JPH07103144A - ピストン型圧縮機 - Google Patents
ピストン型圧縮機Info
- Publication number
- JPH07103144A JPH07103144A JP25171193A JP25171193A JPH07103144A JP H07103144 A JPH07103144 A JP H07103144A JP 25171193 A JP25171193 A JP 25171193A JP 25171193 A JP25171193 A JP 25171193A JP H07103144 A JPH07103144 A JP H07103144A
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- Japan
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- piston
- chamber
- suction
- cylinder
- space
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- Compressor (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストン背圧空間(27,107)の圧力を
常に吸入圧力より低くして、ピストン背圧空間(27,
107)からシリンダ(9,104)内にオイルミスト
が吸い上げられることがなく、吐出流体にオイルが混入
することが少ないピストン型圧縮機を提供する。 【構成】 ピストン背面に形成されるピストン背圧空間
(27,107)と、吸入通路(10,115)に連通
する吸入空間(21,105)と、吸入空間(21,1
05)とピストン背圧空間(27,107)とを連通す
る連通路(28,108)と、連通路(28,108)
の途中に、ピストン背圧空間(27,107)から吸入
空間(21,105)への方向にのみ流体の流通を許す
方向に設けられたチェック弁(29,111)とを有す
る。
常に吸入圧力より低くして、ピストン背圧空間(27,
107)からシリンダ(9,104)内にオイルミスト
が吸い上げられることがなく、吐出流体にオイルが混入
することが少ないピストン型圧縮機を提供する。 【構成】 ピストン背面に形成されるピストン背圧空間
(27,107)と、吸入通路(10,115)に連通
する吸入空間(21,105)と、吸入空間(21,1
05)とピストン背圧空間(27,107)とを連通す
る連通路(28,108)と、連通路(28,108)
の途中に、ピストン背圧空間(27,107)から吸入
空間(21,105)への方向にのみ流体の流通を許す
方向に設けられたチェック弁(29,111)とを有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンダ内にピストンを
摺動自在に配設し、ピストンを往復動させて、シリンダ
とピストンとによって区切られる圧縮室に導入された流
体を圧縮加圧するピストン型圧縮機に関するものであ
る。
摺動自在に配設し、ピストンを往復動させて、シリンダ
とピストンとによって区切られる圧縮室に導入された流
体を圧縮加圧するピストン型圧縮機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のピストン型圧縮機は、圧縮室と反
対側のピストン背面に形成されるピストン背圧空間に潤
滑油を溜め、潤滑油をはねあげることで圧縮機内部の潤
滑を行っているため、ピストン背圧空間にはオイルミス
トが充満している。またピストン背圧空間の圧力は、圧
縮時にシリンダからピストン背圧空間に漏れる圧縮流体
のために、吸入圧力と吐出圧力のほぼ中間圧力まで上昇
している。
対側のピストン背面に形成されるピストン背圧空間に潤
滑油を溜め、潤滑油をはねあげることで圧縮機内部の潤
滑を行っているため、ピストン背圧空間にはオイルミス
トが充満している。またピストン背圧空間の圧力は、圧
縮時にシリンダからピストン背圧空間に漏れる圧縮流体
のために、吸入圧力と吐出圧力のほぼ中間圧力まで上昇
している。
【0003】そのため、吸入時にピストン背圧空間の圧
力が吸入圧力より高くなり、ピストン背圧空間からシリ
ンダ内にオイルミストが吸い上げられ吐出流体にオイル
が混入してしまい、外部システムに不具合を生じるとい
う問題がある。
力が吸入圧力より高くなり、ピストン背圧空間からシリ
ンダ内にオイルミストが吸い上げられ吐出流体にオイル
が混入してしまい、外部システムに不具合を生じるとい
う問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、ピストン背圧空間の圧力が常に吸入圧力より低
く、ピストン背圧空間からシリンダ内にオイルミストが
吸い上げられ吐出流体にオイルが混入することが少ない
ピストン型圧縮機を提供することを目的とする。
鑑み、ピストン背圧空間の圧力が常に吸入圧力より低
く、ピストン背圧空間からシリンダ内にオイルミストが
吸い上げられ吐出流体にオイルが混入することが少ない
ピストン型圧縮機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本第1発明はシリンダ内にピストンを摺動自在に配
設し、ピストンを往復動させて、シリンダとピストンと
によって区切られる圧縮室に導入された流体を圧縮加圧
するピストン型圧縮機において、圧縮室と反対側のピス
トン背面に形成されるピストン背圧空間と、圧縮室に流
体を導入する吸入通路に連通する吸入空間と、吸入室間
とピストン背圧空間とを連通する連通路と、連通路の途
中に、ピストン背圧空間から吸入空間への方向にのみ流
体の流通を許す方向にチェック弁を設けるという技術的
手段を採用するものである。
に、本第1発明はシリンダ内にピストンを摺動自在に配
設し、ピストンを往復動させて、シリンダとピストンと
によって区切られる圧縮室に導入された流体を圧縮加圧
するピストン型圧縮機において、圧縮室と反対側のピス
トン背面に形成されるピストン背圧空間と、圧縮室に流
体を導入する吸入通路に連通する吸入空間と、吸入室間
とピストン背圧空間とを連通する連通路と、連通路の途
中に、ピストン背圧空間から吸入空間への方向にのみ流
体の流通を許す方向にチェック弁を設けるという技術的
手段を採用するものである。
【0006】また、本第2発明はシリンダを有するハウ
ジングと、ハウジングに回転自在に支持されクランク部
を有するクランクシャフトと、シリンダに摺動自在に配
設されるピストンと、一端においてクランク部と回転自
在に係合するとともに他端においてピストンに回転自在
に係合するコネクティングロッドと、シリンダに連通し
外部より流体が流入する吸入空間をなす吸入圧力室と、
シリンダに連通し圧縮流体が吐出される吐出圧力室と、
ハウジング内に形成されるピストン背圧空間をなすクラ
ンク室と、クランク室と吸入圧力室とを連通する連通路
と、連通路の途中にクランク室から吸入圧力室への方向
にのみ流体の流通を許す方向にチェック弁を設けるとい
う技術的な手段を採用する。
ジングと、ハウジングに回転自在に支持されクランク部
を有するクランクシャフトと、シリンダに摺動自在に配
設されるピストンと、一端においてクランク部と回転自
在に係合するとともに他端においてピストンに回転自在
に係合するコネクティングロッドと、シリンダに連通し
外部より流体が流入する吸入空間をなす吸入圧力室と、
シリンダに連通し圧縮流体が吐出される吐出圧力室と、
ハウジング内に形成されるピストン背圧空間をなすクラ
ンク室と、クランク室と吸入圧力室とを連通する連通路
と、連通路の途中にクランク室から吸入圧力室への方向
にのみ流体の流通を許す方向にチェック弁を設けるとい
う技術的な手段を採用する。
【0007】また、本第3発明はシリンダを有するハウ
ジングと、ハウジングに回動自在に支持され斜板を有す
るシャフトと、ピストン背面で斜板をはさみこんで対向
しシリンダに摺動自在に配設される一対のピストンと、
シリンダに連通し外部より流体が流入する吸入空間をな
す吸入圧力室と、シリンダに連通し圧縮流体が吐出され
る吐出圧力室と、ハウジング内に形成されるピストン背
圧空間をなす斜板室と、斜板室と吸入圧力室とを連通す
る連通路と、連通路の途中に斜板室から吸入圧力室への
方向にのみ流体の流通を許す方向に設けられたチェック
弁を設けるという技術的手段を採用する。
ジングと、ハウジングに回動自在に支持され斜板を有す
るシャフトと、ピストン背面で斜板をはさみこんで対向
しシリンダに摺動自在に配設される一対のピストンと、
シリンダに連通し外部より流体が流入する吸入空間をな
す吸入圧力室と、シリンダに連通し圧縮流体が吐出され
る吐出圧力室と、ハウジング内に形成されるピストン背
圧空間をなす斜板室と、斜板室と吸入圧力室とを連通す
る連通路と、連通路の途中に斜板室から吸入圧力室への
方向にのみ流体の流通を許す方向に設けられたチェック
弁を設けるという技術的手段を採用する。
【0008】
【作用】本第1発明によれば、チェック弁によりピスト
ン背圧空間から吸入空間への方向にのみ流体の流通が許
されるので、ピストン背圧空間の圧力が吸入空間の圧力
より高い時はピストン背圧空間から吸入空間に流体が流
れ込みピストン背圧空間の圧力は下がる。一方、ピスト
ン背圧空間の圧力が吸入空間より低い時はチェック弁に
より吸入空間からピストン背圧室への流体の流入が防止
されるのてピストン背圧空間の圧力は上がることはな
い。従って、ピストン背圧空間の圧力は常に吸入空間の
圧力以下となり、ピストン背圧室からシリンダ内にオイ
ルミストが吸い上げられ、吐出流体にオイルが混入する
のか妨げられる。
ン背圧空間から吸入空間への方向にのみ流体の流通が許
されるので、ピストン背圧空間の圧力が吸入空間の圧力
より高い時はピストン背圧空間から吸入空間に流体が流
れ込みピストン背圧空間の圧力は下がる。一方、ピスト
ン背圧空間の圧力が吸入空間より低い時はチェック弁に
より吸入空間からピストン背圧室への流体の流入が防止
されるのてピストン背圧空間の圧力は上がることはな
い。従って、ピストン背圧空間の圧力は常に吸入空間の
圧力以下となり、ピストン背圧室からシリンダ内にオイ
ルミストが吸い上げられ、吐出流体にオイルが混入する
のか妨げられる。
【0009】また、本第2発明によれば、チェック弁に
よりピストン背圧空間をなすクランク室から吸入空間を
なす吸入圧力室への方向にのみ流体の流通が許されるの
で、クランク室の圧力か吸入圧力室の圧力より高い時は
クランク室から吸入圧力室に流体が流れ込みクランク室
の圧力は下がる。一方、クランク室の圧力が吸入圧力室
より低い時はチェック弁により吸入圧力室からクランク
室への流体の流入が防止されるのでクランク室の圧力は
上がることはない。従って、クランク室の圧力は常に吸
入圧力室の圧力以下となり、クランク室からシリンダ内
にオイルミストが吸い上げられ、吐出流体にオイルが混
入するのが妨げられる。
よりピストン背圧空間をなすクランク室から吸入空間を
なす吸入圧力室への方向にのみ流体の流通が許されるの
で、クランク室の圧力か吸入圧力室の圧力より高い時は
クランク室から吸入圧力室に流体が流れ込みクランク室
の圧力は下がる。一方、クランク室の圧力が吸入圧力室
より低い時はチェック弁により吸入圧力室からクランク
室への流体の流入が防止されるのでクランク室の圧力は
上がることはない。従って、クランク室の圧力は常に吸
入圧力室の圧力以下となり、クランク室からシリンダ内
にオイルミストが吸い上げられ、吐出流体にオイルが混
入するのが妨げられる。
【0010】また、本第3発明によれば、チェック弁に
よりピストン背圧空間をなす斜板室から吸入空間をなす
吸入圧力室への方向にのみ流体の流通が許されるので、
斜板室の圧力が吸入圧力室の圧力より高い時は斜板室か
ら吸入圧力室に流体が流れ込み斜板室の圧力は下がる。
一方、斜板室の圧力が吸入圧力室より低い時はチェック
弁により吸入圧力室から斜板室への流体の流入が防止さ
れるので斜板室の圧力は上がることはない。従って斜板
室の圧力は常に吸入圧力室の圧力以下となり、斜板室か
らシリンダ内にオイルミストが吸い上げられ、吐出流体
にオイルが混入するのが妨げられる。
よりピストン背圧空間をなす斜板室から吸入空間をなす
吸入圧力室への方向にのみ流体の流通が許されるので、
斜板室の圧力が吸入圧力室の圧力より高い時は斜板室か
ら吸入圧力室に流体が流れ込み斜板室の圧力は下がる。
一方、斜板室の圧力が吸入圧力室より低い時はチェック
弁により吸入圧力室から斜板室への流体の流入が防止さ
れるので斜板室の圧力は上がることはない。従って斜板
室の圧力は常に吸入圧力室の圧力以下となり、斜板室か
らシリンダ内にオイルミストが吸い上げられ、吐出流体
にオイルが混入するのが妨げられる。
【0011】
【実施例】本発明を2気筒列型の空気圧縮機に適用した
第1実施例を図1を用いて説明する。ベアリングホルダ
17はハウジング1に図示されないボルトで固定され、
ハウジング1に保持された軸受15およびベアリングホ
ルダ17に保持された軸受16にクランクシャフト2が
回転自在に支持されている。
第1実施例を図1を用いて説明する。ベアリングホルダ
17はハウジング1に図示されないボルトで固定され、
ハウジング1に保持された軸受15およびベアリングホ
ルダ17に保持された軸受16にクランクシャフト2が
回転自在に支持されている。
【0012】クランクシャフト2には回転軸より所定量
偏心してクランク部3が形成され、クランク部3にはコ
ネクティングロッド4が回転自在に配設されている。ハ
ウジング1に圧入固定されているライナ8の内面により
形成されたシリンダ9内を摺動自在にピストン5が配設
され、圧縮室34を形成している。ピストン5はピスト
ンピン6を介しコネクティングロッド4に回転自在に配
設される。したがって、クランクシャフト2の回転を受
けピストン5はシリンダ9内を往復運動し、空気の吸
入、圧縮、吐出を行う。
偏心してクランク部3が形成され、クランク部3にはコ
ネクティングロッド4が回転自在に配設されている。ハ
ウジング1に圧入固定されているライナ8の内面により
形成されたシリンダ9内を摺動自在にピストン5が配設
され、圧縮室34を形成している。ピストン5はピスト
ンピン6を介しコネクティングロッド4に回転自在に配
設される。したがって、クランクシャフト2の回転を受
けピストン5はシリンダ9内を往復運動し、空気の吸
入、圧縮、吐出を行う。
【0013】ライナ8とハウジング1との間にはウオー
タジャケット18が形成され、空気の圧縮に伴う空気の
温度上昇を抑えている。バルブプレート7はキャップ2
0とともにボルト19によりハウジング1に固定されて
いる。パルブプレート7には、吸入通路10および吐出
通路13が貫通するように穿設され、吸入通路10のシ
リンダ9側には吸入弁11がボルト12により固定さ
れ、吐出通路13の吸入弁11と反対側には吐出弁32
が弁止板33とともに図示しないボルトにより固定され
ている。
タジャケット18が形成され、空気の圧縮に伴う空気の
温度上昇を抑えている。バルブプレート7はキャップ2
0とともにボルト19によりハウジング1に固定されて
いる。パルブプレート7には、吸入通路10および吐出
通路13が貫通するように穿設され、吸入通路10のシ
リンダ9側には吸入弁11がボルト12により固定さ
れ、吐出通路13の吸入弁11と反対側には吐出弁32
が弁止板33とともに図示しないボルトにより固定され
ている。
【0014】キャップ20とバルブプレート7との間に
吸入空間をなす吸入圧力室21および吐出圧力室23が
形成されている。キャップ20には吸入圧力室21に連
通する吸入口22が形成され、外部サイクルから空気が
吸入圧力室21内に流入する。さらに、キャップ20に
は吐出圧力室23に連通する吐出口24が形成され、外
部サイクルに圧縮空気を送り出す。
吸入空間をなす吸入圧力室21および吐出圧力室23が
形成されている。キャップ20には吸入圧力室21に連
通する吸入口22が形成され、外部サイクルから空気が
吸入圧力室21内に流入する。さらに、キャップ20に
は吐出圧力室23に連通する吐出口24が形成され、外
部サイクルに圧縮空気を送り出す。
【0015】ハウジング1の下部にはボトムプレート2
5がボルト26により固定され、ハウジング1とピスト
ン背圧空間をなすクランク室27を形成している。クラ
ンク室27と吸入圧力室21とを連通する連通路をなす
吸入連通口28がハウジング1およびバルブプレート7
により形成され、吸入連通口28の吸入圧力室21側出
口には、チェック弁29が弁止板30とともに図示しな
いボルトによりバルブプレート7に固定されている。
5がボルト26により固定され、ハウジング1とピスト
ン背圧空間をなすクランク室27を形成している。クラ
ンク室27と吸入圧力室21とを連通する連通路をなす
吸入連通口28がハウジング1およびバルブプレート7
により形成され、吸入連通口28の吸入圧力室21側出
口には、チェック弁29が弁止板30とともに図示しな
いボルトによりバルブプレート7に固定されている。
【0016】ハウジング1にはシャフトシール31が配
設され、空気およびオイルがクランク室27から外部へ
漏洩する事を防止している。さらに、ピストン5にはピ
ストンリング14が配設され、圧縮時にシリンダ9から
クランク室27に空気が漏れる事を防止するとともに、
吸入時にクランク室27からシリンダ9にオイルを吸上
げ、吐出空気にオイルが混入する事を防止している。
設され、空気およびオイルがクランク室27から外部へ
漏洩する事を防止している。さらに、ピストン5にはピ
ストンリング14が配設され、圧縮時にシリンダ9から
クランク室27に空気が漏れる事を防止するとともに、
吸入時にクランク室27からシリンダ9にオイルを吸上
げ、吐出空気にオイルが混入する事を防止している。
【0017】次に本第1実施例の作用について説明す
る。本実施例の列型圧縮機は、クランクシャフト2の回
転にともないピストン5はシリンダ9内を往復運動する
ことになり、ピストン5が下降時に空気の吸入を行い、
ピストン5が上昇時に圧縮、吐出を行う。圧縮機内部を
潤滑するためのオイルは、シャフトシール31の下部が
漬かる程度にクランク室27に溜められ、軸受15,1
6やクランク部3とコネクティングロッド4の摺動部な
どを潤滑している。
る。本実施例の列型圧縮機は、クランクシャフト2の回
転にともないピストン5はシリンダ9内を往復運動する
ことになり、ピストン5が下降時に空気の吸入を行い、
ピストン5が上昇時に圧縮、吐出を行う。圧縮機内部を
潤滑するためのオイルは、シャフトシール31の下部が
漬かる程度にクランク室27に溜められ、軸受15,1
6やクランク部3とコネクティングロッド4の摺動部な
どを潤滑している。
【0018】この時、クランクシャフト2の回転により
オイルは攪拌されてミスト状となりクランク室27内を
漂っており、吐出空気にオイルが混入することは好まし
くないので、クランク室27のオイルミストがシリンダ
9内に吸い上げられることを防止するために、ピストン
5にはピストンリング14が取り付けられている。従来
の列型圧縮機においても上記構成と同様であるが、従来
の列型圧縮機では、吸入連通口28を有していないため
クランク室27の圧力がシリンダ9の圧縮室34から漏
れ込む圧縮空気により上昇する。
オイルは攪拌されてミスト状となりクランク室27内を
漂っており、吐出空気にオイルが混入することは好まし
くないので、クランク室27のオイルミストがシリンダ
9内に吸い上げられることを防止するために、ピストン
5にはピストンリング14が取り付けられている。従来
の列型圧縮機においても上記構成と同様であるが、従来
の列型圧縮機では、吸入連通口28を有していないため
クランク室27の圧力がシリンダ9の圧縮室34から漏
れ込む圧縮空気により上昇する。
【0019】例えば、吸入圧力が3MPaG,吐出圧力
が13MPaGのときクランク室27の圧力は中間圧力
の6MPaG程度となる。クランク室27の圧力が高く
なると、空気吸入時のシリンダ9内圧力(3MPaG)
よりクランク室27圧力(6MPaG程度)のほうが高
くなり、クランク室27から、オイルミストがシリンダ
9内に吸い上げられ、吐出空気にオイルが混入してしま
う。
が13MPaGのときクランク室27の圧力は中間圧力
の6MPaG程度となる。クランク室27の圧力が高く
なると、空気吸入時のシリンダ9内圧力(3MPaG)
よりクランク室27圧力(6MPaG程度)のほうが高
くなり、クランク室27から、オイルミストがシリンダ
9内に吸い上げられ、吐出空気にオイルが混入してしま
う。
【0020】それに対し、本実施例の列型圧縮機は、吸
入連通口28により吸入圧力室21とクランク室27が
連通しており、しかも、チェック弁29により吸入圧力
室21からクランク室27への空気の流入を防止するし
ているので、常にクランク室27の圧力は吸入圧力より
低圧になっている。なぜなら、吸入圧力は変動するが、
クランク室27の圧力が吸入圧力より高くなると、吸入
連通口28を通りクランク室27から吸入圧力室21に
空気が流れ込みクランク室27の圧力は下がる。
入連通口28により吸入圧力室21とクランク室27が
連通しており、しかも、チェック弁29により吸入圧力
室21からクランク室27への空気の流入を防止するし
ているので、常にクランク室27の圧力は吸入圧力より
低圧になっている。なぜなら、吸入圧力は変動するが、
クランク室27の圧力が吸入圧力より高くなると、吸入
連通口28を通りクランク室27から吸入圧力室21に
空気が流れ込みクランク室27の圧力は下がる。
【0021】一方、クランク室27の圧力が吸入圧力よ
り低くなる場合には、チェック弁29により吸入圧力室
21からクランク室27への空気の流入を防止するので
クランク室27の圧力は上がることはない。特に、気筒
数が少なく吸入脈動の大きな場合には、クランク室27
の圧力は低くなる。その効果は図2に示す。図2は、吸
入圧力が3MPaG,吐出圧力が13MPaGのときの
クランク室圧力と吐出空気に混入しているオイル量(オ
イル上がり量)の関係を実験により調べたもので、クラ
ンク室圧力が吸入圧力以下ではオイル上がりはほとんど
なく、クランク室圧力が吸入圧力を越えるとオイル上が
りは急激に増加している。
り低くなる場合には、チェック弁29により吸入圧力室
21からクランク室27への空気の流入を防止するので
クランク室27の圧力は上がることはない。特に、気筒
数が少なく吸入脈動の大きな場合には、クランク室27
の圧力は低くなる。その効果は図2に示す。図2は、吸
入圧力が3MPaG,吐出圧力が13MPaGのときの
クランク室圧力と吐出空気に混入しているオイル量(オ
イル上がり量)の関係を実験により調べたもので、クラ
ンク室圧力が吸入圧力以下ではオイル上がりはほとんど
なく、クランク室圧力が吸入圧力を越えるとオイル上が
りは急激に増加している。
【0022】第2実施例を図3、図4に示す。本実施例
は10気筒斜板型圧縮機に本発明を適用した例である。
101はシャフト、102は斜板、103はピストン、
104はシリンダ、105は吸入空間をなす吸入圧力
室、106は吐出圧力室、107はピストン背圧空間を
なす斜板室、108は連通路をなす吸入連通口、109
は吐出弁110とチェック弁111を組み込んだバルブ
プレート、112は弁止板、113はハウジングであ
る。
は10気筒斜板型圧縮機に本発明を適用した例である。
101はシャフト、102は斜板、103はピストン、
104はシリンダ、105は吸入空間をなす吸入圧力
室、106は吐出圧力室、107はピストン背圧空間を
なす斜板室、108は連通路をなす吸入連通口、109
は吐出弁110とチェック弁111を組み込んだバルブ
プレート、112は弁止板、113はハウジングであ
る。
【0023】上記構成の斜板型圧縮機では、クランクシ
ャフト101の回転を受けピストン103がシリンダ1
04内を往復運動し圧縮作用を行う。すなわち、外部サ
イクルから吸入圧力室105を経由しシリンダ104の
圧縮室114に吸入された空気が、ピストン103の運
動により圧縮され、吐出弁110を押しのけ吐出圧力室
106に吐出され、外部サイクルに送り出される。
ャフト101の回転を受けピストン103がシリンダ1
04内を往復運動し圧縮作用を行う。すなわち、外部サ
イクルから吸入圧力室105を経由しシリンダ104の
圧縮室114に吸入された空気が、ピストン103の運
動により圧縮され、吐出弁110を押しのけ吐出圧力室
106に吐出され、外部サイクルに送り出される。
【0024】斜板室107は吸入圧力室105と吸入連
通口108により連通しており、また、吸入連通口10
8の吸入圧力室105側出口にはチェック弁111が配
設されているため、第1実施例のクランク室と同様に斜
板室107の圧力は吸入圧力より低圧になっている。し
たがって、斜板室107に溜められている潤滑のための
オイルが、空気の吸入時にもシリンダ104の圧縮室1
14に吸い上げられることはなく、吐出空気にオイルの
混入を防止するという第1実施例と同様の効果を奏する
ことができる。
通口108により連通しており、また、吸入連通口10
8の吸入圧力室105側出口にはチェック弁111が配
設されているため、第1実施例のクランク室と同様に斜
板室107の圧力は吸入圧力より低圧になっている。し
たがって、斜板室107に溜められている潤滑のための
オイルが、空気の吸入時にもシリンダ104の圧縮室1
14に吸い上げられることはなく、吐出空気にオイルの
混入を防止するという第1実施例と同様の効果を奏する
ことができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本第1ないし第3発
明はいずれもピストン背圧空間内に蓄えられた潤滑のた
めのオイルが、流体の吸入時にもシリンダに吸い上げら
れることはなく、吐出空気にオイルの混入を防止するこ
とができるという効果を奏する。
明はいずれもピストン背圧空間内に蓄えられた潤滑のた
めのオイルが、流体の吸入時にもシリンダに吸い上げら
れることはなく、吐出空気にオイルの混入を防止するこ
とができるという効果を奏する。
【図1】第1実施例の列型の空気圧縮機の縦断面図
【図2】クランク室圧力と吐出空気に混入しているオイ
ル量(オイル上がり量)の関係を示すグラフ
ル量(オイル上がり量)の関係を示すグラフ
【図3】第2実施例の斜板型圧縮機の縦断面図
【図4】第2実施例で用いられているバルブプレートの
平面図である。
平面図である。
9,104 シリンダ 5,103 ピストン 34,114 圧縮室 27 クランク室(ピストン背圧空間) 107 斜板室(ピストン背圧空間) 10,115 吸入通路 28,108 吸入連通口(連通路) 29,111 チェック弁 1,113 ハウジング 2 クランクシャフト 101 シャフト 4 コネクティングロッド 21,105 吸入圧力室(吸入空間) 23,106 吐出圧力室 27 クランク室(ピストン背圧空間) 107 斜板室(ピストン背圧空間) 102 斜板
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ内にピストンを摺動自在に配設
し、前記ピストンを往復動させて、前記シリンダと前記
ピストンとによって区切られる圧縮室に導入された流体
を圧縮加圧するピストン型圧縮機において、 前記圧縮室と反対側のピストン背面に形成されるピスト
ン背圧空間と、 前記圧縮室に流体を導入する吸入通路に連通する吸入空
間と、 該吸入空間と前記ピストン背圧空間とを連通する連通路
と、 該連通路の途中に、前記ピストン背圧空間から前記吸入
空間への方向にのみ流体の流通を許す方向に設けられた
チェック弁とを有することを特徴とするピストン型圧縮
機。 - 【請求項2】 シリンダを有するハウジングと、 該ハウジングに回転自在に支持されクランク部を有する
クランクシャフトと、 前記シリンダに摺動自在に配設されるピストンと、 一端において前記クランク部と回転自在に係合するとと
もに他端において前記ピストンに回転自在に係合するコ
ネクティングロッドと、 前記シリンダに連通し外部より流体が流入する吸入空間
をなす吸入圧力室と、 前記シリンダに連通し圧縮流体が吐出される吐出圧力室
と、 前記ハウジング内に形成されるピストン背圧空間をなす
クランク室と、 該クランク室と前記吸入圧力室とを連通する連通路と、 該連通路の途中に前記クランク室から前記吸入圧力室へ
の方向にのみ流体の流通を許す方向に設けられたチェッ
ク弁とを有することを特徴とするピストン型圧縮機。 - 【請求項3】 シリンダを有するハウジングと、 該ハウジングに回転自在に支持され斜板を有するシャフ
トと、 ピストン背面で前記斜板をはさみこんで対向し前記シリ
ンダに摺動自在に配設される一対の前記ピストンと、 前記シリンダに連通し外部より流体が流入する吸入空間
をなす吸入圧力室と、 前記シリンダに連通し圧縮流体が吐出される吐出圧力室
と、 前記ハウジング内に形成されるピストン背圧空間をなす
斜板室と、 該斜板室と前記吸入圧力室とを連通する連通路と、 該連通路の途中に前記斜板室から前記吸入圧力室への方
向にのみ流体の流通を許す方向に設けられたチェック弁
とを有することを特徴とするピストン型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25171193A JPH07103144A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ピストン型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25171193A JPH07103144A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ピストン型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07103144A true JPH07103144A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17226860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25171193A Withdrawn JPH07103144A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ピストン型圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07103144A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009500567A (ja) * | 2005-07-07 | 2009-01-08 | ビージーエム イノベーションズ リミテッド | 空気圧縮機用のアダプタおよび空気圧縮機 |
JP2016128673A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | 株式会社日立産機システム | 往復動圧縮機 |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP25171193A patent/JPH07103144A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009500567A (ja) * | 2005-07-07 | 2009-01-08 | ビージーエム イノベーションズ リミテッド | 空気圧縮機用のアダプタおよび空気圧縮機 |
JP2016128673A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | 株式会社日立産機システム | 往復動圧縮機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001226 |