JPH0699721B2 - γ線遮蔽材用タングステン粉末とその製造方法 - Google Patents

γ線遮蔽材用タングステン粉末とその製造方法

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JPH0699721B2
JPH0699721B2 JP60269324A JP26932485A JPH0699721B2 JP H0699721 B2 JPH0699721 B2 JP H0699721B2 JP 60269324 A JP60269324 A JP 60269324A JP 26932485 A JP26932485 A JP 26932485A JP H0699721 B2 JPH0699721 B2 JP H0699721B2
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勇 小関
常夫 田代
典章 八木
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明はγ線遮蔽材用のタングステン(W)粉末とその
製造方法に関し、更に詳しくは、γ線遮蔽材を高密度化
するに有効なW粉末とその新規な製造方法に関する。
[発明の技術的背景とその問題点] γ線遮蔽材として、シリコーンゴムに鉛粉を充填したも
のが従来からよく知られている。
しかしながら、鉛粉は有毒物質であり作業者の健康を害
する虞れが大きい。また、鉛粉は空気中で酸化し易いの
で成形した遮蔽材の保存時に該鉛粉の凝集が起り遮蔽材
のγ線遮蔽能や耐火性能に悪影響を及ぼす。更に、従来
方法においては、配合できる鉛粉の量には限界があり、
その結果、得られた遮蔽材の単位体積当りの鉛粉の含有
量が比較的少なく、その嵩密度を7g/cm3以上に高めるこ
とがはなはだ困難であった。
一般に、γ線遮蔽材はその嵩密度が高ければ高いほどγ
線遮蔽能が大きい。したがって、鉛粉を用いた上記γ線
遮蔽材において、そのγ線遮蔽能を高めるためにはその
厚みを厚くして含有せしめる鉛粉の量を増大せしめるこ
とが必要となる。
ところで最近は、γ線遮蔽容器を漸次小型化する傾向が
すう勢である。そのためには、γ線遮蔽材の厚みを薄く
すればよい。しかしながら、上記したように鉛粉を用い
た場合、遮蔽材の厚みを薄くするとそのγ線遮蔽能は劣
化してしまう。
このようなことから、鉛粉に代えてより密度の高いW粉
末を配合して成るより高密度の遮蔽材の検討が進められ
ている。
しかしながら、W粉末を配合しても必ずしも満足のいく
高密度の遮蔽材、すなわち、より薄くすることができる
遮蔽材の開発はなされていないのが現状である。
[発明の目的] 本発明は、上記した現状の壁を突破し、高密度,具体的
には嵩密度が7g/cm3以上のγ線遮蔽材の製造にとって有
効なW粉末とその製造方法の提供を目的とする。
[発明の概要] 発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、後述する方法で製造したある特定の嵩密度を有する
W粉末を用いると、得られた遮蔽材の密度を容易に7g/c
m3以上に高くすることができ、その結果、従来にまして
薄い遮蔽材にすることができるとの事実を見出し本発明
を開発するに到った。
すなわち、本発明のγ線遮蔽材用W粉末は、ASTMB−329
のスコット法で測定した嵩密度が4g/cm3以上、好ましく
は4.8g/cm3以上であり、マトリックス材と混練、成形、
硬化させて使用されることを特徴とし、そのW粉末の製
造方法は、ASTMB−329のスコット法で測定した嵩密度が
0.5g/cm3以上であるW粉末を加圧成形し、得られた成形
体を1000℃以上の温度で焼成したのち、10mm以下の粒径
に粉砕してγ線遮蔽用W粉末を得ることを特徴とし、該
粉末はマトリクス材と混練、成形、硬化させて使用され
る。
一般に、W粉末は、パラタングステン酸アンモニウム結
晶を酸化して酸化物とし、この酸化物粉末を水素還元し
て製造されている。このような方法で製造されたW粉末
の嵩密度は、ASTM(アメリカン・ソサエティ・フォア・
テスティング・アンド・マテリアルズ:American Societ
y for testing and Materials)のB−329で規定するス
コットボルメーター(Scott volumeter)を用いて測定
した値が通常4g/cm3以下である。
しかしながら、本発明におけるW粉末は、上記した方法
で測定した嵩密度が4g/cm3以上である。嵩密度がこの値
より小さい場合は、得られた遮蔽材の密度は高くならな
い。
このW粉末は次のようにして製造される。
まず、上記した従来方法で製造したW粉末を所定の型に
充填して加圧成形する。用いるW粉末の嵩密度は上記ス
コット法で測定した値が0.5g/cm3以上であることが必要
であり、この値が0.5g/cm3より低い粉末は製造が難しく
従って粉末の価格が高くなるため工業的な使用には適さ
ない。0.5〜3.0g/cm3のものが、製造し易いうえ、嵩密
度を望ましい水準にまで高め易いという点で好ましい。
また、粒度は格別限定されないが、通常、平均値で0.5
〜15μmである。
加圧成形は0.5ton/cm2以上の圧を印加して行なわれるこ
とが好ましい。あまり小さい加圧力では成形体が充分に
賦形されず取扱い困難になるからである。
得られた成形体は1000℃以上の温度で焼成される。いわ
ば、W粉末を相互に一部または不完全に焼結するわけで
ある。このことによって、部分的な高密度化が進行す
る。焼成温度が低すぎるとこの効果が発揮されない。し
たがって、この焼成過程が目的とするW粉末の嵩密度を
規定する最も重要なプロセスであるが、例えば、嵩密度
の高いW粉末を得たい場合は、その焼成温度を比較的高
位に設定し、かつ焼成時間を長期化すればよい。焼成温
度,焼成時間は目標とする嵩密度により種々変動させら
れるが、通常は1600〜1900℃,0.1〜2時間が好ましい。
なお、焼成は、水素などの還元雰囲気またはアルゴンな
どの不活性雰囲気中で行ない、W粉末の酸化を防止して
行なうことはいうまでもない。
得られた焼成体は、つぎに、10mm以下の粒径にまで粉砕
される。粉末の粒径を10mmより大きくすると、遮蔽材製
造時に、マトリックス中での分散割合が低下してγ線遮
蔽能を劣化をきたすと同時にマトリックスとの混練時の
沈降速度が大きくなり均一な密度組成が得られない。好
ましくは5mm以下である。
得られた粉末は、製造当初における種々のW粉末が一部
焼結して高密度化した一部焼結粒子の集合体となってい
るため、全体として嵩密度が高くなるものと推考され
る。
本発明のW粉末は、常法に従って、例えばシリコーンゴ
ムのようなマトリックス材と混練し、この混練物を成形
して目的とするγ線遮蔽材の製造に使用される。
なお、本発明のW粉末は、上記した本発明方法で製造し
たW粉末のみであってもよいが、その外に、このW粉末
に従来方法を用いて製造したW粉末を所定量混合して嵩
密度を4g/cm3以上に調整した混合粉末であってもよい。
[発明の実施例] 実施例1〜11 (1)W粉末の調製 従来方法で製造し嵩密度が2.15g/cm3のW粉末(平均粒
径1.5μm)を型に充填したのち2ton/cm2の圧を印加
し、W粉末の圧粉体を成形した。
この成形体を水素炉中にいれて表示の温度でそれぞれ10
分間焼成した。
得られた焼成体を粉砕機にかけて粉砕したのち篩分けし
て粒径5mm以下のW粉末を得た。
(2)γ線遮蔽材の製造 25℃における粘度が3000cStのシリコーン樹脂(三液性
シリコーンゴム組成物)の表示量に嵩密度が異なる表示
のW粉末100gを配合して、全体がスラリー状になるまで
ウォーターバス中で加圧混練したのち混練物を取出し、
ここに所定の硬化剤を添加して充分撹拌した。得られた
粘稠混練物を直径約36mmφの有底円筒に注入し、減圧処
理を施して脱泡したのち、室温で約24時間かけて硬化し
た。
得られた各硬化物の嵩密度をアルキメデス法で測定し
た。
なお、比較のために、嵩密度は異なるがしかし従来方法
で製造されたW粉末を用いたことを除いては、上記と同
様の方法で成形した硬化物を製造しそのアルキメデス法
による嵩密度も測定した。以上の結果を一括して表に示
した。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明のW粉末はγ線遮
蔽材の充填材として用いたとき該遮蔽材の密度を容易に
7g/cm3以上にまで高めることができる。なおW粉末の嵩
密度が4.8g/cm3以上であると、硬化物の密度が8g/cm3
上となり、極めて好ましい。それゆえ、γ線遮蔽能を低
下させることなく遮蔽材の厚みを薄くすることが可能と
なり、該遮蔽材の小型化に寄与すること大である。ま
た、その製造方法は、焼成温度を適宜管理することによ
り、W粉末の嵩密度の管理,ひいてはそれを充填した遮
蔽材の密度の管理を容易にするため有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ASTMB−329のスコット法で測定した嵩密度
    が4g/cm3以上であり、マトリックス材と混練、成形、硬
    化させて使用されることを特徴とするγ線遮蔽材用タン
    グステン粉末。
  2. 【請求項2】ASTMB−329のスコット法で測定した嵩密度
    が0.5g/cm3以上であるタングステン粉末を加圧成形し、
    得られた成形体を1000℃以上の温度で焼成したのち、10
    mm以下の粒径に粉砕した粉末を得る方法であり、該粉末
    はマトリックス材と混練、成形、硬化させて使用される
    ことを特徴とするγ線遮蔽材用タングステン粉末の製造
    方法。
JP60269324A 1985-12-02 1985-12-02 γ線遮蔽材用タングステン粉末とその製造方法 Expired - Lifetime JPH0699721B2 (ja)

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JPS62130201A JPS62130201A (ja) 1987-06-12
JPH0699721B2 true JPH0699721B2 (ja) 1994-12-07

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JP60269324A Expired - Lifetime JPH0699721B2 (ja) 1985-12-02 1985-12-02 γ線遮蔽材用タングステン粉末とその製造方法

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4143481C2 (de) * 1991-05-16 1995-04-06 Isotopentechnik Dr Sauerwein G Abschirmsystem eines Gammagraphie-Geräts
DE4116022C2 (de) * 1991-05-16 1995-03-23 Isotopentechnik Dr Sauerwein G Abschirmkörper eines Gammagraphie-Geräts

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51101706A (ja) * 1975-03-06 1976-09-08 Tokyo Shibaura Electric Co Takoshitsuburotsukuoyobisonoseizohoho

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JPS62130201A (ja) 1987-06-12

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