JPH07102892B2 - 粉粒体定量切出輸送方法 - Google Patents

粉粒体定量切出輸送方法

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JPH07102892B2
JPH07102892B2 JP62293715A JP29371587A JPH07102892B2 JP H07102892 B2 JPH07102892 B2 JP H07102892B2 JP 62293715 A JP62293715 A JP 62293715A JP 29371587 A JP29371587 A JP 29371587A JP H07102892 B2 JPH07102892 B2 JP H07102892B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は粉粒体定量切出輸送方法に係り、詳しくは、例
えば、転炉の複合プロセスにおいて、副原料などの粉粒
体が、窒素ガスなどの精錬ガスによって気流搬送され、
炉内溶湯中へ吹き込まれるようになっている粉粒体定量
切出輸送装置における切出輸送方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
第3図に示す粉粒体定量切出輸送装置50には、計量器33
を備えた粉粒体2の供給タンク31が設置される。その頂
部は粉粒体2を投入するホッパ32が投入弁34を介して接
続され、送給ガス管路35から分岐された加圧ガス管路36
が、加圧弁37と切出量Wfを間接的に制御するタンク圧力
調節装置38とを介して、供給タンク31の風箱31aに接続
される。
供給タンク31の内部では、粉粒体2の流動化を図るため
の分散板31bの上方から、二点鎖線で示す粉粒体2の切
出管路39が立ち上がり、切出弁40を介して吹込管路44に
接続される。一方、加圧ガス管路36より上流側におい
て、送給ガス管路35に接続されると共に、供給タンク31
をバイパスするブースタガス管路41が設けられ、ブース
タ弁4とブースタガス流量調節装置43とを介在させてい
るブースタガス管路41は吹込管路44に合流し、吹込羽口
45を介して粉粒体吹込対象装置46である転炉の炉内溶湯
47へ吹き込まれるようになっている。
そして、供給タンク31へ加圧ガス管路36から送られる高
圧の切出ガスが吹き込まれ、投入弁34を介して供給タン
ク31へ充填された粉粒体2は、流動化しながら切出ガス
と共に切出管路39および切出弁40を流過し、吹込管路44
へ送り込まれる。一方、ブースタガス管路41よりの気流
搬送するに適量なブースタガスが吹込管路44へ合流し、
粉粒体は吹込羽口45を通って粉粒体吹込対象装置46の炉
内溶湯47へ吹き込まれる。
このような粉粒体定量切出輸送装置における切出量Wf
制御は、第4図に示す吹込特性関係図のように、供給タ
ンク圧力Ptを変化させることによって行われる。すなわ
ち、圧力Ptを変更することにより、それに見合った切出
量Wfを得ると共に、ブースタガス管路41を流過させるブ
ースタガス量F2(第4図参照)が間接的に変更されて制
御が行われる。このような装置の一例が特開昭54−1296
85号公報に記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
粉粒体吹込対象装置46の炉内溶湯47にあっては、吹き込
みによる撹拌および各種の反応によって湯面が変動し、
その変動に伴って吹込羽口45の背圧は著しく変動する。
このため、供給タンク31の圧力Ptみを変化させて制御す
る方式では切出量Wfが不安定となる。その結果、気流搬
送される粉粒体に脈流が生じたり、さらには、吹込管路
44内の閉塞を惹き起こすなどの問題がある。
また、切出された粉粒体2と共に炉内溶湯内へ吹き込ま
れる総吹込ガス量Fgcは、供給タンク31から流出する切
出ガス量F3とブースタガス量F2との合計量であり、ブー
スタガス流量F2のみを制御する方法を用いても、現実的
には、総吹込ガス量Fgcの制御すなわち管理が不十分と
なる問題がある。
ちなみに、特開昭58−6827号公報には、供給タンク31と
粉粒体吹込対象装置46との間の差圧が一定となるように
制御する定流量制御装置が記載されている。しかし、こ
の場合には、炉内溶湯47内へ吹き込まれる総吹込ガス量
Fgcが変動することになり、切出量Wfを一定にすること
ができるにしても、粉粒体吹込対象装置46に供給される
吹込管路44におけるガス流量が減少し、結局は安定した
粉粒体の吹き込みが達成されなくなる欠点が生じる。
さらに、安定した常温の粉粒体を扱う場合にはほとんど
問題ないが、近年、実現化が進んでいる予熱された高温
粉粒体を吹き込む装置などにあっては、供給タンク内の
ガス温度や吹込管路を流過するガス温度は著しく変動す
る。したがって、常温で安定状態にある加圧ガスやブー
スタガスに関する吹込特性をもとに供給タンク圧力を変
更することによって粉粒体の切出量を制御する間接的な
制御方式では、安定した切出量の制御が困難となる問題
がある。
本発明は上述の問題を解決するためになされたもので、
その目的は、粉粒体吹込対象装置内の溶湯の湯面が激し
く変動している場合にも安定した粉粒体定量切り出しが
でき、さらに、安定した粉粒体の気流搬送を行うため粉
粒体吹込対象装置に供給される総吹込ガス量を一定に保
持しておくことができるようにした粉粒体定量切出輸送
方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の粉粒体定量切出輸送方法は、第1図に示すよう
に、供給タンク1内の粉粒体2を気流搬送するための加
圧ガスが加圧ガス流量調節装置17を介して供給タンク1
内へ送給される加圧ガス管路14が、粉粒体2を気流搬送
するための圧力源に連なる送給ガス管路13に接続され
る。供給タンク1内から粉粒体2を切り出すと共に排出
される切出ガスを送給する切出管路19が、粉粒体吹込対
象装置22に連なる吹込管路21に接続される。供給タンク
1をバイパスして吹込管路21へブースタガスが全送給ガ
ス流量調節装置24を介して送給されるブースタガス管路
15が、送給ガス管路13から分岐して設けられる。そし
て、供給タンク1内の粉粒体2を計量する計量器3と、
供給タンク1内のガス状態量Pt,Ttを検出する検出器10
とが備えられている粉粒体定量切出輸送装置に適用され
る。
その特徴とするところは、供給タンク1の空容積Vφ
と、計量器によって計測された投入粉粒体2の重量Ws
と、供給タンク1を所定圧力Ptに加圧するため吹き込ま
れる加圧に要したガス容積Vgと、加圧前後の供給タンク
1内のガス状態量、詳しくは、検出器10によって計測さ
れた加圧前圧力Pt1,加圧前温度Tt1,加圧後圧力Pt2,加圧
後温度Tt2とから粉粒体2の真比重γsを演算する。そ
の一方、粉粒体吹込対象装置22へ吹き込まれる切出管路
19を流過する切出ガス量F3とブースタガス管路15を流過
するブースタガス量F2との合計である総吹込ガス量Fgc
を設定しておく。そして、粉粒体2の真比重γsと、計
量器3によって計測された単位時間あたりの計量差であ
る粉粒体2の切出量の変化量ΔWfと、ガス状態量の加圧
前後値Pt1,Tt1,Pt2,Tt2とを用いて、切出量の変化量ΔW
fに応じた補填ガス量Fgsを演算する。次に、粉粒体2
を気流搬送するための全送給ガス量Fg、すなわち、加圧
ガス管路14を流過する加圧ガス量F1とブースタガス量F2
との和が、総吹込ガス量Fgcと補填ガス量Fgsと供給タ
ンク1を加減圧するために要したガス量Fgtとの和とな
るように制御する。これによって、粉粒体吹込対象装置
22へ吹き込まれる総吹込ガス量Fgcと粉粒体の切出量Wf
とを一定に保持するようにしたことである。
〔作用および発明の効果〕
供給タンク1内へ加圧ガスを送給する加圧ガス管路14
と、供給タンク1内から粉粒体2と共に排出される切出
ガスを吹込管路21へ送給する切出管路19とが閉じられ
る。粉粒体2が供給タンク1の頂部より投入され、その
重量Wsが計量器3で計量される。供給タンク1の空容積
Vφと、投入された粉粒体2の重量Wsと、供給タンク1
を所定圧力Ptにするため流入した加圧に要した加圧ガス
の溶液Vgと、検出器10によって計測された供給タンク1
内の加圧前圧力Pt1,加圧前温度Tt1,加圧後圧力Pt2,加圧
後温度Tt2とから粉粒体2の真比重γsを演算する。こ
れにより、切出量Wfに応じて供給タンク1内のガス空間
容積の増分を占める次に述べる補填ガス量Fgsの演算因
子である正確な真比重γsが得られ、粒粉体2を気流搬
送するための高圧の全送給ガス量Fgの演算をすることが
できるようになる。
粉粒体2を供給タンク1から切り出す場合、粉粒体2を
気流搬送するための全送給ガス量Fg、すなわち、加圧ガ
ス管路14を流過する加圧ガス量F1とブースタガス量F2
の和が、総吹込ガス量Fgcと補填ガス量Fgsと供給タン
ク1を加減圧するために要したガス量Fgtとの和となる
ように制御する。このとき、粉粒体吹込対象装置22に吹
き込まれる切出管路19を流過する切出ガス量F3とブース
タガス管路15を流過するブースタガス量F2との合計であ
る総吹込ガス量Fgcを、粉粒体吹込対象装置22において
必要な値となるように予め設定しておく。その一方で、
切出量の変化量ΔWfに応じた補填ガス量Fgsを、粉粒体
2の真比重γsと、計量器3によって計測された単位時
間あたりの計量差である粉粒体2の切出量の変化量ΔWf
と、ガス状態量の加圧前後値Pt1,Pt2,Tt1,Tt2を用いて
演算すると共に、供給タンク1を加減圧するために要し
たガス量Fgtを、粉粒体2の切り出しによる供給タンク
1内の圧力変化量ΔPと供給タンク1の空のときの全容
積と供給タンク1内の粉粒体2のその時点の残量Vsi
を用いて演算する。
全送給ガス量Fgは、 Fg=Fgc+Fgs+Fgt としているので、演算によって求められる補填ガス量F
gsと供給タンク1を加減圧するために要したガス量Fgt
と予め設定した総吹込ガス量Fgcとから全送給ガス量Fg
が決定される。その結果、粉粒体吹込対象装置22におい
て実質的に吹き込まれる総吹込ガス量Fgcが把握される
と共に、それが常に一定となるように制御される。
ちなみに、供給タンク1から切り出される粉粒体の切出
量Wfは供給タンク1と吹込管路21との間に介在される切
出管路19における切出ガスの圧力エネルギ量で決定され
る。そのエネルギ量は切出ガス量F2に依存し、加圧ガス
管路14を流過する加圧ガス量F1から、補填ガス量Fgsと
供給タンク1を加減圧するに要したガス量Fgtとを差し
引いた値、すなわち、 F3=F1−(Fgs+Fgt) によって確保される。この切出ガス量F3は、加圧ガス量
F1と切出量Wfおよび供給タンク1内のガス状態量Pt1,P
t2,Tt1,Tt2に応じたものであり、加圧に要する加圧ガス
量Fgtを間接的に制御すれば、すなわち、Fgc+Fgs+
Fgtが全送給ガス量Fgとなるように制御すれば、粉粒体
吹込対象装置22側における背圧変動の影響は受けにくく
なり、一層安定した切り出しが行われる。なお、高温の
粉粒体を扱う場合においては、ガス状態量の変動を無視
することができないが、切出量を直接制御するようにし
ているので安定度は極めて高くなる。
〔実 施 例〕
以下に、図面を参照しながら、本発明の粉粒体定量切出
輸送方法を実施例に基づき詳細に説明する。
第1図は、本発明の粉粒体定量切出輸送方法を実現する
ことができる粉体定量切出輸送装置の一例である。この
粉体定量切出輸送装置30に設置される空容積Vφの供給
タンク1は、管路によって粉粒体吹込対象装置22である
転炉に接続され、粉粒体2が充填されると、処理スケジ
ュールに則して所定時間内に副原料や原料である粉粒体
2を高圧キャリアガスで気流搬送することができる。
供給タンク1には、充填された粉粒体2の真比重γsを
演算するための粉粒体2の充填初期重量Wsと、切出し中
の粉粒体切出量Wfとを検出するための計量器3が備えら
れている。なお、その供給タンク1の空容積Vφと、計
量器3で計量された粉粒体2の重量Wsと、後述する供給
タンク1を所定圧力Ptに加圧するために流入した加圧ガ
ス溶液Vgとから、粉粒体2の真比重γsが粉粒体定量切
出輸送装置30に設けられた制御器12で演算されるように
なっている。
供給タンク1の底部には風箱1aが設けられ、その上部に
は多孔板である分散板1bが取り付けられ、本例にあって
は、気流搬送される粉粒体2を供給タンク1の外部に取
り出すための開口4が、分散板1bの上部位置で斜め上方
向に穿設されている。そして、供給タンク1の上部に
は、図示しない架台に乗載されたホッパ5が設置され、
そのホッパ5と供給タンク1の頂部を接続する投入管路
6に投入弁7が介装される。なお、供給タンク1の上部
に排気管路8および排気弁9が取り付けられ、粉粒体定
量切出輸送装置30が休止するとき、供給タンク1から高
圧の送給ガスが抜き取られ、その稼働中は閉止されるよ
うになっている。
供給タンク1には、温度検出器10tと圧力検出器を兼ね
た圧力設定器10pとよりなる検出器10が取り付けられ、
計測された温度Ttや圧力Ptすなわち加圧前の温度Tt1,圧
力Pt1および加圧後の温度Tt2,圧力Pt2が制御器12に入力
されるようになっている。
粉粒体定量切出輸送装置30には、粉粒体2を気流搬送す
るための送給ガス管路13が設けられ、加圧ガスを送給す
る加圧ガス管路14と、供給タンク1をバイパスしてブー
スタガスを送給するブースタガス管路15とが接続されて
いる。また、加圧ガス管路14には、切出量Wfを制御する
ための加圧ガス流量検出器17aを備えた加圧ガス流量調
節装置17と管路遮断を目的とする加圧弁18が介装され、
その加圧弁18より下流側の位置に供給タンク1の上部へ
接続される均圧管路14Aが設けられている。さらに、総
吹込ガス量Fgcを制御するために、送給ガス管路13に全
送給ガス流量検出器24aと、ブースタガス管路15に全送
給ガス流量調節装置24と、管路遮断を目的としたブース
タ弁25と、ブースタガス圧力P2を検出する圧力検出器26
とが設けられている。
また、供給タンク1の開口4には切出管路19が接続さ
れ、それに切出弁20が介装され、その切出弁20を介して
供給タンク1から気流搬送されてくる粉粒体2を切出ガ
ス量F3と共に取り出すようになっている。さらに、切出
管路19の下流側管路がブースタガス管路15と合流して吹
込管路21が形成され、その吹込管路21が粉粒体吹込対象
装置22に接続されている。
このような構成の粉粒体定量切出輸送装置30は、次のよ
うにして、供給タンク1に充填された粉粒体2を、その
切出量に合った適正な総吹込ガス量Fgcで粉粒体吹込対
象装置22へ送給することができる。なお、第2図
(a),(b)に示すフローチャートをも参照しながら
説明する。
まず、第1図に示す排気管路8の排気弁9が開かれ、加
圧弁18および切出弁20が閉止される。そこで、投入管路
6の投入弁7が開かれると(フローチャートのステップ
1、以下S1などと記す)、ホッパ5に貯留された粉粒体
2は供給タンク1に投入される。その際、供給タンク1
の空気は、排気弁9から抜き取られるので、粉粒体2の
投入は円滑に行われる(S2)。ちなみに、ブースタ弁25
も閉止されている。
粉粒体2の投入が続けられる間、計量器3は供給タンク
1に投入された粉粒体2の重量Wを計量し、その重量W
が予め重量設定器27に設定された重量Wsになると(S
3)、供給タンク1への粉粒体2の充填は完了する。そ
の重量Wsが制御器12に入力され、その後、投入弁7およ
び排気弁9が閉止される(S4)。
圧力設定器10pに粉粒体2を所望量気流搬送するに必要
な圧力Ptが設定され(S5)、加圧弁18が開かれ(S6)、
加圧ガスが風箱1aおよび均圧管路14Aを流過して粉粒体
2の下部および上部に導入され、均等な加圧が行われて
供給タンク1内は設定圧力Ptに昇圧され(S7)、そのと
きの圧力Ptが制御器12に入力される。その際、加圧ガス
流量検出器17aで計測された単位時間当りの加圧に用い
たガス流量Fjが入力される(S8)。そして、加圧弁18が
閉止され(S9)、同時に温度検出器10tで供給タンク1
内のガス温度Ttが検出されると共に、制御器12に入力さ
れ(S10)、制御器12の内蔵タイマによる加圧ガスの流
入時間Δtとを用いて、以下に述べる式によって粉粒体
2の真比重γsが演算される。
まず、設定圧力Ptにするため供給タンク1に流入した加
圧ガスの容積Vg(Nm3)が、 Vg=Fj×Δt ………(1) で求められる。次に、充填された粉粒体2の容積Vsが、 により演算される。ここで、Vφは空の供給タンクの全
容積、Pφは大気圧、Tφは大気温度(273゜K)であ
る。したがって、粉粒体2の真比重γs(kg/m3)は、 γs=Ws/Vs ………(3) で求められ、この真比重γsが、制御器12に記憶される
(S11)。
次に、設定総吹込ガス量Fgcが選定され(S12)、ブー
スタ弁25が開かれ(S13)、送給ガス管路13からブース
タガス管路15にブースタガスが流入し、所定の総吹込ガ
ス量Fgcが吹込管路21を経て粉粒体吹込対象装置22に送
られる(S14)。その際、吹込管路21における設定総吹
込ガス量Fgcは制御器12に入力され、それに応じて全送
給ガス流量検出器24aで全送給ガス量Fgが計測され、開
度指令信号が全送給ガス流量調節装置24に送られる。そ
の信号によって、全送給ガス流量調節装置24はブースタ
ガス量F2を制御する。この場合、ブースタガス管路15を
流過するブースタガス量F2と送給ガス管路13を流過する
全送給ガス量Fgとは、吹込管路21における総吹込ガス量
Fgcと同量となる。
このように、ブースタガス管路15にブースタガスが流過
する状態で、供給タンク1の圧力Ptと、圧力検出器26で
検出されたブースタガス管路15の圧力P2とがPt≧P2とな
るように、加圧弁18が開かれる(S15)。そして、Pt≧P
2が維持されると(S16)、加圧弁18が閉止される(S1
7)。
同じく重量設定器27に粉粒体2の切出量Wf(kg/min)が
設定される(S18)。そのとき、その切出量Wfを可能に
するための吹込管路21を流過する総吹込ガス量Fgcが既
に制御器12に入力されているため、粉粒体2の切り出し
において切出量がWfとなるように制御され、その切出量
Wfも制御器12に入力される(S19)。そして、従前の設
定切出量Wfとの変化量ΔWfと、切出に必要な供給タンク
圧力Ptと、従前のタンク圧力との圧力変化量ΔPとが制
御器12に入力される(S20)。
次に、制御器12では、送給ガス管路13を流過する全送給
ガス量Fgが演算される。供給タンク1内より粉粒体2と
共に排出される切出ガス量F3が、加圧ガス管路14を流過
して供給タンク1に導入された後吹込管路21に流入する
加圧ガス量F1と、粉粒体2の真比重γsと粉粒体2の切
出量Wfとガス状態量Pt1,Pt2,Tt1,Tt2とを用いて演算さ
れる切出量Wfに応じた供給タンク1内のガス空間容積の
増分を占める補填ガス量Fgsと、供給タンク1を加減圧
するために要したガス量Fgtとから、下記の式で演算さ
れる。
F3=F1−(Fgs+Fgt) ………(4) ここで、粉粒体吹込対象装置22へ吹き込まれる設定総吹
込ガス量Fgcは、吹込ガス量F3と、ブースタガス管路15
を流過して吹込管路21に流入するガブースタガス量F2
の合計量であり、下記の式で表される。
Fgc=F2+F3 ………(5) また、全送給ガス量Fgは加圧ガス量F1とブースタガス量
F2との合計量であり、下記の式で表される。
Fg=F1+F2 ………(6) したがって、式(4)と(5)と(6)とより下記の式
が求められる。
Fg=Fgc+Fgs+Fgt ………(7) FgsとFgtは演算で求められる数値であり、次式
(8),(9)で演算される。
なお、添字はΔt時間における平均値を示し、ΔPは
供給タンク圧力の変化量、Vsiは供給タンク1における
粉粒体2の残量、Pφは大気圧、ΔWfは切出量の変化
量、γsは粉粒体2の真比重、PtiはΔt時間における
供給タンク圧力の変化量の平均値、TtiはΔt時間にお
ける供給タンク1のガス温度の変化量の平均値、Tφは
大気温度(273゜K)である。
このことから分かるように、総吹込ガス量Fgcが設定さ
れると、二次的に全送給ガス量Fgが設定されることにな
る。その結果、実質的に吹き込まれる総吹込ガス量Fgc
が把握されると共にその定量制御が可能となる。
一方、切出量Wfは、供給タンク1と吹込管路21との間に
介在される切出管路19における切出ガスF3の圧力エネル
ギ量で決定され、下記の式で表される。
Wf=f(Pt−Pi) =f(F3 2,Tgm,Pgm-1,K) ………(10) Pi:吹込管路21の入口ガス圧力(kg/m2) Tgm:切出管路19内の平均ガス温度(゜K) Pgm:切出管路19内の平均ガス圧力(kg/m2) K:管路,粉粒体,ガスによって決まる定数 ここで、F3は前述の式(4)から分かるように、加圧ガ
ス量F1と切出量Wfおよび供給タンク1内のガス状態量P
t1,Pt2,Tt1,Tt2に応じたものであり、したがって、上記
の式(10)は下記の式(11)に置き換えることができ
る。
Wf=f({F-(Fgs+Fgt)},Tgm,Pgm-1,K)………(1
1) その結果、切出量Wfを決定する際、従来から行われてい
る供給タンク1内の圧力Ptを間接的に制御する方式(第
4図を参照)に比べて、加圧ガス量Fgtを間接的に制御
する本発明の方式は、粉粒体吹込対象装置22側における
正背変動に対して有利であり、一層安定した切り出しを
行うことができる。
制御器12において、上述の式(8)および式(9)でF
gsおよびFgtの演算結果が得られると共に記憶され、そ
の演算結果が式(7)に代入されて、設定された吹込ガ
ス量Fgcに対す送給ガス管路13における全送給ガス量Fg
が得られる(S21)。加圧弁18と切出弁20が開かれる(S
22)と、全送給ガス量Fgが得られているので、粉粒体2
の切り出しはその切出量Wfを維持して円滑に行われ、か
つ、吹込管路21では総吹込ガス量Fgcが達成される(S2
3)。
続いて、必要に応じて切出量Wfを変えると(S24)、切
出量の変化量ΔWfおよび供給タンク1の圧力の変化量Δ
Pが制御器12に入力される。そして、計量器3で検出さ
れた切出量Wfに応じて、加圧ガス量F1が加圧ガス流量調
節装置17で調節され、その調節に応じてブースタガス量
F2も全送給ガス流量調節装置24によって調節される。こ
の場合、設定された吹込管路21の総吹込ガス量Fgc=F1
+F2が保持されると共に、送給ガス管路13の全送給ガス
量Fgが演算で求められて制御されるので、ブースタガス
管路15を流過するブースタガス量F2は加圧ガス量F1の調
節に伴って変化する。
すなわち、加圧ガス量F1が増加すればブースタガス量F2
は減少し、逆の場合には後者が増加する。例えば、全送
給ガスが制御されるべき全送給ガス量Fgとなる間に、過
渡的にΔFg=ΔFg1+ΔFg2となれば、例えばブースタガ
ス管路15にF2+ΔFg2が流過するとき、全送給ガス量Fg
にすべく、全送給ガス流量調節位置24が閉止する方向に
作動し、一方、加圧ガス管路14にF1+ΔFg1が流過する
とき、加圧ガス流量調節装置17が閉止する方向に作動し
たり、あるいは、切出量Wfを補償すべく開く方向に作動
する。
このような作動が瞬間的に繰り返され、両管路14,15に
おける流量が所望のF1およびF2に変更するように制御さ
れる(S25)。そして、設定された切出量Wf(S26)にあ
った所望量の粉粒体2が、一定に保持された総吹込ガス
量Fgcと共に吹込管路21および吹込羽口28を経て粉粒体
吹込対象位置22に取り込まれる。その結果、粉粒体吹込
対象装置22は炉内溶湯29に流入する粉粒体2によって円
滑に稼働することができる。なお、高温の粉粒体を扱う
場合にあってはガス状態量変動要素を無視することがで
きないが、切出量を直接制御することが可能な本方法に
よれば、ガス状態を考慮して安定した切り出しを行うこ
とができるという効果は多大なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の粉粒体定量切出輸送方法を実現する装
置の全体系統図、第2図(a),(b)は粉粒体定量切
出輸送方法における手順を説明するフローチャート、第
3図は従来の粉粒体定量切出輸送装置の系統図、第4図
は第3図における装置での供給タンク圧力の変化に対す
る切出量制御に用いられる吹込特性関係図を示す。 1……供給タンク、2……粉粒体、3……計量器、10…
…検出器、13……送給ガス管路、14……加圧ガス管路、
15……ブースタガス管路、17……加圧ガス流量調節装
置、19……切出管路、21……吹込管路、22……粉粒体吹
込対象装置(転炉)、24……全送給ガス流量調節装置、
30……粉粒体定量切出輸送装置、F1………加圧ガス量、
F2……ブースタガス量、F3……切出ガス量、Vφ……供
給タンクの空容積、Ws……粉粒体の初期充填重量、Pt1,
Pt2,Tt1,Tt2……ガス状態量、γs……真比重、Fg……
全送給ガス量、Fgs……補填ガス量、Fgt……加圧ガス
量、Fgc……総吹込ガス量、Wf……切出量。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給タンク内の粉粒体を気流搬送するため
    の加圧ガスが加圧ガス流量調節装置を介して供給タンク
    内へ送給される加圧ガス管路が粉粒体を気流搬送するた
    めの圧力源に連なる送給ガス管路に接続され、前記供給
    タンク内から粉粒体を切り出すと共に排出される切出ガ
    スを送給する切出管路が粉粒体吹込対象装置に連なる吹
    込管路に接続され、前記供給タンクをバイパスして前記
    吹込管路へブースタガスが全送給ガス流量調節装置を介
    して送給されるブースタガス管路が前記送給ガス管路か
    ら分岐して設けられ、前記供給タンク内の粉粒体を計量
    する計量器と、前記供給タンク内のガス状態量を検出す
    る検出器とが備えられている粉粒体定量切出輸送装置に
    あって、 前記供給タンクの空容積と、前記計量器によって計測さ
    れた投入粉粒体の重量と、前記供給タンクを所定圧力に
    加圧するため吹き込まれる加圧に要したガス容積と、該
    加圧前後の前記供給タンク内のガス状態量、詳しくは、
    前記検出器によって計測された加圧前圧力,加圧前温
    度,加圧後圧力,加圧後温度とから粉粒体の真比重を演
    算し、 前記粉粒体吹込対象装置へ吹き込まれる前記切出管路を
    流過する切出ガス量と前記ブースタガス管路を流過する
    ブースタガス量との合計である総吹込ガス量を設定し、 粉粒体の前記真比重と、前記計量器によって計測された
    単位時間あたりの計量差である粉粒体の切出量の変化量
    と、ガス状態量の加圧前後値とを用いて、切出量の変化
    量に応じた補填ガス量を演算し、 粉粒体を気流搬送するための全送給ガス量、すなわち、
    前記加圧ガス管路を流過する加圧ガス量を前記ブースタ
    ガス量との和が、前記総吹込ガス量と前記補填ガス量と
    前記供給タンクを加減圧するために要したガス量との和
    となるように制御することにより、前記粉粒体吹込対象
    装置へ吹き込まれる前記総吹込ガス量と粉粒体の切出量
    とを一定に保持するようにしたことを特徴とする粉粒体
    定量切出輸送方法。
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