JPH07101181B2 - 位置検出器及び位置測定方法 - Google Patents

位置検出器及び位置測定方法

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JPH07101181B2
JPH07101181B2 JP3353468A JP35346891A JPH07101181B2 JP H07101181 B2 JPH07101181 B2 JP H07101181B2 JP 3353468 A JP3353468 A JP 3353468A JP 35346891 A JP35346891 A JP 35346891A JP H07101181 B2 JPH07101181 B2 JP H07101181B2
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    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/26Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light
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    • G01D5/38Forming the light into pulses by diffraction gratings

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変位を検出するための
回折格子を用いた位置検出器に係り、特に、そのような
位置検出器の精度及び分解能を向上するための方法及び
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】物体の位置をマイクロメータのレンジ以
下の精度で検出するための1つの先行技術システムは、
反射性回折格子から回折されたレーザダイオードの光を
用いるものである。格子に入射される光は、回折され、
2つの回折ビームになって反射される。各回折ビーム
は、格子に戻るように反射され、2回目の回折を受け、
1つのビームに結合される。このビームは、結合ビーム
中での干渉を防止するため、2回目の回折の前に互いに
直角に偏光される。結合された信号の平均強度は、光検
出器で検出され、DC(直流)レベル成分を与える。結
合ビームは、その後、互いに干渉するために各ビームの
成分を選択する偏光子を通過する。
【0003】2つのビーム間の位相差は、回折格子の位
置に基づいており、回折格子が動くと、2つのビームの
位相関係は変化して、干渉を強め合ったり弱め合ったり
する。1次の回折に対しては、干渉ビームのピークから
ピークまでの周期は、回折格子のピッチをp とすると、
p /4である。従って、1μm のピッチを有する回折格
子に対しては、干渉ビームのピークは、スケールが1μ
m の1/4、即ち250nm動く毎に、発生する。
【0004】250nm内のスケール位置は、スケールが
横方向に変位したときの出力信号のピークを検出するこ
とによって、ある精度をもって測定することができる。
250nmよりも高い精度でスケール位置を測定するため
には、ピーク間のスケール変位を、補間によって評価す
る必要がある。
【0005】現在のところ、先行技術は10nm以内の位
置を確立するように試みているが、これ以上の精度で何
らかの位置を測定することは不可能である。更に、以下
に説明するような、先行技術装置中の可能性のある多く
の問題のために、真の精度は、10nm以下ではないかも
しれないが、ユーザは、その位置が不正確であることに
気付いていない。
【0006】ユーザが10nm以下の正確な測定を保証す
るためには、レーザ干渉計が必要である。レーザ干渉計
は、ダイオード光源の回折格子よりも、非常に高価、複
雑及び繊細である。
【0007】10nm以下の位置を正確に測定する、ダイ
オードを使った位置検出器は、レーザ干渉計の使用が要
求される現在の高価なシステムの置き換えとして有用で
ある。
【0008】図1は、特開平1−26005に示されて
いるような従来技術による位置検出器を示している。こ
の先行技術の位置検出器では、レーザダイオードのよう
な単色光源10が、コリメータ12と共に、平行ビーム
を、ミラー14及び、スケール表面に対して垂直に回折
格子スケール16上に照射する。光は、回折格子16で
回折されて、正及び負のオーダーのビーム17及び18
になる。このビームは、平面の法線に対して、それぞれ
角度θ及び−θで回折される。
【0009】図2は、図1の回折格子スケール16の拡
大側面図であり、1次光ビームの回折状態を示してい
る。回折部材16は、個々の格子溝20に対して垂直な
運動である、矢印22によって示される方向に沿う横方
向変位を行う物体23に連結されている。光ビーム15
は、表面の法線方向から回折格子16上に入射する。正
角度回折ビーム17は、回折格子16の表面法線に対し
て角度θで格子から回折される。負角度回折ビーム18
は、前記θと同じ値を有するが、符号が反対の−θの角
度で格子16から回折される。
【0010】図3中に示されるように、回折格子溝20
は、互いに平行に伸びている。1つの回折格子溝20の
ピッチp は、1つの格子溝20のある点から隣接する格
子溝20の同じ点までの長さである。先行技術による回
折格子のピッチp は、1.06から1.0μm (=10
-6m )の範囲内にある。ビーム15、17及び18の幅
は、通常、数mmの範囲内にあり、従って、ビームは、通
常、数千もの個々の格子溝20をカバーしている。
【0011】回折格子スケール16の位置、従って、こ
のスケール16に連結された物体23の位置は、図1の
先行技術システムでは、次のようにして決定される。光
ビーム15は、まず、表面の点13にぶつかり、既に説
明したように、2つのビームに回折される。正角度回折
ビーム17は、逆反射器(コーナーキューブ)25によ
って反射され、表面の選択点24に戻されて、回折格子
スケール16に入射する。同様に、負角度回折ビーム1
8は、逆反射器(コーナーキューブ)27によって反射
され、回折格子スケール16の同じ点24に入射する。
回折ビーム17及び18が回折格子スケール16に2回
目にぶつかる前に、ビームは、それぞれ、光を遮閉し
て、選択された平面内に偏光されるようにする線形偏光
子26及び28を通過する。偏光子26及び28は、互
いに垂直な偏光軸で配向され、従って、結果として生じ
る各ビーム30及び32は、互いに直角に偏光される。
ビームは、スケール上の同じ点24にぶつかり、2回目
の回折を受けて、結合ビーム34を形成する。
【0012】互いに直角に偏光された2つの光線は、1
つのビームに結合されたときに干渉しないことがよく知
られている。例え結合ビーム34が、同じ波長の2つの
ビームの結合であったとしても、それらの偏光状態が直
角であるので、それらは互いに干渉しない。ビーム34
は、光検出システム11によって次のような方法で検出
される。
【0013】図4に示すように、ビーム34は、様々な
ビームスプリッタ及び光検出器を有する光検出システム
11に入射する。ビームスプリッタ36は、出力ビーム
34の一部を、結合出力ビーム34の平均強度を検出す
る光検出器38に向ける。ビームスプリッタ40は、ビ
ーム34を2つの成分42及び44に分離する。2つの
成分の一方44は、λ/4(1/4波長)遅延板46を
通過した後、偏光子48を通過し、その後、この強度が
光検出器50によって検出される。ビーム42の残りの
部分は、偏光子52を通過し、その強度が光検出器54
によって検出される。各偏光子48及び52は、同じ角
度、通常は結合ビーム34の2つの部分のそれぞれの偏
光角から45°に配向されている。各偏光子48及び5
2の出力は、同じ平面内で偏光された回折ビームの2つ
の成分をもっている。
【0014】2つの光線30及び32は、直角である限
りは干渉しないが、偏光の同じ面内に持ち込まれたとき
には干渉する。各偏光子48及び52は、従って、ビー
ム34の成分を互いに干渉させる。干渉ビームは、ビー
ムの相対的な位相によって、強め合ったり弱め合ったり
して干渉する。先行技術で知られているように、正角度
回折ビーム17と負角度回折ビーム18間の相対的な位
相差は、回折格子16の位置によって変化する。位相差
Pは、スケール変位量x と次式に従って関係付けられて
いる。
【0015】 P=4*n (x /p )*(2*π) …(1)
【0016】ここで、n は回折の次数、p はスケールピ
ッチ、Pは2つのビームの相対的な位相差、x はスケー
ル変位量である。
【0017】図5に示されているように、2つのビーム
の相対的な位相が、干渉を強め合うか弱め合うので、光
ビーム53の強度は、回折スケール16がX軸に沿って
変位すると共に正弦波パターンに従って変化する。強め
合う干渉に対しては、光ビームの強度は51で最大とな
り、弱め合う干渉に対しては、それは55で最小値を有
する。1次の回折(n =1)に対しては、正弦波の周期
は、図5中に示されているようにp /4である。同様
に、信号49は、回折格子スケール16が変位すると共
に変化する。波49及び53の光強度は、λ/4遅延板
46が光ビーム49を波53よりも90°遅らせるの
で、互いに90°のオフセットを有しており、これが回
折部材16の移動方向の指示を与える2つの直角位相信
号を発生する。直角位相信号53(I1 )及び49(I
2 )の強度は、次式によって与えられる。
【0018】 I1 =DC+A*cos (P) …(2) I2 =DC+A*sin (P) …(3)
【0019】ここでI1 及びI2 は、信号53及び49
のそれぞれの強度、DCは、平均強度レベル、Aは、正
弦波状AC成分の振幅、Pは、2つの成分ビーム間の位
相差である。
【0020】次式に従って平均強度レベルに比例する第
3の信号I3 も又、検出器38から得られる。
【0021】I3 =K*DC …(4)
【0022】ここで、DCは平均強度レベル、Kは係数
である。
【0023】光検出器38は、2つの波の偏光状態が偏
光子48及び52によって揃えられる前に平均強度、従
って、それらが干渉していないときには2つの成分ビー
ムの平均強度(理想的な場合)を検出する。
【0024】光ビーム49、53及び34は、各光検出
器50、54及び38によって、既に述べたように電気
信号に変換され、増幅されて、先行技術でよく知られた
方法でスケール変位x を計算して表示するカウンタに供
給される。
【0025】ここで説明した図1から図5のシステム
は、公知の先行技術装置に基づいている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のシステムは、0.25μm 以下の変位を正確に測定す
るためには、以下に説明するような理由で、重大な問題
を抱えている。
【0027】出力信号I1 及びI2 の周期よりも高い精
度を得るためには、該周期内の位相Pを補間を用いて評
価する必要がある。補間の精度を最高にするためには、
直角位相信号の振幅Aが一定に保たれねばならない。こ
れは、スケール領域に亘ってスケールが同じ回折効率を
持つことを要求することによってなされるが、これを達
成するのは困難である。
【0028】この問題に対処する、より実際的な方法
は、振幅Aを検出して直角位相信号に自動利得制御を適
用し、Aが一定に保たれるように、光源出力又は出力ア
ンプの信号振幅を調整することである。しかしながら、
この場合の問題は、振幅Aを検出することである。
【0029】例えば米国特許第4629886号のよう
な先行技術は、(信号I3 から得ることができる平均信
号レベルDCを引いた後の)信号I1 とI2 を2乗し、
2乗された信号を互いに加算し、和の平方根を取ること
によって、振幅Aを得る方法を用いている。しかしなが
ら、この方法は、複雑で且つ高価なアナログ回路を必要
とする。
【0030】例えば米国特許第4629886号のよう
な先行技術は、又、振幅Aを得るための手段として、平
均信号レベルDCに比例した信号I3 を用いている。ス
ケールの偏光効果によって、この技術では正確な測定が
できない。
【0031】例えば米国特許第4676645号や特開
昭62−200219のような先行技術は、スケールに
ぶつかる2つの独立したビームを用いた装置を開示して
いる。
【0032】この2ビームシステムの1つの欠点は、2
つのビームがスケールに異なる点でぶつかって、その後
1つのビームを形成するように再結合されることであ
る。もし、スケールの1点に、他の点にない誤差や偏り
があった場合、これらの相違の結果は、除去されるとい
うよりもむしろ増幅され、測定に誤差を生じる。更に他
の欠点は、スケールにぶつかる2つの入力ビームがある
ため、それらの光路長が、スケールにぶつかる前及びぶ
つかった後で等しくならない傾向にあることにある。こ
のシステムは、2つの入力ビームを発生し、2つのビー
ムを結合するためにビームスプリッタが使われているた
め、スケールの向きのヨー又はチルトの変化の影響を受
け易い。従って、スケールのヨー又はチルトの僅かな変
化に対して誤差が発生する。これらの装置は、又、スケ
ールの長さ方向に沿うスケール変化、格子溝間隔、スケ
ールの全長に沿う異なる点での寸法の違いに弱いが、こ
の問題は、以下に述べるように、本発明の構成によって
解決される。
【0033】2つのビームを発生し、その後、再結合す
るためのビームスプリッタの使用は、更に他の誤差を発
生する可能性を生じる。
【0034】米国特許第4676645号の図8の実施
例は、2つの独立した角度の問題も有しており、従っ
て、スケールのヨーやチルト、入射角の相違、光路長差
の変化に弱い。
【0035】これらの2つの先行技術特許の装置は、従
って、それらを精密測定装置として用いるのを妨げる誤
差を生じる。
【0036】先行技術の1つの欠点は、図3に示したよ
うに、個々の格子溝20に平行な偏光ビームの回折効率
が、回折格子溝20に垂直に偏光した光ビームの回折効
率と一致するとした仮定にある。残念ながら、平行偏光
(P−偏光)又は垂直偏光(S−偏光)ビームの回折効
率の比は、通常、格子スケール16の製造時の不完全さ
によって、回折格子スケール16の表面領域に亘って変
化する。従って、光の偏光状態に基づくP−及びS−偏
光の偏光効率の相違を計算に入れていない先行技術の方
法は、正確な位置を与えたり、物体が動いたときの変位
を正確に測定する際に誤差を発生し易い。従って、図1
に示した先行技術装置は、10nmの範囲でのみ正確であ
ると仮定することができる。もし、P−及びS−偏光の
回折効率の比がスケールの不完全性による期待値を越え
て変化すると、誤差は10nmを越えてしまうであろう。
【0037】図1の先行技術装置に対して、線形偏光入
力ビーム15の偏光方向が、回折格子スケール16の格
子溝20に対して45°傾いていたと仮定する。P−偏
光に対する偏光効率をkp、S−偏光に対する偏光効率を
ksとする。偏光効率は、それぞれ平行及び垂直偏光を伴
う回折光の振幅効率を表わす。更に、偏光子26と28
は、偏光子26が格子溝に対して垂直に、偏光子28が
格子溝に対して平行に向いていると仮定する。これらの
仮定の基で、次式が、点24で格子によって2回目の回
折を受けた後の結合ビーム34の光成分の振幅を規定す
る。
【0038】 Elp=B*kp*kp*cos (ωt +P/2) …(5) Els=0 …(6) Erp=0 …(7) Ers=B*ks*ks*cos (ωt −P/2) …(8)
【0039】ここで、E1p及びE1sは、点24で回折さ
れた後のビーム32のベクトル成分であり、E1pは平行
偏光成分、E1sは垂直偏光成分である。Erp及びE
rsは、点24で回折された後のビーム30のベクトル成
分であり、Erpは平行成分、Ersは垂直成分である。
(用語を簡単にするため、Er は、全ての図において右
側のビーム30を示しており、これは正角度回折ビーム
である。同様に、El は左側のビーム32を示してお
り、これは負角度回折ビームである。)
【0040】既に説明したように、偏光子26は、ビー
ム30中の、格子溝に平行な光を抽出し、従ってErp
0である。偏光子28は、格子溝に垂直な光を抽出し、
従ってビーム32中のEls=0である。
【0041】式(5)から分かるように、回折効率kp
は、それ自身によって乗算され、従って、出力ビーム3
4のその部分では効果が2乗される。同様に、垂直偏光
効率の効果も2乗される。
【0042】出力ビームは、偏光が垂直な(従って、干
渉しない)左側及び右側回折ビームの組合せからなり、
出力ビームの成分は、次式によって記述することができ
る。
【0043】 Eop=B*kp2 *cos (ωt +P/2) …(9) Eos=B*ks2 *cos (ωt −P/2) …(10)
【0044】ここで、Eop及びEosは、P−及びS−偏
光を有する出力ビーム34の各ベクトル成分である。
【0045】出力ビームは、それから偏光子52を通過
して、次式で示されるような2つのビームの組合せであ
る第1出力信号I1 を得る。
【0046】 I1 =C*〔kp4 +ks4 +2*kp2 *ks2 *cos (P)〕 …(11)
【0047】ここで、Cはもう1つの比例定数である。
【0048】第2出力ビーム49の成分Eopは、λ/4
波長遅延板を通過させることによって90°だけ遅らさ
れ、次式のような第2直角位相信号を得る。
【0049】 I2 =C〔kp4 +ks4 +2*kp2 *ks2 *sin (P)〕 …(12)
【0050】I1 とI2 を、直流成分DC及び振幅成分
Aに区分けすることによって、次式が得られる。
【0051】 DC=C*(kp4 +ks4 ) …(13) A=2*C*kp2 *ks2 …(14)
【0052】光検出器38によって感知された出力ビー
ム34の直流レベルは、式(9)及び(10)によって
与えられるように、Eop及びEosの平方和に比例してお
り、次式が得られる。
【0053】 I3 =D*(kp4 +ks4 ) …(15) ここで、Dは比例定数である。
【0054】信号I3 は、従って、光検出器38におけ
る平均強度の直流レベルに比例しており、DCを測定す
るのに用いられる。しかしながら、一般的に、I3 は、
(14)式の振幅Aには比例していない。I3が振幅A
に比例するためには、P−及びS−偏光の回折効率の比
が、回折格子スケール16の全体に亘って一定でなけれ
ばならない。勿論、これは一般的に当て嵌まらない。こ
の式(1)から式(15)は、先行装置の問題を示した
ものである。
【0055】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、物体の位置を高い分解能で正確に測定する
ことが可能な、改良されたシステム及び方法を提供する
ことを目的とする。
【0056】
【問題点を解決するための手段】本発明は、回折格子を
有し、位置が測定されるべき可動部材に連結された回折
部材と、該回折部材に隣接し、前記回折格子の第1選択
領域上に入射して、該回折格子により第1及び第2回折
ビームに回折される第1光ビームを発生する光源と、前
記回折部材からの前記第1回折ビームを受け取り、該第
1回折ビームを前記回折部材に反射して戻し、前記回折
部材上の第2選択領域に入射して、2回目の回折を受
け、2次回折光の結合ビームに結合するための第1反射
手段と、前記第1回折ビームの光路中に配置され、通過
する前記第1回折ビームの偏光状態を回転するための第
1偏光回転部材と、前記回折部材からの前記第2回折ビ
ームを受け取り、該第2回折ビームを前記回折部材に反
射して戻し、前記回折部材上の前記第2選択領域に入射
して、2回目の回折を受け、2次回折光の結合ビームに
結合するための第2反射手段と、前記第2回折ビームの
光路中に配置され、通過する前記第2回折ビームの偏光
状態を回転し、前記第1及びこの第2偏光回転部材手段
が、前記第1及び第2回折ビームのそれぞれが、前記
折部材より同じ偏光作用を受け、前記結合ビームに形成
されたときには互いに90°であるようにするための第
2偏光回転部材手段と、前記結合ビームを受け取って、
格子の変位によって生じる2つのビーム間の位相の変化
を示す信号を出力するための光検出手段と、該光検出手
段からの信号を受け取って、前記可動部材の変位を示す
信号を出力するための出力手段とを備えた位置検出器に
より、前記課題を達成するものである。
【0057】前記位置検出器において、前記第1偏光回
転部材手段を通過する前の前記第1回折ビームの偏光状
態を、前記回折部材上の格子要素に対して垂直で、前記
第1偏光部材を通過した後では前記格子要素に対して平
行とし、前記第2偏光回転部材手段を通過する前の前記
第2回折ビームの偏光状態を、前記回折部材上の格子要
素に対して平行で、前記第2偏光回転部材を通過した後
では前記格子要素に対して垂直とすることができる。
【0058】又、前記位置検出器において、前記第1
ビームの入射角を、前記第1回折ビームと前記回折部材
の表面間の角度、及び、前記第2回折ビームと前記回折
部材の表面間の角度同じになるように、前記回折部材
の表面に対して正確に選択された角度とすることができ
る。
【0059】又、前記位置検出器において、前記入射第
ビームを、前記回折格子に対して垂直で、且つ、回
折格子要素に対して平行な平面内とすることができる。
【0060】又、前記位置検出器において、前記入射第
ビームの偏光方向を、該入射ビームの、1つは前記
回折格子要素に対して平行で、もう1つは垂直な成分
が、同じ強度を持つように配向することができる。
【0061】又、前記位置検出器において、更に、前記
第1回折ビームの光路中に、前記回折部材上の格子要素
に関して選択された向きにある光線を阻止するための第
1偏光子を含むことができる。
【0062】又、前記位置検出器において、前記第1偏
光子を、前記第1回折ビームの光路中の前記第1偏光回
転部材よりも前に、これと直列に配置して、前記格子要
素に平行な光を阻止することができる。
【0063】又、前記位置検出器において、前記第1偏
光子を、前記第1回折ビームの光路中の前記第1偏光回
転部材よりも後に、これと直列に配置して、前記格子要
素に垂直な光を阻止することができる。
【0064】又、前記位置検出器において、更に、前記
第2回折ビームの光路中に、前記回折部材上の格子要素
に関して選択された向きにある光線を阻止するための第
2偏光子を含むことができる。
【0065】又、前記位置検出器において、前記第2偏
光子を、前記第2回折ビームの光路中の前記第2偏光回
転部材よりも前に、これと直列に配置して、前記格子要
素に垂直な光を阻止することができる。
【0066】又、前記位置検出器において、前記第2偏
光子を、前記第2回折ビームの光路中の前記第2偏光回
転部材よりも後に、これと直列に配置して、前記格子要
素に平行な光を阻止することができる。
【0067】又、前記位置検出器において、前記第1選
択領域及び前記第2選択領域を、前記可動部材の移動方
向に垂直な方向に互いに離すことができる。
【0068】又、前記位置検出器において、前記可動部
材がX軸及びY軸方向に変位し、前記回折格子が、互い
に垂直な格子要素を有する回折パターンを含み、前記第
1領域及び前記第2領域を、前記格子要素のそれぞれに
関して、ある角度で互いにオフセットすることができ
る。
【0069】又、前記位置検出器において、更に、前記
第1回折ビームの光路中に配置され、通過する光線の偏
光状態を回転して、前記回折部材に2回衝突した後で、
前記第2回折ビームの偏光角度から90°の偏光状態を
有する第1回折ビームを発生させるための第3光偏光回
転部材を含むことができる。
【0070】又、前記位置検出器において、前記光偏光
回転部材を、通過する光の偏光状態を写像することによ
って、該偏光状態を設定された軸の周りに回転する半波
長遅延板とすることができる。
【0071】又、前記位置検出器において、前記光検出
手段が、それぞれスケールの変位及び変位方向を与える
ために結合ビームの直角位相出力信号を与える2つの光
検出器を含むこともできる。
【0072】又、前記位置検出器において、前記光検出
手段が、前記結合ビームの平均強度を検出する光検出器
を含むこともできる。
【0073】又、本発明は、位置検出器において、回折
格子を有し、位置が測定されるべき可動部材に連結され
た回折部材と、前記回折格子に近接し、第1選択領域で
前記回折格子上に入射され、回折パターンで前記回折格
子から回折される第1光ビームを発生する光源と、前記
回折部材から正の角度で回折された、偏光状態にあり、
前記回折格子要素に関して垂直な偏光成分と平行な偏光
成分を有する正角度回折ビームを受け取り、該正角度回
折ビームを前記回折部材に反射して戻し、前記回折部材
の第2選択領域上に入射して、2次回折光ビームを発生
するための第1反射手段と、前記正角度回折ビームの前
記第1反射手段に対する光路中に配置され、前記正角度
回折ビームの偏光状態の前記平行又は垂直成分のいずれ
かの偏光方向を逆転するが、該正角度回折ビームの偏光
状態の他の成分には影響を与えない第1光偏光変調部材
手段と、前記正角度回折ビームの光路中に前記第1光偏
光変調部材と共に直列に配置され、光線が前記第1及び
第2光偏光変調手段を直列に伝播するようにされ、前記
平行成分の偏光方向を90°だけ1つの方向に回転し、
前記垂直成分の偏光方向を反対方向に90°だけ回転す
ることによって、前記正角度回折ビームが前記回折格子
上に入射したときに、前記平行成分が回折格子要素に垂
直となり、前記垂直成分が回折格子要素に平行となるよ
うにするための第2光偏光変調部材手段と、前記回折部
材から反射された負角度回折ビームを負の角度で受け取
り、該負角度回折ビームを前記回折部材に反射して戻
し、前記回折部材の前記第2選択領域に入射して、前記
正角度回折ビームと結合させて前記正角度回折ビームと
共に2次回折光の結合ビームとするための第2反射手段
と、前記負角度回折ビームの前記第2反射手段に対する
光路中に配置され、前記負角度回折ビームの偏光状態の
前記平行又は垂直成分のいずれかの偏光方向を逆転する
が、該負角度回折ビームの偏光状態の他の成分には影響
を与えない第3光偏光変調部材手段と、前記負角度回折
ビームの光路中に前記第3光偏光変調部材と共に直列に
配置され、前記平行成分の偏光方向を1つの方向に90
°だけ回転し、前記垂直成分の偏光方向を反対方向に
0°だけ回転し、前記負角度回折ビームが前記回折格子
上に入射したときに、平行成分が格子要素に対して垂直
であり、垂直成分が格子要素に対して平行となり、2次
回折された正角度及び負角度回 ビーム間の偏光角度が
90°であるようにするための第光偏光変調部材手段
と、前記結合ビームを受け取って、その平均強度を決定
するための平均光検出手段と、前記結合ビームの変化
を、互いに変化する前記正角度回折ビーム及び前記負角
回折ビームの位相として検出するための光検出手段
と、前記2つの光検出手段からの信号を受け取って、前
記可動部材の変位を示す信号を出力するための出力手段
とを備えることにより、前記課題を達成したものであ
る。
【0074】更に、本発明は、X−Y位置検出器におい
て、2組の回折格子要素を有し、該格子要素の1組がX
方向に伸び、格子要素の他の組がY方向に伸び、2つの
組が同じピッチを有し、且つ、互いに垂直で正方形上の
回折パターンを形成し、単一平面上をX及びY方向に変
位可能な可動部材に連結された回折部材と、該回折部材
に近接され、一方の光源がX軸光源、他方の光源がY軸
光源であり、各光源がそれぞれ第1X領域及び第1Y領
域で、前記回折部材上に入射して、X軸の正角度及び負
角度回折ビーム、及びY軸の正角度及び負角度回折ビー
ムを発生するための、1対の光源と、一方の対が前記X
正角度及び負角度回折ビームを前記回折部材に第2X領
域で反射して戻して、X軸光の結合ビームを発生し、第
2の対が、前記Y正角度及び負角度回折ビームを前記回
折部材の第2Y領域に反射して戻して、Y軸光の結合ビ
ームを発生するための、2対の反射部材と、前記回折ビ
ームのそれぞれの光路中に配置され、通過する前記回折
ビームの偏光状態を回転するための光偏光変調部材と、
前記各結合X及び結合Y軸光ビームを受け取って、前記
格子がX又はY方向に変位したときに、位相の変化に基
づく前記各X及びY結合ビームの強度の変化を示す信号
を出力するための1対の光検出手段と、該各光検出手段
からの信号を受け取って、前記可動部材のX方向及びY
方向の位置を共に出力する出力手段とを備えることによ
り、前記課題を達成したものである。
【0075】又、前記X−Y位置検出器において、前記
第1及び第2X領域を、互いにX軸に沿ってオフセット
し、前記第1及び第2Y領域を、互いにY軸に沿ってオ
フセットすることができる。
【0076】又、前記X−Y位置検出器において、前記
第1及び第2X領域を、互いにY軸に沿ってオフセット
し、前記第1及び第2XY領域を、互いにX軸に沿って
オフセットすることができる。
【0077】又、本発明は、回折格子が連結された物体
の位置を測定するための方法において、前記回折格子上
の第1選択位置に光を入射して、それぞれ前記回折格子
から離れて伸び、それぞれ回折格子要素の方向に対して
垂直に偏光された成分と回折格子要素の方向に平行に偏
光された成分を有する、正角度回折ビーム及び負角度回
折ビームを発生し、前記正角度及び負角度回折ビームを
反射して、前記回折格子の第2選択位置に戻し、前記正
角度及び負角度回折ビームが前記回折格子の第2選択位
置に入射する前に、それらの偏光状態を選択されたそれ
ぞれの軸について写像し、前記回折格子上で前記正角度
及び負角度回折ビームを2回目に回折して、2次回折光
の結合ビームを発生し、前記物体が移動したときの前記
角度及び負角度回折ビーム間の位相の相対変化を検出
し、前記正角度及び負角度回折ビーム間の位相の相対変
化に基づいて、前記物体の位置を出力することにより、
前記課題を達成したものである。
【0078】又、前記位置測定方法において、更に、前
記写像の前に、前記各正角度及び負角度回折ビームを偏
光子に通すことができる。
【0079】又、前記位置測定方法において、更に、前
記写像の後で、前記各正角度及び負角度回折ビームを偏
光子に通すことができる。
【0080】又、前記位置測定方法において、更に、前
記選択された軸とは異なる第2の軸について、前記正角
回折ビームの偏光状態を写像する第2の写像を行うこ
とができる。
【0081】又、前記位置測定方法において、前記写像
を、半波長遅延板に前記各回折ビームを通すことによっ
て行うことができる。
【0082】又、前記位置測定方法において、前記光
を、格子表面に対する正の回折角に等しい角度で、前記
回折格子の格子表面に入射することができる。
【0083】又、前記位置測定方法において、前記第2
の位置を、前記回折部材上の前記回折要素に平行な方向
に、前記第1の位置からオフセットすることができる。
【0084】
【作用】本発明において、読取ヘッドは格子に近接して
配置される。この読取ヘッドは、光を格子上に照射す
る。この光は、格子によって2つの光ビームに回折され
る。この光ビームは格子に向かって戻るように反射さ
れ、2回目の回折を受け、1つのビームに結合される。
各光ビームの偏光状態は、2回目の回折を受ける前に変
調される。回折格子の溝(回折要素)に平行なビームの
偏光成分は、回折格子溝に垂直に回転され、回折格子溝
に垂直なビームの成分は、回折格子溝に平行に回転され
る。それぞれ垂直及び平行方向に偏光された光の回折効
率の違いの影響は、単一ビームに結合される前に、同じ
光が、それぞれ互いに反対の異なる2つの偏光状態で入
射するので打ち消される。
【0085】1つの実施例においては、偏光子が選択さ
れた偏光角で光を遮閉し、ビームは格子溝に対して垂直
又は平行のいずれかに偏光される。この実施例では、偏
光子から出たビームの偏光状態は90°回転され、偏光
方向を逆転し、格子溝に対して平行な偏光ビームを垂直
に、垂直な偏光ビームを平行にする。
【0086】他の実施例においては、反射光が偏光子を
通過せず、ビームは偏光写像ステージを通過して、それ
らの偏光状態を選択された軸について写像する。この実
施例では、ビームの1つが垂直成分について写像され、
平行成分の方向を逆転し、垂直に対して45°写像さ
れ、切替えられた平行及び垂直成分を有する波を与え
る。他方のビームは、平行に対して45°写像され、偏
光された、回転光ビームを与える。
【0087】反射された光ビームが、第1光ビームに対
して回折格子に衝突する場所は、1つの実施例では、よ
り長いスケール走行を与えるように選択される。例え
ば、回折格子上に入射する光の2つの場所が、格子の移
動方向に垂直に並べられ、その結果、検出パターンが少
ない領域を占め、スケールの同じ長さが、より長い変位
を測定するために使用される。
【0088】更に他の実施例においては、光が表面に対
して正確な角度で回折格子に入射し、先行技術で可能で
あったよりも小さい格子ピッチでスケールの読取りを可
能とする。この角度は、好ましくは、正の回折角と同じ
である。
【0089】回折格子は、単一の軸に沿う位置を検出す
るために、全ての格子溝が互いに平行で、移動方向に対
して垂直な単純な格子であることができる。あるいは、
格子は、X及びY軸の位置検出を可能とするX−Y格子
であってもよい。格子は、透過格子又は反射格子のいず
れであってもよい。
【0090】
【実施例】以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0091】図6は、先行技術の問題点を克服する本発
明の原理に従って動作する変位検出システムを示したも
のである。
【0092】本発明の原理によれば、光検出器38によ
って感知されたDC値が、振幅Aに直接比例することが
保証された検出回路が与えられ、従って、自動利得制御
システムと共に振幅Aの制御に常に用いることができ
る。更に、回折ビーム上のスケールの偏光効果は、ビー
ムが回折格子16を1回目と2回目にぶつかる間に、偏
光を調整することによって補正され、前記効果が打ち消
される。出力ビームの2つの成分の偏光は、ビームの各
部分が同じ回折効率となるように回転される。
【0093】図6に示すように、偏光効果を補償するた
めのシステムは、点13から回折された光ビーム中に、
点24で2回目に格子スケール16にぶつかる前に配置
されたλ/2(半波長)遅延板60、62を含む。(図
1の先行技術と類似した要素は、同じ引用数字を持って
いる。)
【0094】先行技術で知られているように、λ/2遅
延板は、入力ビームの板に対する偏光状態の高速軸につ
いて、鏡像を発生する性質を有する。(λ/2遅延板自
体及びその性質は、先行技術で知られており、任意の公
知の先行技術のλ/2遅延板が本発明で使用できる。)
【0095】λ/2遅延板60及び62の高速軸は、各
偏光子26及び28の偏光方向に関して45°に配向さ
れており、各出力ビーム37及び39の偏光方向を、正
確に90°だけ回転する。各ビームの偏光方向が90°
回転された後で、ビームは、点24で格子スケール16
にぶつかり、2回目の回折を受けて、単一ビーム64に
結合される。
【0096】偏光子26から出た右側ビームは、点13
で格子スケール16に最初にぶつかったときの垂直回折
効率によって影響されたビーム17の部分を表わしてい
る。このビームの偏光状態は、それから遅延板60によ
って回転され、その結果、それがビーム39として2回
目に格子スケール16にぶつかるときに平行回折効率に
よって減衰される。同様に、偏光子28から出た左側ビ
ームは、点13でスケールに最初にぶつかったときに平
行回折効率によって減衰され、ビーム37として点24
で2回目に格子16にぶつかる前に回折格子溝20に垂
直な偏光に回転される。従って、ビーム64の各部分
は、平行偏光回折効率によって1回、垂直偏光回折効率
によって1回減衰される。ビーム37及び39は、共に
同じ回折効率を通過して、回折効率の相違に基づく強度
の相対的な変化が効率良く打ち消され、偏光回折効率の
違いに基づく2つのビーム間の比が常に1に等しくなる
ことを保証する。
【0097】本発明の原理に従う出力ビーム64の成分
を表わす式は次の通りである。
【0098】 Eop=B*ks*kp*cos (ωt +P/2) …(16) Eos=B*kp*ks*cos (ωt −P/2) …(17)
【0099】式(16)及び(17)から明らかなよう
に、回折効率ks及びkpの効果が、右側及び左側ビームの
両者において互いに掛け合わされる。kp*ksの値は、ks
*kpの値に等しいであろう。
【0100】先行技術装置との違いは、(16)式を
(9)式と比べることによって容易に分かる。(9)式
によれば、平行回折効率kpはそれ自身によって掛け合わ
されてkp2 の因子を発生し、kpがksに等しくなければ誤
差を発生する。同様に、(10)式はks2 の因子を含ん
でいる。しかしながら、(16)式及び(17)式の両
者において、kpがksによって掛け合わされるので、誤差
を2乗するというよりも、誤差が効率的に打ち消され
る。
【0101】従って、本発明の装置に従う直角位相出力
信号は、次式によって表わされる。
【0102】 I1 =C*〔(kp2 *ks2 )+(ks2 *kp2 ) +2*kp2 *ks2 *cos (P)〕 …(18) I2 =C*〔(ks2 *kp2 )+(kp2 *ks2 ) +2*ks2 *kp2 *sin (P)〕 …(19)
【0103】(18)式及び(19)式を見ると、本発
明においては、振幅Aの部分が、常に平均強度直流レベ
ルに比例しており、従って、次式の関係が成立する。こ
の条件は、先行技術の(2)式及び(3)式において、
仮定されてはいたが、スケールの不完全さのために常に
は真実ではなかった。
【0104】 A=DC=2*C*kp2 *ks2 …(20) 更に、信号I3 は次式で表わされる。
【0105】 I3 =D(kp2 ks2 +ks2 kp2 )=2*D*kp2 *ks2 …(21)
【0106】従って、信号I3 は、平均強度直流レベル
に直接比例するだけでなく、回折格子16の偏光効果に
よらず、振幅Aにも直接比例する。振幅は、(20)式
によって示されるように、常に直流レベルに等しい必要
はなく、むしろ、振幅が直流レベルに比例していれば十
分である。従って、偏光子又は半波長遅延板の一方が、
その透過品質に完全に適合していなくても、直流レベル
は、振幅に等しくなくても比例しており、フィードバッ
クを与えるのに用いることができる。直流レベルは、従
って、フィードバックループ及びアンプを用いて振幅A
を一定値に維持するための自動利得制御システム中で振
幅Aを測定するために用いられる。
【0107】図7に示されているように、振幅Aは、
(20)式で示されるように平均直流レベルに等しい。
平均強度、即ち直流レベルは、今や振幅を一定値に維持
するための自動利得制御システム中で振幅Aを測定する
ために用いられる。共に先行技術で周知の回路要素であ
るフィードバックループ及びアンプが、回折格子の偏光
効果に拘らず、振幅Aを一定値に維持するのを保証する
ために用いられる。
【0108】既に述べたように、そのようなフィードバ
ックが先行技術で用いられたとき、それは、残念なが
ら、回折効率が異なると振幅Aが直流レベルに直接比例
しないため、エラーを複合する効果を有していた。
【0109】図6に示すように、ビーム17と18が格
子スケール16にぶつかる各点の間でビームの偏光方向
を回転する他の利点は、ビームが各回折点で受ける位相
シフトによる誤差を除去することである。回折点におい
て、出力ビームは、入力ビームに対して位相が遅延され
る。この位相の遅れは、P−及びS−偏光ビームに対し
て異なっている。もし検出が先行技術に従って行われれ
ば、この位相変化ΔPは、格子が変位したときの要素ビ
ーム間の位相差Pに加えられる。スケールの不完全性に
よって一般的であるように、ΔPがスケール領域に亘っ
て変化すると、スケール変位によって生じたのではない
位相変化に基づく変位測定の誤差となる。本発明によ
り、回折ビームが、1つの回折点ではP−偏光され、他
の回折点ではS−偏光されるように矯正することによっ
て、位相差ΔPが効率的に除去される。従って、回折に
よって生じる位相シフトに基づくスケール変位の誤差が
なく、これは本発明の先行技術に対する他の利点であ
る。
【0110】本発明の原理によれば、単一のビームがス
ケール上の単一点に入射する。スケール自体がビームを
分離し、2回目に入射する際に、検出用ビームにビーム
を結合する。単一ビームを用いて単一点にぶつけること
によって、2つの回折ビームのそれぞれについて均一の
スケール条件が保証される。反射ビームがスケールにぶ
つかるときには、それらは共に同じ点でぶつかり、やは
り臨界点における一様なスケール条件が保証される。ス
ケールからの2つの回折を選択することによって、スケ
ール自体がビーム分離及び結合要素となる。単一の入射
ビームを用いて、スケール自体を分離及び結合要素とし
て用いることは、誤差を生じる機会を大いに減らす単純
な設計である。
【0111】図8−図10は、偏光子28及び遅延板6
2の他の配置を示している。図6で示されているよう
に、偏光子28及び半波長遅延板62の望ましい位置
は、反射器27によって生じる光ビーム37の効果を減
らすために、反射器27の後である。しかしながら、い
くつかの実施例においては、光が反射器27にぶつかる
前に光の偏光状態を変えることが望ましいかもしれな
い。図8に示されているように、偏光子28及び半波長
遅延板62は、ビーム18中の、それが反射器27にぶ
つかる前に配置されている。光ビームの偏光状態は、図
6を用いて説明したような方法で変えられる。光ビーム
37は、それから回折格子16に戻り、既に説明した原
理に従って、2回目の回折を受ける。
【0112】図9は、偏光子28が反射器27の前に配
置され、半波長遅延板が反射器27の後に配置された実
施例を示している。出力ビーム37は、反射器27がビ
ームの偏光状態を変えないと仮定して、図6に関して既
に説明した如く変調される。
【0113】図10は、偏光子28が、反射器27の前
及びその反射後の両ビーム18及び37を横切って伸び
ている。光は、それから半波長遅延板62に入射して、
既に述べたように出力ビーム37を与える。
【0114】図8−図10の変形実施例は、ある状況下
において、光ビーム18の偏光状態を、2回目の回折を
受ける前に適当に変えることを保証したい場合に望まし
い。
【0115】偏光子及び半波長遅延板の順序は、所望に
より交替される。例えば、半波長遅延板62は、偏光子
28の前のビーム中に配置され得る。図6、図8−図1
0に示した変形例は、遅延板62に対しても適用でき
る。遅延板は、偏光子の前のビーム中や、反射器の前又
は後のいずれかに配置できる。図10の偏光子28に対
して示したのと同様に、反射前又は反射後の両ビーム1
8及び37に広がる1/4波長板を使用することもでき
る。波は1/4波長遅延板を2回通過するので、1/2
波長遅延板によるように、効率的に回転される。本発明
の範囲内において、他の変形も可能である。
【0116】図1の従来技術及び図6の本発明システム
に関して説明したシステム及び方法の1つの欠点は、偏
光子26及び28が所望の偏光を持たない光を遮閉する
ため、かなりの光が失われるということである。
【0117】図11及び図12(a )−(e )は、格子
16から2つの反射を得るシステム及び方法を示してい
る。ここで、スケール格子の偏光効果は打ち消され、ビ
ームは、スケールに2回目にぶつかった後で互いに直角
に偏光され、その結果、それらは出力ビーム68の中で
干渉しない。λ/2遅延板70が、左側回折ビーム76
の光路中に配置されている。2つのλ/2遅延板72及
び74が、右側ビームの光路中の、格子16に2回目に
ぶつかる前に直列に配置されている。各λ/2遅延板7
0、72及び74の高速及び低速軸は、偏光を選択され
た軸について写像するように選択されている。
【0118】図12(a )−(e )は、図11のシステ
ムにおいて、異なる段階におけるビームを表わしてい
る。(光ビームの偏光はベクトルとして取り扱われ、偏
光の変化にベクトル数学が適用されている。)
【0119】既に説明したように、λ/2遅延板は、ビ
ームの偏光の写像をその高速軸について発生する効果を
有する。入射ビーム15の偏光は、図6(a )で、角度
β=45°のEi として表わされている。
【0120】ベクトル数学で知られているように、入射
ビーム15の偏光ベクトルEi は、格子溝20に平行な
成分Eipと、格子溝20に垂直な成分Eisの2つの成分
に分けられる。入射ビーム15が回折格子16に点13
でぶつかったとき、左側ビーム76と右側ビーム78の
2つの回折ビームが発生される。既に説明したように、
理解及び引用を容易とするため、負角度回折ビームが左
側ビームとされ、正角度回折ビームが右側ビームとされ
ている。図11及び図12(b )に示されるように、左
側ビーム76は、(E左側)に対して偏光ベクトルEl
を有し、平行方向に関して角度αを有する。αは、P−
及びS−偏光効率の相違に基づく任意の角度である。P
−及びS−回折効果が等しければ、角度αは45°とな
る。しかしながら、P−及びS−回折効果は通常等しく
なく、従って、αは未知の値であり、45°より大きい
か又は小さい。同様に、回折ビーム78の右側は、ビー
ム78のEr で表わされる偏光方向を同じ角度αで有し
ている。何故ならば、2つのビームは格子16の同じ場
所に入射し、格子16にぶつかる際に同じ偏光を有する
からである。
【0121】右側ビーム78は、その後、逆反射器(コ
ーナーキューブ)25によって反射され、第1λ/2遅
延板72の方に向けられる。図12(c )に示されてい
るように、λ/2遅延板72は、その高速軸が回折格子
溝20に対して垂直となるように配向されている。従っ
て、ビーム78の偏光は、垂直軸成分の周りに写像さ
れ、偏光Er を垂直偏光についての写像に回転する。λ
/2遅延板72から出たビーム80は、図12(c )に
示すような偏光を有している。ビーム80は、その後、
第2λ/2遅延板74に入射する。図12(d )に示し
たように、λ/2遅延板74の高速軸は、格子溝20に
対する平行方向から45°に配向されており、従って、
ビーム80の偏光を、出力波82の偏光に写像する。
【0122】左側ビームの偏光の写像は、λ/2遅延板
70の高速軸を格子溝20に対して平行な方向から45
°に配向することによって発生され、ビーム76の写像
84が発生される。図12(d )に示すように、出力波
84は、垂直ベクトルに対して角度αの偏光を持つよう
になる。
【0123】格子溝に対して平行及び垂直な偏光成分
は、図12(b )と図12(d )を比較すれば分かるよ
うに、2つのλ/2板によって逆転された振幅を有す
る。従って、ビーム82と84が回折格子16に2回目
にぶつかったとき、S−及びP−偏光効率の相違の効果
が打ち消される。各ビーム82及び84は、回折格子に
第2の点24でぶつかり、新しい出力ビーム68となっ
て回折される。出力ビーム68は、図12(e )で示さ
れる左側及び右側ビームの結合である。S−及びP−偏
光回折効率の相違が打ち消され、従って、右側成分及び
左側成分は、同じ大きさを持ち、互いに90°偏光され
ている。更に、左側ビーム及び右側ビームの偏光は、9
0°だけ異なっており、従って、単一ビームに結合する
ときに、望ましい性質として、それらは干渉しない。
【0124】出力信号の位相の全ての変化は、スケール
の誤差によるものではなく、物体23が動いたときの回
折格子16の変位の結果であり、従って、変位の正確な
測定が可能になる。図6の装置に関して説明した式(1
6)−(21)は、従って、実際の変位を決定するのに
使われる。しかしながら、偏光子が使われていないの
で、実際の信号強度はかなり大きくなる。各ビーム
1 、I2 及びI3 の強度は、偏光子が使われたときの
対応するビーム強度の2倍以上である。
【0125】先行技術装置の他の欠点は、それらが光源
の波長よりも小さいピッチを有するスケールでは使えな
いということである。現在、波長約780nmを有するレ
ーザダイオードが光源として使われている。使用可能な
最小スケールピッチは、約1μm である。
【0126】本発明の他の実施例によれば、図13及び
図14に示すように、垂直方向に関して角度φの入射ビ
ーム92を有している。(図13は、図14の平面図で
あり、従って、光源が各逆反射器から水平方向にオフセ
ットされていることを示している。)図14中の角度θ
i は、入射角度φを格子溝20と直交する垂直面へ投影
した角度であり、図14中の角度θz 及びθf は、それ
ぞれ0次の回折ビーム96と1次回折ビーム98を前記
垂直面へ投影した角度である。
【0127】単色光源90は、平行光線化されたビーム
92を、回折格子16の表面の垂直方向94に対して角
度φで回折格子16上に照射する。このビーム92は、
0次の回折ビーム96と1次の回折ビーム98(それぞ
れ右側及び左側ビーム)に回折される。0次ビーム96
及び1次回折ビーム98は、それぞれ逆反射器100及
び102によって回折格子16に反射して戻される。2
つの反射ビーム104及び106は、各回折ビーム96
及び98に対して平行であり、その結果、それらは入射
ビームがスケールにぶつかった点91からオフセットさ
れた点108でスケールにぶつかる。点108で回折ビ
ームは2回目の回折を受け、結合されて単一出力ビーム
110となる。この出力ビーム110は、図4に示した
と同じタイプの光検出回路11によって分析される。偏
光子114、116及びλ/2遅延板118、120
は、図6について既に説明したと同じ作用を有する。図
11について説明したように、λ/2遅延板のみが使わ
れている配置も使用可能である。
【0128】入射ビームの入射点91の、反射ビームの
入射点108に対する関係は、スケールを読み取る際に
望ましい条件が与えられるように選択される。図13に
示したように、入射点91及び出射点108は、スケー
ル格子溝20の方向に垂直に互いに間隔が空けられてい
る。(スケール格子溝20は、それらの方向をはっきり
示す目的で、かなり拡大されて示されている。実際の装
置においては、各格子のピッチは約1μm であり、入射
点91及び108の直径は、十分に大きく、数千の格子
溝20をカバーする。)
【0129】入射点91及び108は、それらが重なら
ないように、離されていなければならない。ビームによ
ってカバーされる領域は、かなりのスケール領域をとる
かもしれない。
【0130】図15は、図13と同じ読取ヘッドを示し
ているが、反射器102及び100は、入射点91及び
108が、スケール移動方向に沿うというよりもむし
ろ、互いに横方向に、格子溝20と平行に配置されるよ
うに配向されている。図15の配置によれば、幅広のス
ケールが必要であるけれども、スケール移動方向のビー
ム足跡が狭くなるため、決まったスケール長に対してよ
り長い測定範囲が可能である。
【0131】入射ビーム92が正確な角度を有する利点
は、回折格子にぶつかる光についての物理的な原理を検
討すれば最もよく理解される。格子によって回折される
光の角度は、次式で与えられる。
【0132】 sin θi +sin θ0 =n *λ/p …(22)
【0133】ここでθi は、格子16に垂直で格子溝2
0に平行な平面に対する入射ビームの角度、θ0 は、同
じ面に対する回折ビームの角度、n は回折の次数、λは
光の波長、p は格子ピッチである。
【0134】表面に対して垂直な入射ビームに対して
は、sin θi=0である。表面に垂直なビームに対する
式(22)は、一次の回折に対しては、sin θ0 =λ/
p となる。0.78μm の光の波長及び1μm のピッチ
に対しては、角度θ0 =51.26°となる。1.5μ
m のピッチに対しては、θ0 =31°となるが、0.8
μm のピッチに対しては、θ0 =77°となる。0.7
8μm のピッチに対しては、θ0 =90°となるが、こ
れは、反射器及びセンサを配置するのに困難な場所であ
る。ピッチが0.78μm よりも小さくなると、sin θ
0 が1より大きくならなければならず、不可能であり、
一次の回折は本質的に消えてしまう。この理由で、入射
ビームが表面に対して垂直である場合には、十分な回折
角を確保するために、ピッチは、入射光の波長よりもい
くらか大きくなければならない。
【0135】小さなピッチを使うことの利点は、スケー
ルの直線性がかなり改善されることである。スケールを
製造する際に、スケールパターンの直線性に比べて、ス
ケール全体の精度についての注意がしばしば忘れられ
る。スケールパターンの直線性について関心が払われる
理由は、誤差をもたらすスケール因子が、各読取りに単
一の校正定数を乗ずることによって、電子回路でかなり
容易に補正されるからである。しかしながら、直線性誤
差は、各スケール点に対して個々の校正値を必要とする
ので、校正定数を決定するのは困難である。
【0136】スケールをホログラフィーで製造する方法
は、高い直線性を有するスケールを得ることを可能にす
る。直線性は、主に、ミラーの表面品質にかかってい
る。ミラー表面の不完全さが、波面を、完全に平坦な状
態から歪める。波面の偏りd は、次式に示す誤差e を生
じる。
【0137】 e =(d /λg )*p …(23)
【0138】ここでλg は、スケールの製造に用いられ
る光源の波長、p はスケールピッチである。
【0139】この式から、直線性誤差は、スケールピッ
チに直接比例することがわかる。スケールピッチが小さ
くなるほど、ホログラフィーによって製造されたスケー
ルの直線性誤差も小さくなる。
【0140】図13−図15の読取りヘッドの利点は、
基本的な回折方程式を検討することによってもわかる。
【0141】 sin θi +sin θ0 =n *λ/p …(24)
【0142】ここで、n は、回折光の回折の次数、θi
は入射光の角度、θ0 は回折光の角度である。
【0143】θi が(0でなく)θ0 に等しく設定され
ると、上式は次式のようになる。
【0144】 sin θ0 +sin θ0 =n *λ/p …(25) 又は 2 sin θ0 =n *λ/p …(26) この(26)式を変形すると、次の(27)式が得られ
る。 sin θ0 =n *λ/2p …(27)
【0145】従って、ピッチは、従来技術で可能であっ
たものに比べて、1/2に小さくでき、同じ光波長に対
して同じ回折角θ0 を達成することができる。入射ビー
ム92の角度θi を一次回折ビーム98の角度θ0 に等
しく設定することで、スケール表面16に垂直な方向に
スケールが走り出てしまうことによる測定スケール変位
の誤差もなくなる。
【0146】図13−図15の読取りヘッドの他の利点
は、入射ビームが表面に垂直でないということであり、
これによって図1の先行技術の光源10に反射されて戻
ってしまう光に伴う問題点が避けられる。戻り反射光
は、レーザダイオードのビーム中、従って、スケール出
力ビーム中にノイズを発生する。
【0147】他の利点は、図1の従来技術に従う読取り
ヘッドのような、完全に対称な形状配置で問題となる、
読取りヘッド中の有害な多重反射の影響を除去できるこ
とである。逆反射器の所の偏光子が2回目の回折によっ
て生じる0次のビームを防いだとしても、それは、逆反
射器からきたビームがスケールに再びぶつかるときであ
り、その点で発生された2次の回折ビームは、各ビーム
光路を逆に辿ってレーザダイオード光源10に入り、そ
れを妨害する。光源10をある角度に置くことによっ
て、このような問題点が避けられる。
【0148】前記のように、傾けられた入射ビームによ
れば、検出器からの出力信号の分解能は、スケールピッ
チをp としてp /2となる。0.5μm ピッチのスケー
ルに対しては、出力分解能は、出力信号周期について
0.25μm となり、これは、1μm ピッチのスケール
と法線入射入力ビームに対するものと同じである。
【0149】より小さなスケールピッチの利点は、より
良いスケール直線性が得られることにある。所望であれ
ば、ビーム98は、一次の回折ビームの代わりに、二次
の回折ビームとして選択することもできる。与えられた
スケールピッチに対して、出力信号周期についてp /4
の分解能、即ち、法線入射ビームによるスケール読取り
と同じ分解能を達成することができる。
【0150】図6−図15に関連して説明された読取り
ヘッドの原理は、X−Y変位測定装置で使われる読取り
ヘッドに対しても適用できる。図13−図15に関して
概略を説明した原理が、図16及び図17のX−Yエン
コーダとして示されている。
【0151】図16は、X−Yデコーダ読取りヘッドの
平面図である。この読取りヘッドは、互いに垂直で、各
格子が変位測定方向に対して垂直である格子上に入射す
る基本的に2つの独立した線形読取りヘッドである。即
ち、光源121からの光は、検出器11と関連してX方
向の変位を測定し、光源124からの光は、光検出器シ
ステム12と関連してY方向の変位を測定する。
【0152】図13−図15に関して既に説明したのと
同じ原理が、図16と図17の実施例にも適用される。
光源121からの光は、点128に入射し、各回折ビー
ムに回折され、反射器117及び119によって、点1
30に反射して戻される。それは、2回目の回折を受
け、既に説明したと同様な方法で、検出器11によって
感知される。同様に、光源124からの光は、点132
で回折され、逆反射器136及び138で、点140に
向けて反射され、そこで、ビームは2回目の回折を受け
て、検出器12で感知される。同じ構成要素には同じ引
用数字を付した図13−図15に関して既に説明したよ
うに、ビームは適当な偏光子及びλ/2遅延板を通過す
る。
【0153】図16の実施例において、入射点128と
130の関係は、各スケール移動の方向に沿っており、
Xビームはスケールに沿ってX方向の横方向に間隔をあ
けられている。同様に、Yビーム132と140の2つ
の入射点は、スケールのY方向に沿って横方向に間隔を
あけられている。図17の実施例において、光源12
1、124及び逆反射器117、119、136及び1
38は、スケール上の各入射点が、図15に関して説明
したと同様に、各スケール方向に垂直であるように配向
されている。
【0154】図18は、X−Y変位感知装置のために単
一の光源が使用されている設計を示している。以前の実
施例で2つに分かれていた光源は、単一の光源141と
1つの逆反射器(コーナーキューブ)142で置換えら
れている。単一光源X−Y位置検出器の作用は、両方向
の測定に対して同じであり、図6−図17に関して既に
説明したものと同様である。
【0155】以下、X方向の変位に関して動作原理を説
明する。
【0156】レーザダイオード141からの単色で平行
光線化された入射ビーム146は、その偏光方向が、ス
ケール16上の格子に対するP−及びS−偏光方向に対
して45°の角度となるように直線偏光されている。こ
のビームは、スケールに対して垂直な平面内にあり、X
−Z及びY−Z平面の両方に対して45°の角度をなし
ている。図18の座標系に示すように、Z−軸は、紙面
に垂直である。入射ビームは、それからX及びY測定方
向の間で対称的に分けられる。ビーム146は、点14
8で回折されて、0次ビーム150と2つの一次ビーム
151及び152になる。0次ビーム150は、逆反射
器142で反射されて、点154に戻る。(図18の平
面図において、ビーム150及び反射ビーム153は一
致しているように見えるが、実際は、側面図で明らかな
ように、逆反射器142によって、互いに垂直方向にオ
フセットされ、分離されている。)
【0157】反射ビーム153は、偏光子156及びλ
/2遅延板158を通過して、偏光方向が90°回転さ
れる。点154で、このビームは2回目の回折を受け、
変位検出するためのX−及びY−回折ビームを伴うビー
ムに結合される。
【0158】X方向の変位は、反射され、ビーム155
及びビーム153に変調された一次ビーム152からの
結合ビーム164を使って測定される。ビーム152
は、逆反射器162によって反射され、偏光子143及
びλ/2遅延板145を通過して、ビーム155として
戻され、2回目の回折のために点154上に入射する。
153として反射して戻された0次の回折ビームは、一
次の回折反射ビーム155と結合されて、結合出力ビー
ム164となる。各要素ビームは、直交する偏光方向を
有しており、図6に関して説明したように、互いに干渉
しない。ビーム164は、ハーフミラー169によって
反射され、X検出器168によって取出される。X検出
器168は、図1の検出器11に関して配置を図示し、
説明したものと同様である。X方向の直線変位が、この
ようにして感知される。
【0159】Y変位は、X変位と同様な方法で感知され
る。入射ビーム146は、回折ビーム150と、他の一
次回折ビーム151に分離される。ビーム151は、ビ
ーム157として反射され、偏光子161及び半波長遅
延板163を通過する。ビーム157は2回目の回折を
受け、ビーム153と結合されて、Y検出器172によ
って検出される出力ビーム170を形成し、Y方向の変
位が感知される。
【0160】入射ビームとスケール間の角度θi (図1
9参照)は、次のように選択される。
【0161】
【数1】
【0162】ここでλは光源の波長、p はスケールピッ
チである。
【0163】このようにθi を選択すると、一次回折ビ
ームとスケール間の角度もθi に等しくなる。これは、
スケール表面に垂直な方向へのスケールの飛び出しによ
る測定の誤差を除去するのに役立つ。入射点148及び
154は、X及びY回折格子の正方形のグリッドパター
ンに沿って互いに対角線方向に間隔をあけるように選択
されている。図11の実施例のように偏光子が使用され
ていなければ、感知されるビームの強度は、2つの光源
によって感知されるものと等しくなるであろう。
【0164】図19は、図13〜図15のものと同様の
本発明の原理を有する装置を示しており、回折格子16
は、反射格子ではなく、透過格子である。透過格子を用
いること自体は、この分野で周知であり、その教えを与
えることによって、回折部材16として反射格子ではな
く回折格子を用いるシステムを構成することも可能であ
る。
【0165】簡単に説明すると、光ビーム92は、回折
部材16に初期角度θi で入射する。この光は、0次ビ
ーム96と一次ビーム98に回折される。これらのビー
ムは、スケール16で反射されるのではなく透過する。
反射器、偏光子及び半波長遅延板は、回折格子16に関
して光源10とは反対側にあり、同様の要素に同じ引用
数字を使った図6−図10及び図13−図15に関して
既に説明したように動作する。光ビームが2回目の回折
を受けた後で、結合ビームが、既に説明したように、検
出器11に与えられる。
【0166】図20は、回折部材16が透過部材であ
り、その表面に塗装され、又はエッチングされたパター
ンを有している。図20の構成の動作は、透過部材16
の使用という点を除いて、図6−図10の動作と同様で
あり、既に説明しているので、この分野の当業者にとっ
て明らかであろう。
【0167】利用可能な任意の透過性又は反射性回折部
材を含む、異なる回折部材及び格子要素を使用すること
ができる。現在この分野で利用可能な適当な回折部材又
は格子要素が使用できる。格子は、表面レリーフ格子、
光感光乳剤格子、薄い格子(浅い格子溝又は薄い格子
板)又は位相格子であることができる。表面レリーフ溝
及び塗装パターンが例示されていたが、適当な光の回折
を与える任意の要素が使用できる。
【0168】様々な実施例に関して、本発明を示し、説
明した。図11に関して検討した特別な様相が、他の図
面中に示された実施例でも、本発明の原理に従って使用
できることは明らかである。本発明の原理が、直線型エ
ンコーダについて説明され線形運動を感知することが図
示されていたが、回転型エンコーダや回転運動の感知に
も又、本発明の原理を用いることができ、特許請求の範
囲中で規定されたような権利範囲内に入るものである。
同様に、構成や方法の様々な変形例も又、特許請求の範
囲によってのみ限定され、各実施例の具体的な説明によ
っては限定されない特許請求の範囲の権利範囲内に入る
ものである。
【0169】
【発明の効果】本発明によれば、スケール格子の偏光効
果が中立化されるので、比較的安価な光源と格子を用い
て、10nmよりも良い精度で直線変位及び正確な位置を
正確に測定することができるという利点を与える。先行
技術に対する第2の利点は、回折格子からの第2反射の
時の光の強度が、先行技術装置のそのような反射よりも
かなり大きく、ノイズの影響を受け難い装置を提供でき
ることである。
【0170】光源からの入射ビームを回折格子に対して
ある角度とすることで、先行技術装置では不可能であっ
た、光の波長よりも短いピッチを有する回折格子の使用
が可能となる。光源からの入射ビームを回折格子に対し
てある角度とすることの他の利点は、入射ビームへの戻
り反射光が避けられ、読取りヘッド内の多重反射による
有害な影響が除去されることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、先行技術に係る位置検出装置の側面図
である。
【図2】図2は、回折格子及びそれによって回折された
光の拡大側面図である。
【図3】図3は、図2の平面図である。
【図4】図4は、図1の先行技術の検出システムの読取
りヘッドの構成を示す側面図である。
【図5】図5は、先行技術における、2つの光信号の格
子位置に対する光強度の関係の例を示す線図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例による位置検出シス
テムの側面図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例における、2つの光
信号の格子位置に対する光強度の関係の例を示す線図で
ある。
【図8】図8は、本発明の実施例における、偏光子及び
半波長遅延板の他の配置を示す側面図である。
【図9】図9は、同じく、偏光子及び半波長遅延板の更
に他の配置を示す側面図である。
【図10】図10は、同じく、偏光子及び半波長遅延板
の更に他の配置を示す側面図である。
【図11】図11は、本発明の第2実施例による位置検
出システムの側面図である。
【図12】図12は、図11の第2実施例における、様
々な位置での回折ビームの偏光成分とベクトルの関係を
示す線図である。
【図13】図13は、本発明の更に他の実施例の平面図
である。
【図14】図14は、図13の側面図である。
【図15】図15は、本発明の更に他の実施例の平面図
である。
【図16】図16は、本発明の一実施例によるX−Y位
置検出器の平面図である。
【図17】図17は、本発明の他の実施例によるX−Y
位置検出器の平面図である。
【図18】図18は、本発明の更に他の実施例によるX
−Y位置検出器の平面図である。
【図19】図19は、回折部材16が透過格子である本
発明の他の実施例の側面図である。
【図20】図20は、回折部材16がスケールパータン
を有する透過板である他の実施例の側面図である。
【符号の説明】 10、90、121、124、141…単色光源(レー
ザダイオード)、 11、12、168、172…光検出システム(回
路)、 12…コリメータ、 14…ミラー、 15、92、146…入射(光)ビーム、 16…回折格子スケール(回折部材)、 17、30…正角度回折ビーム、 18、32…負角度回折ビーム、 20…回折格子溝(格子要素)、 23…物体、 25、27、100、102、117、119、13
6、138、142…逆反射器(コーナーキューブ)、 26、28、114、116、143、156、161
…線形偏光子、 38…光(平均強度)検出器、 50、54…光(直角位相信号)検出器、 I1 、I2 …直角位相信号、 60、62、70、72、74、118、120、14
5、158、163…半波長(λ/2)遅延板、 64、68、110、164、170…単一(結合)出
力ビーム、 76、98…左側(負角度)回折ビーム、 78、96…右側(正角度)回折ビーム、 104、106、153…反射ビーム、 168…X検出器、 172…Y検出器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回折格子を有し、位置が測定されるべき可
    動部材に連結された回折部材と、 該回折部材に隣接し、前記回折格子の第1選択領域上に
    入射して、該回折格子により第1及び第2回折ビームに
    回折される第1光ビームを発生する光源と、 前記回折部材からの前記第1回折ビームを受け取り、該
    第1回折ビームを前記回折部材に反射して戻し、前記回
    折部材上の第2選択領域に入射して、2回目の回折を受
    け、2次回折光の結合ビームに結合するための第1反射
    手段と、 前記第1回折ビームの光路中に配置され、通過する前記
    第1回折ビームの偏光状態を回転するための第1偏光回
    転部材と、 前記回折部材からの前記第2回折ビームを受け取り、該
    第2回折ビームを前記回折部材に反射して戻し、前記回
    折部材上の前記第2選択領域に入射して、2回目の回折
    を受け、2次回折光の結合ビームに結合するための第2
    反射手段と、 前記第2回折ビームの光路中に配置され、通過する前記
    第2回折ビームの偏光状態を回転し、前記第1及びこの
    第2偏光回転部材手段が、前記第1及び第2回折ビーム
    のそれぞれが、前記回折部材より同じ偏光作用を受け、
    前記結合ビームに形成されたときには互いに90°であ
    るようにするための第2偏光回転部材手段と、 前記結合ビームを受け取って、格子の変位によって生じ
    る2つのビーム間の位相の変化を示す信号を出力するた
    めの光検出手段と、 該光検出手段からの信号を受け取って、前記可動部材の
    変位を示す信号を出力するための出力手段と、 を備えた位置検出器。
  2. 【請求項2】回折格子を有し、位置が測定されるべき可
    動部材に連結された回折部材と、 前記回折格子に近接し、第1選択領域で前記回折格子上
    に入射され、回折パターンで前記回折格子から回折され
    る第1光ビームを発生する光源と、 前記回折部材から正の角度で回折された、偏光状態にあ
    り、前記回折格子要素に関して垂直な偏光成分と平行な
    偏光成分を有する正角度回折ビームを受け取り、該正角
    度回折ビームを前記回折部材に反射して戻し、前記回折
    部材の第2選択領域上に入射して、2次回折光ビームを
    発生するための第1反射手段と、 前記正角度回折ビームの前記第1反射手段に対する光路
    中に配置され、前記正角度回折ビームの偏光状態の前記
    平行又は垂直成分のいずれかの偏光方向を逆転するが、
    該正角度回折ビームの偏光状態の他の成分には影響を与
    えない第1光偏光変調部材手段と、 前記正角度回折ビームの光路中に前記第1光偏光変調部
    材と共に直列に配置され、光線が前記第1及び第2光偏
    光変調手段を直列に伝播するようにされ、前記平行成分
    の偏光方向を90°だけ1つの方向に回転し、前記垂直
    成分の偏光方向を反対方向に90°だけ回転することに
    よって、前記正角度回折ビームが前記回折格子上に入射
    したときに、前記平行成分が回折格子要素に垂直とな
    り、前記垂直成分が回折格子要素に平行となるようにす
    るための第2光偏光変調部材手段と、 前記回折部材から反射された負角度回折ビームを負の角
    度で受け取り、該負角度回折ビームを前記回折部材に反
    射して戻し、前記回折部材の前記第2選択領域に入射し
    て、前記正角度回折ビームと結合させて前記正角度回折
    ビームと共に2次回折光の結合ビームとするための第2
    反射手段と、前記負角度回折ビームの前記第2反射手段に対する光路
    中に配置され、前記負角度回折ビームの偏光状態の前記
    平行又は垂直成分のいずれかの偏光方向を逆転するが、
    該負角度回折ビームの偏光状態の他の成分には影響を与
    えない第3光偏光変調部材手段と、 前記負角度回折ビームの光路中に前記第3光偏光変調部
    材と共に直列に配置され、前記平行成分の偏光方向を
    つの方向に90°だけ回転し、前記垂直成分の偏光方向
    反対方向に90°だけ回転し、前記負角度回折ビーム
    が前記回折格子上に入射したときに、平行成分が格子要
    素に対して垂直であり、垂直成分が格子要素に対して平
    行となり、2次回折された正角度及び負角度回折ビーム
    間の偏光角度が90°であるようにするための第光偏
    光変調部材手段と、 前記結合ビームを受け取って、その平均強度を決定する
    ための平均光検出手段と、 前記結合ビームの変化を、互いに変化する前記正角度
    ビーム及び前記負角度回折ビームの位相として検出す
    るための光検出手段と、 前記2つの光検出手段からの信号を受け取って、前記可
    動部材の変位を示す信号を出力するための出力手段と、 を備えた位置検出器。
  3. 【請求項3】2組の回折格子要素を有し、該格子要素の
    1組がX方向に伸び、格子要素の他の組がY方向に伸
    び、2つの組が同じピッチを有し、且つ、互いに垂直で
    正方形上の回折パターンを形成し、単一平面上をX及び
    Y方向に変位可能な可動部材に連結された回折部材と、 該回折部材に近接され、一方の光源がX軸光源、他方の
    光源がY軸光源であり、各光源がそれぞれ第1X領域及
    び第1Y領域で、前記回折部材上に入射して、X軸の正
    角度及び負角度回折ビーム、及びY軸の正角度及び負角
    度回折ビームを発生するための、1対の光源と、 一方の対が前記X正角度及び負角度回折ビームを前記回
    折部材に第2X領域で反射して戻し、X軸光の結合ビー
    ムを発生し、第2の対が、前記Y正角度及び負角度回折
    ビームを前記回折部材の第2Y領域に反射して戻して、
    Y軸光の結合ビームを発生するための、2対の反射部材
    と、 前記回折ビームのそれぞれの光路中に配置され、通過す
    る前記回折ビームの偏光状態を回転するための光偏光変
    調部材と、 前記各結合X及び結合Y軸光ビームを受け取って、前記
    格子がX又はY方向に変位したときに、位相の変化に基
    づく前記各X及びY結合ビームの強度の変化を示す信号
    を出力するための、1対の光検出手段と、 該各光検出手段からの信号を受け取って、前記可動部材
    のX方向及びY方向の位置を共に出力する出力手段と、 を備えたことを特徴とするX−Y位置検出器。
  4. 【請求項4】回折格子が連結された物体の位置を測定す
    るための方法において、 前記回折格子上の第1選択位置に光を入射して、それぞ
    れ前記回折格子から離れて伸び、それぞれ回折格子要素
    の方向に対して垂直に偏光された成分と回折格子要素の
    方向に平行に偏光された成分を有する、正角度回折ビー
    ム及び負角度回折ビームを発生し、 前記正角度及び負角度回折ビームを反射して、前記回折
    格子の第2選択位置に戻し、 前記正角度及び負角度回折ビームが前記回折格子の第2
    選択位置に入射する前に、それらの偏光状態を選択され
    それぞれの軸について写像し、 前記回折格子上で前記正角度及び負角度回折ビームを2
    回目に回折して、2次回折光の結合ビームを発生し、 前記物体が移動したときの前記正角度及び負角度回折
    ーム間の位相の相対変化を検出し、 前記正角度及び負角度回折ビーム間の位相の相対変化に
    基づいて、前記物体の位置を出力することを特徴とする
    位置測定方法。
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