JPH0699360B2 - カルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

カルボン酸誘導体の製造方法

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JPH0699360B2
JPH0699360B2 JP62128510A JP12851087A JPH0699360B2 JP H0699360 B2 JPH0699360 B2 JP H0699360B2 JP 62128510 A JP62128510 A JP 62128510A JP 12851087 A JP12851087 A JP 12851087A JP H0699360 B2 JPH0699360 B2 JP H0699360B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はそのあるものは公知であり、プラスチック、芳
香剤及び殺菌・殺カビ(fungicidal)または除草活性を
有する物質の合成に対する中間体として作用し得るカル
ボン酸誘導体の新規な製造方法に関するものである。
2−フェニル−5−エチル−1,3−ジオキサン−5−カ
ルボン酸がアセトンの存在下で過マンガン酸カリウムを
用いる2−フェニル−5−エチル−5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンの酸化により製造し得ることは既
知である[Chem.Ber.95(1962)、107参照]。しかしな
がら、この方法は極めて低い選択性でのみ進行し、そし
て所望の物質を極めて低い収率でのみ生成させる欠点を
有する。
更に、5−アルキル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサンから出発して5−アルキル−1,3−ジオキサン
−5−カルボン酸を製造し得ることは既に開示されてい
る(ドイツ国特許第1,900,202号参照)。かくて、この
公知の方法において、5−アルキル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサンを液相中にて銅/クロム/バリ
ウム触媒上で200乃至350℃間の温度で脱水素する方法に
従う。かくて生成される、アルコール成分として出発物
質として用いられる5−アルキル−5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンを含む5−アルキル−1,3−ジオキ
サン−5−カルボキシレートを更に反応工程においてけ
ん化して5−アルキル−1,3−ジオキサン−5−カルボ
ン酸を生成させる。この方法における好ましくない因子
はこのものが多段合成法であり、そして所望の5−アル
キル−1,3−ジオキサン−5−カルボン酸が低収率で、
且つ他の生成物との混合物としてのみ得ることができる
ことにある。加えて、2−位置においてアルキル基で一
または二置換される5−アルキル−5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンはこの方法を用いては対応する酸
またはエステルに脱水素し得ない事がある。更に5−ア
ルキル−5−アセト−1,3−ジオキサンを過マンガン酸
カリウムまたは過塩素酸ナトリウムを用いてアルカリ性
媒質中で5−アルキル−1,3−ジオキサン−5−カルボ
ン酸に酸化し得ることは公知である(英国特許第1,167,
274号参照)。しかしながら、これらすべてのものは公
知であり、そしてこの方法で生成される塩は望ましくな
い環境汚染を生じさせる。最後に、アセト基のカルボキ
シル基への酸化の場合の分子量の増加(43→45)はヒド
ロキシメチル基のカルボキシル基への酸化におけるもの
(31→45)よりも顕著に少ない。かくてまたこの方法は
経済的理由からも不満足である。
更に、2−位置で未置換である従来公知である1,3−ジ
オキサン−5−カルボン酸は過激な条件下でさえも対応
する2,2−ビス−ヒドロキシメチルアルカンカルボン酸
に加水分解することは極めて困難である(英国特許第1,
167,274号参照)。かくて、5−メチル−1,3−ジオキサ
ン−5−カルボン酸及び5−エチル−1,3−ジオキサン
−5−カルボン酸の場合、触媒として硫酸を用い、そし
て対応するホルムアルデヒドをメチラールとして沸騰す
る反応混合物から常に除去するためにメタノールを加え
る場合にも理論値の40%以下のみの収率しか得られな
い。
式中、R1は水素、アルキル、シクロアルキルまたは随時
置換されていてもよいフエニルを表わし、そして R2及びR3は水素を表わす、 のカルボン酸誘導体が、式 式中、R1は上記の意味を有し、そして R4及びR5は相互に独立して水素、アルキル、シクロアル
キルまたは随時置換されていてもよいフエニルを表わす
か、または R4及びR5は一緒になってアルキレン鎖を表わす、 の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンを水性のア
ルカリ性媒質中にて0℃乃至反応混合物の沸点間の温度
でパラジウム及び/または白金触媒上にて、活性剤の存
在下で酸素または酸素含有ガスと反応させ、そしてかく
て得られる塩を陽イオン交換体または酸で処理し、そし
てこの処理から生成される式 式中、R1、R4及びR5は上記の意味を有する、 の1,3−ジオキサン−5−カルボン酸、またはその塩を
触媒の存在下にて、そして0℃乃至反応混合物の沸点間
の温度で続いて水と反応させて加水分解反応を行なわせ
ることにより得られることが見い出された。
本発明による方法の過程は極めて驚くべきものとして記
載することができ、その理由は従来公知の観点からは、
式(Ia)の1,3−ジオキサン−5−カルボン酸を5−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキサンの酸化により極めて
高収率に直接製造し得ることを予期することができたか
らである。また式(Ia)の1,3−ジオキサン−5−カル
ボン酸を穏やかに反応させて対応する2,2−ビス−ヒド
ロキシメチルアルカンカルボン酸を生成させ得ることは
驚くべきことである。このことは式(Ia)の1,3−ジオ
キサン−5−カルボン酸が2−位置で未置換である公知
の1,3−ジオキサン−5−カルボン酸と同様に過激な条
件下でのみ加水分解されることが予期されたからであ
る。
本発明による方法は一種の利点に特徴がある。かくて、
必要とされる出発物質は簡単に、且つまは大量に入手で
きる。更にまた必要とされる酸化剤及び他の反応成分は
安価で、且つ取扱いが容易である。所望の生成物が極め
て高収率で、且つ優れた純度で生成されることは殊に有
利である。加えて、本発明による方法は広く応用でき、
そして他の方法では極めて不経済な方法でのみ入手でき
るか、全く入手できない2,2−ビス−ヒドロキシメチル
−アルカンカルボン酸を製造し得る。更にまた、反応後
に存在する反応混合物を比較的容易に処理することがで
きる。出発物質として2,2,5−トリメチル−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサンを用い、酸化剤として酸
素を用い、触媒として活性炭上のパラジウムを用い、活
性剤として硝酸ビスマスを用い、反応媒質として水酸化
ナトリウム水溶液を用い、そして酸性にするために水性
希硫酸を用いた場合、本発明による方法の過程は次式に
より表わし得る; 2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−カルボン酸
を水と共に95〜102℃に加熱した場合、加水分解の過程
は次式で表わし得る; 本発明による方法における出発物質として必要とされる
5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンは一般に式(I
I)により定義される。この式において、R1、R4及びR5
は相互に独立して好ましくは水素、炭素原子1〜12個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、炭素原子3〜
8個を有するシクロアルキル、または随時ハロゲン及び
/もしくは炭素原子1〜6個で置換されていてもよいフ
ェニルを表わす。加えてまた、R4及びR5は好ましくは炭
素原子4〜6個を有するアルキレン鎖を表わす。
殊に好適な式(II)の物質はR1、R4及びR5が相互に独立
して水素、炭素原子1〜8個を有し、殊に炭素原子1〜
6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、炭素原
子3〜6個を有するシクロアルキル、または随時フッ
素、塩素、臭素及び/もしくは炭素原子1〜4個を有す
るアルキルで置換されていてもよいフェニルを表わすも
のである。
R1、R4及びR5に対する特定の基として次のものを挙げ得
る:水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、t−アミル、ネオペンチル、シク
ロプロピル、イソヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチ
ル、イソヘプチル、t−オクチル、イソオクチル、ノニ
ル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イ
ソウンデシル、ドデシル、イソドデシル、フェニル及び
4−メチル−フェニル。また置換基R4及びR5は相互に結
合することができ、そして炭素原子4または5個を有す
るアルキレン鎖を表わす。
式(II)の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンの
例として次のものを挙げ得る:5−ヒドロキシメチル−1,
3−ジオキサン、2−メチル−5−ヒドロキシメチルメ
−1,3−ジオキサン、2,2−ジメチル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン、5−メチル−5−ヒドロキシ
メチル−1,3−ジオキサン、2,5−ジメチル−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサン、2−エチル−5−メチ
ル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2−プ
ロピル−5−メチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサン、2−イソプロピル−5−メチル−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサン、2−ブチル−5−メチ
ル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2,2,5−
トリメチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ン、2,5−ジメチル−2−エチル−5−エチル−5−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2,2−ジエチル−5
−メチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、
2,5−ジメチル−2−イソプロピル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン、2,5−ジメチル−2−イソブチ
ル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、5−エ
チル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2−
メチル−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサン、2,5−ジエチル−5−ヒドロキシメチル−1,3
−ジオキサン、2−プロピル−5−エチル−5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサン、2−ブチル−5−エチ
ル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2,2−ジ
メチル−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサン、2−メチル−2,5−ジエチル−5−ヒドロキ
シメチル−1,3−ジオキサン、2,2,5−トリエチル−5−
ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2−メチル−2
−イソプロピル−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−
1,3−ジオキサン、2−メチル−2−イソブチル−5−
エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、5
−プロピル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ン、2,2−ジメチル−5−プロピル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン、5−イソプロピル−5−ヒド
ロキシメチル−1,3−ジオキサン、2,2−ジメチル−5−
イソプロピル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ン、5−n−ブチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキサン、5−イソブチル−5−ヒドロキシメチル−1,
3−ジオキサン及び2,2−ジメチル−5−イソブチル−5
−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン。
式(II)の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンは
公知であるか、あたは公知の方法により簡単に調製し得
る[J.prakt.Chem.第4シリーズ、第6巻(1967)170〜
179及びジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー(J.Org.Chem.)26(1961)、3571〜3574参照]。か
くて、式(II)の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキ
サンは例えば1,1,1−トリスヒドロキシメチルアルカン
とアルデヒドまたはケトンとの反応により得ることがで
きる。
本発明による方法を行う場合、適当な触媒はすべての通
常のパラジウム及び白金、並びにまたその混合物であ
る。触媒は更に活性剤または異なった活性剤の混合物と
組合せ得る。ここに適当な活性剤は好ましくは鉛、ビス
マス、鉛化合物及びビスマス化合物、並びにまたその混
合物である。
本発明による方法を行う場合、触媒として用いる白金も
しくはパラジウムまたはこれらの金属を含む混合物を常
法で使用し得る。かくて、このものは適当ならば他の白
金族金属と組合せて元素状、例えばいわゆる白金もしく
はパラジウム黒でか、または化合物例えば酸化物の状態
でも加え得る。
また白金またパラジウムを担体に塗布し得る。適当な担
体には例えば活性炭、グラファイト、ケイソウ土、シリ
カゲル、スピネル、酸化アルミニウム、石綿、炭酸カル
シウム、硫酸バリウムまたは有機担体物質もある。
しばしば脱色の目的に用いる活性炭、例えばいわゆる薬
用炭または木材から生成される活性炭を担体物質として
好適に用いる。
担持された触媒の白金及び/またはパラジウム含有量は
比較的広範囲に変え得る。一般に、担持触媒はこれらの
金属の含有量が0.01乃至20重量%間、好ましくは0.1乃
至15重量%間になるように用いる。
また白金及び/またはパラジウム触媒を用いる量は比較
的広範囲に変え得る。その量は殊に所望の酸化速度に依
存する。一般に、触媒の量は反応混合物中の式(II)の
5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン1モル当り0,0
1乃至20g間、好ましくは0.05乃至10g間の白金及び/ま
たはパラジウムが存在するように選ぶ。
本発明による方法を行う場合、触媒として白金及びパラ
ジウムの組合せを用いることもできる。
本発明の方法における白金触媒の活性及び/または選択
性は活性剤として鉛及び/もしくはビスマス並びに/ま
たはその化合物の存在により増大する。
上記の活性剤の添加なしでもパラジウム触媒はこのもの
を用いる場合に上記活性剤の添加をしばしば省略し得る
程度に驚くべき高い活性及び選択性を有する。
また上記活性剤の添加は触媒の再使用に有効である。
本発明による方法を行う場合、適当ならば用いる活性剤
の量は比較的広範囲に変え得る。活性剤の作用は5−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキサン1モル当たり5×10
-6モル程度より少ない金属または金属化合物の添加量で
顕著である。また5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキ
サン1モル当り0.1モルまたはそれ以上の活性剤を使用
し得るが、これらの大量の添加量は一般に利点を与えな
い。活性剤は酸化される5−ヒドロキシメチル−1,3−
ジオキサン1モル当り通常約1×10-5〜1×10-1モル、
好ましくは2×10-5〜2×10-2モルの量で加える。
本発明による方法を行う場合、適当ならば活性剤として
用いる金属は元素状及び/またはその化合物の状態、例
えば酸化物、水酸化物、水和した酸化物もしくはオキソ
酸として、塩酸の塩として、例えば塩化物、臭化物、ヨ
ウ化物、硫化物、セレン化物及びテルル化物として、無
機オキソ酸、例えば硝酸塩、亜硝酸塩、亜リン酸塩、リ
ン酸塩、亜ヒ酸塩、ヒ酸塩、亜アンチモン酸塩、アンチ
モン酸塩、ビスマス酸塩、スズ酸塩、鉛酸塩、亜セレン
酸塩、セレン酸塩、亜テルル酸塩、テルル酸塩もしくは
ホウ酸塩として、遷移金属から生じるオキソ酸の塩、例
えばバナジウム酸塩、ニオブ酸塩、タンタル酸塩、クロ
ム酸塩、モリブデン酸塩、ウオルフラム酸塩もしくは過
マンガン酸塩として、有機脂肪族または芳香族酸の塩、
例えばギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、
サリチル酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、グリオキシル酸
塩、アルコキシ酢酸塩、クエン酸塩もしくは石炭酸塩と
して、或いは錯体化合物または有機金属化合物として使
用し得る。
活性剤は各々の場合に反応混合物中に可溶性であるか、
部分的に可溶性であるか、または不溶性であり得る。
また本発明による方法において活性剤を活性剤として示
されていない他の元素または化合物と組合せて用いるこ
とができる。
適当ならば本発明による方法を行う場合に用いる活性剤
は異なっているか、または混合した価数の状態で存在し
得る。また反応中に価数の変化も生じ得る。酸化物及び
/または水酸化物として活性剤を未だ加えていない場
合、このものをアルカリ性媒質中で全体的にか、または
部分的にこれらのものに転化することができる。反応後
に、白金及び/またはパラジウム触媒を活性剤と共に
(このものが未溶解で残留する場合)別し、そして酸
化反応に更に使用し得る。白金もしくはパラジウム触媒
及び/または活性剤の損失は必要に応じて補うべきであ
る。
活性剤は固体として、好ましくは細かく分割された状態
としてか、または溶解した状態で反応成分に加え得る。
また活性剤は白金もしくはパラジウム触媒の調製中の初
期に加え得るか、または白金もしくはパラジウム触媒に
活性剤を含浸させ得る。または活性剤は白金金属に対す
る担持物質としても作用し得る。
本発明の方法による酸化は水性アルカリ媒質中にてpH>
7で行われる。適当なpHはアルカリの添加により設定さ
れる。適当なアルカリはアルカリ金属及び/またはアル
カリ土金属、例えば水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リ
ン酸塩及びホウ酸塩である。アルカリとしてナトリウム
及び/またはカリウムの水酸化物及び/または炭酸塩を
好適に用いる。
本発明による工程中に生成される酸1モル当り1モルの
アルカリ(OH )が消費されるため、用いるアルカリの
量は5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン1モル当
り約1モルである。
より高い比率を使用し得るが、通常何ら利益を伴なわな
い。用いる5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンの
一部のみを1,3−ジオキサン−5−カルボン酸に酸化す
ることを望む場合、これに従って少量のアルカリも使用
し得る。
アルカリは反応の最初にすべて一度にか、また反応中に
バッチ的にか、もしくは連続的に反応混合物に加え得
る。
5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンは好ましくは
水溶液中で酸化する。しかしながら、他の不活性の有機
物質、例えばt−ブタノール、アセトン、ジオキサン及
び/もしくはトルエンの如き溶媒、並びに/または5−
ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンの製造から副生物
も存在し得る。5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ンは一般に2〜40%溶液の状態で用いる。どの濃度が有
利であるかは殊に所望の反応速度に依存する。比較的高
い5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン濃度で後者
のものは徐々に減少する。また異なった5−ヒドロキシ
メチル−1,3−ジオキサンの混合物を酸化することもで
きる。
本発明による方法を行う際に反応温度は比較的広い範囲
内で変え得る。かくて、反応温度は反応混合物の固化点
及び沸点間であり得る。個々の場合に用いる反応温度は
殊に触媒系、触媒の量、アルカリ濃度、抽出物及び生成
物の物質特性、及び技術条件例えは所望の反応速度また
は熱の分散性に依存する。一般に、工程は0℃乃至反応
混合物の沸点間、好ましくは40乃至100℃間の温度で行
う。
白金及び/またはパラジウム触媒、並びに適当ならば活
性剤、水性アルカリ及び5−ヒドロキシメチル−1,3−
ジオキサンを一緒に混合するためにいずれかの順序を使
用し得る。かくて、白金及び/またはパラジウム触媒、
並びに適当ならば活性剤を水性アルカリ及び5−ヒドロ
キシメチル−1,3−ジオキサンの混合物または溶液に加
え得る。また、水性アルカリ及び5−ヒドロキシメチル
−1,3−ジオキサンの混合物を白金及び/またはパラジ
ウム触媒、並びに適当ならば活性剤に加え得る。最後に
また5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンを残りの
アルカリと一緒に白金及び/またはパラジウム触媒、水
性アルカリの一部、並びに適当ならば活性剤に加えるこ
とができる。更に、活性剤を他の成分の混合物に加える
ことができる。
一般に、本発明による方法は酸素または酸素含有ガス、
例えば空気を水性アルカリ、白金及び/またはパラジウ
ム触媒、適当ならば活性剤、並びに5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンを含む反応混合物と十分に接触さ
せる。触媒は粉末として懸濁された反応混合物中に存在
させる必要はないが、その代りこのものを通して他の成
分が流れる固定床として粒状で調製することもできる。
本発明による方法を行う際に、圧力は比較的広い範囲内
で変え得る。一般に、工程は0.5乃至10バール間の圧力
で行う。酸化は好ましくは大気圧で行う。
反応の過程は取り込まれた酸素を測定することにより追
跡し得る。適当な1,3−ジオキサン−5−カルボン酸の
製造に理論的に必要とされる酸素の量が取り込まれた場
合、反応を停止させる。一般に、酸素の取込はこの段階
で調和して停止するか、または顕著に減速する。
本発明による酸化を行った後、反応混合物を常法により
更に処理する。一般に、触媒及び適当ならば存在する未
溶解の活性剤を例えば過により分別する工程に従う。
得られる1,3−ジオキサン−5−カルボン酸のアルカリ
金属塩溶液を更に適当ならば蒸発による予備濃縮後にそ
のままで使用し得る。また1,3−ジオキサン−5−カル
ボン酸のアルカリ金属塩溶液を完全に、即ち乾固するま
で蒸発させることができ、そして残留する塩基残渣を更
に使用し得る。遊離の1,3−ジオキサン−5−カルボン
酸を調製する場合、一般に適当ならば減圧下での予備濃
縮後に残留する反応混合物を希釈鉱酸を用いて酸性に
し、次に水に殆んど溶解しない有機溶媒で抽出し、そし
て有機相を適当ならば予備乾燥後に濃縮する方法に従
う。ここに鉱酸として好ましくは塩酸、硫酸またはリン
酸を使用し得る。抽出に適する有機溶媒は好ましくはエ
ーテル例えばジエチルエーテル及びジイソプロピルエー
テル、更にケトン例えばメチルイソブチルケトン並びに
加えて随時ハロゲン化されていてもよい脂肪族または芳
香族炭化水素例えば塩化メチレン、クロロホルム、テト
ラクロロメタンもしくはトルエンである。次に抽出液を
蒸発させて遊離酸を得、その際に溶媒の除去を場合によ
っては減圧下で行う。
また陽イオン交換体上でそれぞれの1,3−ジオキサン−
5−カルボン酸を最初に生成されたアルカリ金属水溶液
から遊離させ、そしてこのものを塩を含まぬ水溶液の温
和な蒸発により単離することができる。用いる5−ヒド
ロキシメチル−1,3−ジオキサンの転化が不完全である
場合、このものを水に殆んど溶解しない有機溶媒を用い
てアルカリ金属水溶液の抽出により酸性にする前に除去
し、回収し、そして適当ならば出発物質として再使用し
得る。
本発明による方法において最初に生成される式(Ia)の
1,3−ジオキサン−5−カルボン酸は必要に応じて対応
する2,2−ビス−ヒドロキシメチル−アルカンカルボン
酸に加水分解し得る。またこの加水分解に式(Ia)の1,
3−ジオキサン−5−カルボン酸またはその塩を使用し
得る。ここに塩としてアルカリ金属またはアルカリ土金
属塩、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムもし
くはカルシウム塩を好適に使用し得る。式(Ia)の1,3
−ジオキサン−5−カルボン酸の塩を通常の塩生成反応
により調製し得る。このものは本発明の方法により式
(Ia)の1,3−ジオキサン−5−カルボン酸の合成にお
いて生成され、そして適当ならば予備単離後に更に反応
に使用し得る。
本発明による方法における加水分解は水を用いて適当な
らば触媒の存在下で行う。ここに適当な触媒にはかかる
反応に通常であるすべての反応加速剤がある。酸、例え
ば硫酸または塩酸を好適に使用し得る。
加水分解を行う際に反応温度は比較的広い範囲内で変え
得る。一般に、加水分解は0℃乃至反応混合物の沸点間
の温度で行う。
加水分解を行う際に追加の希釈剤としてすべての通常の
不活性有機溶媒及びまたアルコールを使用し得る。
加水分解を行う際に、式(Ia)の1,3−ジオキサン−5
−カルボン酸またはその塩を水と共に、適当ならば触媒
量の酸を加えて過熱する方法に一般に従って行う。
本発明による方法を行う際に2,2−ビス−ヒドロキシメ
チル−アルカンカルボン酸のみの合成が望ましい場合、
対応する1,3−ジオキサン−5−カルボン酸の予備単離
は必要としない。この場合、酸化において得られるそれ
ぞれの1,3−ジオキサン−5−カルボン酸のアルカリ金
属塩溶液を酸性にし、そして加熱することで十分であ
る。脱離されるカルボニル化合物はある条件下で蒸留に
より水と共に除去することができるか、または水溶性が
低い場合には代ってデカンテーションで除去し得る。2,
2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−カルボン酸は2,2
−ビス−ヒドロキシメチル−アルカンカルボン酸の生成
に殊に適しており、その理由はこのものを容易に脱離で
き、そして遊離されるアセトンを蒸留により容易に除去
し、そして回収し得るからである。
上記のように得られる塩を含む2,2−ビス−ヒドロキシ
メチル−アルカンカルボン酸の水溶液のそのままで用い
ない場合、2,2−ビス−ヒドロキシメチル−アルカンカ
ルボン酸を例えば極性溶媒例えばn−ブタノール、シク
ロヘキサノール、シクロヘキサノン、酢酸エチル、オク
タノール、メチルイソブチルケトンなどで抽出すること
により単離し得る。また抽出剤として、1,3−ジオキサ
ン−5−カルボン酸の脱離中に遊離されるカルボニル化
合物を使用するか、または共使用し得る。また溶液を乾
固するまで蒸留させ、そして2,2−ビス−ヒドロキシメ
チル−アルカンカルボン酸を極性有機溶媒を用いて塩含
有残渣から抽出し得る。多くの場合に、2,2−ビス−ヒ
ドロキシメチル−アルカンカルボン酸の精製は必要な
く;その代りに塩含有蒸発残渣も使用し得る。塩を含ま
ぬ2,2−ビス−ヒドロキシメチル−アルカンカルボン酸
を得るために、それぞれの1,3−ジオキサン−5−カル
ボン酸のアルカリ金属塩水溶液を酸化後に陽イオン交換
体上で転化し、遂に蒸留により水及び脱離したカルボニ
ル化合物を除去して蒸発させることもできる。
本発明の方法により製造し得る1,3−ジオキサン−5−
カルボン酸及び2,2−ビス−ヒドロキシメチル−アルカ
ンカルボン酸はプラスチック、芳香剤及び殺菌・殺カビ
または除草作用を有する物質の製造に対する価値ある中
間体である。
2,2−ビス−ヒドロキシメチル−アルカンカルボン酸は
例えば無機性酸塩化物を用いて酸化2,2−ビス−クロロ
メチル−アルカノイルに転化させることができ、このも
のは除草的に活性なトリアジノンの合成または殺菌・殺
カビ的に活性なトリアゾリル誘導体の製造に対する出発
物質として使用し得る。
適当ならばフッ素原子による塩素原子の予備交換後に、
例えば塩化2,2′−ビス−クロロビバロイルをトリメチ
ルシリルシアナイドと反応させて対応するハロゲノピバ
ロイルシアナイドに転化させることができ、このものを
公知の方法により1,2,4−トリアジン−5−オン誘導体
に転化させ得る[ドイツ国特許出願公開(DE−OS)第3,
037,300号参照]。
更に、例えば塩化2,2′−ビス−クロロビバロイルをフ
ッ化カリウムで処理してフッ化2,2′−ビス−フルオロ
ピバロイルに転化させ、このものをモノエチルマロン酸
マグネシウムと反応させて2,2−ビス−フルオロメチル
ブタン−3−オンを生成させ得る。後者の化合物を臭素
と反応させて2,2−ビス−フルオロメチル−4−ブロモ
−ブタン−3−オンを生成させ、このものは1,2,4−ト
リアゾールと反応する際に2,2−ビス−フルオロメチル
−4−(1,2,4−トリアゾル−1−イル)−ブタン−3
−オンを生じさせる。このものは臭化シクロヘキシルメ
チルとの反応及び水素化ホウ素ナトリウムを用いる最初
に生じる生成物の還元により2,2−ビス−フメオロメチ
ル−5−シクロヘキシル−4−(1,2,4−トリアゾル−
1−イル)−ペンタン−3−オールに転化し得る[ドイ
ツ国特許出願第3,326,875号、同第2,951,163号及び特許
出願公開(JP−OS)第61,572号(1985)参照]。挙げら
れる反応は次式により表わし得る: 本発明による方法の実施を次の実施例により説明する。
実施例1 1.2M水酸化ナトリウム水溶液100ml(0.12モル)中の5
−メチル−5−ヒドロキシメチル−1,3ジオキサン13.2g
(0.1モル)の溶液、パラジウム5重量%を含む活性炭
粉末1g及びBi(NO3・5H2O 0.030gを攪拌機、内部
温度計及びガス導入口を備え、そして加熱したマンテル
(mantel)を用いてサーモスタットで制御した反応容器
中に置いた。
反応容器中の空気を酸素で置換した後、混合物を80℃に
加熱し、そして90分後に反応が停止し、そして0.1モル
の酸素が取り込まれるまで酸素をこの温度で大気圧で激
しく攪拌しながら導入した。
触媒を別し、水20mlで洗浄し、そして50%硫酸を用い
て液をpH2の酸性にした後、液をメチルイソブチル
ケトンで抽出した。抽出剤を減圧下で除去した後、ガス
クロマトグラムにより5−メチル−1,3−ジオキサン−
5−カルボン酸99.1%からなる生成物が残留した。従っ
て収率は97.7%と計算された。
融点86℃(リグロインから再結晶後)。
別した触媒は更に続いてのバッチに使用できた。
実施例2 5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン2
1.9g(0.15モル)、1.7M水酸化ナトリウム水溶液100ml
(0.17モル)、パラジウム5重量%を含む活性炭粉末1g
及びBi(NO3・5H2O 0.030gを実施例1に記載の装
置中に導入した。実施例1に記載する通り、混合物を酸
素を用いて80℃で大気圧で酸化した。3時間後、酸素0.
15モルが取り込まれ、そして反応は実質的に停止した。
触媒を別し、少量の水で洗浄し、そして濃塩酸を用い
て液をpH2.5の酸性にした後、液をエーテルでくり
返して抽出した、エーテルを除去後、融点73〜76℃を有
する残渣23.2gが残留した。残渣は5−エチル−1,3−ジ
オキサン−5−カルボン酸22.15g及び5−エチル−5−
ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン0.85gを含んでい
た。従って転化率は96.1%であった。従って理論値の9
2.3%の収率が計算され;選択率は96%であった。
融点77〜78℃(リグロインから再結晶後)。
実施例3 1N水酸化ナトリウム水溶液100ml、パラジウム5重量%
を含む活性炭粉末1g及びBi(NO3・5H2O 0.15gを2
−プロピル−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3
−ジオキサンの75:25異性体混合物9.2g(0.0489モル)
に加えた。次に酸素を実施例1に記載の通りに十分に混
合しながら90℃で導入した。75分後、酸素の取込は実質
的に停止し、そして酸素0.046モルが取り込まれた。
触媒を別し、そして少量の水で洗浄した後、アルカリ
性液を塩化メチレン4×50mlで抽出した。塩化メチレ
ンを蒸留により一緒にした抽出液から除去した後、出発
物質0.6gが残留した。次に水相を20%塩酸を用いてpH1.
5の酸性にし、そして塩化メチレン4×5mlで再抽出し
た。塩化メチレンを蒸留により一緒にした有機相から除
去した後、2−プロピル−5−エチル−1,3−ジオキサ
ン−5−カルボン酸9.0gが残留した。ガスクロマトグラ
フィー分析により、このものは2つの異性体が78:22の
比で存在する異性体混合物であった。
実施例4 パラジウム5重量%を含む活性炭粉末1g及びBi(NO3
・5H2O 0.030gを1N水酸化ナトリウム水溶液100ml
(0.12モル)中の2,2,5−トリメチル−5−ヒドロキシ
メチル−1,3−ジオキサン16g(0.1モル)の溶液に加え
た。
酸素を用いて空気を反応容器から追い出した後、酸素の
取込が100分後に停止し、そして酸素0.1モルが取り込ま
れるまで混合物を80℃に加熱し、そしてこの温度で激し
く攪拌しながら酸素を導入した。
触媒を別し、水20mlで洗浄し、そして50%硫酸を用い
て20℃でpH3.25の酸性にした後、混合物をメチルイソブ
チルケトン4×50mlで抽出した。次に溶媒を60℃の温
度で除去し、その際に圧力を5ミリバールに減じた。ガ
スクロマトグラムにより2,2,5−トリメチル−1,3−ジオ
キサン−5−カルボン酸97.0%からなる残渣14.1gが残
留した。従って収率は理論値の78.5%として計算され
た。融点119〜121℃。リグロインから再結晶後:融点12
1〜123℃。
不純物としてメチルイソブチルケトン0.8%、出発物質
1.7%及び他の化合物0.5%が存在した。
実施例5 2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−カルボン酸34.8
g(0.2モル)及び水100gを大気圧下で95〜102℃に加熱
した。この間に生じたアセトンを4mmVAステンレス・ス
チール製ワイヤー・ウエブ(Web)を有する30cm×1.5cm
の銀製カラム上で一定速度で10:1の還流比で蒸留により
除去した。ヘッド温度を約30分間56℃で一定にし、次に
10分以内に約100℃に上昇させた。この時間(40分間)
に得られた留出液の量は11.5gであり、そしてガスクロ
マトグラフィー分析によりアセトン10.2g及び水1.3gが
含まれていた。底相として残った無色水溶液を60℃で乾
固するまで蒸発させ、その際に圧力を2ミリバールに減
じた。この間に生じた留出液の水は更にアセトン0.7gを
含んでいた。ガスクロマトグラムによりジヒドロキシピ
バル酸99.5%からなる生成物25.8gが残渣として残留し
た。融点189〜191℃。
収率は理論値の95.6%として計算された。
アセトン収率:理論値の93.8%。
実施例6 パラジウム5%を含む活性炭1gの添加後、(BiNO3
・5H2O 0.030gを1.1N水酸化ナトリウム水溶液100ml
(0.12モル)中の2,2,5−トリメチル−5−ヒドロキシ
メチル−1,3−ジオキサン16g(0.1モル)の溶液に加え
た。次にこの混合物を実施例4に記載するように酸素0.
1モルを用いて80℃で酸化した。
吸引で触媒を別し、水で洗浄し、そして20%塩酸を用
いてpH1.5の酸性にした後、アセトン及び水を蒸留によ
り除去した。乾燥した、塩を含む残渣を温エタノールで
抽出した。エタノールを抽出液から蒸発させた後、ガス
クロマトグラムにより2,2−ビス−ヒドロキシメチルプ
ロピオン酸(ジヒドロキシピバル酸)13.2g(理論値98.
5%)を含む固体の白色残渣14.3gが残留した。
実施例7 ビスマス化合物を加えずに実施例6による方法を行っ
た。
120分後、酸素0.1モルが取り込まれ、そして酸化が完了
した。実施例6に記載のように処理して残渣10.2gが生
成され、このものはガスクロマトグラムにより2,2−ビ
スヒドロキシメチル−プロピオン酸9.5g(理論値の70.9
%)を含んでいた。
実施例8〜10 活性剤としてBi(NO3・5H2O 30mgを存在させない
(比較例8)か、もしくは存在させる(実施例9)が、
または0.5M Pb(NO3溶液0.5mlを存在させて(実施
例10)、パラジウム/活性炭触媒の代りに白金1重量%
を含む活性炭1gを用いる以外は実施例6の方法を行っ
た。次の第1表に示される結果が得られた: 実施例9〜10は本発明により使用し得る活性剤の強力な
作用を示す。
実施例11 水酸化ナトリウム水溶液100ml(0.22モル)及びパラジ
ウム5重量%を含む活性炭1g、並びにまたBi(NO3
・5H2O 30mgを2,2,5−トリメチル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン32g(0.2モル)に加えた。
空気を反応容器から酸素で追い出し、そして80℃に加熱
した後、酸素の取込が約5時間後に停止し、そして酸素
の0.2モルが取り込まれるまで酸素を激しく攪拌しなが
ら大気圧で導入した。
触媒を別後(このものは再使用し得る)、液を20%
塩酸を用いてpH2の酸性にし、そして乾固するまで蒸発
させた。留出液としてアセトン/水混合物が得られた。
固体残渣としてジヒドロキシピバル酸/塩化ナトリウム
混合物39.7gが残留し、このものをHCl/SO2の発生に従っ
て塩化チオニル119g(1モル)及びジメチルホルムアミ
ド0.5gと共に2時間にわたって還流温度に徐々に加熱
し、次にこの温度で6時間攪拌した。最終の底部温度は
約100℃であった。
蒸留ブリッジ(bridge)を介して最初に過剰の塩化チオ
ニルを、次に18〜2ミリバール/84〜108℃のベッド温度
で塩化β、β′−ジクロロピバリルを留去した。後者の
もの35gが用いた2,2,5−トリメチル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサンを基準として純度96%(=理論
値の88.7%)で得られた。
ガスクロマトグラムにより更に塩化β、β′−ジクロロ
ピバリル1g(理論値の2.6%)を含む有機物質3.2gを塩
化メチレンを用いて底相から抽出できた。塩化メチレン
に不溶性である成分は塩化ナトリウムに12.3g及び水に
不溶性の樹脂0.2gからなっていた。
実施例12 2,2−ジメチル−5−イソプロピル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン(油、沸点106〜107℃/5ミリバ
ール)9.4g(0.05モル)、1N水酸化ナトリウム水溶液10
0ml,パラジウム5重量%を含む活性炭1g及びBi(NO3
・5H2O 0.030gを実施例1に記載の装置中に導入し
た。混合物を実施例1に記載のように90℃で酸化した。
最初は不完全でのみ水酸化ナトリウム溶液に溶解した2,
2−ジメチル−5−イソプロピル−5−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサンは酸化の過程で溶解して本発明の
カルボン酸のナトリウム塩を生成させた。酸素約0.048
モルが4時間にわたって取り込まれ、そして酸素の取込
が実質的に停止した場合に酸化を終了させた。
触媒を別し、そして少量の水で洗浄した後、未反応の
出発物質0.3gをエーテルを用いて水性のアルカリ性液
から抽出した。次に水性アルカリ相を20%塩酸を用いて
pH1の酸性にし、そして乾固にし、そして乾固するまで
蒸発させた。ガスクロマトグラフィー分析により、アセ
トン約2.5gが留去された水中に含まれていた。熱エタノ
ールを用いて固体の蒸発残渣をくり返し抽出することに
より、一緒にした抽出液からエタノールを除去した後に
ガスクロマトグラフィー分析により2,2−ビス−ヒドロ
キシメチル−イソピバル酸7.8g(理論値の96.3%)を含
む固体残渣8.0gが生じた。酢酸ブチルから再結晶後の融
点146〜147℃。NMRスペクトルにより構造が確認され
た。
実施例13 2,2−ジメチル−5−イソプロピル−5−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキサン9.4g(0.05モル)をパラジウム
5%を含む活性炭1g及びBi(NO3・5H2O 0.030gの
存在下にて90℃で3.5時間大気圧下で酸素を用いて1N水
酸化ナトリウム水溶液100ml中にて実施例12に記載の通
りに酸化した。この時間後に酸素約0.048モルが取り込
まれた。
触媒を別し、そして水で洗浄した後、未反応の出発物
質0.4gをエーテルを用いて水性のアルカリ性液から抽
出した。次に水性アルカリ相を20%塩酸を用いてpH3.5
の酸性にし、そしてエーテルで再抽出した。一緒にした
抽出液からエーテルを除去した後、ガスクロマトグラフ
ィー分析により2,2−ジメチル−5−イソプロピル−1,3
−ジオキサン−5−カルボン酸6.9g(理論値の68.3%)
及び2,2−ビス−ヒドロキシメチルイソ吉草酸0.25g(理
論値の3.1%)を含む固体(融点78〜81℃)7.2gが残留
した。更に粗製生成物が水相中に存在した。
リグロインから再結晶後に2,2−ジメチル−5−イソプ
ロピル−1,3−ジオキサン−5−カルボン酸の融点は81
〜83℃であった。構造をNMRスペリトルにより確認し
た。
実施例14 3−ヒドロキシメチル−3−メチル−1,5−ジオキサス
ピロ−[5,5]−ウンデカン10.0g(0.05モル)を実施例
12のように1N水酸化ナトリウム水溶液に懸濁させ、そし
てパラジウム5%を含む活性炭1g及びBi(NO3・5H2
O 0.030gの存在下にて酸素を用いて大気圧下にて90℃
で4時間酸化した。この時間後に酸素約0.05モルが取り
込まれた。
触媒を別し、そして水で洗浄した後、未反応の出発物
質1.3gをエーテルを用いて水性のアルカリ性液から抽
出した。次に水性アルカリ相を20%塩酸を用いてpH3.5
の酸性にし、そしてエーテルで再抽出した。エーテルの
除去後、ガスクロマトグラムにより3−カルボキシ−3
−メチル−1,5−ジオキサスピロ−[5,5]−ウンデカン
96%からなる生成物9.1gが得られた。融点108〜110℃
(リグロインから再結晶後:融点111℃) 実施例15 1N水酸化ナトリウム水溶液100ml、パラジウム5重量%
を含む活性炭粉末1g及びBi(NO3・5H2O 30mgを2
−フェニル−5−メチル−5−ヒドロキシメチル−1,3
−ジオキサン(0.047モル)の異性体混合物95%からな
る生成物10.4gに加えた。次に実施例1に記載される方
法により酸素を十分に攪拌しながら90℃で反応混合物中
に通した。180分後、酸素0.045モルが取り込まれ、そし
て酸素の取込は停止した。吸引で触媒を別した後、ア
ルカリ性液をエーテルで抽出した。出発物質0.3gを有
機相の蒸発により回収した。水相を20%塩酸を用いてpH
3.5の酸性にした。この間に沈澱した白色の結晶をエー
テル中に取り込み、そして生じた溶液をエーテルと共に
くり返し振盪した。硫酸ナトリウム上で乾燥した後、一
緒にした有機相を溶媒を除去することにより濃縮した。
ガスクロマトグラムにより2−フェニル−5−メチル−
1,3−ジオキサン−5−カルボン酸の異性体混合物95%
からなる生成物9.5gが得られ、その際に異性体は73:27
の比で存在した。収率は理論値の85.6%として計算され
た。
融点180〜183℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 23/42 23/44

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 式中、R1は水素、アルキル、シクロアルキルまたは随時
    置換されていてもよいフエニルを表わし、そして R2及びR3は水素を表わす、 のカルボン酸誘導体を製造する際に、式 式中、R1は上記の意味を有し、そして R4及びR5は相互に独立して水素、アルキル、シクロアル
    キルまたは随時置換されていてもよいフエニルを表わす
    か、または R4及びR5は一緒になってアルキレン鎖を表わす、 の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンを水性のア
    ルカリ性媒質中にて0℃乃至反応混合物の沸点間の温度
    でパラジウム及び/または白金触媒上にて、活性剤の存
    在下で酸素または酸素含有ガスと反応させ、そしてかく
    て得られる塩を陽イオン交換体または酸で処理し、そし
    てこの処理から生成される式 式中、R1、R4及びR5は上記の意味を有する、 の1,3−ジオキサン−5−カルボン酸、またはその塩を
    触媒の存在下にて、そして0℃乃至反応混合物の沸点間
    の温度で続いて水と反応させて加水分解反応を行なわせ
    ることを特徴とする、式(I)のカルボン酸誘導体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】R1、R4及びR5が相互に独立して水素、炭素
    原子1〜12個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキ
    ル、炭素原子3〜8個を有するシクロアルキル、または
    随時ハロゲン及び/もしくは炭素原子1〜6個を有する
    アルキルで置換されていてもよいフエニルを表わすか、
    或いはR4及びR5が一緒になって炭素原子4〜6個を有す
    るアルキレン鎖を表わす式(II)の5−ヒドロキシメチ
    ル−1,3−ジオキサンを用いることを特徴とする、特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】担持触媒の状態を白金及び/またはパラジ
    ウム触媒を用いることを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項記載の方法。
  4. 【請求項4】触媒担体として活性炭を用いることを特徴
    とする、特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】活性剤として鉛、ビスマス、鉛化合物、ビ
    スマス化合物及び/またはその混合物を用いることを特
    徴とする、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】反応をアルカリ金属及び/またはアルカリ
    土金属化合物の水溶液の存在下で行うことを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】酸素含有ガスとして空気を用いることを特
    徴とする、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】工程を40乃至100℃間の温度で行うことを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP62128510A 1986-05-30 1987-05-27 カルボン酸誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0699360B2 (ja)

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