JPH0699665B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JPH0699665B2
JPH0699665B2 JP28324286A JP28324286A JPH0699665B2 JP H0699665 B2 JPH0699665 B2 JP H0699665B2 JP 28324286 A JP28324286 A JP 28324286A JP 28324286 A JP28324286 A JP 28324286A JP H0699665 B2 JPH0699665 B2 JP H0699665B2
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豊 榎田
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日本油脂株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗膜外観および塗膜性能に優れた塗料組成物、
特に2コート1ベーク塗装系のベースコート用に適した
塗料組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
優れた塗膜外観および塗膜性能を与える塗料組成物とし
て、2コート1ベーク塗装系のものが自動車等の上塗塗
装に広く採用されている。
2コート1ベーク塗装には、ベースコート用塗料にアル
ミニウム粉等の金属粉を含んだメタリック塗料を用いる
メタリック塗装と、金属粉等を含まずに着色顔料とバイ
ンダーからなるソリッドカラー塗料を用いるソリッドカ
ラー塗装がある。メタリック塗装においては、ベースコ
ート用塗料中に含まれる金属粉の塗膜中での配列、およ
びベースコート用塗料を塗布した後、焼付けることなく
クリヤーコート用塗料を塗布した時のベースコートとク
リヤーコートの2層形成性(ベースコートとクリヤーコ
ートの界面で相溶することなく2層を形成する状態)が
塗膜外観に大きな影響を与える。ソリッドカラー塗装に
おいても、ベースコートとクリヤーコートの2層形成性
が塗膜外観に大きな影響を与える。
上記の金属粉の配列およびベースコートとクリヤーコー
トの2層形成性を制御する方法として、従来はベースコ
ート用塗料の塗布後、クリヤーコート用塗料を塗布する
前にベースコート塗膜の粘度を急上昇させて金属粉の動
きを妨げたり、クリヤーコート用塗料が塗布された時に
相溶しにくくするために比較的高分子量の樹脂をビヒク
ルとして用いたり、あるいは揮発性の高い溶剤をベース
コート用塗料に用いる方法が行われている。
しかし、これらの方法では、ベースコート用塗料の塗布
後の粘度上昇がそれほど大きくないため金属粉が動いた
り、ベースコートおよびクリヤーコートが相溶したりし
て優れた塗膜外観を得るのが困難であった。
この欠点を補うべく、ベースコート用塗料にセルロース
誘導体をブレンドする方法が知られている。セルロース
誘導体をブレンドした塗料は塗布後の粘度上昇が大き
く、金属粉の配列およびベースコートとクリヤーコート
の2層形成性に有利である。しかしながらセルロース誘
導体は一般にブレンドされるべきアクリル樹脂またはア
ミノ樹脂と相溶性が悪く、そのため塗料あるいは塗膜が
白濁したり、貯蔵中に分離しやすい等の欠点を持ってい
る。
このような欠点を補う方法として、アクリル樹脂とセル
ロース誘導体をグラフト重合した樹脂をビヒクルとして
用いることが提案されている(例えば特公昭60-23792号
公報、特開昭60-252664号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらのグラフト重合樹脂は、アクリル
樹脂あるいはアミノ樹脂との相溶性は改善されるが、塗
膜外観はわずかに改良されるにすぎず、耐ガソリン性も
劣るという問題点があった。
これらのグラフト重合樹脂がアクリル樹脂あるいはアミ
ノ樹脂との相溶性において改善されるにもかかわらず、
塗膜外観に顕著な効果が現われないとともに、耐ガソリ
ン性に劣る原因としては、セルロース誘導体とアクリル
樹脂のグラフト重合の際、セルロース誘導体溶液中でア
クリルモノマーを反応させるため、セルロース誘導体と
グラフト重合しない低分子量のアクリル樹脂が生成し、
この低分子量アクリル樹脂が存在するため、ベースコー
ト用塗料の塗布後、クリヤーコート用塗料を塗布した際
にベースコートとクリヤーコートの一部が相溶して光沢
低下、金属粉の移動によるメタルのムラ等の塗膜外観の
低下を生じるものと考えられる。
セルロース誘導体溶液中でアクリルモノマーを反応させ
ると、低分子量のアクリル樹脂が生成する原因として
は、重合を開始した低分子量アクリル樹脂のラジカルが
セルロース誘導体に移動し、低分子量のまま重合を停止
してしまうためではないかと推定される。
本発明は、低分子量のアクリル樹脂の生成なしにセルロ
ース誘導体をアクリル樹脂で変性したビヒクルを用いる
ことにより、優れた塗膜外観および塗膜性能を有する塗
料組成物を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、セルロース誘導体5〜70重量%、樹脂水酸基
価10〜150mgKOH/gで重量平均分子量8000〜80000の水酸
基含有アクリル樹脂29〜94重量%、およびポリカルボン
酸化合物または酸無水物1〜10重量%を反応させて得ら
れるアクリル変性セルロース誘導体と、架橋剤とをビヒ
クル成分として含有することを特徴とする塗料組成物で
ある。
本発明で用いるセルロース誘導体としては、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル
があげられる。溶解性および粘度等の観点からセルロー
スアセテートブチレートが好ましく、特にアセチル化度
が1〜34重量%、ブチリル化度が16〜60重量%、ASTM-D
-1343154に記載された測定法による粘度が0.005〜5
秒、好ましくは0.01〜2秒の範囲に入るものがより有効
である。このようなセルロースアセテートブチレートの
具体的な例としては、イーストマン・ケミカル・プロダ
クト社製のCAB-551-0.01、CAB-551-0.2、CAB-531-1、CA
B-500-1、CAB-381-0.1、CAB-381-0.5、CAB-381-2(いず
れも商品名)等がある。
次に上記のセルロース誘導体と反応させる水酸基含有ア
クリル樹脂は、重合可能なエチレン性不飽和結合および
水酸基を有する単量体と、これらと重合可能なその他の
エチレン性不飽和結合を有する単量体の1種またはそれ
以上とを常法により重合させて得られるものである。
上記のエチレン性不飽和結合および水酸基を有する単量
体としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシピロピルメタクリレート等のアク
リル酸またはメタクリル酸の炭素原子数2〜24個のヒド
ロキシアルキルエステルなどがある。またこれらと重合
可能な他の単量体としては、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタク
リレート、n-ブチルアクリレート、n-ブチルメタクリレ
ート、i-ブチルアクリレート、i-ブチルメタクリレー
ト、tert-ブチルアクリレート、tert-ブチルメタクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、2-エチ
ルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステ
アリルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル
酸の炭素原子数1〜24個のアルキルまたはシクロアルキ
ルエステル;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸等のエチレン性不飽和結合を有するカルボン
酸;スチレン、ビニルトルエン、α‐メチルスチレン等
のスチレン系単量体;あるいはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどがある。
水酸基含有アクリル樹脂としては、樹脂水酸基価が10〜
150mgKOH/gであり、重量平均分子量が8000〜80000、好
ましくは10000〜80000のものが適している。樹脂水酸基
価が10mgKOH/g未満では、反応性が低いため得られるア
クリル変性セルロース誘導体は変性量が低くアクリル樹
脂、アミノ樹脂との相溶性が不十分である。また樹脂水
酸基価が150mgKOH/gを越えると、アクリル樹脂の溶解性
が低下し、反応生成物が不溶化して使用し難くなる。重
量平均分子量が8000未満では、得られたアクリル変性セ
ルロース誘導体中に低分子量のアクリル樹脂が含まれる
ため、ベースコート用塗料に用いるとクリヤーコートを
塗布した際にベースコートとクリヤーコートの一部が相
溶して光沢低下および金属粉の移動によるメタルのムラ
等の塗膜外観の低下を生じる。重量平均分子量が80000
を越えても、塗膜外観および塗膜性能に著しい効果は認
められず、取扱いが困難になる。したがって、あえて重
量平均分子量が80000を越したものを用いる必要性はな
い。
次にセルロース誘導体およびアクリル樹脂と反応させる
ポリカルボン酸化合物または酸無水物としては、コハク
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
二酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン
酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ヘキサヒドロフ
タル酸等のポリカルボン酸化合物;無水コハク酸、無水
マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の
酸無水物があげられ、これらの1種または2種以上を混
合して用いることができる。
これらのセルロース誘導体、水酸基含有アクリル樹脂、
およびポリカルボン酸化合物または酸無水物の反応比率
は、セルロース誘導体、水酸基含有アクリル樹脂、およ
びポリカルボン酸化合物または酸無水物の総量に対しセ
ルロース誘導体が5〜70重量%、水酸基含有アクリル樹
脂が29〜94重量%、ポリカルボン酸化合物または酸無水
物が1〜10重量%の範囲であり、この範囲で混合して反
応させる。セルロース誘導体が5重量%未満でかつ水酸
基含有アクリル樹脂が94重量%を越える範囲では、ベー
スコート用塗料に用いても塗膜外観および塗膜性能に顕
著な効果は見られない。またセルロース誘導体が70重量
%を越えかつ水酸基含有アクリル樹脂が29重量%未満で
は、セルロース誘導体のアクリル変性量が少なくてアミ
ノ樹脂あるいはアミノ樹脂との相溶性が悪くなり、優れ
た塗膜外観、塗膜性能を得にくくなる。ポリカルボン酸
化合物または酸無水物が1重量%未満では、セルロース
誘導体のアクリル変性が十分行えず、アクリル樹脂ある
いはアミノ樹脂との相溶性が悪くなって、優れた塗膜外
観および塗膜性能を得にくくなる。またポリカルボン酸
化合物または酸無水物が10重量%を越える範囲では、反
応物の溶解性が低下し、優れた塗膜外観および塗膜性能
を得にくくなる。
セルロース誘導体と水酸基含有アクリル樹脂およびポリ
カルボン酸化合物または酸無水物との反応は、エステル
化反応触媒存在下で溶液中で行うことができる。
用いられるエステル化反応触媒としては、ジブチルスズ
オキシド、ジオクチルスズオキシド、ジブチルスズジラ
ウレート、ジオクチルスズジラウレート、ナトリウムメ
チラート、ナトリウムエチラート、オクチル酸亜鉛、酢
酸カルシウム、酸化アンチモン、テトライソプロピルチ
タネート、テトラブチルチタネート等があげられる。反
応溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンおよび
沸点150〜200℃の芳香族系溶剤、例えばエクソン社製の
ソルベッソ100、ソルベッソ150(以上商品名)、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミル
ケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系溶剤などの溶剤の1種または2種以
上を用いることができる。
エステル化反応の反応温度は100〜180℃の範囲が好まし
い。
このようにして得られたアクリル変性セルロース誘導体
は、架橋剤と組合せて塗料組成物、特に2コード1ベー
ク塗装系のベースコート用ビヒクルとして使用すること
ができる。本発明においては、上記アクリル変性セルロ
ース誘導体と架橋剤のほかに、さらにビヒクル成分とし
てアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の他の塗膜形成樹
脂を加えて使用することができる。ここで使用する架橋
剤としては、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン
樹脂等のアミノ樹脂のほか、ポリイソシアネート化合
物、ブロックイソシアネート化合物等があげられる。こ
の場合の架橋剤を除いたビヒクル成分と架橋剤の比率
は、固形分重量に基いて架橋剤を除いたビヒクル成分/
架橋剤の比が60/40〜90/10の範囲に入るように組合わせ
るのが好ましい。
本発明の塗料組成物は、上記アクリル変性セルロース誘
導体と架橋剤、およびアクリル樹脂、ポリエステル樹脂
等のビヒクル成分以外に、各種溶剤、メタリック顔料、
着色顔料、染料、充填剤、ならびに例えばモダフロー
(商品名、米国モンサント社製レベリング剤)等の表面
調整剤なども配合することができる。メタリック顔料と
しては、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉等の金属粉
や2酸化チタンコーティング雲母、雲母状酸化鉄、硫化
ニッケル粉末、硫化コバルト粉末、硫化マンガン粉末、
窒化チタニウム粉末等があげられ、着色顔料、染料とし
ては、例えば通常塗料用として知られている金属酸化
物、金属水酸化物、金属粉、金属硫化物、硫酸塩、炭酸
塩、クロム酸鉛等の塩類、カーボンブラック、有機顔料
および有機染料等がある。
本発明の塗料組成物は2コート1ベーク塗装系のベース
コート用として適しているが、他の塗料組成物としても
使用できる。
本発明の塗料組成物は、エアスプレー塗装、静電エアス
プレー塗装、静電霧化塗装等の常法により塗装される。
本発明の塗料組成物をベースコート用塗料として用いる
ときは、上記のように塗装した後、焼付することなくそ
の上からクリヤーコート用塗料が塗装される。
ここで使用されるクリヤーコート用塗料は、熱硬化性ア
クリル樹脂系のものが好ましく、従来公知の官能性アク
リル系共重合物と架橋剤との併用系の塗料の中から、メ
タリックベース塗膜との層間密着性がよく、かつ良好な
耐候性を有するものを適宜選択して使用することができ
る。中でも単量体組成中に水酸基を有する単量体を含む
アクリル系樹脂と、ブチル化メラミン樹脂やメチル化メ
ラミン樹脂のようなアミノ樹脂系架橋剤との併用系の透
明塗料が好適である。このほか塗装系の要求性能に応じ
てアミノ‐アルキド樹脂を主成分とする塗料のような他
の熱硬化性樹脂系の上塗りクリヤーコート用塗料を用い
ることも可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、アクリル変性セルロース誘導体をビヒ
クル成分として含有するため、優れた塗膜外観および塗
膜性能が得られ、特に2コート1ベーク塗装系のベース
コート用塗料として用いることにより、従来にない優れ
た塗膜外観および塗膜性能を有する塗膜を得ることがで
き、自動車等の上塗り用として特に有用である。
〔実施例〕
以下実施例、比較例、製造例により本発明を説明する。
各例中、部および%は重量部および重量%を示す。
A.水酸基含有アクリル樹脂溶液の製造 製造例A1 撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入装置および
滴下ロートを備えた反応器にキシレン49.7部を仕込み、
窒素ガスを導入しながら加熱撹拌し、140℃になったと
ころで下記に示す単量体成分と重合開始剤の混合液50.3
部を140℃一定下で、滴下ロートより等速滴下した。
スチレン 5.0部 メタクリル酸メチル 25.8部 アクリル酸n-ブチル 12.8部 メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 6.4部ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート 0.3部 合 計 50.3部 滴下後、2時間140℃に保持した後、冷却して内容物を
取り出した。得られた水酸基含有アクリル樹脂溶液A1は
不揮発分50.0%、粘度V−WでGPC法(測定装置として
東洋曹達工業(株)製HLC-802A(商品名)を用いた、ポ
リスチレン換算による重量平均分子量測定法)による重
量平均分子量は3.8×104であった。
製造例A2〜A15 製造例A1と同様の方法により、第1表に示す配合で水酸
基含有アクリル樹脂溶液A2〜A15を得た。得られた樹脂
溶液A2〜A15の特性値を樹脂溶液A1とともに第1表に示
す。
B.アクリル変性セルロース誘導体溶液の製造 製造例B1 水酸基含有アクリル樹脂溶液A1 22.5部、CAB-531-1(前
出セルロースアセテートブチレート)12.5部、ソルベッ
ソ100(前出芳香族石油系溶剤)12.5部を撹拌機、温度
計、還流冷却管、窒素導入管およびディーンスタークト
ラップを備えた反応器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に加
熱撹拌してCAB-531-1(前出)が溶解したのを確認した
のち、アジピン酸1.3部、ジブチルスズオキシド0.1部を
加え、150〜155℃の温度条件下で窒素ガスを導入しなが
ら5時間加熱撹拌して反応を行った。反応終了後キシレ
ン28部、n-ブチルアルコール7.8部、酢酸エチル15.3部
を加えて希釈し、放冷後内容物を取り出した。得られた
樹脂溶液B1は不揮発分24.8%、粘度R−Sであった。
製造例B2〜B21 前述の製造例B1と同様の方法により第2表に示す配合で
アクリル変性セルロース誘導体溶液B2〜B21を得た。得
られた樹脂溶液B2〜B21の特性値を樹脂溶液B1とともに
第2表に示す。
C.比較樹脂液の製造 比較製造例C1 撹拌機を備えた混合器にCAB-531-1(前出)12.5部、キ
シレン37.5部、酢酸n-ブチル25部を仕込み、撹拌、溶解
させたのち、水酸基含有アクリル樹脂溶液A4を25部加
え、室温で15分間混合した。得られた樹脂溶液C1は不揮
発分25.1%、粘度Rであった。
比較製造例C2 撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器に、CAB-531-1(前出)12.5
部、ソルベッソ100(前出)12.5部、キシレン16.4部を
仕込み、窒素ガス雰囲気下に加熱撹拌してCAB-531-1
(前出)が溶解し、温度140℃になったところで、水酸
基含有アクリル樹脂溶液A4配合の単量体成分と重合開始
剤の混合液12.5部を140℃一定下で滴下ロートから2時
間で等速滴下した。滴下終了30分後、ターシャリーブチ
ルパーオキシベンゾエート0.1部、キシレン2.4部の混合
液を滴下した。その後90分間140℃に保持し、キシレン2
0.5部、n-ブチルアルコール7.8部、酢酸エチル15.3部を
加えた後冷却し、内容物を取り出した。得られた樹脂溶
液C2は不揮発分24.7%、粘度R−Sであった。
比較製造例C3 比較製造例C2と同様の反応器にCAB-531-1(前出)16
部、キシレン19部を仕込み、徐々に昇温してCAB-531-1
(前出)が溶解したのを確認した後、マレイン酸モノブ
チル4部、ジブチルスズオキシド0.04部、キシレン1部
を滴下ロートより仕込み、145〜150℃の温度条件下で窒
素ガスを吹き込みながら7時間加熱撹拌して反応を行っ
た。反応終了後、トルエン50部、メチルイソブチルケト
ン9.96部を加えて希釈し、冷却後内容物を取り出した。
このCAB樹脂溶液41.7部、トルエン4.2部、メチルイソブ
チルケトン4.2部を比較製造例C2と同様の反応器に仕込
み、窒素ガスを導入しながら下記に示す単量体成分と重
合開始剤の混合液を105℃一定下で滴下ロートより3時
間で等速滴下した。滴下終了後、ターシャリーブチルパ
ーオキシ2エチルヘキサノエイト0.2部、トルエン7.6部
の混合液を60分間で等速滴下した。滴下終了後90分間10
5℃に保持し、冷却後内容物を取り出した。得られた樹
脂溶液C3は不揮発分50.5%、粘度Z1−Z2であった。
スチレン 4.2部 メタクリル酸メチル 20.3部 メタクリル酸n-ブチル 10.8部 メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 5.3部 アクリル酸 1.2部ターシャリーブチルパーオキシ2エチルヘキサノエイト
0.3部 合 計 42.1部 比較製造例C4〜C10 第3表に示す配合にてアクリル変性セルロース誘導体溶
液の製造例B1と同様の方法で樹脂溶液C4〜C10を調製し
た。得られた樹脂溶液C4〜C10の特性値を第3表に示
す。
D.クリヤーコート用アクリル樹脂溶液の製造 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管および滴下ロ
ートを備えた反応器に、ソルベッソ100(前出)30部、n
-ブチルアルコール6部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で
加熱し、140℃になったところで下記に示す単量体成分
と重合開始剤の混合液を140℃一定下で滴下ロートより
2時間で等速滴下した。
スチレン 18.0部 メタクリル酸n-ブチル 11.8部 メタクリル酸ラウリル 18.5部 メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 9.7部 メタクリル酸 2.0部ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート 1.7部 合 計 61.7部 滴下終了30分後、ターシャリーブチルパーオキシベンゾ
エート0.3部、ソルベッソ100(前出)2部の混合液を滴
下し、140℃でさらに90分間加熱撹拌した。反応終了
後、冷却し内容物を取り出した。得られた樹脂溶液Dは
不揮発分60.5%、粘度V−Wであった。
E.ベースコート用アクリル樹脂溶液の製造 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器にキシレン49.6部を仕込み、窒
素ガスを導入しながら加熱撹拌し、140℃になったとこ
ろで下記に示す単量体成分と重合開始剤の混合液を140
℃一定下で、滴下ロートより2時間で等速滴下した。
スチレン 5.0部 メタクリル酸メチル 22.3部 アクリル酸n-ブチル 15.6部 メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 6.4部 アクリル酸 0.8部ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート 0.3部 合 計 50.4部 滴下後140℃で2時間撹拌した。反応終了後冷却し内容
物を取り出した。得られた樹脂溶液Eは不揮発分50.5
%、粘度W−Xであった。
実施例1 a.メタリックベース塗料の調製 アクリル変性セルロース誘導体溶液B1とベースコート用
アクリル樹脂溶液Eを用い、第4表に示す配合にて実施
例1のメタリックベース塗料1を調製した。
b.クリヤー塗料の調製 クリヤーコート用アクリル樹脂溶液Dを用い、下記の配
合にてクリヤー塗料を調製した。
クリヤーコート用アクリル樹脂溶液D 69.9部 ユーバン166-60(前出) 30.0部モダフロー(前出) 0.1部 合 計 100.0部 c.塗膜の形成 リン酸亜鉛処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板に、カチ
オン電着塗料(商品名アクアNo.4200、日本油脂(株)
製)を乾燥塗膜厚約20μmとなるように電着塗装し、17
5℃で25分間焼付け、さらに中塗塗料(商品名エピコNo.
1500CPシーラー、日本油脂(株)製)を乾燥塗膜厚約40
μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分
間焼付けた試験板上に、トルエン:ソルベッソ100:n-ブ
チルアルコールを7:2:1の割合で混合した溶剤にて、フ
ォードカップ#4で14秒(20℃)になるように粘度調整
した上記aのメタリックベース塗料1をインターバル1
分30秒、2ステージで乾燥塗膜厚約15μmになるように
塗装した。塗装は静電塗装機Auto REA(日本ランズバー
グ社製、商品名)により霧化圧2.8kg/cm2で行なった。
塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保っ
た。3分間セッティングしたのちソルベッソ100(前
出):ソルベッソ150(前出)を2:1の割合で混合した溶
剤でフォードカップ#4で30秒(20℃)になるように粘
度調整した上記bのクリヤー塗料を上記aのメタリック
ベース塗料1と同じ条件で乾燥塗膜厚約35μmになるよ
うに塗装し、10分間のセッティングののち140℃で30分
間焼付けた。得られた塗膜の性能を第4表に示す。
実施例2〜23 第4表に示すそれぞれの配合により実施例1-aと同様に
して、実施例2〜21のメタリックベース塗料2〜21およ
び実施例22,23のソリッドカラーベース塗料22,23を調製
し、実施例1-cと全く同様にして実施例2〜23の塗膜を
形成した。
得られた塗膜の性能を第4表に示す。
比較例1〜8 比較製造例の樹脂溶液を用い、第5表に示す配合により
実施例1-aと同様にして比較例1〜8の比較例メタリッ
クベース塗料1〜8を調製し、実施例1-cと全く同様に
して比較例1〜8の塗膜を形成した。
得られた塗膜の性能を第5表に示す。
第4表の結果より、各実施例の塗料組成物はメタリック
感が良く、平滑性があり、光沢も良く、メタルムラがな
くて塗膜外観に優れ、耐ガソリン性等の塗膜性能も優れ
ている。これに対し、第5表に示すように、セルロース
誘導体を変性せずに用いた比較例1、セルロース誘導体
存在下でアクリル単量体を反応させて変性した比較例2
(特公昭60-23792号に相当)および比較例3(特開昭60
-252664号に相当)、変性するセルロース誘導体が70重
量%を越え、水酸基含有アクリル樹脂が29重量%未満の
比較例4、変性するセルロース誘導体が5重量%未満、
水酸基含有アクリル樹脂が94重量%を越える比較例5、
反応させるポリカルボン酸化合物が1重量%未満の比較
例6、反応する水酸基含有アクリル樹脂の重量平均分子
量が8000未満の比較例7ならびに樹脂水酸基価が10mgKO
H/g未満の比較例8はいずれもメタリック感、平滑性が
悪く、メタルムラがあって塗膜外観が悪く、耐ガソリン
性等の塗膜性能も劣る。また反応させるポリカルボン酸
化合物が10重量%を越える比較製造例C7および反応させ
る水酸基含有アクリル樹脂の樹脂水酸基価が150mgKOH/g
を越える比較製造例C10は反応中不溶となり使用できな
い。
以上の結果より、本発明の塗料組成物により優れた外観
および塗膜性能が得られることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース誘導体5〜70重量%、樹脂水酸
    基価10〜150mgKOH/gで重量平均分子量8000〜80000の水
    酸基含有アクリル樹脂29〜94重量%、およびポリカルボ
    ン酸化合物または酸無水物1〜10重量%を反応させて得
    られるアクリル変性セルロース誘導体と、架橋剤とをビ
    ヒクル成分として含有することを特徴とする塗料組成
    物。
  2. 【請求項2】ビヒクル成分がさらに他の塗膜形成樹脂を
    含有する特許請求の範囲第1項記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】架橋剤を除いたビヒクル成分/架橋剤の比
    が、60/40〜90/10の範囲である特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】架橋剤がメチル化メラミン樹脂、ブチル化
    メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物、またはブロ
    ックイソシアネート化合物である特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載の塗料組成物。
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