JPH0742805B2 - 鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリ−ト造柱 - Google Patents

鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリ−ト造柱

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JPH0742805B2
JPH0742805B2 JP59142976A JP14297684A JPH0742805B2 JP H0742805 B2 JPH0742805 B2 JP H0742805B2 JP 59142976 A JP59142976 A JP 59142976A JP 14297684 A JP14297684 A JP 14297684A JP H0742805 B2 JPH0742805 B2 JP H0742805B2
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steel
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實 若林
宏一 南
篤美 前田
清忠 宮井
輝雄 松谷
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株式会社鴻池組
實 若林
宏一 南
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高層建物ないしは超高層建築または長スパン
構築物の柱など、大きな荷重を受ける鉄筋コンクリート
造柱に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の鉄筋コンクリート造柱はその耐力、特にじん性す
なわち粘り強さに限界があって、地震による激しい繰り
返し荷重を受ければひび割れが生じ易いという欠点があ
る。従って、高層建築物の柱及び大規模構築物などの重
要な柱は、その欠点を補うために鉄骨鉄筋コンクリート
造柱としているのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
鉄筋コンクリート造柱は一般に鉛直荷重に対しては相当
大きな荷重まで耐えられるが、地震などによる水平せん
断力及び曲げ応力並びに引張り荷重に対しては比較的弱
くてひび割れが入りやすく、特に一旦せん断亀裂の生じ
た柱に鉛直荷重と同時に地震による繰り返し押し引き水
平荷重がかかれば、亀裂が増大して急激に耐力を失い建
物が崩壊する危険がある。
この対策としてフープ(帯筋)を多く密に入れればそれ
だけせん断補強の効果が出て、初期亀裂発生後の急激な
破壊の拡大が防げてある程度じん性を増すことができる
が、それにも自ずと限度がある。すなわち鉄筋コンクリ
ート造柱の許容せん断力計算式に用いる帯筋比も1.2%
が上限とされ、それ以上増してもせん断耐力が増さない
ことになっている。またこのようにフープを多く密に入
れることは、施工手間がかかり所要鋼材量が増すばかり
でなくコンクリートの充填性をも阻害することとなる。
従って高層建物ないしは超高層建築、または大きな荷重
を受ける大スパン・大規模構築物などの重要な柱は、鉄
骨鉄筋コンクリート造または鉄骨造としてじん性を大き
くすることによって、地震による激しい繰り返し荷重を
受けても急激に耐力が低下して破損することがないよう
にするのが一般的である。しかし鉄骨鉄筋コンクリート
造は鉄筋コンクリート造に比べて、手間も工期も多くか
かり所要鋼材量も増し、かなりのコストアップとなる。
また狭い空間に鉄骨と鉄筋が錯綜するので施工しにくい
ばかりでなくコンクリートの充填性も悪く、単位水量の
少ない良質のコンクリートが打てないという欠点もあ
る。
一方鉄骨造柱は軽微な建物に用いる場合は簡便廉価であ
るが、荷重の大きい高層建築などでは逆に割高となり、
また耐火被覆や防錆塗装にも相当の工費を要するもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリート造柱は、上記
の諸欠点を解決するためになしたもので、柱のほぼ四隅
部に配設され、かつ上下階の梁間に配設される4本の鋼
棒を、柱中央高さでしかも上下階梁間中間で交わるよう
に、かつ柱断面に対して対角線方向に配して組み、その
上下端をプレートに固定してトラスを構成し、上下階の
トラスを継手を介して接合し、前記トラスの外側に四隅
主筋の配筋を行い、コンクリートを打設して成ることを
要旨とする。
〔作用〕
上下階梁の内法高さHoの中央で交わるように図の如く組
んだ4本の鋼棒1は、その交点を頂点とする上下対称の
2つの四角錐を連結した立体トラスと見なすことができ
る。従ってこの柱に地震水平力がかかれば第3図のよう
に、X方向の地震に対しては2本の鋼棒1aに引張力が生
じ他の2本の鋼棒1bに圧縮力がかかって水平せん断力Qs
と釣合い、また対角D方向の地震に対してはそれぞれ1
本の鋼棒1aの引張力と1bの圧縮力で抵抗する。このいず
れの場合にも鋼棒1の引張り・圧縮軸力のみで水平せん
断力Qsをすべて吸収してしまい、鋼棒とそれを包むコン
クリートには、せん断・曲げ・付着応力などが生じるこ
となくまた伝わらない。この場合鋼棒を太くて断面積の
大きいもの、または降伏点と引張り強度の高い鋼材を使
用すれば、それだけ鋼棒トラスの負担せん断力Qsを増大
することができる。
そうして柱にかかる全せん断力QからこのQsを差し引い
た残りのQR=Q−Qsが四隅主筋2及び必要に応じて配設
される中間主筋3(以下総称して平行主筋という)並び
にフープ4並びにそれ等を包むコンクリート、すなわち
RC造部にかかることになるが、このRC造部の受け持つ負
担せん断力は一般の鉄筋コンクリート造柱に比べて 倍だけ小さくなるので、コンクリートのせん断応力が小
さくなってひび割れが生じなくなり、またせん断補強の
ためのフープも少なくて済むことになる。
またせん断力に柱内法高さを乗じたものが柱頭・柱脚モ
ーメントの和になるが、曲げモーメントについても上記
のせん断力と全く同じ比率で、RC造部の平行主筋及びコ
ンクリートに生ずる応力はトラスの受け持つ分だけ軽減
されて小さくなる。
以上は静力学的な応力分担について述べたが、特に括目
すべき点は大地震に対するじん性の差である。すなわち
一般のRC造柱は硬くて脆いので、大地震によりコンクリ
ートにせん断亀裂が入ってしまうと、その柱が鉛直荷重
を受けながら次に地震による繰り返し荷重を受ければそ
の亀裂が拡大して急激に耐力が低下してしまうので、い
わゆる粘り強さに欠けることとなる。それに対して本発
明による柱は、たとえ大地震によってコンクリートに微
細なクラックが発生し、あるいは平行主筋の引張力が降
伏点を超えてRC造部が塑性域に入っても、なお大きな層
間変形量まで鋼棒トラスが弾性域で抵抗するので、変形
の増大を抑制してコンクリートの破損を防止する。さら
に変形が大きくなってトラスを構成する鋼棒1の軸力が
たとえ降伏荷重を超えて塑性域に入ったとしても、なお
その最大耐力を保持し続けて非常に大きな変形量まで柱
の耐力が衰えないので、粘り強いじん性に富んだ架構を
構成することができる。このことは模型実験によって確
認することができた。
〔実施例〕
以下本発明鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリート造柱を図示
の実施例にもとづいて説明する。
第1図に示すように4本の鋼棒1を、柱中央高さで交わ
るように、上階梁の下面と下階梁の上面すなわち床面と
の間の柱の内法高さHo間を斜めに、かつ柱断面に対して
対角線方向に配するように曲げ加工し、その上下をプレ
ート5に固定して四角錐型に組み、トラスAを製作す
る。この場合鋼棒1は第2図の柱断面において矢印
(→)で示すように、柱中央での重なり代だけ柱の対角
線より若干ずらせて組むようにする。
なお鋼棒1は、丸鋼・異形鉄筋・角鋼・平鋼・形鋼・鋼
管など何でもよいが、実施例は太径の総ネジ鉄筋または
高強度の総ネジPC鋼棒を使用したものであって、これを
用いればナットをどこにでも移動できるので、プレート
5を所望の位置にナット6で上下から締め付けて簡単に
固定することができて便利である。このプレート5はト
ラスの成形の目的とともに、鋼棒1のパネルゾーンへの
アンカープレートの役目を果たすことになる。また総ネ
ジ鉄筋または総ネジPC鋼棒の採用によって、その上下端
の継手はカップラー7とロックナット8またはエポキシ
樹脂などの注入固定法によって簡単安価に施工すること
が可能である。
この鋼棒トラスAを1階ずつ順次建ててその継手を施工
し、それを追ってその外側に四隅主筋2と必要に応じて
必要量の中間主筋3及びフープ4の配筋を行う。この平
行主筋2及び3とフープ4は、第4図に示すように工場
または地上にて1階高さまたは2〜3階高さ分を予め組
んだ組立鉄筋として、トラスAの外側にかぶせるように
上から落し込んでもよい。
柱配筋後、トラスAと柱筋のパネルゾーンに大梁主筋を
通してパネルゾーンのフープを巻き、大梁のスターラッ
プや小梁・床スラブ・壁体などの配筋と所要の型枠の施
工を行い、コンクリートを打設して所望の躯体の築造を
完了する。この場合大梁にも柱と同様にX形のトラス配
筋を併用すれば耐力とじん性を増すことができて有効で
あり、また梁筋も予め組み立て鉄筋に成形しておいて配
筋することもできる。
〔発明の効果〕
以上によって概要を述べたが、最後に本発明の効果、す
なわち特徴をまとめて列記する。
(イ)RC造の柱に比べて耐力が高く、同じ柱の大きさで
も高強度の太径鋼棒を使用すれば遥かに高耐力の柱が得
られる。
(ロ)特に地震による激しい繰り返し動荷重に対して、
コンクリートのひび割れ破壊が防止されて変形の増大が
抑制され、またたとえ変形が増しても耐力の低下が少な
く、じん性に富んだ粘り強い建物または構築物となる。
(ハ)次にこの鋼棒トラスをSRC造の鉄骨柱に比べれ
ば、所要鋼材量が少ないのはいうまでもないが、4本の
鋼棒を所定の形に曲げて組むだけであるので特に加工手
間は比べものにならないほど少なく、それだけ安くかつ
早く施工できる。
(ニ)なおこの鋼棒トラスがせん断力の過半を負担して
しまうので、RC造部の分担するせん断力が減ってコンク
リートにひび割れが生じにくくなり、またせん断補強の
ためのフープも少なくて済む。
(ホ)SRC造のように鉄骨と鉄筋の錯綜もなく、また幅
の広い鉄骨が入らないのでコンクリートの充填性がよ
く、バイブレーターの使用も容易である。従って単位水
量の少ない硬練りの良質なコンクリートが打設できるの
で、高強度のコンクリートを使用して耐力の高い経済設
計がしやすい。また乾燥収縮などによるひび割れ発生も
防止でき、コンクリートの耐久性も向上して高品質の躯
体を築造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における柱の鋼材の組み立て状
況を示す斜視図、第2図は柱の横断面図、第3図は鋼棒
トラスに地震水平力がかかったときの力の釣合いを示す
説明図、第4図は平行主筋とフープとによる組立鉄筋の
斜視図である。 1……鋼棒 2……四隅主筋 3……中間主筋 4……フープ 5……プレート 6……ナット 7……カップラー 8……ロックナット A……トラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 宏一 京都府八幡市八幡園内23―25 (72)発明者 前田 篤美 兵庫県宝塚市月見山2−7―1 (72)発明者 宮井 清忠 大阪府羽曳野市白鳥3−4―12 (72)発明者 松谷 輝雄 大阪府枚方市楠葉野田1―9―10 (56)参考文献 特開 昭57−74449(JP,A) 実公 昭57−5372(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱のほぼ四隅部に配設され、かつ上下階の
    梁間に配設される4本の鋼棒(1)を、柱中央高さでし
    かも上下階梁間中間で交わるように、かつ柱断面に対し
    て対角線方向に配して組み、その上下端をプレート
    (5)に固定してトラス(A)を構成し、上下階のトラ
    ス(A)を継手(7,8)を介して接合し、前記トラス
    (A)の外側に四隅主筋(2)の配筋を行い、コンクリ
    ートを打設して成る鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリート造
    柱。
JP59142976A 1984-07-10 1984-07-10 鋼棒トラス内蔵鉄筋コンクリ−ト造柱 Expired - Lifetime JPH0742805B2 (ja)

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JPS6121269A JPS6121269A (ja) 1986-01-29
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JPH0728269Y2 (ja) * 1986-12-10 1995-06-28 清水建設株式会社 プレキヤスト梁
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JPS5625576A (en) * 1979-08-10 1981-03-11 Nippon Kokan Kk Earthquakeeproof group silo
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