JPH0698744A - 弾性成形型を用いて成形する方法 - Google Patents

弾性成形型を用いて成形する方法

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JPH0698744A
JPH0698744A JP4253028A JP25302892A JPH0698744A JP H0698744 A JPH0698744 A JP H0698744A JP 4253028 A JP4253028 A JP 4253028A JP 25302892 A JP25302892 A JP 25302892A JP H0698744 A JPH0698744 A JP H0698744A
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昭徳 渡邉
Itaru Horiguchi
至 堀口
Atsushi Sato
篤史 佐藤
Toshihiro Hayashi
敏弘 林
Hiroshige Kono
博繁 河野
Satoru Takeda
了 武田
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Adeka Corp
Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】離型操作の際に、弾性成形型の肉厚の薄い部分
が必要以上に膨張するのを抑え、もって、離型操作を円
滑にし、弾性成形型の耐久性を向上させる成形法を提供
する。 【構成】弾性成形型1の造形部2に成形材料を充填、固
化し、その後気圧差を利用して弾性成形型1を膨張させ
て成形品を離型する成形方法において、弾性成形型1に
膨張抑止材7を被せてから弾性成形型1を膨張させるこ
とを特徴とする成形方法。また前記膨張抑止材7とし
て、弾性成形型の外形に近似した内形を有する膨張抑止
材、或いは内面にクッション材を付設した膨張抑止材を
用いる成形方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性成形型を用いて、
チョコレ−ト、ゼリ−、かまぼこ、チ−ズ等の食品類、
口紅、石鹸等の化粧品類などの成形品を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】人形、動物、花形などの種々の形状のチ
ョコレ−ト成形品、ゼリ−成形品などが知られている。
そして、近年、これらの成形品を、従来の割型に代えて
弾性成形型を用いて成形する方法が提案されている。
【0003】この弾性成形型は、一般に、人形、動物、
花形など所望の形状に成形された弾性膜からなる中空の
造形部と、この造形部の開口部に連設され、造形部を支
持するための弾性膜からなる支持部とで構成されてい
る。この弾性成形型を用いて成形するには、支持部の端
部を例えば環状の枠体で保持し、造形部を支持体と共に
吊り下げた状態となし、開口部から流動状態の成形材料
を造形部に流し込み充填し、次いで冷却、加熱などして
造形部内に流し込んだ成形材料を固化させ、その後、こ
の固化した成形品を造形部より取り出す方法が採られて
いる。
【0004】この固化した成形品は、弾性成形型を気圧
差を利用して膨張させて開口部より取り出す。すなわ
ち、例えば、通気口を備えたカップを弾性成形型全体に
被せ、通気口からカップ内の空気を吸引してカップ内を
減圧し弾性成形型を膨張させたり、又は通気口を備えた
カップを弾性成形型と反対側の枠体に固定し、通気口か
らカップ内に空気を圧入してカップ内を加圧して弾性成
形型を内部から膨張させたり、或はこの両者を併用して
弾性成形型を膨張させて、成形品を造形部から剥がし、
膨張拡大した開口部より排出させる方法で行なわれてい
る。この弾性成形型は何回も繰返し使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この弾性成
形型は、陶磁器、ガラス、合成樹脂などで作成された元
型を用いて製造する。すなわち、一般には、この元型を
弾性材料溶液中に浸漬して元型の表面にゲル状の皮膜を
形成する工程、このゲル状の被膜を凝固する工程、元型
から弾性被膜を剥離し、乾燥・加硫させる工程を経て製
造する。この弾性成形型の製造において、凹凸部、尖端
部、勾配がある弾性成形型を製造するときには、全体に
わたって均一な肉厚の弾性成形型が得られない場合があ
る。
【0006】しかして、前述した気圧差を利用して弾性
成形型を膨張させる離型操作の際、弾性成形型に肉厚の
薄い部分と肉厚の厚い部分が存在すると、肉厚の薄い部
分が膨らみやすく、肉厚の厚い部分は膨らみにくいた
め、肉厚の厚い部分を離型操作可能なまで膨張させよう
と加圧或いは減圧すると、肉厚の薄い部分が必要以上に
膨張する。このため、何回か繰返し使用している間に、
肉厚の薄い部分が破裂し易くなり、結果として弾性成形
型全体の耐久性が劣るようになる。
【0007】本発明は、離型操作の際に、弾性成形型の
肉厚の薄い部分が必要以上に膨張するのを抑え、もっ
て、離型操作を円滑にし、弾性成形型の耐久性を向上さ
せる成形法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、弾
性成形型の造形部に成形材料を充填、固化し、その後気
圧差を利用して弾性成形型を膨張させて成形品を離型す
る成形方法において、弾性成形型に膨張抑止材を被せた
状態で、弾性成形型を膨張させることを特徴とする成形
方法である。
【0009】本発明を、その一例を示す図面を用いて詳
しく説明する。図1は、本発明の成形方法に用いる弾性
成形型を枠体に吊り下げた状態を示す断面図であり、こ
こにおいて、1は弾性成形型であり、2はその造形部、
3は該造形部の開口部、4は該開口部から外方に向かっ
て円錐状に拡がる支持部である。5、6は該支持部の端
部を把持する環状の枠体である。弾性成形型の支持部の
端部を巻き込んで、枠体5の縁部の凹部に嵌入させ、枠
体6を当てがって挾み、弾性成形型1を枠体5、6に吊
り下げた状態で固定する。この状態において、流動性の
成形材料例えば溶融状態のチョコレ−トを、開口部3か
ら造形部2に流し込み充填する。次いで冷却して成形材
料を固化させる。図2はこの成形材料を固化した状態を
示す。
【0010】図3は、固化した成形品を弾性成形型から
取り出す従来例を示した図である。図2に示す状態の弾
性成形型を枠体ごと180°回転させ上下逆にする。そ
して、通気口13を設けたカップ10を弾性成形型1全
体に被せる。11はシ−リング材である。次いで、通気
口13から吸引してカップ内12を減圧する。カップ内
12を減圧するに従って、弾性成形型1は膨張し、これ
によって成形品Aは弾性成形型から離型し、取り出され
る。しかして、この従来法においては、弾性成形型の肉
厚が不均一な場合、肉厚の薄い部分が膨らみやすく、肉
厚の厚い部分は膨らみにくいため、肉厚の厚い部分を離
型操作可能なまで膨張させようと減圧すると、肉厚の薄
い部分が必要以上に膨張する。このため、弾性成形型を
何回か繰返し使用している間に、その肉厚の薄い部分が
破裂し易くなる問題点がある。
【0011】そこで本発明では、図4に示すように、カ
ップ内部に、弾性成形型1を覆う膨張抑止材7を設け
る。このように膨張抑止材7を設けると、弾性成形型の
肉厚が不均一の場合であっても、弾性成形型1は膨張抑
止材7の内形に従って膨張するため、肉厚の厚い部分を
離型操作可能なまで膨張させるように減圧しても、肉厚
の薄い部分は膨張抑止材7により膨張が抑止され、肉厚
の薄い部分が必要以上に膨張することはなく、上記の問
題点が解決される。
【0012】膨張抑止材は、弾性成形型の膨張を抑止で
きる性質が必要である。その素材には金属、合成樹脂等
が用いられ、しかしてこれは剛性を有するものに限定さ
れなく、多少柔軟であっても弾性成形型の膨張を抑止で
きる性質があれば良い。具体的には通気孔を有する合成
樹脂成形物、金属線や合成樹脂線を網状にしたもの、連
通性の発泡合成樹脂等である。この膨張抑止材の形状
は、弾性成形型の肉厚の薄い部分が必要以上に膨張する
のを防げる形状であれば特に限定されないが、先に述べ
た、肉厚の厚い部分を膨張させ且つ薄い部分の膨張を抑
制させるという観点からして、弾性成形型の外形に近似
した内形を有するものが好ましい。そして、この際、弾
性成形型の外形よりやや大きい内形を有するようになす
ことによって、弾性成形型をより均等に膨張させること
ができる。また、膨張抑止材の、弾性成形型の造形部の
最も幅広部分に相当する部分より下側部(すなわち、成
形品の取出し側部)を、該部分の幅と同じか或いはそれ
より幅広にすることにより、離型操作、取り出し操作が
円滑に行える。
【0013】また、上記のように膨張抑止材7をカップ
内12に設けると、カップ内12を減圧して弾性成形型
を膨張させる際に、造形部2が膨張抑止材7の内面に突
き当たり、その衝撃で成形品Aを損傷する恐れがある。
そのため、膨張抑止材の内面にクッション材を付設して
おくのが好ましい。図5はその一例を示したものであ
る。8は膨張抑止材7の上部内面に敷設したクッション
材である。クッション材としては発泡ポリウレタン等が
用いられる。
【0014】
【発明の効果】本発明は、弾性成形型の造形部に成形材
料を充填、固化し、その後気圧差を利用して弾性成形型
を膨張させて成形品を離型する成形方法において、弾性
成形型を膨張させる際に、弾性成形型に膨張抑止材を被
せたので、弾性成形型の肉厚が不均一の場合であって
も、肉厚の厚い部分を離型操作可能なまで膨張させるよ
うに減圧しても、肉厚の薄い部分は膨張抑止材により膨
張が抑止されるため、この肉厚の薄い部分が必要以上に
膨張しなくなり、そのため弾性成形型を繰返し使用して
も該部分が破裂することなく、その結果弾性成形型の耐
久性が向上する。また、膨張抑止材として、その内形が
弾性成形型の外形に近似したものを用いると弾性成形型
をほぼ均等に膨張できるので、更に好ましい。また、膨
張抑止材の、弾性成形型の造形部の最も幅広部分に相当
する部分より下側部を、該部分の幅と同じか或いはそれ
より幅広にすることにより、離型操作、取り出し操作が
円滑に行える。更に膨張抑止材として、その内面にクッ
ション材を付設した膨張抑止材を用いることにより、成
形品の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形方法に用いる弾性成形型の断面図
【図2】本発明の成形方法で弾性成形型に成形材料を充
填、固化した状態を示す断面図
【図3】弾性成形型から成形品を取り出す従来方法を示
す断面図
【図4】弾性成形型から成形品を取り出す本発明方法を
示す断面図
【図5】弾性成形型から成形品を取り出す本発明方法の
他の例を示す断面図
【符号の説明】
1 弾性成形型、2 造形部、3 開口部、4 支持
部、5、6 枠体、7 膨張抑止材、8 クッション材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 13/16 (72)発明者 林 敏弘 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内 (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内 (72)発明者 武田 了 東京都荒川区東尾久7−2−35 旭電化工 業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性成形型の造形部に成形材料を充填、固
    化し、その後気圧差を利用して弾性成形型を膨張させて
    成形品を離型する成形方法において、弾性成形型に膨張
    抑止材を被せた状態で、弾性成形型を膨張させることを
    特徴とする成形方法。
  2. 【請求項2】弾性成形型の外形に近似した内形を有し、
    且つ弾性成形型の造形部の最も幅広部分に相当する部分
    より下側部(成形品取出し側部)が該部分の幅と同じか
    或いはそれより幅広である膨張抑止材を用いた請求項1
    記載の成形方法。
  3. 【請求項3】膨張抑止材が、その内面にクッション材を
    付設した膨張抑止材である請求項1又は2記載の成形方
    法。
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