JPH0699951B2 - 調整口を有する水栓 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、水栓に関し、特に、口部材（spout member）
の方向を調整することができる家庭及び衛生目的に適す
る水栓に関する。

発明の背景 口部材の方向が変わる各種の公知の水栓がある。例え
ば、流し用の水栓は、一般に、垂直軸線の回りで旋回す
る口を有するが、一方ビデ（bidet）用の水栓は、しば
しば球状の関接接合部に取り付けられたそれらの口を有
する。しかし、この種類の口を有する水栓は、実際使用
におけるすべての必要性を満足しない。例えば、口が垂
直軸線の回りを旋回する流しの水栓は、水流が流しの位
置の制限領域に達することを可能にするが、それは、口
の高さ又は水流の傾斜の調整を可能にしない。一方、ビ
デ用の水栓は、桶枠に隣接する固定吐出位置から出る水
流方向を一定の範囲で調整することができるが、幾つか
の場合に好ましい水流の上方方向の調整は可能ではな
い。本発明は、公知の水栓では達成できない吐出路を可
能にすることによって、口が方向づけられる上記の水栓
から発生する不都合を無くす。

発明の要約 本発明による水栓は、両端部が90度偏向した線状口部材
を含む。この部材の第１の端部は、水栓本体に旋回可能
に連結され、そして水平軸線の回りの動きのために密封
される。第２の端部は、口部材の対応端部に対して、回
転軸線に少なくとも近似的に垂直な水流を放出するため
に予め配置された放水ヘッドに旋回可能かつ密封して結
合される。

構成された如く、口部材は垂直平面において揺動するこ
とを可能にし、かつこのため部材の傾斜と放水ヘッド
（delivery head）の高さを調整可能にするそれぞれの
水平軸線の回りで、口部材は、水栓本体に関して一定の
範囲内で回転する。ヘッドは、ヘッドによって吐出され
た水流の角度を調整する口部材に対して回転する。これ
らの２つの独立な調整の組み合わせにより、希望した傾
斜を有し、かつ希望した高さから始めて、桶又は流しの
希望位置の方に水流の方向を変えることができる。さら
に、水流は、桶又は流しの方だけでなく、ビデ又は水噴
水に対して有益な容器の方にも向けられる。ビデにおい
ては、２つの上記の調整の組み合わせは、公知の水栓に
おける如く、桶（tub）の方へのいろいろな傾斜の下方
への水流を提供し、そしてまた水栓本体の下にある桶の
下方部分から始まる上方への流れを提供する。

さらに、口部材は、入れ子式に結合された２つの部分か
ら構成されることができる。この方式においては、放出
ヘッドが取ることができる位置領域を拡張することによ
って、口部材の有効長さも調整することができる。入れ
子式結合は、水流が放出ヘッドから出る横傾斜の調整を
可能にするために、接合している口部分の相対的回転を
提供することができるのが有利である。入れ子式連結
は、最終的に、口部材を相対的位置に形成する２つの口
部分を固定するように、固定金属リングを提供されるこ
とができる。

最後に、水栓の本体自身は、少なくとも口部材と密封し
て連結された部分であり、垂直軸線の回りに旋回可能に
取り付けられることができ、こうして口部材に更にそれ
以上の回転自由度を許容し、そして水栓を非常に融通的
にする。さらに、本体は、口部材又は放出ヘッドの位置
に関係なく動作可能である水栓の弁機構を収容できる。

発明のこれらの及び他の特性と利点は、添付図面におい
て概略的に表わされた幾つかの実現形式の次の詳細な説
明により、さらに明らかとなるであろう。

図面の簡単な説明 第１図は、口が５つの調整度を有する水栓の１の実施態
様を示す。

第２図は、３つの調整度を有する流し又は洗面台に適す
る簡単な実施態様を示す。

第３図は、１つの位置における口を示しているすビデに
適する別の実施態様を示す。

第４図は、異なる位置において口と放出ヘッドを有する
第３図における実施態様を示す。

好ましい実施態様の説明 第１図を参照すると、水栓の本体は、キャップ２と制御
レバー３を有する単独（single band）混合弁を収容す
る。この場合、本体１は、カーブした矢Ａによって示さ
れた如く、垂直軸線−ａ−の回りに少なくとも一定の限
界内に旋回可能に取り付けられる。本体は、本体内に収
容された残りの他の水栓部分を除いて、そこから口部材
が伸長する部分である。従って、水栓本体のみが旋回
し、一方その中に収容された残りの部分は固定されてい
る。ここで表された水栓は、本発明の適用に束縛されな
いことに注意されたい。本発明は、一般に、各種の水栓
モデル、単一タップ又は混合弁、単一又は２ハンドル、
レバー又はノブ、に適用されることができ、そしてマニ
ホールドによって連結されたただ１つ又は２つの本体か
ら構成されることができる。この例示された実施態様に
おいて、本体１は、もちろん、マニホールドの一部分で
ある。口部材の第１の部分４は、一般に、直線状であ
り、そして90度偏向した第１の端部を有し、そしてカー
ブした矢Ｂによって示された如く、水平軸線−ｂ−の回
りに少なくとも一定の限界内で回転するように水栓本体
１に密封して連結される。口部材の第２の部分６は、第
１の部分４に入れ子式にかつ回転可能に結合され、そし
てまた水漏れに対して密封される。第２の部分６は、90
度偏向した遠位端部７を有する。口の第２の部分６は、
二重矢Ｃ′によって示された如く、軸線−ｃ−の一定長
さに沿って第１の部分４内において滑動し、口部材の有
効な長さの調整を可能にする。口部材の第２の部分６
は、カーブした矢Ｃ′によって示された如く、軸線−ｃ
−の回りの第１の部分４において少なくとも一定の限界
内で回転可能である。口部材の第２の部分６は、回転及
び滑動運動のために口部材の部分６を解放するか、又は
部分４に対してそれを所定の位置に固定するために、カ
ーブした矢Ｃ″によって示された如く、１つの方向に回
転させることによって、適切な摩擦又は金属リング８に
よって第１の部分４に固定されることができる。

放出ヘッド９は、軸線−ｃ−に近似的に垂直な軸線−ｄ
−の回りに、カーブした矢Ｄによって示された如く、一
定の限界内で口部材部分６の端部７において密封してか
つ回転可能に取り付けられ、放出ヘッド９は、放出穴10
を提供され、水流Ｅを軸線−ｄ−に垂直に方向付けるよ
うに配置された通気装置（aerator）を提供される。従
って、水流Ｅは、軸線−ａ−の回りの本体１の回転と、
軸線−ｂ−の回りの口部材の第１の口部分４の回転と、
軸線−ｃ−に沿ってかつそれの回りの口部材の第２の口
部分７の回転及び移動と、軸線−ｄ−の回りの放出ヘッ
ド９の回転とを組合わすことによって、方向、位置、と
高さにおいて広範囲に調整される。

この方式における水栓は、有利には、流し又は洗面台で
使用されることができ、この場合流れＥは、以前に公知
の水栓によって許容されない方式において調整されるこ
とができる。

第１図に示された水栓は、最も完全な適用において、本
発明によって予測される全自由度を組み込んでいるが、
軸線−ｂ−と−ｄ−とに関連する自由度のみを有する水
栓を使用することがしばしば望まれ、従って第２図乃至
第４図において表わされた如く、簡単な実施態様におい
て、部分の可動性は、該２つの軸線に減少されることが
できるが、しかし、公知の水栓よりも高い融通性を水栓
に与える。

第２図に示された水栓は、この場合において伸長しない
口部材４′を本体１に連結しており、その端部７は、放
出ヘッド９を旋回可能に取り付けている。口部材が、た
だ１つの部片を含む時、２つの端部５と７の曲げは、同
一平面にあり、そして軸線−ｂ−と−ｄ−は、一般に平
行であることが適切である。端部５と７は、本体１の中
央据え付けが予測されるならば、表された例における如
く、同じ側において曲げられる。この場合、口部材は、
一般のＣ形状を取る。しかし、これらの曲げは、本体１
が洗面器に対して偏心して据え付けられる時、希望のＳ
形状を口部材に与えるために、相対する方向において折
り曲げられる。

第２図に示された実施態様において、口部材４′は、水
栓を流し又は洗面器に適合させるように寸法を取られ
る。第３図と第４図に示された水栓は、口部材４″が短
く、ビデに適するということを除いて、第２図の水栓と
実質的に類似している。第３図に示された実施態様にお
いて、水栓は、従来の球状連結の口と同様に作用する。
しかし、この水栓は、また、口部材４″を浴槽において
下降させることを可能にし、そして公知の水栓で達成さ
れない上方に向く流れを形成するために、第４図に示さ
れた如く、放出ヘッド９を上方に旋回させることを可能
にする。

放出ヘッドが、特定位置において、浴槽内で水中に入れ
られる時、逆流を防ぐことが可能なノンもリターン逆止
弁が、放出ヘッド又は水栓本体内に据え付けられるのが
好ましい。

口部材の直線形状は、それが相互に対して滑動しかつ回
転する２つの部分より構成される時、第１の実施態様に
おいて重要となる。さもなくば、直線形状は、任意であ
り、そしてそれが美的に望ましいと考えられるならば、
別の形状によって取り換えられることもできる。表わさ
れた形状において、水栓に連結された口部材端部の偏向
は、口部材の曲げによって達成されるが、同等物が、本
発明から逸脱することなしに可能であると理解されなけ
ればならない。例えば、端部は、挿入されたヘッドより
構成されるか、又は水栓本体から横に突き出るリリーフ
に旋回可能に取り付けられたカラーの如きものであるこ
とができる。口部材と水栓本体との間の連結継ぎ手（ar
ticulation joint）は、水平軸線の回りで充分な回転を
許容する限り球形であることができる。同様な変化が、
口部材と放出ヘッドとの間の回転可能な連結に対して予
測されることができる。水栓本体と放出ヘッドとに関す
る口部材の回転は、一般に、適切な摩擦によって簡単に
停止されることができる。しかし、好都合と考えられる
ならば、これらの連結も、固定金属リング８を有するこ
とができる。

本発明の変形と変更が、添付の請求の範囲に記載された
如き範囲と精神を逸脱することなく、可能である。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】混合弁及び制御ハンドルを収容する、略鉛
   直方向軸線の回りに回転可能である本体と、 該本体から延びている第１の端部及び第２の端部を有す
   る第１の口部分を収容している口部材であって、該第１
   の端部が第１の略水平方向軸線の回りに運動可能に、該
   本体に旋回可能に且つ密封的に連結されている口部材
   と、 第１の端部及び第２の端部を有する第２の口部分であっ
   て、その第１の端部が該第１の口部分の該第２の端部に
   入子式に、密封的に且つ回転可能に連結されている第２
   の口部分と、 第２の略水平軸線の回りに旋回できるように該第２の口
   部分の第２の端部に密封的に且つ旋回可能の連結され
   た、該第２の水平軸線に略垂直な方向に水流を放出する
   放出ヘッドとを具備することを特徴とする家庭及び衛生
   目的に適する水栓。
2. 【請求項２】該第１の口部分の第１の端部及び第２口部
   分の第２の端部が、中央直線状部分の同じ側に曲げられ
   ている請求項１に記載の水栓。
3. 【請求項３】略鉛直方向軸線の回りに回転可能である水
   栓本体と、 入子式に且つ回転可能に連結された第１及び第２の部分
   を有する口部材とを具備し、 該第１の部分が、第１の略水平方向軸線の回りに旋回可
   能に、該水栓本体に旋回可能に且つ密封的に連結されて
   た第１の端部を有し、 該第２の部分が、直線状軸線の回りに回転可能に該第１
   の部分に、滑動可能に、回転可能に且つ密封的に結合さ
   れており、 該第２の部分が、該直線状軸線に略垂直な第２の軸線の
   回りに旋回可能に該放出ヘッドを、旋回可能及び密封的
   に連結する外側端を有し、 該放出ヘッドが、該第２の軸線に略垂直に水流を放出す
   るように構成されていることを特徴とする家庭用及び衛
   生目的に適する水栓。
4. 【請求項４】該直線状軸線と該第２の軸線に略垂直な該
   第１及び第２の軸線が、該第１軸線に略平行に位置付さ
   れている請求項３に記載の水栓。
5. 【請求項５】該口部材が、それぞれの第１及び第２の軸
   線と整合した第１及び第２の端部を有する請求項４に記
   載の水栓。
6. 【請求項６】該第１部分に該第２の部分を選択的に固定
   するために取り付けられた固定リングを備えている請求
   項３に記載の水栓。