JPH0699403B2 - アミノアンチピリン誘導体及びその使用法 - Google Patents

アミノアンチピリン誘導体及びその使用法

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JPH0699403B2 JP7545486A JP7545486A JPH0699403B2 JP H0699403 B2 JPH0699403 B2 JP H0699403B2 JP 7545486 A JP7545486 A JP 7545486A JP 7545486 A JP7545486 A JP 7545486A JP H0699403 B2 JPH0699403 B2 JP H0699403B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な発色剤化合物に関し、分析、とりわけ
臨床診断の検査法に関するものである。
[従来の技術] 臨床検査に多用される発色系として、4−アミノアンチ
ピリン(以下4AAと略す。)とフェノール又はフェノー
ル誘導体、或いは4AAとアニリン又はアニリン誘導体と
の組合わせが知られている。従来、フェノール及びアニ
リン誘導体に関する研究は、多く見られるが、4AA誘導
体に関しては少ない。4AA誘導体に関するものとして
は、特開昭56-125373、特開昭58-12477等がある。前者
は4AAにより形成される色素の不安定性による定量誤差
を4AAの代わりに低級アルキル基又はアミノ基置換した
フェニル基を有する4AA誘導体を用いることにより解決
したものであり、後者は、湿式法で行なわれてきた反応
を4AAの代わりにクロロフェニル基又はトルクロロフェ
ニル基を有する4AA誘導体を用いることにより乾式法に
も適用できるようにしたものである。
又、4AA誘導体に関する他の報告としては、鎮痛剤とし
ての使用を目的とするハロゲン置換したフェニル基又は
エトキシ基を有する4AA誘導体に関するもの〔金沢大学
薬研報、28頁、1957年.〕があるが、そこには、発色剤
としての検討はない。
[発明が解決しようとする問題点] 従来、4AAを酵素反応系に用いた場合、4AAの酵素阻害作
用という問題があった。例えば、4AAによるコリンエス
テラーゼの阻害があり、コリンエステラーゼをパーオキ
シダーゼ/H2O2/4AA系反応で測定すると4AAの阻害によ
って真の活性値が得られないという事実があり、問題に
なっていた。〔日本臨床検査自動化学会誌、7、324、1
982.〕。本発明はこの点に着目し、なされたものであっ
て、測定に際し、酵素を阻害しない発色剤を提供しよう
とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、4AAに代わる酵素を阻害しない発色剤を
種々検討した結果、 一般式: [式中、R1はナフチル基、フェニル基又はニトロ基を有
するフェニル基、R2は低級アルキル基を示す。ただし、
R1がフェニル基でかつR2がメチル基の場合を除く。]で
表わされるアミノアンチピリン化合物及びその塩の合成
に成功すると共にこれらの誘導体が酵素の活性を阻害し
ないことを見い出だし、本発明を完成した。
本発明に係る化合物の合成方法の一例を次に示す。
本発明の化合物は、下記の反応式で示す方法によって収
率よく得ることができる。
式[I]の化合物の酸化付加塩は、常法に従って、酸を
作用させることにより製造が可能である。
いずれの化合物においても、酸付加塩を構成する酸の例
として、塩化水素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硝酸、
過塩素酸、硫酸等の無機酸、及び酢酸、蓚酸、酒石酸、
p−トルエンスルホン酸等を挙げることができる。
又、R1とR2の組合わせは、例えば次の様にすることが可
能である。
このようにして、合成される化合物の例を挙げると、p
−ニトロフェニル−2,3−ジメチル−4−アミノ−5−
ピラゾロン、1−ナフチル−2,3−ジメチル−4−アミ
ノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−2−エチル−3−
メチル−4−アミノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−
2−プロピル−4−ミアノ−5−ピラゾロン等である。
次に本発明のもう一つの目的である分析法について以下
に述べる。
本発明で得られる化合物は、特にコリンエステラーゼ活
性の測定に適しているが、分析しようとする酵素活性が
4AAにより阻害を受ける時、本発明で得られる化合物を
用いると、従来4AA系で生じた酵素阻害の影響のない正
確な測定が期待できる。
例えば、本発明の化合物を用いるコリンエステラーゼの
比色法による測定は、以下のような反応である。
他に、m−トルオイルコリン、o−トルオイルコリン等
の基質を用いて測定することも可能である。
又、本発明の化合物は、従来、発色剤として用いられて
きた4AAに置き換えて用いることができる。例えば、公
知のカプラーと本発明の化合物とをパーオキシダーゼ及
び過酸化水素の存在下で酸化縮合させ、又は公知の酸化
剤の存在下で酸化縮合させて、発色させる方法に用いる
ことができる。
このような方法で分析できる物質としては、例えば、過
酸化水素、コレステロール、グルコース、尿酸、トリグ
リセライド等を挙げることができる。
公知の酸化剤としては、過ヨウ素酸塩、過硫酸カリウ
ム、フェリシアン化カリウム等を用いることができる。
公知のカプラーとして、フェノール系カプラーの例を挙
げると、フェノール、p−クロロフェノール、p−ヒド
ロキシベンゾエート、ジクロロフェノール、ジクロロク
レゾール、ジブロムフェノール等があり、アニリン系カ
プラーとしては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチ
ルアニリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)
−アニリン、ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スル
ホプロピル−アミノ)フェノール等があり、トルイジン
系カプラーとしては、N−(2−カルボキシエチル)−
N−エチル−3−メチルアニリン、N,N−ジエチル−m
−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、N,N−
ジエタノール−m−トルイジン、3−メチル−N−エチ
ル−N′−ヒドロキシ−エチルアニリン等があり、アニ
シジン系カプラーとしては、N,N−ジメチル−m−メト
キシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3
−スルホプロピル)−m−アニシジン、アセトアミノ−
N,N−ジエチルアニリン等があり、ナフタレン系カプラ
ーとしては、1,7−ジヒドロキシナフタレン等がある。
尚、本発明の化合物の溶解性を高めるためにアルコール
又は、界面活性剤等を系に加えることも、それが酵素を
阻害しない場合には効果的である。
[作用] 本発明の4AA誘導体の使用により、従来、阻害のため正
確に測定できなかった酵素を正確に定量することが可能
となった。
以下、実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに
よって何ら限定されるものではない。
実施例1 p−ニトロフェニル−2,3−ジメチル−4−アミノ−5
−ピラゾロン(化合物I)の合成 p−ニトロフェニル−3−メチル−5−ピラゾロン
の合成 p−ニトロフェニルヒドラジン25gを200mlエタノール50
mlの水を加えた溶液に加え、80℃前後に加熱して溶解さ
せた。アセト酢酸エチルエステル22gを滴下して加え90
〜130℃にて、4時間加熱還流した。放冷後一晩放置し
たところ結晶が析出した。これを濾取して乾燥させたと
ころ33gの結晶が得られた。
p−ニトロフェニル−2,3−ジメチル−5−ピラゾ
ロンの合成 で得たp−ニトロフェニル−3−メチル−5−ピラゾ
ロン8gにp−トルエンスルホン酸メチル12gを加えて160
℃〜180℃で4時間加熱攪拌を行なった。その後25%水
酸化ナトリウム溶液を用いて中和し、クロロホルム100m
lで2回抽出を行なった。クロロホルム層を分離留去
後、酢酸エチルにて再結晶を行なったところ5gのp−ニ
トロフェニル−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの粗生
成物が得られた。
p−ニトロフェニル−2,3−ジメチル−4−アミノ
−5−ピラゾロン(化合物I)の合成 で得たp−ニトロフェニル−2,3−ジメチル−5−ピ
ラゾロン5.0gに酢酸30ml、水15mlを加え、更に塩酸3ml
を加え溶解した。5℃に氷冷したのち亜硝酸ナトリウム
1.5gを冷水8mlで溶解したものを加え30分放置したのち
緑色結晶を濾取したところ3.7gの生成物が得られた。こ
の生成物2gに水30mlを加え硫化ナトリウム0.1gを加え硫
化水素を緑色が消失するまで通じた。酢酸エチルで抽出
し、酢酸エチルを留去したのちメタノールにて再結晶を
行なって約0.5gのp−ニトロフェニル−2,3−ジメチル
−4−アミノ−5−ピラゾロン(化合物I)を得た。
融点:155〜157℃ NMR(CDCl3,δ):2.15(3H,s)、2.75(5H,s)、7.6
(7H,m)。
実施例2 1−ナフチル−2,3−ジメチル−4−アミノ−5−ピラ
ゾロン(化合物II)の合成 1−ナフチル−3−メチル−5−ピラゾロンの合成 1−ナフチルヒドラジン塩酸塩8.5gとアセト酢酸エチル
エステル6.0gをエタノール80mlに水20ml加えた溶媒に加
え、120℃〜140℃にて2時間加熱還流を行なった。溶媒
を留去したのち酢酸エチルを15ml加え数日間冷蔵にて放
置したところ約9.4gの1−ナフチル−3−メチル−5−
ピラゾロンの粗生成物が得られた。
1−ナフチル−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの
合成 で得た1−ナフチル−3−メチル−5−ピラゾロン3.
2gにp−トルエンスルホン酸メチル5mlを加え140〜160
℃の油浴上で80〜10時間加熱攪拌を行なった。100℃前
後に放冷したのち25%水酸化ナトリウム溶液35mlを加え
た。後に濃塩酸を加えて中和したのち水50mlを加えてク
ロロホルム50mlで2回抽出を行なった。クロロホルム層
を濃縮したのちシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒:酢酸エチル)にて単一物質の約1.0gの1−ナフ
チル−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンが得られた。
1−ナフチル−2,3−ジメチル−4−アミノ−5−
ピラゾロン(化合物II)の合成 で得た1−ナフチル−2,3−ジメチル−5−ピラゾロ
ン1.0gに酢酸6.0ml、水3.0mlを加え溶解させた後、5℃
以下に氷冷した。亜硝酸ナトリウム0.5gを冷水1.5mlに
溶解したものを滴下して加え、析出した緑色結晶を乾燥
したところ0.6gの粗生成物が得られた。この生成分0.6g
をエタノール8ml、水1.5mlに溶解させ10℃以下に冷却し
た。ヒドロスルフィドナトリウム2.0gを冷水8mlに溶解
したものを加えて室温で2時間放置したのちクロロホル
ムで抽出したところ単一の油状の0.44gの1−ナフチル
−2,3−ジメチル−4アミノ−5−ピラゾロン(化合物I
I)が得られた。
NMR(CDCl3,δ):2.15(3H,s)、2.85(5H,s)、8.0
(4H,m)。
残渣をテトロヒドロフラン(THF)20mlに溶解し、塩化
水素を通し、生じた沈澱を濾取してTHFにて洗浄を行な
い1−ナフチル−2,3−ジメチル−4−アミノ−5−ピ
ラゾロン(化合物II)の塩酸塩を得た。収量は0.45gで
あった。
分解融点:238℃。
実施例3 1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミノ−
5−ピラゾロン(化合物III)の合成 1−フェニル−2−エチル−3−メチル−5−ピラ
ゾロンの合成 1−フェニル−2−エチル−3−メチル−5−ピラゾロ
ン10.4gにp−トルエンスルホン酸エチル18gを加えて、
油浴上で180℃、8時間加熱した。この反応混合物を放
冷した後に25%水酸化ナトリウム溶液を加え中和した。
次に水を50ml加えた後にクロロホルムで抽出を行なっ
た。クロロホルム層分離後濃縮を行ない、酢酸エチルに
て再結晶を行ない1−フェニル−2−エチル−3−メチ
ル−5−ピラゾロンが5.0g得られた。
1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−ニト
ロソ−5−ピラゾロンの合成 で得た1−フェニル−2−エチル−3−メチル−5−
ピラゾロン2.0gに酢酸12mlと水6.0mlを加え溶解したの
ち濃塩酸0.6mlを加え2〜4℃に冷却した。冷水3mlの中
に亜硝酸ナトリウム1gを溶かし、これを少量ずつ滴下
し、析出した緑色結晶を濾別した。これをエーテルで洗
浄し、乾燥して1.0gの1−フェニル−2−エチル−3−
メチル−4−ニトロソ−5−ピラゾロンを得た。
1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミ
ノ−5−ピラゾロン(化合物III)の合成 で得た1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−
ニトロソ−5−ピラゾロン1.0gにエタノール7.0ml、水
2.0mlを加え冷却して10℃以下とした。この反応混液に2
gのヒドロスルフィドナトリウムを3mlの冷水に溶解し20
℃以下で3時間攪拌したのちクロロホルムで抽出した。
濃縮し、0.8gの1−フェニル−2−エチル−3−メチル
−4−アミノ−5−ピラゾロン(化合物III)を得た。
NMR(CDCl3,δ):2.15(3H,s)、2.85(5H,s)、8.0
(4H,m)。
残渣をテトラヒドロフラン(THF)20mlに溶解し、塩化
水素を通し、生じた沈澱を濾取してTHFにて洗浄を行な
い1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミノ
−5−ピラゾロン(化合物III)の塩酸塩0.8gを得た。
分解融点:217℃。
実施例4 1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4−アミノ
−5−ピラゾロン(化合物IV)の合成 1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−5−ピ
ラゾロンの合成 1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン3.0gにp−
トルエンスルホン酸プロピル3.5gを加え、油浴上で180
℃12時間加熱した。この反応混合物に水30mlを加えて放
冷した。25%水酸化ナトリウムを加え中和した。この溶
液をクロロホルムで抽出を行ないクロロホルム層を分離
後、濃縮を行なった。酢酸エチルから再結晶を行ない1
−フェニル−2−プロピル−3−メチル−5−ピラゾロ
ンが2.0g得られた。
1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4−ニ
トロソ−5−ピラゾロンの合成 で得た1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−5
−ピラゾロン2.0gに酢酸12mlと水6.0mlを加え溶解した
のち濃塩酸0.6mlを加え、5℃以下に冷却した。次い
で、亜硝酸ナトリウム1gを冷水3.0mlに溶解したのち滴
下した。析出した結晶を濾別し、エーテルで洗浄ののち
乾燥して、0.8gの1−フェニル−2−プロピル−3−メ
チル−4−ニトロソ−5−ピラゾロンを得た。
1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4−ア
ミノ−5−ピラゾロン(化合物IV)の合成 で得た1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4
−ニトロソ−5−ピラゾロン0.8gにエタノール7ml、水2
mlを加え冷却して10℃以下とした。この反応混液に2gの
ヒドロスルフィドナトリウムを3mlの冷水に溶解し、20
℃以下で攪拌したのちクロロホルムで抽出した。クロロ
ホルム層を濃縮し、0.5gの1−フェニル−2−プロピル
−3−メチル−4−アミノ−5−ピラゾロン(化合物I
V)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.75(3H,t)、1.15(2H,m)、2.10
(3H,s)、3.25(4H,m)、7.40(5H,m)。
残渣をテトラヒドロフラン(THF)20mlに溶解し、塩化
水素を通し、生じた沈澱を濾取してTHFにて洗浄を行な
い1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4−アミ
ノ−5−ピラゾロン(化合物IV)の塩酸塩0.4gを得た。
分解融点:218℃。
比較例 4AAと本発明の4AA誘導体とによる酵素反応阻害の比較 (1)試薬の調製 イ.基質緩衝液 p−ヒドロキシベンゾイルコリン・ヨード塩1.0mMを含
有する。pH8.2の50mMホウ酸緩衝液を調製する。
ロ.色素液 1.4−アミノアンチピリン30mMを含有するpH8.2、50mMホ
ウ酸緩衝液を調製する。
2.1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミノ
−5−ピラゾロン(化合物III)を30mM含有するpH8.2、
50mMホウ酸緩衝液を調製する。
3.1−フェニル−2−プロピル−3−メチル−4−アミ
ノ−5−ピラゾロン(化合物IV)を50mM含有するpH8.
2、50mMホウ酸緩衝液を調製する。
ハ.反応停止液 50mMネオスチグミンを含有する水溶液を調製する。
ニ.発色液 過ヨウ素酸カリウム10mM、p−クロルベンゼンスルホン
酸2mMを含有するpH9.8、50mMホウ酸緩衝液を調製する。
(2)測定操作法 測定1(色素液の共存なしで酵素反応を行なった場合) 基質緩衝液1.0mlを3本の試験管に分注し、血清0.05ml
を加えよく混和し、37℃で5分間加温した。次いで、そ
れぞれの試験管に反応停止液を0.2mlずつ加え酵素反応
を停止させた。3本の試験管のうち1本目に色素液1を
2本目の試験管に色素液2を、3本目の試験管には色素
液3をそれぞれ0.1mlずつ加え、次いで発色液2.0mlを加
え試薬ブランクを対照として試料液の吸光度を500nmで
測定した。
測定2(色素液の共存下で酵素反応を行なった場合) 基質緩衝液1.0mlを3本の試験管に分注し、1本目に色
素液1を2本目の試験管に色素液2を、3本目の試験管
には色素液3をそれぞれ0.1mlずつ加えた。これら3本
の試験管に測定1で用いた血清0.05mlを加えよく混和
し、37℃で5分間加温した。次いでそれぞれの試験管に
反応停止液0.2mlを加え更に発色液2.0mlを加えて発色を
行ない試薬ブランクを対照として試料液の吸光度を500n
mで測定した。
(3)結果 測定1及び2で行なった結果は、表1に示す通りであ
る。
4AA共存下では、表1にあるように、コリンエステラー
ゼへの阻害は認められた。ところが本発明の4AA誘導体
では、このような阻害は見られず、正確な測定が行なわ
れることを確認した。
実施例5 コリンエステラーゼの測定 (1)試薬の調製 イ.基質緩衝液 p−ヒドロキシベンゾイルコリン・ヨード塩1.0mM、1
−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミノ−5
−ピラゾロン(化合物III)3.0mMを含有するpH8.2の50m
Mホウ酸緩衝液を調製する。
ロ.発色液 過ヨウ素酸カリウム10mM、ネオスチグミン5mM、p−ク
ロルベンゼンスルホン酸2mMを含有するpH9.8の50mMホウ
酸緩衝液を調製する。
(2)測定操作法 基質緩衝液1.0mlを試験管に分注し、各段階に純水で希
釈した既知単位(Ch−EオートセットF“シノテスト”
により測定)血清0.05mlに加え、これらを37℃で5分間
加温した。次いで、それぞれの試験管に発色液2.0mlを
加えて酵素反応を停止し、発色させた。試薬ブランクを
対照として試料液の吸光度を500nmで測定した。この時
の血清の希釈度と吸光度との関係を第1図に示す。
(3)結果 吸光度は、血清中コリンエステラーゼ活性に比例して増
大しており、本発明の4AA誘導体は、コリンエステラー
ゼの定量にも有効に利用し得ることが認められた。
実施例6 過酸化水素の定量 (1)反応試液の調製 1−フェニル−2−エチル−3−メチル−4−アミノ−
5−ピラゾロン(化合物III)1.0mM、パーオキシダーゼ
30U/ml、フェノール5mMを含有する50mMリン酸緩衝液pH
7.8を調製した。過酸化水素濃度を0、4、8、12、1
6、20mMの各々に調製した。
(2)測定操作法 上記反応試液3.0mlに過酸化水素溶液20μlを加えて攪
拌し、37℃で5分間加温した。
室温まで冷却し、波長500nmで各々の吸光度を測定し
た。過酸化水素濃度を横軸に、吸光度を縦軸にとり検量
線を作成した。この時の吸光度と過酸化水素濃度の関係
を第2図に示す。
(3)結果 吸光度は、過酸化水素濃度に比例して増大しており、本
発明の4AA誘導体は過酸化水素の定量に有効に利用でき
ることが判明した。
実施例7 グルコースの測定 (1)反応試液の調製 パーオキシダーゼ0.07U/ml、グルコースオキシダーゼ1.
7U/ml、リン酸6.7mM、1−フェニル−2−エチル−3−
メチル−4−アミノ−5−ピラゾロン(化合物III)3.0
mM、コール酸ナトリウム0.08mM、フェノール0.07(W/
V)%を含有する溶液を調製する。
(2)測定操作法 上記反応試液3.0mlに血清20μlを加え、37℃で20分間
反応させ、室温下に10分間放置後、試薬ブランクを対照
として500nmで比色する。この時の血清の希釈度と吸光
度との関係を第3図に示す。
(3)結果 吸光度は、血清中のグルコースの量に比例して増大して
おり、本発明の4AA誘導体をグルコースの測定に適用で
きることが確認された。
実施例8 コレステロールの測定 (1)反応試液の調製 コレステロールオキシダーゼ0.3U/ml、パーオキシダー
ゼ0.3U/ml、コール酸ナトリウム0.3mM、1−フェニル−
2−エチル−3−メチル−4−アミノ−5−ピラゾロン
(化合物III)3.0mM、非イオン系界面活性剤0.17(V/
V)%、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スル
ホプロピル)−m−トルイジンナトリウム1.3mMを含有
する溶液を調製する。
(2)測定操作法 上記反応試液3.0mlに血清0.1mlを加え、37℃で20分間反
応させ、室温下に10分間放置後、試薬ブランクを対照と
して555nmで比色する。この時の血清の希釈度と吸光度
との関係を第4図に示す。
(3)結果 吸光度は、血清中のコレステロールの量に比例してお
り、本発明の4AA誘導体はコレステロールの定量にも有
効に利用できることが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例5、第2図は実施例6、第3図は実施例
7及び第4図は実施例8における血清試料の希釈度と吸
光度との関係を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: [式中、R1はナフチル基、フェニル基又はニトロ基を有
    するフェニル基、R2は低級アルキル基を示す。ただし、
    R1がフェニル基でかつR2がメチル基の場合を除く。]で
    表わされるアミノアンチピリン化合物、又はその塩。
  2. 【請求項2】一般式: [式中、R1はナフチル基、フェニル基又はニトロ基を有
    するフェニル基、R2は低級アルキル基を示す。ただし、
    R1がフェニル基でかつR2がメチル基の場合を除く。]で
    表わされるアミノアンチピリン化合物、又はその塩を用
    いることを特徴とする分析方法。
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