JPH07100728A - 工作機械のカバー - Google Patents

工作機械のカバー

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Publication number
JPH07100728A
JPH07100728A JP5245693A JP24569393A JPH07100728A JP H07100728 A JPH07100728 A JP H07100728A JP 5245693 A JP5245693 A JP 5245693A JP 24569393 A JP24569393 A JP 24569393A JP H07100728 A JPH07100728 A JP H07100728A
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JP
Japan
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opening
doors
cover
machine tool
door
Prior art date
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Pending
Application number
JP5245693A
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English (en)
Inventor
Shigeteru Iwami
榮輝 岩見
Yasuo Hasegawa
靖夫 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開口部を開閉可能に移動する少なくとも2つ
のスライドドアを有するカバーにおいて、開口部の上端
に梁等を設けることなく、ドアの開閉を安定して行える
ようにし、しかも構成を簡単にし、スペース効率が悪化
するおそれもなくす。 【構成】 カバー本体6の一部には上端が開放された開
口部7を形成する。開口部7を開閉可能に移動する前部
及び後部スライドドア8,9を設ける。前部スライドド
ア8の上縁に係合片18を湾曲形成し、その係合片18
を後部スライドドア9の上縁に係合して、両ドア8,9
を相互に案内支持する。開口部7の中間部において、カ
バー本体6の背面には支持部材19を固定し、その上端
に支持片20を設ける。後部スライドドア9の上部背面
に係合片21を固定し、この係合片21を前記支持片2
0に係合させる。つまり、後部スライドドア9を、カバ
ー本体6に固定された支持部材19に案内支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の周囲を覆う
カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械においては、加工に伴
う切粉や油の飛散防止及び危険防止のために、カバーが
周囲を覆うように設けられている。又、このカバーは、
作業員による工作機械の保守点検や工作機械に対する工
具交換のために、カバー本体の一部に開口部が形成さ
れ、その開口部を開閉するドアがスライド可能に設けら
れている。
【0003】ところで、この種のカバーとして、従来よ
り、前記開口部に対して同開口部を開閉するドアを複数
枚設けることが提案されている。例えばドアを2枚設け
た場合において、工作機械の保守点検を行う際には、工
作機械の加工ユニット本体と対応する位置にある一方の
ドアを開放して、その開放部を通して工作機械の加工ユ
ニット本体に対する給油作業等を行う。又、工具交換を
行う際には、工作機械の主軸ヘッドと対応する位置にあ
る他方のドアを開放して、その開放部を通して工具交換
作業を行う。このように、工作機械の各部位に対応して
複数枚のドアを設けることにより、単に1枚のドアを設
けた場合と比較して、作業員が工作機械の所要の位置に
臨み易くなり、その結果、前記保守点検作業や工具交換
作業を能率良く行うことができる。
【0004】ところが、通常、この種のカバーは、保守
点検や工具交換等の際に、作業員の上体がカバー内に臨
めるように、前記開口部の上端が開放されて、その上端
には梁やレール等が存在しない構成となっている。従っ
て、前記開口部にはドアの上部を支持するものがなく、
ドア全体が不安定な状態になって、同ドアがカバー本体
に対して下部を支点にカバーの内外方向へ振らつき易く
なる。
【0005】このため、開口部の上端には梁やレール等
を設けることが望ましいが、このようにした場合には、
作業員の上体がカバー内に臨めるように、カバーの全体
高さを大きくして梁やレール等を高い位置に配置する必
要がある。しかし、カバーの全体高さは、切粉や油の飛
散が防止でき且つ作業員の安全性が損なわれない程度の
高さであればよく、前記のようにカバーの全体高さを大
きくすると、加工状態の確認を容易に行えなくなるばか
りか、カバー全体が必要以上に大型化して、カバーの製
作コストが上昇するという問題が発生する。
【0006】このような問題を解消するため、従来より
例えば実公平3−5401号公報に開示されているよう
な技術が知られている。この従来技術においては、カバ
ー本体に形成された開口部に、一対のドアがスライド可
能に設けられ、開口部の上端間には上部桁が着脱可能に
配置されている。従って、上部桁の取り付け状態では、
前記両ドアはその上部が上部桁に案内支持されながら開
閉移動され、両ドアを振らつくことなく安定した状態で
開閉移動させることができる。又、ドアの開放状態で上
部桁を取り外すことにより、開口部の上端を開放するこ
とができ、作業員の出入りやワークの搬入、搬出に支障
を生じないようになっている。
【0007】又、従来より例えば実公平3−25889
号公報に開示されているような技術も知られている。こ
の従来技術においては、カバー本体の開口部の両側縁に
一対のドアが開閉回動可能に支持され、同ドアが観音開
きされるように構成されている。従って、この従来技術
では、開口部の上端間に梁等を設ける必要がなく、その
上端を開放状態としても、ドアが振らついたりするおそ
れはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術において、前者のものにおいては、開口部の上端を開
放したい場合には、上部桁を取り外す必要があり、その
上部桁の着脱が煩雑になって作業性が低下するという問
題があった。しかも、カバーの構成部材として上部桁を
別途設ける必要があり、部品点数が増加するとともに、
構成が複雑になって、製作コストが上昇するという問題
もあった。
【0009】又、後者のものにおいては、ドアが観音開
きされるので、ドアの開閉のために、少なくともドアの
回動範囲を空きスペースとする必要があった。従って、
ドアの周囲に無駄なスペースを確保する必要が生じて、
スペース効率が悪化するとともに、カバー全体が必要以
上に大型化するおそれがあるという問題があった。
【0010】又、従来、スライド可能なドアの上部を案
内支持するための支持部材を、移動可能に設けたり伸縮
可能に設けたものも知られている。しかしながら、これ
ら従来技術においても、支持部材を移動させたり伸縮さ
せたりするための構成が複雑になり、部品点数が増加し
て、製作コストが上昇するとともに、支持部材の移動操
作や伸縮操作が煩雑になるという問題を招くものであっ
た。
【0011】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、開口部を開閉可能に移
動する少なくとも2つのスライドドアを有するカバーに
おいて、開口部の上端に梁等を設けることなく、ドアの
開閉を安定して行うことができ、しかも構成が簡単でス
ペース効率が悪化するおそれもない工作機械のカバーを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、工作機械の周囲を覆うとともに、
一部に開口部を形成したカバー本体と、前記開口部を開
放状態又は閉鎖状態にする少なくとも2つのスライドド
アとを備えた工作機械のカバーにおいて、隣接する両ス
ライドドアをその上部において相互に案内支持するよう
に構成したものである。
【0013】又、この発明では、隣接する両スライドド
アの一部と対応する位置には、少なくとも一方のスライ
ドドアを案内支持する支持部材を設けたものである。更
に、この発明では、前記支持部材にはストッパ受け部を
設けるとともに、スライドドアによる開口部の閉鎖状態
でのみそのストッパ受け部に着脱可能に取り付けられて
同スライドドアを閉鎖状態に保持するストッパを設けた
ものである。
【0014】しかも、この発明では、前記ストッパをス
トッパ受け部に取り付けた状態でのみ、工作機械の運転
動作を許容するように構成したものである。
【0015】
【作用】従って、本発明によれば、例えばスライドドア
を2枚設けた場合において、一方のドアを開閉する際に
は、そのドアが他方のドアにより案内支持される。即
ち、一方のスライドドアが他方のスライドドアを案内支
持する支持部材の役目をなすため、開口部の上端に梁等
を設けなくとも、ドアの開閉を安定して行うことができ
る。しかも、単に、隣接する両スライドドアをその上部
において相互に案内支持するだけの簡単な構成であるの
で、ドアを支持するための専用の部材を別途設ける必要
もなく、製作コストを低減することができる。加えて、
ドアはスライドドアであり、開閉回動させるものではな
いので、ドアの開閉のために無駄なスペースを確保する
という必要もなく、スペース効率を向上させることがで
きる。
【0016】又、本発明によれば、少なくとも一方のス
ライドドアを支持部材に案内支持することにより、同ド
アを介して他方のスライドドアも支持部材に支持される
ことになる。従って、スライドドアの開閉をより安定し
て行うことができる。しかも、この支持部材は隣接する
両スライドドアの一部と対応する位置に設けられている
ので、ドアを開放したときにこの支持部材が邪魔になる
おそれはほとんどない。
【0017】更に、本発明によれば、スライドドアによ
る開口部の閉鎖状態で、支持部材上のストッパ受け部に
ストッパを取り付けると、同ストッパによりスライドド
アが閉鎖状態に確実に保持される。又、ストッパを各ド
アに対応してそれぞれ設ける必要がなく、隣接する2つ
のドアに対して1つ設けるだけでよい。
【0018】しかも、本発明によれば、支持部材上のス
トッパ受け部にストッパを取り付けた状態、即ちスライ
ドドアにより開口部が閉鎖状態に保持されている状態で
のみ、工作機械の運転動作が許容され、同工作機械は作
動可能な状態となる。又、ストッパ受け部からストッパ
が取り外されて、スライドドアが開放可能な状態にある
ときには、工作機械の運転動作が許容されず、同工作機
械は作動不可能な状態となる。従って、工作機械の作動
時に、作業員が誤ってドアを開放してカバー内に進入す
ることを確実に防止できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
基づいて説明する。図1〜図3に示すように、加工ステ
ーション1には工作機械2が配置され、その工作機械2
の主軸ヘッド3と対向するように、ワーク取付部4が配
置されている。そして、所定の搬送ラインに沿って搬送
されてきたワークWが、このワーク取付部4に取付支持
され、この状態で、工作機械2の主軸ヘッド3上の工具
5によりワークWの加工が行われる。
【0020】カバー本体6は加工ステーション1の側部
を覆うように、その加工ステーション1の周囲に設置さ
れている。尚、カバー本体6は一体物でもよく、或いは
製作上複数部材を組付けて構成したものでもよい。工作
機械2の長さ方向(図1〜図3の左右方向)ほぼ全体と
対応するように、カバー本体6の一部には開口部7が形
成され、その開口部7の上端は開放されている。そし
て、この開口部7には前部及び後部スライドドア8,9
が配設され、これらスライドドア8,9が図示左右方向
へスライドされることにより、開口部7が開閉される。
【0021】図4〜図6に示すように、レール板10は
前記開口部7の下端縁に沿って延びるように、カバー本
体1の背面に溶接等により固定され、その上縁が案内レ
ール10aとなっている。又、開口部7の下端縁も案内
レール7aとなっている。
【0022】前部スライドドア8の下部前面及び後部ス
ライドドア9の下部背面には、それぞれ一対の案内ロー
ラ11,12が回転可能に支持されている。そして、各
スライドドア8,9の案内ローラ11,12が、それぞ
れ前記各案内レール7a,10a上に係合された状態
で、同レール7a,10a上を転動される。これによ
り、各スライドドア8,9がそれぞれ案内レール7a,
10aに沿って往復移動されて、開口部7が開閉され
る。又、各スライドドア8,9の前面には、同ドア8,
9を開閉動作させるための把手15がそれぞれ形成され
ている。
【0023】尚、本実施例では、各スライドドア8,9
が互いに重合する方向へ移動されることにより、開口部
7が開放されるようになっている。そして、前部スライ
ドドア8を図1〜図3の右方向へ移動させて、開口部7
の左半分を開放させたとき、工作機械2の主軸ヘッド3
の部分がカバーに開放されるとともに、後部スライドド
ア9を同図の左方向へ移動させて、開口部7の右半分を
開放させたとき、工作機械2の後部がカバーに開放され
るようになっている。
【0024】ローラカバー13,14は前記案内ローラ
11,12を覆うように、前部スライドドア8の下部前
面及び後部スライドドア9の下部背面に取り付けられて
いる。又、このローラカバー13,14とスライドドア
8,9との間には、カバー本体6及びレール板10が挟
まれた状態となっており、スライドドア8,9がカバー
本体6に対して内外方向へ振らつくことが極力阻止され
るようになっている。
【0025】前記各ローラカバー13,14内に対応す
る位置において、カバー本体6の前面及びレール板10
の背面には浮き上がり防止部材16,17がスライドド
ア8,9の移動方向に沿って延びるように突設されてい
る。そして、スライドドア8,9が上方へ持ち上げられ
ても、ローラカバー13,14の下端縁部がこの浮き上
がり防止部材16,17に係合して、スライドドア1
3,14の浮き上がりが防止されるようになっている。
【0026】前部スライドドア8の上縁には係合片18
が同ドア8の背面側に湾曲形成され、この係合片18は
後部スライドドア9の上縁に係合されている。つまり、
前部及び後部スライドドア8,9はこの係合片18を介
して相互に案内支持されている。
【0027】支持部材19はその下端が開口部7の中間
部においてカバー本体6の背面に固定され、上方へ向か
って延びている。この支持部材19はその上端に支持片
20を有しており、この支持片20はスライドドア8,
9側へ向かって延びるとともにその先端が上方へ向かっ
て折曲されている。又、後部スライドドア9の上部背面
には同ドア9の幅方向に沿って延びる係合片21が固定
され、この係合片21は前記支持片20に係合されてい
る。つまり、後部スライドドア9はその背面の係合片2
1を介して、支持部材19上の支持片20に案内支持さ
れている。又、前部スライドドア8もこの後部スライド
ドア9を介して支持部材19に案内支持されることにな
る。
【0028】受け止め体22,23は開口部7の左右両
側縁に沿って延びるようにカバー本体6の背面に溶接等
により固定されている。そして、各スライドドア8,9
が開口部7の閉鎖方向へ移動されたとき、同ドア8,9
の閉鎖側端部が受け止め体22,23に受け止められ
て、その受け止め体22,23内に収容されることによ
り、スライドドア8,9が閉鎖位置に配置される。そし
て、これらスライドドア8,9による開口部7の閉鎖状
態においては、ドア8,9の閉鎖側端部がカバー本体6
の閉鎖側端部と重合されて、ドア8,9とカバー本体6
との間に隙間が生じないようになっている。これによ
り、工作機械2の加工動作時において、切粉や油がカバ
ー外に飛散することが確実に阻止される。尚、この開口
部7の閉鎖状態では、隣接する両ドア8,9の側端部も
互いに重合されて、両ドア8,9間に隙間が生じること
もない。
【0029】図5に示すように、ボールラッチ24は前
記各受け止め体22,23に固定され、係合ボール24
aとその係合ボール24aを外部へ向かって押圧するコ
イルバネ24bとを有している。そして、前記開口部7
を閉鎖する際に、スライドドア8,9の閉鎖側端部に形
成した係合孔8b,9bに、このボールラッチ24の係
合ボール24aが弾性的に係合され、スライドドア8,
9が閉鎖位置に保持される。又、この状態からスライド
ドア8,9が開放方向へ移動されたとき、係合孔8b,
9bに対する係合ボール24aの係合が弾性的に解除さ
れる。
【0030】図4に示すように、カバー本体6の左右の
閉鎖側端縁6aは、上側へ向かうに従って、各スライド
ドア8,9の閉鎖側端縁8a,9aとの間隔が大きくな
るように、ドア8,9のスライド方向へ傾斜されてい
る。又、前記受け止め体22,23の端縁22a,23
aも、上記カバー本体6の閉鎖側端縁6aと同様に傾斜
状に形成されている。
【0031】前記支持部材19にはストッパとしてのセ
ーフティプラグ25を着脱可能に取り付けるためのスト
ッパ受け部26が固定され、そのストッパ受け部26は
図示しないインターロック回路の配線27の途中に介在
されている。又、前部及び後部スライドドア8,9の側
端部には透孔28,29が形成され、これらスライドド
ア8,9による開口部7の閉鎖状態で、両ドア8,9の
透孔28,29がストッパ受け部26と合致するように
なっている。そして、この状態で、セーフティプラグ2
5が透孔28,29を通してストッパ受け部26に着脱
可能に取り付けられ、この取付状態では、セーフティプ
ラグ25が前部及び後部スライドドア8,9に係合し
て、同ドア8,9が閉鎖状態にロックされる。
【0032】又、このセーフティプラグ25がストッパ
受け部26に取り付けられた状態では、ストッパ受け部
26内においてインターロック回路の配線27が電気的
に接続されて、工作機械2の運転動作を許容するインタ
ーロック機能が作動するようになっている。一方、セー
フティプラグ25がストッパ受け部26から取り外され
た状態では、ストッパ受け部26内において配線27が
電気的に切断されて、工作機械2の運転動作を許容する
インターロック機能が解除されるようになっている。
尚、セーフティプラグ25は、チェーン30を介して前
部スライドドア8に吊り下げられている。
【0033】次に、前記のように構成された工作機械の
カバーの作用を説明する。さて、例えば、工作機械2の
主軸ヘッド3に対する工具交換作業を行う場合には、先
ずストッパ受け部26からセーフティプラグ25を取り
外した後、把手15を操作して前部スライドドア8を図
1〜図5の右方向、即ち後部スライドドア9と重合する
方向へスライドさせる。すると、図3に示すように、開
口部7の左半分が開放され、この開放部を通して、作業
者は主軸ヘッド3に対する工具交換作業を行うことがで
きる。このとき、開口部7の上端は開放されて、その上
端には梁やレール等が存在しないので、作業員は工具交
換の際に梁やレール等が邪魔になることなく、上体をカ
バー内に容易に臨ませることができる。
【0034】又、工具交換作業の終了後、把手15を操
作して前部スライドドア8を開口部7の閉鎖方向へ移動
させることにより、同スライドドア8はその閉鎖側端部
が受け止め体22内に収容されて、閉鎖位置に配置され
る。
【0035】又、この前部スライドドア8は、その上縁
の係合片18が後部スライドドア9の上縁に係合されて
おり、前部スライドドア8は後部スライドドア9に案内
支持されながら開放方向又は閉鎖方向へ安定した状態で
移動される。しかも、後部スライドドア9はその背面の
係合片21を介して、カバー本体6に固定された支持部
材19に係合支持されている。つまり、前部スライドド
ア8はその上部が後部スライドドア9を介してカバー本
体6に確実に支持されており、同ドア8はその移動に際
してカバー本体6に対して下部を支点にカバーの内外方
向へ振らついたりすることがなく、より安定した状態で
移動される。
【0036】一方、工作機械2の保守点検作業を行う場
合には、前記工具交換時と同じく、先ずストッパ受け部
26からセーフティプラグ25を取り外した後、把手1
5を操作して後部スライドドア9を図1〜図5の左方
向、即ち前部スライドドア8と重合する方向へスライド
させる。すると、開口部7の右半分が開放され、この開
放部を通して、作業者は工作機械2に対する給油等の保
守点検作業を行うことができる。このとき、開口部7の
上端は開放されて、その上端には梁やレール等が存在し
ないので、前記工具交換時と同じく、作業員は保守点検
の際に梁やレール等が邪魔になることなく、上体をカバ
ー内に容易に臨ませることができる。
【0037】又、保守点検作業の終了後、把手15を操
作して後部スライドドア9を開口部7の閉鎖方向へ移動
させることにより、同スライドドア9はその閉鎖側端部
が受け止め体23内に収容されて、閉鎖位置に配置され
る。
【0038】又、この後部スライドドア9はその背面の
係合片21を介して、カバー本体6に固定された支持部
材19に係合支持されている。しかも、後部スライドド
ア9は、その上縁が前部スライドドア8の係合片18に
係合されている。従って、後部スライドドア9は支持部
材19及び前部スライドドア8に案内支持されながら開
放方向又は閉鎖方向へ安定した状態で移動され、その移
動に際してカバー本体6に対して下部を支点にカバーの
内外方向へ振らついたりすることがない。
【0039】尚、一方のスライドドア8,9の移動時、
他方のスライドドア8,9はその閉鎖側端部が受け止め
体22,23内においてボールラッチ24により係合保
持され、閉鎖位置を確実に保持されている。従って、一
方のスライドドア8,9の開閉移動に伴って他方のスラ
イドドア8,9が連れ移動されてしまうことはない。
【0040】又、各スライドドア8,9を開口部7の閉
鎖方向へ移動させたとき、スライドドア8,9がカバー
本体6に対して内外方向へ振らついた場合には、各スラ
イドドア8,9の閉鎖側端縁8a,9aが、カバー本体
6の閉鎖側端縁6a或いは受け止め体22,23の端縁
22a,23aに下側から徐々に当接する。すると、ス
ライドドア8,9は、その閉鎖側端縁8a,9aが傾斜
縁すなわち端縁6a,22a,23aに案内されて、徐
々に直立方向に起立修正されながら移動される。つま
り、前記当接の際のスライドドア8,9の閉鎖方向の運
動エネルギーは、ドア8,9を起立させる方向へも作用
する。
【0041】そのため、スライドドア8,9はその閉鎖
側端縁8a,9aが、カバー本体6の閉鎖側端縁6a或
いは受け止め体22,23の端縁22a,23aに衝撃
を伴って衝突するおそれがなく、衝突による振動や騒音
等の問題が生じることがないとともに、スライドドア
8,9やカバー本体6が破損するおそれもない。従っ
て、スライドドア8,9をスムーズかつ確実に閉鎖する
ことができる。よって、スライドドア8,9はその閉鎖
側端部が受け止め体22,23内にスムーズに収容され
て、閉鎖位置に確実に配置され、同ドア8,9の閉鎖側
端部がカバー本体6の閉鎖側端部と確実に重合される。
【0042】又、本実施例では、スライドドア8,9に
よる開口部7の閉鎖状態で、両ドア8,9の透孔28,
29を通して、支持部材19上のストッパ受け部26に
セーフティプラグ25を取り付けることができる。そし
て、この取付状態では、セーフティプラグ25が前部及
び後部スライドドア8,9に係合して、同ドア8,9が
閉鎖状態に確実にロックされる。このように、隣接する
2つのスライドドア8,9を、1つのセーフティプラグ
25により閉鎖状態にロックすることができるので、同
プラグ25を各ドア8,9に対応してそれぞれ設ける必
要はない。
【0043】又、本実施例では、セーフティプラグ25
がストッパ受け部26に取り付けられた状態、即ちスラ
イドドア8,9により開口部7が閉鎖状態に保持されて
いる状態でのみ、工作機械2の運転動作を許容するイン
ターロック機能が作動して、同工作機械2が作動可能な
状態となる。一方、セーフティプラグ25がストッパ受
け部26から取り外された状態、即ちスライドドア8,
9が開放可能な状態にあるときには、工作機械2の運転
動作を許容するインターロック機能が解除されて、同工
作機械2は作動不可能な状態となる。従って、工作機械
2の作動時に、作業者が誤ってドア8,9を開放してカ
バー内に進入することを確実に防止することができる。
【0044】以上のように、この実施例では、前部スラ
イドドア8の上縁の係合片18が後部スライドドア9の
上縁に係合されることにより、一方のスライドドア8,
9を開閉する際には、そのドア8,9が他方のスライド
ドア8,9により案内支持される。即ち、一方のスライ
ドドア8,9が他方のスライドドア8,9を案内支持す
る支持部材の役目をなすため、開口部7の上端に梁等を
設けなくとも、スライドドア8,9の開閉を安定して行
うことができる。
【0045】しかも、単に、隣接する両スライドドア
8,9をその上部において相互に案内支持するだけの簡
単な構成であるので、ドア8,9を支持するための専用
の部材を別途設ける必要もなく、製作コストを低減する
ことができる。加えて、ドア8,9はスライド式であ
り、開閉回動させるものではないので、ドア8,9の開
閉のために無駄なスペースを確保するという必要もな
く、スペース効率を向上させることができる。
【0046】又、実施例では、後部スライドドア9が、
カバー本体6に固定された支持部材19に係合支持され
ている。しかも、前述した前部スライドドア8の係合片
18と後部スライドドア9との係合により、前部スライ
ドドア8も後部スライドドア9を介して支持部材19に
支持された状態にある。従って、スライドドア8,9の
開閉をより安定して行うことができる。しかも、この支
持部材19は開口部7の中間部のみ、つまり隣接する両
スライドドア8,9の一部のみと対応する位置に設けら
れているので、ドア8,9を開放したときにこの支持部
材19が邪魔になるおそれはない。
【0047】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、各部
の構成を以下のように変更して具体化することも可能で
ある。 (1)支持部材19を設けない構成とすること。このよ
うにしても、前部スライドドア8の係合片18を介し
て、隣接する両スライドドア8,9が互いに案内支持さ
れるので、各ドア8,9の開閉を充分安定して行うこと
ができる。 (2)開口部7にスライドドアを3枚以上設けるように
構成すること。 (3)支持部材19を後部スライドドア9だけでなく、
前部スライドドア8にも直接係合させること。 (4)図6に鎖線で示すように、前部スライドドア8の
係合片18及び後部スライドドア9の背面の係合片21
に延長カバー31を取り付けて、スライドドア8,9の
高さを変更すること。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、開
口部を開閉可能に移動する少なくとも2つのスライドド
アを有するカバーにおいて、開口部の上端に梁等を設け
ることなく、ドアの開閉を安定して行うことができ、し
かも構成が簡単でスペース効率が悪化するおそれもない
という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した工作機械のカバーの一実施
例を示す平面図である。
【図2】そのカバーにおいて、スライドドアにより開口
部が閉鎖された状態を示す正面図である。
【図3】前部スライドドアが開放方向へ移動されて、開
口部の左半分が開放された状態を示す正面図である。
【図4】カバーのみを拡大して示す部分正面図である。
【図5】図4のほぼA−A線における断面図である。
【図6】図4のほぼB−B線における断面図である。
【符号の説明】
1…加工ステーション、2…工作機械、6…カバー本
体、7…開口部、8…前部スライドドア、9…後部スラ
イドドア、18…係合片、19…支持部材、20…支持
片、21…係合片、25…ストッパとしてのセーフティ
プラグ、26…ストッパ受け部、28…透孔、29…透
孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の周囲を覆うとともに、一部に
    開口部を形成したカバー本体と、前記開口部を開放状態
    又は閉鎖状態にする少なくとも2つのスライドドアとを
    備えた工作機械のカバーにおいて、 隣接する両スライドドアをその上部において相互に案内
    支持するように構成したことを特徴とする工作機械のカ
    バー。
  2. 【請求項2】 隣接する両スライドドアの一部と対応す
    る位置には、少なくとも一方のスライドドアを案内支持
    する支持部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の工作機械のカバー。
  3. 【請求項3】 前記支持部材にはストッパ受け部を設け
    るとともに、スライドドアによる開口部の閉鎖状態での
    みそのストッパ受け部に着脱可能に取り付けられて同ス
    ライドドアを閉鎖状態に保持するストッパを設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の工作機械のカバー。
  4. 【請求項4】 前記ストッパをストッパ受け部に取り付
    けた状態でのみ、工作機械の運転動作を許容するように
    構成した請求項3に記載の工作機械のカバー。
JP5245693A 1993-09-30 1993-09-30 工作機械のカバー Pending JPH07100728A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999067051A1 (fr) * 1998-06-23 1999-12-29 Horkos Corp Machine-outil
JP2010256345A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置

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