JPH07102235A - プリントラミネート用水性接着剤組成物およびプリントラミネート方法 - Google Patents

プリントラミネート用水性接着剤組成物およびプリントラミネート方法

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JPH07102235A
JPH07102235A JP5250525A JP25052593A JPH07102235A JP H07102235 A JPH07102235 A JP H07102235A JP 5250525 A JP5250525 A JP 5250525A JP 25052593 A JP25052593 A JP 25052593A JP H07102235 A JPH07102235 A JP H07102235A
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JP
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water
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radical
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JP5250525A
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English (en)
Inventor
Yasuro Ikeda
康郎 池田
Michio Sugitani
道雄 杉谷
Akihito Yamamoto
明史 山本
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラジカル重合性基含有乳化剤を用いてラジカ
ル重合性不飽和単量体を乳化重合することにより得られ
た水性分散樹脂を含有するプリントラミネート用水性接
着剤組成物及びそれを用いたプリントラミネート方法。 【効果】 印刷物の印刷インキの変色、コート紙のコー
ト層の黄変を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】プリントラミネートとは、紙器、
出版物、カード、ポスター、包装材料、その他の紙製品
等の印刷物等の印刷面または紙面の保護、耐水性、耐油
性の付与、さらには艶付けおよび美麗化等を目的にし
て、これらの表面にプラスチックフィルムまたは金属箔
等の屈曲性基材をラミネートすることを示す。本発明の
プリントラミネート用接着剤は、紙器、出版物、カー
ド、ポスター、包装材料、その他の紙製品等の印刷物等
の印刷面または紙面にプラスチックフィルムまたは金属
箔等の屈曲性基材を接着ラミネートするために用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】各種フィルムと印刷紙とを貼り合わせる
プリントラミネート用接着剤としては、従来、エチレン
−酢酸ビニル重合体やアクリル系樹脂等の有機溶剤型接
着剤が使用されていた。近年、労働作業環境の改善、消
防法の強化、大気中へのVOCの放出規制等、接着剤の
脱有機溶剤化の要求が強くなってきており、水性化が促
進されている。しかし、水性接着剤は、印刷紙と屈曲性
基材とをラミネートした後に、印刷インキの変色やコー
ト紙のコート層の黄変が経時的に発生する欠点ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、水性接
着剤では従来困難であった印刷紙と屈曲性基材とをラミ
ネートした後の印刷インキの変色やコート紙のコート層
の黄変を解消することを目的として研究を進めた結果、
本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル重合
性基含有乳化剤を用いてラジカル重合性不飽和単量体を
乳化重合することにより得られた水性分散樹脂を含有す
ることを特徴とするプリントラミネート用水性接着剤組
成物に関する。
【0005】本発明は、前記水性分散樹脂を含有するプ
リントラミネート用水性接着剤組成物を屈曲性基材に塗
布して接着剤層を形成させ、接着剤層を乾燥させた後、
接着剤層形成面と紙または印刷紙とを熱圧着することを
特徴とするプリントラミネート方法に関する。
【0006】本発明は、前記水性分散樹脂を含有するプ
リントラミネート用水性接着剤組成物を屈曲性基材に塗
布して接着剤層を形成させ、接着剤層形成面と紙または
印刷紙とを熱圧着した後にラミネート加工物を乾燥する
ことを特徴とするプリントラミネート方法に関する。
【0007】本発明は、前記水性分散樹脂を含有するプ
リントラミネート用水性接着剤組成物を紙または印刷紙
に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層を乾燥させた
後、接着剤層形成面と屈曲性基材とを熱圧着することを
特徴とするプリントラミネート方法に関する。
【0008】本発明における乳化重合反応は通常行われ
ている公知の方法にて重合を行うことができる。
【0009】本発明に用いることが可能なラジカル重合
性不飽和単量体としては、通常の乳化重合に用いられる
ものを使用することができ、その例としては、アクリル
酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル
酸エステル類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル類;マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸の各エステル類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、第3級カルボン酸ビニル等の
ビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンの如き芳
香族ビニル化合物、ビニルピロリドンの如き複素環式ビ
ニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエ
ーテル、ビニルケトン、ビニルアミド等;塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン等ハロゲン化ビニリデン化合物;
エチレン、プロピレン等のαーオレフィン類;ブタジエ
ンの如きジエン類などがあり、また、所望によりアクリ
ルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド等の
α,βーエチレン性不飽和酸のアミド類;グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジ
ル基含有モノマー;2ーヒドロキシエチルメタクリレー
ト等の水酸基含有モノマー;ジメチルアミノエチルメタ
クリレート等のアミノ基含有モノマー;N−メチロール
アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド等の不飽和カルボン酸の置換アミド;ジメ
チルビニルメトキシシラン等の不飽和結合含有シラン化
合物;ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、アリル
アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ートの如き1分子中に2個以上の不飽和結合を有する単
量体なども挙げることができる。
【0010】ラジカル重合性不飽和単量体は、主要成分
としてスチレン、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチルの如き(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル及びアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、フマール酸の如きカルボキシル基を有するラジカ
ル重合性不飽和単量体を使用し、必要に応じて酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル、N−メ
チロールアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタク
リレート等を併用することが好ましい。
【0011】本発明に用いられるラジカル重合性基含有
乳化剤とは、分子中に1以上のラジカル重合性不飽和結
合とスルホン基、硫酸エステル基、ポリエチレンオキサ
イド基を含む化合物であり、この条件を満たすものであ
れば特に制限はないが、代表的なものを挙げるとビニル
スルホン酸ソーダ、アルケニルフェニルポリオキシエチ
レンサルフェートソーダ塩、(メタ)アクリル酸エステ
ルスルホン酸ソーダ、アリルアルキルイタコネート硫酸
エステル等、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸骨格を
有する反応性乳化剤、ポリオキシエチレンアルケニル
(フェニル)エーテル誘導体等非イオン性反応性乳化剤
等が挙げられる。これらは単独で用いる事も複数種を併
用することも可能である。
【0012】また、乳化剤としてはラジカル重合性基含
有乳化剤のみで用いることがインキ変色性の観点から望
ましいが、重合安定性等に問題が生じる場合、ラジカル
重合性基を有さない乳化剤(以後非反応性乳化剤と称
す)との併用も可能である。併用可能な非反応性乳化剤
に特に制限はなく、一般的に用いられているものを用い
る事が出来る。
【0013】例として代表的なものを挙げると、アルキ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ、ラウリル硫酸ソーダ、ナ
トリウムジオクチルスルホサクシネート、アルキルフェ
ニルポリオキシエチレンサルフェートソーダ塩またはア
ンモニウム塩などのアニオン性乳化剤、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンーポリオキシプロ
ピレンブロック共重合体、ソルビタン脂肪酸エステル等
のノニオン乳化剤等が挙げられる。
【0014】乳化剤の使用量はラジカル重合性不飽和単
量体100重量部に対してラジカル重合性基含有乳化剤
が0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部で
ある。即ちこれ以上の量を用いるとプリントラミネート
用接着剤としての物性低下を招く場合があり、また、こ
れ以下の量であると重合安定性に問題が生じる場合があ
る。
【0015】また、非反応性乳化剤を用いる場合には、
ラジカル重合性不飽和単量体100重量部に対して0〜
5重量部まで導入可能である。
【0016】本発明の乳化重合における重合条件は一般
的に行われている条件で行うことができる。即ち、ラジ
カル重合性不飽和単量体100重量部あたり、ラジカル
重合開始剤0.1〜5重量部用い、水性媒体50〜10
00重量部使用して40〜90℃で重合することができ
る。また、上記開始剤と還元剤0.1〜5重量部と併用
するレドックス重合にても行うことができる。この際、
鉄イオンなどの多価金属塩イオンを生成する化合物を促
進剤として併用することも可能である。
【0017】上記反応で用いることができるラジカル重
合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム、アゾビスイソブチロニトリルおよびその塩酸塩、過
酸化水素、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
【0018】また、これらのラジカル重合開始剤と併用
可能な還元剤としては、ナトリウムスルホオキシレート
ホルムアルデヒド、ピロ亜硫酸ソーダ、L−アスコルビ
ン酸等が挙げられる。また、場合によっては、ラウリル
メルカプタン等の連鎖移動剤や、pH調整剤等を併用す
ることも勿論可能である。
【0019】乳化重合時の固形分濃度は、実用的な観点
より最終エマルジョンが25〜65重量%の固形分濃度
となるようにするのが好ましく、また反応系へのラジカ
ル重合性不飽和単量体およびラジカル重合開始剤、およ
び還元剤は一括仕込、連続滴下、分割添加などの公知の
いずれの方法でも行うことができる。
【0020】本発明に係わるプリントラミネート用水性
接着剤組成物に於いては、水性分散樹脂中に官能基を含
有させ、該官能基と反応する官能基を有する硬化剤を併
用するが好ましい。硬化剤としては公知のであれば何れ
をも使用する事ができる。代表的なものの一例を挙げる
とすると、エポキシ系、イソシアネート系、尿素系、メ
ラミン系、フェノール系、有機酸金属塩系、カルボジミ
ド系、アジリジン系、ヒドラジン系、アミン系硬化剤が
挙げられる。
【0021】本発明のプリントラミネート用水性接着剤
組成物は、前記の成分の他に、公知である充填剤、軟化
剤、老化防止剤、安定剤、接着促進剤、レベリング剤、
消泡剤、可塑剤、無機フィラー、粘着付与性樹脂、繊維
類、顔料等の着色剤、可使用時間延長剤等を併用するこ
とができる。接着促進時剤としては、シランカップリン
グ剤、チタネート系カップチング剤、ジルコアルミニウ
ム系カップリング剤、およびアルミニウム系カップリン
グ剤等が好ましく用いられる。
【0022】シランカップリング剤としては、例えば、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシ
シラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、
3−ウレイドプロピルトリメトシキシシラン、3−アミ
ノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキ
シ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン等のアミノシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
−メチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン
を挙げる事が出来る。
【0023】チタネート系カップリング剤としては、イ
ソプロピル(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネ
ート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイ
ト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホ
スファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアルキル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホス
ファイトチタネート、アセトアセチィックエステルチタ
ネート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラク
テート、ジ−イソプロポキシ−ビス−(2,4−ペンタ
ジオネオート)−チタニウム、ジ−イソプロピル−ビス
ートリエタノールアミノチタネート、等を挙げる事が出
来る。
【0024】アルミニウム系カップリング剤としては、
例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロヒレ
ート等を挙げることができる。
【0025】粘着付与性樹脂としては、ロジン誘導体等
が好ましく用いられる。
【0026】本発明で使用するプリントラミネート用水
性水性接着剤組成物は、濡れ性、消泡性、造膜性および
乾燥機での溶剤蒸発性等の観点から若干の有機溶剤を含
有することも可能である。
【0027】本発明に於けるプリントラミネート方法と
しては、次の方法を挙げることができる。 (1)プリントラミネート用水性接着剤組成物を屈曲性
基材に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層を乾燥さ
せた後、接着剤層形成面と紙または印刷紙とを熱圧着す
ることによってラミネート加工物を得る方法。 (2)プリントラミネート用水性接着剤組成物を屈曲性
基材に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層形成面と
紙または印刷紙とを熱圧着した後にラミネート加工物を
乾燥することによってラミネート加工物を得る方法。 (3)プリントラミネート用水性接着剤組成物を紙また
は印刷紙に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層を乾
燥させた後、接着剤層形成面と屈曲性基材とを熱圧着す
ることによってラミネート加工物を得る方法。
【0028】本発明のプリントラミネート方法で使用さ
れる屈曲性基材としては、例えば、ポリ塩化ビニル(P
VC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸
延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ナイロン、ポリビニルアルコール、
塩化ビニリデンコートOPP、ポリスチレン、エチレン
ー酢酸ビニル共重合体部分鹸化物(EVOH)、ポリカ
ーボネート、セロハン等の各種プラスチックフィルム、
各種金属蒸着フィルム、金属箔等を使用する事ができ
る。
【0029】本発明のプリントラミネート方法で使用さ
れる紙または合成紙としては、公知であれば広く使用す
る事ができる。例えば、模造紙、上質紙、アート紙、グ
ラフト紙、純白ロール紙、パーチメント紙、耐水紙、グ
ラシン紙、ダンボール紙等を挙げる事ができる。上記の
紙または合成紙は、印刷したものも使用することができ
る。
【0030】本発明のプリントラミネート用水性接着剤
組成物の塗布方式は、公知であれば広く使用する事がで
きる。例えば、ロ−ルコ−テイング、グラビアコーティ
ング、ナイフコーティング、リバースコーティング、キ
スコーティング等が挙げられる。接着剤の塗布条件は、
接着剤塗布膜厚が0.1〜1000μm、接着剤塗布量
が0.1〜1000g/m2−dryである。
【0031】本発明のプリントラミネート方法で使用す
る乾燥機としては、公知であれば広く使用する事ができ
る。例えば、熱風乾燥機、赤外線照射式乾燥機、マイク
ロ波照射式乾燥機、または、これらをうち少なくとも2
種類以上を併用した乾燥装置等を挙げる事ができる。乾
燥温度は40〜180℃、好ましくは、60〜80℃で
ある。
【0032】本発明のプリントラミネート方法に於い
て、屈曲性基材と紙若しくは印刷紙をラミネートする場
合には、熱圧着ロールで加圧ラミネートする必要があ
る。熱圧着ロールの温度は、40〜140℃、熱圧着ロ
ールの圧力が20〜300kg/cm2 であることが要
件である。
【0033】プリントラミネート方法で得られたラミネ
ート加工物は、通常、室温放置で養成を行うが、加温し
て養成を行っても差し支えない。
【0034】かくして本発明のプリントラミネート用水
性接着剤組成物およびそれを用いたラミネート方法によ
れば、各種フィルム、印刷紙を含む紙等をラミネートし
た後の印刷物表面の印刷インキの変色、コート紙コート
層の黄変等の変色が極めて少ないプリントラミネート加
工物を製造することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれ
ら実施例に何等限定されるものではない。なお、以下の
部及び%はいずれも重量に基づく値である。
【0036】実施例1(水性分散樹脂A−1の調整) スチレン120部、ブチルアクリレート245部、エチ
ルアクリレート117.5部、N−メチロールアクリル
アミド10部、メタクリル酸7.5部を単量体混合液と
し、この混合液をアクアロンHS−10(第一工業製薬
(株)製ビニルスルホン酸ソーダ系乳化剤)10部を用
いてイオン交換水130部中に乳化させ、プレエマルジ
ョンを調製した。
【0037】攪拌機、温度計、冷却機を取り付けた1L
反応容器にイオン交換水355部を仕込み、窒素ガスを
送入しつつ攪拌しながら反応容器内を70℃に昇温し
た。昇温後、前記プレエマルジョン15部を反応容器に
仕込み、ついで0.75%塩化第二鉄水溶液1部、過硫
酸アンモニウム0.3部、ピロ亜硫酸ソーダ0.2部を
加え、15分放置した後に残りのプレエマルジョン、過
硫酸アンモニウム1.2部をイオン交換水50部に溶解
させたもの、ピロ亜硫酸ソーダ0.8部をイオン交換水
50部に溶解させたもののそれぞれを滴下ろうとを用い
て滴下して重合させた。滴下時間は3時間とし、この間
フラスコ内の温度は70℃に保持した。滴下終了後、さ
らに2時間70℃で保持した後に冷却し、10%アンモ
ニア水でpHを7.5付近に調整した後に100メッシ
ュのろ布でろ過し、水性分散樹脂A−1を得た。重合中
フラスコ壁面に僅かに凝集物が付着した他は分離やブロ
ッキングは起こらず、安定であった。
【0038】実施例2(水性分散樹脂A−2の調整) スチレン115部、ブチルアクリレート290部、エチ
ルアクリレート75部、N−メチロールアクリルアミド
10部、アクリル酸7.5部、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート2.5部を単量体混合液とし、この混合液
をアクアロンHS−10 10部を用いてイオン交換水
130部中に乳化させ、プレエマルジョンを調製した。
【0039】攪拌機、温度計、冷却機を取り付けた1L
反応容器にイオン交換水355部を仕込み、窒素ガスを
送入しつつ攪拌しながら反応容器内を70℃に昇温し
た。昇温後、前記プレエマルジョン15部を反応容器に
仕込み、ついで0.75%塩化第二鉄水溶液1部、過硫
酸アンモニウム0.5部、ピロ亜硫酸ソーダ0.3部を
加え、15分放置した後に残りのプレエマルジョン、過
硫酸アンモニウム2.0部をイオン交換水50部に溶解
させたもの、ピロ亜硫酸ソーダ1.2部をイオン交換水
50部に溶解させたもののそれぞれを滴下ろうとを用い
て滴下して重合させた。滴下時間は3時間とし、この間
フラスコ内の温度は70℃に保持した。滴下終了後、さ
らに2時間70℃で保持した後に冷却し、10%アンモ
ニア水でpHを7.5付近に調整した後に100メッシ
ュのろ布でろ過し、水性分散樹脂A−2を得た。重合中
フラスコ壁面に僅かに凝集物が付着した他は分離やブロ
ッキングは起こらず、安定であった。
【0040】実施例3(水性分散樹脂A−3の調整) スチレン120部、ブチルアクリレート245部、エチ
ルアクリレート117.5部、N−メチロールアクリル
アミド10部、メタクリル酸7.5部を単量体混合液と
し、この混合液をアクアロンHS−10 5部とハイテ
ノールN−085部(第一工業製薬(株)製アニオン乳
化剤)を用いてイオン交換水130部中に乳化させ、プ
レエマルジョンを調製した。
【0041】以下実施例1と同一の方法にて水性分散樹
脂A−3を得た。また、重合時に釜壁に僅かに凝集物が
付着した他は分離やブロッキングは起こらず安定であっ
た。
【0042】比較例1(水性分散樹脂B−1の調整) スチレン120部、ブチルアクリレート245部、エチ
ルアクリレート117.5部、N−メチロールアクリル
アミド10部、メタクリル酸7.5部を単量体混合液と
し、この混合液をハイテノールN−08 3部、レベノ
ールWZ 30部(花王(株)製アニオン乳化剤,有功
成分25%)を用いてイオン交換水110部中に乳化さ
せ、プレエマルジョンを調製した。
【0043】以下実施例1と同一の方法にて水性分散樹
脂B−1を得た。また、重合時に釜壁に僅かに凝集物が
付着した他は分離やブロッキングは起こらず安定であっ
た。
【0044】比較例2(水性分散樹脂B−2の調整) スチレン120部、ブチルアクリレート245部、エチ
ルアクリレート117.5部、N−メチロールアクリル
アミド10部、メタクリル酸7.5部を単量体混合液と
し、この混合液をハイテノールN−08 5部、ノイゲ
ンEA−170S(第一工業製薬(株)製ノニオン乳化
剤,有功成分80%)6部を用いてイオン交換水110
部中に乳化させ、プレエマルジョンを調製した。
【0045】以下の実施例1と同一の方法にて水性分散
樹脂B−2を得た。また、重合時に釜壁に僅かに凝集物
が付着した他は分離やブロッキングは起こらず安定であ
った。
【0046】表1及び表3に示すように、実施例1乃至
実施例4及び比較例1乃至比較例2で得られた水性分散
樹脂を使用してプリントラミネート用水性接着剤組成物
を調整し、プリントラミネートを行った。
【0047】次いで得られたラミネート加工物について
各種の評価を行った。その結果を表2及び表4に示す。
【0048】プリントラミネート方法 (ア):水性接着剤組成物を屈曲性基材に塗布し、乾燥
機で水または有機溶剤を含む水を蒸発させ、屈曲性基材
の接着剤塗布面と、紙、合成紙または紙、合成紙等の印
刷物等の各種基材等とを熱圧着ロールで熱圧着するラミ
ネート方式。
【0049】(イ):水性接着剤組成物を屈曲性基材に
塗布し、屈曲性基材の接着剤塗布面と、紙、合成紙また
は紙、合成紙等の印刷物等の各種基材等とを、圧着ロー
ルで圧着した後、乾燥機で水または有機溶剤を含む水は
蒸発させるラミネート方式。
【0050】(ウ):水性接着剤組成物を紙に塗布し、
乾燥機で水または有機溶剤を含む水を蒸発させ、接着剤
塗布面と、屈曲性基材とを熱圧着ロールで熱圧着するラ
ミネート方式。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】 エポキシ樹脂は、DENACAST EM−101(ナ
ガセ化成工業(株)製)を使用。
【0055】評価方法 外観:ラミネート後2日間経過したのプリントラミネー
ト加工物の外観。
【0056】接着性:フィルムと印刷物とを接着して室
温に2日間放置後のフィルムと印刷物との接着性。
【0057】罫線性:ラミネート加工物に凹凸を有する
罫線を押した直後、1日後、2日後、3日後のフィルム
の浮きの状態を観察。
【0058】インキ変色性:表5の耐インキ変色性の低い
インキで印刷した印刷物のプリントラミネート加工物
を、温度50℃、湿度80%で7日間保持した後のイン
キ変色の状態の観察。
【0059】
【表5】
【0060】耐水性:ラミネート加工物を折曲げ後、温
度50℃、湿度80%で、2日間保持した後の浮きを観
察。
【0061】コート層黄変性:無地コート紙をラミネート
し、温度50℃、湿度80%で7日間保持した後の黄変
を観察。
【0062】尚、表2及び表4中の記号は、表6の通り
である。
【0063】
【表6】
【0064】表2及び表4から明らかなように、本発明
によれば印刷物の印刷インキの変色、コート紙の黄変が
発生しないプリントラミネート加工物を得ることができ
る。
【0065】
【発明の効果】本発明のプリントラミネート用水性接着
剤組成物およびそれを用いたプリントラミネート方法に
よれば、印刷物の印刷インキの変色、コート紙のコート
層の黄変が発生しないプリントラミネート加工物を得る
ことができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合性基含有乳化剤を用いてラ
    ジカル重合性不飽和単量体を乳化重合することにより得
    られた水性分散樹脂を含有することを特徴とするプリン
    トラミネート用水性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 乳化重合を行うに際し、乳化剤としてラ
    ジカル重合性基含有乳化剤のみを使用する請求項1記載
    のプリントラミネート用水性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ラジカル重合性不飽和単量体の主要成分
    としてスチレン、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    及びカルボキシル基を有するラジカル重合性不飽和単量
    体を使用する請求項1記載のプリントラミネート用水性
    接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 水性分散樹脂が官能基を含有し、且つ該
    官能基と反応する官能基を有する硬化剤を併用する請求
    項1記載のプリントラミネート用水性接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のプリントラミネート用水性接着剤組成物を
    屈曲性基材に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層を
    乾燥させた後、接着剤層形成面と紙または印刷紙とを熱
    圧着することを特徴とするプリントラミネート方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のプリントラミネート用水性接着剤組成物を
    屈曲性基材に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤層形
    成面と紙または印刷紙とを熱圧着した後にラミネート加
    工物を乾燥することを特徴とするプリントラミネート方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のプリントラミネート用水性接着剤組成物を
    紙または印刷紙に塗布して接着剤層を形成させ、接着剤
    層を乾燥させた後、接着剤層形成面と屈曲性基材とを熱
    圧着することを特徴とするプリントラミネート方法。
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