JPH07100771B2 - 印刷インキ用バインダ− - Google Patents

印刷インキ用バインダ−

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JPH07100771B2
JPH07100771B2 JP40734890A JP40734890A JPH07100771B2 JP H07100771 B2 JPH07100771 B2 JP H07100771B2 JP 40734890 A JP40734890 A JP 40734890A JP 40734890 A JP40734890 A JP 40734890A JP H07100771 B2 JPH07100771 B2 JP H07100771B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷インキ用バインダー
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来プラスチックフィルム用の印刷イン
キバインダーとして使用されるポリウレタン樹脂として
は、分子末端がアルキル基となっているもの(特公昭54
−36960号公報)、分子末端に水酸基を有するもの(特
開昭61−66769号公報)などが知られている。しかし、
これらのものを用いた印刷インキはポリプロピレンフィ
ルム、ポリエチレンフィルム等に対して接着性が十分で
なかった。これらポリオレフィンフィルムに対する接着
性を向上させるために、ポリウレタン分子主鎖中に特
定の3級アミノ基を有するポリウレタン樹脂(たとえば
特公平1−37427号公報)、また分子末端にアミノ基を
有するもの(特開昭62−292873号公報)などが提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、はポリオ
レフィンフィルムに対しては接着性がまだ不十分であ
る。また、は2液性インキとした場合の粘度安定性に
問題があった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記問
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち本発明は、ポリウレタン樹脂からなる印刷イン
キ用バインダーにおいて、該ポリウレタン樹脂が一般式
【化2】 {式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、R1は炭素数1
〜5のアルキレン基、R2およびR3は炭素数1〜5のアル
キル基、mおよびnはm+n=1〜10を満たす0または正の整
数を示す。}で表されるジオール(a)と、高分子ジオ
ール(b)と、有機ジイソシアネート(c)と、鎖伸長剤
(d)と、必要により重合停止剤(e)との反応物であ
り、且つ分子側鎖にジアルキルアミノ基を有し、その3
級アミン価が1〜30であるポリウレタン樹脂であること
を特徴とする印刷インキ用バインダーである。
【0005】本発明において、該ジオール(a)として
はN,N-ジアルキルアミノアルキルアミンのアルキレンオ
キシド(炭素数2〜4のアルキンレオキシド:エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど)
付加物など、およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。これらジオール(a)の具体例としては、N,N-ジ
メチルアミノエチルアミンのエチレンオキシド1〜10モ
ル付加物、N,N-ジメチルアミノエチルアミンのプロピレ
ンオキシド1〜10モル付加物、N,N-ジメチルアミノプロ
ピルアミンのエチレンオキシド1〜10モル付加物、N,N-
ジメチルアミノプロピルアミンのプロピレンオキシド1
〜10モル付加物、N,N-ジエチルアミノエチルアミンのエ
チレンオキシド1〜10モル付加物、N,N-ジエチルアミノ
エチルアミンのプロピレンオキシド1〜10モル付加物、
N,N-ジエチルアミノプロピルアミンのエチレンオキシド
1〜10モル付加物、N,N-ジエチルアミノプロピルアミン
のプロピレンオキシド1〜10モル付加物、N,N-ジブチル
アミノエチルアミンのエチレンオキシド1〜10モル付加
物、N,N-ジブチルアミノエチルアミンのプロピレンオキ
シド1〜10モル付加物、N,N-ジブチルアミノプロピルア
ミンのエチレンオキシド1〜10モル付加物、N,N-ジブチ
ルアミノプロピルアミンのプロピレンオキシド1〜10モ
ル付加物など、およびこれらの2種以上の混合物があげ
られる。
【0006】これらのジオール(a)の平均分子量(水
酸基価測定による)は通常700以下、好ましくは500以下
である。平均分子量が700を越えると、印刷物の耐油性
が不良になる。
【0007】本発明において、高分子ジオール(b)と
しては、ポリエーテルジオールおよびポリエステルジオ
ールが挙げられる。ポリエーテルジオールとしては、
低分子ジオールのアルキレンオキシド付加物、アルキ
レンオキシドおよび/または環状エーテルの開環(共)
重合体などが挙げられる。
【0008】における低分子ジオールとしては、例え
ば脂肪族低分子ジオール類[エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、1,4-,1,3-ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ペンタンジオール、3-メチルペンタンジ
オール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタメチレンジ
オール、アルキルジアルカノールアミンなど]、環状基
を有する低分子ジオール類[例えば特公昭4-1474号記載
のもの:ビス(ヒドロキシメチル)クロヘキサン、m-及
びp-キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチルベ
ンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
4,4′-ビス(2-ドロキシエトキシ)-ジフェニルプロパ
ン(ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物)な
ど]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0009】またにおけるアルキレンオキシドとして
は、炭素数2〜4のアルキレンオキシド[エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,2-、2,3-、1,3-ブチレンオ
キシドなど]が挙げられる。
【0010】の開環(共)重合体としては、の項で
例示したアルキレンオキシドおよび/または環状エーテ
ル(テトラヒドロフランなど)を開環重合または開環共
重合(ブロックおよび/またはランダム)させて得られ
るものが挙げられる。
【0011】ポリエーテルジオールの具体例としては、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンジオール
(ブロックおよび/またはランダム)、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、、ポリテトラメチレンエーテ
ル−ポリオキシエチレンジオール(ブロックおよび/ま
たはランダム)、ポリテトラメチレンエーテル−ポリオ
キシプロピレンジオール(ブロックおよび/またはラン
ダム)、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリ
オクタメチレンエーテルグリコールおよびこれらの2種
以上の混合物が挙げられる。
【0012】ポリエステルジオールとしては、低分子
ジオールおよび/または分子量1000以下のポリエーテル
ジオールとジカルボン酸および/またはヒドロキシルモ
ノカルボン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステル
ジオールや、ラクトンの開環重合により得られるポリ
ラクトンジオールなどが挙げられる。
【0013】における低分子ジオールとしてはの項
で例示したものが挙げられる。における分子量1000以
下のポリエーテルジオールとしては、前記ポリエーテル
ジオールのうち、分子量1000以下のもの、例えばポリエ
チレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリエチレングリコ
ールおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0014】またにおけるジカルボン酸としては脂肪
族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸な
ど)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル
酸など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。におけるラクトンとしてはε-カプロラクトン、
δ-バレロラクトンなどが挙げられる。
【0015】これらのポリエステルジオールの具体例と
しては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペ
ート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチ
ルアジペート、ポリ-3-メチルペンタンアジペート、ポ
リエチレンプロピレンアジペート、ポリエチレンブチレ
ンアジペート、ポリブチレンヘキサメチレンアジペー
ト、ポリジエチレンアジペート、ポリ(ポリテトラメチ
レンエーテル)アジペート、ポリエチレンアゼレートポ
リエチレンセバケート、ポリブチレンアゼレート、ポリ
ブチレンセバケート、ポリカプロラクトンジオール、ポ
リバレロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール
およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】これらの高分子ジオール(b)を使用する
場合は、通常ポリエステルジオール/ポリエーテルジオ
ール=100/0〜50/50(重量比)、好ましくは100/0〜
70/30(重量比)である。ポリエステルジオールが50%
未満になると印刷物の耐油性が不良となる。また、これ
ら高分子ジオール(b)の平均分子量(水酸基価測定に
よる)は通常500〜5000、好ましくは700〜4000である。
【0017】本発明において使用される有機ジイソシア
ネート(C)としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く)
2〜12の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式
ジイソシアネート、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシ
アネート、炭素数6〜20の芳香族ジイソシアネートおよ
びこれらの有機ジイソシアネートの変性物(カーボジイ
ミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、
ビューレット基および/またはイソシアヌネート基含有
変性物など)が使用できる。
【0018】このような有機ジイソシアネートとしては
エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデ
カメチレンジイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリ
イソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサンジイソシア
ネート、リジンイソシアネート、2,6-ジイソシアネート
メチルカプロエート、ビス(2-イソシアネートエチル)
フマレート、ビス(2-イソシアネートエチル)カーボネー
ト、2-イソシアネートエチル-2,6-ジイソシアネートヘ
キサノエートなどの脂肪族ジイソシアネート;イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシ
アネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート
(水添TDI)、ビス(2-イソシアネートエチル)4-シクロ
ヘキセン−1,2-ジカルボキシレートなどの脂環式ジイソ
シアネート;キシリレンジイソシアネート、テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンイソ
シアネートなどの芳香脂肪族ジソシアネート;トリレン
ジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、ポリフェニルメタンポリイ
ソシアネート(粗製MDI)、変性MDI(カーボジイミド変
性MDIなど)、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香
族ジイソシアネート;およびこれらの2種以上の混合物
が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族ジイ
ソシアネート、脂環式ジイソシアネートおよび芳香脂肪
族ジイソシアネートである。
【0019】本発明において使用される鎖伸長剤(d)
としては、平均分子量が500未満の低分子ジオールとジ
アミンなどである。低分子ジオールとしては前記ポリエ
ステルジオールの原料として挙げたジオールおよびその
アルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満)な
どが挙げられる。
【0020】ジアミンとしては脂肪族ジアミン(エチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2-プロピレン
ジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、
2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキ
シエチルエチレンジアミンなど)、脂環式ジアミン(イ
ソホロンジアミン、4,4′-ジシクロヘキシルメタンジア
ミン、イソプロピリデンジシクロヘキシル-4,4′-ジア
ミン、1,4-ジアミノシクロヘキサンなど)、芳香族ジア
ミン(4,4′-ジアミノジフェニルメタンなど)、芳香脂
肪族ジアミン(キシレンジアミンなど)、ヒドラジン、
ジヒドラジッド(アジピン酸ジヒドラジッドなど)な
ど、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。こ
れら(d)のうち好ましいものは、低分子ジオール、脂
肪式ジアミンおよびこれらの併用である。
【0021】また必要により重合停止剤(e)を使用で
きる。使用される重合停止剤(e)としてはメチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、などの1価のアルコール;モノエチ
ルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ
−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミンなどのモ
ノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン
などのヒドロキシルモノアミンなどが挙げられる。
【0022】本発明において、ジオール(a)の使用量
は、ジオール(a)と高分子ジオール(b)の重量比が通
常0.5/95.5〜50/50、好ましくは1/99〜40/60の範囲
になる量である。(a)が高分子ジオール(b)より多く
なると、該ポリウレタン樹脂の皮膜強度が硬くなり、イ
ンキとした場合にフィルムとの接着性が不良となる。
【0023】本発明におけるポリウレタン樹脂の製法を
例示すると、ジオール(a)、高分子ジオール(b)、
有機ジイソシアネート(c)、鎖伸長剤(d)、必要によ
り重合停止剤(e)とを一括で反応させるワンショット
法、あるいはジオール(a)、高分子ジオール(b)
と、過剰の有機ジイソシアナート(c)より両末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーを作成し、
更に鎖伸長剤(d)と必要により重合停止剤(e)を反応
させるプレポリマー法のいずれの方法でも製造すること
ができる。製造のしやすさから、プレポリマー法が好
ましい。
【0024】プレポリマー法における上記ウレタンプ
レポリマーの製造に際して、有機ジイソシアネート
(c)のイソシアネート基と、ジオール(a)および高分
子ジオール(b)の水酸基の合計との当量比は通常1.1/
1.0〜5.0/1.0、好ましくは1.2/1.0〜3.0/1.0であ
る。また鎖伸長剤(d)および重合停止剤(e)の合計使
用量は、プレポリマーのイソシアネート基に対して実質
的に当量、たとえばプレポリマーのイソシアネート基1
当量に対して鎖伸長剤(d)および重合停止剤(e)の活
性水素基の合計が通常0.95〜1.05当量、好ましくは0.98
〜1.02当量になるような量である。
【0025】また、プレポリマー法において、ポリウ
レタン樹脂の分子末端をアミノ基とする場合は、プレポ
リマーのイソシアネート基に対して過剰量のジアミンを
使用する。例えばジアミンの量はプレポリマーのイソシ
アネート基1当量に対して通常1.02〜1.3当量、好ましく
は1.05〜1.2当量になる量である。この場合も必要によ
り重合停止剤(e)を併用することはできる。
【0026】また、本発明におけるポリウレタン樹脂の
製造は、溶剤の存在下または非存在下で行われる。使用
できる溶剤としてはケトン(アセトン、メチルエチルケ
トンメチルイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなど)、エーテル(テ
トラハイドロフランなど)、芳香族炭化水素(トルエ
ン、キシレンなど)、アルコール(メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコールなど)、多価アルコール
誘導体(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテルなど)、アミド(ジ
メチルホルムアミドなど)スルホキサイド(ジメチルス
ルホキサイドなど)およびこれらの2種以上の混合溶剤
が挙げられる。これらのうち好ましいものはアセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、テトラハイドロフラ
ン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルおよ
びこれらの2種以上の混合溶剤である。溶剤の使用量は
該ポリウレタン樹脂と溶剤の重量比が100/0〜10/90、
好ましくは80/20〜20/80の範囲になる量である。
【0027】本発明の印刷インキ用バインダーを構成す
る樹脂は該ポリウレタン樹脂単独でもよく、あるいは必
要により他の印刷インキ用バインダーとして従来公知の
樹脂を併用してもよい。併用できる他の樹脂としては、
ポリアミド、ニトロセルローズ、ポリアクリレート類、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマ
ー、スチレンブタジエンゴム、エポキシ樹脂、ロジン系
樹脂などがあげられる。併用する場合は、他の樹脂はバ
インダーの固形分中に通常50重量%以下である。
【0028】本発明の印刷インキ用バインダーは、通常
該ポリウレタン樹脂を含有する樹脂成分を上記に例示し
たような溶剤の溶液としたものである。本発明のバイン
ダー中の樹脂濃度は重量基準で通常10〜100%、好まし
くは20〜80%である。粘度は通常50〜500,000CPS/20
℃、好ましくは100〜100,000cps/20℃である。該ポリ
ウレタン樹脂の重量平均分子量は通常5,000〜100,000、
好ましくは8,000〜80,000である。
【0029】また該ポリウレタン樹脂の側鎖ジアルキル
アミノ基の3級アミン価は通常0.5〜50、好ましくは1〜
30である。3級アミン価が0.5未満の場合は接着性が不
良になり、50を越えると耐水性が不良となる。
【0030】本発明の印刷インキ用バインダーは、特に
特殊グラビアインキ用バインダーとして優れた性能を有
する。適用する対象としてはポリエステルフィルム、ナ
イロンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレ
ンフィルムなどが好適である。
【0031】また、本発明の印刷インキ用バインダー
は、従来のインキバインダーの場合と同様の方法で使用
できる。すなわち、本発明のバインダーに顔料や必要に
より顔料分散剤等の添加剤を加え、ボールミルなどの通
常のインキ製造装置を用いて混連することによって印刷
インキとすることができる。
【0032】本発明のインキ用バインダーを使用した印
刷インキの配合処方の例を示すと、下記のとおりであ
る。(%は重量%を示す。)
【0033】本発明のバインダー(固形分の量)10〜30
% 顔料 5〜40% 溶剤(バインダー中の溶剤を含む) 40〜80% 添加剤 適量
【0034】本発明のバインダーを使用する場合、1液
型印刷インキとして使用してもよいがポリイソシアネー
ト系硬化剤と併用し、2液型印刷インキとして使用する
こともできる。この場合ポリイソシアネート系硬化剤と
しては、例えばトリメチロールプロパン1モルと1,6-ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ートまたはイソホロンジイソシアネート3モルから合成
されるアダクト体;1,6-ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、またはイソホロンジイソシアネートのイソシアネー
ト基の環状三量化によって合成されるイソシアヌレート
基含有の三量体;水1モルと1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート3モルから合成される部分ビュレット反応物
およびこれらの2種以上の混合物が好適である。2液型
印刷インキとして使用する場合、ポリイソシアネート系
硬化剤の添加量はインキに対して、通常0.5〜10重量%
である。
【0035】本発明のバインダーを特殊グラビアインキ
として用いる場合の印刷方法は従来と同様でよい。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、部および%はそれぞれ重量部および重量%を示
す。
【0037】実施例1 分子量2000のポリブチレンアジペートジオール228.3
部、分子量190のN,N-ジメチルアミノプロピルアミンの
エチレンオキシド2モル付加物10.8部およびイソホロン
ジイソシアネート(IPDIと略す。)50.7部を混合
し、100℃で3時間反応させてNCO%1.64のウレタンプレ
ポリマーを得た。次にメチルエチルケトン(MEKと略
す。)500部を加え、均一溶液にした後、イソホロンジ
アミン8.7部およびジ−n−ブチルアミン1.5部をイソプ
ロピルアルコール(IPAと略す。)200部に溶解した
溶液を前記ウレタンプレポリマーのMEK溶液中に投入
した。投入終了後昇温し、50℃で8時間反応させた。こ
うして得られたポリウレタン樹脂溶液は濃度30%、粘度
1500cps/20℃であった。この樹脂の全アミン価は20で
側鎖ジアルキルアミン基の3級アミン価は10(いずれも
ポリウレタン樹脂固形分換算値)であった。
【0038】得られたポリウレタン樹脂溶液をバインダ
ーとして用いて、次の処方にて印刷インキを作成した。 ポリウレタン樹脂溶液 100部 顔料(ルチル型酸化チタン) 50部 トルエン 40部 IPA 10部 セラミックボール 100部 合 計 300部
【0039】上記の原料を内容積500mlのスチール缶
に入れて、ペイントコディショナー(レッドデビル社
製)にて1時間混練し印刷インキIを得た。
【0040】実施例2 分子量2000のポリ-3-メチルペンタンアジペートジオー
ル195.9部、分子量218のN,N-ジメチルアミノプロピルア
ミンのプロピレンオキシド2モル付加物21.4部、および
IPDI65.2部を混合し、100℃で3時間反応させてNCO
%2.9のウレタンプレポリマーを得た。次にMEK500部
を加え、均一溶液にした後、イソホロンジアミン15.0部
およびジ−n−ブチルアミン2.5部をIPA200部に溶解
した溶液を、前記ウレタンプレポリマーのMEK溶液中
に投入した。投入終了後昇温し、50℃で8時間反応させ
た。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は濃度30
%、粘度1800cps/20℃であった。この樹脂の全アミン
価は36で、側鎖ジアルキルアミノ基の3級アミン価は18
(いずれもポリウレタン樹脂固形分換算値)であった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施
例1と同様にして印刷インキIIを得た。
【0041】実施例3 分子量2000のポリεカプロラクトンジオール142.2部、
分子量450のN,N-ジメチルアミノプロピルアミンのプロ
ピレンオキシド6モル付加物64.1部およびIPDI71.1
部を混合し、100℃で3時間反応させてNCO%3.1のウレタ
ンプレポリマーを得た。次にMEK500部を投入し均一
溶液にした後、4,4′-ジアミノジシクロヘキシルメタン
20.2部、およびジエタノールアミン2.2部をIPA200部
に溶解した溶液を前記ウレタンプレポリマーのMEK溶
液投入し、投入終了後昇温し、50℃で8時間反応させ
た。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は濃度30
%、粘度2500cps/20℃であった。この樹脂の全アミン
価は52で、側鎖ジアルキルアミノ基の3級アミン価は26
(いずれもポリウレタン樹脂固形分換算値)であった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施
例1と同様にして印刷インキIIIを得た。
【0042】比較例1 分子量2000のポリブチレンアジペートジオール228.7
部、およびIPDI50.8部を混合し、100℃で8時間反応
させてNCO%3.40のウレタンプレポリマーを得た。次に
MEK500部を投入し均一溶液にした後、イソホロンジ
アミン17.5部およびジエタノールアミン2.5部をIPA2
00部に溶解した溶液を前記ウレタンプレポリマーのME
K溶液中に投入した。投入終了後昇温し、50℃で8時間
反応させた。得られたポリウレタン樹脂溶液は濃度30
%、粘度800cps/20℃、全アミン価は0であった。得ら
れた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施例1
と同様にして印刷インキIVを得た。
【0043】比較例2 分子量2000のポリブチレンアジペートジオール228.1
部、およびIPDI50.6部を混合し、100℃で8時間反応
させてNCO%3.4のウレタンプレポリマーを得た。次にM
EK500部を投入し均一溶液にした後、イソホロンジア
ミン21.3部をIPA200部に溶解した溶液中に前記ウレ
タンプレポリマーのMEK溶液を滴下しながら投入し
た。投入終了後昇温し、50℃で8時間反応させた。こう
して得られたポリマー末端にアミノ基を有するポリウレ
タン樹脂溶液は濃度30%、粘度900cps/20℃であった。
この樹脂の全アミン価は4.3(ポリウレタン樹脂固形分
換算値)であった。得られた樹脂溶液をバインダーとし
て用いた以外は実施例1と同様にして印刷インキVを得
た。
【0044】比較例3 分子量2000のポリブチレンアジペートジオール173.1
部、N-メチルジエタノールアミン20.6部およびIPDI
86.4部を混合し、100℃で5時間反応させてNCO%3.9のウ
レタンプレポリマーを得た。次にMEK500部を投入し
均一溶液にした後、イソホロンジアミン19.9部およびジ
−n−ブチルアミン3.3部をIPA200部に溶解した溶液
を前記ウレタンプレポリマーのMEK溶液中に投入し
た。投入終了後昇温し、50℃で8時間反応させた。得ら
れたポリウレタン樹脂溶液は濃度30%、粘度1100cps/2
0℃であった。この樹脂の全アミン価は32(ポリウレタ
ン樹脂固形分換算値)であった。得られた樹脂溶液をバ
インダーとして用いた以外は実施例1と同様にして印刷
インキVIを得た。
【0045】実施例4〜6、比較例4〜6 [アミノ基の種類とアミン価の測定] 上記実施例1〜3および比較例1〜3で得られた印刷イ
ンキI〜VI各々に使用したポリウレタン樹脂のアミノ
基の種類と測定した数値を表−1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】実施例7〜9、比較例7〜9 [性能試験] 上記実施例1〜3および比較例1〜3で得られた印刷イ
ンキI〜VI各々について、まず次のような試験により
インキの安定性を調べた。
【0048】(1)インキ安定性 インキの粘度をBL型粘度計(東京計器製)にて測定す
る。内容積200mlの容器にインキ100部、コロネートHL
(日ポリ製、ポリイソシアネート系硬化剤)2部および
セラミックボール10部を入れてペイントコンディショナ
ーにて10分間混練した後に40℃×1日保存後にインキ粘
度と流動性を観察した。得られた結果は表−2に示す。
【0049】さらに、印刷インキI〜VI各々を使用
し、バーコーターにて表面処理ポリプロピレンフィルム
(OPPと略す)ポリエステルフィルム(PETと略
す)およびナイロンフィルム(NYと略す)に印刷をほ
どこして印刷物を得た。得られた印刷物について、次の
ような性能試験を行い表−3の結果を得た。
【0050】(2)接着性 印刷面にニチバンセロテープ(12mm巾)を貼り、このニ
チバンセロテープの一端を印刷面に対して直角方向に急
速に引きはがした時の印刷面の状態を観察した。 (3)耐粘着性 印刷面と非印刷面を重ね合せ、温度40℃、湿度60%RH
の中で、1.0Kg/cm2の荷重をかけ24時間後にそれを剥し
て表面の状態を観察した。 (4)耐油性 25℃の菜種油に印刷物を24時間浸漬した後の表面状態を
観察した。 (5)耐水性 水に印刷物を24時間浸漬した後の表面状態を観察した。 (6)耐熱性 印刷面とアルミ箔とを合わせ、ヒートシーラーにて、80
℃で1Kg/cm2×1秒ヒートシールし、それをはがして、
表面状態を観察した。 (7)ラミネート性 印刷物にウレタン系接着剤を塗布し、ポリエチレンフィ
ルムを圧着し、40℃で24時間放置後、試料を15mm巾に切
断後、剥離試験機(安田精機社製)にて90゜剥離試験を
行った。 (8)顔料分散性 印刷インキを粒度測定機(安田精機社製)にて測定し
た。各試験結果の判定は、◎極めて良好、○良好、△や
や不良、×不良である。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】本発明のバインダー以下の効果を奏す
る。 ポリプロピレンフィルム、ポレエチレンフィルム等の
ポリオレフィンフィルムとの接着性が良く、従来の問題
点を大幅に改善したものである。またポリエステルフィ
ルム、ナイロンフィルムとの接着性も良い。 2液型インキに用いた場合、インキの粘度安定性の良
いインキ用バインダーを与え、従来の問題点を改善する
ものである。 本発明のバインダーを用いた印刷インキを印刷した印
刷物は耐油性、耐水性、耐熱性、ラミネート適性および
顔料分散性等の性能がきわめて優れている。 以上の効果を奏することから、本発明のバインダーは特
にポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロ
ピレンフィルムなどの各種プラスチックフィルム等に印
刷する特殊グラビアインキ等のインキとして好適であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン樹脂からなる印刷インキ用バ
    インダーにおいて、該ポリウレタン樹脂が、一般式 【化1】 {式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、R1は炭素数1
    〜5のアルキレン基、R2およびR3は炭素数1〜5のアル
    キル基、mおよびnはm+n=1〜10を満たす0または正の整
    数を示す。}で表されるジオール(a)と、高分子ジオ
    ール(b)と、有機ジイソシアネート(c)と、鎖伸長剤
    (d)と、必要により重合停止剤(e)との反応物であ
    り、且つ分子側鎖にジアルキルアミノ基を有するポリウ
    レタン樹脂であることを特徴とする印刷インキ用バイン
    ダー。
  2. 【請求項2】該ポリウレタン樹脂の分子側鎖にある全ジ
    アルキルアミノ基の3級アミン価が1〜30である請求項1
    記載のバインダー。
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