JPH07101889A - 光学活性コンドリトールの製造法 - Google Patents

光学活性コンドリトールの製造法

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JPH07101889A
JPH07101889A JP26801493A JP26801493A JPH07101889A JP H07101889 A JPH07101889 A JP H07101889A JP 26801493 A JP26801493 A JP 26801493A JP 26801493 A JP26801493 A JP 26801493A JP H07101889 A JPH07101889 A JP H07101889A
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Japan
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chondritol
mix
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JP26801493A
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Seiichi Takano
誠一 高野
Kuniro Ogasawara
國郎 小笠原
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学活性コンドリトールEの新規合成法の提
供。 【構成】 メソ−シス−1,2−ジヒドロキシ−3,5
−シクロヘキサジエンの二つの水酸基を保護した誘導体
(I)を不斉ジヒドロキシル化することにより光学活性
1,2,3,4−テトラヒドロキシ−5−シクロヘキセ
ン誘導体(II)を得、更に脱保護して光学活性コンドリ
トールE(III )を得る。 【化1】 【化2】 【化3】 【効果】 本発明の製造法により、種々の生理活性物質
の合成中間体として有用な光学活性コンドリトールEが
容易に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の生理活性物質の
合成中間体として有用な光学活性1,2,3,4−テト
ラヒドロキシ−5−シクロヘキセン(光学活性コンドリ
トールE)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明における前記式(III) で表される
光学活性コンドリトールEをはじめとする光学活性コン
ドリトールは、種々の光学活性シクリトール類の合成中
間体として重要な化合物である。またコンドリトールか
ら誘導されるコンドリトールエポキシドやアミノコンド
リトールにはD−グリコシダーゼの阻害活性が認められ
ており、医薬品への応用も期待できる。この様に、光学
活性コンドリトールは生理活性物質等の合成中間体とし
て広範に利用できる有用な化合物である。光学活性コン
ドリトールEの製造法としては、ブロモベンゼンを微生
物酸化して得られる光学活性シス−1,2−ジヒドロキ
シ−3,5−シクロヘキサジエン誘導体を更にオスミウ
ム酸化する方法が報告されている(Hudlickyら、Synlet
t,1991, 645.)。しかしながら、この方法では製造でき
るのは一方の対掌体に限られる。また極めて毒性の高い
四酸化オスミウムや水素化アルキルスズを用いている点
も問題であり、より実用性の高い、工業的に優れた効率
的な製造法の開発が望まれていた。一方、オレフィン類
から光学活性ジオールを合成する方法として不斉ジヒド
ロキシル化反応が知られている。その代表的なものとし
てシャープレスらが開発した不斉ジヒドロキシル化反応
(J.Org.Chem., 57, 2768(1992).)が挙げられるが、こ
の方法は高い光学収率が達成出来るのみならず基質とし
て1置換、2置換、3置換オレフィンいずれにも適用可
能であり、最も優れた方法の一つである。しかしなが
ら、例外的にシス−2置換オレフィンの場合に高い光学
収率が得られた例はほとんど知られておらず(Sharples
s ら、J.Am.Chem.Soc., 114, 7568(1992).)、特に環状
ジエンへの適用例は皆無であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の点を踏まえ、本
発明者らは、光学活性コンドリトールEを効率よく得る
という目的を達成するために鋭意検討した結果、前記式
(I)で表される化合物を不斉ジヒドロキシル化して得
られた化合物(II)の製造法を見い出し本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化4】 (式中、R1、R2は水素、低級アルキル基、アリール基を
表す。)で表されるメソ−シス−1,2−ジヒドロキシ
−3,5−シクロヘキサジエン誘導体を不斉ジヒドロキ
シル化することにより得られる、一般式(II)
【化5】 (式中、R1、R2は水素、低級アルキル基、アリール基を
表す。)で表される光学活性1,2,3,4−テトラヒ
ドロキシ−5−シクロヘキセン誘導体を経由することを
特徴とする光学活性1,2,3,4−テトラヒドロキシ
−5−シクロヘキセン(光学活性コンドリトールE)の
製造法である。また、そのジヒドロキシル化工程におい
て、酸化剤としてAD−mix−αまたはAD−mix
−βを用いることを特徴とする。
【0005】次に本発明について詳細に述べる。本発明
の光学活性コンドリトールE(III)は、以下の工程に従
って製造することが出来る。
【化6】
【0006】式(I)で表される化合物は、メソ−シス
−1,2−ジヒドロキシ−3,5−シクロヘキサジエン
(IV)の二つの水酸基を適当な保護基で保護することによ
り得ることが出来る。例えば、塩化メチレン中、酸触媒
存在下ベンズアルデヒドジメチルアセタールを作用させ
ることにより容易にベンジリデン化することが出来る。
【0007】式(II)で表される化合物は、式(I)で表
される化合物を不斉ジヒドロキシル化することにより製
造できる。化合物(I)の不斉ジヒドロキシル化反応
は、メタンスルホンアミドで例示されるスルホンアミド
存在下、酸化剤としてAD−mix−αまたはAD−m
ix−βを用いることによって達成される。AD−mi
x−αは混合物として調製され、その1kg中の成分は以
下に示す通りである:オスミウム酸(IV)カリウム
(0.52g)、1,4ービス(9ージヒドロキニニ
ル)フタラジン(5.52g)、フェリシアン化カリウ
ム(700.0g)、炭酸カリウム(294.0g)。
AD−mix−βの場合は1,4−ビス(9−ジヒドロ
キニニル)フタラジン(5.52g)の代わりに1,4
−ビス(9−ジヒドロキニジニル)フタラジン(5.5
2g)を用いる(J.Org.Chem.,57,2768(1992).)。ジヒ
ドロキシル化反応にはこの比率で調製したものを用いて
も良いが、Aldrich 社より市販されているものを用いて
も何ら差し支えない。AD−mix−αまたはAD−m
ix−βは、基質に対して1〜5等量(フェリシアン化
カリウムの等量で換算)用いることが出来るが、特に好
ましくは3等量以上である。スルホンアミドは基質に対
して0〜5等量用いることが出来るが、特に好ましくは
1等量である。スルホンアミドを用いなくとも反応は進
行するが、収率の向上にはスルホンアミドが必須であ
る。
【0008】反応溶媒としては、tert−ブタノール
等のアルコール系溶媒と水との混合溶液、またはトルエ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒と水との混合溶液を用いる
ことが出来る。
【0009】反応温度は−20℃〜室温が適当であり、
特に好ましくは0℃付近である。化合物(II)は常法に従
ってジアセチル体(V)に変換することにより、容易に
単離することが出来る。化合物(V)から化合物(II)の
再生は、水素化アルミニウムリチウム等の還元剤を用い
て脱アセチル化することにより容易に達成できる。化合
物(II)が固体である場合には、再結晶により光学的に純
粋にすることが可能である。最後に、化合物(II)の水酸
基の保護基を公知方法を用いて脱保護することにより、
式(III) で表される光学活性1,2,3,4−テトラヒ
ドロキシ−5−シクロヘキセン(光学活性コンドリトー
ルE)を得ることが出来る。脱保護の方法としては、例
えば保護基がベンジリデンの場合にはメタノール中、D
owex−50W−X8を作用させる方法を挙げること
が出来る。以上の操作により、光学活性1,2,3,4
−テトラヒドロキシ−5−シクロヘキセン(光学活性コ
ンドリトールE)を光学純度良く製造することが出来
る。酸化剤としてAD−mix−αとAD−mix−β
を使い分けることにより、(+)−1,2,3,4−テ
トラヒドロキシ−5−シクロヘキセン((+)−コンド
リトールE)、(−)−1,2,3,4−テトラヒドロ
キシ−5−シクロヘキセン((−)−コンドリトール
E)の両対掌体のどちらも製造しうる。
【0010】
【発明の効果】本発明の製造法を用いることにより、前
記式(III) で表される光学活性コンドリトールEを簡便
に製造することができる。本化合物は種々の生理活性物
質等の合成中間体として広範に利用できる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるも
のではない。 実施例1 (+)−コンドリトールEの合成
【0012】工程1 メソ−シス−0−ベンジリデン−1,2−ジヒドロキシ
−3,5−シクロヘキサジエンの合成 シス−1,2−ジヒドロキシ−3,5−シクロヘキサジ
エン(247mg、2.21mmol)、ベンズアルデヒドジ
メチルアセタール(1.0ml、6.63mmol)、ピリジ
ニウムp−トルエンスルホネート(55mg、0.22mm
ol)の混合物を塩化メチレン(10ml)中、室温で18
時間攪拌した。反応混合物を5%重曹水、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、濾
過、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、エーテル−ヘキサン1:8)で精製し、
メソ−シス−0−ベンジリデン−1,2−ジヒドロキシ
−3,5−シクロヘキサジエン(317mg)を得た。収
率72%。 IR(neat):ν3044,2882,1457,
1401cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ):δ7.52−7.45
(m, 2H),7.38−7.31(m, 3H),6.
08−6.05(m, 2H),6.02−5.96
(m, 2H),5.67(s, 1H),4.69(d
d, 2H, J=1.83, 1.83Hz)13 C−NMR(CDCl3 ):δ136.7,129.
5,128.3,127.0,124.3,124.
0,98.3,71.1 MS:m/z200(M+ ),105(100%) HRMS:Calcd for C13122 :20
0.0837 Found:200.0872
【0013】工程2 (1R,2R,3R,4R )−3,4−0−ジアセチル−1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールEの合成 メソ−シス−0−ベンジリデン−1,2−ジヒドロキシ
−3,5−シクロヘキサジエン(311mg、1.56mm
ol)、AD−mix−β(2.18g )、メタンスルホ
ンアミド(148mg、1.56mmol)の混合物を50%
tert−ブタノール水溶液(16ml)中、0℃で60
時間攪拌した。この反応混合物に亜硫酸ナトリウム
(2.4g )、水酸化カリウム(880mg)を加え、室
温で更に30分間攪拌した。酢酸エチルで希釈し、飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、濾過、減圧濃縮し、粗製物(470mg)を得た。こ
のものを塩化メチレン(10ml)中、無水酢酸(0.4
4ml、4.68mmol)、トリエチルアミン(0.72m
l、5.15mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)
ピリジン(19.5mg、0.16mmol)とともに室温で
10分間攪拌した。反応混合物をエ−テルで希釈し、飽
和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
た後、濾過、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル、エーテル−ヘキサン1:1)で精
製し、(1S,2S,3S,4S )−3,4−0−ジアセチル−
1,2−0−ベンジリデンコンドリトールE(423m
g)を得た。収率85%。HPLCにより、このものの
光学純度は85%eeであることが判明した(Chiralce
l OD、iso−プロパノール−ヘキサン1:9(v/
v))。 [ α]D 30+258°(c1.56,CHCl3 ) IR(neat):ν1745cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ):δ7.47−7.45
(m, 2H),7.39−7.36(m, 3H),6.
17(dd, 1H, J=9.76, 3.66Hz),
6.03(ddd, 1H, J=9.77, 5.49,
1.22Hz),5.90(s, 1H),5.55(d
d, 1H, J=5.49, 3.66Hz),5.27
(dd, 1H, J=8.54, 3.66Hz),4.8
1(ddd, 1H, J=9.16, 3.67, 1.22
Hz),4.57(dd, 1H, J=8.55, 6.7
1Hz),2.09(s, 3H),2.08(s, 3
H) MS:m/z319(M+ +1),318(M+ ),4
3(100%) Anal.Calcd for C1 7H186 :C6
4.14,H5.70 Found:C64.27,H5.60
【0014】工程3 (1R,2R,3R,4R )−1,2−0−ベンジリデンコンドリ
トールEの合成 (1R,2R,3R,4R )−3,4−0−ジアセチル−1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールE(269mg、0.8
46mmol)のテトラヒドロフラン溶液(8ml)に、0℃
にて水素化アルミニウムリチウム(51mg、1.35mm
ol)を加え、同温度で20分、更に室温で20分間攪拌
した。反応混合物に28%アンモニア水を加えて反応を
停止した後セライトを添加して3時間攪拌した。酢酸エ
チルで希釈し、セライトで濾過した。濾液を減圧濃縮
し、残渣(165mg)を四塩化炭素−塩化メチレンから
再結晶して光学的に純粋な(1R,2R,3R,4R ) −1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールE(140mg)を得
た。収率71%。 mp83〜85℃ [ α]D 30+207°(c0.57, CHCl3 ) IR(KBr):ν3420cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ):δ7.46−7.45
(m, 2H),7.39−7.37(m, 3H),6.
08−5.99(m, 2H),5.90(s, 1H),
4.74(dd, 1H,J=6.72,3.66H
z),4.46(dd,1H,J=6.72,6.71
Hz),4.31(d,1H,J=3.05Hz),
4.02(dd,1H,J=6.71,3.66H
z),2.71(d,1H,J=3.05Hz),2.
54(d,1H,J=4.27Hz) MS:m/z235(M+ +1),234(M+ ) HRMS:Calcd for C13144 :23
4.0892 Found:234.0860
【0015】工程4 (1R,2R,3R,4R )−コンドリトールEの合成 (1R,2R,3R,4R )−1,2−0−ベンジリデンコンドリ
トールE(60mg、0.256mmol)とDowex−5
0W−X8(6mg)を、メタノール中、室温で5時間攪
拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃
縮した。残渣をメタノールから再結晶し、(+)−コン
ドリトールE(28mg)を得た。収率75%。 mp192〜194℃(lit.:mp192〜193
℃) [α]D 30+327°(c0.22,H2 O)(li
t.:[ α]D 20+330°(c4.5,H2 O)) IR(KBr):ν3400cm-1 1 H−NMR(D2 O):δ5.89(dd,2H,J
=2.44,1.22Hz),4.33(m, 2H),
3.94(m, 2H) MS:m/z128(M+ −18),86(100%) HRMS:Calcd for C683 (M+
2 O):128.0473 Found:128.0449
【0016】実施例2 (−)−コンドリトールEの合成 工程1 (1S,2S,3S,4S )−3,4−0−ジアセチル−1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールEの合成 実施例1の工程1において得られたメソ−シス−0−ベ
ンジリデン−1,2−ジヒドロキシ−3,5−シクロヘ
キサジエン(261mg、1.31mmol)、AD−mix
−α(1.8g )、メタンスルホンアミド(125mg、
1.31mmol)の混合物を50%tert−ブタノール
水溶液(13.2ml)中、0℃で38時間攪拌した。こ
の反応混合物に亜硫酸ナトリウム(1.97g )、水酸
化カリウム(720mg)を加え、室温で更に1時間攪拌
した。酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウム上で乾燥した後、濾過、減圧濃縮
し、粗製物(383mg)を得た。このものを塩化メチレ
ン(10ml)中、無水酢酸(0.37ml、3.93mmo
l)、トリエチルアミン(0.64ml、4.59mmo
l)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(16m
g、0.13mmol)とともに室温で10分間攪拌した。
反応混合物を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した後、濾過、減圧濃縮した。残渣をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル、エーテル−ヘキサン
1:2)で精製し、(1R,2R,3R,4R )−3,4−0−ジ
アセチル−1,2−0−ベンジリデンコンドリトールE
(336mg)を得た。収率81%。HPLCにより、こ
のものの光学純度は87%eeであることが判明した
(ChiralcelOD、iso−プロパノール−ヘキサン1:
9(v/v))。 [ α]D 30−256°(c1.32, CHCl3 ) 各スペクトルデータは実施例1の工程2で得られたもの
に一致した。
【0017】工程2 (1S,2S,3S,4S )−1,2−0−ベンジリデンコンドリ
トールEの合成 (1S,2S,3S,4S )−3,4−0−ジアセチル−1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールE(104mg、0.3
27mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)に、0℃
にて水素化アルミニウムリチウム(25mg、0.65mm
ol)を加え、室温で10分間攪拌した。反応混合物に2
8%アンモニア水を加えて反応を停止した後セライトを
添加して3時間攪拌した。酢酸エチルで希釈し、セライ
トで濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣(70mg)を四
塩化炭素−塩化メチレンから再結晶して光学的に純粋な
(1S,2S,3S,4S )−1,2−0−ベンジリデンコンドリ
トールE(66mg)を得た。収率86%。 mp83〜85℃ [ α]D 30−206°(c0.39,CHCl3 ) 各スペクトルデータは実施例1の工程3で得られたもの
に一致した。
【0018】工程3 (1S,2S,3S,4S )−コンドリトールEの合成 (1S,2S,3S,4S )−1,2−0−ベンジリデンコンドリ
トールE(60mg、0.256mmol)とDowex−5
0W−X8(6mg)を、メタノール中、室温で5時間攪
拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃
縮した。残渣をメタノールから再結晶し、(−)−コン
ドリトールE(28mg)を得た。収率75%。 mp192〜194℃ [ α]D 30−327°(c0.22,H2 O) 各スペクトルデ−タは実施例1の工程4で得られたもの
に一致した。
【0019】実施例3 (1R,2R,3R,4R)−3,4−0−ジアセチル−1,2−
0−ベンジリデンコンドリトールEの合成 実施例1の工程1において得られたメソ−シス−0−ベ
ンジリデン−1,2−ジヒドロキシ−3,5−シクロヘ
キサジエン(70.3mg、0.352mmol)、AD−m
ix−β(492mg)の混合物を50%tert−ブタ
ノール水溶液(3.6ml)中、0℃で137時間攪拌し
た。この反応混合物に亜硫酸ナトリウム(530mg)を
加え、室温で更に1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈
し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で
乾燥した後、濾過、減圧濃縮し、粗製物(75mg)を得
た。このものを塩化メチレン(4ml)中、無水酢酸
(0.2ml、2.08mmol)、トリエチルアミン(0.
27ml、1.93mmol)、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ピリジン(4mg、0.03mmol)とともに室温で3
0分間攪拌した。反応混合物をエーテルで希釈し、飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、濾過、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル、エーテル−ヘキサン1:3)で精製
し、(1R,2R,3R,4R)−3,4−0−ジアセチル−1,
2−0−ベンジリデンコンドリトールE(69.0mg)
を得た。収率67%。HPLCにより、このものの光学
純度は84%eeであることが判明した(Chiralcel O
D、iso−プロパノール−ヘキサン1:9(v/
v))。 [ α]D 30+258°(c1.08,CHCl3 ) 各スペクトルデータは実施例1の工程2で得られたもの
に一致した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2は水素、低級アルキル基、アリール基を
    表す。)で表されるメソ−シス−1,2−ジヒドロキシ
    −3,5−シクロヘキサジエン誘導体を不斉ジヒドロキ
    シル化することにより得られる、一般式(II) 【化2】 (式中、R1、R2は水素、低級アルキル基、アリール基を
    表す。)で表される光学活性1,2,3,4−テトラヒ
    ドロキシ−5−シクロヘキセン誘導体を得た後環状アセ
    タールを脱保護することを特徴とする光学活性1,2,
    3,4−テトラヒドロキシ−5−シクロヘキセン(光学
    活性コンドリトールE)(III) 【化3】 の製造法。
  2. 【請求項2】 ジヒドロキシル化工程において、酸化剤
    としてAD−mix−αまたはAD−mix−βを用い
    る請求項1記載の製造法。
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