JPH07101194A - 後充填可能な水性筆記具並びに所属の後充填容器 - Google Patents

後充填可能な水性筆記具並びに所属の後充填容器

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JPH07101194A
JPH07101194A JP6076061A JP7606194A JPH07101194A JP H07101194 A JPH07101194 A JP H07101194A JP 6076061 A JP6076061 A JP 6076061A JP 7606194 A JP7606194 A JP 7606194A JP H07101194 A JPH07101194 A JP H07101194A
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    • B43KIMPLEMENTS FOR WRITING OR DRAWING
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    • B43LARTICLES FOR WRITING OR DRAWING UPON; WRITING OR DRAWING AIDS; ACCESSORIES FOR WRITING OR DRAWING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に後充填できかつ周囲環境を害する筆記
カートリッジを使用せずに済むような後充填可能な水性
筆記具を提供し、更に水性筆記具を、高い筆記容量を有
しかつ温度変動及び圧力変動の影響を受け難く構成する
か又はこのような変動の影響を受けない状態にもたらす
ことができるように構成し、これにより筆記液体の漏出
を阻止するようにすることにある。 【構成】 筆記液体を筆記先端に供給するための貯蔵タ
ンクを備えた後充填可能な水性筆記具が、弁として作用
する接続部を介して筆記具タンクを後充填する付加的な
貯蔵タンクを有していて、貯蔵タンクが外部から弁を介
して所属の後充填容器によって充填可能であり、後充填
容器が弁を備えた注入針及び後充填容器内部の筆記液体
に圧力をかける手段を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記液体を筆記先端に
供給するための筆記具タンクを有する後充填可能な水性
筆記具、並びに、水性筆記具に直接機能的に関連した所
属の後充填容器に関する。
【0002】
【従来の技術】水性筆記具の筆記具タンクは筆記時に徐
々に筆記液体を放出しかつ放出量と同じ容積だけ外部か
らタンク内部に空気が流入する。筆記具タンクが空にな
った場合には、筆記具タンクは筆記液体を後充填される
か又はカートリッジ形式の満杯の筆記具タンクと交換さ
れる。筆記は、通常ペンの形式で設けられている筆記先
端によって、又は、例えばインキローラの場合ローラを
介して、又は、筆記用フェルトによって行われる。
【0003】このような従来の筆記具は著しく改良され
ているにも拘らず、若干の欠点を有している。即ち、後
充填可能な筆記具タンクを有する筆記具の場合依然とし
て後充填が極めて面倒である。
【0004】この場合筆記具はペン又はフェルトによっ
て筆記液体内に浸漬されねばならない。次いで筆記具の
端片を回動することによって内部に配置された吸込みピ
ストンがまず前方に押し進められ、次いで端片を逆方向
に回動することによって吸込みピストンが後方に引張ら
れる。この場合筆記具タンク内では大気圧に比して負圧
が生じひいては筆記液体が筆記具タンク内に吸い込まれ
るかもしくは大気圧によってタンク内に押し込まれる。
【0005】端片の回動中には(このために両手が使用
される)、空気を吸い込まないようにするために、ペン
又はフェルトは常時十分深く筆記液体内に浸漬されねば
ならない。筆記液体は後充填容器内、通常ねじカバーを
有するがラス容器内に収容されている。
【0006】後充填容器が僅かばかりの筆記液体を有し
ている場合には後充填に問題が生ずる。それというの
も、最早筆記先端を十分深く浸漬させることができなく
なるからである。この場合、まだ存在する筆記液体を1
コーナに集めかつこのようにして十分な浸漬深さを得る
ために、例えばガラス容器の底縁の一方の側を雑誌に載
せるようにして、しばしば何等かの形式で後充填容器が
傾けて置かれる。
【0007】この場合一方の手で筆記具が保持されかつ
他方の手で端片が回動させられねばならないので、後充
填容器を手で傾き位置で保持することができない。容器
底縁の一方の側を載せるために適当な高さが不足してい
る場合には、同時に筆記具を保持する手の指球と小指と
の間で後充填容器を傾けた状態で固持し、他方別の手で
端片を回動させることは、頻繁に行われる。
【0008】しかしながらこの操作は簡単には行えない
ので、後充填容器が手から滑り落ちて後充填容器の内容
物がこぼれるという危険が生ずる。更に液体容器から吸
い上げることにより行われる前記後充填プロセスではペ
ンが常時筆記液体によって汚染されしかも後充填を終了
した後で布切れで拭きとられねばならない。
【0009】これを行わないと、筆記液体はペンにこび
り着きかつインキ通路、いわゆるインキ案内路を塞ぐよ
うになる。つまり拭き取り布又はティッシュペーパーを
携帯する必要がある。更に拭き取りを慎重に行わない
と、指が筆記液体によって汚されることになる。全体と
して後充填はかなり面倒で時間のかかる作業であり、十
分効果的行うことができない。
【0010】例えば後充填可能なフェルトペン又はマー
カーペンの場合、筆記先端が充填液体内に浸漬されるよ
うに筆記具が後充填容器内に挿入される。この場合後充
填液体は筆記具内部の液体を蓄える吸収パッドの吸収性
に基づいて自動的に上向きに吸収パッド内に拡散する。
しかしながら後充填は一時間又は数時間継続する。
【0011】カートリッジ式の筆記具タンクを有する筆
記具の場合、空の筆記具タンクを交換するための操作は
極めて簡単であるが、いずれにせよこの場合筆記具は分
解されねばならない。使用済みのカートリッジは捨てら
れかつ後で廃棄処分されねばならない。カートリッジは
プラスチックから形成されかつ廃棄処理によって周囲環
境が害されるようになる。兎も角カートリッジは通常家
庭ごみとして毎年数万個にになる。
【0012】更に筆記具は後充填ボトルにより充填され
るカートリッジを有することができる。特に製図用筆記
具の場合このシステムが普及している。このために透明
なカートリッジは筆記具から引出されかつ数ミリメータ
直径の比較的小さな開口を上向きにして保持される。こ
の場合別の手で後充填ボトルが保持されかつ後充填ボト
ルの注出通路を介してカートリッジが充填されねばなら
ない。
【0013】カートリッジ内ではしばしば、見かけ上実
際の充填レベルよりも高い充填レベルを生ぜしめるよう
な気泡が発生する。このことを回避するために、中空針
によって気泡を崩壊させることが試みられた。これら全
ての操作は細かな作業でありひいては頻繁にインキがこ
ぼれかつ指が汚されるようになる。
【0014】筆記具タンクを有する従来の筆記具におい
ては更に別の問題点が生ずる。即ち従来の筆記具は極め
て大きな筆記容量を有していない。従って極めて頻繁に
必要になる後充填は、その都度筆記を中断しなければな
らないため、不都合なものである。このような筆記中断
はしばしば極めて不都合な瞬間に、例えば学生の場合書
き取り試験中に又は公式セレモニーの場合重要書類の署
名中に、しばしば生ずる。
【0015】しかしながら筆記容量を増大させるために
筆記具タンクを拡大することは、これに伴って別の問題
が生ずるため、簡単には実施することはできない。
【0016】大きな筆記具タンクの場合タンクが空にな
るにつれて筆記具タンク内で比較的大きな気泡が発生す
る。この気泡は加熱された場合膨張しかつ筆記液体に圧
力をかけるので、筆記液体は必要以上に筆記具タンクか
ら漏出するようになる。この場合筆記具が汚れる。著し
く加熱された場合には筆記液体は容易に流出するように
なる。同じことは、内圧が前以て筆記具タンク内で支配
する大気圧力に比して比較的迅速に低下する飛行機内で
筆記具を携帯した場合にも、生ずる。
【0017】この理由からチョッキポケット内に懸架さ
れた又は婦人ハンドバック内に携帯された筆記具から筆
記液体が漏出した場合には、極めて不快な汚染が生ず
る。従って圧力変動及び温度変動は基本的に問題があり
かつこの作用は筆記具タンクが大きくなる程、及び、筆
記具タンクが僅かな筆記液体を有する程、著しくなる。
【0018】別の問題点は、長いタンクによって形成さ
れるハイドロスタティックな圧力ヘッドによって生ぜし
められる。タンクがほぼ空の場合極めて僅かなハイドロ
スタティックな圧力が作用しかつ筆記液体はインキ案内
路の毛管作用に基づき流れるのに対して、前気圧力は、
筆記具の全長に亘って延びる筆記タンクの場合、数倍に
増大する。この場合ペンは液体を保持できずかつ筆記具
が汚れるようになる。この理由から筆記具全長に亘って
延びる筆記具タンクを有する筆記具は殆ど有効に使用さ
れない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
問題点を考慮して、簡単に後充填できかつ周囲環境を害
する筆記カートリッジを使用せずに済むような後充填可
能な水性筆記具を提供し、更に水性筆記具を、高い筆記
容量を有しかつ温度変動及び圧力変動の影響を受け難く
構成するか又はこのような変動の影響を受けない状態に
もたらすことができるように構成し、これにより筆記液
体の漏出を阻止するようにすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記課題は、筆記液体を
筆記先端に供給するための貯蔵タンクを備えた後充填可
能な本発明による水性筆記具によれば、貯蔵タンクが外
部から弁を介して所属の後充填容器によって充填可能で
あることによって解決された。
【0021】更に本発明によれば、貯蔵タンクは筆記具
内の筆記具タンクに付加的に設けることができ、この場
合筆記具タンクは弁として作用する接続部を介して貯蔵
タンクから充填可能である。
【0022】更に前記課題は、本発明による後充填容器
によれば、後充填容器が一方向弁を備えた注入針を有し
ていて、かつ、後充填容器の内部に筆記液体に圧力をか
ける手段が設けられていることによって、解決された。
【0023】本発明による筆記具及び所属の後充填容器
の有利な構成はその他の請求項に記載されている。
【0024】
【実施例】第1図では筆記具全体を部分的に断面して図
示している。筆記具のケーシング1内には筆記具タンク
2が設けられている。実施例では筆記先端はペン4によ
って形成されていて、このペンにはいわゆるインキ案内
路を介して公知の形式で筆記具タンクからインキが供給
される。しかしながらペンの代りに筆記先端としてフェ
ルト又はローラを使用することもできる。
【0025】上記筆記具の特別な利点は、筆記具タンク
2に付加的に筆記具内に別個の貯蔵タンク3を設けられ
ていて、この貯蔵タンク3から弁6として作用する接続
部を介して筆記具タンク2を後充填できるということに
ある。貯蔵タンク3自体は弁13を介して外部から所属
の後充填容器によって後充填される。
【0026】まず筆記具について詳述する。図示の実施
例では筆記具タンク2は貯蔵タンク3よりも著しく小さ
く形成されている。このような構成は、筆記具タンクが
温度変動及び圧力変動の影響を余り受けなくなるように
するため、意図的に選ばれている。それというのも、筆
記時に筆記具タンク内に流入する空気によって生ぜしめ
られる気泡が常時比較的小さく維持されひいてはインキ
滲みを生ぜしめるような問題点が回避されるからであ
る。
【0027】これにも拘らず筆記具に大きな筆記容量を
与えるために、筆記具は、弁として作用する接続部を介
して筆記具タンク2を後充填する図示の貯蔵タンク3を
有している。この別個の貯蔵タンク3は筆記具タンクよ
りも著しく多きい単位容積を有している。従って筆記具
タンク2は貯蔵タンク3によって繰返し後充填すること
ができる。
【0028】この後充填を簡単に行うことができるよう
にするために、弁6として作用する接続部は図示に実施
例では仕切壁5として構成されていて、この仕切壁5
は、弁棒9によって支持された弁皿7が密に係合する弁
座8を有している。
【0029】このように構成された弁6が閉じられた場
合には、筆記具タンク2と貯蔵タンク3とは互いに密に
分離される。弁6が開放された場合、筆記具タンク2及
び貯蔵タンク3は互いに接続されかつ筆記具タンク2及
び貯蔵タンク3によって維持された筆記液体は傾きに応
じて弁6を介して両方向に流れる。
【0030】第1図でも図示されているように貯蔵タン
ク3の内室が筆記具の後端部に向けてテーパ状に収斂す
る簡単な構成では、弁皿自体も仕切壁を形成でき、この
場合弁皿の縁部は、タンク内壁に密に接触するOリング
としてのゴムリングを備えることができる。
【0031】いずれの場合でも弁6は、矢印14で示さ
れているように、弁棒9を多少筆記先端4に向けて移動
させることによって、操作される。これによって、弁皿
7は弁座8から持ち上げられて、筆記具タンク2と貯蔵
タンク3との間の接続部を開放する。
【0032】弁棒9の後端には押しボタン10が設けら
れていてかつ弁棒9の端部の周りには、筆記具に対して
定置のソケット15内に差し込まれる圧縮ばね11が配
置されている。圧縮ばね10は上端で、後充填用の押し
ボタンとして用いられる押しボタン10の下面を負荷し
ている。
【0033】弁棒9は、ソケット15を突き抜ける範囲
でソケット15に対してシールされている。ソケット1
5の縁部範囲内には貯蔵タンク3を後充填するために細
い中空針16が延びている。この中空針16内には、中
央の細い穴を有するゴムダイヤフラム13としての弁が
組み込まれている。ゴムダイヤフラム13は、弛緩状態
で、つまり、穴内に注入針が差し込まれてない状態で密
に閉鎖されるので、中空針16は密に遮断される。
【0034】貯蔵タンク3を充填した後(後で詳述す
る)では筆記具タンク2は依然として空である。筆記具
を筆記準備状態にするために、後充填用の押しボタン1
0が押され、これにより筆記具タンク2と貯蔵タンク3
との間の弁6が開放され、この場合即座に筆記用液体が
貯蔵タンク3から筆記具タンク2内に流入して、筆記具
タンク2を充填する。筆記具タンク2のこの充填は数秒
間のみ継続する。次いで押しボタン10が再び離されか
つ筆記具タンク2と貯蔵タンク3との間の弁6が閉鎖さ
れる。今や筆記具は筆記準備状態にある。
【0035】使用に伴って筆記具タンク2は次第に空に
なり、この場合流出した筆記液体の容積の代りに相応の
量の空気が流入する。しかし筆記具タンク2は比較的小
さく構成されているので、発生する気泡自体は周囲空気
の温度変動及び圧力変動が大きい場合でも何等問題を惹
起しない。筆記具タンク2が空になった場合には、短時
間後充填用押しボタン10が押され、即座に筆記具が再
び準備状態にもたらされる。
【0036】筆記具を飛行機での旅行中に携帯した場合
には、安全性のために筆記先端を上向きにした筆記具位
置で押しボタン10を押し、これによって筆記具タンク
2内の筆記液体を瞬間的に貯蔵タンク内に戻すことがで
きる。これによって筆記液体は全くペン4から漏出しな
くなる。それというのもこの場合筆記液体は完全にしか
も確実に、あらゆる側で密に閉鎖された貯蔵タンク3内
にストックされるからである。
【0037】筆記液体、特にインキの場合によって生ず
ることある漏出を尚一層確実に阻止するために、筆記具
に手動操作可能な逃し弁を装備することができ、この場
合過酷な条件下で直ちに空の貯蔵タンク内で生ずること
のある過圧を逃すことができる。この逃し弁は、押しボ
タン10を押すことによって短時間で操作でき、この場
合筆記具ケーシング内の逃し孔は、自体貯蔵タンク3に
連通した逃し導管によって擦過される。
【0038】前記逃し孔が逃し導管に連通した場合に
は、圧力が逃される。逃し導管内には、インキを空気に
対して抑制する吸収パッドを組み込むことができる。貯
蔵タンク3の側方では筆記具は、貯蔵タンク3内の充填
レベルを監視できるのぞき窓を有している。
【0039】上記筆記具は従来の万年筆に比して全体と
して極めて多量のインキ量を有するので、筆記具は相応
の大きい筆記容量を有する。これによって通常の筆記具
サイズの場合、従来の筆記容量の三倍乃至四倍の筆記容
量が得られる。
【0040】貯蔵タンク3を充填するために、第2図で
図示されているような特別な後充填容器20が用いられ
る。この後充填容器20は注入針21を有していて、こ
の注入針は防護作用を有するスリーブ23によって取り
囲まれていてかつ注入針の先端は押し戻し可能なゴムシ
ールによって取り囲まれている。更に後充填容器20
は、後充填容器内に収容された液体に圧力をかけるため
の手段を有している。
【0041】図示の実施例では後充填容器20はプラス
チックから製作されかつ折り畳み可能なべロー22とし
て形成している。べロー22を圧縮した場合には内部で
圧力が増大する。スリーブ23の内壁には、筆記具の端
部に設けられた適当な縦溝26又はスプライン27内に
嵌め込まれる単数又は複数の縦スプライン24又は溝2
5が設けられている。
【0042】更にスリーブ23によって、例えば学生が
後充填容器20を噴射ピストルとして使用することを阻
止する。この場合指でゴムシールを引き戻しかつこのよ
うにして注入針21を露出させて、同時にインキを汲み
上げ、これによってインキをまき散らす。しかしながら
スリーブ23のために、不使用状態で注入針21の注出
開口を閉鎖するゴムシールはインキを流出させるように
簡単には押し戻せなくなる。
【0043】注入針21及びスリーブ23は共にねじ嵌
め可能なカバー28上に係合していて、このカバーをね
じ外すことによって後充填容器自体は大きな缶から後充
填される。後充填容器は販売店で購入できる後充填容器
であり、又、後充填容器は販売店で大きな缶から後充填
することができる。また学校等に完全な缶を配送するこ
ともできる。
【0044】第3図縦断面図では後充填容器20の注入
針21の構造が図示されている。注入針21は先端内部
に2つの別個の孔を有している。即ち、一方の孔29は
後充填される液体を案内するために用いられ、この孔は
中央で後方から注入針を介して案内されていてかつ前方
範囲で側方で縦スリット44に連通している。このよう
な縦スリットとして形成された注出開口44を介してイ
ンキが流出する。
【0045】別の孔は注入針21の先端から出発して、
同じ形式で注出開口44に対置するスリット32に連通
している。この孔が連通するスリット32は後充填され
た容器内で押し退けられる空気を案内するための換気孔
45として作用する。
【0046】注入針全体は案内管34内に差し込まれて
いて、この案内管34の前縁には内側に位置する肩36
が形成されていて、この肩には後方から差し込まれたス
リーブ37が接触しかつ保持される。このスリーブ37
内には、自体ニップル38によって負荷されたゴムシー
ル33が係合している。このゴムシール33は一方の側
で半径方向の換気孔43を有している。
【0047】注入針21はゴムシール33内の中央の孔
を介して案内されていてかつ外径を段状に拡大されてい
る。最下部の段部39には、上端でニップル38の肩4
1に当接する圧縮ばね40が支持されている。
【0048】注入針21の先端が筆記具1の後充填用の
中空針16内に差し込まれた場合には、ゴムシール33
は中空針縁部に接触する。次いで後充填容器20が更に
筆記具の方向に押された場合には、注入針21は圧縮ば
ね40の力に抗してゴムシール33を貫通して更に前方
に推し進められかつ筆記具1の中空針16内のゴムダイ
ヤフラム13を突き抜ける。
【0049】この場合、スリーブ37及びニップル38
がこれら内に保持されたゴムシール33と共に案内管3
4内で後方に推し進められることによって、ゴムシール
33は注入針21を介して押し戻される。これによっ
て、ばね弛緩状態でゴムシール33によって密に閉鎖さ
れる、注入針21の孔29の側方の注出開口44が露出
しかつインキが後充填容器20から流入する。
【0050】同時に、注入針の先端から出発して注入針
から半径方向に案内された、換気孔45のスリット32
はゴムシール33内の換気孔43に対して所定の位置に
ずらされる。従って今や換気孔45及びスリット32を
介して、後充填されたインキに基づき筆記具の貯蔵タン
ク3内で押し退けられる空気が漏出する。
【0051】所要の操作に関連して後充填がどのように
行われるかが第4図で図示されている。
【0052】後充填容器20は筆記具1の端部に被せ嵌
められ、この場合スリーブ23のスプライン24又は溝
25が同様に溝26又はスプライン27を備えた筆記具
端部に適合して被せ嵌められる。後充填容器20及び筆
記具1を互いに引き続き押し進めた場合には、注入針2
1を受容するゴムシール33の肩は中空針16に当接す
る。
【0053】後充填容器20及び筆記具1を案内管34
内で作用するばね力に抗して引き続き圧縮することによ
って、注入針21は中空針16内に押し込まれかつ中空
針内に係合するゴムダイヤフラム13を貫通する。これ
によって注入針21はゴムシール33から押し出される
ので、後充填容器20と貯蔵タンク3とが接続される。
同時に貯蔵タンク3とゴムシール33内の換気孔43と
が接続されるので、充填時に著層タンク3の換気が行わ
れひいては後充填が効果的に行われる。
【0054】このためにべロー22が後方から押され、
これによって筆記液体が後充填容器20から筆記具の貯
蔵タンク3内に押し込まれる。筆記具1ののぞき窓17
において充填を監視できるので、過剰充填が回避され
る。充填が終了した場合には、注入針21を備えた後充
填容器20は筆記具1の後端から引き抜かれかつ筆記具
は再び筆記準備状態になる。ゴムダイヤフラム13によ
って再び中空針16が閉鎖されかつ注入針21の注出開
口44は再び密にゴムシール33内に隠蔽される。
【0055】このような充填形式はカートリッジの使用
を不用としかつ環境保護に寄与する。このことは学校に
おいては重要である。更に充填操作は著しく容易になり
かつ迅速に実施できしかも最早指を汚さずに行うことが
できる。
【0056】後充填容器の変化実施例として後充填容器
を学校用に、例えば教室内の決められた場所に設置され
る集合・後充填容器として構成することもでき、この場
合この後充填容器は例えば戸棚内に組み込まれるか又は
第5図で図示されているように壁に取り付けられる。
【0057】このような取付けのために後充填容器は特
殊な取付け装置を有している。この場合取付け位置は、
スリーブ23を有する注入針が下向きになるよう、選ば
れる。筆記具の充填を迅速に行うため、後充填容器内の
筆記液体に、作用するハイドロスタティックな圧力に付
加的に高い圧力をかけるようにするために、例えば外部
からシール作用を有する押圧ピストンを容器内部に押し
込むことができる。
【0058】筆記具を充填するために筆記具は下方から
スリーブ内に挿入されかつ次いで、充填が終了するまで
上向きに押されればよい。次いで筆記具は再び下向きに
引き抜かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】後充填可能な筆記具を部分的に断面して示した
側面図。
【図2】所属の後充填容器を示した図。
【図3】後充填孔及び換気孔を有する注入針の縦断面
図。
【図4】後充填のために互いに差し込む前の後充填可能
な筆記具と後充填容器とを示した図。
【図5】壁に取り付けられた、学校で使用される集合・
後充填容器を示した図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 筆記具タンク 3 貯蔵タンク 4 ペン 5 仕切壁 7 弁皿 8 弁座 9 弁棒 10 押しボタン 13 ゴムダイヤフラム 16 中空針 20 後充填容器 21 注入針 22 べロー 23 スリーブ 24 溝 25 縦スプライン 26 縦溝 27 スプライン 29 孔 32 スリット 33 ゴムシール 43,45 換気孔 44 縦スリット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筆記液体を筆記先端(4)に供給するた
    めの貯蔵タンク(3)を備えた後充填可能な水性筆記具
    において、貯蔵タンク(3)が外部から弁(13)を介
    して、弁(13)に接続可能な所属の後充填容器(2
    0)によって充填可能であることを特徴とする、後充填
    可能な水性筆記具。
  2. 【請求項2】 外部から貯蔵タンク(3)内に中空針
    (16)が案内されていて、この中空針が、中央で細い
    穴を備えたゴムダイヤフラム(13)としての弁によっ
    て遮断されていて、前記穴がゴムダイヤフラム(13)
    の弛緩状態で密に閉鎖されかつ後充填容器(20)の注
    入針(21)を受容するために用いられる、請求項1記
    載の水性筆記具。
  3. 【請求項3】 筆記具(1)の端部範囲に、後充填容器
    (20)の被せ嵌められるスリーブ(23)内に形状接
    続的に嵌合する成形部(26,27)が設けられてい
    て、前記スリーブ内部で注入針(21)が延びている、
    請求項1記載の水性筆記具。
  4. 【請求項4】 貯蔵タンク(3)が、筆記先端(4)に
    筆記液体を供給する筆記具タンク(2)に付加的に設け
    られていて、この筆記具タンク(2)が弁(6)として
    作用する接続部を介して貯蔵タンク(3)から後充填可
    能である、請求項1から3までのいずれか1項記載の水
    性筆記具。
  5. 【請求項5】 付加的な貯蔵タンク(3)が筆記具タン
    ク(2)よりも大きく形成されていてかつ中央の開口
    (8)を備えた仕切壁(5)によって筆記具タンク
    (2)から仕切られていて、この場合開口(8)の縁部
    が弁座として形成されている、請求項4記載の水性筆記
    具。
  6. 【請求項6】 筆記先端側から開口(8)に、筆記具端
    部に向けて延びる弁棒(9)上に係合する弁皿(7)が
    係合していて、前記弁棒の端部が筆記具(1)の外部か
    ら操作可能な、貯蔵タンク内部に対してシール作用を及
    ぼす押しボタン(10)を支持していて、この押しボタ
    ン(10)が内側から圧縮ばねで負荷されている、請求
    項5記載の水性筆記具。
  7. 【請求項7】 付加的な貯蔵タンク(3)が筆記具タン
    ク(2)よりも大きく形成されていてかつ仕切壁(5)
    によって筆記具タンク(2)から仕切られていて、この
    場合仕切壁が、筆記具端部に向けてテーパ状に収斂する
    壁区分に密に接触する弁皿として形成されていて、この
    弁皿が筆記具端部に向けて延びる弁棒(9)上に係合し
    ていて、この弁棒の端部が筆記具(1)の外部から操作
    可能な、貯蔵タンク内部に対してシール作用を及ぼす押
    しボタン(10)を支持していて、この押しボタン(1
    0)が内側から圧縮ばねで負荷されている、請求項4記
    載の水性筆記具。
  8. 【請求項8】 後充填可能な水性筆記具用の後充填容器
    が、後充填容器内部の筆記液体に圧力をかける手段(2
    2)及び中央の孔(2)を備えた注入針(21)を有し
    ていて、前記孔(29)の注出開口(44)が不使用状
    態でゴムシール(33)によって密に閉鎖されているこ
    とを特徴とする、後充填可能な水性筆記具用の後充填容
    器。
  9. 【請求項9】 注入針(21)が、注入針を取り囲むス
    リーブ(23)内で縦方向に延びていて、このスリーブ
    (23)が形状接続的に筆記具端部に被せ嵌め可能であ
    る、請求項8記載の後充填容器。
  10. 【請求項10】 注入針(21)が、注入針の注出開口
    (44)を密に閉鎖するばね負荷されたゴムシール(3
    3)によって取り囲まれていて、前記注出開口(44)
    が、注入針(21)を介してゴムシール(33)をばね
    力に抗して押し戻すことによって解放されるようになっ
    ている、請求項8又は9記載の後充填容器。
  11. 【請求項11】 注入針(21)が中央の孔(29)か
    ら分離された換気孔(45)を有していて、この換気孔
    (45)の開口部(32)がゴムシール(33)内の半
    径方向の換気孔(43)に連通している、請求項8から
    10までのいずれか1項記載の後充填容器。
  12. 【請求項12】 筆記液体に圧力をかける手段(22)
    が、背面が後充填容器(20)の押圧面及び支え面とし
    て作用する折り畳みべローとして後充填容器(20)が
    構成されることによって、得られる、請求項8から11
    までのいずれか1項記載の後充填容器。
  13. 【請求項13】 筆記液体に圧力をかける手段(22)
    が、押圧ピストンが外部から容器内部に押し込み可能で
    あることによって、得られる、請求項8から11までの
    いずれか1項記載の後充填容器。
  14. 【請求項14】 後充填容器が多数の利用者用の集合・
    後充填容器として構成されていてかつ壁に後充填容器を
    取り付けるための取付け装置を有している、請求項8か
    ら13までのいずれか1項記載の後充填容器。
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