JPH07103070A - バルブシート - Google Patents
バルブシートInfo
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- JPH07103070A JPH07103070A JP25055993A JP25055993A JPH07103070A JP H07103070 A JPH07103070 A JP H07103070A JP 25055993 A JP25055993 A JP 25055993A JP 25055993 A JP25055993 A JP 25055993A JP H07103070 A JPH07103070 A JP H07103070A
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- cylinder head
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/24—Cylinder heads
- F02F1/26—Cylinder heads having cooling means
- F02F1/36—Cylinder heads having cooling means for liquid cooling
- F02F1/38—Cylinder heads having cooling means for liquid cooling the cylinder heads being of overhead valve type
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 破損することなく所要の接合強度でシリンダ
ヘッドに抵抗溶接されるバルブシートを提供すること。 【構成】 バルブシート1を、上面1a方向からの加圧
を受けてシリンダヘッド20に抵抗溶接され、中心から
上面1aの加圧中心までの距離をA、中心から加圧初期
のシリンダヘッド20との接触点までの距離をBとする
とき、A≦Bを満足する形状を有するものとする。又、
バルブシート1の外周面を、シリンダヘッドの燃焼室に
向かって拡径するテーパ面1fを含んで構成し、底面1
bを、水平面又は水平に対して±10°以内の角度範囲
で傾斜するテーパ面で構成する。抵抗溶接時にバルブシ
ート1に上面1a方向からの加圧を加えると、接合後の
バルブシート1の内径が縮小し、バルブシート1には割
れが発生しなかった。又、バルブシート1の断面を前述
のようにA≦Bを満足する形状にし、且つ、底面1b
を、水平面又は水平に対して±10°以内の角度範囲で
傾斜するテーパ面で構成すれば、所要の接合強度が得ら
れることが実験的に確かめられた。
ヘッドに抵抗溶接されるバルブシートを提供すること。 【構成】 バルブシート1を、上面1a方向からの加圧
を受けてシリンダヘッド20に抵抗溶接され、中心から
上面1aの加圧中心までの距離をA、中心から加圧初期
のシリンダヘッド20との接触点までの距離をBとする
とき、A≦Bを満足する形状を有するものとする。又、
バルブシート1の外周面を、シリンダヘッドの燃焼室に
向かって拡径するテーパ面1fを含んで構成し、底面1
bを、水平面又は水平に対して±10°以内の角度範囲
で傾斜するテーパ面で構成する。抵抗溶接時にバルブシ
ート1に上面1a方向からの加圧を加えると、接合後の
バルブシート1の内径が縮小し、バルブシート1には割
れが発生しなかった。又、バルブシート1の断面を前述
のようにA≦Bを満足する形状にし、且つ、底面1b
を、水平面又は水平に対して±10°以内の角度範囲で
傾斜するテーパ面で構成すれば、所要の接合強度が得ら
れることが実験的に確かめられた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗溶接によってシリ
ンダヘッドに接合されるバルブシートに関する。
ンダヘッドに接合されるバルブシートに関する。
【0002】
【従来の技術】4サイクル内燃エンジンにおいては、燃
焼室に開口する吸・排気ポートが吸・排気弁によって適
当なタイミングで開閉されるが、吸・排気ポートの周縁
には、吸・排気弁が着座すべきバルブシートが一般には
圧入によって組み付けられている。
焼室に開口する吸・排気ポートが吸・排気弁によって適
当なタイミングで開閉されるが、吸・排気ポートの周縁
には、吸・排気弁が着座すべきバルブシートが一般には
圧入によって組み付けられている。
【0003】ところで、近年、内燃エンジンの多バルブ
化が進み、シリンダヘッドの各気筒には複数の吸・排気
ポートが近接して配置されるため、各ポート間の距離が
短くなりつつあり、斯かる状況下においてバルブシート
を吸・排気ポートの周縁に従来通り圧入すると、シリン
ダヘッドのポート間に強度不足のための割れが発生する
等の問題が起こる。
化が進み、シリンダヘッドの各気筒には複数の吸・排気
ポートが近接して配置されるため、各ポート間の距離が
短くなりつつあり、斯かる状況下においてバルブシート
を吸・排気ポートの周縁に従来通り圧入すると、シリン
ダヘッドのポート間に強度不足のための割れが発生する
等の問題が起こる。
【0004】そこで、バルブシートを抵抗溶接によって
吸・排気ポートの周縁に接合する試みがなされている。
吸・排気ポートの周縁に接合する試みがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にバルブシートを抵抗溶接によってシリンダヘッドの吸
・排気ポートに接合する場合、抵抗溶接におけるバルブ
シートの加圧方向やバルブシート自体の形状によっては
バルブシートが破損したり、或いはバルブシートに所要
の接合強度が得られない等の問題が発生する。
にバルブシートを抵抗溶接によってシリンダヘッドの吸
・排気ポートに接合する場合、抵抗溶接におけるバルブ
シートの加圧方向やバルブシート自体の形状によっては
バルブシートが破損したり、或いはバルブシートに所要
の接合強度が得られない等の問題が発生する。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、破損することなく所要の接合
強度でシリンダヘッドに抵抗溶接され得るバルブシート
を提供することにある。
で、その目的とする処は、破損することなく所要の接合
強度でシリンダヘッドに抵抗溶接され得るバルブシート
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、バルブシートを、上面方向からの加圧を受けて
シリンダヘッドに抵抗溶接され、中心から上面の加圧中
心までの距離をA、中心から加圧初期のシリンダヘッド
との接触点までの距離をBとするとき、 A≦B を満足する形状を有するものとしたことを特徴とする。
発明は、バルブシートを、上面方向からの加圧を受けて
シリンダヘッドに抵抗溶接され、中心から上面の加圧中
心までの距離をA、中心から加圧初期のシリンダヘッド
との接触点までの距離をBとするとき、 A≦B を満足する形状を有するものとしたことを特徴とする。
【0008】又、本発明は、バルブシートの外周面を、
シリンダヘッドの燃焼室方向に向かって拡径するテーパ
面を含んで構成し、底面を、水平面又は水平に対して±
10°以内の角度範囲で傾斜するテーパ面で構成したこ
とを特徴とする。
シリンダヘッドの燃焼室方向に向かって拡径するテーパ
面を含んで構成し、底面を、水平面又は水平に対して±
10°以内の角度範囲で傾斜するテーパ面で構成したこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】抵抗溶接においてバルブシートに上面方向から
の加圧を加えると、接合後のバルブシートの内径が縮小
することが実験的に確かめられた。従って、本発明に係
るバルブシートは上面方向からの加圧を受けるため、接
合後にその内径が縮小し、割れ等に起因する破損を免れ
る。
の加圧を加えると、接合後のバルブシートの内径が縮小
することが実験的に確かめられた。従って、本発明に係
るバルブシートは上面方向からの加圧を受けるため、接
合後にその内径が縮小し、割れ等に起因する破損を免れ
る。
【0010】又、本発明に係るバルブシートにおいて
は、その中心から上面の加圧中心までの距離Aと中心か
ら加圧初期のシリンダヘッドとの接触点までの距離Bと
の間にA≦Bなる関係が成立するため、接合初期のバル
ブシートの断面内の電流通路部分(上面からシリンダヘ
ッドとの接触点に向かう電流通路部分)を外側へ拡げよ
うとするモーメントが作用せず、発熱する該電流通路部
分の外側への変形が抑制され、これによってもバルブシ
ートの破損が防がれ、その底面の接合が確保される。
は、その中心から上面の加圧中心までの距離Aと中心か
ら加圧初期のシリンダヘッドとの接触点までの距離Bと
の間にA≦Bなる関係が成立するため、接合初期のバル
ブシートの断面内の電流通路部分(上面からシリンダヘ
ッドとの接触点に向かう電流通路部分)を外側へ拡げよ
うとするモーメントが作用せず、発熱する該電流通路部
分の外側への変形が抑制され、これによってもバルブシ
ートの破損が防がれ、その底面の接合が確保される。
【0011】更に、外周面がテーパ面を構成するバルブ
シートの底面を水平面にした場合と種々の傾斜角のテー
パ面にした場合について、バルブシートのシリンダヘッ
ドへの接合強度を実測した結果、底面を水平面とした場
合及び水平に対して±10°以内の角度で傾斜するテー
パ面とした場合に所要値(要求値)以上の接合強度が得
られた。
シートの底面を水平面にした場合と種々の傾斜角のテー
パ面にした場合について、バルブシートのシリンダヘッ
ドへの接合強度を実測した結果、底面を水平面とした場
合及び水平に対して±10°以内の角度で傾斜するテー
パ面とした場合に所要値(要求値)以上の接合強度が得
られた。
【0012】従って、本発明に係るバルブシートは、破
損することなく所要の接合強度でシリンダヘッドに溶接
され得る。
損することなく所要の接合強度でシリンダヘッドに溶接
され得る。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
説明する。
【0014】図1、図2はそれぞれバルブシート接合
前、接合後の状態を示すシリンダヘッドの吸気ポート部
の断面斜視図である。
前、接合後の状態を示すシリンダヘッドの吸気ポート部
の断面斜視図である。
【0015】図1及び図2において、20は4サイクル
エンジンのシリンダヘッドであって、この吸気ポート2
1の周縁にはテーパ面21aが機械加工によって形成さ
れている。
エンジンのシリンダヘッドであって、この吸気ポート2
1の周縁にはテーパ面21aが機械加工によって形成さ
れている。
【0016】一方、1は本発明に係るバルブシートであ
って、その断面形状は図3に詳細に示されている。
って、その断面形状は図3に詳細に示されている。
【0017】即ち、バルブシート1の上面1aと底面1
bは互いに平行な水平面を構成しており、内周面の一部
は上面1aから図3の下方(シリンダヘッド20の燃焼
室とは反対方向)に向かって縮径するテーパ面1cを構
成し、内周面の他の一部は底面1bから垂直に起立する
垂直面1dを構成している。
bは互いに平行な水平面を構成しており、内周面の一部
は上面1aから図3の下方(シリンダヘッド20の燃焼
室とは反対方向)に向かって縮径するテーパ面1cを構
成し、内周面の他の一部は底面1bから垂直に起立する
垂直面1dを構成している。
【0018】又、バルブシート1の外周面の一部は上面
1aから垂直に下がる垂直面1eを構成し、外周面の他
の一部は垂直面1eから図3の下方(シリンダヘッド2
0の燃焼室とは反対方向)に向かって縮径する(シリン
ダヘッド20の燃焼室方向に向かって拡径する)テーパ
面1fを構成している。そして、バルブシート1の底面
1bの外周縁(つまり、底面1bとテーパ面1fとが交
わる周縁)は、当該バルブシート1をシリンダヘッド2
0に接合する初期(加圧初期)におけるシリンダヘッド
20への接触点bを構成している。
1aから垂直に下がる垂直面1eを構成し、外周面の他
の一部は垂直面1eから図3の下方(シリンダヘッド2
0の燃焼室とは反対方向)に向かって縮径する(シリン
ダヘッド20の燃焼室方向に向かって拡径する)テーパ
面1fを構成している。そして、バルブシート1の底面
1bの外周縁(つまり、底面1bとテーパ面1fとが交
わる周縁)は、当該バルブシート1をシリンダヘッド2
0に接合する初期(加圧初期)におけるシリンダヘッド
20への接触点bを構成している。
【0019】次に、本発明に係るバルブシート1のシリ
ンダヘッド20への抵抗溶接による接合プロセスを図4
(a)〜(d)に従って説明する。
ンダヘッド20への抵抗溶接による接合プロセスを図4
(a)〜(d)に従って説明する。
【0020】先ず、図4(a)に示すように、バルブシ
ート1はその接触点bがシリンダヘッド20の吸気ポー
ト21周縁のテーパ面21aに当接する状態でセットさ
れ、電極2によってその上面1aが垂直下方(矢印方
向)に加圧され、続いて通電される。
ート1はその接触点bがシリンダヘッド20の吸気ポー
ト21周縁のテーパ面21aに当接する状態でセットさ
れ、電極2によってその上面1aが垂直下方(矢印方
向)に加圧され、続いて通電される。
【0021】そして、バルブシート1とシリンダヘッド
20との接合面及びその付近(溶接部)が溶融温度又は
これに近い温度まで加熱されると、通電を遮断する。す
ると、Fe系材料から成るバルブシート1よりも硬度の
低いAl合金から成るシリンダヘッド20が図4(b)
に示すように塑性変形し、バルブシート1がシリンダヘ
ッド20に埋め込まれた状態で接合される。
20との接合面及びその付近(溶接部)が溶融温度又は
これに近い温度まで加熱されると、通電を遮断する。す
ると、Fe系材料から成るバルブシート1よりも硬度の
低いAl合金から成るシリンダヘッド20が図4(b)
に示すように塑性変形し、バルブシート1がシリンダヘ
ッド20に埋め込まれた状態で接合される。
【0022】その後、接合部を冷却し、図4に(c)に
鎖線にて示すカット面Cに沿って接合部を機械加工によ
って切除すれば、図4(d)に示すようにバルブシート
1が最終形状に仕上げられてシリンダヘッド20の吸気
ポート21周縁に接合一体化させる(図2参照)。
鎖線にて示すカット面Cに沿って接合部を機械加工によ
って切除すれば、図4(d)に示すようにバルブシート
1が最終形状に仕上げられてシリンダヘッド20の吸気
ポート21周縁に接合一体化させる(図2参照)。
【0023】尚、以上はバルブシート1の吸気ポート2
1側への接合のみについて述べたが、不図示の排気ポー
ト側への接合も同様に行なうことができる。
1側への接合のみについて述べたが、不図示の排気ポー
ト側への接合も同様に行なうことができる。
【0024】ここで、抵抗溶接におけるバルブシート1
の加圧方向について説明する。
の加圧方向について説明する。
【0025】本実施例においては、図5(a)に示すよ
うに、バルブシート1の上面1aを電極2によって垂直
下方(矢印方向)に押圧した(この加圧方式を上面加圧
と称す)が、このときの電極2の変位量(mm)に対す
る接合後のバルブシート1の内径dの変化(mm)は図
6に曲線Eで示される。これによれば、上面加圧の場
合、接合後のバルブシート1の内径dは電極2の変位量
の増加と共に減少しており、引張強度よりも圧縮強度の
高いFe系材料で構成されるバルブシート1の割れ等に
よる破損は発生しなかった。
うに、バルブシート1の上面1aを電極2によって垂直
下方(矢印方向)に押圧した(この加圧方式を上面加圧
と称す)が、このときの電極2の変位量(mm)に対す
る接合後のバルブシート1の内径dの変化(mm)は図
6に曲線Eで示される。これによれば、上面加圧の場
合、接合後のバルブシート1の内径dは電極2の変位量
の増加と共に減少しており、引張強度よりも圧縮強度の
高いFe系材料で構成されるバルブシート1の割れ等に
よる破損は発生しなかった。
【0026】これに対して、図5(b)に示すように、
バルブシート1’の内径テーパ面1c’を電極2’で外
方に向かって斜めに矢印方向に加圧した(この加圧方式
をテーパ面加圧と称す)場合、電極2’の変位量(m
m)に対する接合後のバルブシート1’の内径d’の変
化(mm)は図6に直線Fにて示される。これによれ
ば、テーパ面加圧の場合、接合後のバルブシート1’の
内径d’は電極2’の変位量の増加と共に増大してお
り、圧縮強度よりも引張強度の低いFe系材料で構成さ
れるバルブシート1’に割れ等の破損が生じた。
バルブシート1’の内径テーパ面1c’を電極2’で外
方に向かって斜めに矢印方向に加圧した(この加圧方式
をテーパ面加圧と称す)場合、電極2’の変位量(m
m)に対する接合後のバルブシート1’の内径d’の変
化(mm)は図6に直線Fにて示される。これによれ
ば、テーパ面加圧の場合、接合後のバルブシート1’の
内径d’は電極2’の変位量の増加と共に増大してお
り、圧縮強度よりも引張強度の低いFe系材料で構成さ
れるバルブシート1’に割れ等の破損が生じた。
【0027】従って、接合後のバルブシート1の破損を
防ぐには、抵抗溶接におけるバルブシート1の加圧方式
を本実施例のように上面加圧とすべきことが結論付けら
れる。
防ぐには、抵抗溶接におけるバルブシート1の加圧方式
を本実施例のように上面加圧とすべきことが結論付けら
れる。
【0028】次に、抵抗溶接における加圧方式として上
面加圧を採用した場合、バルブシート1の底面1bの傾
斜角θ(本実施例では、θ=0(水平面))が該バルブ
シート1の接合強度に及ぼす影響を調べるため、図7に
示すようにバルブシート1の底面1bの傾斜角θを種々
変えて該バルブシート1の接合強度を実測した。その結
果を図8に示す。
面加圧を採用した場合、バルブシート1の底面1bの傾
斜角θ(本実施例では、θ=0(水平面))が該バルブ
シート1の接合強度に及ぼす影響を調べるため、図7に
示すようにバルブシート1の底面1bの傾斜角θを種々
変えて該バルブシート1の接合強度を実測した。その結
果を図8に示す。
【0029】尚、図8において、横軸はバルブシート1
の底面1bの傾斜角θ(°)であり、この傾斜角θは、
図7に示すように水平面(θ=0°)から時計方向を
+、反時計方向を−としている。又、図8において、縦
軸はバルブシート1の接合強度(N/mm2 )である。
の底面1bの傾斜角θ(°)であり、この傾斜角θは、
図7に示すように水平面(θ=0°)から時計方向を
+、反時計方向を−としている。又、図8において、縦
軸はバルブシート1の接合強度(N/mm2 )である。
【0030】而して、図8に示される実測結果から明ら
かなように、バルブシート1の接合強度は傾斜角=0°
のとき(つまり、本実施例のように底面1bが水平面を
成す場合)に最大値を示し、θ=±10°以下の範囲で
要求値(25N/mm2 )を超える値を示している。
かなように、バルブシート1の接合強度は傾斜角=0°
のとき(つまり、本実施例のように底面1bが水平面を
成す場合)に最大値を示し、θ=±10°以下の範囲で
要求値(25N/mm2 )を超える値を示している。
【0031】従って、所要の接合強度を得るには、バル
ブシート1の底面1bは水平面(θ=0°)を含めて傾
斜角がθ=±10°以内のテーパ面であるべきことが結
論付けられる。
ブシート1の底面1bは水平面(θ=0°)を含めて傾
斜角がθ=±10°以内のテーパ面であるべきことが結
論付けられる。
【0032】次に、抵抗溶接における加圧方式として上
面加圧を採用し、且つ、バルブシート1の底面1bを水
平面とした場合、所要の接合強度を得るために必要なバ
ルブシート1の断面形状について説明する。
面加圧を採用し、且つ、バルブシート1の底面1bを水
平面とした場合、所要の接合強度を得るために必要なバ
ルブシート1の断面形状について説明する。
【0033】図9(a)〜(c)は種々の断面形状を有
するバルブシート1の部分断面図であり、図示のよう
に、各バルブシート1の中心Oから上面の加圧中心aま
での距離をA、各バルブシート1の中心Oから加圧初期
のシリンダヘッド20との接触点bまでの距離をBとす
ると、図9(a)ではA>B、図9(b)ではA=B、
図9(c)ではA<Bにそれぞれ設定されている。
するバルブシート1の部分断面図であり、図示のよう
に、各バルブシート1の中心Oから上面の加圧中心aま
での距離をA、各バルブシート1の中心Oから加圧初期
のシリンダヘッド20との接触点bまでの距離をBとす
ると、図9(a)ではA>B、図9(b)ではA=B、
図9(c)ではA<Bにそれぞれ設定されている。
【0034】而して、図9(a)〜(c)に示すバルブ
シート1の各断面に付した斜線部分(上面1aから接触
bに向かう逆三角形部分)は接合初期の電流通路Sを構
成し、バルブシート1の断面が図9(a)に示すように
A>Bを満足する形状を有する場合には、該バルブシー
ト1の接触点bよりも外側の部分と電流通路Sとが一致
し、発熱する電流通路S部分には加圧力Pによってこれ
を接触点bよりも外側に拡げようとする図示矢印方向
(反時計方向)のモーメントMが作用する。この結果、
バルブシート1の接触点bよりも外側部分(電流通路S
部分)のみの外側への変形が促進され、バルブシート1
の正常な接合が不可能となるばかりか、該バルブシート
1に割れ等が発生する。
シート1の各断面に付した斜線部分(上面1aから接触
bに向かう逆三角形部分)は接合初期の電流通路Sを構
成し、バルブシート1の断面が図9(a)に示すように
A>Bを満足する形状を有する場合には、該バルブシー
ト1の接触点bよりも外側の部分と電流通路Sとが一致
し、発熱する電流通路S部分には加圧力Pによってこれ
を接触点bよりも外側に拡げようとする図示矢印方向
(反時計方向)のモーメントMが作用する。この結果、
バルブシート1の接触点bよりも外側部分(電流通路S
部分)のみの外側への変形が促進され、バルブシート1
の正常な接合が不可能となるばかりか、該バルブシート
1に割れ等が発生する。
【0035】これに対して、図9(b)に示す例(本実
施例)では、バルブシート1の断面はA=Bを満足する
形状を有しているため、発熱する電流通路S部分には加
圧力Pによるモーメントは作用せず(M=0)、図9
(a)に示した例のように電流通路S部分(発熱部分)
のみの外側への変形が抑制され、バルブシート1は割れ
等を生ずることなく所要の強度で正常に接合される。
施例)では、バルブシート1の断面はA=Bを満足する
形状を有しているため、発熱する電流通路S部分には加
圧力Pによるモーメントは作用せず(M=0)、図9
(a)に示した例のように電流通路S部分(発熱部分)
のみの外側への変形が抑制され、バルブシート1は割れ
等を生ずることなく所要の強度で正常に接合される。
【0036】又、図9(c)に示す例では、バルブシー
ト1の断面はA<Bを満足する形状を有しているため、
発熱する電流通路S部分には加圧力Pによってこれを内
側へ縮めようとする図示矢印方向(時計方向)のモーメ
ントMが作用し、バルブシート1の接触点bのシリンダ
ヘッド20への接触が確保されて当該バルブシート1の
均一な接合が実現され、バルブシート1には所要の接合
強度が得られるとともに、割れ等の破損が防がれる。
ト1の断面はA<Bを満足する形状を有しているため、
発熱する電流通路S部分には加圧力Pによってこれを内
側へ縮めようとする図示矢印方向(時計方向)のモーメ
ントMが作用し、バルブシート1の接触点bのシリンダ
ヘッド20への接触が確保されて当該バルブシート1の
均一な接合が実現され、バルブシート1には所要の接合
強度が得られるとともに、割れ等の破損が防がれる。
【0037】以上において、本実施例においては、抵抗
溶接における加圧方式として上面加圧を採用し、バルブ
シート1の底面1bを水平面とし、且つ、バルブシート
1の断面をA=Bが満足される形状としたため(図3参
照及び図9(b)参照)、該バルブシート1を、割れ等
の破損を招くことなく所要の接合強度でシリンダヘッド
20に抵抗溶接することができる。
溶接における加圧方式として上面加圧を採用し、バルブ
シート1の底面1bを水平面とし、且つ、バルブシート
1の断面をA=Bが満足される形状としたため(図3参
照及び図9(b)参照)、該バルブシート1を、割れ等
の破損を招くことなく所要の接合強度でシリンダヘッド
20に抵抗溶接することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
れば、バルブシートを、上面方向からの加圧を受けてシ
リンダヘッドに抵抗溶接され、中心から上面の加圧中心
までの距離をA、中心から加圧初期のシリンダヘッドと
の接触点までの距離をBとするとき、A≦Bを満足する
形状を有するものとし、その外周面を、シリンダヘッド
の燃焼室方向に向かって拡径するテーパ面を含んで構成
し、底面を、水平面又は水平に対して±10°以内の角
度範囲で傾斜するテーパ面で構成したため、該バルブシ
ートの破損を招くことなくこれをシリンダヘッドに所要
の接合強度で抵抗溶接することができるという効果が得
られる。
れば、バルブシートを、上面方向からの加圧を受けてシ
リンダヘッドに抵抗溶接され、中心から上面の加圧中心
までの距離をA、中心から加圧初期のシリンダヘッドと
の接触点までの距離をBとするとき、A≦Bを満足する
形状を有するものとし、その外周面を、シリンダヘッド
の燃焼室方向に向かって拡径するテーパ面を含んで構成
し、底面を、水平面又は水平に対して±10°以内の角
度範囲で傾斜するテーパ面で構成したため、該バルブシ
ートの破損を招くことなくこれをシリンダヘッドに所要
の接合強度で抵抗溶接することができるという効果が得
られる。
【図1】バルブシート接合前の状態を示すシリンダヘッ
ドの吸気ポート部の断面斜視図である。
ドの吸気ポート部の断面斜視図である。
【図2】バルブシート接合後の状態を示すシリンダヘッ
ドの吸気ポート部の断面斜視図である。
ドの吸気ポート部の断面斜視図である。
【図3】本発明に係るバルブシートの部分断面図であ
る。
る。
【図4】(a)〜(d)はバルブシートのシリンダヘッ
ドへの抵抗溶接による接合プロセスを示す説明的断面図
である。
ドへの抵抗溶接による接合プロセスを示す説明的断面図
である。
【図5】(a),(b)はバルブシートの加圧方式を示
す部分断面図である。
す部分断面図である。
【図6】加圧方式の違いによる電極変位量に対する整合
後のバルブシートの内径変化を示す図である。
後のバルブシートの内径変化を示す図である。
【図7】底面がテーパ面で構成されるバルブシートの部
分断面図である。
分断面図である。
【図8】バルブシートの底面の傾斜角を変えた場合に得
られる接合強度の実測結果を示す図である。
られる接合強度の実測結果を示す図である。
【図9】(a)〜(c)はバルブシートの断面形状が接
合強度に及ぼす影響を説明するための図である。
合強度に及ぼす影響を説明するための図である。
1 バルブシート 1a バルブシートの上面 1b バルブシートの底面 1f バルブシート外周のテーパ面 2 電極 20 シリンダヘッド A バルブシートの中心から上面の加圧中心までの
距離 B バルブシートの中心から接触点までの距離 O バルブシートの中心 a バルブシートの加圧中心 b バルブシートの接触点 θ バルブシート底面(テーパ面)の傾斜角
距離 B バルブシートの中心から接触点までの距離 O バルブシートの中心 a バルブシートの加圧中心 b バルブシートの接触点 θ バルブシート底面(テーパ面)の傾斜角
Claims (2)
- 【請求項1】 上面方向からの加圧を受けてシリンダヘ
ッドに抵抗溶接され、中心から上面の加圧中心までの距
離をA、中心から加圧初期のシリンダヘッドとの接触点
までの距離をBとするとき、 A≦B を満足する形状を有することを特徴とするバルブシー
ト。 - 【請求項2】 外周面がシリンダヘッドの燃焼室方向に
向かって拡径するテーパ面を含んで構成され、底面が水
平面又は水平に対して±10°以内の角度範囲で傾斜す
るテーパ面で構成されることを特徴とする請求項1記載
のバルブシート。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25055993A JPH07103070A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | バルブシート |
US08/278,026 US5649358A (en) | 1993-07-20 | 1994-07-20 | Method of making a valve seat |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25055993A JPH07103070A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | バルブシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07103070A true JPH07103070A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17209707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25055993A Pending JPH07103070A (ja) | 1993-07-20 | 1993-10-06 | バルブシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07103070A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0740055A2 (en) * | 1995-04-26 | 1996-10-30 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of bonding a valve seat |
US5768779A (en) * | 1995-09-14 | 1998-06-23 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing cylinder head for engine |
US5778531A (en) * | 1995-09-14 | 1998-07-14 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing cylinder head for engine |
US6321710B1 (en) | 1999-08-06 | 2001-11-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Diffusion joining structure |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP25055993A patent/JPH07103070A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0740055A2 (en) * | 1995-04-26 | 1996-10-30 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of bonding a valve seat |
EP0740055A3 (ja) * | 1995-04-26 | 1996-11-27 | Yamaha Motor Co Ltd | |
US5768779A (en) * | 1995-09-14 | 1998-06-23 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing cylinder head for engine |
US5778531A (en) * | 1995-09-14 | 1998-07-14 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing cylinder head for engine |
US6321710B1 (en) | 1999-08-06 | 2001-11-27 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Diffusion joining structure |
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