JPH0699962B2 - 鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造 - Google Patents
鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造Info
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- JPH0699962B2 JPH0699962B2 JP63019618A JP1961888A JPH0699962B2 JP H0699962 B2 JPH0699962 B2 JP H0699962B2 JP 63019618 A JP63019618 A JP 63019618A JP 1961888 A JP1961888 A JP 1961888A JP H0699962 B2 JPH0699962 B2 JP H0699962B2
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- joint
- column
- steel
- steel material
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は鉄筋コンクリート構造、または鉄骨鉄筋コンク
リート構造の柱梁接合部に係るものである。
リート構造の柱梁接合部に係るものである。
(従来の技術) 鉄筋コンクリート骨組の構造設計を行なう場合、現行の
設計法では柱梁接合部の剛度(EI)を無限大と仮定して
いる。
設計法では柱梁接合部の剛度(EI)を無限大と仮定して
いる。
日本建築学会鉄筋コンクリート構造計算基準や、建築基
準法、同施工令においても、柱梁接合部に関する規定は
梁主筋の定着長さに関する条項以外、特に設けられてい
ない。
準法、同施工令においても、柱梁接合部に関する規定は
梁主筋の定着長さに関する条項以外、特に設けられてい
ない。
この理由としては以下のようなことが考えられる。
i)過去の地震の被害で、柱梁接合部が破壊した例が少
ない。
ない。
ii)柱や梁の断面が大きかったために、接合部の体積も
大きくなり、剪断応力度のレベルが低かった。
大きくなり、剪断応力度のレベルが低かった。
iii)従来の低層の建物では一般に柱や梁の主筋量が少
ないために、接合部に入力する剪断力が比較的小さかっ
た。
ないために、接合部に入力する剪断力が比較的小さかっ
た。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら近年になって、高強度鉄筋、太径鉄筋や高
強度コンクリートの開発によって部材断面の縮小化、鉄
筋コンクリート構造物の高層化が進み、接合部の剪断応
力度が短期荷重時で100kg/cm2を超える非常に高応力な
レベルで設計が行なわれることが往々にしてあり、将
来、柱梁接合部が破壊して構造物が崩壊に至ることが十
分に予想される。
強度コンクリートの開発によって部材断面の縮小化、鉄
筋コンクリート構造物の高層化が進み、接合部の剪断応
力度が短期荷重時で100kg/cm2を超える非常に高応力な
レベルで設計が行なわれることが往々にしてあり、将
来、柱梁接合部が破壊して構造物が崩壊に至ることが十
分に予想される。
本発明はこのような従来の鉄筋コンクリート柱梁接合部
の有する問題点を解決するために提案されたもので、そ
の目的とする処は、剛性が高められるとともに、高い剪
断力に耐える鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリ
ート造柱梁接合部の構造を提供する点にある。
の有する問題点を解決するために提案されたもので、そ
の目的とする処は、剛性が高められるとともに、高い剪
断力に耐える鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリ
ート造柱梁接合部の構造を提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る鉄筋コンクリ
ートまたは鉄骨鉄筋コンクリート柱梁接合部の構造は、
鉄筋コンクリート柱と梁の入隅部に配設された三角形状
の剛製定着板に亘って、前記柱梁の接合部の対角方向に
アンボンド緊張PC鋼材を配設し、同PC鋼材を介して前記
接合部内にプレストレス力を導入して構成されたもので
ある。
ートまたは鉄骨鉄筋コンクリート柱梁接合部の構造は、
鉄筋コンクリート柱と梁の入隅部に配設された三角形状
の剛製定着板に亘って、前記柱梁の接合部の対角方向に
アンボンド緊張PC鋼材を配設し、同PC鋼材を介して前記
接合部内にプレストレス力を導入して構成されたもので
ある。
(作用) 本発明は前記したように、鉄筋コンクリート柱と梁の入
隅部に三角形状の鋼製定着板を配設し、同各定着板に亘
ってアンボンド緊張PC鋼材を柱、梁接合部の対向方向に
配設することによって、地震荷重時の引張、圧縮の主応
力方向とPC鋼材の方向が必らず一致することになる。従
って前記アンボンド緊張PC鋼材を緊張することによっ
て、前記柱梁接合部内に、地震荷重時における引張主応
力と合致する方向に圧縮プレストレスが導入され、柱梁
の接合部の剪断変形を抑制するとともに、前記PC鋼材に
よっても、前記柱梁接合部の剪断力を分担することがで
きる。
隅部に三角形状の鋼製定着板を配設し、同各定着板に亘
ってアンボンド緊張PC鋼材を柱、梁接合部の対向方向に
配設することによって、地震荷重時の引張、圧縮の主応
力方向とPC鋼材の方向が必らず一致することになる。従
って前記アンボンド緊張PC鋼材を緊張することによっ
て、前記柱梁接合部内に、地震荷重時における引張主応
力と合致する方向に圧縮プレストレスが導入され、柱梁
の接合部の剪断変形を抑制するとともに、前記PC鋼材に
よっても、前記柱梁接合部の剪断力を分担することがで
きる。
また三角形状の鋼製定着板が前記柱,梁の入隅部に配設
されるので、この部分にハンチを配設する必要がなくな
る。
されるので、この部分にハンチを配設する必要がなくな
る。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
(1)は鉄筋コンクリート柱、(2)は鉄筋コンクリー
ト梁、(3)はスラブである。
ト梁、(3)はスラブである。
第3図は前記柱梁接合部における地震荷重時の典型的な
ひび割れパターンを示すもので、地震荷重時における柱
梁接合部の応力状態は、柱(1)と梁(2)とで囲まれ
たパネル部分の対角方向に主応力が流れる純剪断応力状
態に近く、圧縮主応力の方向と平行に、斜めの剪断ひび
割れが生じる。
ひび割れパターンを示すもので、地震荷重時における柱
梁接合部の応力状態は、柱(1)と梁(2)とで囲まれ
たパネル部分の対角方向に主応力が流れる純剪断応力状
態に近く、圧縮主応力の方向と平行に、斜めの剪断ひび
割れが生じる。
このひび割れを制御するため、第1図及び第2図に示す
ように、鉄筋コンクリート柱(1)と梁(2)の入隅部
に三角形状の鋼製定着板(5)を配置するとともに、同
定着板(5)に亘って前記柱(1)と梁(2)とで囲ま
れたパネル部分の対角方向に、周囲を瀝青物質等でコー
テイングしてアンボンド処理したテンドンまたはストラ
ンド等のPC鋼材(4)を配設し、前記柱梁接合部のコン
クリートの硬化後、ジヤツキで緊張し、同コンクリート
に圧縮プレストレス力を導入する。
ように、鉄筋コンクリート柱(1)と梁(2)の入隅部
に三角形状の鋼製定着板(5)を配置するとともに、同
定着板(5)に亘って前記柱(1)と梁(2)とで囲ま
れたパネル部分の対角方向に、周囲を瀝青物質等でコー
テイングしてアンボンド処理したテンドンまたはストラ
ンド等のPC鋼材(4)を配設し、前記柱梁接合部のコン
クリートの硬化後、ジヤツキで緊張し、同コンクリート
に圧縮プレストレス力を導入する。
図中(6)はナツトである。
図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記柱梁接合部の対角方向に配設されたPC鋼材(4)で同
接合部コンクリートに圧縮プレストレス力を導入するこ
とにより、同接合部の引張主応力を打ち消して接合部の
剪断変形が抑制される。この際、図示のようにPC鋼材
(4)を襷状に配設することによって、地震荷重時の正
負両方向に対して有効に働く。
記柱梁接合部の対角方向に配設されたPC鋼材(4)で同
接合部コンクリートに圧縮プレストレス力を導入するこ
とにより、同接合部の引張主応力を打ち消して接合部の
剪断変形が抑制される。この際、図示のようにPC鋼材
(4)を襷状に配設することによって、地震荷重時の正
負両方向に対して有効に働く。
また前記PC鋼材(4)は柱梁接合部の剪断力を分担する
ので、同接合部内の剪断補強筋量を低減することがで
き、合理的な設計のみならず、施工の簡易化も可能とな
る。
ので、同接合部内の剪断補強筋量を低減することがで
き、合理的な設計のみならず、施工の簡易化も可能とな
る。
なお前記三角形の鋼製定着板(5)が柱(1)と梁
(2)の入隅部に配設されるため、この部分にハンチを
設ける必要がなくなる。
(2)の入隅部に配設されるため、この部分にハンチを
設ける必要がなくなる。
(発明の効果) 本発明に係る鉄筋コンクリート柱梁接合部の構造におい
ては前記したように、同接合部の対角方向にアンボンド
PC鋼材を配設し、同PC鋼材を介して前記接合部内にプレ
ストレス力を導入して構成することによって、前記接合
部の支配的なひび割れである剪断ひび割れを抑制し、接
合部の剛性を高め、終局耐力を著しく向上し、地震時に
おける柱、梁の応力伝達が完全に行なわれる。
ては前記したように、同接合部の対角方向にアンボンド
PC鋼材を配設し、同PC鋼材を介して前記接合部内にプレ
ストレス力を導入して構成することによって、前記接合
部の支配的なひび割れである剪断ひび割れを抑制し、接
合部の剛性を高め、終局耐力を著しく向上し、地震時に
おける柱、梁の応力伝達が完全に行なわれる。
また前記接合部のPC鋼材は剪断力を負担できるので、同
接合部の剪断補強筋を低減することができ、この結果、
従来の補強筋の複雑な配筋状態をなくし、施工の簡略化
を図ることができる。
接合部の剪断補強筋を低減することができ、この結果、
従来の補強筋の複雑な配筋状態をなくし、施工の簡略化
を図ることができる。
更にまた前記PC鋼材として、アンボンドPC鋼材が使用さ
れるので、施工に際しては鉄筋と同様にアンボンドPC鋼
材を配設し、コンクリート硬化後、ジヤツキで緊張する
だけでグラウトを施す必要はない。
れるので、施工に際しては鉄筋と同様にアンボンドPC鋼
材を配設し、コンクリート硬化後、ジヤツキで緊張する
だけでグラウトを施す必要はない。
第1図は本発明に係る鉄筋コンクリート柱梁接合部の構
造の一実施例を示す縦断面図、第2図はその平面図、第
3図は柱梁接合部に地震力が作用して斜め剪断ひび割れ
が生じた状態を示す説明図である。 (1)……柱、(2)……梁、 (4)……アンボンドPC鋼材。(5)……定着板
造の一実施例を示す縦断面図、第2図はその平面図、第
3図は柱梁接合部に地震力が作用して斜め剪断ひび割れ
が生じた状態を示す説明図である。 (1)……柱、(2)……梁、 (4)……アンボンドPC鋼材。(5)……定着板
Claims (1)
- 【請求項1】鉄筋コンクリート柱と梁の入隅部に配設さ
れた三角形状の鋼製定着板に亘って、前記柱梁の接合部
の対角方向にアンボンド緊張PC鋼材を配設し、同PC鋼材
を介して前記接合部内にプレストレス力を導入してなる
ことを特徴とする鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コン
クリート造柱梁接合部の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63019618A JPH0699962B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63019618A JPH0699962B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01198935A JPH01198935A (ja) | 1989-08-10 |
JPH0699962B2 true JPH0699962B2 (ja) | 1994-12-12 |
Family
ID=12004175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63019618A Expired - Lifetime JPH0699962B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699962B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9765521B1 (en) | 2016-10-18 | 2017-09-19 | King Saud University | Precast reinforced concrete construction elements with pre-stressing connectors |
CN114036602B (zh) * | 2020-11-26 | 2024-08-16 | 同济大学 | 一种结构抗连续倒塌能力设计方法及极限承载力计算方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS516888U (ja) * | 1974-06-29 | 1976-01-19 |
-
1988
- 1988-02-01 JP JP63019618A patent/JPH0699962B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01198935A (ja) | 1989-08-10 |
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