JPH0699491B2 - 重合方法 - Google Patents

重合方法

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JPH0699491B2
JPH0699491B2 JP63300862A JP30086288A JPH0699491B2 JP H0699491 B2 JPH0699491 B2 JP H0699491B2 JP 63300862 A JP63300862 A JP 63300862A JP 30086288 A JP30086288 A JP 30086288A JP H0699491 B2 JPH0699491 B2 JP H0699491B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はラジカル重合性単量体及びラジカル重合開始剤
を水性媒体中に懸濁分散させて重合を行なう懸濁重合方
法に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 懸濁重合法は、モノマーの重合反応が水性媒体中に懸濁
分散された油滴中で行なわれるため、重合熱の除去が容
易である等の利点を有しており、広く工業的に利用され
ている。
然しながら、この懸濁重合法においては、単量体等を水
性媒体中に安定に懸濁分散させるために、界面活性剤や
各種の難溶性無機塩類の使用が必要となる。
従って、得られる生成重合体中にはこれら界面活性剤等
が不純物として混入しやすく、生成重合体の電気的特性
等の諸特性に悪影響を及ぼすという欠点がある。
また懸濁重合法では、生成重合体は粒状の形で得られる
が、例えば10μm以下の様な小粒径のものを得ようとす
ると、界面活性剤等の分散剤の使用量を多くする必要が
あり、このために1μm以下の乳化重合粒子が発生し、
これが不純物として生成重合体中に混入する等の不都合
をも生ずる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、分散安定剤としてリン酸三カルシウム(Ca3
(PO4)を使用し、これを予じめ溶解させておき、
この状態で単量体等の重合成分を懸濁分散させ、次いで
前記リン酸三カルシウムを析出させた状態で重合反応を
行なうことにより、微粒で且つ不純物の混入が有効に抑
制され、しかも粒度分布も非常にシャープな重合体を得
るといいうものである。
即ち本発明によれば、リン酸三カルシウムを酸水溶液中
に溶解せしめ、次いでこの水溶液中にラジカル重合性単
量体及びラジカル重合開始剤を撹拌下に懸濁分散させた
後、水酸化アルカリを添加して微粒サイズの油滴を形成
させた状態で重合を行なうことを特徴とする懸濁重合方
法が提供される。
(作用) 懸濁重合法においては、懸濁分散安定剤により単量体を
水中に分散懸濁させ、単量体中に溶解させたラジカル重
合開始剤の存在下に重合が行われる。
この懸濁分散安定剤として、リン酸三カルシウム等の難
溶性無機粉末を用いることは従来公知に属する。
然しながら、この様な難溶性無機粉末は、懸濁安定性に
ついて十分満足し得るものではなく、生成する樹脂粒子
は粒径が粗大で、しかも粒度分布が非常にブロードなも
のとなり易い。
一方、界面活性剤は、懸濁安定性には優れているもの
の、単量体の一部を乳化させる傾向を避けられず、懸濁
重合粒子中に粒径の微細な乳化重合粒子が混入するのを
免れない。
本発明では、懸濁分散安定剤として、難溶性無機塩であ
るリン酸三カルシウム(Ca3PO4)を使用するもので
あるが、このリン酸三カルシウムを予じめ酸水溶液中に
溶解させておき、これに単量体等の成分を添加して懸濁
分散させた後に、前記リン酸三カルシウムを析出させた
状態で重合反応を行なう点に顕著な特徴がある。
即ち、単にリン酸三カルシウムを単量体等の成分ととも
に混合し、懸濁分散させて重合を行なう様な場合には、
懸濁分散粒子自体が粗大であるため、前述した通り、生
成する樹脂粒子は粒径が粗大で且つ粒度分布が非常にブ
ロードなものとなる。
而して本発明によれば、予じめリン酸三カルシウムが溶
解しており、単量体等の成分を懸濁分散させた後に該リ
ン酸三カルシウムを析出させるため、分散油滴の周囲に
微細に析出したリン酸三カルシウムが一様に分布し、こ
れら油滴相互の凝集粗大化が有効に防止されて微粒サイ
ズの油滴が有効に保持される結果として、粒径が微細で
且つ粒度分布もシャープな重合体粒子が得られる。
(発明の好適態様) 使用原料 (a)ラジカル重合性単量体: 本発明の懸濁重合法においては、特にラジカル重合性単
量体として、エチレン系不飽和結合を有するものが単独
又は2種以上の組み合わせで使用される。
このような単量体の適当な例は、モノビニル芳香族単量
体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニ
ルエーテル系単量体、ジオレフィン系単量体、モノオレ
フィン系単量体等である。
モノビニル芳香族単量体としては、 式中、R1は水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原子
であり、R2は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ビニル基或い
はカルボキシル基である、 のモノビニル芳香族炭化水素、例えばスチルン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、
o−、m−、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベンゼン
の単独又は2種以上の組合せを挙げることができ、更に
前述した他の単量体としては以下のものが夫々挙げられ
る。
式中、R3は水素原子又は低級アルキル基、R4は水素原
子、炭素数12迄の炭化水素基、ヒドロキシアルキル基、
ビニルエステル基又はアミノアルキル基である、 のアクリル系単量体、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒ
ドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル
酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、γ−N・N−ジエチルアミノ
アクリル酸プロピル、エチレングリコールジメタクリル
酸エステル、テトラエチレングリコールジメタクリル酸
エステル等。
式中、R5は水素原子又は低級アルキル基である、 のビニルエステル、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等。
式、 式中、R6は炭素数12迄の1価炭化水素基である、 のビニルエーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニ
ルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル
等。
式、 式中R7、R8、R9の各々は水素原子、低級アルキル基又は
ハロゲン原子である、 のジオレフィン類、特にブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレン等。
式、 式中、R10、R11の各々は水素原子又は低級アルキル基で
ある、 のモノオレフィン類、特にエチレン、プロピレン、イソ
ブチレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペン
テン−1等。
(b)ラジカル重合開始剤: 本発明において用いるラジカル重合開始剤としては、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、クメンヒ
ドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ
クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過
酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物など、
単量体に可溶なものが使用される。
(c)その他の配合剤: 本発明においては、上記のラジカル重合性単量体(a)
及びラジカル重合開始剤(b)に加えて、必要により、
分子量調整のために架橋剤或いは連鎖移動剤を使用する
ことも可能である。
架橋剤としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルエ
ーテル、ジビニルスルホン等のジビニル化合物や、フタ
ル酸アリル、ジアリルカルビノール等のジアリル化合
物、及びジアクリルフェノール等のジアクリルエステル
類等のそれ自体公知のものは何れも使用し得るが、特に
ジアクリルエステル類が好適である。
また連鎖移動剤としては、ブチルメルカプタン、ドデシ
ルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジイソプロ
ピルキサントゲン等の低級アルキルキサントゲン類、四
塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素等を挙げ
ることができる。
リン酸カルシウム溶解行程 本発明の製造方法においては、まずリン酸三カルシウム
(Ca3(PO4)を、酸水溶液中に添加混合し、このリ
ン酸三カルシウムを溶解せしめる。
用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸を使用し
得るが、特に塩酸が好適である。
塩酸を用いた場合を例にとると、この時の反応式は次式
で表わされる。
Ca3(PO4+6HCl→3CaCl2+2H3PO4 用いるリン酸三カルシウムは無機粉末であるが、本発明
においてはこれを酸水溶液に溶解させて使用するため、
その粒径等に格別の制限は無い。
またこのリン酸三カルシウムの溶解は、予じめ該リン酸
三カルシウムを水中に分散させておき、この分散液中に
酸乃至酸水溶液を添加することによって行なってもよ
い。
更に、前記鉱酸は、用いるリン酸三カルシウムの全てが
溶解し得る様な量で使用される。
懸濁分散行程 リン酸三カルシウムが溶解した溶液中に、ラジカル重合
性単量体、及びラジカル重合開始剤を撹拌下に懸濁分散
せしめる。
この場合、必要により架橋剤、連鎖移動剤等のその他の
配合剤を併せて添加混合してもよい。
単量体の仕込み量は、リン酸三カルシウムが溶解してい
る酸水溶液100重量部当たり5乃至20重量部、特に10乃
至100重量部とするのがよい。
ラジカル開始剤の配合量は、所謂触媒量でよく、一般に
仕込み単量体当り0.1乃至10重量%の量で用いるのがよ
い。
また本発明においては、上述したラジカル重合性単量体
等の成分を添加混合するに先立って、予じめ界面活性剤
を酸水溶液中に配合しておくことが好ましい。この界面
活性剤は、後述する油滴形成行程において分散安定剤と
して作用する。
この様な界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤が
有利に使用されるが、その適当な例は次の通りである。
オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ石ケンなどの脂肪
酸塩類;ラウリル塩酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウ
ムなどの高級アルコール硫酸エステル塩類;ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリルスル
ホン酸塩類;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナト
リウム塩等;ナフタリンスルホン酸塩類の誘導体;ジア
ルキルスルホコハク酸塩類;ジアルキルリン酸塩類;ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類;ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン
類;ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫
酸塩類等。
この界面活性剤の使用量は少量でよく、例えば水100重
量部あたり0.5重量部以下、好ましくは0.1重量部以下の
範囲で使用される。
油滴形成行程 本発明においては、次いで撹拌下にLiOH,KOH,NaOH等の
水酸化アルカリを添加する。
これによってリン酸三カルシウムが析出し、非常に微粒
な懸濁油滴が形成される。
この時のリン酸三カルシウムの析出反応は、例えば次式
で表わされる。
3CaCl2+2H3PO4+6NaOH →Ca3(PO4↓+6NaCl+6H2O 重合行程 上述した微粒懸濁油滴が形成された状態でラジカル重合
反応を行なう。
重合温度及び時間は、公知のそれでよく、一般に40乃至
100℃の温度で1乃至50時間の重合で十分である。尚、
反応系の撹拌は、全体として均質な反応が生ずるような
緩和な撹拌でよく、また酸素による重合抑制を防止する
ために、反応系を窒素等の不活性ガスで置換して重合を
行ってもよい。
反応後の重合生成物は、30μm以下、特に1乃至10μm
の粒度範囲の粒状物の形で得られるので、生成粒子を濾
過し、必要により水等で洗浄し、乾燥して粒状の重合体
とされる。
(発明の効果) 上述した本発明によれば、極めて微粒で且つシャープな
粒度分布を有する重合体粒子が得られる。
また本発明の重合方法によれば、反応系に溶解している
無機塩濃度或いはpH調整により、ラジカル重合開始剤、
架橋剤或いは連鎖移動剤等の量的変更を行なうことなく
重合体の分子量を調整することが可能となる。
例えば前述したリン酸三カルシウム溶解行程或いは油的
形成行程において、用いる酸水溶液の濃度及び水酸化ア
ルカリの添加量を調整し、系中に溶解しているカルシウ
ム塩濃度を適宜変更することによって、得られる重合体
の分子量はそれに応じて変化する。
即ち、後述する実施例2と3、4と5及び6と7の比較
から明らかな通り、重合を行なうにあたっての反応系の
pHが同一であっても、酸及び水酸化アルカリの使用量が
多い場合、換言すれば系中に溶解している無機塩濃度が
低い場合には、得られる重合体の分子量は大となる。
一方、実施例2,4,6及び実施例3,5,7の比較からも明らか
な通り、一定量の酸に対する水酸化アルカリの使用量が
多い場合、換言すれば重合を行なうにあたっての反応系
のpHが高い程、得られる重合体の分子量は低下する。
かように、本発明によれば重合成分の量的調整を何ら行
なうことなく、用いる酸及び水酸化アルカリの使用量の
調整のみで重合体の分子量を適宜調整し得る。
また本発明において、反応系のpHが7乃至8の範囲とな
る様に水酸化アルカリの添加量を調整すると、界面活性
剤の使用量を低減させた場合にも、体積平均粒径が10μ
m以下の小粒径の重合体粒子が得られ、更に重合に際し
ての反応効率も増大し、残存の未反応単量体の量も著し
く低減されるという利点が達成される。
また反応系のpHが11以上となる様に水酸化アルカリの添
加量を調整すると、得られる重合体粒子は粒度分布が極
めてシャープな、即ち粒径が均一なものとなる。
本発明の懸濁重合法は、例えば単量体成分とともに着色
剤を使用することによって、電子写真用トナーを製造す
る方法に有利に適用される。
(実施例1) 水400重量部にCa3(PO4210重量部を添加した分散系に
塩酸12N−38重量部を加えてCa3(PO4)を溶解させた。
このCa3(PO4が溶解した分散媒にスチレンモノマー
80重量部、2−エチルヘキシル−メタクリレート18重量
部、エチレングリコール−ジメタクリル酸エステル2重
量部、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)3重量部を混合させたモノマー組成物を加えた。
次に、TKホモミキサー(特殊機化工業製)により11000r
pmで3分間撹拌させ、水酸化ナトリウム4N−102重量部
を加えてCa3(PO4を析出させた。この水相のpHは9
であった。
更に、続けて11000rpmで60分間撹拌させて懸濁分散液を
得た。
そしてこの懸濁分散液をパラブルフラスコに移し入れ窒
素雰囲気下、回転数80rpm、温度70℃で6時間重合させ
た。
重合反応終了後重合物を希酸処理、水洗等を行って乾燥
して、球形の重合体粒子を得た。
得られた重合体粒子の粒度分布をコールターカウンター
によって測定したところ平均粒径が18μmで、8μm以
下が1.7%、25μm以上が2.0%であった。
(実施例2) 実施例1において、Ca3(PO4を7重量部、塩酸を12
N−23重量部に変更し、更にドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム0.04重量部を添加した他は同様にしてモノ
マー組成物を添加し、水酸化ナトリウム4N−NaOH72重量
部を加えてCa3(PO4を析出させた。このとき水相の
pHは9であった。
以下、回転数を10000rpmで60分間に変更した以外は同様
にして重合反応を行って、球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布、GPCによる分
子量分布フローテスターによるTg,Ti,Tm(℃)、残留モ
ノマー成分(%)、1μm以下の副生粒子の生成状態を
示した。
(実施例3) 実施例2において、塩酸の添加量を12N−13重量部、水
酸化ナトリウムの添加量を4N−41重量部とした以外は、
同様の操作を行って、水相のpHを9にして懸濁造粒した
後、重合反応を行って球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布等の特性を示し
た。
(実施例4) 実施例2において、塩酸の添加量を12N−23重量部、水
酸化ナトリウムの添加量を4N−66重量部とした以外は、
同様の操作を行って、水相のpHを7にして懸濁造粒した
後、重合反応を行って球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布等の特性を示し
た。
(実施例5) 実施例2において、塩酸の添加量を12N−13重量部、水
酸化ナトリウムの添加量を4N−37重量部とした以外は、
同様の操作を行って、水相のpHを7にして懸濁造粒した
後、重合反応を行って球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布等の諸特性を示
した。
(実施例6) 実施例2において、塩酸の添加量を12N−23重量部、水
酸化ナトリウムの添加量を4N−91重量部とした以外は、
同様の操作を行って、水相のpHを14にして懸濁造粒した
後、重合反応を行って球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布等の諸特性を示
した。
(実施例7) 実施例2において、塩酸の添加量を12N−13重量部、水
酸化ナトリウムの添加量を4N−NaOH52重量部とした以外
は、同様の操作を行って、水相のpHを14にして懸濁造粒
した後、重合反応を行って球形の重合体粒子を得た。
表−1に得られた重合体粒子の粒度分布等の諸特性を示
した。
(比較例1) 水400重量部にCa3(PO4210重量部を添加し、超音波を
かけて水中にCa3(PO4を分散させた。
この水相に実施例1と同様のモノマー組成物を加え、TK
ホモミキサーにより11000rpmで60分間分散させて懸濁分
散液を得た。
以下、実施例1と同様にして重合反応を行ない球形の重
合体粒子を得た。得られた重合体粒子の粒度分布をコー
ルターカウンターによって測定したところ平均粒径が26
μm、10μm以下が2%、32μm以上が25%のブロード
な粒度分布を示した。
(比較例2) 比較例1において、Ca3(PO4とともに、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム0.04重量部を加えた他は同
様にして球形の重合体粒子を得た。得られた重合体粒子
の粒度分布をコールターカウンターによって測定したと
ころ、平均粒径が24μmで10μm以下が3%、32μm以
上が23%のブロードな粒度分布であった。
(比較例3) 水400重量部にCa3(PO4210重量部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.04重量部とともに塩酸12N−38
重量部を加え、マグネチックスターラーで撹拌しながら
Ca3(PO4を溶解させた後、水酸化ナトリウム4N−10
2重量部を加えてCa3(PO4を析出させた。
以下、比較例1と同様にしてモノマー組成物を加え、懸
濁分散液を得、重合反応を行って球形の重合体粒子を得
た。得られた重合体粒子の粒度分布をコールターカウン
ターよって測定したところ平均粒径が18μmで、8μm
以下が2.0%、25μm以上が6.0%のブロードな粒度分布
を示した。
実施例及び比較例から、Ca3(PO4を酸水溶液中に溶
解させ、重合性単量体からなる組成分を添加して懸濁分
散させ、その後に水酸化アルカリを添加して溶解してい
るCa3(PO4を析出させた状態で重合を行なうと、極
微粒子や粗大粒子の生成が低減できシャープな粒度分布
を有する重合体粒子が得られることがわかる。
また、実施例2〜実施例7から、水中のpH値が同じであ
っても、添加する酸及びアルカリの量によって水中での
塩濃度が異なると、生成する重合体の分子量が大きく異
なることがわかる。
逆に添加する酸及びアルカリの量によって生成する塩の
濃度が同じであっても、pH値が異なると生成する重合体
の分子量が大きく異なることがわかる。これにより、重
合時の水相のpH及び塩濃度を変更することで生成重合体
の分子量を制御できることがわかる。
上述するように、本発明の重合方法によれば、極めてシ
ャープな粒度分布を示す重合体粒子が得られ、且つ分子
量を有効に制御できることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン酸三カルシウムを酸水溶液中に溶解せ
    しめ、次いでこの水溶液中にラジカル重合性単量体及び
    ラジカル重合開始剤を撹拌下に懸濁分散させた後、水酸
    化アルカリを添加して微粒サイズの油滴を形成させた状
    態で重合を行なうことを特徴とする懸濁重合方法。
  2. 【請求項2】ラジカル重合性単量体及びラジカル重合開
    始剤を添加するに先立って、予じめ界面活性剤を水溶液
    中に添加混合しておく請求項1記載の重合方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の重合方法において、
    酸水溶液の濃度及び水酸化アルカリの添加量を変更する
    ことによって得られる重合体の分子量を調整する方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の重合方法において、
    重合時における反応系のpHを変更することによって得ら
    れる重合体の分子量を調整する方法。
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