JPH07100506B2 - シガレット等のためのヒンジ蓋付きパック - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に、丸みを付したま
たは斜めの長手方向エッジを備えるヒンジ蓋付きパック
に関し、パック部分とパック部分の背面パネルと関節で
連続する蓋からなり、さらに、パック部分に位置すると
ともに、そこから部分的に突出し、カラ−前面パネルと
カラ−側面パネルの領域である、閉じた位置において蓋
前面パネルと蓋の両側面パネルにより囲まれるカラ−を
含んでいる。

【０００２】

【従来の技術】ヒンジ蓋付きパックはシガレットパック
として常用されている。このタイプのパックの構造は、
パック部分と蓋が、軸線の周りに回動できるように相互
に接続される点で標準化されている。このため、蓋背面
パネルは、折り線で形成される”ヒンジ”を経てパック
背面パネルと接続している。

【０００３】カラ−前面パネルおよび、これと経方向に
隣接するカラ−両側面パネルからなるカラ−は、パック
部分内に位置する。カラ−は、前面パネルの両内側面お
よび２つの隣接するパック部分の側面パネルと接続す
る。カラ−の一部はパック部分から突出する。パックの
閉じた位置ではカラ−のこの自由部分は蓋で囲まれる。
このタイプのパックの１つの問題は、閉じた位置では、
蓋の自由なエッジ（閉鎖エッジ）が、前面および両側面
パネルの領域において、パック部分の対向するエッジと
正確には合致しないことである。パックが一旦開かれて
からまた閉じられた後では、しばしばギャップが形成さ
れるが、このギャップは、材料の復帰力が作用する結果
である。

【０００４】この問題は特に、米国特許第４，７５３，
３８３による丸みの付された長手方向エッジを有するヒ
ンジ蓋付きパック、および斜めの、または多角形の長手
方向エッジを有するパック（米国特許第４，７５３，３
８４）に見られる。

【０００５】ヒンジ蓋付きパックの蓋を閉じた位置でロ
ックするために、当技術分野では、閉じた位置でカラ−
前面パネルの自由エッジと係合する経方向の複数の凹部
を有する内側の蓋タブが提供された。カラ−前面パネル
と内側の蓋タブを積極的に接続すると、蓋に付加的な閉
鎖力を及ぼすことになる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、ヒンジ蓋
付きパックの蓋を、閉じた位置で原型を維持するための
別の解決手段を提供することに立脚しており、この解決
手段によれば、パックの製造が容易であり、たとえヒン
ジ蓋付きパックが何回も繰返し開閉されても、蓋に付加
的な閉鎖力が信頼できるように作用する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的達成のため、こ
の発明のヒンジ蓋付きパックは、蓋の前面パネルがその
内側面に、蓋が閉じた位置で、増加する圧力の下にカラ
−前面パネルと隣り合う少なくとも１つの材料の厚い部
分を備えている点に特徴がある。

【０００８】蓋の前面パネルとカラ−の前面パネルの間
に、このようにして発生する局所的な圧力が、閉じた位
置を安定させ、閉鎖接続部にギャップが発生することを
回避する。

【０００９】この発明のさらに別の提案によれば、付加
的な閉鎖圧力が、蓋の閉鎖エッジから離れて位置する領
域において、特に、蓋の頂部パネルと隣り合う領域およ
び適当に設計されたカラ−前面パネルの経方向脚部のあ
る領域の一端に発生する。通常、このカラ−前面パネル
は、パックの内容物を抽出するのに便利な中央凹部から
なる。その結果、カラ−前面パネルは、カラ−側面タブ
と接続する経方向のウエッブを形成する。付加的な閉鎖
圧力は、蓋の適当に厚みを有する部分によってこれらウ
エッブの上方または端の領域に発生する。この領域で、
カラ−前面パネルは、直接隣接する横断方向のカラ−側
面タブのために高い安定性を保有する。

【００１０】

【作用】この発明によれば、内部の蓋タブに付属する折
り畳みタブが厚い部分を形成する。特に、折り畳みタブ
は、横断方向の突出部または延長部の形態で、内側の蓋
タブエッジ部に位置する。折り畳みタブは、蓋前面パネ
ルに面する内側蓋タブ側面に対向して内方に折り畳まれ
る。この形態では、内側蓋タブは、特に接着剤によって
蓋前面パネルと接続される。この発明によれば、内方に
折り畳まれた突出部または延長部は、内側蓋タブの自由
端に向かって、すなわち蓋頂部パネルに隣接して配置さ
れる。

【００１１】

【実施例】ヒンジ蓋付きパックは、主としてシガレッ
ト、特に、通常は錫箔製の内側ブランクで覆われるシガ
レットの集団を収容するのに有用である。ヒンジ蓋付き
パックは、パック部分１０、パック部分１０と折り線を
介して回動できる蓋１１からなる。パック１０は、前面
パネル１２、背面パネル１３、側面パネル１４、１５お
よび底面パネル１６からなる。

【００１２】同様にして、蓋１１は、蓋前面パネル１
７、蓋背面パネル１８、蓋側面パネル１９、２０および
蓋頂面パネル２１からなる。頂面パネル２１は、パック
部分１０の底面パネル１６と対向する位置にある。

【００１３】パック部分１０と蓋１１は、背面パネル１
３および蓋背面パネル１８の領域において、特に、蓋１
１が開閉されるときヒンジとして働く横断方向の折れ線
２２の領域において接続される。

【００１４】従来通り設計されたヒンジ蓋付きパックも
また、この場合は、カラ−前面パネル２４とカラ−側面
パネル２５、２６からなる別体のブランクで構成される
カラ−２３からなる。カラ−２３は、カラ−２３の上方
部分がパック部分１０から突出するようにパック部分１
０内に配置される。カラ−２３は、カラ−前面パネル２
４の領域内において、パック部分の前面パネル１２の内
側面と接続する。カラ−側面タブ２５、２６は、パック
部分１０の側面パネル１４、１５の内側面と対向して静
止する。閉鎖位置において、カラ−２３のパック部分１
０から突出する部分は、蓋１１で、特に蓋前面パネル１
７と蓋側面パネル１９、２０で囲まれる（図１及至図３
参照）。

【００１５】図示の模範的実施例となるヒンジ蓋付きパ
ックは、特別に設計された長手方向エッジ２７および２
８、特に、米国特許第４，７５３，３８３号明細書に記
載されたような丸みを帯びた長手方向エッジ（丸いエッ
ジ）を備える。したがって、カラ−２３もまた、カラ−
前面パネル２４とカラ−側面タブ２５、２６の間の領域
にある丸みを帯びたカラ−エッジ２９からなる。

【００１６】ヒンジ蓋付きパックは、蓋１１を、パック
の一般的な操作を妨げることなくその閉鎖位置に確保す
るための特別な手段を具備する。閉鎖位置においては、
蓋前面パネル１７の下方自由端、すなわち蓋のエッジ３
０は、パック部分１０の対向するエッジ、特に、パック
部分１０の前面パネル１２の上方自由端、いまの場合は
すなわち閉鎖エッジ３１とできる限り正確に隣接しなけ
ればならない。この閉鎖位置（図１、図２）を維持する
ために、現在のヒンジ蓋付きパックの蓋１１に付加的な
閉鎖圧力が作用する。

【００１７】閉鎖位置においてカラ−の部分に増加した
（支持）圧力を及ぼす範囲内で、内側を向く材料の補強
層または厚みが形成される。その結果、付加的な閉鎖圧
力が蓋１１に作用する。増加した圧力がカラ−前面パネ
ル２４の領域内に、そしてこの実施例においては特に、
カラ−の前面パネルの自由端に向く上方の領域において
発生する。

【００１８】この目的で、この発明は、カラ−２３の特
定な、しかし決して完全には従来通りではない構造を利
用する。カラ−前面パネル２４の領域において、カラ−
は、パック部分１０から突出するカラ−の部分に完全に
入り込む凹所３２を具備する。凹所３２は、カラ−前面
パネル２４の経方向ウエッブ３３、３４の限界を定め
る。ウエッブは、頂部に向かってわずかにテ−パの付い
たカラ−前面パネルの狭い表面域を形成する。蓋が閉じ
た位置では、蓋前面パネルの内側にある前記の材料の厚
みは、ウエッブ３３、３４の領域においてカラ−前面パ
ネルと隣接する。特に、その厚み部分は、経方向のエッ
ジおよびこれらエッジと隣接するカラ−側面タブ２５、
２６と直接隣接するウエッブ３３、３４の上部または自
由端と接する。

【００１９】材料の厚みは異なった方法で、特に、蓋前
面パネル１７の内側に置かれる別体のブランクによって
も形成することができる。模範的には、蓋前面パネル１
７と内側の蓋タブ３５の間の領域に配置される。原則的
には、この内側の蓋タブ３５はヒンジ蓋付きパックにお
いてはごくありふれたものである。内側の蓋タブ３５は
パックのブランクの一部であり（図４）、蓋前面パネル
１７の自由端に隣接する。この場合はしかしながら、内
側の蓋タブ３５は、ブランクの長手方向において、内側
の蓋タブ３５がほぼ頂面パネル２１の内側面にまで延在
する程度に大きな寸法を有する。

【００２０】図示の実施例では、材料の厚みは、内側蓋
タブ３５の部分から、特に、パックのブランクの部分で
ありそして延長部という形態で内側蓋タブ３５の自由端
と経方向で隣接する小さな折り畳みタブ３６、３７から
形成される。図示の実施例では、折り畳みタブ３６、３
７は正方形をなし、折り線３８によって内側蓋タブ３５
との限界が定められる。内側蓋タブ３５それ自身は台形
をなす。

【００２１】ここに述べた材料の厚みを形成するため
に、折り畳みタブ３６、３７は、蓋前面パネル１７と向
き合う内側蓋タブ３５の側面に対向して折り畳まれ、模
範的には、接着剤によって蓋前面パネル１７に接続され
る。その後、折り畳み工程が通常通りに進行し、内側の
蓋タブ３５は蓋前面パネル１７の内側面に対向して折り
畳まれ、これとも接着される。その結果、内側蓋タブ３
５は、中央の領域で蓋前面パネル１７と直接に接する。
厚み部分は、折り畳みタブ３６、３７によって内側蓋タ
ブ３５と蓋前面パネル１７の間の経方向の領域に形成さ
れる。折り畳みタブ３６、３７は、ウエッブ３３、３４
の端部領域内で正確に延在する。

【００２２】蓋前面パネルに、外側に向かう閉鎖圧力が
作用する結果として、蓋１１は閉鎖位置に向かって負荷
を受ける。このことは、蓋１１が、ヒンジ点に枢着され
た（折り線２２）レバ−のように振る舞い、閉じる方向
に負荷を受けることの結果でもある。したがって、材料
の厚み部は折り線２２の上方に配置することが重要であ
る。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、付加的な閉鎖圧力
が、蓋の閉鎖エッジから離れて位置する領域において、
特に、蓋の頂部パネルと隣り合う領域および適当に設計
されたカラ−前面パネルの経方向脚部のある領域の一端
に発生する。通常、このカラ−前面パネルは、パックの
内容物を抽出するのに便利な中央凹部からなる。その結
果、カラ−前面パネルは、カラ−側面タブと接続する経
方向のウエッブを形成する。付加的な閉鎖圧力は、蓋の
適当に厚みを有する部分によってこれらウエッブの上方
または端の領域に発生する。この領域で、カラ−前面パ
ネルは、直接隣接する横断方向のカラ−側面タブのため
に高い安定性を保有する。そのため、蓋１１に正確な閉
鎖位置を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】丸みのついた長手方向エッジを有するヒンジ蓋
付きパックの正面図であり、その一部を破線で示す。

【図２】図１のII−II線から見たヒンジ蓋付きパックの
正面図。

【図３】図２のコ−ナ−部分の詳細を拡大した図。

【図４】図１のヒンジ蓋付きパック用の拡開ブランク。

【図５】ヒンジ蓋付きパックのカラ−用ブランク。

【図６】図１のヒンジ蓋付きパック上方部分を拡大し
た、図１のVI−VI線から見た立面図。

【図７】開口段階にある図６の詳細を示す図。

【符号の説明】

１０…パック部分，１１…蓋，１３…背面パネル，１７
…蓋前面パネル，１９，２０…蓋側面パネル，２４…カ
ラ−前面パネル，２５，２６…カラ−側面タブ，２７，
２８…長手方向エッジ．

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−259980（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−16334（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記の（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ）
   を備えるとともに、蓋前面パネル（１７）が、蓋（１
   １）が閉鎖した位置においてその内側面に、カラー前面
   パネル（２４）と隣接し、増加する閉鎖圧力を発生する
   少なくとも１つの材料の厚み部を具備する点に特徴を有
   し、 パック部分（１０）とパック部分（１０）の背面パネル
   （１３）と関節で連続する蓋（１１）からからなり、パ
   ック部分（１０）内に配置されパック部分（１０）から
   部分的に突出し、閉鎖位置においては、カラー前面パネ
   ル（２４）およびカラー側面パネル（２５，２６）の領
   域において、蓋前面パネル（１７）と蓋側面パネル（１
   ９、２０）により囲まれたカラー（２３）を含む、 丸みを帯びたまたは斜めの長手方向エッジ（２７，２
   ８）を具備するヒンジ蓋付きパック。 （Ａ）蓋前面パネル（１７）の内側面にある厚み部が、
   前記蓋の前面パネル（１７）の自由な蓋のエッジ部（３
   ０）から距離を隔てて、特に蓋の頂面パネル（２１）と
   直接隣接して、配置されている、 （Ｂ）前記厚み部が、経方向の脚部またはカラー前面パ
   ネル（２４）のウエッブ（３３，３４）の領域において
   カラー前面パネル（２４）と隣接する、 （Ｃ）前記厚み部が、特に内側の蓋タブ（３５）の局部
   的な二層構造によって、蓋前面パネル（１７）の内側面
   にある内側の蓋タブ（３５）から形成される、 （Ｄ）内側の蓋タブ（３５）に付属する折畳みタブ（３
   ６，３７）が、厚み部を形成するために、内側の蓋タブ
   （３５）と蓋の前面パネル（１７）の間で折り畳まれ
   る、
2. 【請求項２】 下記の（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ）
   を備えるとともに、蓋前面パネル（１７）が、蓋（１
   １）が閉鎖した位置においてその内側面に、カラー前面
   パネル（２４）と隣接し、増加する閉鎖圧力を発生する
   少なくとも１つの材料の厚み部を具備する点に特徴を有
   し、 パック部分（１０）とパック部分（１０）の背面パネル
   （１３）と関節で連続する蓋（１１）からからなり、パ
   ック部分（１０）内に配置されパック部分（１０）から
   部分的に突出し、閉鎖位置においては、カラー前面パネ
   ル（２４）およびカラー側面パネル（２５，２６）の領
   域において、蓋前面パネル（１７）と蓋側面パネル（１
   ９、２０）により囲まれたカラー（２３）を含む、 丸みを帯びたまたは斜めの長手方向エッジ（２７，２
   ８）を具備するヒンジ蓋付きパック。 （Ａ）蓋前面パネル（１７）の内側面にある厚み部が、
   前記蓋の前面パネル（１７）の自由な蓋のエッジ部（３
   ０）から距離を隔てて、特に蓋の頂面パネル（２１）と
   直接隣接して、配置されている、 （Ｂ）前記厚み部が、経方向の脚部またはカラー前面パ
   ネル（２４）のウエッブ（３３，３４）の領域において
   カラー前面パネル（２４）と隣接する、 （Ｃ）前記厚み部が、特に内側の蓋タブ（３５）の局部
   的な二層構造によって、蓋前面パネル（１７）の内側面
   にある内側の蓋タブ（３５）から形成される、 （Ｄ）２つの厚み部が、蓋（１１）が閉じた位置では前
   記厚み部がカラー前面パネル（２４）のウエッブ（３
   ３，３４）の蓋の上方または自由端部と隣接するよう
   に、頂面パネル（２１）に向かう経の領域において蓋の
   前面パネル（１７）の内側面に配置される、
3. 【請求項３】 折り畳みタブ（３６，３７）が、内側の
   蓋タブ（３５）と経方向で、特に、蓋頂面パネル（２
   １）と対向する自由なエッジと同一面上で隣接してお
   り、 そして、前記折り畳みタブ（３６，３７）は、厚み部を
   形成するために、内側の蓋タブ（３５）に対して、前記
   折り畳みタブ（３６，３７）が内側の蓋タブ（３５）と
   蓋前面パネル（１７）の間に固定されるように、内方へ
   折り畳むことができる請求項２記載のヒンジ蓋付きパッ
   ク。
4. 【請求項４】 内側の蓋タブ（３５）が、自由端に向か
   って発散するエッジを有する台形に設計される請求項３
   記載のヒンジ蓋付きパック。