JPH07100182B2 - 短手および長手方向へ湾曲した金属板の製造方法、および装置 - Google Patents

短手および長手方向へ湾曲した金属板の製造方法、および装置

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JPH07100182B2
JPH07100182B2 JP3250124A JP25012491A JPH07100182B2 JP H07100182 B2 JPH07100182 B2 JP H07100182B2 JP 3250124 A JP3250124 A JP 3250124A JP 25012491 A JP25012491 A JP 25012491A JP H07100182 B2 JPH07100182 B2 JP H07100182B2
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朗 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、短手および長手方向へ
湾曲した金属板(主として鉄板)の製造方法および装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】短手および長手方向へ湾曲した金属板
は、例えば看板・柱・庇・外壁等に装飾的用途として用
いられたり、機能的用途として例えば樋として用いる他
に、タンクの保温または保冷のため、タンクの外周に捲
設して内部に加熱または冷却した流体を通すことに用い
られることがある。
【0003】そのような湾曲した金属板の製造技術とし
て従来は、イ) 円筒パイプを、高周波またはプロパン等で加熱して
パイプベンダにて長手方向へ湾曲させた後、中心線に沿
って縦断し、その後に切断面をヤスリ等で仕上げ加工す
る方法 ロ) 金属板を短手方向へ湾曲させた後、短手方向の両側
縁にV形状の切り込みを等間隔に多数個形成してから、
長手方向へ湾曲させ、その後に切り込み部分を溶接する
とともに、歪みや変形をハンマやグラインダ等で仕上げ
加工する方法 ハ)また雨樋の製造に関するもので、周部断面が凹円状
の一対の雌ロールと周 部断面が凸円状の雄ロールとから
なり、両雌ロールの軸心を結ぶ線を底辺とする ほぼ正
角形の頂点の位置に雄ロールを設けるとともに、該雄ロ
ールを両雌ロール間の中間位置へ向けて移動可能とした
もので、樋材料が両雌ロール間上を通過時に、両雌ロー
ル間の中間位置へ向けて雄ロールを移動・押圧し、樋材
料に長手方向への湾曲を生じさせる方法(例えば実公昭
50−40206号公報参照)等があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の短手および長手
方向へ湾曲した金属板の製造技術のうち、上記イ)に記
載のものは、高価な加熱装置を備える必要があった。ま
た上記イ)・ロ)のいずれに記載のものも、肉厚の厚い
金属板でないと上手く湾曲加工できず、薄い金属板を湾
曲加工することは不可能とされていたし、また厚肉の金
属板では材料費が高くつくので、製品のコストが高くな
る等の問題点があった。
【0005】上記ハ)のものは、少し離して設けた一対
の雌ロール上の樋材料に、雄ロールの凸円状部にて短手
方向への湾曲内周面を押圧し、その部分を伸ばして長手
方向へ湾曲させている。そのためここでは、樋材料に対
する雄ロールと一対の雌ロールとの接触面を大きくして
おり、樋材料は短手方向への湾曲内面が雄ロール外周面
に、また湾曲外面が雌ロールの外周面に各々密着する状
態になっている。この方法では、雨樋の如く短手方向へ
の湾曲形状が半円形状より浅いものでは、長手方向へ湾
曲させるための絞りも比較的に無理なく行える。
【0006】ところで、短手方向への湾曲を半円形また
はそれ以上に深くした金属板では、それを長手方向へ湾
曲させると該金属板の外周側と内周側で長さの差が生じ
る。上記のものは、離して設けた一対の雌ロール上の樋
材料に雄ロールを押し付けるとともに、金属板の短手方
向への湾曲内・外面に、雄・雌ロールを各々密着させて
いる。
【0007】そのため該金属板は、各ロールとの密着で
短手方向には全体にわたり拘束され た状態で塑性変形力
を受けており、かつ離れた位置の雌ロール間に押圧され
る雄ロールにより、金属板に対する作用点が長手方向へ
離れており、一時に湾曲しようとする範囲も大きくなっ
ている。これでは、長手方向へ湾曲する金属板の湾曲外
周側と内周側で、長さの差により生じる歪みが外周側と
内周側で適切に配分されないし、塑性変形量も長手方向
へ長くて無理が生じている。短手方向への湾曲が半円形
またはそれ以上に深い金属板では、しわや波状部が生じ
てしまい、美しい製品を得ることは困難であった。
【0008】本発明は、短手および長手方向へ湾曲した
金属板の製造技術に関し、上記従来のものがもつ問題
を解説しようとするものである。即ち本発明の目的は、
高価な加熱装置を必要とせず冷間加工でよいことは勿論
のこと、肉厚の薄い金属板でもまた短手方向の湾曲が半
円形状で比較的深いものでも、しわや波状部その他の変
形が表れずに美しい湾曲加工ができる、短手および長手
方向へ湾曲した金属板の製造方法および装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】A 本発明に係る短手お
よび長手方向へ湾曲した金属板の製造方法は、予め短手
方向へ湾曲させてある細長い金属板1を、 周部断面が凸
円状で軸方向両側に短円柱状の周縁部6をもつ雄ロール
3と、周部断面が凹円状の雌ロール4との両外周面間に
形成された、断面ほぼ半円状で金属板1の厚みより少し
大きい間隙s内へ引き込ませ同時に、該金属板1の後
部寄りで雄・雌ロール3,4間へ入る前の部分を、金属
板1を湾曲させようとする湾曲方向xへ加圧ロール2で
押圧して、 金属板1の短手方向の両側縁部5,5を、雄
・雌ロール3,4の軸心を結ぶ線l上の位置c点で雄ロ
ール3の両周縁部6へ圧接・掛止させるとともに、 金属
板1の短手方向への湾曲内面を、上記線lを通過直前の
位置a点で雄ロール3の凸円状外周面に圧接させ、短手
方向への湾曲外面を、上記線lを通過直後の位置b点で
雌ロール4の凹円状外周面に圧接させることにより、
金属板1を、上記位置c・a・bの三点で囲まれる二等
辺三角形状部Aのほ ぼその範囲内で、かつ間隙s内で厚
み方向へゆとりを持たせながら、湾曲時の内周側寄り部
分には長手方向への収縮力を作用させ、外周側寄り部分
には長手方向への伸長力を作用させて、金属板1を長手
方向へ湾曲させるようにしたものである。
【0010】B 本発明に係る短手および長手方向へ湾
曲した金属板の製造装置は、短手方向へ湾曲した細長い
金属板1を長手方向へ湾曲用の雄・雌ロール3,4、お
よび該金属板1が雄・雌ロール3,4間へ入る前の位置
で湾曲方向xへ押圧する加圧用ロール2とを備え、 上記
雄ロール3は、周部断面が上記金属板1の短手方向への
湾曲内面を受け得る凸円状で、該凸円状部の軸方向両側
に、上記金属板1の短手方向の両側縁部5,5を受け得
る短円柱状の周縁部6を有する形状とし、 雌ロール4
は、周部断面が上記金属板1の短手方向への湾曲外面を
受け得る凹円状で、該凹円状部の軸方向両側に、雄ロー
ル4の周縁部6と当接可能な短円柱状の周縁部7を有す
る形状にするとともに、 該雄・雌ロール3,4または両
周縁部6,7の外径を、両周縁部6,7が当接時の両ロ
ール3,4の両周面間に、断面ほぼ半円状で金属板1の
板厚より少し大きい間隙sが形成される寸法とし、
つ、該雄・雌ロール3,4の少なくとも一方のロール4
に、上記金属板1を進行させる方向への回転駆動手段
と、他方のロール3側へ加圧する加圧手段9を設け、
記加圧ロール2は、周部断面が金属板1の短手方向への
湾曲外面に対応する凹円状で、上記雄・雌ロール3,4
よりも進行方向の手前位置に設け、かつ該加圧ロール2
に、金属板1を湾曲させる湾曲方向xへ押圧する加圧手
段10を設けたものである。
【0011】上記構成において、湾曲方向xとは金属板
1を長手方向へ湾曲させる場合に、その湾曲の中心に近
い方向を指すが、長手方向へ直線状だった金属板1がこ
こで曲げられる方向ならば、必ずしも湾曲の中心に近い
方向に限らない。 また上記Bの製造装置において、雄・
雌ロール3,3の両周縁部6,7が当接時に、両ロール
3,4の両外周面間に金属板1の板厚より少し大きい間
隙sを形成するようにし、そこへ加圧ロール2で湾曲方
向xへ押圧された金属板1を差し入れることで、該金属
板1と雄・雌ロール3,4の間で上記Aの製造方法にお
けるような、位置c・a・bの三点で囲まれる理論上の
二等辺三角形状部Aが形成されている。
【0012】
【作用】上記構成の本発明に係る短手および長手方向へ
湾曲した金属板の製造方法および装置により、短手方向
へ湾曲した金属板を長手方向へ湾曲させるには、次のよ
うに行う。 まず、細長い金属板1を、予め短手方向へ湾
曲させておく。細長い平金属板を短手方向へのみ湾曲さ
せることは、従来公知の湾曲装置により比較的容易に行
える。
【0013】次に、上記短手方向へ湾曲させた金属板1
を、本発明に係る製造方法を実施するための装置に通
す。即ち、該金属板1を雄ロール3と雌ロール4の両外
周面間に形成された、断面ほぼ半円状で金属板1の板厚
より少し大きい間隙s間に差し入れるが、雄・雌ロール
3,4の各側部に形成された周縁部6,7は当接状態に
ある。
【0014】この状態で、雄・雌ロール3,4を回転手
段により金属板1の送り方向へ回転させるとともに、該
両ロール3,4の少なくとも一方を加圧手段9により加
圧して、該両ロール3,4間の上記断面ほぼ半円状の間
隙sが拡がらぬように加圧力を加えてある。
【0015】そして、該雄・雌ロール3,4よりも進行
方向の手前位置に設けた加圧ロール2を加圧手段10に
より加圧して、金属板1の後部寄りで雄・雌ロール3,
4間の間隙sへ入る前の位置を、ここで湾曲させる方向
即ち湾曲方向xへ押圧する。
【0016】これにより、湾曲される金属板1の内周側
の端縁、即ち短手方向へ湾曲した金属板1の両側縁部
5,5は、雄ロール3両側の短円柱状周縁部6,6に、
雄ロール3と雌ロール4の軸心を結ぶ線l上の位置c点
で当接して受け止められ(図1・図3・図4参照)、そ
れ以上は湾曲方向xへ動かぬように掛止される。
【0017】他面、上記の如く金属板1が両側縁部5,
5が位置c点で受け止められ、かつ加圧ロール2で湾曲
方向xへ押圧されていることにより、該金属板1には位
置c点を支点とするテコの作用が働く。そのため、湾曲
される金属板1の外周側部分の内、短手方向へ湾曲外面
は上記雄・雌ロール3,4の軸心を結ぶ線lを通過後の
位置b点で雌ロール4と圧接状態になり、かつ湾曲内面
は、同線lを通過前の位置a点で雄ロール3と圧接状態
になる(図1・図4参照)。
【0018】したがって、予め短手方向に湾曲した上記
金属板1が、加圧ロール2で押圧されながら雄・雌ロー
ル3,4間のやや隙間の大きい間隙sを通過する際に、
テコ作用により上記位置c・a・bの各点を作用点とし
て大きな力が受けることになる。換言すれば、上記位置
c点を支点として、湾曲時の外周寄り部分の内、位置a
点へ圧接する金属板1の短手方向への湾曲内面と上記位
置b点へ圧接する湾曲外面寄り部分には、雄・雌ローラ
3,4の送り方向への回転に伴い長手方向へ伸長する力
が作用する。同時に上記位置c点へ圧接する湾曲時の内
周寄り部分、即ち該金属板1の内周両側縁5,5近傍に
は、長手方向に短縮する力が作用する。
【0019】理解し易いように表現すれば、図4で示す
如く、湾曲時に内周側となる金属板1の両側縁部5,5
が雄ロール3に圧接する位置c点、および外周側となる
短手方向への湾曲内・外面が雌ロール4に圧接する位置
a点・b点とで囲まれる二等辺三角形状部Aのほぼその
範囲内で、塑性変形が行われる。即ち、湾曲時の外周寄
り部分では長手方向への伸長が、また内周寄り部分では
長手方向への短縮が行われることになり、この結果とし
て該金属板1は、徐々に長手方向への湾曲が形成されて
いくことになる。
【0020】上記場合に金属板1には、湾曲時に内周側
となる両側縁部5,5寄り部分と、外周側となる短手方
向への湾曲内・外面寄り部分とで生じる短縮・伸長の差
による歪み・変形等の問題も解消されている。即ち、上
記作用点となるa点・b点・c点の内でa点とb点間の
間隔は、雄・雌ロール3,4間の間隙sが金属板1の板
厚より少し大きい程度であるため、その間隙s内へ差し
込まれた金属板1に圧接して作用点となるa点・b点間
の間隔も小さい。
【0021】そのため、金属板1の長手方向への湾曲
は、この小さいa・b点間を底辺としてc点との間で形
成された小さな二等辺三角形状部Aのほぼその範囲内
で、少しずつ徐々に塑性変形されることになり、かつそ
の際の雄・雌ロール3,4間の間隙sが金属板1の厚み
より少し大きく、金属板1は短手方向の湾曲内面と湾曲
外面は両ロール3,4に密着せずフリーのため、上記の
少しずつの塑性変形が、両ロール3,4による不必要な
拘束力を受けず、湾曲時の内周寄り部分も外周寄り部分
も適性に配分された状態て変形が行われることになる。
【0022】これで、長手方向への湾曲に伴う金属板1
の塑性変形による歪み等は、湾曲時の内周寄り部分と外
周寄り部分で無理なく内部吸収されることになり、金属
板1が短手方向へ半円形状またはそれ以上に深く湾曲し
たものでも、無理なく長手方向へ湾曲され、しわや波状
部が生じ無くなっている。
【0023】
【実施例】図1ないし図5は、本発明に係る製造方法の
実施に用いる装置の実施例を示しており、短手方向へ湾
曲した細長い金属板1を長手方向へ湾曲用の雄・雌ロー
ル3,4、および該金属板1を雄・雌ロール3,4間へ
入る前の位置で湾曲方向xへ加圧用ロール2とを備え、
これらロールはいずれも機台11上に縦軸により軸支し
てある。
【0024】上記雄ロール3は、周部断面が短手方向へ
湾曲した金属板1の湾曲内面を受け 得る凸円状で、該凸
円状部の軸方向の両側に、上記金属板1の短手方向の両
側縁部5,5を受け得る短円柱状の周縁部6,6を有す
る形状をしている。そして該雄ロール3は、図示は省略
するが回転駆動手段により、金属板1を引き込み送り出
す方向へ回転するが、その位置は変わらぬようにしてあ
る。
【0025】また上記雌ロール4は、周部断面が上記金
属板1の短手方向の湾曲外面を受け得る凹円状で、該凹
円状部の軸方向の両側に、雄ロール4の周縁部6,6
当接可能な短円柱状の周縁部7,7を有する形状として
ある。そして雌ロール4も図示は省略するが回転駆動手
段により、金属板1を引き込み送り出す方向へ回転する
が、移動テーブル上を加圧手段9により雄ロール3の軸
心とを結ぶ線l上を雄ロール3側へ移動し、雄・雌ロー
ル3,4の両周縁部6,7が圧接状態になるようにして
ある。
【0026】上記雄・雌ロール3,4または両周縁部
6,7の外径は、両周縁部6,7が当接時に雄・雌ロー
ル3,4の両外周面間に断面ほぼ半円状で、金属板1の
板厚よりも少し大きい間隙sが形成される寸法に形成し
てある。ここでは、図からも明らかな如く板厚の2ない
し3倍程度の間隙sにしてある。
【0027】上記加圧ロール2は、周部断面が短手方向
へ湾曲した金属板1の湾曲外面に対応する凹円状をして
おり、金属板1の後部寄り部分をここで湾曲させる方向
即ち湾曲方向xへ押圧可能に、上記雄・雌ロール3,4
よりも金属板1の送り込み側位置に設け、加圧手段10
を付設してある。
【0028】図において、12は金属板1の下縁部を受
けるガイドローラを示す。なお、図示例では記載してい
ないが、金属板1を雄・雌ロール3,4の間隙s内を通
過させて湾曲後、送り込み側へ戻して取り出すために、
送り出し側にも上記加圧ロール2と同様なロールを設け
てもよい。また図示実施例では、加圧ロール2や雄・雌
ロール3,4を各々縦軸にて軸支させたものを示してい
るが、横軸で軸支させる構造としてもよいことは勿論で
ある。
【0029】いま、長さ4000mmで、厚み3mmの
ステンレス製金属板1を、予め短手方向へ湾曲半径20
0mmの半円形に湾曲させておき、この金属板1を半径
3000mmで長手方向へ湾曲させた場合、湾曲後には
湾曲外周側の長さが約4170mmに伸長し、内周側の
長さが約3890mmに短縮されることになる。従来の
手段では、このプラス170mm、マイナス110mm
分の長さの差による歪みが金属板に吸収されず、内・外
表面にしわ・波状部となって表れていた。
【0030】しかし本発明に係る製造方法・装置では、
上記の如く金属板1の長手方向へ湾曲内周側と外周側
を、3箇所の位置c・a・bの作用点からテコの作用で
こじる力を加えており、この3点からなる小さい二等辺
三角形状部Aのほぼその範囲内で少しずつ徐々に塑性変
形を行わせ、かつ雄・雌ロール3,4間の間隙s内で金
属板1に厚み方向へゆとり持たせている。これにより該
金属板1は、小さい範囲内での少しずつ徐々の塑性変形
が、湾曲内周側部分でも外周側部分でも無理なく適切に
行われる。
【0031】そのため、本発明に係る製造方法・装置に
より上記ステンレス製金属板1を長手方向へ湾曲加工し
た場合に、外周側で約170mm伸長し、内周側で約1
10mmの短縮が生じても、その差は該金属板1内に内
部吸収されており、しわや波状部が生じず、美しい製品
ができあがる。これは上記のステンレス板に限らず、そ
の他の鉄板・アルミニウム板・銅板等についてもほぼ同
様である。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る製造方法および装置によれ
ば、短手方向の湾曲が半円形状やそれ以上の比較的深い
ものでも、歪やしわ・波状部等の余分な変形が表れるこ
となく、美しく長手方向へ湾曲加工することができる。
【0033】即ち、従来のこの種の金属板の製造技術で
は、高価な加熱装置を備える必要があったり、薄い金属
板を湾曲加工することは不可能であったり、厚肉の金属
板では材料費が高い上に工程数も多くてコスト高になっ
たりした。またそれを解決したものとして、3個のロー
ルを用いて冷間加工で処理するものもあったが、これは
樋の如く短手方向への湾曲が浅いものについて可能であ
り、短手方向への湾曲が半円形状またはそれ以上の深い
ものを長手方向へ湾曲させると、しわや波状部が生じた
りした。
【0034】これに対して、本発明に係る製造方法およ
び装置では、上記の如く湾曲する金属板の湾曲内周側と
外周側を3つの作用点からテコの作用でこじる力を加え
ており、この3点からなる小さい二等辺三角形状部のほ
ぼその範囲内で少しずつ徐々に塑性変形を行わせ、かつ
雄・雌ロール間の間隙内で金属板に厚み方向のゆとりを
持たせて加工している。
【0035】これにより該金属板は、小さい二等辺三角
形状部のほぼその範囲内で、少しずつ徐々に行われる塑
性変形が、長手方向へ湾曲時の湾曲内周側部分にも外周
側部分にも適切に生じることになる。そのため、長手方
向への湾曲により湾曲外周側と内周側に生じる長さの差
に伴う歪み等を、該金属板に無理なく内部吸収させるこ
とができる。してがって、加工する金属板が短手方向へ
半円形状またはそれ以上に深く湾曲したものでも、無理
なく長手方向へ湾曲させることができ、しわや波状部が
生じ無い美しい湾曲加工を行うことができる。なお、材
料費の低減とともに工程数も少ないので、コストダウン
を図れることも勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法の原理を示す概略平面図
である。
【図2】本発明に係る製造装置の実施例を示す概略平面
図である。
【図3】本発明に係る製造装置で加工時の一部の縦断正
面図である。
【図4】本発明に係る製造装置で加工時の一部の切り欠
き拡大平面図である。
【図5】本発明に係る製造装置で加工時の一部の側面図
である。
【符号の説明】
1−金属板 2−加圧ロール 3−
雄ロール 4−雌ロール 5−側縁部 6−
周縁部 7−周縁部 8−中央寄り部分 9−
加圧手段 10−加圧手段 11−機台 12
−ガイドローラ a−置 b−置 c−
置 l−軸心を結ぶ線 s−間隙 x−
湾曲方向A−二等辺三角形状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め短手方向へ湾曲させてある細長い金属
    板1を、 周部断面が凸円状で軸方向両側に短円柱状の周縁部6を
    もつ雄ロール3と、周部断面が凹円状の雌ロール4との
    両外周面間に形成された、断面ほぼ半円状で金属板1の
    厚みより少し大きい間隙S内へ引き込ませ、 同時に、該金属板1の後部寄りで雄・雌ロール3,4間
    へ入る前の部分を、金属板1を湾曲させようとする湾曲
    方向xへ加圧ロール2で押圧して、 金属板1の短手方向の両側縁部5,5を、雄・雌ロール
    3,4の軸心を結ぶ線l上の位置c点で雄ロール3の両
    周縁部6へ圧接・掛止させるとともに、 金属板1の短手方向への湾曲内面を、上記線lを通過直
    前の位置a点で雄ロール3の凸円状外周面に圧接させ、
    短手方向への湾曲外面を、上記線lを通過直後の位置b
    点で雌ロール4の凹円状外周面に圧接させることによ
    り、 該金属板1を、上記位置c・a・bの三点で囲まれる二
    等辺三角形状部Aのほぼその範囲内で、かつ間隙s内で
    厚み方向へゆとりを持たせながら、湾曲時の内周側寄り
    部分には長手方向ヘの収縮力を、外周側寄り部分には長
    手方向への伸長力を作用させて、金属板1を長手方向ヘ
    湾曲させるようにした 、短手および長手方向へ湾曲した
    金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】短手方向へ湾曲した細長い金属板1を長手
    方向へ湾曲用の雄・雌ロール3,4、および該金属板1
    が雄・雌ロール3,4間へ入る前の位置で湾曲方向xへ
    押圧する加圧用ロール2とを備え、 上記雄ロール3は、周部断面が上記金属板1の短手方向
    への湾曲内面を受け得る凸円状で、該凸円状部の軸方向
    両側に、上記金属板1の短手方向の両側縁部5,5を受
    け得る短円柱状の周縁部6を有する形状とし、 雌ロール4は、周部断面が上記金属板1の短手方向への
    湾曲外面を受け得る凹円状で、該凹円状部の軸方向両側
    に、雄ロール4の周縁部6と当接可能な短円柱状の周縁
    部7を有する形状にするとともに、 該雄・雌ロール3,4または両周縁部6,7の外径を、
    両周縁部6,7が当接 時に両ロール3,4の両周面間
    に、断面ほぼ半円状で金属板1の板厚より少し大きい間
    隙sが形成される寸法とし、 かつ、該雄・雌ロール3,4の少なくとも一方のロール
    4に、上記金属板1を進行させる方向への回転駆動手段
    と、他方のロール3側へ加圧する加圧手段9を設け、 上記加圧ロール2は、周部断面が金属板1の短手方向へ
    の湾曲外面に対応する凹円状で、上記雄・雌ロール3,
    4よりも進行方向の手前位置に設け、かつ該加圧ロール
    2に、金属板1を湾曲させる湾曲方向xへ押圧する加圧
    手段10を設け た、短手および長手方向へ湾曲した金属
    板の製造装置。
JP3250124A 1991-06-25 1991-06-25 短手および長手方向へ湾曲した金属板の製造方法、および装置 Expired - Fee Related JPH07100182B2 (ja)

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