくない。
(A)(B)(C)成分の配合割合は(A)+(B)
100重量部に対し、(C)1〜70重量部である。(C)
成分がこれより少ないと、耐衝撃性および耐候性の改良
効果が小さくなり、逆に(C)成分がこれより多いとAB
S/PCアロイ樹脂が本来有する剛性、耐熱性が損なわれ
る。(A)成分と(B)成分の使用比率は、(A)+
(B)100重量部とすると(A)成分10〜90重量部に対
し、(B)成分が90〜10重量部となる様に配合する。
(A)成分がこれよりも少ないと、ABS系樹脂の特長で
あるメッキ性、流動性、耐薬品性が損なわれ、これより
多いとポリカーボネート樹脂の特長である耐衝撃性、耐
熱性、機械的特性が損なわれる。(A)成分と(B)成
分の好ましい使用比率は、(A)+(B)100重量部と
すると、(A)成分30〜70重量部、(B)成分70〜30重
量部となるが、ABS/PCアロイ樹脂に要求される物質によ
って上記範囲内で任意に(A)成分と(B)成分の使用
比率を変えることができる。
100重量部に対し、(C)1〜70重量部である。(C)
成分がこれより少ないと、耐衝撃性および耐候性の改良
効果が小さくなり、逆に(C)成分がこれより多いとAB
S/PCアロイ樹脂が本来有する剛性、耐熱性が損なわれ
る。(A)成分と(B)成分の使用比率は、(A)+
(B)100重量部とすると(A)成分10〜90重量部に対
し、(B)成分が90〜10重量部となる様に配合する。
(A)成分がこれよりも少ないと、ABS系樹脂の特長で
あるメッキ性、流動性、耐薬品性が損なわれ、これより
多いとポリカーボネート樹脂の特長である耐衝撃性、耐
熱性、機械的特性が損なわれる。(A)成分と(B)成
分の好ましい使用比率は、(A)+(B)100重量部と
すると、(A)成分30〜70重量部、(B)成分70〜30重
量部となるが、ABS/PCアロイ樹脂に要求される物質によ
って上記範囲内で任意に(A)成分と(B)成分の使用
比率を変えることができる。
本発明の組成物は、前記(A)(B)(C)成分を同
時に、あるいは任意の順序で溶融混合することによって
行われる。一般には単軸押出機、2軸押出機、ニーダー
などを用い、220〜310℃程度で溶融混練するのがよい。
時に、あるいは任意の順序で溶融混合することによって
行われる。一般には単軸押出機、2軸押出機、ニーダー
などを用い、220〜310℃程度で溶融混練するのがよい。
又、本発明の組成物に、要求物性によって無機質充填
剤を任意に添加することができる。
剤を任意に添加することができる。
無機質充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、アル
ミニウム繊維、しんちゅう繊維、アルミニウム粉、亜鉛
粉、シリカ、アルミナ、シリカーアルミナ、亜鉛華、炭
酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、タルク、雲母、
ベンナイト、硅ソウ土、硅砂、石英粉、カーボンブラッ
ク、ガラス粉等があげられる。
ミニウム繊維、しんちゅう繊維、アルミニウム粉、亜鉛
粉、シリカ、アルミナ、シリカーアルミナ、亜鉛華、炭
酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、タルク、雲母、
ベンナイト、硅ソウ土、硅砂、石英粉、カーボンブラッ
ク、ガラス粉等があげられる。
最も用いられるのはガラス繊維であり、組成物の耐熱
性、寸法安定性、摩耗性などを向上することができる。
添加量は樹脂成分〔(A)+(B)+(C)〕100重量
部に対して、0〜100重量部、好ましくは5〜60重量部
である。
性、寸法安定性、摩耗性などを向上することができる。
添加量は樹脂成分〔(A)+(B)+(C)〕100重量
部に対して、0〜100重量部、好ましくは5〜60重量部
である。
本発明の組成物にはまた、酸化防止剤、耐候安定剤、
滑剤、帯電防止剤、有機又は無機の顔料、難燃剤、難燃
助剤などが添加されてもよい。
滑剤、帯電防止剤、有機又は無機の顔料、難燃剤、難燃
助剤などが添加されてもよい。
本発明の組成物は、押出成形、射出成形、ブロー成形
などの各種成形法によって種々の成形品とすることがで
きる。
などの各種成形法によって種々の成形品とすることがで
きる。
例えば、コネクター、コンピューター部品、チューナ
ー、エアコン部品などの電気部品、或いはカーヒーター
ファン、インスツルメントパネル、バンパー、ホイール
カバーなどの自動車部品など多くの用途へ使用すること
ができる。
ー、エアコン部品などの電気部品、或いはカーヒーター
ファン、インスツルメントパネル、バンパー、ホイール
カバーなどの自動車部品など多くの用途へ使用すること
ができる。
[実施例] 以下実施例により本発明を具体的に説明する。なお、
実施例、比較例における物性の測定方法を以下に示す。
実施例、比較例における物性の測定方法を以下に示す。
MFR(メルトフローレート) JIS−K−6760 温度190℃、荷重2160g IZOD衝撃強度(23℃) ASTM−D−256 250℃で射出成形したIZOD試片(厚さ3.2mmと厚さ6.4m
m)に後ほど切削でVノッチを入れたものを測定試片と
した。
m)に後ほど切削でVノッチを入れたものを測定試片と
した。
引張特性 JIS−K−7113(引張速度50mm/min) 250℃で射出成形した引張試片を測定試片とし、下記
の項目について物性を測定した。
の項目について物性を測定した。
降伏点応力(剛性を示す) 破断点応力 破断点伸び 耐候性 サンシャインウエザロメーターを使用し63℃、12分/6
0分シャワーの条件で照射前、118時間照射後及び236時
間照射後における降状点応力、破断点応力及び破断点伸
びを測定した。
0分シャワーの条件で照射前、118時間照射後及び236時
間照射後における降状点応力、破断点応力及び破断点伸
びを測定した。
実施例 1 表−1に示すABS樹脂30重量部、ポリカーボネート
樹脂70重量部、エチレン・一酸化炭素・アクリル酸n
−ブチル共重合体5.3重量部とを2軸押出機を用いて2
75℃で混練を行った。得られた組成物の物性を測定する
為に、射出成形(成形温度250℃、金型温度60℃に設
定)にて測定用の試片作製を行った。これらの試片を用
いて前述の測定方法に準じて、アイゾッド衝撃強度およ
び引張特性の評価を行った。結果を表−2に示す。
樹脂70重量部、エチレン・一酸化炭素・アクリル酸n
−ブチル共重合体5.3重量部とを2軸押出機を用いて2
75℃で混練を行った。得られた組成物の物性を測定する
為に、射出成形(成形温度250℃、金型温度60℃に設
定)にて測定用の試片作製を行った。これらの試片を用
いて前述の測定方法に準じて、アイゾッド衝撃強度およ
び引張特性の評価を行った。結果を表−2に示す。
実施例2〜4 樹脂の配合組成を表−2の割合に代えた以外は実施例
1と同様な方法にて配合、成形し実施例1と同じ方法で
物性の評価を行った。結果を表−2にあわせて示す。
1と同様な方法にて配合、成形し実施例1と同じ方法で
物性の評価を行った。結果を表−2にあわせて示す。
比較例1〜4 エチレン・一酸化炭素・アクリル酸n−ブチル共重合
体を加えないABS樹脂とポリカーボネート樹脂のみの2
成分系樹脂組成物を調製し、実施例1と同様な方法で成
形し、物性を評価を行った。結果を表−2にあわせて示
す。
体を加えないABS樹脂とポリカーボネート樹脂のみの2
成分系樹脂組成物を調製し、実施例1と同様な方法で成
形し、物性を評価を行った。結果を表−2にあわせて示
す。
実施例−5 実施例2の試片及び、これをサンシャインウエザロメ
ーターを用い、118時間照射及び236時間照射した試片に
ついて、降状点応力、破断点応力及び破断点伸びを測定
した。結果を表−3に示す。
ーターを用い、118時間照射及び236時間照射した試片に
ついて、降状点応力、破断点応力及び破断点伸びを測定
した。結果を表−3に示す。
比較例−5 比較例2の試片について実施例5と同様にして耐候性
の試験を行なった。結果を表−3にあわせて示す。
の試験を行なった。結果を表−3にあわせて示す。
実施例5と比較例5の結果から、本発明の樹脂組成物
はエチレン・一酸化炭素・アクリル酸n−ブチル共重合
体を配合しないABS/PCアロイ樹脂に較べて耐候性、特に
伸びの低下が飛躍的に改善されていることがわかる。こ
のように本発明は特定の3成分系を配合したことにより
それぞれの樹脂成分が有する物性からは予測し得ない顕
著な効果を示している。
はエチレン・一酸化炭素・アクリル酸n−ブチル共重合
体を配合しないABS/PCアロイ樹脂に較べて耐候性、特に
伸びの低下が飛躍的に改善されていることがわかる。こ
のように本発明は特定の3成分系を配合したことにより
それぞれの樹脂成分が有する物性からは予測し得ない顕
著な効果を示している。
[発明の効果] 本発明の樹脂組成物はABS/PCアロイ樹脂の耐衝撃性を
改良すると共に、耐候性が著しく向上するので、屋外で
長時間使用され、高い耐衝撃性が要求される自動車、建
材等の用途に広く使用することができる。
改良すると共に、耐候性が著しく向上するので、屋外で
長時間使用され、高い耐衝撃性が要求される自動車、建
材等の用途に広く使用することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ABS系樹脂 10〜90重量部 (B)ポリカーボネート系樹脂 90〜10重量部 及び(A)+(B)100重量部に対して、 (C)エチレン40〜80重量%、一酸化炭素5〜20重量%
及びアクリル酸の炭素数1〜8の1級アルキルのエステ
ル20〜50重量%のランダム共重合体1〜70重量部 とからなる熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2319821A JP2989000B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-11-22 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10048690 | 1990-04-18 | ||
JP2-100486 | 1990-04-18 | ||
JP2319821A JP2989000B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-11-22 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH041257A JPH041257A (ja) | 1992-01-06 |
JP2989000B2 true JP2989000B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=26441501
Family Applications (1)
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JP2319821A Expired - Fee Related JP2989000B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-11-22 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2989000B2 (ja) |
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Family Cites Families (2)
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---|---|---|---|---|
US4536542A (en) * | 1983-11-18 | 1985-08-20 | General Electric Company | Method for altering the surface of thermoplastic polymers |
ATE143996T1 (de) * | 1989-05-04 | 1996-10-15 | Dow Chemical Co | Gepfropfte olefincopolymere und mit gepfropften olefincopolymeren modifizierte polycarbonatmischungen |
-
1990
- 1990-11-22 JP JP2319821A patent/JP2989000B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH041257A (ja) | 1992-01-06 |
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